SSスレです。内容はどちらかというとシリアスが中心になります。
では、よろしくです。
>>0
517: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 09:55:55 ID:dQogQk0cu.
ポンッ!
猫「…にゃ…?」ポケッ
陸・母「!」
千「雨…!お主、一体何処から…?」キョトン
猫「…にゃ…
…うにゃあああっ!?陸じゃにゃいか!!」ガバッ
陸「ふぐぇ」ドサッ
猫「無事で良かったにゃああ…!」スリスリスリ
陸「ぅ…口に毛が…っ…!」
518: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 09:57:57 ID:duvE1jn2iI
碌「…全く、うるさい奴らだな…。
こんな所で油を売っていていいのか、陸。
未然に防いだとはいえ、九尾の封印は解ける寸前。もう一度術をかけ直した方がいいぞ」ググッ
陸「…分かった。教えてくれてありがとう。
行こう、千代ちゃん、雨」タタッ
千「な…し、しかし…」
母「こいつのことは任せて、千代さん。
雨と一緒に、陸をお願いします」ペコリ
千「…解り、ました」ペコッ
タタッ
碌「…ふう、やっと静かになっ」
バチンッ
519: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:00:54 ID:Q.qnbvRKxQ
碌「…いて」
母「あと千発は入れたいとこだけど…雨を助けてくれたことに免じて、これで許してあげる」フン
碌「手厳しいな」フッ
母「…あんたの、何が一番許せないか分かる?
たった一つの『命』を、粗末にする所だよ」フルフル
碌「…なんだ…気づいてたのか…」
母「おかしいと思ってた。いくらあんたでも、その霊力の強さはあり得ない。
…何を、犠牲にしたの?」
碌「…『睡眠』と引き換えに、力を得た。
だから俺は、もうすぐ…死ぬだろう」
520: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:02:50 ID:dQogQk0cu.
母「…馬鹿だね」ギュッ
碌「あぁ…バカだな。
…陸に、よろしくな…」
母「大馬鹿者だよ…っ…ホントに」グスッ
碌「…
…なあ、理恵。
寝る前に…あの話しをしてくれ…ないか。
ほら、よく3人…で読んだ、だろ?」
母「…っ…」ポタポタ
碌「…頼む、よ」ニッ
母「…
『昔、ある国にそれはそれは美しい…―』」
521: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:04:00 ID:Q.qnbvRKxQ
――
赤香町・ふれあい公園
千「ここが、桜田市の中心…九尾を封印した場所じゃったとはの(弥一が死んだのも、ここじゃったな…)」タタッ
陸「すごい霊力だ…!もしかして、もう…」タタッ
雨「そんにゃ…陸が洗脳されなければ、復活もしにゃいんじゃ…」
陸「分からない。ひょっとしたら、さっきの父さんとの戦いで復活が促されたのかも…
…!」ピタッ
ゴゴゴゴ…
?『たれじゃ…妾の眠りを…妨げる者は…』ゴゴゴ…
522: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:57:09 ID:AUdLdHLZEE
千「!…遅かったか…」
陸「あれが…『九尾の狐』」ゴクッ
猫「…す、すごい迫力だにゃ…!」ガタガタ
狐(…はぁ…お腹空いたよぅ…)グウウ
陸「…きゅっ…九尾さん!!」タタッ
狐『(あらぁ可愛い子達。
…きゅーび、って…?妾の事かしら)
…なに用か、人間』ジロッ
陸・千「お願いします!日本を滅ぼすのは、やめてください!」
狐(…滅ぼす…?あ、なるほど妾がこの國を滅ぼす……、
ってええぇえ!?なんで!?)ガーン
523: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/16(金) 10:58:43 ID:i7etF7UDUg
千「どうか…どうか…っ!」ギュッ
狐(ちょっと待ってちょっと待って…ぇ…なんで妾、目覚めた瞬間ワルモノ!?
そんな…確かに見た目はちょっと怖いかもしれないけど、少しでも可愛く見えるように美容と健康には気を使ってるのに…。
…きっと…そう、多分聞き間違いよ!平和主義で有名な妾が悪役だなんてそんな)
千「かくなる上は、わらしの命を生け贄にしても…!」グッ
陸「そんな…いやだよ千代ちゃん!」ギュッ
狐(完・全に極悪人です本当にありがとうござ…っておかしい!おかしいこんなの!
