狩り場を飛び交う真しやかな噂話、しかしそれらは時として現実となり狩人達に立ちはだかるだろう・・・
モンハンSSを書かせていただきますm(__)m
またお前かという方もいらっしゃるやもしれませんが、先に言わせてもらいます。ごめんなさい
このSSは一話完結の短編集です。詳しくは前作
【モンハン】絶対狩猟域【SS】をご覧になるとわかるかもしれません
・・・宣伝じゃないですよ
それでは、ごゆっくりお楽しみ下さい
2: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 12:17:31 ID:VdOxi.lFPU
【岩竜観察記録】
レナ「君はバサルモスがどうしてバサルたんと呼ばれるか知っているか?」
岩に擬態している岩竜バサルモスを双眼鏡で覗きながら隣にいる相棒、レナ・アリスが聞いてくる
クレス「しらね、グラビモスの幼竜だからじゃねーの?」
その疑問に投げやりに答える。そもそもそんな風に呼ばれてる自体が初めて聞いた
レナ「ふむ…幼竜と呼ばれる種族は成竜と違い幼い…つまり、子供という観点から○○たんとつけるのか?」
レナ「ならば、ヤオザミもガミザミもヤオたんガミたんとつけるものではないか?あれらも一応成長はするし」
クレス「いや、そういうのとは違うんじゃねーか?」
隣でゴールドルナに身を包み一生懸命に考えてる少女、端から見たらシュール極まりないな
クレス「レナ、まだか?」
レナ「すまないね、もう少し待ってくれないか?」
3: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 12:26:32 ID:uAZokJ0pgM
クレス「構わねーけどよ…」
レナ「君にはいつも世話をかけるね」
柔らかく微笑みながらまたバサルモス観察に戻る
レナは学者だ。といっても元だが
モンスターの生態に興味があるが、学者という立場上危険な狩り場には足を踏み入れる事を禁止されているため、満足のいく研究が出来なかったらしい。今はハンターとなり各地を飛び回っているがいつも俺をつれ回す
護衛という建前だが、こいつは一人でも強い
最初の頃は武器も振るった事の無い少女が、今やハンター歴五年の俺と肩を並べる程に成長した
もちろんこいつが一人でここまで到達したわけではない、少なからず俺も手伝った事はあるがそれ以前にこいつには才能があった
それに嫉妬したことがないと言えば嘘になる。だがモンスターを発見し、観察する時の年相応の無邪気な顔を見ると、雲散霧消してしまうのだ
4: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 12:33:32 ID:VdOxi.lFPU
レナ「君はバサルモスの腹破壊をしたことがあるか?」
すっかりモノローグに浸っている時にまたレナからの疑問
クレス「まあ、何回かはな」
というより、まともに攻撃が通る部位が腹しかないのだ、自然と狙うのは当然と思われる
レナ「そうか、聞きたい事がある」
クレス「なんだよ」
レナ「破壊した部位を触った事があるか?柔らかかったか?」
クレス「はあ!?」
大真面目な顔でとんでもない事を聞いてくる少女
今に始まった事ではないからある程度は理解出来るが大部分は謎だ
クレス「んなこと聞いてどうすんだよ」
レナ「生態調査だ、肉質や部位を調べるのは当然だろう?」
5: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 12:46:29 ID:uAZokJ0pgM
クレス「・・・」
記憶の中のバサルモス狩りを辿る
バサルモス自体をあまり狩った事がなくその辺りが曖昧なのだ
クレス「覚えてねーな」
レナ「そうか」
特に残念がる様子もなく、背に背負っている黒刀【参ノ型】に手を…って
クレス「お前!!まさか狩る気か!?」
レナ「狩りはしない、ただ腹破壊をするだけだ」
クレス「腹破壊されるだけに襲われるバサルモスの気持ちを考えろ!!」
レナ「君は狩る時にモンスターの気持ちになりながら狩るのか?」
クレス「え、あ、いや…」
咄嗟にでたので特に深い意味はない、そこを突っ込まれると返答に困る
クレス「とにかく、俺が困るから止めてくれ」
6: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 12:53:55 ID:VdOxi.lFPU
レナ「・・・親友であり相棒の君の頼みだ」
レナは伸びていた手を元に戻し
レナ「今は聞こう、でも私は諦めないからね」
ニッコリと笑うレナを可愛いと思ってしまう自分に自己嫌悪しつつ
クレス「バサルモス狩る時に確かめてくるから、それまで待っててくれ」
レナ「ああ、楽しみにしてるよ」
クレス「それなりに頑張りますよ…っ!?伏せろ!!」
レナ「わっ!!」
不穏な気配を感じとり素早くレナを自分の影に押し込めるようにして伏せさせる
それと同時にバサルモスが地面から飛び出した
レナ「・・・ばれたかな」
近くの岩場に身を潜めながら問いかけるレナ
俺は隠れる場所が無かったのでその場にしゃがみ相手から見えないように体勢を低くしていた
クレス「わからん…レナ、そこから動くなよ」
レナ「うん」
7: 名無しさん@読者の声:2012/3/31(土) 15:30:12 ID:K6ToAqhans
さぎしたんきた♪───O(≧∇≦)O────♪
8: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 16:21:14 ID:0HxDtJds0Y
今のところバサルモスはまだこちらには気づいてはないらしい
このまま上手くやり過ごせればいいが…こういう状況では物事が悪い方向に向かっていくのは長年の経験でわかっている
レナは息を押し殺してバサルモスの様子を伺っている。何かあったらこいつを守れるのは俺しかいないな…
レナ「クレス、クレス・フォン」
レナが俺をフルネームで呼ぶ、いつもは君とかの二人称だが…これは指示に従えとの合図だ
レナ「退くぞ」
レナが口パクで指示を出す。こういう時も素直に従った方がいいことを長年の経験でry
一番近い出口にゆっくりと歩を進めようとしたとき
「ギャアアア!!」
レナ「しまった!!」
小型の飛竜ガブラスがレナに襲い掛かった
クレス「レナ!!」
背負っていたキリサキを抜刀と共にガブラスの左翼目掛けて降り下ろす
ガブラスの左翼を切り落としバランスを崩したところへレナの鬼人斬りが襲いかかる
「ギャア…」
9: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 16:28:58 ID:.zQQ4y5jKw
ガブラスは力なく地面に伏したが、今の騒ぎで完璧にバサルモスに気づかれてしまった
レナ「クレス、一番近い出口まで走れるか?」
クレス「あいつに見られてる状態じゃ厳しいな」
レナ「じゃあ、私があいつの気を引く、その隙に…」
クレス「駄目だ、お前が危険だ」
レナ「っ!!私の提案を!!」
クレス「はいはい、学者様のご英断痛み入りますよっと」
レナ「ふざけるな!!それに私がその呼び方を嫌うのは君が一番よくわかってるだろう!!」
レナの目に明らかな怒気が含まれる
クレス「俺は相棒を置いて逃げない。それだけは誰にも言わせねぇ…」
レナ「クレス…」
クレス「それに…二人なら大丈夫だろ」
レナ「・・・全く、君の楽観は変わらないな」
クレス「まあな…いくぜ!!」
レナ「ああ!!」
10: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 16:39:02 ID:0HxDtJds0Y
クレス「・・・」
レナ「・・・おい」
クレス「・・・」
レナ「生きてるな」
クレス「確定かよ」
レナ「君がこんな所でくたばるわけがない」
クレス「そうかい」
気がついたら、ベースキャンプにいた
素材ツアー用のアイテムしか持って来なかったので苦戦どころか下手したら死にかねないあの状況でよく生還出来たものだ
レナ「また君に助けられたね、ありがとう」
クレス「ぬかせ、お前しか攻撃しなかったくせに」
レナ「気づかないと思った?」
クレス「・・・何が」
レナ「私への攻撃を君はその剣で必ず防いでくれていたろ?」
クレス「・・・」
レナ「君が私を守ってくれると信じていたから、私は回避を捨てたんだ」
クレス「ちっ」
レナ「ありがとう…」
11: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 16:44:32 ID:0HxDtJds0Y
レナにふわりと抱き締められる。いつもだったら嫌がるが、疲れきっていたのでそのまま体を預けた
レナ「もっと甘えてくれても構わないよ?」
クレス「体格を考えろ」
レナ「違いない」
悪戯っぽく笑いさらに抱き締める力を強めるレナ。そうしてお互いの体温を味わっていたが…
レナ「・・・あ」
クレス「ん?」
レナ「腹…触るの忘れてた」
クレス「・・・次があるだろ」
レナ「・・・そうだね」
レナ「クレス」
クレス「ん?」
レナ「また、私と狩りに行ってくれるかい?」
クレス「・・・考えとく」
【岩竜観察記録】
fin
12: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 16:47:59 ID:.zQQ4y5jKw
>>7
どもども(*/□\*)
まずは軽いお話を
観察対象を狩るなんてあるあるですよねwww
とまあ、こんな感じで行きたいと思います
next story
【桃毛獣大奮闘】
13: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 19:41:10 ID:rxns9WfAOs
【桃毛獣大奮闘】※下有
こんちには、僕はババコンガっていいます
名前は特に無いのでなんでも好きに呼んでいいです
早速ですが、今、非常にピンチです
皆さんはババコンガと聞いて、臭い、ピンク、女と見るや否やすぐヤる猿等のイメージを持っているかもしれません
しかし!!それは大きな間違いなのです!!
確かに仲間の中には年中発情しててなんでもかんでも襲いかかるような個体もいますが、皆がそうではないと言わせていただきたいです
でも、こういったイメージの定着が仲間内で不満を呼んでいるんです
昨日なんか密林を散歩していただけなのに、通りががりの女性ハンター(多分新米)さんに悲鳴あげられて逃げられました…
他にもアイルーに消臭玉ぶつけられたりして…もう散々です
仲間も我慢の限界が来ていて、いつ人間達に復讐するかという企みをしていました
14: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 19:47:26 ID:Eck057iku.
争いでは何も解決しない事は皆わかっているとは思います。ですが他に方法が無いのが現状
ならば、こちらからアプローチをすればいいのではないかという結論に達しました
幸い僕は人間の言葉がわかります。喋れはしないけど身振り手振りで伝える事も不可能ではありません!!
しかし、アプローチしようにも人間に逃げられては伝える暇もありません
ここはババコンガのイメージを払拭した上でアプローチをすればきっと上手くいくと思います!!
ですが、肝心のイメージの払拭方法がわからず…こうして密林を歩いているというわけです…
こういう状況下、仲間には相談しづらいですし…
僕は一体どうすればいいんでしょうか?
15: 名無しさん@読者の声:2012/3/31(土) 20:16:50 ID:DSHTNOpe1c
面白い!
つC
16: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 20:29:41 ID:R.vx/UJ16E
>>15
ありがとうございます
そういってもらえると凄く嬉しいです
支援感謝です♪
17: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 20:42:34 ID:R.vx/UJ16E
「よう兄弟、何か悩み事かい?」
声のした方を向くとババコンガ兄貴がいました
ババコンガ兄貴は僕のお兄さんという訳ではなく深い思いやりと人情を持っていて時に優しく、時に厳しく皆を指導する皆のお兄さん的存在です
中でも僕は特にお気に入りらしく、義弟と呼ばれています
義兄さんなら的確なアドバイスをくれるかもしれません
「ほう?ババコンガのイメージを払拭したい…か」
はい、何かいい方法はありませんか?
「それはいくら俺でもキツイ問題だな…何せ事実な部分もあるし…」
確かに…いくら否定しても実際に被害にあってるのは人間なので、そこを言われたら目も当てられませんね…皆が兄さんのようなババコンガになれればいいんですけど…
「義弟、それは少し間違ってるぜ」
どういうことですか?
「俺自身そんなに誇らしい事をしてないし、人間を襲った事がないと言えば嘘になる…他の奴に比べて数が極端に少ないだけだ」
で、でも数が少ないのはいいことじゃないですか
18: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 20:50:12 ID:R.vx/UJ16E
「そうともとれる…が、皆がそうなれるという確立は限りなく0に近い」
「自分の特徴とも言える個性を我慢して一人に合わせろなんて、奴らは絶対にしない」
・・・そういうもんですか
「悲しいが…そういうもんなんだ…女を襲ってから女を襲う事しか頭の中に入らない奴も出来ちまったし」
そういえば、義兄さんはあまり女性には手を出さないですよね?
「それはお前もだろ」
僕は面倒事に巻き込まれたくないだけです
「ははは、俺も同じさ…それに、女よりもっといいのを知ってるしな…」
何やら兄貴の瞳にあまり関わりたくない光が宿った時、人の気配がしました
19: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 21:00:22 ID:Z2Jk3zr6OQ
驚いて振り返るとそこにはハンターがいました
「・・・あ」
その人は辛うじて男だとわかるくらいに線が細く全体的に可愛らしいという感じの人でした
その人は最初はびっくりしたみたいでしたが、兄貴と目が合うと笑顔になり兄貴に飛び付くように抱きつきました
兄貴はそれを優しい目をして受け止めていました
ですが、僕はこの光景にある意味感動を覚えました。人間とモンスターはわかりあえる存在だということが目の前で証明されたのです
「えっと…アニキさんの、お友達ですか?」
その人は僕に話しかけていたみたいだったので首を縦に振りました
「そうですか…いつもアニキさんにはお世話になっています」
その人は柔らかく笑うとまた兄貴に抱きつきました。兄貴もそれに応えるように抱きしめました
「義弟、こいつは成り行きで知り合った奴でな、いい奴なのは確かなんだ」
兄貴がそう話ながら地面に文字を書いています
内容は、僕と兄貴の関係や僕を誉める言葉
それを目で追いながらハンターさんは、目をキラキラさせて
「凄いですね!!義弟さんなんですか?アニキさんの義弟さんなんて、とっても素晴らしい方なんですね」
気恥ずかしさのあまり頭を掻いてしまう
あまり正面から褒められた事がないから素直に嬉しいです
20: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 21:07:09 ID:R.vx/UJ16E
「あの…アニキさん…そろそろ」
ハンターさんが何やら熱を帯びたような瞳で兄貴に問いかけました
兄貴もそれに静かに頷きハンターさんから離れました
ハンターさんは装備をドンドン脱いでいってって…
・・・・・・え?
遂に一糸纏わぬ姿になり兄貴に尻を…ま、まさか…
兄貴を見ると天高くそびえ立つ兄貴の下の角が…
それをそのまま…アッー!?
ハンターさんは歓喜の表情でだらしなく口を開けて喜びに浸っています
兄貴も微妙に息を荒くしています
ハンターさんと目が合うと、何やら期待を込めて視線を送ってきます
兄貴を見るとキレイなウインクをかまされました
僕はその場を出来るだけ静かに早く離れました
21: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 21:33:02 ID:HWcT4pmEaY
先程の出来事が未だに頭にこびりついて離れません
あれも一つの共存だと頭ではわかってますが
やっぱり体が拒否反応を起こしてしまいますね
また振り出しに戻ってしまいましたが、ここで諦めるわけにはいきません
海岸沿いを歩いているとダイミョウザザミさんがいました、彼女なら何かいい知恵を下さるかもしれません
「ババコンガのイメージを払拭したい?」
はい、何かいい方法はありませんか?
「無理ね」
そ、即答ですか…
「だってあんたら女を見たらすぐヤるじゃない」
いや…その…否定はしませんけど、決して皆そういうわけではないと思いま…
「大体あんたらの存在意義なんてそれくらいしかないでしょ?」
ストレートな物言い
彼女の魅力の一つですが今は僕の心を抉るには充分過ぎる威力でした
22: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 21:42:02 ID:HWcT4pmEaY
「それに、強烈な個性を持ってる奴に周りに合わせろなんて、土台無理な話ね」
個性…兄貴にも言われました
「げ、あんたあいつにも聞いたの?止めなさいよ変態がうつるじゃない」
兄貴は変態じゃないですよ…と、自信を持って言えない…あれを見た後だと
「ま、頑張れば?私には関係ないし」
そういってダイミョウザザミさんはどこかに行ってしまいました
やはり、イメージ払拭は不可能なんでしょうか
段々不安になってきましたが、諦めるわけにはいきません
皆が平和に暮らせる為に僕が立ち止まってはいけないのですから
23: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 21:56:11 ID:LZLGIJcYkw
密林の中央を歩いていると、イャンクック先生がいました
先生も、誰かの先生という訳ではなく、誰かが呼んでいたのをいつの間にか覚えてしまい使っていたら定着してしまったのです
先生は何やら地面を真剣に見ているかと思えば時折嘴でつついています
恐らくミミズをとっているんでしょうね
先生なら何かいい方法を教えてくれるかもしれません
先生は大きな音が嫌いだから僕はそっと近づきました
24: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/3/31(土) 22:18:04 ID:ZfLhNQhaJE
先生、少しお聞きしたい事があるのですが…
「きゃああああああ!?」
わあああああああ!?
「あ…貴方ですか…びっくりさせないで下さい」
すいません先生
「いえ、私も大きな声を出してしまい申し訳ありません、それで何かご用ですか?」
えーと、まあ…はい
「・・・なるほど、ババコンガ達のイメージ払拭ですか」
先生はどうお考えになっていますか?
「はっきり言ってしまうと、大分厳しい問題ですね」
やっぱりですか…
「個性というのはその人のアイデンティティーですからね…モンスターも然りです」
「こうやって私達が会話するのも単に個性が関わってきます」
個性が?
「あなたから見た兄貴さんやザザミさんの個性はなんだと思いますか?」
兄貴は皆をまとめる力
ザザミさんははっきりとした物言いですかね
「そう、ですがそれは周りから見た個性です。個性とは自分で見つける物なんですよ」
自分で…見つける
「ですが、手探りの状態では何も見つかりません。周りに言われて初めて気づくのもあります」
「個性を押し付けるのではなく、お互いの個性を尊重しあうのも、一つの共存の道だと私は思いますよ」
25: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 09:39:50 ID:B1gjml8yxA
先生の言葉には説得力がありますね
「私には説得力なんてありませんよ」
そういって先生は悲しげに目を伏せて
「何一つとして…守れなかったんですから…」
先生は過去に何かあったらしく、何も話そうとしません。それが時として無理に現実を受け入れてるように見えて…
「とにかく、私は貴方がしている事は間違いだとは思いませんし、意味のある行動だと思いますよ」
「私はこうやって応援しかできませんが…頑張ってくださいね」
そういいながら、先生は僕にニッコリと微笑みをくれました
先生、僕もう少し頑張ってみます!!
「はい」
26: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 09:51:55 ID:30a42pR.EQ
先生からは解決の糸口に繋がるような事を言われた気がしますが…僕はいまいちよく理解していませんでした
とりあえず個性がどうとか…個性、個性…
皆の得意な事とかを調べればいいのかな?
えーと…友達のコンガA君は昼寝が好きで…その友達のB君も昼寝が好きで…その友達のC君も昼寝が…
あれ?昼寝しかない?
ていうか、誰一人として人間襲うような個性無いよね?
そうか!!皆お昼寝が大好きだから、皆でお昼寝をするように促せばいいんだ!!
「バカじゃないの?てか、バカじゃないの?」
あ、ザザミさん
「か、勘違いしないでよね!!たまたま通りかかったらあんたがいただけなんだからね!!」
まだ何も聞いてないんですけど…
27: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 10:31:15 ID:.tgHhz2SVw
というより、バカはないと思います!!一生懸命考えたんですよ!?
「考えてもみなさいよ、全員が寝たら食料はどうすんの?外敵から身を守る術は?寝床だってそんな無いでしょ?今は冬眠する季節でもないんだし…」
・・・あ
「ね?パッと思い付いただけでこんなに浮かぶのよ?」
盲点でした…そんな問題があったなんて…
「・・・しょうがないからヒントあげる」
ヒント!?どういう事ですか!?
「あんたら、というより、あんたらの群れに足りないのは指導者だと思うわよ」
指導者…兄貴がしてますよ
「あんな変態私は認めないわよ!!」
変態は…うう、否定出来ない
「それに、あいつは指導者じゃないわよ」
28: 名無しさん@読者の声:2012/4/1(日) 11:41:46 ID:.zuQ6fHjTM
さぎしたんキタ────(゚∀゚)─────!!
やっとリアルタイム?で会えた! っCCCCCCCC
29: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 18:09:18 ID:/whiYQhjs.
>>28
リアルタイム遭遇が一番簡単だと噂される私にやっと!?
すいませんm(__)m
これからは更新頻度あげます
支援感謝です♪
30: 名無しさん@読者の声:2012/4/1(日) 18:36:17 ID:j1CVAMenzo
キタアアアアアアア
支援!いつも見ているよ
31: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 19:21:22 ID:qUxpGzk5YA
>>30
すいません!!すいません!!
更新しますから!!期待しないで下さいぃ!!
あ、支援感謝です
32: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 19:28:47 ID:w3tqU5eRTE
ど、どういう事ですか!?
「言葉の通りよ、あいつは皆に頼りにされるけど、皆を指導する器じゃないの」
兄貴だったら出来る気がしますが…
「じゃあ聞くけど、あいつが先頭きって何かを仕切った事ある?」
・・・無いです
「あいつは助けを求める奴には手を差しのべるけど、自分から一切動かない奴なのよ」
「それは違うと思いますよ」
33: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 19:36:24 ID:w3tqU5eRTE
クック先生!?
「彼とは長い付き合いですが、彼は恐れてるのですよ」
「自分が動いて、結果周りに迷惑をかけてしまったら…彼は自分を許せないでしょう」
「何よ、結局逃げてるだけじゃない」
「そうですね、見方によっては逃げかもしれません」
「ですが、彼に私達の想像を絶するような過去があったとしたら?私みたいに過去を話さないだけで、自ら動くのを躊躇うような過去があったとしたら?」
「・・・」
「どちらにせよ、彼を指導者にしないというのには賛成です、彼を指導者にするには…あまりにも脆すぎる」
じゃあ…いったい誰が?
「貴方でいいじゃないですか」
34: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 19:53:03 ID:qUxpGzk5YA
うえええええ!?僕!?
「もちろんですよ」
とびきりの笑顔で僕にいい放つ先生、無理難題を言わないで下さいよ!!
「果たしてそうでしょうか?これは無理難題と言えるのでしょうか?」
どういう事ですか?
「貴方は今、皆の為に必死に動いている、貴方にとって皆はとても大切な存在…ですよね?」
まあ…僕の為でもありますから
「しかし、貴方が私利私欲と言ってる行為も大きな目で捉えれば皆を思っての事なんですよ」
「確かに、群れの皆をまとめる為に動くお人好しのバカはあんたくらいだしね」
それ、誉めてるんですか?
「それに、皆貴方を認めています…指導者になれ器だと思いますよ」
35: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 20:03:42 ID:qUxpGzk5YA
先生…
「ま、正直あんたがまとめてくれればいちいち気にする必要ないから助かるんだけど」
なんでザザミさんが気にするんですか?
「どうだっていいでしょ!?」
は、はい!!
「ともかくやってみればいいじゃないですか」
うーん…皆わかってくれるでしょうか?
「最初から完璧な存在なんてありません、皆不完全なんです。完璧じゃない部分を補い助け合っていく…これこそが理想だと思いますよ」
わかりました…僕、頑張ってみます
「その意気ですよ」
「ま、頑張んなさいよ」
36: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 20:10:07 ID:w3tqU5eRTE
「おい、最近めっきりババコンガの依頼減ったよな?」
「ああ、なんだか被害が少ないってんでギルドもあまり狩らないって事になったらしいぜ?」
「でも、あのコンガだろ?絶対に何か起こしそうだぜ?」
「それなんだがよ、どうにもギルドの方であるババコンガと連絡を取ってるらしい」
「はあ!?なんで!!」
「なんか、人語を理解出来るみたいでな…管理もあっちに任せてるんだと」
「でも、相手はモンスターだろ?」
「まあな、全面的には信頼しては無いだろうよ」
「素材とか大丈夫なんかな?」
「その点不思議だよな、依頼は少ないんだけど報酬が多いんだよな…なんでだろうな?」
「ババコンガが報酬増やしてたりしてな」
「そんな馬鹿な」
37: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 20:25:49 ID:lAxvyZ94K6
「長、手筈通り今月の違反をまとめましたよ」
ありがとう、そこにおいてくれ
「長、いつもご苦労様です」
こちらこそ、僕に従ってすまないね…もっと自由がいいだろうに
「なにいってんですか、長以外には誰も従いませんよ」
「長が決めてくれたから、俺達がこうしてまとまれるんです。もっと自信持ってくださいよ」
ありがとう…
「じゃ、見回り行ってきますね」
よろしく、僕も後で合流するから
38: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 20:51:53 ID:Cx9OlMADTY
あれから数ヶ月、皆の賛成もあり僕は群れの長になった
最初はダメダメだったけど、皆から助けられて今は胸を張って長と言える
群れの中では規約を作りそれに違反した者をギルドに報告し、狩猟してもらうという制度だ
その代わり、規約以内なら何をしてもいいというのを設けた
元々争い事が嫌いな平和主義者は諸手をあげて賛成したし、無関心を貫いてた派閥にも協力してもらい今の制度を作ったのだ
今は密林には無法な振る舞いをするコンガは少ない。だけど、決してゼロなわけではない
だから僕は諦めない
皆が平和に暮らせるようになるその日まで
【桃毛獣大奮闘】
fin
39: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 23:21:37 ID:Q6YJoqOztw
【変態娘と切実男】※下有
雪山、それは極寒でスタミナが徐々に奪われる厳しい場所である
そんな雪山で狩猟をする二人組がいた
女「いよっし!!今がチャンスチャンス!!
そういいながら、飛竜フルフルに容赦無い乱舞を浴びせる少女
男「油断しないでください!!電撃をくらったら致命傷なんですからね!?」
女「平気平気…のわわ!?」
男「っ!!だから言わんっこっちゃない!!」
女に伸ばされた柔軟な首、それを素早き男が突き払う
女「いや〜助かったよ」
男「だから、狩りに集中を…」
女「わーかってるって…それじゃ」
女「本気でいくよ」
40: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 23:27:25 ID:Q6YJoqOztw
少女の雰囲気が変わる刹那
鬼人化により爆発的までに高められた身体能力と二つの爪、リュウノツガイがフルフルの足に襲いかかる
フルフルは痛みと熱に悲鳴をあげて体勢を崩す
男「僕を忘れてもらっては困りますよっ!!」
頭上から聞こえる声
それと同時に脳に響く痛み
フルフルはただ断末魔をあげのたうち回るしか出来なかった
女「これで…おしまい!!」
少女が限界までに力を引き付け一気にフルフルの頭に爪を降り下ろした時、フルフルは既に息絶えていた
41: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 23:38:01 ID:Q6YJoqOztw
女「いや〜ありがとね!!いつもありがと!!」
男「怪我は大丈夫ですか?」
女「ん?擦り傷だし気にしない気にしない」
男「駄目です。見せなさい」
女「やん」
男「表面は問題無いみたいですね…一応回復薬をかけておきま…」
女「やだ…積極的…//」
男「誤解を招くような発言は止めて下さい」
女「誰も踏み入れない雪山…ホットドリンクで火照った男女二人…ああ、私はここでこの人に…」
男「・・・クーラードリンクでも飲ませますか?」
女「なんで持ってきてんの!?」
男「一応」
42: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 23:44:03 ID:LmRQnLaLnQ
男「下らない茶番は終わりにして、早く剥ぎ取りますよ」
女「はーい」
ザクッザクッザクッ
男「ふむ…こんな感じででいいですかね」
男「女さん、そっちはど…」
女「見て見て男君!!」
男「・・・何を握っているんですか?貴女は」
女「フルフルの尻尾!!」
男「見ればわかります。何故貴女はフルフルの尻尾を握っているんですか?」
女「だってさ!!これ不自然に細いじゃん!?何か理由がありそうだけど」
男「天井に張り付く為の吸盤の働きをしてるんですよ、沼地のフルフルはそうだったじゃないですか」
女「男君はなーんも、わかってない!!」
男「だから何がですか!!」
43: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 23:49:02 ID:LmRQnLaLnQ
女「いい?フルフルの尻尾の役割、それはね」
男「・・・」
女「ズバリ!!女性ハンターを犯す為に存在してるとみた!!」
男「・・・漢方薬、飲みます?」
女「ひっどーい!!一生懸命考えたのに!!」
男「貴女は口を開けばそんなことしか言わないからでしょうが!!」
女「でもこれ、入りそうだよね」
男「どこにですか」
女「やだ…いわせないでよ…//」
男「・・・」
女「というわけで挿れてみまーす」
男「止めなさい!!」
44: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/1(日) 23:54:13 ID:LmRQnLaLnQ
男「何かあったらどうするんですか!?」
女「大丈夫だよぅ」
男「よくありません!!貴女に何かあったら僕がこまるんです!!」
女「お堅いなぁ…」
男「それでもなおそれを弄るというなら…」
男「僕は金輪際貴女とは狩りにいきません」
女「はい!!止めます!!」
男「よろしい、では帰りますよ」
女「はーい」
女「・・・」
この時、男は忘れていたのだ…この娘が変態娘だということを…
45: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 00:18:20 ID:ng2xE5tzGs
さぎしさんキター!
