SSスレです。内容はどちらかというとシリアスが中心になります。
では、よろしくです。
>>0
497: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/24(金) 21:49:29 ID:AZN8vEPq8w
陸「独りで悩んで、独りで全部背負うのがカッコイイとでも?
色んな人に迷惑かけて心配かけてるくせに、結局自分の頭には『計画』の二文字だけ…。
だだの自己中じゃん。すごーくカッコ悪いよ」ニッコリ
碌「ぐ…っ違う!俺は…」
陸「何が違うの?
僕を洗脳したのも、お母さんを監禁したのも…自分の邪魔されたくなかったからだよね?
死ぬほど自分勝手じゃん」サラリ
碌「…っ」グサグサッ
母「…(実は碌、昔から精神的に打たれ弱いんだよね…。それに陸が産まれた時、あの人デレデレだったからなぁ…これはキツいわ。
…あたしも、ずっと陸の側にいられた訳じゃなし…ある意味同罪ね。
ま、自業自得か…甘んじて受けな、碌)」フウ…
陸「…何か反論は?」ジロリ
碌「…く…」フラリ
陸「…それから、最後に一つだけ。
…『そばにいてあげられなくって、ごめんね』」
498: 名無しさん@読者の声:2012/2/26(日) 09:34:11 ID:XrXt4U/td.
CCCCC
499: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/26(日) 18:31:07 ID:EKSJzxcqmM
>>498
Cがいっぱい…感謝です!
つうまい棒(コンポタ)
500: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/26(日) 18:38:49 ID:Ams6nMNmjg
碌「!」
陸「独りぼっちは、寂しいもんね。…ずっと辛かったよね。
止めてあげられなくてごめんね、父さん…」
母「…陸…」
陸「…もう、終わりにしよう?これからは、独りじゃない…ううん、独りになんてさせない。約束する」
碌「…
最後に言いたい事は…それだけか?」スッ
母「!…ちょっとあんた、そんな言い方…」
陸「うん。それだけだね」スッ
母「!…陸!?」
501: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/26(日) 19:01:18 ID:g/4JcTXXFc
碌「お前がなんと言おうと、計画は実行する。
例え、この世にたった2人だけの家族に罵られようが、恨まれようが…それがお前たちの為だからだ」
陸「そう言うと思ってたよ…ほんと頑固だよね。友達いないでしょ?」ズバッ
碌「ふん、なんとでも言え…っ。
お前こそ、チビでその上ガチガチの石頭のくせに。だから虐められるんじゃないのか?」フフン
陸「…」イラッ
母「ちょ…ちょっと2人とも、いい加減に…」タッ…
スッ
母「こ…『恋人』!?どうして止めるのさ!」
恋「…時には、こどもを信じることも必要じゃなくて?
それに、あの2人…」
…ギャアギャア…
恋「なんだか…親子がキャッチボールしてるように見えない?」クスッ
502: ◆AhbsYJYbSg:2012/2/28(火) 19:50:47 ID:SFi0c66N7.
母「!(…そっか…考えてみたら、碌と陸がこんなに言葉を交わしたのは初めてかも…。
キャッチボール、か…そうだよね、親子だもんね…)」
恋「ふしぎだわ…あんなに悪口を言い合ってるのに、なんだか微笑ましく見えるんだもの…あれも一つの『愛』ね」クスクス
母「…ほんとだ。(ああ、まるで…)」
陸「…ふん、だいたい、今時『人類滅亡』なんて古いんだよ!
いい年して、考えることは幼稚園児並みですか〜?」ベー
碌「仕方ないだろ、それしか思い付かなかったんだから!
それに幼稚園児は余計だ!自分は『年長さん』なみの身長のくせにな」フフン
陸「…(プチン)
…『チャームポイントはクルクルパーマ』」ボソッ
碌「なっ…!?お前、なぜ俺の黒歴史を知って…っ」フラッ
母(会えなかった月日を…埋めようとしてるみたいだ…)
503: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 16:54:45 ID:HTBgGj87.M
碌「ハアハア…ったく、まさかお前が、こんなに頑固だったとは…一体誰に似たんだ」フウ…
母(アンタだよアンタ)
陸「それは僕のセリフだ!僕だって、父さんがこんなに石頭だとは思わなかった!
…でもま、知れて良かったけどね」ニッ
碌「…まあな」ニッ
母「!碌、あんた…」ホッ
碌「お前の意志が固いのはよくわかった…だが、俺の信念は曲げない。
どうしても邪魔をするというのなら…この俺を倒してみるがいい。
『黒炎・死神龍』」スッ
…ずるり
504: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 17:22:12 ID:i7etF7UDUg
黒龍『…ギッ…シャアアアッ!』ズルズル
恋「!なんなの、あの力…なんて禍々しい…」ゴクッ
母「(!?あれは…碌の遣う中でも、最強の式神…。
あいつ、本気で陸を…っ)
…陸!」タタッ
黒龍『…』ブウンッ
…ゴオオッ!