きっと話せば分かってくれるはず…ファイトだ自分!)グッ
狐『ふむ…そなたらの願い、聞いてやらぬ事もないが…ただではのう…(そう、せっかくの縁だし、妾と友達に!)』ニコニコ
千「や、やはり生け贄が必要なのか…っ」ガクッ
陸「心配しないで千代ちゃん。その時は僕も…!」ギュッ
狐(ごっ…!
誤解よぉおお!)ボーン
524: 名無しさん@読者の声:2012/3/17(土) 00:30:13 ID:wyiq/WzH/Y
狐のキャラがw
思ってたのと違うww
アゲル(・ω・)/C
525: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 10:00:49 ID:AUdLdHLZEE
>>524
Cありがとうです!
つ堅揚げポテト
526: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 10:02:08 ID:0UW08OXRsc
狐(ど、どうしたら分かって貰えるの…?
昔から人見知りが激しくて、つい無愛想な態度をとっちゃうのは妾の悪い癖。
あぁもう、妾のバカバカバカ!)ポカポカ
千「きゅっ…九尾殿が怒っておられる…!まさか、まだ生け贄が足りないのか…?」ガタガタ
猫「しょうがにゃい…2人で足りにゃいなら、にゃーの命も差し出す。死ぬときは皆一緒にゃ!!」カタカタ
陸「うるる…千代ちゃん…」ギュッ
狐(違うのに!違うのに!!
あぁもう、どうしたら…
…!)ピコーン
狐『…ふん、矮小な命の火なぞいらぬ。腹の足しにもならぬからのう。
それよりも肉じゃ。妾は肉が欲しい(お食事を一緒にすれば、きっと仲良くなれるはず!やだぁ妾天才♪)』ワクワク
527: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 13:05:34 ID:dQogQk0cu.
陸「に、『肉』って…まさか…。
この町の人達を差し出せってこと…?!」ガーン
千「な…なんと無慈悲な…っ」ガクッ
猫「ぅう…もう終わりだにゃ…」グスッ
狐(…
ぅん…うん、いいの。誤解されるのは…慣れてる。
…あ、れ…なんでかな、目頭が…熱く…っ)ブワッ
…ぐうううっ!
528: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 13:08:58 ID:dG2jpSBg82
猫「…//」
千「お…お主、こんな時に何をのんきに腹など鳴らしておるんじゃ!」ペシッ
猫「す…すまにゃい、にゃんだか無性にお腹が空いて…」グウッ
陸「あれ…でもさ、なんかいい匂いしない?」キョロキョロ
狐(ん…?この匂い…)ピクッ
タタッ…
夜「出来た!できましたよ皆さん、この唐揚げは最高傑作です!」ジュウウ
狐(かっ…唐揚げ…!)ジュルリ
千「月夜…!お主、無事だったのか!」ホッ
陸「えっと…月夜お兄ちゃん、それ…」
夜「陸君や皆が帰ってきたときにお腹を空かせているだろうと思って、一足先に帰って作っていたんです。
見てください、このジューシーな肉汁、すばらしい色合い!あまりの出来に感動していた所、窓から皆さんが見えたので思わず持ってきちゃいました」ニコニコ
529: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/17(土) 13:13:55 ID:dG2jpSBg82
千「つ…月夜、すまぬが今…」
夜「さらに!昼間あまった油揚げで、稲荷寿司もたっぷりと!」ジャーン
狐(……!!……っ!!!)ダラダラ
猫「う…美味そうだにゃあ」ジュルリ
千「月夜、今はそれどころではないんじゃ!
この国が滅びるかどうかという大事な瀬戸際…」
狐『…それでよい』プルプル
千・陸「…え?」クルッ
狐『…だから、その貧乏臭い食事で勘弁してやると…言う………ッッ
…っっあ゛ぁー!!もうぅ我慢できないっ!
妾は腹ペコなのよぉお!!友達が欲しいのよぉおお!!!