いつも見てます!
今回も期待しています!
46: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 02:02:43 ID:383U31T4Eo
>>45
ありがとうございます
ですが、あまり期待に応えられるような内容ではありませんかもwww
内容が内容なので深夜更新お許し下さい
47: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 02:08:56 ID:Vj.o3/CTDs
夜、男の家では規則正しい時間帯に男が就寝しようとしていた
男「さて、明日も早いですし…もう寝ますか」
男「しかし…女さんにも困ったものです、女性なのにあのような話をなされては」
男「明日、しっかり言い聞かせねば…ん?」
物音が聞こえ、耳を澄ますと玄関から物音が
正面から来るという事は客人のようだが…
男「こんな時間帯に来客とは、あまり感心できませんね…何者ですか?」
女「お、男くぅ〜ん」
男「女さん!?」
女「た、たすけて〜」
玄関にいたのは女だった
だが、その格好に思わず後退りしてしまう
下着のみを着けた半裸で、股関に白く細長いモノがぶら下がっていたのである
48: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 02:13:59 ID:Vj.o3/CTDs
男「な、なんなんですか!?その格好は!?」
女「ごめんね、ごめんね〜」
男「と、とにかく座ってください」
女「だめぇ!!座ったら入っちゃう!!」
男「はい!?」
女「うう…こ、これ…」
顔を羞恥に染めながら必死に股間を指差す女
女「ぬ、抜いてぇ…」
男「これは…フルフルの尻尾…ですか?」
自分の目が間違いなければそれは確かにフルフルの、しかも昼間みたあのフルフルの尻尾である
女「ん…どうしても、ね、気になったから、こっそりもってかえってきちゃったの…」
女の顔はいよいよ真っ赤に染まる
49: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 02:20:18 ID:Vj.o3/CTDs
男「つまり…これを抜けって事ですか」
どれくらい入り込んでるかを確かめる為に尻尾を少し動かしてみる…だが
女「ひゃん!!動かさないでぇ!!」
男「ええ!?」
女「い、一気に…ん、一気に抜いて?」
男「わ、わかりましたよ…」
しかし、請け負ったはいいものの、この状況
誰もが寝静まる時間帯
目の前には下着姿の半裸の女性
さらに、顔よしスタイルよしな上自分の意中の相手
そして明らかに感じているこの姿
性別が雄である男は否応なしに反応せざるをえなかった
男「(大体、一気に抜けって、無理がありますよ!!)」
先程から引き抜こうと試みているが、その度に
女「ひゃん!!あう!!あはぁ!!だめぇ!!」
等と、あられもない声をあげられてはたまったものではない
50: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 02:27:37 ID:Vj.o3/CTDs
どうしたものかと必死に考えを巡らせていると
女「い、いじわるしないでよぅ…」
懇願する瞳でそんなことを言われたら、大概の男性の理性を燃やし尽くすには充分過ぎる威力だった。男が踏みとどまったのは、強固な理性か道徳心か
悩んだ末、男は妙案を浮かぶ
声が聞こえてしまうから躊躇うのではないか?
というわけで早速装備を変え再度試みる
男「じゃあ、いきますよ?」
女「も、なんでもいいからぁ…」
そしてフルフルの尻尾を掴む手に力を込める
女「ひゃあああああ!!」
耳栓スキルが発動してるにも関わらず相変わらず聞こえる女の喘声、男はこの時大型モンスターの咆哮をある程度無効化出来るという効果をすっかり忘れていたのだ
まあ、これを無効化したら女は大型モンスターの仲間という事になってしまうが
51: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 02:33:31 ID:383U31T4Eo
だが、男も諦めたわけではなかった
僅かながらに抜けてきている尻尾、好機と踏んでさらに手に力を加える
女「ひゃん!!あはぁ!!あああ!!」
女の喘声にますます艷がかかる、だがそんなこと気にしてる場合ではない
これで最後と言わんばかりに手に力を込め、尻尾を力の限り引き抜いた
女「あああああああ!!」
女は一際甲高い声をだすとそのまま痙攣し、力なく倒れこんでしまった
恐らく達したのだろう
ズルリと引き抜かれたそれは女の愛液と尻尾に残っていたであろうアルビノエキスでヌメつく光を放っていた
52: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 02:41:29 ID:Vj.o3/CTDs
翌日、そこには男の布団の上で震えながら正座させられている女の姿があった
男「貴女は、昨夜自分が何をしたか、わかってますか?」
女「は、はい!!」
首がちぎれんばかりに縦に振る。振らないと絶対に殺られる
男「まず、ギルドの規約違反です。下手したら粛清されてたかもしれないんですよ?」
女「すいません」
男「僕も貴女と狩りができなくなるのは寂しいですら、この件は内密にいたしますが…昨夜は…」
女「本当にすいません」
男「全く、僕の気持ちを少しは考えてほしいです…」
女「へ?」
男「まあ、反省してるようですし、許しましょう…ただし、同じ過ちを繰り返さないこと!!いいですね!?」
女「はい!!」
こうして今回の騒動は幕を閉じた、しかし…切実男の苦労は続く事になるが…またそれは別のお話
【変態娘と切実男】
fin
53: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 04:30:34 ID:iSgXqJ3nHw
うほっおひささぎしたん
だんなたんですお
1からみてくるわ
54: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 09:29:26 ID:Q.wtCspsgI
>>53
どもども、旦那様
いつもありがとうございますm(__)m
55: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 09:40:05 ID:06.AtSeTqs
【幻獣にだって情はある】
新米ハンターのレオは取り立てて目立った所がなかった
たまたま、両親がハンターの家に産まれ両親に憧れてハンターになったのである
だから装備も経験もなにもなく、その時はただ狩りが間近で見られる
その程度しか思っていなかった
ドスギアノスをやっと倒せるようになった頃
先輩ハンターからドドブランゴ狩りに行かないかと誘われた
最初は不安なレオだったが、自分はただ見てるだけでいいという事を聞いて快く承諾した
先輩ハンター達は皆経験豊富でまだ下位ではあったが、今一歩で上位にあがれる実力だった
今のレオにとってはそれさえもが尊敬する対象だった
56: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 09:48:48 ID:06.AtSeTqs
狩り当日、先輩ハンター達は息のあった連携でドドブランゴを追い詰めていった
彼らの実力ならば一人でも十分狩れるが、仲間同士で狩るという事を教える為にレオを連れてきたのだ
結果、レオは改めて先輩ハンターを尊敬し、仲間で協力しあう事の大切さを学んだ
だが、物事はそんなに上手くいかないものである
ドドブランゴを見事に倒し素材を剥ぎ取る四人が異変に気づいたのはほぼ同時だった
群れの長を倒したのに一向に減らないブランゴの数、それどころか更に集まりつつ、付近を警戒している
レオ達もそれに習い獲物を抜き放ち付近を警戒する
その時、レオは視界の端に何かを捉えた
白く光る、ケルビを大きくしたような…
瞬間、ハンターの一人が叫ぶ
それと同時にそちらをみやると
そこには見たこともないモンスターがいた
57: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 09:58:22 ID:Q.wtCspsgI
幻獣 キリン
普段は滅多に現れない幻獣の出現に興奮を隠せないのか、ハンターの二人はやや、好戦的な姿勢を取っている…しかし、一人は険しい顔をして引くことを提案した
クエスト自体は終了してるのでここで引いても報酬は貰える、もし仮にここでキリンを狩ったとしても報酬は貰えないどころか、生態系を崩す危険因子としてギルドナイツに粛清されるかもしれない
折角の機会だが、粛清だけは勘弁だと考えたのか好戦的な二人も引くことに承諾、幸いキリンはこちらに気づいておらずベースキャンプに戻る事にしたのだが…ハンターの一人が余程名残惜しかったのか、ペイントボールをぶつけてしまった
恐らくペイントをつけて後で一人で狩るつもりだったのだろう
しかし、それが大きな間違いだった
58: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 13:45:07 ID:G5KDJyr3vg
壁|A゚)!!
壁|A゚)っファンゴの頭
壁|ミピャッ
59: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 13:56:28 ID:xrFLp2O0Vk
>>58
貴方はもしやファンゴヘッドさん!?
恥ずかしがらずにでておい…
60: っファンゴの頭:2012/4/2(月) 14:03:09 ID:EIJC8rxCvY
壁|A゚)…
壁|A゚)バレたか…
お久しぶりですm(_ _)m
っ
CCCCCCCC
CCC9:99CCC
CCCCCCCC
61: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 14:07:37 ID:xrFLp2O0Vk
突如とした人間の出現
体につけられた謎の異物
キリンが混乱し激昂するのには十分すぎた
投げた人間を突き飛ばし、体勢を崩させ雷を招来させる。ハンターはまともにくらい動かなくなってしまった
呆気にとられているふたりに突進を開始するキリン
下位とはいえ、腐ってもハンター
咄嗟に左右に避けキリンを挟むようにして対峙する
どうやら電撃を食らったハンターは生きてはいるらしい…しかし、すぐ治療しないと危険な状態になるのは明白だった
キリンに警戒を向けながらどうしたものかと悩む。少なくともレオだけはこの場から退避させねば
レオに下がれと命じようとしたとき、視界の端に緑色の煙
見るとレオが動けなくなっているハンターにモドリ玉をぶつけていたのだ
62: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 14:21:46 ID:A5ygsn4Elg
何故自分じゃなく、そっちなのか
だが、今のレオの判断はベストだった
一刻を争う状況でこんな場所に放置してはいつ巻き添えを食らうかわからない
レオは素早く素材玉とドキドキノコを取り出し調合を開始した
全く、用意のいい
これならばレオは大丈夫だと安心した刹那、視界が緑色に染まる
この煙がモドリ玉だと気づいた時には遅く、三人はベースキャンプにいた
63: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 14:34:46 ID:xrFLp2O0Vk
何故自分をここに残したのか、どうして逃げなかったのか
雪山に一人残されたレオは必死に自問自答していた
といっても理由は簡単
体が動いてしまっていたのだ
自分の尊敬するハンターをボロ雑巾のように蹴散らした目の前のモンスターに勝とうと思ったわけでもない、英雄になりたいわけでもない
ただ、助けたかった
それだけの事
ドキドキノコはもう無い。だったら玉砕覚悟でキリンの気を引くしかない
あの三人が助けを呼んできてくれる筈だから、それまで耐えればいいだけの事だった
64: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 14:45:49 ID:xrFLp2O0Vk
三人を逃がしてからある異変に気づく
キリンがこちらを見つめたままじっと動かないのだ
不思議におもうが、これはある意味チャンスかもしれない
一瞬の隙を突いて逃げる事が可能なのではないか?
キリンが足元の雪を掻いた瞬間、レオは素早く身を翻し走り出した
だが、何かが自分を抜き去った感じと共に目の前に立ちはだかるキリン
依然としてレオを見つめたままである
ならばとけむり玉を地面にぶつけ視界を奪う
そのまま後ろに走り出したが、衝撃と共に前につんのめって倒れこんでしまう
キリンに突進を食らったと認識するのに時間がかかったのは、痛みがそれほど無かったからだろう
65: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 14:57:04 ID:xrFLp2O0Vk
地面につきながら素早く後ろを振り返ると、キリンの顔がすぐ側に来ていた
驚いて手を崩してしまい地面に仰向けになる体勢になってしまう
するとキリンはゆっくりと近づきレオに擦りよった
レオはパニックを起こす事しか出来なかった
そのままキリンは顔を更に近づけ
レオの唇を奪った
レオ「っ!!///」
レオは経験はおろか、キスさえまともにしたことがない初心である
異形に初めてを奪われたよりも、気恥ずかしさのが勝っていたのも無理はない
そのままキリンに体を預けられた時、レオはふとあることに気づく
温かい
66: さぎしたんのだんなたん ◆gBkdtpJwL2:2012/4/2(月) 16:46:50 ID:BTW.MDsbLo
久しぶりに酉つけた
がんがれ
67: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 18:08:26 ID:rQza0nM83E
さしぎたーん(*^∇^*)
68: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 19:09:00 ID:oUAVR/363k
>>60
すいません、今気づきました
懐かしいですね〜♪
支援爆弾
>>66
はい!!がんがります!!
>>67
は〜い…って、なんか違う!?
69: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 20:09:34 ID:H6/G5LX5M.
帯電しているので感電するか、火傷をするくらい熱いかと思っていたが
生きてる温かさを確かにこの手で感じたのだ
キリンはすっかり落ち着いていて、レオの上で寝そべっていた
体格がそんなに違わないのであまり重くなく、寧ろ軽く感じる
ふと、何気なしにキリンの背中に手を回してみる。キリンは嫌がる様子もなく甘えるように頬を擦り寄せた
このキリンがどうしようもなく愛しく思えてきたレオは、キリンを思いっきり抱き締めた
キリンもより一層体を預け、喉を鳴らす
その時、遠くで複数の足音が聞こえた
レオを救出に来た集団だろう…だが、レオはこの場を離れたくなかった
今離れたら…このキリンに二度と会えないのではないか?
そう思うと中々体がいうことを聞かなかった
70: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 20:20:47 ID:/uPq47ZeT.
だが、キリンはレオから静かに離れ、優しい瞳でレオを見つめると小さな電撃をレオに与えた
痛みは無い、気絶させるだけの小さな電撃
レオは抗う術もなく、簡単に意識を手放した
意識を手放す刹那、確かにレオは聞いた
鈴が鳴り響くような声で
「また、会いに来るから」
目が覚めると、そこは自分の家だった
周りを先輩ハンター達が取り囲み口々に体の調子を聞いてくる
それには全て大丈夫と答え、その後にはしっかりしかられた
無謀な事は絶対にするなと
医師の診察が終わり体の異常が無い事を診断されは全員は引き上げていった
71: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 21:14:26 ID:/HNYbcW.gA
夜、絶対安静を言い渡されたレオは中々寝付けずベッドでずっと起きていた
しかし、寝付けない理由はわかっていたのだ
キリンが去る間際、確かに聞いたあの声
レオはそれを無意識的に待っていたのだ
すぐ近くに人の気配を感じ顔だけを動かす
キリン一式をそろえた少女がこちらを見下ろしていた
「・・・会いに来た」
それだけ言って、レオのベッドに潜り込む
レオはこの少女がクエストで出会ったキリンだということに直感で気づいていた
「・・・」
レオ「・・・」
二人を流れる微妙な空気。口を開いたのはレオだった
レオ「あの時、どうして俺を助けたの?」
少女は頬を朱に染めながらポツリポツリと語り始めた
「」
72: さぎし(「」はミス) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/2(月) 23:21:49 ID:3eh8rSa52E
「私はね…人の感情がわかるの」
レオ「感情?」
「うん」
少女はやや悲しそうに
「あの人は…私を殺そうとしてたから…動けなくなってもらったの…」
「最初は貴方も、動けなくなってもらう予定だった」
レオ「!!」
「あの人を助けようとしてたから…あの人の味方なのかなぁ…って」
「でも、違ったの」
少女は微笑み、レオの頬に手を添えて
「貴方は、真っ直ぐな優しさしかなかった、純粋に助けたいっていう気持ちしか」
レオ「・・・」
「だから…その優しさに触れたくて…」
73: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 00:18:53 ID:pykLpBQuPE
レオ「それで殺さなかったのか」
「信じてもらえないのはわかってる…でも、貴方の優しさに触れて…」
「貴方が…好きになっちゃったの…」
レオ「・・・」
「わかってる…信じてもらえるなんて思ってないか…」
レオ「名前」
「?」
レオ「名前、無いのか?」
「あ」
リン「リン、っていうの」
レオ「リンか、俺はレオだ」
リン「よろしく、レオ」
リン「でも、なんでいきなり名前なんて?」
レオ「名前がなきゃ呼びづらいし、それに…」
レオ「信じるよ、わざわざ人間になってまで会いに来てくれたんだ…信じる」
リン「ありがとう…レオ」
74: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 00:24:43 ID:pykLpBQuPE
自分が好きだと言ってくれた少女を無下には出来なかった
レオ自身、また会えたという嬉しさでいっぱいだった
リンはレオに擦り寄り嬉しそうに体を丸めた
レオはそれを優しく包み込んでやる
二人が出会ったのは偶然か必然か
それでもレオは、この出会いが自分にとって良い出会いだったと確信していた
恐らく、彼女も
【幻獣にだって情はある】
fin
75: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 00:28:18 ID:pykLpBQuPE
次回予告
場所はユクモ村
渓流でのあるクエストを受けたハンターに思いもよらぬ事件が待ち受ける!!
next story
【渓流の隠密舞台】
ナルガたんハアハア(*´д`*)
ここまでのご回覧乙狩れ様でした♪
76: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 00:43:24 ID:kQhjJJrQEo
すいませんすいませんすいませんすいません!!
舞台×
部隊○
です!!
吊ってきます…ていうか、だめだ逝こう
77: 名無しさん@読者の声:2012/4/3(火) 04:13:56 ID:Mf4G9ifkuQ
いやぁぁぁ吊らないで!!まってまって(´;ω;`)
っCCCCCCCCCCC
78: っファンゴの頭:2012/4/3(火) 09:37:45 ID:mDMgvvGzEI
ナルガをおいて逝くつもりか?
っ
CCCCCCCC
CCC9:35CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
79: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 11:53:01 ID:qfRHlFotq2
>>77
タイトルを間違えるならまだしも一番好きなクエスト名を間違えるなんて…
支援感謝です…
>>78
とりあえずナルガたんを愛でた回数(狩猟数)とお持ち帰りした回数(捕獲数)をカンストして、アイテムボックス内をナルガたんの素材で埋め尽くしてから…
あれ?逝け…ない?
そうか!!この支援爆弾で…
80: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 12:08:26 ID:U5AuttpJzc
【渓流の隠密部隊】
カコーン
キリ「・・・いいねぇ」
キリ「温泉に浸かりながら雄大な景色を見つつのこの採酒は最高だね」
ラッテ「旦那さんはここ最近サボりすぎニャ、ここ最近全然クエストにいってないニャ」
キリ「いいじゃねーか…ユクモ村の危機救った英雄だぜ?」
ラッテ「良くないニャ、旦那さんがこうしてる間にも遠くの方でモンスターが人を苦しめてるニャ」
キリ「苦しめてる…ねぇ」
キリ「俺達って…何のためにいるんだろうな…」
ラッテ「?」
キリ「確かにモンスターの存在は脅威で、無力な者には畏怖の対象だろう…だが、俺達はなんだ?」
キリ「モンスターハンターだから、依頼されてモンスターを狩る…それはごく自然な事だ」
キリ「依頼の中にも被害がでて困っているから討伐してほしいってのもある、だが私利私欲のために罪の無いモンスターを複数狩るのもある…」
81: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 12:18:17 ID:qfRHlFotq2
キリ「俺達ハンターはただ与えられた依頼をこなすだけさ…それが嫌な依頼でもな…」
ラッテ「旦那さん…」
キリ「ま、俺は酒を飲めればいいからな…黄金芋酒飲みてぇ…」
ラッテ「ポッケ村に帰れニャ」
キリ「あ〜このままゆっくりして〜」
ラッテ「旦那さん、一応聞くけど最後にクエスト行ったのはいつニャ?」
キリ「二週間前にムシャクシャしてドスファンゴ狩りに」
ラッテ「旦那さんも似たようなもんニャ!!」
キリ「コハクさーん、カエデさーん、なんかいい依頼ある〜?」
ラッテ「ここで聞くなニャ」
82: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 12:26:41 ID:U5AuttpJzc
コハク「えっと…キリさんのHRじゃ…もう下位のクエストは物足りないかと…」
キリ「だよねー、コハクさんわかってるぅ!!」
カエデ「キリさん、このクエストはどう?」
キリ「ん?」
キリ「渓流の隠密部隊…か」
カエデ「ナルガクルガ三頭の連続狩猟だよ、どう?」
キリ「ちょうど暗夜剣【常闇】を作りたかった所だ、いくか」
キリ「いくぞー、ラッテ」
ラッテ「久しぶりの狩りニャ、緊張するニャ」
コハク「いってらっしゃい」
カエデ「頑張ってねー」
83: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 13:38:11 ID:xrFLp2O0Vk
〜〜〜渓流〜〜〜
ラッテ「旦那さん!!秘境スタートニャ、早速ピッケルで…」
キリ「…ラッテ」
ラッテ「ニャ?」
キリ「お前に言わなきゃ行けない事がある」
ラッテ「ど、どうしたニャ?そんなに険しい顔をして…」
キリ「お前は…俺が駆け出しの頃から助けてくれて…はっきりいえば新しい奴と狩りをするよりお前と行った方が早く狩れる時もある」
ラッテ「旦那さん?」
キリ「お前は相棒って言ってもおかしくない仲だ…だから、お前には一番に言っておかなきゃならない」
ラッテ「ま、まさか旦那さん!?」
キリ「俺は…」
ラッテ「いやニャー!!旦那さんとお別れしたくないニャー!!」
キリ「さっき…採酒を飲んだから…酔った…うぷ」
ラッテ「・・・」
ラッテ「狩るなら酔うニャ!!酔うなら狩るニャ!!」
84: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 17:58:03 ID:4Ly5gJJWkc
キリ「まあ、アホな茶番は置いといて、早くいくか!!」
ドサッ
キリ「・・・」
ラッテ「どうしたニャ?旦那さん」
キリ「いや…毎回思うんだが、どうして俺を含めハンターはあの高さから飛び降りて傷一つ無いのかな…って」
ラッテ「それは言わないお約束ニャ」
キリ「ま、いいか…エリア6だいくぞ」
ラッテ「ところで旦那さん、今回はどうするニャ」
キリ「全員捕獲、その方が楽」
ラッテ「了解ニャ、シビレ罠は任せるニャ」
キリ「頼りにしてるぜ」
85: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 18:01:56 ID:ZUTw3yMk76
キリ「っと、いたいた」
ラッテ「先制不意討ちいくニャ」
キリ「・・・」
ラッテ「旦那さん…今度はなんニャ?」
キリ「ナルガ…かな」
ラッテ「ニャ?」
キリ「いや、呼び方?」
ラッテ「旦那さんは相変わらず何考えてんだか分かんないニャ」
キリ「誰も俺の心は読めない」
ラッテ「いばるニャ!!」
キリ「さて、やるか!!」
86: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 18:07:31 ID:ZUTw3yMk76
キリ「はあ!!」ザシュ!!
ナルガ「ガァァァ!!」
キリ「遅い!!」
キリ「これならどうだ!ナルガぁ!!」
ナルガ「ガゥ」ヒョイ
キリ「かわすねぇ」
ラッテ「旦那さん!!こっちニャ」
キリ「ラッテ…今いく!!」
ナルガ「ガァァァ!!」バッ
ラッテ「そこニャ!!」
ドカーン!!
ナルガ「ガァァァ!!」
キリ「ナイス!!これで決める!!」
キリ「この一閃で進むべき道を切り拓…」
ラッテ「旦那さん!?それなんか違うニャ!!」
87: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 18:16:54 ID:pykLpBQuPE
キリ「おっと、つい」
ナルガ「ガア!!」ビタン
キリ「ぐふっ!!」
ラッテ「旦那さん!!」
キリ「突っ込みの尻尾か…本気だな…こりゃ、やる気スイッチ入れないとな…」
ラッテ「向こうの殺る気スイッチはとっくにはいってるニャ」
ナルガ「ガァ…」ヨロヨロ
ラッテ「足を!?」
キリ「大連続だから一体の能力が低くなってんだよ…捕まえるぞ!!」
ラッテ「了解!!次エリアに…」
キリ「あらよっと」ポスッ
ナルガ「zzz」
ラッテ「ニャにー!?」
88: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 18:24:04 ID:pykLpBQuPE
ラッテ「なんで捕まえてるニャ!!」
キリ「俺 THE 罠師」
ラッテ「そんな…僕、頑張ったのに…」
キリ「次があるさ…んーと、次はクルガか?」
ラッテ「もう決まってるのかニャ!?」
キリ「ああ、なんだかんだで三頭目もな」
ラッテ「ちなみに最後は?」
キリ「ナルガ、クルガときて…ナクル、なんてどうよ」
ラッテ「もうなんでもいいよ」
キリ「やだ語尾が無い怖い」
ラッテ「二体目ニャ!!」
キリ「きたなクルガ!!」
ラッテ「・・・はあ」
キリ「まじ怖い」
89: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 18:28:07 ID:pwyZyNrKhc
ポスッポスッ
ナクル「クルル…」パタン
キリ「いよっし!!終わり!!」
ラッテ「結局僕の罠一個も使わなかったニャ…」
キリ「お前が仕掛けないからだろ」
ラッテ「仕掛ける前に旦那さんが捕まえちゃってるの!!」
キリ「はは、まあ帰ろうぜ」スッ
ラッテ「何してるニャ?ていうか、ナルガの時からなんかしてたニャ?」
キリ「ん、まあな」
キリ「これでいいか」
ラッテ「旦那さんの事だから、どうせろくでもない事ニャ」
キリ「ひどい言い草だな」
90: 名無しさん@読者の声:2012/4/3(火) 18:40:02 ID:3eyzenPURQ
つCCCCCCCCCCC
ナルガ様美しいです(^ω^)
91: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 18:47:05 ID:pykLpBQuPE
〜〜〜集会浴場〜〜〜
キリ「ふひ〜狩り後の浸かりが体に染みる〜」
ラッテ「まあ、旦那さんは頑張ったほうニャ」
キリ「はは、お疲れ」
ラッテ「べ、別に僕はオトモとしての役割を果たしただけニャ」
キリ「ははは、ツンデレかこいつぅ〜」
ラッテ「旦那さん…寝るとき注意するニャ」
92: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 19:29:29 ID:pwyZyNrKhc
〜〜〜キリの家〜〜〜
キリ「いや〜さっぱりし…」
キリ「…ラッテ」
ラッテ「わかってるニャ…誰かいるニャ」
キリ「まずいなぁ…冷蔵庫に隠してある黄金芋酒が…」
ラッテ「お金の心配をしようニャ!!」
ラッテ「こニャー!!旦那さんの家に勝手に侵入するニャー!!」
「っ!!」
「わっ!!」
「ご、ごめんなさ…」
ラッテ「ニャ!?同じ顔が…三人?」
キリ「アホか」
93: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 19:50:41 ID:pwyZyNrKhc
キリ「君達は…何者だ?要件によっては少々対応が手荒になるが…」
「あう…その…」
「あはは…えっと」
「私が説明しよう」
キリ「む」
「さて、まずお前と会うのは二度目だな?キリ」
キリ「なんで俺の名前を、というより初めて会うが?」
「何を言ってる、私…いや、私達はお前に会うのは二度目だぞ?」
キリ「・・・まさか」
ラッテ「旦那さん、知ってるのかニャ?」
キリ「・・・渓流にいたナルガクルガ達か?」
94: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 19:57:51 ID:pwyZyNrKhc
「ご名答、自己紹介をしなければな…といってもお前がつけた名だが」
ナルガ「私はナルガ、後ろにいるのはクルガ、その後ろに隠れてるのがナクルだ」
クルガ「よろしくね〜」
ナクル「よろ…しく」
ナルガ「さて、私達がここにいる理由だが…」
キリ「どうしてその姿になったか…か?」
ナルガ「その通り、飲み込みが早い男は好きだぞ?」
ナクル「えっ?」
ナルガ「ナクル、少しだけ静かに」
ナクル「はい…」
キリ「(ナクルちゃん萌え〜)理由としてはわからない、だ」
ナルガ「・・・何?」
キリ「わからない、と言ったんだ」
ナルガ「ふざけるな!!」
95: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 19:59:33 ID:pwyZyNrKhc
>>90
ナルガ「支援ありがとう」
ナルガ「そんなに褒めても、棘しか出ないぞ?」
キリ「やめろ」
96: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 20:04:05 ID:pwyZyNrKhc
ナルガ「私達がこんな姿になったのはどう見ても貴様の仕業だろう!!」
キリ「怒った時は目が赤くなるんだな」
ナルガ「茶化すな!!」
ナクル「お、お姉ちゃん…」
クルガ「落ち着きなよ姉さん、頭ごなしじゃ何も解決しないよ」
ナルガ「・・・すまない、取り乱した」
クルガ「そこで!!落ち着いて話せるナクルに任せよう!!」
ナクル「ええっ!?」
クルガ「・・・」ニヤニヤ
ナクル「・・・///」
97: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/3(火) 20:17:17 ID:pykLpBQuPE
ナクル「あの…その…」
キリ「ナクルって事は…三体目か?聞きたい事があったんだ」
ナクル「な、なに?」
キリ「途中から攻撃が鈍くなっただろ?あれ、なんでだ?」
ナクル「あ…///」
キリ「?」
ラッテ「確かに…たまにボーッとしたりしてたニャ」
ナクル「・・・ごめん」
キリ「答えたくないならいいよ」
ナクル「・・・///」
キリ「頭、撫でていい?」
ナクル「え?あ…うん」
キリ「よしよし」
ナクル「・・・えへへ」
ナルガ「話がいつまでも進まないぞ」
クルガ「ま、ナクルなら大丈夫っしょ」
98: 名無しさん@読者の声:2012/4/4(水) 00:36:23 ID:noKnYkYB1U
さぎしたん、だんなさんいたのか(/ _ ; )
あきらめないけど、遠くで見守ることにするよ
つCCC
オレキモ!