母「!これは…炎の壁!?
そんな…りくーっ!!」ボオオッ
碌「…信念を貫く為にはな…必ず犠牲が必要なんだ。
それが多ければ多いほど、与えられる物は大きくなる。
この龍は、俺の『心』そのもの。陸…お前に、俺の信念が砕けるか?」ズズ…
陸「うん。だって、僕は独りじゃないもん」サラッ
505: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 17:40:16 ID:k8jkmRk.Bk
碌「!…なにを言ってる?
今のお前は一人だ。あの日本妖怪共や、母親の助けも届かない。どう見てもひとりぼっちだろ?」
陸「…父さんには、分からないよ。
本当にひとりぼっちの人なんていない。必ず、応援してくれる『誰か』が心の隅にいるはずなんだ。
…父さんだって、そうでしょう?」
碌「…」
陸「だけど…父さんの『信念』は、きっと皆の『誰か』を消してしまう。
そんな悲しい計画なんか…僕が全部壊してやる!」ギュッ
碌「ふ…口だけは一人前だな。
ならば俺を倒せ。そして証明してみろ!
この世界に、まだ守る価値があるということを!!
…焼き払え、黒龍!」スッ
黒龍『…ッ』ボッ
…ボオオオッ!!
陸「…終わりにしよう、父さん。
…『千羽鶴』」ポオッ
506: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 17:51:43 ID:k8jkmRk.Bk
――
姉『…っ…ぐ…』ハアハア
スタスタ
弥『おーい「―」、飯の時間…!
お主、その傷…』
姉『…』ギュッ
弥『またか…また奴らか!!』グッ
姉『…自分を産んでくれた両親を、「奴ら」などと呼ぶものでは無いよ、弥一。
わしなら平気じゃ…放っとけ、ぼんくら息子』シッシッ
弥『…。
お主は強いな、「―」』
姉『…?』
507: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/2(金) 18:06:49 ID:dG2jpSBg82
弥『わしは今まで、お主が涙ぐむ所すら見たことが無いぞ』
姉『…あいにく、下に何十人も妹達がおるでな…泣く暇が無いだけじゃよ』フン
碌『それもそうか……!』クスッ
姉『?…なんじゃ?』
碌『いや…顔立ちはそくっりなのに、千代とは正反対だと思ってな。泣き虫な所も、髪の色も…』
姉『…』
碌『…待ってろ、今薬を持ってきてやる』タッ…
姉(…ちがうよ、弥一。
…わしは、本当は…)
―
千「…姉様!」
姉「!」パチッ
508: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/4(日) 11:44:34 ID:dG2jpSBg82
姉「千代…わしは…」ググッ
千「!…動いてはなりませぬ!
姉様の体は、もう…」ギュッ
姉「…そうか。
わしは、負けたのか…」フウ
ポタッポタッ…
姉「…ふ…泣き虫め。今度は何を泣いておる?
そんなに、惨めなわしが可哀想か」フン
千「違います…悔しいのです」ポタッ
姉「…?」
千「姉様を…救えなかった自分が許せなくて…泣いておるのです」ポタッポタッ…
509: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/4(日) 12:01:31 ID:jyBeSMxwJA
姉「…
…千代、わしはな…ずっとお主が羨ましかった」
千「…?」グスッ
姉「千代は赤子の時から、全身全霊で泣いておったじゃろう?悲しければ泣き、痛ければ泣き…。
わしには、最期まで無理じゃったよ…お主のように、しっかりと自らの思いを示す事が…」
千「そんな…っそれは違います。
わらしはただ…ただ弱かっただけ。
…わらしなんかよりずっと強かった姉様に、うらやましがられる事など…」
姉「ふふ…わしは強くなどないよ。
今になって分かる…泣くことも『強さ』だったんじゃと。
…もっと…もっと、泣けば良かった」ポタッ
千「!…姉、様…」
姉「どうしようもなく飢えておった時も、痛め付けられた時も…声を上げて泣けば良かった。
自らを殺して耐えた所で…自分が壊れてしまっては、意味が無いんじゃ…!」
510: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/6(火) 19:37:17 ID:HTBgGj87.M
千「…それでも、わらしは…姉様に、救われました」
姉「…」
千「…ずっと一緒にいてくれて、励ましてくれて…。
もし姉様と弥一が居なかったら、自分は赤子のままで生涯を終えていたやもしれませぬ。
…ありがとう、ございました」ペコリ
姉「…