一緒に食べましょうよぉおおお!!!』ウワアアン
皆「…」
――
530: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 12:10:31 ID:bZAFLw.CyI
タタッ
皇「待て…どうしたというのだ、恋人よ!」ガシッ
恋「…離してちょうだい」
皇「恋人…」
恋「…はじめて、なの」カタカタ
皇「?」
恋「…どうしてこんな事を思うのか、自分でも分からない…でも、あなたに嫌われるのが怖いの。
だから離して!アタシはこれからも独りで…」バッ…
ギュッ
恋「!」
皇「…分かるか?我も、主と同じだ」カタカタ
恋「皇、帝…」
皇「怖いのは本気だからだ、恋人。
…共に、生きてはくれぬか。これからは悪事ではなく、友である妖怪たちを救っていこう。あの子供に、教えられたように」
恋「…皇帝…っ!」ギュッ
吊「…リア充氏ねリア充氏ねリア充氏ねリア充氏ね…」ブツブツ
戦「良カッタネ、愛ダネ」ニコニコ
吊「…うぅ…オレの姐さァん…あんな低身長(チビ)のどこがいいんスかァ…」シクシク
531: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 12:39:39 ID:bZAFLw.CyI
戦「…吊レ男ハ、コレカラドウスルノ?」
吊「オレは…どうするっスかねぇ。
ここで食事(バイキング)しようにも、あの鎌いたち(キンニク)に変なツボを押されたらしくて、子供の血が飲めなくなっちまって…」フウ…
戦「オイラハフィンランドニ戻ッテ、仲間達ノ墓ヲ建テ直スンダ。
…良カッタラ、一緒ニ来ナイ?」
吊「マジっスか!?うおおー、やっぱ持つべきモノは友だちッス!」ワーイ
戦「ア…デモソノ前ニ…」
吊「?」
戦「深雪ニ、挨拶シテ行コウカナ…//」ポッ
吊「…やっぱアンタも敵ッス!!」ウワーン
―――
ふれあい公園
狐「…ッ!…ッ!!」ガツガツ
532: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 13:08:58 ID:bZAFLw.CyI
千「す、すごい食べっぷりじゃな…」ゴクリ
狐「からあげ追加お願い!…あったりまえじゃない、妾の飢餓は三千年分よ!?」ガツガツ
夜「お待ちどうさま!さあジャンジャン作りますよー!!」ジュウウ
鎌「おいおい…なにもキャンプ用品まで出す事ねぇだろ。どんだけ料理馬」
夜「あ、食べないんですね?了解しましたー」ヒョイッ
鎌「食べます嘘ですスンマセンしたぁ!!」ズザーッ
雪「食卓で…シェフに逆らっちゃ…だめ」モグモグ
傘「あ!なんか僕のからあげ減ってるんだけど!」ガタッ
猫「…気のひぇいひゃにゃいか?」モグモグ
533: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 13:31:46 ID:bZAFLw.CyI
傘「…一体どの口が言ってるのかな?」メラッ
濡「どうベルちゃん、おいし?」
犬「…ワンッ!」ガツガツ
陸「…でも、本当に良かった。みんなが無事で」ニコッ
鎌「ったりめぇだろ?弟子が頑張ってんのに、師匠が負けるわけにいかねぇかんな」エッヘン
濡「…そう言う割りには、ずいぶんボロボロにされてもたみたいやけど…?」フフッ
猫「陸は強かったぞ!きっとおみゃーなんて、一瞬でやられちゃうにゃ!」ニヤニヤ
鎌「あんだと…?よっしゃチビ!今から勝負だ!」ウオー
雪「やめて、よ…大人気ない」ズバッ
鎌「っ!」ザクッ
534: 名無しさん@読者の声:2012/3/24(土) 19:08:17 ID:wa9yfBBJgA
よし、支援だ
535: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 21:46:07 ID:2a1pYsQwAA
>>534
ありがとうございます、励みになります!
つ堅揚げポテト(コンソメ)
536: ◆AhbsYJYbSg:2012/3/24(土) 21:47:49 ID:2a1pYsQwAA
陸「みんな…ううん。
兄ちゃん、晴くん、流華お姉ちゃん、雨、月夜お兄ちゃん、深雪ちゃん、それから…千代ちゃん。
人間の為に、戦ってくれてありがとう。…またこうして会えて、本当に嬉しいや」ヘヘッ
鎌「なんだよ水くせぇな。当たり前じゃねぇか」
濡「そうどすえ?陸ちゃんの大切なモンは、ウチらにとっても大切なんよ」ニコッ
陸「…だから、僕も…嘘なんかじゃなく本当の事、言うね」ギュッ
千「!…(陸…)」
陸「僕には…半分、妖怪さとりの血が流れてるんだ。近づいた相手の心なら、それが人間でも妖怪でも関係なく読めてしまう。
だから…嘘ついててごめんなさい。皆が妖怪だって事、最初から分かってた…っ」フルフル
雪「…」
傘「陸君…」
陸「今は昔よりも力を制御できるようになってきたけど、それでもこれから先…皆に不快な思いをさせると思うんだ。
…だけど…それでも僕は、みんなと…一緒にいたい!」ポロッ
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