99: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 00:50:29 ID:06.AtSeTqs
>>98
大丈夫です!!全然キモくなんかありませんよ!!
確かにいますけど、私はこのSSを回覧なさってくださる方は皆大好きです
でも普通はSSキャラを嫁にするのを珍しい事例ですよねwww
支援感謝です♪
100: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 01:01:21 ID:Q.wtCspsgI
ナクル「それで…なんで私達がこんな姿になっちゃったのか…教えてくれる?」
キリ「・・・俺がお前たちにしたのは、一族に伝わる感謝の儀式だ」
ナクル「感謝?」
キリ「ああ、俺の一族は皆ハンターを生業としていて自分達が生きていけるのはモンスターのお陰だと感謝をしていた」
キリ「だから俺の一族は感謝を忘れない為に、十字を描きドキドキノコを供えるというのが儀式だ」
キリ「だから…お前らが何故人間になったかはわからない…すまない」
ナクル「そっか…」
キリ「申し訳ない…この通りだ」
ナクル「い、いいよ別に!!」
ナクル「それに…少しだけ嬉しいし…」
キリ「?」
ナクル「な、なんでもない!!」
101: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 01:05:31 ID:Q.wtCspsgI
ナルガ「つまり…私達は元に戻る術は無いと?」
キリ「そういう事になるな…」
ナルガ「・・・」
キリ「・・・」
クルガ「ねえねえ、少しでも責任感じてるならさ、一つだけお願い聞いて!!」
キリ「一つだけと言わず、俺に出来る事ならなんでも言ってくれ」
クルガ「ありがとー!!じゃあさ、私達を今晩泊めてくれない?」
キリ「そんなことか…別に構わないが…部屋がな」
クルガ「いいよいいよ」
キリ「誰か俺と寝る事になるが…いいか?」
ナルガ「!!」チラッ
クルガ「!!」コクッ
102: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 01:10:16 ID:Q.wtCspsgI
ナルガ「じゃあ私はクルガと部屋を使わせてもらおう」
ナクル「!?」
クルガ「気が合うね〜私もそう思ってたとこだよ!!」
ナクル「ちょ…」
キリ「それでいいか?ナクルは?」
ナクル「あ…と…あう」
ナクル「一緒で…いい」
クルガ「へっへー」ニヤニヤ
キリ「二人はこっちの部屋を使ってくれ、ナクルはこっちだ」
ナクル「・・・」コクン
103: っファンゴの頭:2012/4/4(水) 11:29:14 ID:PMFmyoWjbc
っ
CCCCCCCC
CCC9:28CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
今更だけど今スレ初の支援爆弾のタイマー9:99になってるんだよね…ちょっくら逝ってきます…y=(゚Д゚)
104: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 16:02:53 ID:mF3SIqKAm.
>>103
ああ、あれ素だったんですか
てっきりわざとかと…
逝かないで下さい!?
まだタイマーが0になってないんですから!!
105: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 16:07:14 ID:mF3SIqKAm.
キリ「ベッドはそれを使ってくれ、布団はこれだ」
ナクル「ありがと…」
キリ「何かあったらすぐに呼べよ?駆けつけるから」
ナクル「うん…?」
ナクル「どこにいくの?」
キリ「居間、あそこなら椅子もあるから寝れる」
ナクル「一緒じゃないの?」
キリ「あれは嘘だ、最初から俺の部屋で一人で寝かせるつもりだったし」
ナクル「寝ないの?」
キリ「寝るさ、ただし一人でな」
ナクル「・・・」
106: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 16:09:53 ID:mF3SIqKAm.
ナクル「一緒に…寝よ?」
キリ「・・・見ず知らずの男だぞ?」
ナクル「うん…大丈夫」
キリ「変わってるな…それじゃ、お言葉に甘えて」
ナクル「(ち、近い!!)」
キリ「む、少し狭いな…やっぱり居間で…」
ナクル「駄目!!」
キリ「!?」
ナクル「あ…えと…」
ナクル「一緒にいよ?」
キリ「・・・わかった」
107: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 16:13:47 ID:4gZJgWiM8.
〜〜〜別室〜〜〜
クルガ「ナクル大丈夫かな〜?」
ナルガ「楽しそうだな」
クルガ「ナルガ姉も楽しんでるくせに〜」
ナルガ「まあな」
ナルガ「これからどうする?」
クルガ「んー、元に戻れないならしばらくはこのままかな〜?」
ナルガ「しばらくとは、この家にいるかか?」
クルガ「それはキリが決める事でしょ」
ナルガ「短い時間だが、キリの人柄はある程度は把握した…恐らく私達をここに住まわせてくれるだろう」
クルガ「ま、それが一番だと思うよ」
ナルガ「お前のその楽観的な見方、羨ましいよ」
クルガ「ナルガ姉は深く考えすぎなんだよ〜」
108: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 16:17:50 ID:mF3SIqKAm.
クルガ「しっかし、驚いたね〜、まさかナクルが人間を好きになるなんて」
ナルガ「姉としては心配だがな」
クルガ「ここに住むのはナクルが喜ぶだろうしね」
ナルガ「ああ、私の可愛い妹だ」
クルガ「ふひひ、今頃ナクルどうなってるかな?」
ナルガ「下品な笑いをするな」
ナルガ「手を出されるのはナクルには嬉しそうだが…」
ナルガ「どういう目に会わせてやろうか…」
クルガ「おお、こわいこわい」
ナルガ「ともかく、明日結論をキリに話す、それでいいか?」
クルガ「あいあいさー」
109: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 16:22:05 ID:mF3SIqKAm.
〜〜〜翌日〜〜〜
ナルガ「という訳だ、承諾してくれるか?」
キリ「そりゃ構わんが…」
ナルガ「ありがとう、ところで目のクマはどうした?」
キリ「・・・」
ナクル「////」
クルガ「およ?ナクル、顔赤いよ?」
ナクル「な、なんでもないから…」
ナルガ「貴様…まさか」
キリ「違う、誤解だ」
ナルガ「よくもナクルを!!」
キリ「誤解だぁぁぁ!!」
ラッテ「やれやれ、騒がしくなりそうだニャ」
【渓流の隠密部隊】
fin
110: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 16:35:27 ID:4gZJgWiM8.
さて、皆さん何話か終わり徐々に慣れはじめて来た頃かと思います
それでですね、ここから先の注意点をご説明しようかと
まず、前回と違い今回は圧倒的なまでのネタ不足に陥っており、シリーズ化するのが何個かあります
例をあげるなら、【変態娘と切実男】や【渓流の隠密部隊】なんかがシリーズ物となりそうです
それ以外は一話話読み切りの単発に仕上げますので
後、タイトルの横に下有と書かれていた場合高確率でエロ、もしくはそれに準じる何かが入ります
また、目に止まり不快に思われる方がいらっしゃると思いますのでsageでやらせてもらいます
まあ、どのみち普通の話投下であげるから意味無いんですけどね
それでは、また後程お会いしましょう
111: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 22:54:52 ID:88ff4WVCKM
【森丘授業】
森丘、それは自然溢れる場所であり、多種多様なモンスターが生息する地域である
俺の名前はガイ
れっきとしたG級ハンターである
まず、今の状況を説明させてくれ…ここは見たことがない場所で、目の前にはイャンクックがスヤスヤと寝息をたてている
歩こうと思えば歩ける距離だが良すぎる耳がそれを捉え逃がしてくれない
俺はというと、体に異常はなく、いたって健康体だ
どうしてこうなったのか…それは数時間前に遡る
112: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 23:17:25 ID:88ff4WVCKM
〜〜〜集会所〜〜〜
ガイ「受付さん、俺はね、紅玉が欲しいのよ」
受付「はい♪」
ガイ「だからね、必死にヘタレを狩る続けてるわけなんだよ」
受付「はい♪」
ガイ「なんで延髄しかこねーんだよ!!」
受付「はい♪」
ガイ「・・・受付さん、その営業スマイルはめんどくさがってるね?」
受付「ガイさんにはばれちゃいますか」
ガイ「何年の付き合いだと思ってんの?」
受付「これでウブな新米さんは結構落とせますよ〜?」
ガイ「怖いわ〜」
113: 名無しさん@読者の声:2012/4/4(水) 23:32:28 ID:t48jc3UmG.
ナCトのガイ先生で再生されて熱い( ´д`)
のど乾いてきたでしょ?(・∀・)つ元気ドリンコ
114: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 23:34:01 ID:S5bv2w2f4g
受付「それよりガイさん、狩りにいかなくていいんですか?」
ガイ「・・・五連続リオレウスの俺に言う?」
受付「すいませ〜ん」
ガイ「なんか下位でいいクエストない?」
受付「弱いものイジメですか?格好悪いですよ?」
ガイ「いいんだよ」
ガイ「ん?このクエスト…」
ガイ「討伐目標イャンクック、契約金350z、報酬金6000z?」
受付「ああ、えらく強いらしいですよ、でも所詮下位ですしね」
ガイ「ふ〜ん」
この時、俺はこのクエストに何かを感じたのだろう
ガイ「暇だし、受ける」
受付「イャンクックかわいそー、G級にボコられるなんて」
ガイ「人聞きの悪いことを言うな」
ここで、安易に受けなければ…あんなことにはならなかったんだろうな…
115: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/4(水) 23:44:24 ID:LmRQnLaLnQ
>>113
ほほう、そっちのガイで再生しましたか(。-∀-)
何はともあれ支援+ドリンコ感謝です♪
いやぁ…カラカラでしたよ
116: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 11:03:10 ID:ZUTw3yMk76
〜〜ベースキャンプ〜〜
ガイ「さってと、下位だから支給品あるよな…」
ガイ「うむ、ペイントボールと音爆弾は持ち帰れるな…うは、俺って貧乏性」
ガイ「さて…いきますか」
ガイ「確かイャンクックは森丘の奥にいるよな?たまに手前にいるけど」
ガイ「ま、下位だし焦らずじっくりだな」
117: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 11:24:56 ID:ZUTw3yMk76
ガイ「んー…確かこの辺…!!」
ガイ「いた…が、小さくねーか?あれ」
そこにいたのは通常のサイズより一回り小さいイャンクックだった
人間の俺から見れば十分に大きいサイズだが
ガイ「マジかよ…下位で最小とはな」
ガイ「とにかく気づかれないように…って、下位だしコソコソしてもしょうがねーか」
ガイ「全力でいくぜ!!」
まるで愚の骨頂と言わんばかりに正面に立ち、鎌蟹の素材で作った大剣カーマインブレイドを抜く
イャンクックはこちらに気づき威嚇の声をあげた後いつものようにこちらの様子を伺…
ガイ「わない!?」
あろうことかそのイャンクックは正面に立った俺になんの躊躇いもなく突進を仕掛けてきた
ガイ「ちっ!!」
素早く横に回避し距離をおくが…
ガイ「なにっ!?」
イャンクックは体制を崩さず、そのまま俺に突進を仕掛けた
ガイ「ぐふっ!!」
避けきれずモロに突進が当たる、幸い堅固な鎧に守られ体にはいっさいダメージは無いが、普通のイャンクックではないことが俺を追い詰めた
118: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 18:41:29 ID:ZWUa0/jVmk
ガイ「なんだこいつ…」
未だに俺はイャンクック(長いから以下クック)の攻撃を避け続けていた
小さい体躯からの突進は予想外の速度で、俺のスタミナは限界を迎えていた
まだ攻撃を避けてられるのは長い時間をかけて経験を積んだ賜物だろう
初期動作は意表を突かれたが、後の動作はクックと同じで突進、方向転換、突進を繰り返し確実に俺を追い詰めていった
一方俺は一太刀でもいいから浴びせようとしてみるものの、相手の速さに剣を振ったが最後、突進地獄に巻き込まれる…つか、巻き込まれた
ガイ「片手剣か双剣でくりゃ良かったな…」
クックの攻撃を避けつつぼやく
大剣は咄嗟に回避というものが無く、動作も鈍い
このような敵を相手にする場合は片手剣や双剣の方が有利だ
119: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 18:50:03 ID:ZWUa0/jVmk
ガイ「くそっ!!情けないが、一旦エリア移動するか…」
G級にもなって下位相手にエリア移動なんて、一瞬でプライドがブレイクすること請け合いだが、一乙するよりはマシだろう
クックの何度目かの突進を回避して、エリア移動を開始する
もう…ゴールしてもいいよね?
だが、そんな俺の企みが功を制したのか、クックからの攻撃は来ず、無事に俺は移動する事が出来た
ガイ「はーっ!!はーっ!!あっぶねー!!」
岩壁にもたれこれからを思案したとき、目の前に大きな影
我ながらギギギという擬音が鳴り響くくらいに顔を上に向けると
クック「クァー!」
クックが悠然と立っており、そのまま嘴が俺の頭に見事にごっつんこ
俺は頭から星が出るかと錯覚し、そのまま気を失った
見つめあった時のクックの目が喜びに満ちていた事を冗談だと思いたいと嘆きながら
120: っファンゴの頭:2012/4/5(木) 19:00:40 ID:EIJC8rxCvY
頭をマグナムで撃ち抜いてみたけど、私は帰って来たぁ!!
っ
CCCCCCCC
CCC8:41CCC
CCCCCCCC
121: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 19:08:41 ID:tgH7Rbs1ug
そして冒頭の時間軸に戻る訳である
あれから何度も脱出しようと試みるものの、足音を聞かれて失敗
武器はどこかに落とされたらしく手元に無い
装備してるモノブロZを使うか?いや、駄目だろ
音爆弾もこんな近距離で使ったら俺の耳がイカれるし、閃光玉は相手が眠ってちゃ意味がない
どうにも八方塞がりなこの状況が既に10分くらい続いた頃、ようやくクックが起きた
122: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 19:10:07 ID:ZWUa0/jVmk
>>120
お帰りなさい
拡散弾LV3ならいける気がする…
支援爆弾感謝です♪
123: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 20:12:05 ID:VsSM78zwgU
クック「クェー…」
寝起きなのかボーッとしてるクック、別に可愛いとか思ってないからな
ガイ「・・・よう」
クック「クェッ!?」
驚いたように飛び上がるクック、別に可愛いとかry
クック「クェー」
遠慮がちにこちらを伺うそれはまるでいたずらをした子供が親に叱られるのが分かってるみたいで…って何言わす
ガイ「怒ってないからな」
クック「クェー♪」
何故喜ぶし、もしかしてこいつ…
ガイ「俺の武器はどうした?」
クック「クェ」
クックは奥に行ったかと思うと、俺のカーマインブレイドをくわえて戻ってきた
間違いない、こいつは人語が理解出来ている
ガイ「・・・何が目的だ?」
クック「クェー…」
困ったように俯くクック
やばい、体躯のせいもあってか可愛く見えてきた
124: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 22:47:09 ID:Pt5pBqwsmA
クック「クェッ、ククェッ、クェー…」
ガイ「すまん、何言ってるかさっぱりだ」
知り合いの竜人族なら通訳してくれそうだが…何にせよ一度ギルドに戻らないとな
ガイ「とりあえず、ギルドに戻り…」
クック「クェー!!」
ガイ「うおおお!?」
立ち上がろうと力を入れた瞬間、クックが突撃を開始して、見事に俺は押し倒されたわけである
ガイ「っつ…」
クック「クェー…」
しかし…今の突進は攻撃というよりも寧ろ引き留めに近いかもしれない
あまり痛くない事からかなりの加減を加えたはずだし、翼がまるで俺を覆うかのように閉じていて目を瞑り体を僅かに震わせている
ガイ「・・・行くなってことか?」
クック「クェ」
頭を縦に動かすクック
知能が高いモンスターは人語を理解出来るという事までは聞いたことがあるが、まさか動作まで使うとはな…
125: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 22:54:47 ID:Pt5pBqwsmA
しかし、このままここにいてはラチが開かない
ガイ「なあ、言葉が通じないんだ。お前もこの状況を打破したいだろ?」
クック「クェ…」
やや名残惜しそうに離れるクック、その頭を撫でながら子供に聞かせるように優しく
ガイ「どういうつもりかはわからんが、少なくとももう俺はお前を殺す気は無いし、お前も殺す気は無さそうだ…ならここに一生いろって言うのか?無理だろ」
クック「クェー…」
クックが耳を畳み寂しそうに俯く
ガイ「・・・だから、今からお前の言葉を通訳する人を連れてくる」
クック「!!」
ガイ「お前が俺を信用してくれるなら…俺を帰してくれ」
やれやれ、俺も大概なお人好しだな…いや、この場合お竜好しか?
126: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 23:25:50 ID:383U31T4Eo
クック「クェー…」
クックはまだ決めかねているところだった
ここまで来るとクックが俺に執着している理由が気になってきた
ガイ「お前が俺に対して何らかの言いたい事ややってもらいたい事があるなら、なおさら通訳が必要だと思うが?」
さらに追撃をかける
これには流石に決心したのかクックは道を開けてくれた
ガイ「ありがとう」
出るとき、クックの目が
「必ず帰ってきてね?」
という目をしてたのが凄く気になったが
ベースキャンプを真っ直ぐ目指した。クエストリタイアをするため、そしてギルドに戻り知り合いの竜人族を連れてくるために
127: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/5(木) 23:31:02 ID:383U31T4Eo
〜〜〜ギルド〜〜〜
受付「あれ!?ガイさん!?」
ガイ「ただいま」
受付「クエストは?イャンクックは!?」
ガイ「リタイアした」
受付「リタイア!?なんで!?」
ガイ「話せば長くなるし、ここでは話せない」
受付「?」
ガイ「それと、このクエスト予約しといて、もっかい行くから」
受付「いいですけど…なんで?」
ガイ「・・・さあな」
スタスタスタスタ
受付「・・・」
受付「ガイさんもワケわからなくなる事ってあるんだな」
128: 名無しさん@読者の声:2012/4/5(木) 23:38:13 ID:BnZ1x423KM
うわあああさぎしたんだ!
今気付きました!
これどうぞ(*´ω`)っC
129: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 06:43:56 ID:JWG39qDbUY
>>128
どもども(=゜ω゜)ノ
そんな希少種みたいに言われると照れますね//
え?勘違い?
・・・すいません
130: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 06:49:29 ID:y64Ln6nlFI
〜〜〜10分後〜〜〜
受付「あ、帰ってきた」
「痛い!!いたい!!」
ガイ「ガタガタ騒ぐな」
「ちょ、オイラ耳弱いから!!弱点だから!!」
ガイ「奇遇だな、俺は弱点特効のスキルを持ってるぞ?」
「悪魔!?」
受付「ガイさん?この人は?」
ガイ「こいつはフォン、俺の狩り仲間だ」
フォン「ども」
ガイ「それより、さっきのクエストをもう一回受注してくれ」
受付「いいですけど…あまり失敗しないでくださいよ?」
ガイ「安心しろ、これでケリをつける」
ガイ「ほら、いくぞ」
フォン「へいへい」
131: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 06:57:28 ID:JWG39qDbUY
〜〜〜森丘〜〜〜
フォン「全く…久しぶりに連絡をよこしたかと思ったら、狩りにいくぞ?相変わらず自分勝手だな」
ガイ「嫌ならついてこなきゃよかったろ」
フォン「いやいや!?お前がこいって言ったんだよ!?」
フォン「それに、気になる話もあるしな」
ガイ「・・・」
ガイ「とにかく、まずはお前に通訳をしてもらいたい」
フォン「通訳してどうするんだよ?結局狩るのか?」
ガイ「・・・なるようになるさ」
132: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 07:05:50 ID:y64Ln6nlFI
フォン「で、そのイャンクックはいつくるの?」
ガイ「お前も気になってるのか」
フォン「そりゃあね」
ガイ「ん…まあ、そろそろかな」
フォン「?」
ビュゴオオオ!!
飛竜独特の風切り音が聞こえ、フォンが上を見上げた時
フォン「・・・ちっちゃ!?」
ガイ「だろ?」
クック「クェー!!」
クックが翼を広げて突進してきた、こいつ突進好きだな
フォン「へー、なるほど」
ガイ「どうした?」
フォン「いや?別に…」
ガイ「?」
この時、何故フォンがニヤニヤしながら言葉を濁したのか、この後に思い知る事になる
133: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 14:07:34 ID:Pa2Rx0NpIw
クック「クェッ、ククェッ、クェー!!」
なるほど、わからん
フォン「ふんふん、なるほど」
ガイ「なんて言ってるんだ?」
フォン「…このイャンクックはお前に惚れてるみたいだ」
ガイ「へー・・・え」
クック「クェ…」
えーと…待てよ?
まず、こいつは大怪鳥イャンクックであって、俺は人間であって…ていうかそもそも…
ガイ「女の子だったの!?」
フォン「驚く所そこ!?」
134: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 19:01:53 ID:swtRSuDjeg
ガイ「なんで?」
フォン「退屈だったのと、下位ハンターが弱すぎてだとさ」
ガイ「そりゃ下位だからなぁ」
フォン「でもお前だけは違ったんだと」
ガイ「ははは、そうか」
言えない…本当はG級ハンターで、下位クックをイジメにきますたなんて
フォン「で、ひとしきり遊んだ後」
ガイ「あれで遊ぶだと?」
フォン「とにかく、お前が疲れてるみたいだから気絶させて秘密基地に連れ込んだんだと」
ガイ「へー」
フォン「でな?さっきも言ったけど退屈だったクックはお前だけは長い間遊んでくれるって思ったみたいだ」
ガイ「実際はひたすら避けてただけだけどな」
フォン「それでも逃げずに立ち向かったんだろ?」
ガイ「まあな」
135: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 19:31:25 ID:swtRSuDjeg
フォン「それでクックは思ったんだ、まだこの人と一緒にいたいって」
ガイ「・・・」
つまり、こいつはただ寂しかっただけなんだ
小さい体躯に合わない強さ、そのせいでハンターが挑み、返り討ちにあう
こいつはただ、遊びたかっただけだったんだ…
ガイ「お前の気持ちはわかった」
クック「クェー…」
俺だって男だ、そりゃあ女の子に好きだと言われたら嬉しいし、好意を持ってる相手を無下にはできない…でも
ガイ「俺とお前を挟む壁は限りなく高く、そして厚い」
クック「クェー…」
ガイ「頭のいいお前ならわかるはずだ…どんなに困難な路か…」
136: かきし:2012/4/6(金) 19:53:39 ID:Wnl3V4z.QE
ぬおっ!?
激しく出遅れた…。
・・・・・・・・・さぎした〜〜〜ん!!!(*´д`*)CCCCCCCCCC
137: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 20:12:20 ID:0KpxTRzkEg
クック「クェー…」
クックの目に涙が浮かぶ
モンスターとはいえ、見ていられる光景ではなかった
フォン「え?駄目なの?」
オマエトイウヤツハクウキヲヨメヨ
フォン「うーん、要はお互いの種族が違うから決めかねてるのか?」
ガイ「・・・」
フォン「もしもお互いの種族が同じだったら…お前はどうするんだ?」
ガイ「別にそっちの趣味は無いが、お持ち帰りだな」
フォン「え、お前ってロリコ…」
ガイ「やかましい」
フォン「まあいいや、クックの事は好意的には見てるんだな」
ガイ「・・・ああ」
フォン「だったら俺の出番だな」
138: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 20:17:27 ID:swtRSuDjeg
>>136
かきしさん、お久しぶりです♪
ちょ、ハアハアすんなしwww
私にはハアハアするような部分何もありませんよ〜
支援感謝です♪
139: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 20:30:49 ID:0KpxTRzkEg
ガイ「何かあるのか?」
フォン「竜人族には古来より竜を人に変える秘薬があるんだよ」
ガイ「なん・・・だと?」
フォン「元々は絶滅しそうな古龍や、傷つき倒れた飛竜なんかを人に変えて治療するっていう代物だ」
ガイ「そんなのがあったのか」
フォン「ギルドも知らず、竜人族のみに伝わる伝説だからね…恐らくお前にしか話してない」
ガイ「・・・」
フォン「そしてこっから真面目な話、もしもお前が本気で彼女を好きで、人間にして一緒にいたいと思うなら…この薬を飲ませろ」
フォン「ひょっとしたら一時の気の迷いかもしれない、それにこの薬を使えば二度と彼女を元には戻せない」
ガイ「・・・」
フォン「ガイ、よく考えろ」
ガイ「・・・俺は」
140: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 20:55:24 ID:pdK6agYtfg
〜〜〜集会所〜〜〜
受付「お帰りなさい」
ガイ「・・・」
受付「ガイさん?」
ガイ「なんだ?」
受付「あの…イャンクックは?」
ガイ「ほら、怪鳥の鱗」
受付「あ、はい」
受付「確かにイャンクックを討伐したみたいですね」
ガイ「・・・ああ」
受付「?」
フォン「受付ちゃん、あまり触れないであげて」
受付「えーと…フォンさんでしたよね?」
フォン「そ、覚えててくれてありがとー」
ガイ「いくぞ…フォン」
フォン「はいはい、じゃあね〜」
受付「はあ…」
受付「・・・フォンさん、なにかついでたんだろ」
141: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 21:02:12 ID:B26y.c4sns
〜〜〜ガイの家〜〜〜
ガイ「・・・」
フォン「本当に、これでよかったんだな」
ガイ「・・・ああ」
フォン「他の選択肢も、あったんだぞ?」
ガイ「いいんだ、決めた事だし」
ガイ「・・・なあ、クック?」
クック「うん」
フォン「しかし…クックちゃん可愛いなぁ…ロリハアハア」
ガイ「お前こそ立派なロリコンであり変態だよ」
クック「?」
フォン「お前、二人っきりだからって、犯罪起こすなよ!?」
ガイ「安心しろ、15未満は対象外だ」
クック「・・・16才だよ?」
ガイ「・・・すまん」
142: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 21:24:15 ID:B26y.c4sns
フォン「マジ、手出したら変態って呼ぶかんな!!」
バタン
ガイ「やれやれ、騒がしいのが消えたな」
クック「・・・」
深紅の神を肩まで伸ばしながら、その顔はどこか幼く体も成熟していない…だが男の視線を集めるには十分な色気を放っていた
ガイ「なあ…クック」
クック「?」
とりあえずなんと呼んでいいかわからないからクックと呼んでいる
クックもすっかりそれが名前だと思っている
ガイ「とりあえず一緒にいる事になったわけなんだが…」
クック「うん」
ガイ「その…あれだ、お前はよくわからないだろうから…その、色々大変だとは思うが」
クック「うん」
ガイ「俺がさ、色々教えるからさ、その…」
クック「うん」
ガイ「ついてきてくれるよな?」
クック「…うん」
143: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 21:31:42 ID:pdK6agYtfg
ガイ「ボキャブラリー少ないな…もうちょい何か喋っ…」
そこまでいいかけた時、クックが突然俺にしがみつき俯きながら小さな声で
クック「…恥ずかしい」
ガイ「お、おう…」
そのままクックの頭を撫でると
クック「えへへ…」
柔らかな笑顔を俺に向けてくれた
ガイ「先生に物事を教える…か、まるで逆授業だな」
クック「なんでもねぇよ」
こうしてクックとの生活が始まった、色々と苦労があるとは思うが、これからを大切にしていきたい
【森丘授業】
fin
144: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 21:36:38 ID:B26y.c4sns
しまったぁぁぁ!!