…ばかじゃな、お主は」フッ
千「?」
姉「あれほどの悪行を築いたわしが、憎まれこそすれ、まさか感謝されるとは」フン
千「…姉様…」
姉「わしのした事に…後悔はしない。
…後悔なぞ、する資格すら無い」ギュッ
千「…」
姉「じゃが…そう、一つだけ…。
弥一には…あの男にだけは、誤解して欲しくなかったよ。
『強い』自分なぞ、本当のわしではない。…結局、それを伝えることもできず…わしは悪魔に身を委ね、そして…」ガタガタ
千「…
知っておりましたよ…弥一は」
511: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/6(火) 21:57:14 ID:k8jkmRk.Bk
姉「!」
千「弥一は姉様がまだ存命だった頃、口癖のように申しておりました。『強くなりたい』と。…その理由、お分かりになりますか?」
姉「…?…」
千「姉様が、強がらなくても良いように…辛いとき、自分の胸を貸せるように。
…貴女が何時でも泣けるように、強くなりたい…と」
姉「…弥一が、そんな事を…」
――
ザアアァ…
姉『…くっ…
はははは!!惨めじゃのう…っ弥一よ?やはりお主のように…罪深い陰陽師は、地に這いつくばり…血を垂れ流す姿が、似合いじゃ…!
お主は死ぬが…、わしは封印されるだけ!馬鹿な男よ…最初から、消滅の術を遣っておれば…そのように無様な姿を晒す事も、無かったであろうに…!!』シュウウ…
弥『…っ…、』ハアハア
姉『ふ、ふ…なんじゃ、最期に…何か言いたげではないか。
封印される前に…聞いてやるぞ。どうせ、お主はすぐに…』シュウウ…
弥『…ま…っ』ギュッ
姉『?』
弥『…すま、ぬ…「―」っ…』
ザアアァ…―
512: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/9(金) 20:26:24 ID:k8jkmRk.Bk
――
姉「…
千代、最期に…約束、してくれぬか」…カサッ
千「…?」
姉「わしを…決して許すな。
恨み続けてくれ。わしがちゃんと、地獄へ行けるように。
…よいな、妹よ…」ガサガサッ…
ザアアァ…ッ
千「…そんなこと…っ。
出来るわけ、な…!…ぅっ」ポタッ
…うわあああ…―
――
碌「…やられた」ボロッ
母「陸っ!」タタッ
陸「お母、さん」フラッ
母「よく頑張ったね…偉いぞ、陸!」ギュッ
陸「…へへ」ギュッ
碌「く…卑怯だ。あれほどの数の霊力の固まりを、防ぎきれるはずが…」ブツブツ
母「どの口が言ってんのさ、この大馬鹿者!」ケリッ
陸「お、お母さん…」
碌「…分かってる。俺の…完敗だ。
お前の勝ちだ、陸…計画は中止しよう」フン
513: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/12(月) 14:38:33 ID:HTBgGj87.M
陸「!…父さん…」
母「ふうん…もっとごねるかと思ってたけど、案外あっさりじゃない」
父「…仕方ないだろ。ここまでコテンパンにやられたら、九尾を復活させるだけの力なんて残らないさ」フゥ
母「…!
陸、後ろ」トントン
陸「…?……!」クルッ…
タタッ
千「陸!良かった、怪我はない…
……!?」ピタッ
ギュッ
514: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/12(月) 21:01:30 ID:1HASR0l9Qw
千「り…く…?」ギュッ
陸「全然良くないよ。
君が怪我してる。それに…」スッ
千「っ!」ビクッ
陸「…髪も、短くなった…」ナデナデ
千「…//」カアッ
碌・母「…」ジーッ
千「そっ…!
そそそういえば、雨(うるる)の姿が見えぬが…どこにおる?」アタフタ
陸「あれ…そういえば、恋人さん達もいないや…」キョロキョロ
母「…恋人たちは、さっき出ていったよ。陸に『ありがとう』、ってさ」
陸「…そっか…行っちゃったんだ。
それから、雨は?」
母「…雨、はね…」ギュッ
千・陸「…?」
母「その…あの子は、あたしを助ける為に…っ」ギュッ
碌「…
…『魂』」ボソッ
515: 名無しさん@読者の声:2012/3/15(木) 19:42:16 ID:QCThRSSDfI
私怨
516: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 09:05:50 ID:0UW08OXRsc
>>515
私怨…汗
ありがとうございます!更新が遅くて申し訳ないです…。
つホットケーキ
342.28 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】