クックのセリフ間違ってます!!
正しくは
クック「?」
ガイ「なんでもねぇよ」
です!!いやぁ!!先生がこんな事言わないっていうか恥ずかしい!!
とりあえずさっさと次の話いきます…
145: 名無しさん@読者の声:2012/4/6(金) 21:52:16 ID:lzXf9939gE
クック先生「なんでもねぇよ」
惚れそうになりますた///
つC
146: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:21:26 ID:y64Ln6nlFI
>>145
いやぁぁぁ!!蒸し返さないでぇぇぇぇ!!
ミスなんです!!投下画面出してから気づいて
やっちゃったぁぁ!?
ってリアルで叫んで家族に奇人扱いされました
支援感謝感激です♪
147: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:29:15 ID:y64Ln6nlFI
【切実男の苦悩】下有
男「だから!!貴女は!!何度言えば!!わかるんですか!?」
女「ご、ごめんよぅ…つい」
男「ついじゃありません!!」
女「ち、ちょうどいい太さだったから…ね?」
男「だからってドスファンゴの牙を持ってくる事もないでしょう!?」
女「ご、ごめ…」
男「貴女は、フルフルの時から何も学習していないんですか?」
女「・・・ごめん」
148: 名無しさん@読者の声:2012/4/6(金) 22:32:30 ID:mF3SIqKAm.
さぎしたんのモンハンSSキター\(^-^)/
これは支援しなければならないな
つCCCCC
149: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:32:42 ID:y64Ln6nlFI
男「反省しているように見えて、全く反省していなかったんですね…」
女「・・・」
男「もういいです、これからは別々に狩りにいきましょう」
女「え!?」
男「正直、もう貴女の恥態は見飽きた所ですし」
女「え、ちょ、ちょっと…」
男「さよなら」
女「・・・」
150: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:39:44 ID:JWG39qDbUY
女「な、なによう…男のばかぁ…」
女「た、確かに自分はどうしようもない変態だってのは分かってるけど…」
女「今まで文句言いながらも…一緒に狩ってくれたじゃん…」
女「・・・いいよーだ、男よりも強い人と組んで、強くなってやるんだからぁ!!」
151: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:42:53 ID:y64Ln6nlFI
>>148
どもども(=゜ω゜)ノ
また無駄に長くダラダラと書いていきますよwww
支援感謝です♪
152: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:48:45 ID:JWG39qDbUY
男「さて…女さんを強く突き放しましたが…大丈夫でしょうか?」
突き放した手前、大手は振るえないがやはり心配なものは心配である
大多数の男を魅了させるルックスとスタイル、そしてあの変態性
男「・・・不安、ですね」
男「まあ、何日かすれば彼女も自分の過ちを反省するでしょう…」
男「ギルドの依頼でもみますか、僕に出来る事もあるでしょうし」
153: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:55:32 ID:JWG39qDbUY
男が集会所につくと、何やら物々しい雰囲気に満ちていた
男「何やら騒がしいですね…」
男「何かあったんですか?」
受付「ああ男君かい、こんにちは」
男「これは…事件ですか?」
受付「事件…そうだね、予防みたいなものだよ」
男「?」
受付「この付近にハイメタハンターの目撃情報が入ったんだよ」
男「ハイメタハンター!?」
ハイメタハンター、ハンターをするものであれば一度は聞いたことがあるハンター達である
彼らは単独で狩りを行う女性ハンターを狙い、助けるふりをして女性ハンターを二人ががりで強姦するというレイプ魔である
受付「女ちゃんは可愛いし、あんな性格だから狙われそうだけど…男君がいれば大丈夫よね、今、集会所に登録してる全女性ハンターに警戒を出してるの…って、女ちゃんは?」
男「・・・あ」
154: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 22:58:49 ID:y64Ln6nlFI
受付「まさか…一人!?」
受付の言葉を最後まで聞かずに飛び出した男
そのまま手当たり次第に聞き込みをしていく
男「すいません!!女さんをみませんでしたか!?」
「え?みてないよ?ていうかいないの?」
「喧嘩したのかい?大丈夫だよ、またいつもみたいにニコニコしてるさ」
「あ、あの…私、見ました」
男「どこで!?」
「えっと…ハイメタ装備の二人組のハンターと…リオレウス狩りにいくって…」
男「!!」
155: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 23:05:05 ID:y64Ln6nlFI
受付「男君、さっきはいきなり飛び出して…」
男「受注されたリオレウス狩猟の一覧を見せてください!!」
受付「な、何?急に」
男「早く!!時間がありません!!」
受付「っ!!わ、わかったわ」
受付「過去一時間いないに受注されたリオレウス狩猟のクエストは…一件あるわ!!」
受付「場所は森丘、受注者は…女ちゃん」
男「っ!?」
受付「こ、これって…」
男「説明は後で、今すぐ僕をそのクエストに受けられるようにしてください!!」
受付「・・・特別だからね?」
男「ありがとうございます!!」
156: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 23:10:34 ID:JWG39qDbUY
女「ふえ〜ここですか?」
ハイメタ兄「そうそう、ここで待ってるとねリオレウスが通るんだよ」
女「でも、通るだけですよね?」
ハイメタ兄「ふふ、ここで生肉を使うんだ」
ハイメタ兄「すると生肉の匂いでここにリオレウスが降り立つんだよ…」
女「凄いですね〜」
女「(でも…男君も前に同じこと言ってたよな…)」
ハイメタ弟「兄さん、雑魚片付け終わったよ」
ハイメタ兄「ご苦労」
ハイメタ兄「(そろそろヤるか?)」
ハイメタ弟「(いいよ)」
157: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 23:14:33 ID:y64Ln6nlFI
ハイメタ兄「集会所で会った時から思ってたけど…君可愛いよね〜」
女「そ、そうですか?」
ハイメタ弟「うんうん、そのザザミSが凄い似合ってるよ」
ハイメタ兄「過去に何人ものハンターに会ったが…君ほどザザミが似合う娘はいないんじゃないかな」
女「ご冗談を」
ハイメタ兄「っ!!伏せて!!」
女「きゃっ!?」
女「(ち、力強…!?)」
女「あ、あの…どこをさわって…」
ハイメタ兄「静かに!!」
女「は、はい…」
158: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/6(金) 23:19:27 ID:y64Ln6nlFI
ハイメタ兄の手が鎧越しに女の尻を撫でる
女「(な、なんでこの人、お尻触るの…?)」
ハイメタ弟「兄さん」
ハイメタ兄「わかっている」
表面上はモンスター接近に警戒しているようだが、ハイメタ兄の手は女の尻を撫で続けていた
女「(うく…声…でちゃ)」
ハイメタ弟「あれ?君顔赤いよ?」
女「ふえ?」
ハイメタ兄「それは大変だ、涼しくしないと」
そのまま鎧に手がかかり
女「っ!?」
留め金を外され、上半身が露になってしまった
159: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 01:10:39 ID:/Eib7aFElw
女「や、やあぁ…」
インナー越しに標準サイズの胸を揉みしだかれ思わず声をあげてしまう
女「や、やめてよぅ」
女の必死の懇願も今は欲望に火をつけるいい燃料だった
ハイメタ弟「兄さん、この子もう濡れてるよ」
女「あ!!」
ハイメタ弟の手が下着に伸び感じているそこをなぞる
女「んひぃ!!」
敏感になっているそこをなぞられる度に電撃のような快感が全身を駆け巡る
ハイメタ兄「ククク、もうこんなに濡らしているのか…変態だな…」
女「ち…ちがう…うく」
耳元で囁かれ体が跳ねる。その間も胸と秘部への愛撫は止まない
女「変態…じゃ、ないもん…変態っていいのは…男君…だけ、だもん」
最早度重なる愛撫によりうわ言のように呟き始める
160: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 01:14:40 ID:/Eib7aFElw
ハイメタ弟「兄さん、僕もう限界だよ」
ハイメタ兄「ああ、俺もそろそろ限界だな…挿れるか」
耳に入る死刑宣告、女は残ってる力を振り絞り抵抗した
女「や、ヤダヤダヤダ!!絶対に嫌!!」
女「初めてはあんたらなんかに絶対にあげないんだから!!」
ハイメタ兄「こ、こら!!暴れんな!!」
ハイメタ弟「兄さん、押さえて!!」
ハイメタ兄「くそっ!!気絶させちまうか?」
男「誰が、誰を気絶させるんですか?」
ハイメタ兄&弟「!?」
女「…あ」
161: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 01:21:47 ID:/Eib7aFElw
男「全く、昼間からこんな不埒な事をして…」
ハイメタ兄「な、なんだてめえは!?」
男「僕ですか?僕はその人の保護者です」
ハイメタ弟「なんだって」
女「男君!!嘘よくないよ!!」
男「貴女は今それを言える状況ですか?」
女「うぐ…」
男「とにかく…抵抗は止めてください」
ハイメタ兄「冗談じゃねえ!!こんなところで捕まってたまるかよ!!」
ハイメタ弟「兄さん!!こっち!!」
男「くっ!!」
視界を光で埋め尽くされる
ハイメタ弟が閃光玉を使ったらしい
162: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 01:26:13 ID:S5bv2w2f4g
男「・・・逃げられましたか」
視界が回復した頃二人の姿はもう無かった
男「今度会った時は…絶対に逃がさない」
女「あ、あの…男君」
男「・・・」
男がゆっくりと振り向く。その姿にはどこか威圧感を感じさせた
女「あの…その…ごめ!?」
女が謝罪の言葉を述べようとすると、男は女を抱き締めた
男「間に合って…よかった…」
女「男君…」
男「すいません…僕が…貴女から目を離したばっかりに…」
女「そ、そんなことないよ!!私こそ、ごめん…」
女「・・・」
男「・・・」
163: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 11:54:18 ID:mF3SIqKAm.
男「とにかく、帰りましょう」
女「あの…ちょっと…格好が…」
男「どうぞ、急いで作ったんでサイズは合わないかもしれませんが」
女「あ…ザザミSメイル…」
男「以前、ザザミ装備が可愛いと仰ってたので」
女「覚えて…たんだ」
男「た、たまたまです!!」
男「ほら、早くそれを着て帰りましょう」
女「・・・うん」
164: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 12:23:32 ID:mF3SIqKAm.
受付「お帰りなさい!!女ちゃん!!大丈夫!?」
女「えと…なんとか」
受付「よかった…」
男「危ない所でした…僕の到着が少し遅れてたらなんて…考えたくありません」
女「・・・」
受付「とにかく、疲れたでしょう?ゆっくり休みなさい」
女「・・・はい」
男「僕の家にいきましょう、あそこなら多分大丈夫ですから」
女「・・・」
165: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 12:30:14 ID:4gZJgWiM8.
男「・・・」
女「・・・」
男「重ねて言いますが、申し訳ありません」
女「だから…」
男「話は最後まで聞いて下さい」
女「・・・」
男「軽率でした…貴女を一人にしたのが最大の僕の間違いでした…」
男「今回の件の責任は僕にあります…ですから、僕が行える範囲で償わせて下さい…」
女「・・・私ね、怖いって思っててもね、感じちゃう変態なんだ…」
男「・・・」
女「おかしいよね、あんな状況で興奮しちゃうなんて…おかしい…よね」
女の目から涙が零れる
女「怖かった…怖かった!!あの状況が!!あんな状況で興奮する自分が!!」
男「・・・人間は混乱したとき、脳内麻薬が多量分泌して、現実から目を背けようと快楽に逃れると聞きます」
男「貴女は誰にも責められません…貴女自身を責めるのもお門違いです」
166: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 12:35:09 ID:mF3SIqKAm.
女「でも…私はどうしようもない変態なんだ…」
男「・・・」
女「私…どうしたらいい?」
男「わかりませんよ、そんなこと」
女「・・・」
男「僕は上手くまとめられませんが…別に貴女の変態性はすでに知れ渡ってますし、それは承知の上です」
男「今さら改善しようとしても、遅いでしょう」
女「・・・」
男「ですから…その変態性は僕の前でしか出さないで下さい」
女「へ?」
男「正直、貴女の恥態を見るのは飽きましたが、それを他の誰かに見せるのも苛々します」
女「そ、それって…」
男「いいですね?」
女「・・・うん」
167: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 12:38:06 ID:mF3SIqKAm.
女「・・・えへへ」
男「なんですか、急に笑ったりして」
女「うん…他の人に変態って言われると、なんか嫌な感じがするけど…男君に変態って言われても何も感じないんだ」
男「そりゃあ、常日頃から言ってますからね」
女「男君…これからも狩りに行ってくれる?」
男「・・・考えておきます」
【切実男の苦悩】
fin
168: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 12:42:38 ID:4gZJgWiM8.
皆さんこんにちは
昼間っから不謹慎な物見せて申し訳ありません
まずね、エロなんか書けるかよ…ちくせう
何が悲しくて官能小説を読み耽らねばならんのだと、言いたいですね
まず、中途半端申し訳ありません
作者自体、自分で言うのもあれですが、見るのは大丈夫で、書くのは無理という特殊なアレなんで
それでですね、次でこの変態女と切実男シリーズは終わるんですが…もう、本番書くしかないですよね…
まあ、とにかく次のお話投下しちゃいたいんで
また後程お会いしましょう
169: 名無しさん@読者の声:2012/4/7(土) 13:51:16 ID:.ABI5klVbY
さぎしたんお疲れ!
更新速度が速いから毎日楽しみだおっおっお(・∀・∩)
つC
170: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 17:26:55 ID:WewFf6FP4A
>>169
いや、更新速度しか取り柄がないんですよwww
内容薄っぺらいから更新くらいは頑張らんとって
でも、毎日楽しみにしていただけるなんて感激です♪
支援感謝です♪
171: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 17:49:54 ID:YmtQ5J1882
【迅竜達と一緒】
あらすじ
ユクモ村のハンターであるキリはオトモのラッテと共にナルガクルガ三頭の大連族狩猟を行った
キリが家に帰ると、そこには顔がそっくりな三人のナルガ娘達がいた
ナルガ娘達の話によると理由はわからないが人間になってしまったらしい
負い目を感じたキリは移住と生活を快く承諾
三人を戻す手がかりを探すため…四人と一匹の共同生活が始まったのであった
・・・byラッテ
キリ「お前かよ!?」
172: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 17:53:07 ID:YmtQ5J1882
キリ「zzz」
ナクル「・・・」
キリ「zzz」
ナクル「…つんつん」
キリ「ん…」
ナクル「っ!?」ビクッ
キリ「んーzzz」
ナクル「・・・」
ナクル「つんつん」
クルガ「(か、可愛いすぎる!!)」
173: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 17:57:11 ID:WewFf6FP4A
キリ「ん、あ…?」
ナクル「おはよう…」
キリ「・・・ナクルか、おはよう」
ナクル「見分けつくんだ…」
キリ「ん…たまーに、わからなくなるがな」
ナクル「例えば?」
キリ「そうだな…あり得ないが、全員ナルガみたいにクールになったらわからなくなるかも」
ナクル「うん」
キリ「朝飯にするか、先に行っててくれ」
ナクル「うん」
バタン
キリ「・・・クルガ」
クルガ「私なんもみてないよー」
キリ「・・・飯にするか」
クルガ「あいあいさー」
174: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 18:02:21 ID:YmtQ5J1882
〜〜〜居間〜〜〜
ナルガ「おはよう」
キリ「・・・」
ナルガ「どうした?」
キリ「いや…確かナルガクルガって目が退化してんだよな?」
ナルガ「退化か…まあ、暗い所を好んでるからな…まあ、見えない時もある」
キリ「朝、大丈夫なのか?」
ナルガ「問題ない、私は慣れた」
キリ「そうか、それより部屋は狭くないか?」
ナルガ「大丈夫だ、三人で使うには申し分ない広さだよ」
キリ「増築したかいがあったな」
ナルガ「一人で住むには広すぎるがな」
キリ「困った事があったら言ってくれ、力になれるならなるからさ」
ナルガ「ありがとう、生活にも大分慣れたな…一つあるとすれば…ナクルかな」
キリ「ナクル…ああ」
175: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 18:05:33 ID:WewFf6FP4A
ナルガ「気がついてはいると思うが、毎朝必ずベッドにいない」
キリ「そして俺の部屋にいる、と」
ナルガ「まあ、理由はわかってるから構わないが」
キリ「そうだな…やっぱり末っ子だから寂しかったり甘えたいんだろうな…」
ナルガ「・・・」
キリ「なんだよ…その目は」
ナルガ「なんでもない」
キリ「気になるが…まあいいか、椅子に座っててくれ、今作る」
ナルガ「すまない」
176: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 18:11:46 ID:YmtQ5J1882
キリ「さーて、ナルガ三姉妹がいるから…」
ラッテ「ニャ、旦那さんおはようだニャ」
キリ「よう、ラッテ」
ラッテ「やっぱり旦那さんが作るのかニャ?」
キリ「まあな」
ラッテ「旦那さんもキッチンアイルーを雇えばいいのにニャ〜」
キリ「自炊の方が安いし旨いんだよ」
ラッテ「男のくせにやけに料理が上手いからニャ〜」
キリ「酒場でコックとして手伝ってた事があってな」
ラッテ「旦那さん、その組み合わせなら紅蓮鯛がオススメニャ」
キリ「サンキュー」
ナクル「・・・」チラッ
177: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 18:21:20 ID:YmtQ5J1882
キリ「ラッテ、キノコソース作ってくれ」
ラッテ「わかったニャ」
キリ「んー、ミディアムの方がいいか?」
ラッテ「いいんじゃないかニャ?焼いた肉を食べ慣れて無さそうニャし」
キリ「ま、これを機にこんがり肉の旨さを知ってもらうか」
ナクル「・・・」ソワソワ
キリ「・・・ナクル、気になるのか?」
ナクル「・・・少し」
キリ「やってみるか?」
ナクル「・・・うん」
ラッテ「・・・僕、ちょっと用事思い出したニャ」
キリ「いいぞ、後少しだから手伝いはもう大丈夫だ、ありがとう」
178: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 19:42:26 ID:GJcF7tXX3A
キリ「まず、肉を一口くらいに…」
ナクル「・・・」スパッ
キリ「・・・ブレードあったんだな」
ナクル「生やしたり引っ込めたり出来る」
キリ「(爪か?爪的なあれなのか!?)」
キリ「じゃあ、次にこの魚の鱗を…」
ナクル「よし…」シャキ
キリ「とりあえず怖いからブレードしまおうな」
ナクル「・・・」
キリ「そんな目で見るな、罪悪感に駆られるだろ」
179: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 19:46:54 ID:t5DewtxCAs
キリ「次は…この包丁で皮を剥いてくれ」
ナクル「・・・」スルスル
キリ「上手い上手い、ナクルは器用だな」
ナクル「・・・//」
キリ「(後、特定の感情が凄くわかりやすい)」
キリ「ブレードもある…耳もある…意外にナルガクルガだった時の面影を残してるんだな…」
ナクル「うん…尻尾もあるよ」
キリ「わお、それは怖い」
ナクル「なんで?」
キリ「ハンターにしかわからないさ」
ナクル「?」
キリ「それくらいでいいぞ」
ナクル「うん」
キリ「後は俺がやるから、先に席についてろ」
ナクル「・・・」
キリ「ナクル?」
ナクル「まだ…いる」
キリ「・・・わかった」
180: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 19:51:49 ID:t5DewtxCAs
〜〜〜10分後〜〜〜
キリ「お待たせ」
ナクル「・・・」
ナルガ「美味しそうな匂いだな」
キリ「ああ、ナクルとラッテと作ったぞ」
クルガ「んー…!!ケルビ!!」
キリ「よくわかったな、ケルビ肉を使ってるぞ」
クルガ「うははー!!私大好物!!」
ナルガ「クルガ、はしゃぐのもその辺にしておけ」
キリ「(ナルガさん…耳、ピコピコしてますよ…)」
ナルガ「・・・なんだその微笑ましそうな目は」
キリ「別に〜?」
ナクル「お姉ちゃん、耳」
ナルガ「っ!!///」
ナルガ「は、早く食べるぞ!!」
キリ「いただきますは?」
ナルガ「いただきます!!」
181: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 19:56:17 ID:GJcF7tXX3A
クルガ「んーっ!!美味しい〜!!」
ナルガ「・・・」ピコピコ
ナクル「美味しい…」
キリ「皆、気に入ってくれたみたいだな」
ナルガ「ふっ、私はまだ何も言ってないぞ?」
キリ「耳」
ナルガ「・・・旨い」
キリ「素直でよろしい」
キリ「よし…飯も食ったし…ラッテ、いくか」
ラッテ「ニャ!!了解ニャ!!」
ナクル「どこいくの?」
キリ「狩り」
ナルガ「・・・相手は?」
キリ「心配すんな、仲間は狩らねーよ」
キリ「じゃ、行ってくる」
ナクル「・・・」
182: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/7(土) 20:00:25 ID:t5DewtxCAs
クルガ「ハンターって大変なんだね〜むぐ、毎日狩りにいくんだから…」
ナルガ「毎日というわけではないだろう」
ナクル「キリ…大丈夫かな…」
ナルガ「私達と互角に渡り合ったんだ、負けることはないだろう」
ナルガ「・・・重症にはなるがな」
ナクル「っ!!」
ナルガ「だが、私達は何も出来ない、翼も、牙も、爪もない」
ナルガ「頼みのブレードと尻尾も…こんなに小さくては使えもしない」
クルガ「んー、私達もハンターになればいんじゃない?」
183: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 01:25:28 ID:LvVWz41AbE
ナルガ「何?」
クルガ「だからさ、私達もハンターになってキリを助けてあげればいんじゃない?」
ナルガ「同胞殺しをやれというのか?」
クルガ「そこんとこはキリも考慮してくれるでしょ」
ナクル「ハンター…」
クルガ「ここで心配しながらキリを待つよりかは、一緒にいた方が精神的にも安心じゃない?」
ナクル「・・・」
ナルガ「ハンター…か」
クルガ「実はさ、さっきキリの庭歩いてたら小さい広場があってさ、武器がいっぱいあったの」
ナルガ「恐らく練習用だな」
クルガ「でさでさ、試しに振り回してみたら、なんか楽しくなっちゃってさ」
ナクル「危なく…ない?」
クルガ「大丈夫だと思うよ〜?」
キリ「根拠の無い事を言うな」
三人「!?」
184: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 01:30:19 ID:LvVWz41AbE
ナクル「キリ!!」
キリ「よ、待たせたな」
ナルガ「随分早いお帰りだな」
ラッテ「当然ニャ、旦那さんにかかれば大連続狩猟なんて…」
キリ「ラッテ」
ラッテ「ニャ!?ご、ごめんニャ…」
キリ「いや…すまない」
ナルガ「・・・キリ?」
キリ「なんでもない、それより俺はお前達がハンターになるのは反対だな」
クルガ「なんで?」
キリ「危ないぞ、何かあったらどうする」
クルガ「んー、そうだね…」
キリ「お前ら三人を守りきる自信は無いからな」
クルガ「じゃあキリはナクルだけ守ってよ、私達は大丈夫だから」
キリ「そういう問題じゃ…」
ナルガ「私達が遅れを取るとでも?」
キリ「ナルガクルガの時とは違うんだ、体の作りも、力も」
185: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 13:23:19 ID:9G5sJGNUQY
ナルガ「ちょうどいいハンデだ」
キリ「おいおい…」
ナクル「キリ…」
キリ「ん?」
ナクル「私…キリが心配…キリが死んじゃうかもしれないから…」
キリ「ナクル…」
クルガ「心配で仕方ないんだよナクルは」
キリ「心配かけてるのは承知だ、だが同居人を危険には晒せない」
ナルガ「じゃあ聞くが、私達はずっとここで待ってなくてはならないのか?元の姿に戻る方法や手がかりを探すなと言いたいのか?」
キリ「いや…まあ」
ナルガ「そうでなくてもお前の狩りの方法を私達は見ていない、ひょっとしたらお前の狩りの仕方に問題があるかもしれないだろう?」
キリ「むー」
ナルガ「決まりだな」
186: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 13:32:07 ID:h31K6xEyHU
ナルガ「では武器を選ばせてもらうか」
キリ「早くない?」
クルガ「ナルガ姉は前からハンターに興味があったんだよね〜」
ナルガ「う、うるさい!!」
キリ「まあ…構わんけど」
ナクル「私も、選ぶ」
ナクル「キリ…選んでくれる?」
キリ「いいぞ」
クルガ「天然な計画的犯行だねぇ」
ナルガ「我が妹ながら恐ろしいよ」
187: 名無しさん@読者の声:2012/4/8(日) 13:57:56 ID:XehM3tY3QM
さぎしさんと初めてのリアルタイム遭遇!
記念支援
(´ω`)っC
188: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 15:28:57 ID:/uPq47ZeT.
キリ「で、決まったか?」
ナルガ「ああ」
クルガ「決まったよ〜」
ナクル「私…これでいいの?」
キリ「いざってときは防御出来るし、機動が速いからすぐ逃げられるからな」
キリ「ナルガは双剣、クルガは大剣、ナクルは片手剣か…まずまずだな」
ナクル「キリは?」
キリ「一応ヘビィボウガン以外なら一通り使えるが…頻度が多いのはハンマーだな」
キリ「敵によっては武器を変えるし…まあ武器は選ばないな」
ナクル「おおー、なんか熟練者の物言い」
キリ「んなんじゃねーよ…」
クルガ「照れてるね〜」
ナルガ「早くいくぞ」
189: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 15:30:37 ID:H6/G5LX5M.
>>187
支援感謝です♪
うむ…初リアルタイム遭遇が何やら多い気がする…
頑張って更新頻度をあげよう(´-ω-`)
190: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 16:00:12 ID:/uPq47ZeT.
キリ「(よく考えたらモンスターがモンスターを狩るってなんかおかしくね?)」
ラッテ「旦那さん、旦那さん」
キリ「?」
ラッテ「あの三人のこと、どう説明するつもりニャ?」
キリ「・・・あ」
キリ「お前らストーップ!!」
ナルガ「どうした?」
キリ「まず、お前らをハンター登録しなくちゃいけないわけなんだが…登録するときに俺の知り合いを通さなきゃいけないんだよ」
クルガ「それが?」
キリ「お前らをどうやって説明するか」
ナクル「・・・あ」
ナルガ「流石に正体をバラす訳にはいかないしな…」
キリ「ふむ…あいつらなら深くは詮索しないだろうが…うるさくなりそうだな」
191: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 16:08:27 ID:H6/G5LX5M.
〜〜〜集会浴場〜〜〜
コハク「キリさん、いらっしゃ…」
カエデ「どしたのコハク、そんなに固まって」
カエデ「・・・え」
キリ「や、やあ…」
カエデ「キリさんが女の人連れてるー!!」
コハク「全員レベル高い…」
キリ「あー、えーと、この子達は…」
カエデ「キリさんのお嫁さん!?」
ナクル「嫁…///」
コハク「全員?」
キリ「いや、違う」
ナクル「・・・」
カエデ「なんか後ろあからさまにションボリしてるんだけど」
キリ「全員親戚だ、ハンターの手解きをするから登録頼む」
カエデ「はいはーい」
192: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 16:38:08 ID:r5zOwsTrGs
コハク「あ、あの…」
ナクル「?」
コハク「キリさんの事が…好きなんですね」
ナクル「っ!!///」
コハク「わかります…私も、同じだから…」
ナクル「えっ!?」
コハク「キリさんのこと…お願いします」
ナクル「・・・」
クルガ「ナクルー、次はナクルの登録だよ〜」
ナクル「あ、うん…」
キリ「ナクル?」
ナクル「なんでもないよ…」
193: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 17:05:59 ID:r5zOwsTrGs
カエデ「はい、これでナルガさんクルガさんナクルさんのハンター登録が完了しました」
カエデ「三人はHR1からです」
ナクル「ハンター…」
ナルガ「あまり実感がないな…」
クルガ「狩ってる内に掴むんじゃない?」
カエデ「簡単なクエストから徐々に難易度を上げていけばその内掴めますよ」
カエデ「それまでは、引率者ですね、キリさん」
キリ「引率者の言い方に含みがあったような…」
カエデ「よかったじゃないですか、ハーレムですよ?」
ナクル「ハーレム?」
コハク「男の人が一人で女の人が複数の状況を言うんですよ」
ナクル「…///」
カエデ「(ナクルさん可愛いわぁ…)」
194: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 17:52:36 ID:m4clO5BUwQ
コハク「とりあえず肩慣らし程度にジャギィを討伐してきて下さい五頭くらい」
キリ「アバウトだな」
カエデ「正直これはもうテンプレだからね〜」
キリ「はあ…まあ、いいか」
コハク「キリさん」
キリ「ん?」
コハク「ナクルさんに格好いいとこ見せて下さいね」ポソポソ
キリ「ん、頑張る」
カエデ「(多分絶対わかってない)」
カエデ「(でも私はコハクちゃんの味方だからね!!)」
コハク「(なんか寒気する)」
キリ「じゃ、いってきます」
コハク「気をつけて」
カエデ「サクッと頑張ってね〜」
195: かきし:2012/4/8(日) 18:24:17 ID:AbE1MZLSmY
ナルガたちに耳がある!!!
つCCCCCCC
196: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 18:52:50 ID:m4clO5BUwQ
>>195
頭頂部を挟んで左右にピョコッと出てるのがたまらんです(*´д`*)
で、不機嫌やさみしい時はペタッてなるのがもう…
ぐふっ!!鼻から赤い液体が…
支援感謝です♪
197: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 19:01:21 ID:/PmM5LUj3A
〜〜〜渓流〜〜〜
ナルガ「懐かしいな…」
クルガ「といってもそんなに経ってないけどね」
ナクル「渓流の…匂い」
キリ「お前らなぁ…」
ナルガ「さて…早くあの鳥竜種共を片付けるか…」
クルガ「んー、ジャギィ達ね〜」
ナクル「いつも…いぢわるしてくる…」
キリ「さて…別れた方が速いんだが…一人にするのは危険だな」
ナクル「多分…大丈」
ナルガ「ああ、ここは私達の庭だしな」
クルガ「かる〜く、片付けてくるよ」
キリ「そうか、じゃあ心配だからナクルについてくか」
ナクル「!!」
ナルガ&クルガ「(計画通り)」
198: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 19:07:27 ID:/PmM5LUj3A
クルガ「じゃあ散開!!」
ナルガ「遅れはとらん!!」
キリ「お前ら…って、いっちまった…」
キリ「まあいいや、ナクル」
ナクル「うん」
キリ「まずベースキャンプには支給品ボックス、納品ボックス、ベッドの三つがある」
キリ「納品ボックスは今は置いておくとして、ベッドは寝ることで体力を回復出来る事が出来る」
ナクル「ねえキリ」
キリ「ん?」
ナクル「私、自然治癒力あるよ?」
キリ「・・・時間あったらナルガクルガから引き継いでる箇所でも探すか」
ナクル「うん…」
199: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 19:14:23 ID:m4clO5BUwQ
ナクル「あそこにいるアイルーは?」
キリ「あれはニャン次郎、持ち物を家まで送ってくれるのさ」
ナクル「持ち物?」
キリ「ほら、アイテムポーチにあるアイテム、これが持ちきれなくなったら一度だけニャン次郎に預けてまたアイテムが持てるようになるんだ」
ナクル「へー」
キリ「ナクルは純粋だな、教えがいがあるよ」
ナクル「えへへ…」
キリ「さて…次は支給品ボックスだが…それにしてもあの二人大丈夫かな?」
ナクル「お姉ちゃん達なら…大丈夫」
キリ「そうか?心配だな…」
ナクル「大丈夫…二人とも、とっても強くて…いつも、私を守ってくれるんだ」
キリ「・・・そうか」
ナクル「だから…大丈夫」
キリ「そうだな」
200: さぎし(いつの間にか200…支援感謝) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 23:49:08 ID:lzXf9939gE
クルガ「ほいさ!!」
ドゴン!!
クルガ「ふー、なっかなか疲れるね〜」
ナルガ「ああ、元の姿なら一捻りなのにな」
クルガ「でも、後ろに回られても、咄嗟に反応出来るね」
ナルガ「ああ、それが唯一の利点だな」
クルガ「まだまだ利点はあるけどね〜」
ナルガ「しかし…この双剣というのはいいな…爪みたいに振るえるし」
クルガ「私のも中々いいよ、こう、ドーン!!って、ズバーって」
ナルガ「とりあえず私にもわかる言葉を話してくれ」
クルガ「ま、要は翼みたいな物かな?」
ナルガ「翼か…確かに横に薙げるのはいいな」
201: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 23:54:48 ID:YeN9ep/Kc6
ジャギィ「キシャアー」
ナルガ「小うるさい奴らだ」
クルガ「元の姿だったら気にも止めなかったけどね〜」
ナルガ「鳥竜ごときが…私達に歯向かってただで済むと思うなよ?」
クルガ「懐かしいね…決死の誓い…」
ナルガ「我が爪、肉を引き裂き骨をも断つ」
クルガ「我が翼、全てを叩き、薙ぎ倒さん」
ナルガ「いくぞ!!」
クルガ「よーし!!」
キリ「どっせーい!!」
ナルガ&クルガ「!?」
202: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/8(日) 23:59:17 ID:YeN9ep/Kc6
キリ「うむ…我ながらいい横やり」
ナクル「キリ〜待って…」
ナクル「あ、お姉ちゃん…」
クルガ「キリ!!それにナクルも!!」
ナルガ「遅い!!というより人の獲物を取るな!!」
キリ「いいだろ別に」
ナクル「け、喧嘩は駄目だよ…」
キリ「何頭殺った?」
ナルガ「今のが三頭目だ」
キリ「そうか…」
ナルガ「人間というのは弱いな…一頭倒すのにも気が抜けん」
キリ「そんなもんさ」
クルガ「後二頭どうする?」
キリ「俺とナクルで一頭ずつやる、それでいいな?」
ナクル「う、うん…」
ナルガ「なら私達はナクルのサポートに回ろう」
キリ「頼む、じゃあいくぞ」
203: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 00:03:36 ID:YeN9ep/Kc6
キリ「いたぞ、こっちだ」
ナクル「あれ…?」
キリ「ああ…」スッ
ナクル「キリ…!!」
キリ「ふん!!」
ドゴン!!
ジャギィ「クアア…」
キリ「ナクル!!来い!!」
ナクル「っ!!」ダッ
ナクル「やぁ!!」
ザシュ!!
ジャギィ「キシャー!!」ギロリ
ナクル「ひっ!!」
ナルガ「ナクル!!」
クルガ「こんのー!!」
ザシュ!!ズバッ!!
キリ「・・・サポートじゃないな」
ナクル「・・・」ガタガタ
ナルガ「ナクル、大丈夫か?」
ナクル「う、うん…」
キリ「怪我とかしてないな?」
ナクル「だ、大丈夫だよ…」
204: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 00:07:41 ID:lzXf9939gE
キリ「これが終わったら別のクエストにいくぞ」
ナクル「・・・」
ナルガ「お前!!いい加減にしろ!!」
クルガ「キリ、流石に今のナクルの状態じゃ…」
キリ「誰もナクルを連れていくなんて言ってない」
ナクル「!!」
キリ「わかっただろう?これが狩りだ…一瞬の油断で即命取り…相手に怯えるなんて論外だ」
キリ「ナクル…お前はハンターに向いてない」
ナクル「・・・」
キリ「だから留守番だ、ナルガ、クルガ、ついててやってくれ」
ナルガ「当然だ」
クルガ「早く帰ってきてね」
キリ「ああ」
205: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 00:14:40 ID:lzXf9939gE
ラッテ「旦那さん、あれでよかったのかニャ?」
キリ「ああ、冷たいようだがこれでわかってくれただろう」
キリ「本当はナルガにもクルガにも狩りには出てほしくない…だが、自分達が元に戻る術が見つかるかもしれないチャンスかもしれない」
キリ「だが…ナクルだけは別だ
ラッテ「怯えちゃうからかニャ?」
キリ「違う…あれは怯えてたんじゃない、躊躇ってたんだ」
ラッテ「ニャ?」
キリ「数日しか過ごしてないが、ある程度は三人の性格もわかってきた」
キリ「ナクルは…優しいんだよ…ハンターには向かない優しさだ…」
キリ「だから…ナクルが傷つくのは見たくないし、ナクルが誰か、例えそれがモンスターであっても傷つけるのは見たくない…」
206: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 00:18:44 ID:lzXf9939gE
ラッテ「・・・」
キリ「だから…いいんだ…これでいい」
キリ「心配をかけてるのはわかってる…でも、俺の我が儘のために三人にはハンターを諦めてもらう」
ラッテ「大丈夫ニャ、旦那さんには僕がついてるニャ、旦那さんは一人しゃないニャ!!」
キリ「ラッテ…」
キリ「・・・そうだな」
キリ「よし、とっとと狩って、さっさと帰るぜ!!」
ラッテ「ニャー!!」
207: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 13:49:53 ID:wbZzbJkKaU
〜〜〜キリの家〜〜〜
キリ「ただいま…」
ナルガ「お帰り」
キリ「ナクルは?」
ナルガ「部屋だ」
キリ「そうか…」
ナルガ「いかないのか?」
キリ「いってもなんと声をかけてやればいいのかわからないからな」
ナルガ「お前は間違ってない」
ナルガ「ナクルは甘い、どうしようもないくらいにな」
キリ「ナクルは甘いんじゃない、優しいんだ…」
ナルガ「どのみち、敵の威嚇に気圧されるなんてまだまだだな」
キリ「そうか…ん?」
キリ「机の上の料理は?確か朝のはもう片付けたはずだが…」
ナルガ「ナクルが作った、お前が狩りで疲れて帰ってくるだろうからって…これを見ながら」
キリ「俺の…自作のレシピ本」
ナルガ「あんなに一生懸命な表情は久しぶりに見たな」
キリ「・・・ナクルは部屋だな?」
ナルガ「ああ」
208: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 13:57:18 ID:u2JXJsS7hA
ナクル「・・・」
キリ「ナクル」
ナクル「キリ!?」
キリ「入っていいか?」
ナクル「・・・うん」
ガチャ
キリ「・・・」
ナクル「・・・何?」
キリ「すまん」
ナクル「キリは悪くないよ…私が弱いから…」
キリ「お前は弱くなんかない」
ナクル「!!」
キリ「必ずしも力があるから強いってわけじゃないんだ、強さにも色々ある」
ナクル「・・・」
キリ「お前の強さは、優しさだよ…ナクル」
ナクル「そんなの…強さなんかじゃ…」
キリ「料理、凄く旨かった」
ナクル「・・・」
キリ「料理はな、その人の感情が出るんだ…俺はナクルの料理からナクルがどれだけ心配してるかが伝わってきた」
ナクル「////」
キリ「だから…そんな優しいナクルが傷つくの見たくないし、誰かを傷つけるのも見たくない」
ナクル「キリ…」
キリ「ナクルは、ナクルのままでいてくれ」
209: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 14:01:41 ID:wbZzbJkKaU
ナクル「前から…周りから強くなれって…言われてた」
ナクル「私はそれを、力が足りないって思って…一生懸命特訓した」
ナクル「でも…どんなに頑張っても、怖くて逃げ出したくて…」
ナクル「キリも、私に強くなれって言わないの?」
キリ「強くなれなんて…そんなの誰も言えない」
キリ「強さなんてのは一人一人違うんだ」
キリ「だから…俺がお前に何か言うとしたら…」
キリ「そのままでいてくれ…ナクル、優しいお前のままで…」
ナクル「・・・うん」
キリ「お腹減っただろ?ご飯作るからな」
ナクル「うん」
210: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 14:06:21 ID:u2JXJsS7hA
ガチャ
ナルガ「終わったか?」
ナクル「お姉ちゃん…」
ナルガ「大丈夫だ、説教をしにきたわけじゃない…クルガが腹が減ったと駄々をこねるからなんとかしてくれ」
キリ「おいおい…」
キリ「やれやれ、いっちょ、腕を振るいますか」
キリ「ナクル、手伝ってくれるか?」
ナクル「うん!!」
【迅竜達と一緒】
fin
211: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 14:12:58 ID:u2JXJsS7hA
どうも皆さん
なんやかんやでこのSSも200を突破しまして、これも日頃から皆様がご支援してくださっているおかげです
本当にありがとうございます
さて…ネタが無いという大問題を抱えつつなんとか書いていってますが…『とあさぎ』に手をつけようか本気で思案中ですね
まあ、モンハン起動しつつ書けばネタが思い浮かぶかもしれませんし…
ではでは、また後程
おっと、次回予告
next story
【岩竜成長日記】
212: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 17:54:38 ID:MUuWy6tjZI
「おかーさーん、見てみてー!!こんなの捕まえたー!!」
そういいながらトコトコ(私から見て)駆けてくるのは私の可愛い娘
「どうすればいい?」
口に加えたイーオスをブランブランさせながら聞いてくる娘、末が心配ね…
「バサル、それはね食べ物じゃないの、元にいた場所に戻してきなさい」
「はーい」
テコテコと来た道を引き返す娘、いつの間にあんなにやんちゃになって…
そういえば自己紹介がまだでしたわね
私はグラビモス、この火山に住んでいる鎧竜と呼ばれる飛竜種です
よく、飛竜と聞くと火を吐いて見境なく襲うというようなイメージをお持ちでしょうが、私達の種族は至って温厚…というよりはおっとりしています
まあ…外敵には多少のお仕置きをしますが…
213: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 18:04:03 ID:O17zcaLZyQ
「おかーさーん、お話してー」
「おかーさーんじゃなくておかあさん、ね?」
「おかーさーん」
「・・・まあ、いいわ」
「何のお話してくれるの?」
「そうねぇ…」
娘はお話を聞くのが大好きで、いつも私に話をするようにせがみます
最初は色々な事を話しましたが、最近ではあまり話す事が無くなってきました
「じゃあ今日はドスイーオスの話をしましょうね」
「ドスイーオス!!イーオスってモンスターのおかーさんなんだよね!?」
「うーん、お父さんもいるかもね」
「おかーさんでおとうさん!?すごーい!!」
「なんでお父さんだけ発音出来るのよ…ていうかいないわよそんなの…」
214: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 18:12:27 ID:MUuWy6tjZI
「コホン、ドスイーオスはイーオスの為に毎日毎日働いてるのよ」
「働いてる!!なんで?」
「それはね、ドスイーオスは皆のお母さんだからいつも皆を見ているの」
「私もおかーさんをいつでも見てるよ」
「ありがとう、私もバサルをいつも見てるからね」
「えへへ〜」
「でもね、時には皆が危険になるときはいち早く皆を守るの」
「はんたぁが来るんだよね!!」
うん、ハンターね
「そう、ハンターが来てイーオス達を襲いにくるの」
「おかーさんが襲われたら私が守るからね!!」
「ありがと、でも私はそんな簡単には倒れないからバサルは逃げるのよ」
「・・・はーい」
「あなたさえ生きていてくれれば…それでいいんだから」
「それで!?ドスイーオスは!?」
215: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 18:18:33 ID:MUuWy6tjZI
「ドスイーオスは皆を守る為に一生懸命戦うの、でも皆もドスイーオスを助けようと一生懸命戦うの」
「皆で力を合わせるんだね!!」
「そうね、皆で力を合わせれば何も怖くないわね…偉い偉い」
「えへへ〜」
わが娘ながら妙に的を射ているような事を言う
本当に子供というのはいつの間にか成長しているのね
「お父さん遅いね〜」
「沼地にお仕事にいってるのよ」
ハンターを蹴散らす、ね
「そっか〜」
「お母さんだけはいや?」
「ううん、お母さん大好きだし、お父さんも大好きだし、お母さんとお父さんが一緒にいると凄く嬉しそう」
「バサルったら…」
216: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 18:24:34 ID:MUuWy6tjZI
私の夫は黒いグラビモス
ハンターはグラビモス亜種と呼んでいるらしいです
「ねぇ、おかーさん」
「なあに?ていうか、また発音が…」
「おかーさんとお父さんのお話して〜」
「・・・発音」
「ねえねえ〜」
「私とお父さんの話?また聞くの?」
「うん!!なんだか不思議だから!!」
「そうね…確かに不思議ね」
私だっていまだにあれが本当なのか断言出来ない
でも、夫がいて、バサルがいるということは…現実なのですね
「は〜や〜く」
「はいはい」
217: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 19:35:46 ID:J./Ghkr/nw
あれは…そうですね
私がバサルモスからグラビモスに成り立ての頃
繁殖期に突入していたその時期は発情した雄が彷徨いていて番いを作ろうと躍起になっている頃でした
もちろん私も番いが欲しかったですが…欲を言えば静かで大人しい雄が良かったのです
その頃は皆子孫を残そうと気性が荒くなってましたから度々衝突がありましたからね
そんな凶暴になる時期に一人のハンターが来ました
まさか、このハンターが私の夫になるなんて…この時は思いもしませんでした
218: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 19:42:37 ID:J./Ghkr/nw
その時は偶々私が火山を散歩していると点々と、鉱石が転がっていました
バサルモスから成り立ての私はすぐさまそれを食べました
そのまま鉱石の道を食べ進むとその先にはハンターがいました
ハンターはピッケル(後で名前を知りました)を必死に振りかぶり割れ目に切っ先を叩きつけてました
「・・・獄炎石、来ないな」
「グルル…」
「っ!?グラビモス!?」
ハンターは私に気づくと驚いて距離を取り武器を取り出しました
「隙を突いて、エリア移動…?」
ハンターが語尾を濁しましたがそれもそのはず
私はハンターを無視して一心不乱にハンターが掘った鉱石を食べていたからです
「なんだよ…襲わないのか」
ハンターは武器をしまうと観察するように私を眺めました
219: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 22:49:54 ID:oUAVR/363k
「やけに小さいな…グラビモスに成り立てか?」
ハンターの呟きにも我関せずといった具合に私は鉱石を食べていました
鉱石を食べ終わった後、私はハンターにもっとせびるように期待の眼差しを向けました
すると、ハンターは
「なんだ、まだ喰うのか?・・・ま、いいけどよ」
そういって腰につけていた袋から沢山の鉱石をその場にばらまきました
私はその光景に目をキラキラさせながら食いつきました
「よく食うな…あ、繁殖期だから体力とかつけないといけないのか?」
「獄炎石こないし…ユニオンなんかもう200超えたっつの…はぁ」
しかし、私も知能が良かったのです
言葉はわかりませんが、彼の落胆ぶりと鉱石の種類から目当ての物が見つからなかったということがわかりました
鉱石を食べながら私は「背中の鉱石って元に戻るかな?」と考えていました
これだけ鉱石を食べてるならきっと直るだろうと勝手に結論づけハンターに背中を見せるように寝転がりました
220: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 22:58:01 ID:uNboVcn0GE
「おわっ!?な、なんだよ!!」
ええい、鈍感な人ですね…折角私が背を痛めて鉱石を絞り出そうとしてるのに
「・・・掘って、いいのか?」
私は借りは返す主義なんです。ほら、早くなさい
ハンターを誘うように(いやらしい意味ではない)尻尾を揺らめかせる
ゴクリと生唾を飲み込む音が聞こえハンターがなにかを振りかぶる気配
痛っ!!
カーン!!という小気味いい音と共に背中にはしる鈍痛
我慢はできますが、あまり長くは持ちそうにないですね
「す、すまん!!早く終わらせるから!!」
ハンターも、私が体を震わせたのを痛がってると思ったらしく掘削の作業を早めました
221: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/4/9(月) 23:02:12 ID:uNboVcn0GE
そうしつ何度目かの鈍痛に耐えた頃
「で、でた!!出たぞ!!」
ハンターがまるで子供のようにはしゃぐ声を聞き、どうやら目的の物がでたと認識してゆっくりと立ち上がった
「見ろよ!!お前の背中から出てきたぜ!!」
嬉しそうに鉱石を見せつけるハンター、それはまるで綺麗な石を見つけた子供のようでした
「ありがとな!!」
そういってハンターは私の顔に手を伸ばしそっと頭を撫でてくれました
ふむ、悪い気はしませんね
222: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 07:09:35 ID:55CaO.Asss
その後彼はバツの悪そうな顔をして
「うー…まあ、大丈夫だとは思うが…あまり暴れるなよ?」
ハンターが何かを言ってますが、何を言ってるかわかりません
そのまま彼は名残惜しそうに私を振り返りながらその場を去っていきました
それから彼はしょっちゅう火山に来ました
イーオスの討伐やら、ガミザミの討伐やらガブラスの討伐やら
そして私に会う度に笑顔を向けて近くに来てくれました
彼はいつの間にか私にとって大事な存在となっていました
彼と添い遂げたいとも考えた事もありましたが、種族が違うと言い聞かせ自分を押さえていました
223: っファンゴの頭:2012/4/10(火) 07:24:56 ID:08j66pP2Vs
っ増強剤入りコーヒー
っ
CCCCCCCC
CCC7:54CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
224: 名無しさん@読者の声:2012/4/10(火) 12:04:40 ID:/u3J7.d1fQ
いつも楽しく読んでます
さぎしさんのSSを読んで、モンハン熱がグッとあがる!これからも楽しみにしてます!
支援!
225: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 15:57:21 ID:GsmMVjaU2.
>>223
その増強剤で何を増強させるおつもりですか?
支援爆弾感謝です♪
>>224
ありがとうございます
私なんかの拙い文でそんな感想をいただけるなんて感激です
支援感謝です♪
226: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 19:21:36 ID:LmRQnLaLnQ
それから数日して、彼が火山に姿を見せなくなりました
彼は忙しいのだと思いましたがいつまでたっても彼が火山に来ることはありませんでした
「・・・別に、いいし」
彼はハンターで私はモンスター、種族からして違うのだから…彼が、興味を無くす…なんて…
そこまで考えたとき、私の目からは自然と涙が零れました
そして衝動のままに泣き続けました
ただの咆哮ですが、同族には悲しみがありありと伝わる咆哮
回りのモンスターも、ランゴスタでさえ気を遣って私から離れました
もっと、彼といたかった。いつかこんな日が来ることはわかっていたけど、あまりにも早すぎた
私がひとしきり泣いていると…
「よお…何、泣いてんだ…」
227: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 19:38:57 ID:Q6YJoqOztw
彼の声が聞こえ、急いで辺りを見回すと
「ここだ…ここ…足元だっつの…」
声のした方向に首を向けるとボロボロになった彼がやっぱり笑顔を私に向けていました…痛々しそうに
「伝わん…のかな…ドジッちまった…へへ」
彼は私を撫でようと手を伸ばしましたが…その手は黒く焼け焦げていました
「テオ…テスカトルの…討伐に…失敗した…」
彼の言葉はまだよくわかりませんが、彼が紡いだ言葉、テオ・テスカトル
別名炎王龍と呼ばれる古龍で名前の通り炎を使う古龍です
彼が、そのテオテスカトルに…一人で?
「ギルドからはさ…止めとけって、言われちまったけど…俺、ハンターなんだよ…諦めたくなかったんだよ…」
「でも…結果この様だ…」
彼は必死に言葉を紡ぎました。しかし、喋る為に傷に響くのか苦痛に顔を歪めます
私は彼に喋るのをやめさせようと、顔を近づけて口を塞ごうとしましたが
「わかってたさ…英雄気取りしたかった…んだって」
しかし彼は何かを伝えようとしてるのか、喋るのを止めませんでした
228: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 19:45:51 ID:Q6YJoqOztw
「英雄…気取って…村のヒーローになるって…そう考えてた…浅はかだよな…勝てないってわかってんのに…」
「誰かが言っていたな…蝋で固めた翼を持った英雄は太陽に近づき過ぎて堕とされたって…」
「勇気と…無茶は…違うんだ…ぐふっ!!」
そこまで言った時、彼は口から盛大に血を吐いた
このままでは彼が死んでしまう、まだ助かるかもしれないが、彼はもう死ぬ気でいる
・・・なら、いっその事
「ぐがっ!!」
私は傷つき倒れている彼を蹴った
「て、てめぇ…なにしやがる…」
彼が一瞬私に憎しみの目を向ける。だが私はお構い無く彼に対して威嚇する
「そうかい…もう用済みって事か…」
彼がゆっくりと立ち上がり武器を構えた
・・・これでいい
229: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 20:14:26 ID:LmRQnLaLnQ
彼は殺意の隠った瞳で私を捉え、しっかりとした足取りで私に近づいてきた
これでいい
彼が死ぬなんて考えたくなかった
だから、私が憎まれても、殺されても、彼には生きていてほしかった
彼との距離が数歩にまで迫った時、彼は武器を振りかぶった。私に殺意を向けたまま
「おらぁ!!」
気合いと共に降り下ろされた凶器、それは私の顔を確実に捉え、当たれば無事ではすまない事が容易に想定できた
彼から与えられるであろう衝撃に目を閉じて待つ
・・・?来ない?
230: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 22:51:24 ID:lGG2TOSiaY
ゆっくりと目を開けると衝撃は無く、変わりに横の方てガキャン!!という音がしました
その方向を見てみると彼の武器が岩を貫いていました
どうやら彼は武器を投げたようです
「ったく、ばっかやろ…」
彼は微笑みながら私に近づき頭を抱き抱え
「相手を威嚇する時は涙は隠すもんだ」
優しく頭を撫でてくれました
私はまた泣きました
彼の優しさに
私の企みは彼には見透かされていました
「ありがとな…生きろって言ってくれてるんだろ?」
彼は私に体を預けて優しく笑いました…ですが
「でもな…もう駄目なんだよ…」
彼からまた生気が失われる気配がした
彼はそのままゆっくりと私の目の前で倒れた
「悪い…俺、もう死んでるんだ…多分今生きてんのも…もう、終わる」
彼がゆっくりと目を閉じ
「お前に会えて…良かったな…」
231: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 22:57:22 ID:lGG2TOSiaY
そのまま彼はピクリとも動かなくなりました
私はその場で立ち尽くしていました
彼が…死んだ
また涙が溢れてきました。すると動かないはずの彼の手が私の足を叩いたのです
まるで、泣くなって言ってるみたいで
ですから私は泣くのをやめました
そしてお祈りをしました
もし、彼が生まれ変わったのなら、私と同じ種族で一生を添い遂げさせてくださいと
彼の死体は丁寧に埋めました。イーオスに食べられないように
そして私にまた日常が始まります。彼が戻ってくる事を信じながら
232: 名無しさん@読者の声:2012/4/10(火) 22:58:04 ID:L6TXgKgnhg
やっとリアルタイムでさぎしさんにエンカウントした!
過去モンハン作品を見てファンになりました
いつも楽しみにさせてもらってます
233: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 23:01:16 ID:lGG2TOSiaY
「それでお父さんがうまれかわったんだよね!」
「そうよ、お父さんが生まれ変わったの」
「なんでうまれかわったんだろーねー?」
「そうね、なんででしょうね」
娘は小さい首を傾げて一生懸命に考えています
こんな仕草の一つ一つが愛しく思えるのは親バカでしょうか?
「おかーさんはお父さんにまた会えて嬉しかった?」
「それはもう」
「えへへ〜♪」
「なんで嬉しそうなのよ」
「だって今のおかーさん凄く嬉しそうなんだもん」
「・・・もう」
「随分と楽しそうだな」
234: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 23:06:45 ID:88ff4WVCKM
「あ!!お父さん!!」
「ただいま、バサル」
「お帰りなさい、沼地はどうだった?」
「あまり対して変わらないな…雨が降ったり毒が出たり」
「そう…無事で良かった」
「大丈夫だ、もうお前から離れない」
「・・・はい」
「お父さんとおかーさん嬉しそう…私も嬉しい!!」
「よしよし、バサルはいい子だな」
「えへへ〜♪」
「腹が減ったな…鉱石でも食べにいくか」
「うん!!」
「はい」
何故彼がグラビモスになったのかは今でもわかりません。ですが、彼がいて、バサルがいて、私がここにいる
それだけで私は十分に幸せです
願わくは、この幸せが末永く続くことを祈っています
【岩竜成長日記】
fin
235: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/10(火) 23:11:07 ID:88ff4WVCKM
>>232
おうふ…この作品ならず過去作品までお読みになっていただけてるとは…
ありがとうございます
そういっていただけて感謝感激です
更新頻度をあげようと頑張るも変わらないというこの現状…
これが本当のさぎしクオリティ(さぎクオと命名)
・・・アホな事いってすいません
今日の投下はこれで終了となります
ご回覧乙狩れ様でした♪
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【孤独な暗殺者】
236: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/11(水) 17:39:03 ID:VSvhXhJdv.
【孤独な暗殺者】
「マーカス・ウィルソンだな?」
マーカス「だ、誰だあんた!?人に武器を向けるなんてギルドが黙ってな…」
デウス「デウスだ、そのギルドから貴様の暗殺命令を預かった」
マーカス「なんだって!?」
デウス「いきすぎた卵密売、再三に渡る警告を無視した罪だ」
マーカス「や、止めろ…」
デウス「恨むなら恨め」
マーカス「く、来るなぁ!!」
デウス「刹那に沈め」
ドスッ!!
マーカス「あ…ぐ…」
デウス「・・・ターゲットの死亡を確認」
237: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/11(水) 17:40:09 ID:VSvhXhJdv.
さぎし#1995
238: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 17:41:27 ID:5L3W2AsthQ
ミスです!!
酉露出とかアホ過ぎる…
次から酉変えます、ていうかこの酉でいきます
239: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 17:46:23 ID:VSvhXhJdv.
薄暗い室内、蝋燭しか灯っていないその部屋に二つの影があった
「デウス、よくやってくれた」
デウス「いや、仕事だからな」
「すまないな、汚れ役をさせて」
デウス「ギルドに対する恩返しだと考えればこんなのどうって事無い」
「そうか…ご苦労だったな」
デウス「ああ」
「机の上にあるのが今回の報酬だ、受け取ってくれ」
240: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 17:48:11 ID:5L3W2AsthQ
デウス「うむ…確かに全額確認した」
「お前もたまには普通のハンターみたいにモンスターを狩りに行ってもいいんだぞ?」
デウス「これがクエストみたいなもんだ」
「・・・」
デウス「また依頼があったら呼んでくれ」
「・・・ああ」
241: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 17:55:35 ID:5L3W2AsthQ
俺の名前はデウス
デウス・アレイ
ギルドに雇われている暗殺者で主な仕事の一つはハンターの暗殺だ
一口に暗殺といってもそんな気軽に出来るのではなく
ギルドが定めた掟を破りなおかつ警告を無視したりするハンターを粛清という形で暗殺する
だから俺の存在はギルドに黙認されていて一般のハンターは皆知らない
今までに俺の正体を知っているのは、ギルドと依頼を回す男、それから俺が殺してきた奴ら
まあ、死人に口無しだから喋れる訳がないが
そんなこんなでギルドの忠実な犬をしている俺だが、一応ハンターライセンスも持っているため、狩り場に足を踏み入れる事もできる
俺の主な仕事の二つ目は調査だ
242: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 18:03:13 ID:5L3W2AsthQ
調査とは、ギルドが追っているハンターの素行を調べる為に内密に狩り場に潜入しハンターの動向を確かめるという作業
ハンターに気づかれず常に動向を追うことの出来る立ち回りを要求されるため、ある意味暗殺よりも難しく面倒だ
小型モンスターに襲われて居場所がバレそうになった事もある
そして素行を調査し、ギルドに報告
ギルドの決定で殺すかどうかを決める
243: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 18:09:22 ID:VSvhXhJdv.
これが俺の仕事であり日常
毎日必ず血を見て過ごし、人との関わり合いを絶つ
だが、とっくの昔に慣れたし、ギルドに恩返しをしていると思えば苦にもならなかった
だから俺は孤独
依頼を回され暗殺するだけの殺戮人形と遜色ないのだ
244: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 18:42:47 ID:uNboVcn0GE
デウス「さて…久しぶりの町だし…買い物でもしていくか…」
俺はドンドルマに来ていた
ここなら雑貨が沢山あるからだ
暗殺者と言えば暗殺器具を持ち合わせているというイメージがあるみたいだが俺が相手取るのはハンター
屈強な飛竜を一人で狩ってしまう程の猛者もいるため油断は出来ない
餅は餅屋の言葉通り、ハンターを殺すにはハンターの武器を使った方が手っ取り早い
デウス「・・・やはり投げナイフが一番だな」
俺は投げナイフを愛用していた
投擲には自信があるし
先端に毒を塗れば一撃で仕留める事も出来る
何より音を立てずに殺す事が出来るのが魅力だった
245: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 18:55:56 ID:oUAVR/363k
店主「いらっしゃい、何をお求めで?」
デウス「投げナイフを99本頼む」
店主「お客さん、投げナイフはアイテムポーチに五本までしか入りませんよ?アイテムボックスにお送りできませんし」
デウス「我が儘王女の豪華晩餐会」
店主「・・・25000zになります」
デウス「無理を言ってすまない」
店主「いえいえ、またどうぞ」
246: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 19:03:05 ID:uNboVcn0GE
俺は立場上様々な特権を持っている
今のは店で通常購入不可能な品を買える事が出来るギルドの偉い立場しか知らない合言葉だ
他にもアイテムポーチの所持アイテム数を増やしたり、アイテムの所持数が上限が上がるなんて事もある
危険と隣り合わせだからこれくらいのサポートをしてあげたいとの事らしい
これはこれで便利だから俺はありがたく使わせてもらっているが
「ちょっと、そこのお兄さん!!」
デウス「ん?」
「あんた暇かい?曲芸でも見てかないかい?面白いよ!!」
デウス「すまないが…今は急いでいて」
「いいじゃないか、この賽は投げられた、咎人に断罪をは中々面白いよ?」
デウス「・・・そうだな、見せてもらおう」
247: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 19:06:41 ID:oUAVR/363k
芸人に連れられテントの中に入ると、そこには男がいた
「すまないなデウス」
デウス「いや、合言葉のお陰で助かった、依頼か?」
「ああ、ここでは話せんからギルドに戻ってからな」
デウス「曲芸か…そういや一度も見たことが無かったな」
「ははは、まあ見てみるといい」
デウス「・・・身軽だな」
「ああ、彼ら血の滲むような特訓をしているんだ」
デウス「(あの身軽な動き…何かに利用できないものか…)」
「終わったようだね、いこうか」
デウス「ああ」
248: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 22:53:33 ID:pB4ehVw4to
「マルコ・トムソン、こいつが今回のターゲットだ」
デウス「見た目は好青年だが…?」
「一度のクエストで大量のモンスターを虐殺する男だ」
デウス「それはまた豪快だな」
「さらにこの男の厄介な所は…その戦闘力の高さ」
「古龍討伐を一人でやってのけ、無傷で生還する奴だ」
デウス「・・・」
「更に…ギルドは過去三度に渡りこいつに暗殺者を差し向けた」
デウス「だがこいつは生きている…つまり」
「そう…マルコは暗殺者をことごとく蹴散らしていったのだよ」
249: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 22:57:25 ID:LvVWz41AbE
デウス「それで俺に役目が回って来たわけか…光栄だな」
「デウス、今回の依頼は強制ではない…断ってくれても構わん」
デウス「安心しろ、依頼は必ず達成する。それが俺のポリシーだ」
「・・・こいつはかなり危険な男だ、くれぐれも油断するなよ」
デウス「ああ」
「この依頼を達成したら報酬に上乗せである話をしてやろう」
デウス「話?」
「お前の両親の事だ」
デウス「!!」
「お前の両親は古龍に殺されたと言ったが…実は違う」
デウス「・・・聞く価値のある話みたいだな」
デウス「必ず戻る」
バタン
「・・・死ぬなよ、デウス」
250: さぎし(投下終了) ◆kvG4ejFyq2:2012/4/11(水) 23:04:51 ID:pB4ehVw4to
俺は道具を揃え樹海へと赴いていた
マルコがヒプノックを狩りに来るらしい
デウス「暗殺者を三度退けた男か…こいつは殺りがいがあるな」
ニヒルな笑いを浮かべながら慎重に辺りを探る
端から見たら不審な事この上ないが、こちらも真剣なんだ
土を踏む音、鎧の擦れ会う金属音、ヒプノックの威嚇、小型モンスターのざわめき
それは全てを聞き取り奴の居場所を探る、そして安全なポイントから確実に奴の息の根を止める
何しろ奴はかなりの使い手らしいから念入りに、だ
デウス「しかし…夜の樹海はやはり不気味だな」
そんなことを呟きながら慎重に歩を進めていると
デウス「・・・飛竜の風切り音!?」
急いで茂みに隠れ辺りを見回す
しかし、俺はそれにすでに発見されていた
「グルルルルル…」
そいつは尻尾で地面を叩きながら威嚇してくる
デウス「ナルガ…クルガ」
251: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/12(木) 09:12:12 ID:ihVx7QWlDA
何故こんなところにナルガクルガがいるのか
そんなことを考えるより先にまずは距離を置く
下手に咆哮されては今までの苦労が水の泡だからだ
しかしナルガクルガは威嚇するだけで襲おうとしなかった
何か様子がおかしい
そう感づいた俺はゆっくりと距離を詰めた
そうして歩くうちに手を伸ばせばナルガに触れるくらいまで近くについた
ナルガはまだ襲おうとしない
いや、襲えないの間違いかもしれない
漆黒の毛並みと夜で暗かった為遠目からではわからなかったが、右太股に裂傷がありそこから出血をしていた
さらに傷口の膿具合から毒に侵されているらしい
252: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/12(木) 09:17:37 ID:ihVx7QWlDA
別に飛竜愛護精神があるわけではないが、見てしまった以上放置するというのは気分が悪い
俺はアイテムポーチから解毒薬と回復薬と活力剤を取り出した
それらを包帯に染み込ませナルガの右太股に巻く
ナルガ「ガゥ」
痛むのか抗議の声を出すナルガ
デウス「我慢しろ、すぐ直るから」
最後に傷口周辺に生命の粉塵を振りかけ、生肉を食べさせた
まあ、こんな所だろ
253: さぎし(少量更新すみません) ◆kvG4ejFyq2:2012/4/12(木) 23:49:08 ID:Cg889WV0OI
治療が終わると俺は素早く任務に戻った
・・・はずだったんだが
デウス「・・・お前、ついてくるなよ」
ナルガ「・・・」
なんと、ナルガがついてきてしまった
治療したからどこぞの木の上でじっとすればいいものを…
だが、ついてくるだけなら問題は無かった
ナルガがいるだけで大概の小型モンスターは襲うのを躊躇っているみたいで、スムーズに進めた
さらに俺が足音を消しているの理解しているのか足音を消してついてきている
少なくとも一般人には気づかれないレベルだ
まあ、すぐ近くにいる俺にとっては聞こえてしまうんだがな
というより、ナルガが時々尻尾を絡めてくるから思うように進めない
帰ったら月刊『狩りに生きる』のナルガクルガ編でも見るかな…
254: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 09:03:41 ID:1BXX4a8Ae6
そんなことを言ってる間にマルコを発見した
奴は既にヒプノックと対峙しておりやや優勢気味だった
早速俺は近くに潜み様子を伺う
戦闘中の動作や呼吸から相手を読み取るのだ
ナルガはもう側にはいないが、恐らくどこかしらには潜んでるだろう
俺としては邪魔されなければ構わないし、任務が終わればそれでいいのだからどうでもいいんだが
255: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 09:10:43 ID:1BXX4a8Ae6
マルコははっきり言えば達人の領域だった
ライトボウガンを構えながら物怖じせず冷静に引き金を引いていく
さらにその表情にはなんの躊躇いもなく、焦りも緊張もなかった
強いていうなら…楽しんでいるといったところか
ギルドの方ではこういった奴らをリストに入れることが多いらしい
龍を殺しすぎて、快楽に目覚めてしまった奴らを
そうこうしてるうちにマルコはヒプノックを狩ってしまった
少なくとも俺が見ている限りではかすり傷一つない所を見ると俺が見てなかった時も傷はつかなかったんだろうな…
まあ、なんにせよこれでお別れなんだがな
俺はマルコに静かに近づいた
256: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 11:32:33 ID:pK92tyH6AY
マルコ「あーあ、まーた稀胃石来なかったよ…これで何回目かな…」
マルコ「ヒプノック狩り飽きたし…たまにはデカイの狩りたいなぁ…」
マルコ「天鱗も欲しいし…はぁ」
マルコ「・・・ね、君もそう思うでしょ?」
デウス「・・・」ガサ
マルコ「こんばんわ♪」
デウス「マルコ・トムソンだな?」
マルコ「うん、僕だよ」
デウス「お前にギルドからの暗殺指令が出ている」
マルコ「へー」
デウス「・・・」
257: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 11:39:26 ID:w2y3YsPSZA
マルコ「やだなぁ、そんなに怖い顔することないじゃん」
無邪気に笑うマルコ
その顔は実際より幼く見えた
デウス「・・・随分冷静だな」
マルコ「まあ、何度かあるしね〜」
マルコ「それより…いいの?そんなに悠長に構えてて…死んじゃうよ?」
デウス「安心しろ、もう終わる」
マルコ「っ!!」
デウス「朧と消えろ」
毒投げナイフが予め仕掛けてあった簡易発射機からマルコの頭を正確に貫いた…はずだった
ガキン!!
デウス「・・・」
マルコ「うわ〜あっぶな〜」
マルコはとっさに引き金を引き、ナイフを撃ち落としていた
258: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 11:56:07 ID:1eb41G1XQA
マルコ「すっごいや!!まるで映画みたい!!」
撃ち落としたナイフを見ながら子供みたいにはしゃぐマルコ
デウス「・・・さすがに暗殺者を退けただけの事はある、か」
マルコ「おじさん、すごいね!!」
デウス「理由はどうであれ、お前に暗殺指令が出されているのは変わらない…」
マルコ「む〜、僕だって殺されるわけにはいかないし〜」
マルコ「っていうわけで、死んじゃえ!!」
デウス「っ!!」タン
ドゴーン!!
デウス「拡散弾LV3か…容赦ないな」
259: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 12:03:29 ID:jQTanhlEc2
マルコ「ほらほら〜」
ドンドンドンドン!!
デウス「・・・」ヒュン
マルコ「うわっと!!」
マルコ「あはは、楽しいね〜」
デウス「殺し合いをゲーム感覚か…ま、俺も似たようなもんだが…」
かれこれマルコとは15分は戦っている
マルコはライトボウガンで弾幕を張り、俺はその弾幕の間を縫うようにナイフを投擲する
マルコは多種多様な弾丸を持っていたため中々近づけなかった
マルコ「いいねいいね、ゾクゾクするよ」
全ては細い糸の上で踊り続ける一瞬の出来事。
先に隙を作った方が死ぬ
260: 名無しさん@読者の声:2012/4/14(土) 12:38:42 ID:hVnpOUFtsY
更新飛ばしすぎて風邪でもひいたかと思いました(;;´∀`)
せっかく作ったので(・∀・)つ最先端の秘薬丸
コレで一気に飲み干してください つ元気ドリンコ
261: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 13:39:44 ID:.ABI5klVbY
>>260
ご心配をおかけしてすみませんm(__)m
風邪をひいたわけではないのでご安心を
また今日から更新を始めますね
262: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 14:26:24 ID:.ABI5klVbY
戦闘を開始して30分が経過しそうな頃、お互いの体力は限界を越えており疲労が目に見えて溜まっていた
既に息は切れており、力を抜けば倒れてしまうその極限の中、俺達はお互いの隙を探していた
手持ちの投げナイフは残り数本となった頃
ついに緊張が解けた
マルコの装填の隙を狙って投げナイフを投擲した瞬間、マルコは隠し持っていた投げナイフで弾き返したのだ
デウス「なっ!?」
疲労と驚愕が重なり、身動きに取れない俺に銃口を向け凄惨な笑みで
マルコ「じゃあね、おじさん…楽しかったよ!!」
引き金を、引いた
263: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 14:41:14 ID:0w54XPUDRo
デウス「ぐああ!!」
マルコ「・・・へー、咄嗟に倒れこんで直撃を避けたか」
マルコ「やっぱやるね、おじさん」
デウス「ぐっ!!」
マルコが放った弾丸、俺は咄嗟に倒れ直撃を避けたが…
マルコ「左腕、早く治療しないとまずいんじゃなーい?」
左腕を、貫かれた
デウス「こりゃあ…握るのに時間かかりそうだ」
右でも投げれない事はないがコントロールが酷く落ちる為使えない
この身体状態なら尚更だ
デウス「万事休す…か」
マルコ「動かないでね〜、キレイに撃ったげるか…ら!?」
マルコ「うわあああ!!」
デウス「?」
264: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 14:52:33 ID:0w54XPUDRo
マルコ「な、なんだよお前!!」
ナルガ「ガアアア!!」
マルコ「く、来るなぁ!!」
デウス「ナ…ルガ?」
見ると、ナルガがマルコに襲いかかっていた
俺を助けにきたのか、それにしては妙に殺意が籠っているが…
マルコ「くっそー!!大人しくしろよ!!」
マルコが拳大の何かをナルガに投げつけた
それが閃光玉だとわかるのは造作もなかったが
デウス「ナルガ!!目を瞑れ!!」
カッ!!
ナルガ「ガアアアア!!」
目を瞑った直後、閃光が辺りを包む
声からしてナルガはまともに見てしまったらしい
マルコ「くそー、なんなん・・・あれ?」
マルコ「お前、あの時のナルガクルガじゃん」
デウス「何!?」
マルコ「はっはーん、さては敵討ちか?泣かせるねぇ」
デウス「どういう事だ!!」
265: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 15:16:13 ID:.ABI5klVbY
マルコ「どういうことも、こいつの子供は僕が殺したんだ」
デウス「!!」
マルコ「前に樹海に行った時にね、うっかりこいつに会っちゃったんだ、だから麻痺させて暫くじっとしててもらおうと思ってたのに、こいつの子供が僕の足に噛みついてきたんだ」
マルコ「スッゴク痛かったんだよ?ムカついたから殺してやったけどさ」
マルコ「まあ、いいじゃん?飛竜の子供は放っておいたら成長して人を襲うんだから」
デウス「・・・ギルドは、毎日飛竜の数をチェックしている」
デウス「そうして、数が多すぎたり、被害が増えすぎたものだけをハンターに斡旋する」
デウス「今はナルガクルガは個体数が少なく、また目立った被害もない」
デウス「お前は…自分が何をやったのかわかっているのか?」
マルコ「わかってるよ」
マルコ「だから、子供と一緒の所へいかせてあげるのが僕の義務じゃないか!!」
マルコは未だ目の見えないナルガに銃口を向けるも
マルコ「くそっ、こいつ…動くなよ!!」
266: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 15:22:27 ID:.ABI5klVbY
暴れまわるナルガに中々照準を合わせづらいのか四苦八苦している
デウス「くくく、勉強不足だな…ナルガクルガに閃光は逆効果だ」
マルコ「黙れ!!」
ドン!!
デウス「ぐはっ!!」
マルコ「うっざいんだよ!!どいつもこいつも!!」
癇癪を起こし騒ぎ立てるマルコ
デウス「まだまだ子供だな…そんな大きな音をだしたらどうなるか…」
マルコ「なっ!?」
視力が回復したナルガがマルコに強烈な尻尾をお見舞いした
マルコ「が…あ」
剣士でさえ当たれば致命傷になりかねないその攻撃
ガンナー用の薄い装備なら尚更効くだろう
267: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 15:29:00 ID:.ABI5klVbY
俺は足を引きずりながらマルコに近づきナイフを構える
デウス「気分はどうだ?」
マルコ「い、嫌だ…死にたくない」
デウス「だろうな、死は生物なら忌み嫌うものだ」
マルコ「た、助けて…」
デウス「お前が殺してきた罪なき竜も、きっと同じ気持ちだったんだろうな」
マルコ「ご、ごめんなさい!!ゆ、許して!」
デウス「後悔しても、遅い」
ドスッ!!
デウス「・・・安らかに眠れ」
268: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 15:40:23 ID:.ABI5klVbY
デウス「・・・標的の死亡を確認」
ようやく終わった戦いに安堵したのか、俺はその場に崩れた
デウス「・・・まずいな」
戦ってる時は気がつかなかったが、身体中傷だらけで治療しないとまずい状況だった
デウス「ベースキャンプまで…もつか?」
足が動かないため這いずるしかないが、幸いにしてここからベースキャンプまでは近い
デウス「問題は途中のコンガ…か」
途中にはコンガがいて通るのは至難の技だった
デウス「ふっ…相討ちか…悪くない」
ナルガ「クルル」
デウス「そういや、いたな…お前」
269: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 15:45:32 ID:.ABI5klVbY
ナルガが俺に覆い被さるようにして覗き込んでいる
デウス「敵討ち…出来たか?」
手を伸ばしてナルガの頭を撫でる
ナルガは目を細めて気持ち良さそうにしていた
もし…もしもナルガの背に乗って、ベースキャンプ付近まで運べたら…
デウス「・・・無理だろ」
何故自分がこんな考えを一瞬でも持ったのか、それすらも笑い飛ばしたいが、体力がない
デウス「とにかく…早…く」
体が限界を訴えてるのか、瞼が重くなってきた
くそ…こんな所で…くたばる…わけには…
270: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 18:58:07 ID:K7u7A/zUbc
「デウス、起きろ!!デウス!!」
デウス「う…ん…」
「デウス、気がついたか?」
デウス「こ、ここは…?」
「お前の部屋だよ」
デウス「そうか…俺はどうやって?」
「それが…お前は運ばれてきたんだ」
デウス「運ばれた?誰に」
「いや、もういってしまったが…」
デウス「礼の一つも言えんつまらん男にはなりたくな…ぐ!!」
「動くな、かなり重症だからな」
デウス「しかし…」
「わかった、こちらで探してみる」
デウス「すまない…」
271: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 19:06:49 ID:w9cev1facU
デウス「死体の確認は?」
「こちらで済ませてある」
デウス「・・・」
「そういえば話をする約束だったな」
デウス「今更いいよ…親父」
父「っ!!何故…」
デウス「何でだろうな…父親ってのがいたらあんたみたいな人なんだろうなって…」
父「・・・すまない、私は実の息子に命を危険に晒すような命令をして…」
デウス「なんども言うが、俺があんたの命令に従ってたのはギルドへの恩だ」
父「・・・」
デウス「それに…今回の依頼でめでたく俺の任期は終了だ」
父「・・・そうだな」
272: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 19:15:20 ID:K7u7A/zUbc
デウス「だが、俺はまだ任期を終了させる気はない」
父「?」
デウス「命の恩人にまだ礼を言っていない」
父「・・・相変わらず細かいな」
デウス「礼儀は大事だ」
父「わかった、なら捜査の手を緩め…」
デウス「るなよ」
273: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 19:56:22 ID:8q4vEQeNU2
父「もういいや、ネタバラししちゃお」
デウス「?」
父「いるよ、君を助けてくれた人」
デウス「!?」
父「君が目覚めるまで待っててくれてたんだ」
デウス「そうか…今はどこに?」
父「隣の待合室」
デウス「よし、じゃあ早速」
父「だーめ、重症」
デウス「ぐぬぬ…」
父「来てもらうよ、待ってて」
ガチャ
父「目が覚めましたよ」
「すまない」
父「いえいえ、ではごゆっくり」
274: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 20:15:00 ID:8q4vEQeNU2
そういって部屋に入ってきたのは女だった
身長は中々高く、黒い髪を肩甲骨まで伸ばしていて間違いなく美人と呼ばれる顔立ちをしていた
格好から見るにハンターだが…なんだ?この違和感
まるでどこかで会ったような…初対面の気がしない
「体はどうだ?」
うむ…凛とした声がますます魅力を引き立たせ…ってなに言わす
デウス「大丈夫だ」
「そうか、気絶した時はびっくりしたぞ」
デウス「心配かけた」
あれ?なんで会話が成り立ってるんだ?
「この姿になるのにはかなり躊躇したが…礼はしなくてはな」
デウス「・・・すまん、どこかで会ったか?」
すると女は目を丸くすると思いっきり吹き出した
「っぷ、く、あはははは!!」
デウス「・・・おい」
275: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 21:30:49 ID:zOFUY7O9qk
「いやすまん…戦っている時の君はあんなに雄々しかったのに…今の君はとても可愛らしくて…」
デウス「誉めてるのか?貶してるのか?」
「ふむ…もう大丈夫なようだな…では改めて」
「私の息子の敵を取ってくれてありがとう」
デウス「・・・」
「忘れもしない…あの日息子はあいつに殺された」
女の瞳が紅く光る
これは…もしかしなくても
「目を閉じる度にあの光景が浮かび、傷が疼いた」
「だから君には感謝している…本当に」
デウス「別に…俺は依頼で殺しただけだ」
「ふふふ、照れ隠しかな?」
デウス「なあ…本当にお前はアイツなのか?」
「確信があるみたいだね…そうだよ」
ナルガ「私は、あの時樹海にいたナルガクルガだ」
276: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 21:36:58 ID:zOFUY7O9qk
デウス「・・・」
ナルガ「動じないのか?」
デウス「混乱してるだけだ」
内心、こいつは何を言ってるんだ?と言いたかったが、マルコの事や、右太股に見える包帯がどうやら事実だと告げている
デウス「どうしてそうなった?」
ナルガ「あの男の持ち物、アイテムポーチというのか?を思いっきり踏みつけた」
ナルガ「そしたら緑色の煙が出てきてそれを吸ったらこうなった」
デウス「・・・モドリ玉か」
モドリ玉、ベースキャンプに一瞬で戻れる便利アイテムだが、中の成分は謎に満ちている
まあ、ドキドキノコを使っている時点で何が起こるかわからないが
277: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 21:42:57 ID:JLKlcntD3Q
ナルガ「そうして君を安全な場所まで運び、治療して今に至るという訳だ」
デウス「そうか…そいつは世話になった」
ナルガ「どういたしまして」
デウス「これからどうするつもりだ?」
ナルガ「どうって…誓いをしたじゃないか」
デウス「誓い?」
ナルガ「知らないのか?」
そう言いながらナルガは俺に覆い被さるように四つん這いに…あれ?デジャブ?
ナルガ「ナルガクルガは信頼や愛情表現をするために互いの尻尾を絡ませるという誓いがある」
ああ、確かに尻尾を絡ませてたな…ん?
デウス「まさか…」
ナルガ「ああ、君は私が尻尾を絡ませた時、応えたな?」
そうだ、尻尾を絡ませてきたから構ってほしいのかと思って撫でたり絡ませたりしたんだ
278: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 21:48:56 ID:JLKlcntD3Q
デウス「・・・つまり?」
ナルガ「君は私の愛情表現を受けた。私と君は夫婦の間柄と言っても過言ではない」
デウス「まてまてまて、俺はそんなつもりじゃ…」
ナルガ「嫌か?」
デウス「嫌…ではないが…」
ナルガ「ならいいだろう」
デウス「まあ…いいか」
ナルガ「そうそう、君の仕事だが、私も手伝うぞ」
デウス「なんだと?」
ナルガ「お父上から話は聞いた。中々私向けの仕事ではないか」
あの野郎…
ナルガ「そういうわけだ、よろしく、デウス」
デウス「ああ」
279: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 21:51:53 ID:JLKlcntD3Q
あのあと、俺は無事に傷が治り、改めてナルガを部屋に迎え入れた
ちなみに襲われかけたのは秘密だ
結局暗殺者の仕事は止めてはいない
しかし、徐々に規制をかけてハンターに慣れようと思っている
親父もあれこれ手を回してくれたらしく、俺の素性を知ってるのは少ない
別に構わないさ
だって俺は孤独な暗殺者
・・・いや、違うな
孤独だった暗殺者だからな
【孤独な暗殺者】
fin
280: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/14(土) 21:56:53 ID:zOFUY7O9qk
どうも皆さんこんばんは
まずは、謝罪を
昨日は更新せずに申し訳ありませんでした
楽しみにしていた方(いらっしゃれば)には申し訳ない事をいたしました
体調を崩した訳ではなくてただ単に書く気が起こらなかったという作者として最低の理由からです
とにもかくにも、申し訳ありませんでした
ではまた後程お会いしましょう
281: 名無しさん@読者の声:2012/4/14(土) 22:06:13 ID:329LMVnPWQ
見てますよ〜
無理しないでさぎしさんのペースでお願いします
282: 名無しさん@読者の声:2012/4/14(土) 22:53:36 ID:/BGUvbdP6Y
ゆっくりでいいよ!
283: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 00:00:58 ID:BZdKP7d8ao
>>281
ありがとうございます
m(__)m
無理はしないように気をつけてはいますが、周りからもよく言われますね…なんででしょうか?
私のペースで頑張りますよ!!
ただ、私のペースは早いとかなんとか…
>>282
わかりました
ゆっくり大量更新しますね♪
え?違う?
284: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 00:05:41 ID:M3SV8/NX92
【変態娘の幸福】下有
男「村長、依頼を達成さましたよ」
村長「ほっほっほ、相変わらず早いのう…」
男「いえ、時間を無駄にしたくないだけですから」
村長「ま、そういうことにしておくかの」
男「では、僕はこれで」
村長「うむ」
男「さて…この依頼で当面の生活費は稼げましたね…残りは貯金に回すとして…」
男「残高確認しつつ武具の手入れをしなくては、一度家に戻りますか」
285: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 00:10:09 ID:BZdKP7d8ao
男「ただいま戻りました」
女「あ、お帰り〜」
男「さて、今月分の収入と支出を計算しますかね」
女「うわっ、マメだねぇ」
男「今月はある程度報酬の高いクエストを選んでいきましたから…多少は余裕がありますね」
女「私、採取クエストくらいしかいかなかった〜」
男「ふむ…やはり食費がかさみますか…まあ一人しかいないので問題は無さそうですが…」
女「いや?一人じゃなくて二人だよ?」
男「なるほど、それは盲点でした…って」
男「女さん!?いつからいたんですか!?」
女「さっきからいたよ!?」
286: さぎし(投下終了) ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 00:14:48 ID:BZdKP7d8ao
男「なんでここにいるんですか!?」
女「それがさ〜聞いてよ〜」
〜〜〜説明中〜〜〜
男「・・・なるほど、つまり村長から借りていた借家の家賃を滞納して払えなくなり武具と最低限の物以外売り払われてもまだ借金が残り家を取り上げられたと」
女「そうなの〜、ねね、ここ男君の家でしょ!?」
男「まあ…僕が村長から買い取りましたから」
女「お願い!!私をここに住まわせて!!」
男「・・・はあ!?」
女「帰る家が無いし、男君くらいしか頼れる人いないし…ね?お願い」
男「ぐっ!!」
287: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 16:15:50 ID:aIfcTDVcic
男「だ、駄目です」
女「えー、なんで〜?」
男「と、年頃の男女が一つ屋根の下で同居なんてふしだらです!!不健全です!!」
女「お堅いなぁ〜、そんな風に考えるからいけないんだよ」
男「じゃあどう考えろと言うんですか!?」
女「気の合う同居人!!」
男「ふむ…それなら…って、肝心の性別が解決してませんよ!!」
女「じゃあ…ペット!!」
男「ペット!?」
男「(女さんが…ペット…)」
女「おー、悩んでる悩んでる」
男「っ!!僕はそんな変態じゃありません!!」
288: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 16:20:04 ID:TaoAl8AEQQ
男「とにかく、駄目な物は駄目です!!」
女「どうしても?」
男「どうしても!!」
女「・・・そっか、わかったよ」
男「女さん?」
女「ごめんね、無理言ってさ…どっかで野宿するよ」
男「え!?ちょ…」
女「なんでもかんでも人に頼っちゃいけないよね…じゃ」
男「〜〜っ!!わかりましたよ!!好きなだけいてください!!」
女「やたー!!押して駄目なら引いてみな作戦成功ー!!」
男「なっ!?だ、騙したんですか!?」
女「男君だーいすき!!」
男「抱きつかないでください!!」
289: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 16:25:50 ID:aIfcTDVcic
女「あ、でも住まわせてくれるからちゃんと家の事はやるからね、ていうかやらせて?」
男「それは助かります。こちらとしてもアイルーの手も借りたい状況でしたので」
女「男君ってご飯とか自分で作る?」
男「自炊は一応しますが…キッチンアイルーのが多いですね」
女「じゃあ私作るよ、料理得意なんだ!!」
男「ありがとうございます。楽しみにさせていただきます」
女「あはは、まあそんな大層な物は作れないし」
290: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 16:29:05 ID:aIfcTDVcic
男「ところで、村長への借金というのはどれくらいの額なんですか?」
女「んっとね、100000z」
男「・・・ついてきて下さい」
女「わ、え?ちょ、どこにいくの?」
男「村長の所です」
女「や、やだやだ!!いきたくない!!」
男「子供ですか!?」
女「だって村長…私の事を出来損ないの目で見るんだもん…」
男「・・・大丈夫です」
女「ふえ?」
男「僕がさせません」
291: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 16:35:23 ID:TaoAl8AEQQ
村長「おお、男に…女か、何か用か?」
女「っ…あの…」
男「女さんから聞きました。村長、貴方は女さんにお金を貸しているようですね?」
村長「いかにも」
男「どうぞ」
村長「・・・100000z、ちょうどだな」
男「女さんの代わりに僕が払います。これで女さんは僕に借金をしているという事になります」
女「男…君」
男「これで彼女は立派なハンターです。不快な目で見ないで下さい」
村長「・・・愛する者の為に、自分の身を削る、か」
男「ぼ、僕は別に!!」
村長「青いのぅ…ほっほっほ」
村長「女、すまなかったな」
女「い、いえ!!私も、その…」
村長「その借金は…必ず返すんじゃぞ」
女「は、はい!!」
292: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 16:52:45 ID:TaoAl8AEQQ
女「・・・」
男「女さん?家につきましたよ?」
女「・・・った」
男「?」
女「よかった〜」
男「女さん?」
女「村長がね、私を久しぶり一人のハンターとして見てくれた気がして…嬉しかった」
男「大事な事を忘れてませんか?」
女「あ、えと…ありがとう…ございます」
男「まあ、無理に催促はしません」
男「貴女がクエストに行って、ほんのちょっとずつでいいので返していただければ、それでいいです」
女「・・・うん」
293: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 16:57:40 ID:TaoAl8AEQQ
男「さて…なんだかんだで遅いですし、夕食にしましょう」
女「あ、じゃあ私作る」
男「お願いします」
女「まっかせて〜♪」
男「・・・心配しなくてもよさそうですね」
村長「全くだの」
男「・・・どこから沸きましたか?」
村長「なに、裏からちょちょいと」
男「不法侵入ですよ、それ」
村長「一つ助言をと思ってな」
男「?」
村長「家主の権限で女を抱いても…」
男「覚悟を決めろ!!派手に踊れ!!アンスタンヴァ…」
村長「それ以上はいっちゃいかん」
294: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 17:00:25 ID:TaoAl8AEQQ
女「お待たせ〜、出来たよ〜」
男「お、お疲れ様です」
女「あれ?誰かと話してたの?」
男「え?」
女「声が聞こえたけど…」
男「ああ…村長が」
男「・・・いない」
女「?」
295: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 17:04:06 ID:TaoAl8AEQQ
男「美味しそうですね」
女「あ、あんまり味とかに自信ないから…その」
男「ふむ」パクッ
女「あ!?」
男「・・・美味しいですよ」
女「本当に?やせ我慢とかしてない?」
男「僕がする必要ありますか?」
女「無い…けど」
男「美味しいですから、自信を持ってください」
296: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 18:06:54 ID:aIfcTDVcic
女「ご馳走様〜」
男「ご馳走様でした」
男「食器は台所に置いといて下さい、明日洗いますから」
女「あれ?アイルーに任せないの?」
男「雇用費と契約費がありますからね…週一で雇っています」
女「うわ〜、私全部アイルーに任せてた」
男「あんなに料理が上手いのにですか?」
女「面倒♪」
男「貴女って人は…」
297: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 21:45:34 ID:WfLBmNkMPw
男「寝床はこの部屋を使ってください」
女「おけー」
男「それと…」
女「?」
男「理由はどうあれ、僕たちはもう同居人ですから…困った事があれば相談してください」
女「男君…」
男「一人で出来ない事も二人なら出来るかもしれません、助けあっていきましょう」
女「・・・ありがと、男君」
男「別に…放ってはおけませんし…同居を承諾したのは僕ですから」
男「それでは、おやすみなさい」
女「おやすみ」
女「・・・よし」
298: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 21:51:06 ID:IhbWaTLpwE
男「・・・寝れない」
男「明日は早いのに、いけませんね…これでは」
男「ともかく、これからを女さんと話し合いながら…」
男「壁の向こう側に…女さんがいるんですよね…」
ーー家主の権限で女を抱いてもーー
男「・・・まさか、そんなこと僕がするわけないじゃないですか」
男「色々あって疲れてるんですね…さあ、寝ますか」
299: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 21:55:31 ID:IhbWaTLpwE
男が寝静まった頃、男の寝室の扉が開いた
中をキョロキョロと見渡すのはもちろん女である
女「寝てる…よね?」
男のベッドに近づき、男の睡眠を確認する女
女「・・・住まわせてもらってるし、借金を代わりに払ってくれた分のお礼をしないとね」
そういいながら男に跨がり男の顔を見つめる
女「・・・男君」
男「zzz」
男の名を呟き、ゆっくりと唇を重ねた
300: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 22:01:35 ID:IhbWaTLpwE
唇に感じる湿り気を感じ、男は目を覚ました
目を開けると自分と唇を重ねる女の姿が見えた
男「!?」
女「あ、起きちゃった?」
そう言いながら男の両頬に手を添えてさらに唇を重ねる
今度は触れるだけでなく舌を絡ませる深い口づけ
女「ん…くちゅ…」
男「んー!?んー!?」
突然の事態に混乱して暴れる男
目が覚めたら自分の意中の相手が自分と唇を重ねているという事態に遭遇すれば無理もないが
そして女がゆっくりと唇を離すと、二人の間には銀のアーチができていた
301: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 22:13:02 ID:WfLBmNkMPw
男「あ、貴女は一体何をしてるんですか!?//」
顔を真っ赤にしながら女を問い詰める男
それに女は妖艶に笑いながら
女「男君にいっぱいお世話になってて…私が出来るの、これくらいしかないし」
そう言いながら男の服を脱がせにかかる女
男はその手を掴み
男「僕は!!貴女にこんなことをやってほしくて同居するわけじゃありません!!」
女「・・・好き」
男「はあ!?」
302: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 22:19:23 ID:IhbWaTLpwE
俯いた女から予想を遥かに超えた言葉が飛び出して驚愕を隠せない男
男「えっと…それはどういう…」
女「わかってるよ」
女「こんな変態に寝込み襲われて、告白されても…迷惑なだけだよね」
男「それは…!!」
女「だからね…今夜だけの思い出…」
女は着ていた服を脱ぎながら続ける
女「明日からいつも通り…今だけは、夢を見させ…」
女がそこまで喋った時、男は女を抱き締めていた
男「・・・強がらないで下さい」
女「強がってなんか…ないよ?」
男「嘘です」
303: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 22:24:34 ID:WfLBmNkMPw
女の肩に手を置き、女と見つめ合ったまま
男「貴女は、強がってる時は泣きそうな顔で笑うから…」
女「・・・」
男「ずっと見てましたから…知ってます」
女「男君…」
男「・・・正直言えば、こんな状態を望む下心も無いと言えば嘘になります」
男「ですが、お礼でこんなことをされても困ります。迷惑です」
女「・・・」
男「えっと…だから、こういう事はお礼とかではなくて…その…」
女「・・・ごめん」
女は男にもたれ掛かりながら
女「ごめんね…ごめんね」
ただひたすらに謝罪を口にする
男はあやすように頭を撫でながら
男「謝らないでください」
304: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 22:29:05 ID:WfLBmNkMPw
男「僕はまだ何も言ってないです、勘違いしないでください」
女「・・・」
男「貴女は先程、僕に好意があると言いましたね?」
女「うん」
男「はっきり言います。僕は貴女と過ごす時間をとても気に入ってます」
男「貴女の変態的な奇行も呆れながらも放ってはおけないとも思ってます」
男「そして…そんな貴女の隣に立つことが出来るのは僕くらいしかいないと考えています」
男「つまり…僕も、貴女を好きだ…」
そこまで聞いた時
女は男を思いっきり押し倒した
その目に涙を浮かべながら
305: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 22:41:00 ID:IhbWaTLpwE
女「嬉しい…嬉しいよ…男君…」
男「女さん…」
女「私…男君を好きになって…良かった」
男「そうですか」
女「でも、これじゃあ同居じゃなくて同棲だね」
男「気が早くないですか?」
女「早い方がいいよ」
男「まあ…善は急げとも言いますし…」
女「えへへ〜」
女「ね、キスして」
男「しょうがありませんね…」
お互いの愛を確かめ合うように唇を重ねる二人
二人は、今確かに
幸福だった
〜〜〜おまけ〜〜〜
男「あの…服を着ていただけると助かるのですが…」
女「あ、そっか…いいや、この空気のままヤっちゃお!!」
男「ちょ!?まっ…!!」
このあと、男がどうなったかは…読者様のご想像にお任せしよう…
【変態娘の幸福】
fin
306: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/15(日) 22:45:23 ID:IhbWaTLpwE
皆さんこんばんは
本番?なにそれ?美味しいの?
・・・はい、嘘です
すいません、どうしても手が書くのを拒否しました
頭の中では出来ている
しかし文にしようとすると何故か手が謎の痙攣を起こす\(^o^)/
というわけで書けませんでした…
申し訳ないです
弁解のしようもございません
とにかく、今日の投下はこれで終了となります
ここまでのご回覧乙狩れ様でした
307: 名無しさん@読者の声:2012/4/16(月) 14:10:43 ID:J5x5Uq9jLg
構想中に鼻血を出しながら手を痙攣させて悶絶して結局書かなかったのか、把握したまる
そんなさしみたんに
っ支援マタタビ爆弾G
308: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 15:22:55 ID:.tgHhz2SVw
>>307
え、見てたんですか?
はい、確かに>>307さんのいったそのままの状況でしたね
鼻血は出ませんでしたが
下書き
↓
悶絶、絶叫
↓
家族「何事!?」
↓
以下ループ
さしみ!?私食べられちゃうんですか!?
支援マタタビ感謝です♪
309: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 16:44:27 ID:nUlalfoEwg
【迅竜と一緒 ナクル編】
〜〜〜朝〜〜〜
ラッテ「旦那さん、起きるニャ、もう朝ニャ」
キリ「んー」
ラッテ「皆待ってるニャ」
キリ「りょーかーい」
ラッテ「全く…寝坊も大概にして欲しいニャ」
バタン
ラッテ「(そういえば…旦那さんの布団がえらくこんもりしてたけど…まあ、気のせいかニャ)」
310: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 17:18:52 ID:k2TxhB76Y.
キリ「う〜、朝は弱くていかんな…」
ムニュ
キリ「・・・この手に吸い付く触り心地の良いマシュマロみたいな感触は」
ナクル「zzz」スースー
キリ「・・・」
キリ「いつの間に潜り込んだのかを問い詰めるべきか、ナルガ達にしばかれないように隠蔽工作をするか…ただ、その前に」
キリ「朝起きたら美少女が隣で寝てるとか、これなんてエロゲ?」
ナクル「う…ん」
キリ「くそ…気持ち良さそうに寝てやがる」
ナクル「ん…起きた」
キリ「おはよう」
ナクル「おはよ、キリ」
キリ「よく寝れたか?」
ナクル「キリ…暖かかった…」
キリ「・・・ナルガが聞いたらぶん殴られそうな台詞だな」
311: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 17:36:45 ID:k2TxhB76Y.
クルガ「おっはよー!!」
ナクル「おはよう」
キリ「おはよう」
クルガ「あり?ナルガ姉は?」
キリ「まだ部屋にいるみたいだな」
ナクル「起こしにいこうか?」
キリ「俺がいくか」
ナクル「…駄目」
キリ「は?」
クルガ「ほんじゃ、私が行ってくるよ。二人は朝御飯よろしく〜♪」
キリ「任せた」
キリ「じゃ、作るか」
ナクル「うん」
312: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 17:42:43 ID:nUlalfoEwg
ナルガ「すまない、寝過ごしたみたいだ」
キリ「珍しいな、お前が寝過ごすなんて」
ナルガ「昨日、ちょっとな」
ナクル「・・・」
キリ「何があったかは知らんが…まあ、朝御飯食べて今日も1日な」
ナルガ「わかった」
ナルガ「ナクル」
ナクル「何?」
ナルガ「もう怒ってないからな」
ナクル「ほんと!?」
ナルガ「ああ」
ナクル「えへへ〜」
クルガ「今日はどうするの?」
キリ「ん…まあ、ラッテを家に置いてくから、ラッテの指示に従ってくれ」
ナルガ「アイルーごときの指図を受けねばならんとは…堕ちたものだ」
ラッテ「ニャ、旦那さん以外に言われる筋合いないニャ」
ナルガ「ふん」
キリ「不満か?じゃあ…ラッテを狩りに行かせて俺を家に置いてくから俺の指示に…」
ラッテ「旦那さん!?それなんか違うニャ!!」
313: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 17:48:13 ID:k2TxhB76Y.
キリ「ともかく、お前はモンニャン行ってこい」
ラッテ「ニャー…納得できニャいけど…まあ、いいニャ」
キリ「さて、いいかげん村にも慣れないといかんし、村長さんにも顔合わせしないとな」
ナルガ「村長…この村を纏めてる長か」
キリ「そんなもんだ」
クルガ「村長さんにあってどうすんの?」
キリ「元の姿に戻るまではこの村の一員な訳だしな、フラフラ出歩いて混乱させるわけにはいかんし」
ナクル「家から出なければ…問題ないね」
キリ「アホ、たまには外の空気を吸え」
ナクル「むー」
ナルガ「つまり、我々は村長に挨拶にいくというわけか」
キリ「そういう事だ、準備でき次第いくからな」
314: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 22:52:49 ID:bVDO3zjtLk
村長「あら、ハンター様こんにちは」
キリ「どうも」
村長「ハンター様の実力では、もう私からの依頼は物足りないのではないのですか?」
キリ「今日はちょっと新顔を紹介しに」
村長「後ろの方々ですか?これはまた両手に花どころか、辺り一面花でございますね」
キリ「そんなことないですよ」
キリ「訳あって、家で居候をしているんです」
村長「なるほど、つまり迅竜に戻すための手がかりを探していらっしゃるんですね」
ナルガ「なっ!?」
クルガ「わーお」
クルガ「うそ…」
キリ「・・・気づいてましたか」
村長「溢れでる力が嫌でも教えてくれますよ」
315: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 22:55:16 ID:VdX45AAGns
村長「わかりました、村の皆さんにはハンター様の同居人ということでお話を通しておきましょう」
キリ「助かります」
村長「ハンター様は意外に無理をなさるお方ですから…貴女方が補助をしていただけると助かります」
ナルガ「世話になる分の働きはするつもりだ」
ナルガ「・・・そのあとはわからんがな」
キリ「・・・」
村長「それでは、ごきげんよう」
316: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 22:59:32 ID:bVDO3zjtLk
〜〜〜家〜〜〜
クルガ「びっくりした〜」
ナルガ「ああ、まさか一瞬で感づかれるとはな」
ナクル「うん」
ナルガ「キリ、ひょっとしなくてもわかってて私達を村長に会わせたな?」
キリ「事情を察してくれて協力してくれる人は一人でも多い方がいいだろ」
ナルガ「まあ…そうだな」
317: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 23:00:48 ID:bVDO3zjtLk
すいません
>>315のクルガの台詞ですが
正しくは
クルガ「わーお」
ナクル「うそ…」
です
申し訳ありませんm(__)m
318: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 23:04:31 ID:bVDO3zjtLk
キリ「さってと、いよいよ自宅紹介だ」
ナルガ「風呂と台所と寝床は分かってるぞ」
クルガ「庭もだよ〜」
ナクル「キリの…部屋の鍵の場所も…」
キリ「よしナクル、ちょっと詳しく」
ナクル「えっとね…」
ナルガ「お前は乗るな」
キリ「なんだよ…じゃあ紹介するとこ無いじゃん」
ナクル「・・・あるよ」
キリ「?」
ナクル「キリの部屋に通じる隠し通路…」
キリ「そんな物は無い」
319: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 23:06:55 ID:VdX45AAGns
クルガ「ナクルってあんな積極的だったっけ?」
ナルガ「恐らく前回の件が引き金になったんだろ」
クルガ「自分らしくあれって奴?」
ナルガ「ああ」
クルガ「そっか…」
ナルガ「・・・」
キリ「おいお前ら、話したい事がある」
ナルガ「なんだ?」
キリ「ナクルをなんとかしてくれ」
クルガ「無理かな」
キリ「即答!?」
320: さぎし(投下終了) ◆kvG4ejFyq2:2012/4/16(月) 23:12:19 ID:VdX45AAGns
ナルガ「気がついたらいないんだ、どうしようもないだろ」
キリ「ええ〜」
クルガ「それに、ナクルが嬉しそうだしね」
ナクル「うん」
キリ「あのなぁ…朝起きたら真横にいるってのは結構びっくりするんだぞ?」
ナクル「迷惑?」
キリ「上目遣いを止めなさい」
キリ「迷惑っつーより、大変な事になりかねないから止めて欲しいってのがある」
ナルガ「どんなだ?」
キリ「言わせる気?」
クルガ「YOU、言っちゃいなYO」
ナクル「聞きたいな…」
キリ「皆ひどいよー!!」
321: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 07:20:02 ID:swtRSuDjeg
ナルガ「ふふ、からかうのはこれくらいにしておこうか」
キリ「(半分以上本気だったな…特にナクル)」
キリ「へいへい、そういう事にしておくよ」
ナクル「どこいくの?」
キリ「寝る、今日はフリーだし」
ナクル「あ、じゃあ私も…」
ラッテ「止めとくニャ、旦那さんは一度寝たら中々起きないニャ」
キリ「ラッテ、お帰り」
ラッテ「ただいまニャ、ジンオウガから鱗ぶんどったニャ」
キリ「逆鱗くらい持ってこいよ…」
ラッテ「無茶言うニャ!!」
322: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 17:53:41 ID:M3SV8/NX92
キリ「それじゃ、誰も入るなよ」
ラッテ「了解ニャ」
ナクル「むー」
ラッテ「わがまま言わないニャ、旦那さんも影で疲れ…」
ナクル「?」
ラッテ「いや…なんでもないニャ」
ナクル「人間…入るなって言われると入りたくなる生き物だよね…」
ラッテ「いや、アンタ迅竜ニャ」
ナルガ「ラッテ、教えて欲しい事があるんだが」
クルガ「あ、私も〜」
ラッテ「な、なんニャ?」
ナルガ「ここではなんだ、部屋にでも移動しよう」
ラッテ「ニャー!!引きずるニャー!!」
ナクル「・・・ありがとう、お姉ちゃん」
323: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 18:08:33 ID:M3SV8/NX92
ガチャ
ナクル「お邪魔しまーす」
キリ「・・・」zzz
ナクル「キリ…気持ち良さそう…私も…」
ナクル「ん…暖かい」
キリ「んー…」
ナクル「ねえ、キリ」
ナクル「私、キリの事大好きだよ…多分お姉ちゃん達とは違う好きなんだと思う…」
キリ「・・・」
ナクル「もしも、もしもだよ?キリが私達を元に戻す方法を見つけて、私達を戻す時は…きっと私は戻りたくないと思うよ…」
キリ「ナルガ達を裏切る事になってもか?」
ナクル「・・・うん」
キリ「考え直せナクル、それは一時の気の迷いかもしれないんだ」
ナクル「・・・」
キリ「そんなあやふやな物の為に、大事な姉を捨てるのか?」
ナクル「・・・うん」
ナクル「ナルガお姉ちゃんとは…もう話し合った」
キリ「!!」
324: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 18:44:28 ID:BZdKP7d8ao
ナクル「キリ、覚えてる?私と戦った日を」
キリ「ああ、忘れないさ」
ナクル「あの時、キリは戦いながら私を撫でてくれてたよね…」
キリ「・・・あの時か」
ナクル「皆、私を怖い顔でみて、いっつも襲われてばっかりだったから…」
ナクル「でも…キリだけは、怖い顔しなくて…戦ってるのに…頭を撫でてきてくれて…」
ナクル「それからキリの事しか考えられなくなって…それであまり攻撃出来なくて…」
キリ「だから途中から鈍くなったのか」
ナクル「うん…」
キリ「(まあ…頭を撫でたのは…アレを忘れないようにするためだし…)」
キリ「(それにこいつらには話してないし…)」
325: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 19:13:40 ID:BZdKP7d8ao
キリ「ナルガとは、何を話したんだ?」
ナクル「これからのこと」
キリ「・・・」
ナクル「もしも…本当にキリが好きで…キリと一緒にいたいなら…いいって」
326: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 20:17:49 ID:43HKThAUUQ
キリ「・・・そうか」
ナクル「・・・うん」
キリ「ごめん…ナクル」
ナクル「・・・」
キリ「今この場では返事は出来ない」
キリ「ナクルは同居人で家族だから…そんな風に見たことがないんだ」
ナクル「わかってるよ…大丈夫」
キリ「・・・」
ナクル「私、いつまでも待つよ?待つのは得意だから…」
キリ「ああ」
ナクル「じゃあ、後でねキリ」
バタン
キリ「・・・」
327: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 20:24:39 ID:43HKThAUUQ
ガチャ
ナクル「お姉ちゃん?」
ナルガ「ナクルか、そろそろ来る頃だと思ってた」
ナクル「ごめんね?邪魔しちゃって…」
ナルガ「構わない、切りがいいところまで読み終わったからな」
ナクル「キリに…伝えてきたよ」
ナルガ「そうか」
ナクル「・・・」
ナルガ「何を迷う必要がある、ナクルの決意は変わらないのだろ?」
ナクル「…うん」
ナルガ「安心しろ、たとえ離れていても、私達は姉妹だ」
ナルガ「お前は私の可愛い自慢の妹だよ」
ナクル「お、お姉ちゃ…」
ナルガ「泣くな、泣き虫ナクル」
ナクル「ふぇ、ふぇぇん!!」
ナルガ「よしよし」
ナルガ「・・・」
328: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 20:28:21 ID:s89tXf821U
ナルガ「落ち着いたか?」
ナクル「…うん」
ナルガ「顔を洗ってこい、そんな顔をキリが見たら心配するぞ?」
ナクル「うん」
バタン
ナルガ「・・・さて、そろそろ隠し事は無しにしてもらおうか、なあ?疾風殲滅殿?」
【迅竜と一緒 ナクル編】
fin
329: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 20:36:38 ID:s89tXf821U
短編集なのに長編を書いてるなんて…なにしてんだろ自分
はい、この迅竜シリーズはあと二話くらいで終わらせる予定(←ここ重要)です
まあ、気長にお待ちくださると嬉しいですはい
さて…今後ですが
ネタがない\(^o^)/
『とあさぎ』に手をつけようかと悩んでますが…需要なさそうなので却下で
ともかく、短編集をいままでどおり書いていきますので、お付き合いくだされば私が喜びます
私利私欲すいません
では、後程お会いしましょう
330: 名無しさん@読者の声:2012/4/17(火) 22:32:33 ID:5cn6o.FyxM
とあさぎお願いしました!
331: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 22:45:23 ID:6Oet8Id.lc
>>330
お願いされちゃいました
まさかあれに需要あるとは思ってもみませんでした…
では、最近のをまとめつつ書かせていただきますね
332: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 22:57:30 ID:/c7iUBA6B6
【黒狼鳥の恋】
これで何度目だろうか
渾身の力を込めて振るう大剣の弾かれた回数
サマーソルトを受けた回数
突進を受けた回数
ブレスを受けた回数
ネコタクにお世話になった回数
回復薬を飲んだ回数
こんがり肉を食べた回数
秘薬を調合した回数
クエストに挑戦した回数
クエストに失敗した回数
「これで…これで終わりと思うなよ…」
「イャンガルルガ!!」
333: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/17(火) 23:08:30 ID:/c7iUBA6B6
「イャンガルルガのクエストで!!」
「は、はぁ…」
そう言いながらカウンターに拳を叩きつける青年
彼は上位ハンターになり数々のクエストをこなしてきた、いわばベテランと呼ばれる程である
この歳でこのレベルまで一人でのしあがってきたのを、誰もが天才だと期待していた
そんな期待の青年に敗北、しかも連敗という判子を押し続けているのが
黒狼鳥 イャンガルルガである
イャンガルルガは硬い甲殻に覆われておりそこに刃を通すのは至難
尻尾や、足をうまく狙い転倒させ頭を狙うというのが青年の戦術だったが
「切り払いじゃ弾かれる、振り降ろしじゃ背中に当たっちまう…切り上げは論外…どうすりゃいいんだ…」
「あの…今はイャンガルルガを早急に狩らなくても」
「嫌だ!!絶対狩る!!」
「・・・はい」
一度言い出したら変えないのは若さ故か無鉄砲なのか
かくして青年は何度目か数えるのも面倒になるくらいにイャンガルルガ討伐クエストに赴いたのであった
334: っファンゴの頭:2012/4/18(水) 08:30:45 ID:tSWQ.faWLQ
壁|っ
CCCCCCCC
CCC7:13CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
335: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/18(水) 20:08:12 ID:43HKThAUUQ
>>334
壁からヌッと出る支援爆弾を想像して吹きました
支援感謝です♪
336: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/18(水) 20:19:39 ID:s89tXf821U
ところで、皆さんはもうご存知であろうが上位クエストでは下位と違いベースキャンプからのスタートではなくランダムスタートである
中には秘境スタートをしてピッケルや虫あみを持ってきておらず煮え湯を飲まされた気分の方も多いだろう
余談だが、作者もその一人である
さて、そんな話は置いておき青年がスタートしたのは密林の北エリア
つまり…イャンガルルガの目の前である
ところが青年は不敵な笑みを浮かべ抜刀し足に大剣を叩きつける
やはり慣れといおうか、回数を重ねて成長したといおうか
見事な不意討ちを決めて素早く距離を置く
イャンガルルガは突然の事態に驚いた様子だが、青年を見つけると臨戦態勢を取る
戦いの火蓋は切って落とされたのだ
337: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/18(水) 20:33:09 ID:s89tXf821U
戦い初めて15分
青年はある異変に気づく
「なんで…なんで攻撃してこないんだよ!!」
「・・・」
イャンガルルガはまるで戦おうとせず、青年の攻撃を避けてばかりである
「くっそー!!だったら意地でも!!」
そう言いながら青年が投げたのは閃光玉
目を眩まそうという魂胆である
どうみてもヘタレです、本当にありがry
しかし、伊達に何回も戦ってる事なのかイャンガルルガはお見通しなようで
「はああああ!?」
サマーソルトの宙返りで華麗にかわしたのである
「なんだよ…わけわかんねっ!!」
青年が呆気に取られている隙に容赦の無い突進
そこに痺れる憧れるぅ
一方、無様に転がる青年。痺れるわけないし憧れるわけがない
338: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/18(水) 20:46:58 ID:s89tXf821U
「くそ…なんだってんだよ…」
わけがわからない
そう青年が呟くのも無理は無かった
先程の突進をしてからまた攻撃をしなくなりこちらの様子を伺っているだけである
「まさか…ナメられてる?」
何度も挑み、時には三乙時には時間切れで辛酸わ嘗めさせられた記憶
「ふざけんなよ!!ナメられてたまるかってんだよ!!」
頭に血が上り、力任せに振り降ろした大剣
しかし、それを嘲笑うかのように避ける
そして、時は動く
イャンガルルガが突然猛攻を繰り出したのだ
「なっ!?ぐっ!!」
いなす暇も無く連続で当たる青年、そして…
「ぐわああああ!!」
とどめにブレスを喰らい、青年は意識を手放した…
339: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/18(水) 23:07:03 ID:gsVAcVjlTM
「く…う…」
目が覚めるとそこはベースキャンプではなく、小さな洞穴だった
「こ、ここは…?」
「目が覚めたか?狩人」
声のする方を向くと、毒々しい紫色の髪を肩まで伸ばし、蒼い瞳が引き付けるような魅力を出していた
全体的に小柄ではあるが引き締まった体と幼さを残しつつも大人の色気をだしていて、誰がどうみても美人と言う少女がそこに立っていた
「こ、ここは?」
「訳あってここにしか運べなかった、すまない」
「いや、いいんだ…この治療は君が?」
「ああ、見よう見まねだがな」
「ありがとう…助かったよ」
「気にするな、こちらの都合もあったし」
「?」
そう言いながら少女は青年の側にしゃがみこむ
「今は休め狩人、傷が深いのだから」
340: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/18(水) 23:53:42 ID:gsVAcVjlTM
改めて回りを見渡してみる
草で作られたベッドに寝かされ、薬草を湿らせた物を傷口に巻かれていた
洞穴は立つと頭が付きそうな高さで広さはそれなりにあり、人が三人は寝転がれるくらいだった
「ここなら他のモンスターも来ない、私だけの場所だ」
「そうか…」
少女の話を聞きながら違和感を覚える
この少女はこの辺りを知ってるような口振りだ
ということは付近の村の少女だろうか?しかし狂暴なモンスターが歩いているこの地域にハンターでもないのに出向くなんて何を考えてるのか…
「君は…この辺りの人かな?ここらには狂暴なモンスターがいて危ないよ?」
「その狂暴なモンスターにそんなにされたのは君かな?」
「ぐっ!!」
クスリと笑いながら青年の痛い所を突く少女
その顔は悪戯が成功したような無邪気な顔だった
341: さぎし(投下終了) ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 00:01:48 ID:ixxZD/Zmlw
「心配するな、モンスターは私には襲ってこない…寧ろ返り討ちだ」
「?」
ますます少女の事がわからなくなってきた
モンスターは自分を襲わない?
確かにケルビやアプトノス等の草食竜は温厚な為襲ってはこない
しかし、この時期はコンガやヤオザミ等の狂暴なモンスターがいるため襲われないというのはないはずだが…
「返り討ちってことは…強いの?」
「まあな、何人ものハンターを蹴散らしてきたし」
「・・・は?」
「なんだ、まだ気づいてなかったのか?」
少女は耳を押さえ静かに息を吐いた…すると
「っ!!」
「ん…まあ、こんな所か」
少女の耳が、特徴的なイャンガルルガの耳に変わったのだ
342: 名無しさん@読者の声:2012/4/19(木) 01:56:54 ID:WX1xr66qmk
続きが気になる!!
CCCCCCCCCC
343: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 17:23:48 ID:/c7iUBA6B6
>>342
ありがとうございます
支援感謝です♪
344: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 17:48:31 ID:6Oet8Id.lc
「な…」
突然の事態に驚愕を隠せない青年
それに追い討ちをかけるように少女は
「まだ信じられない?じゃあ、これは?」
すぅっと息を吸って目を閉じる…そして
「クェェェ」
イャンガルルガの鳴き真似をした
この辺りの地理に詳しくモンスターに負けない絶対の自信を持つ発言
青年の中ではある仮説が…いや、もはやほぼ確信に近かったが
「まさか…君はイャンガルルガ?」
「その通り、更に言うなら君と幾多となく戦い続けたのは私だ」
自分と戦っていたイャンガルルガ
それを聞いた瞬間、青年の視界が反転した
体を起こし少女を見ていた体制から少女に押し倒される形になっていたのだ
「なっ!?」
モンスターといえど今は人間の姿をしていて、美人という風貌
自然と青年はただあたふたするしか出来なかった
345: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 17:59:41 ID:6Oet8Id.lc
「さて、君に問題を出そう」
少女は青年に馬乗りになりながら楽しそうに笑う
青年は少女をどかそうとしたが、体を動かす度に体に走る鈍痛と戦っていた
「君はなんでここにいると思う?」
「そんなの…ネコタクが来なかったから…」
「ネコタク、とやらは確かに来たよ…でも私が蹴散らしたけどね」
「!!」
「じゃあ、次の問題」
「君をここに運んだのは私だが、いったい私は君をどうするか」
「・・・」
青年は考えを巡らした
ネコタクが来たということは自分は力尽きたということ
力尽きた自分をわざわざこんな場所に連れてきて治療をするということは…
「食べる…じゃないな、何をすればいい?」
少女は嬉しそうに目を細めて
「半分正解だよ、まあ食べるでもある意味ではあってるかな」
346: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 18:10:47 ID:6Oet8Id.lc
「君には私の質問に肯定か否定するだけでいい…簡単だろ?」
「それだけ?」
「ああ」
少女は青年の胸に手を置きゆっくりと顔を近づけてきた
「じゃあ…聞くよ?」
息がかかるくらいの至近距離
青年は赤面していたが少女の言葉に耳を傾けていた
「・・・好き」
「・・・は?」
少女が顔を離した時、青年は少女の顔がうっすら紅潮しているのが見えた
「笑うかい?」
「え?え!?」
言葉の意味をゆっくりと理解していく
少女がいった好きというのは友達関係としての好きなのか、しかし顔を紅潮させているところをみると違うらしい
つまり・・・
「え…つまり、俺が好きって…事?」
少女はコクリと頷く
「ええええええ!?」
洞穴内に青年の絶叫が響いた
347: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 18:18:15 ID:/c7iUBA6B6
「き、君は音爆弾か…?」
やや涙目になりながら耳を抑え睨み付ける少女
しかし、睨み付けてるそれは可愛らしさをそそるものしかない
一方の青年はというと
混乱して口をパクパクさせていた
「・・・待てよ?」
流石はハンターと言うべきか、混乱が収まり冷静に考える
青年は少女が発した言葉を思い出していた
「なあ、矛盾してないか?」
「なにが?」
「お前はさっき、自分は俺と何回も戦ったイャンガルルガって言ったよな?」
「確かに」
「じゃあなんで好きなんだ?殺したいとかじゃないのか?」
「もしも私が君を殺す気なら、君はもう息すらしていないだろうね」
348: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 18:55:28 ID:Jme75K3El2
「そうだな…やはり何度も戦った、というのが大きいな」
「?」
「最初は殺す気で戦ったさ…けど、何度も何度もがむしゃらに挑み、負けてもあきらめないその精神力、そこに惹かれたのさ」
「・・・」
「よければ、君と一緒にいたい…」
「もしも…俺が否定したら?」
「すっぱり諦める、どこかに飛ぶさ」
「殺さないのか?」
「好きになった人を殺せるかい?」
「・・・」
「さあ、答えは?」
「・・・俺は」
349: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 20:40:53 ID:383U31T4Eo
「青年さん!?お帰りなさい!!」
「あ、ああ…ただいま」
「良かった…ネコタクが弾き飛ばされて連れ去られたって聞いた時は…もう駄目かと思いました…」
「・・・まあ、悪運だけは強いからね」
「そうだ!!イャンガルルガはどうなりました!?」
「ああ、はい」
「黒狼鳥の上鱗!!討伐出来たんですね!?」
「うん…」
「念願達成ですね!!」
「そう…だね」
「あ、お疲れですよね?すいません!!」
「いや、いいんだ…家で休むから」
「はい、ごゆっくり」
350: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 20:51:10 ID:Vj.o3/CTDs
青年が自宅のドアを押し開ける
ギィィィという音からして随分使い込んでいるのが容易に取れる
「つっかれた〜」
装備をろくに外さずベッドに倒れ込む
頭に感じる柔らかな感触が疲れを癒してくれてるような気がした
「柔けぇ…」
「意外だろう?硬いばかりではないのだからな」
「・・・」
「こ、こら!!抱き抱えるな」
「いいじゃねーか、生足なんて滅多に触れないんだから…」
「君は変わってるな…」
「それを言うならお互い様だ」
「・・・だな」
青年の髪を手でいじりながら少女は微笑む
青年もお返しにと少女の紫の髪を撫でた
351: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 21:13:58 ID:Vj.o3/CTDs
「まさか、君があんな提案をするとはな…」
「そうか?これでも結構考えたぞ?」
「考えた…ね」
青年が出した提案…それは
少女と同棲し、少女に何か一つでも勝る事を見つける事である
元モンスターという事もあり、腕力はもちろん、知識も瞬発力も青年は何一つ勝てなかった
ならばと日常生活で勝ってやると、家に先に行くように言ったのである
幸い青年はアイルーを一匹も雇っておらず、少女は青年の家に簡単に入れたのだ
「何はともあれ、嬉しいよ…君の側にいれて…」
「う、うるさいな…一つでもあったら、すぐ追い出すからな!!」
「なら、私は君が勝たないように様々な妨害をしないとな」
「なっ!!汚いぞ!!」
「私に勝てるのかい?」
「うぐっ!!」
こうして青年と元黒狼鳥の日々が始まった
この二人がどのように過ごしたかは、皆様のご想像におまかせするとしよう
【黒狼鳥の恋】
fin
352: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/19(木) 21:22:48 ID:383U31T4Eo
どうも皆さん
モンハン片手にSSをポチポチと更新している私です
あ、どうでもいいですよね
さて、かなりの数を捌き気づいたら300を行っていて、まあいつもどおりですが
では、次はいよいよとあさぎな訳ですが
とりあえずまとめ最中ですので早いですが今日の投下は終了とさせていただきます
ご回覧乙狩れ様でした♪
353: 名無しさん@読者の声:2012/4/19(木) 22:36:58 ID:6ybnliin.Q
とあさぎ(*^^*)
4円
354: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 06:41:27 ID:Zo5PaMYYxM
>>353
ありがとうございます
いやぁ、いざ書くとなると少し恥ずかしいものがありますなwww
というわけで、以下sageで行かせていただきます
あげても構いませんが…別にあげろって振りじゃありませんからね!!
おっと、4円感謝です♪
355: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 06:50:40 ID:Zo5PaMYYxM
【とあるさぎしの狩猟生活】
『登場人物紹介』
さぎし
ユクモ村の温い空気から一転、ポッケ村の厳しい自然に慣れようと思い立ち、気がついたらポッケ村にいたでござる
ポッケ村の鬼畜な攻撃判定に涙しつつナルガの扱いに狂喜乱舞しつつ日々狩りを続けている
別名 乙神様
アスミ
アスミ改めボレイド
ボレイドが自分の妹という設定で作ったキャラ
兄に負けず劣らずその強さは言わずもがな
ハンマーを愛用しており、モンスターの頭を殴る事を生き甲斐としている
別名 破壊神ASM
リョータ
ポッケ村でのほほんとしていた所をさぎし、アスミに強制連行された可哀想なお方
しかし、実力はかなりのもので、太刀を振るえば斬れぬ物なし、ランスを構えれば貫けぬ物なし
別名 神
356: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 06:56:22 ID:LE.xwYpsAM
〜ある日、学校にて〜
さぎし「・・・」
アスミ「さぎし〜、なにしてんだ〜?」
さぎし「大名さんと将軍さんの奴」
アスミ「ああ、同時の?」
さぎし「それそれ」
アスミ「どない感じ?」
さぎし「まあ…二乙したけどなんとかなりそ…」
さぎしは力尽きました
さぎし「・・・あ」
アスミ「プクスーwww」
さぎし「大名さんに貫かれた…」
アスミ「だからあれほどスタミナ管理をしっかりしろと…」
さぎし「回避性能があれば十分だと思った時期が私にもありました…」
アスミ「回避性能に頼った結果がこれだよwww」
357: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 07:01:33 ID:Zo5PaMYYxM
さぎし「え〜、秘薬…」
アスミ「なんかいこーぜ」
さぎし「んー、じゃあクシャルいこっか」
アスミ「ちょwww」
さぎし「二人でも大丈夫でしょ?」
リョータ「なにしてんの?」
アスミ「・・・」
さぎし「・・・」
リョータ「えwww?えwww?」
さぎし「連行」
アスミ「らじゃ」
リョータ「えーー…まあ、いいけど
さぎし「クシャルいくよ〜」
リョータ「ああ、鋼鉄龍(笑)?」
アスミ「バカヤロー!!、風翔龍さんだよ!!」
さぎし「どっちでもいいわ」
358: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 07:10:45 ID:LE.xwYpsAM
さぎし「うーん…密林だと木が邪魔して見にく…げふっ!?」
リョータ「大丈夫かー?」
さぎし「な、なんとか…どあっふぅ!?」
アスミ「ざまぁであるwww」
さぎし「ちょ、ピヨった!!死ぬ!!死ぬ!!」
リョータ「ハンターを切る!!」
さぎし「ありがと!!リョータ!!」
アスミ「ねえねえ、クシャルさん今どんな気持ち?ねえねえ、今どんな気持ち?」
ドゴッ!!グシャ!!
さぎし「相変わらずエグいなぁ」
リョータ「ハンターを切る!!」
アスミ「おまwwwやめろしwww」
さぎし「もはやどっちが悪人かわからなくなってきた」
359: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 07:15:56 ID:LE.xwYpsAM
アスミ「スタンしたぞー!」
さぎし「遂に目眩か!!」
リョータ「強力な打撃でモンスターに目眩を起こす!!」
アスミ「うるせぇよwwwハンターをKill担当www」
さぎし「尻尾いきまーす」
リョータ「アスミさん切りまーす」
アスミ「やめれwww」
リョータ「あ、尻尾切れた」
アスミ「なん…」
さぎし「だと…」
リョータ「まあいいじゃん、いいじゃんwww」
さぎし「スタン何秒だった?」
アスミ「三秒くらい」
360: っファンゴの頭:2012/4/20(金) 07:43:46 ID:tSWQ.faWLQ
CCCCCCCC
CCC7:05CCC
CCCCCCCC
∩ステンバーイ、ステンバーイ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
床 |
361: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 20:10:10 ID:Aj1jhh1nO6
>>360
支援爆弾感謝です♪
前は壁からで今回は床…
次は天井から降ってくるんですかねwww?
362: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 20:18:17 ID:Aj1jhh1nO6
リョータ「ていうか、こいつもう死ぬでしょwww」
さぎし「嘘!?」
アスミ「ヒャッハー!!」
リョータ「相変わらずエグいな…だがハンターを切る!!」
さぎし「私!?」
リョータ「動かないお前が悪い!!」
ザシュズバッ
さぎし「や、やめ…」
アスミ「そっちいったぞー」
二人「え」
リョータは力尽きました
アスミ「リョーター!!」
さぎし「よっと」
目標を達成しました
さぎし「よし、意地でも剥ぎ取らせない」
リョータ「ひどwww」
363: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 20:23:28 ID:Aj1jhh1nO6
さぎし「乙狩れ〜」
アスミ「乙」
リョータ「最後はどうなるかと思った」
さぎし「半分以上自業自得でしょ」
リョータ「まあねwww」
アスミ「次は何いく?」
さぎし「・・・蒼レウス」
アスミ「!!」ガタッ!!
リョータ「(お、俺もやんなきゃ!!)」ガタッ!!
さぎし「うん、いま明らかアスミに合わせたよね、絶対合わせたよね?」
364: 名無しさん@読者の声:2012/4/20(金) 21:01:04 ID:ZQSiNNBZqE
「ハンターを切る!」
ってニコニコ動画のアレかな?
アレなら見て爆笑したでガンス
つCC
365: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 21:06:42 ID:ztf4myhkq6
>>364
はい!!それです!!
あの目眩動画ですwww
抜群の破壊力!!
支援感謝です♪
366: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 21:11:27 ID:ztf4myhkq6
さぎし「と、いうわけで…やってきました!!森丘!!」
リョータ「いえー!!」
アスミ「チャチャとレウスに挟まれてます」
さぎし「ちょ、巣www」
リョータ「秘境スタートだから少しのんびりする」
さぎし「働けニート!!」
さぎし「とりあえずアスミ助けにいくか…少し耐えててね!!」
アスミ「ちょ!!チャチャ!!おまこっちくんな!!レウス!!こっち見んな!!」
リョータ「これはいいカオス」
さぎし「行きたくない…でも体が勝手に動いちゃう…悔しい!!」
リョータ「口では言うくせに体は正直だね」
さぎし「動けよ」
367: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 21:16:08 ID:Aj1jhh1nO6
さぎし「アスミー!!無事!?」
アスミ「とりあえずチャチャは殺った」
リョータ「あのカオスの中、キングチャチャブーを殺るとは…」
さぎし「流石破壊神ASM…ていうか、動けよリョータ」
リョータ「わかったー」
アスミ「あ、レウスもうちょいで頭壊れる」
さぎし「了解、リョータの到着待って三人でボコろっか」
アスミ「じゃあ、スタン蓄積させとく」
リョータ「お待たせ」
二人「はやっ!?」
リョータ「さーて…やりますか!!」
さぎし「尻尾はまだやらんほうがいいかな?」
アスミ「任せる」
リョータ「閃光いくよー」
さぎし「ナイス!!」
アスミ「ヒャッハー!!」
リョータ「タコ殴りだぜー」
368: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 21:20:16 ID:Aj1jhh1nO6
さぎし「そろそろ閃光解けるかな…じゃあ離れてっと」
アスミ「お疲れ様です」
ドゴン!!
リョータ「強力な打撃でモンスターが目眩を起こす!!」
アスミ「やれーさぎし!!」
さぎし「言われなくても!!」
リョータ「よっこらしょ」
ビリリ!!
アスミ「!?」
さぎし「は!?」
リョータ「シビレ罠もったいないから使った〜」
さぎし「神…」
アスミ「解せぬ」
369: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 21:25:15 ID:ztf4myhkq6
リョータ「レウスさんブチ切れたね」
アスミ「まあ、頭しこたま殴られたからな」
さぎし「ちょ!!あんたら!!こっち咆哮で動けなっ!!」
アスミ「さぎしー!!」
リョータ「ブレス直撃www大丈夫?」
さぎし「大丈夫じゃない、大問題だ」
アスミ「あれあれ?確かナルガXって火耐性…」
さぎし「−20♪」
リョータ「え、それってまずくない?」
さぎし「\(^o^)/体力二ミリ」
アスミ「プクスー」
370: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/20(金) 21:29:54 ID:ztf4myhkq6
さぎし「いいもんだ…秘薬使って…」
アスミ「志村!!後ろ!!後ろー!!」
さぎし「え」
さぎしは力尽きました
さぎし「・・・」
アスミ「おまwwレイプ目止めれwww」
さぎし「だって…だってレウスさん私に突っ込んできたよ?」
さぎし「私まだなんの準備もしてなかったよ?」
リョータ「ドンマイドンマイ」
さぎし「ベースキャンプに立て籠ろうかな…」
アスミ「働けニート」
371: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 13:00:58 ID:mF3SIqKAm.
さぎし「くそが、やってやるよ…」
リョータ「言葉使いがwww」
アスミ「おお怖い怖…」
アスミは力尽きました
さぎし「!?」
リョータ「え?」
アスミ「わり、ランゴに突かれた」
さぎし「麻痺か…」
リョータ「えー、俺まずくねwww?」
さぎし「いくからまちんしゃい」
リョータ「早く来てね〜」
372: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 15:44:17 ID:Q.wtCspsgI
さぎし「確かこの辺だよね…」
リョータ「こっちこっち〜」
さぎし「ちょwww体力回復しろしwww」
リョータ「こんなの大丈夫だよ」
アスミ「というよりお前は回復を使い過ぎだ」
さぎし「死んだらどうするの!?」
リョータ「なんとかなる!!」
さぎし「全く…ぎゃふん!?」
リョータ「そい、粉塵!!」
さぎし「ありがとう」
リョータ「じゃ、俺エリア移動するわ」
さぎし「なっ!?」
リョータ「こんなところにいられるかよ!!俺は帰らせて…」
リョータは力尽きました
373: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 16:29:01 ID:06.AtSeTqs
さぎし「・・・」
アスミ「・・・」
リョータ「・・・えへ」
さぎし「よし、リベンジ」
アスミ「意義無し」
リョータ「これが彼女達の最後の言葉だった…」
さぎし「勝手に殺すな」
アスミ「目標は天鱗で」
さぎし「え」
リョータ「意義無し」
さぎし「え!?」
アスミ「さー、いくぞー!!」
リョータ「おー!!」
さぎし「ええええええええ!?」
【とあるさぎしの狩猟生活】
fin
374: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 16:32:55 ID:Q.wtCspsgI
皆様こんにちは
某モンハン好きの狩猟風景をまとめた『とあさぎ』はいかがでしたか?
本当はガンスで撃ち合ったりランスで走ったりと色々しましたが…
とにかく、こんなのでもお楽しみいただけたかと思います
では、後程お会いしましょう
next story
【迅竜と一緒 ナルガ編】
375: 名無しさん@読者の声:2012/4/21(土) 18:59:29 ID:Vi3g/NWORI
とあさぎいいですね(笑)
376: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 20:09:02 ID:383U31T4Eo
>>375
そんなオブラートに包まずとも、もっと笑ってもいいんですよwww
くっそつまんねーもん見せやがってwwwとか
377: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 20:15:44 ID:Vj.o3/CTDs
【迅竜と一緒 ナルガ編】
夢を見るようになった
人間となり、同族の素材を使い鎧を、武器を作りモンスターを狩る
同族はそれを忌まわしく見てくるが、私にはどうにもできない…
狩りに…目覚めてしまった
そして私は狩りを続ける…隣にいる影と
影は私を信頼し、また私も影を信頼していた
こんな時がずっと続けばいいとさえ思っている
しかし、夢の終わりは決まって…
影が、同族にバラバラに引き裂かれる瞬間だ
378: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 20:21:38 ID:Vj.o3/CTDs
ナルガ「・・・またか」
ナルガ「日に日に見る頻度が高くなっているな…」
ナルガ「曖昧な物は信じなかったが…予知夢か」
クルガ「おはよー、ナル姉」
ナルガ「おはよう」
クルガ「またあの夢?」
ナルガ「ああ」
クルガ「そっかー」
ナルガ「ナクルは?」
クルガ「キリの所、ご満悦でしょ」
ナルガ「そうか…眠気覚ましに風呂にでも入るか…」
クルガ「ごゆっくり〜」
379: さぎし(投下終了) ◆kvG4ejFyq2:2012/4/21(土) 23:14:49 ID:Vj.o3/CTDs
〜〜〜浴場〜〜〜
キリ「ふい〜…やっぱり朝の風呂は最高だよな…」
ラッテ「旦那さんの場合、年中それニャ」
キリ「いいじゃねーか…たまにはのんびりしようぜ…」
ラッテ「旦那さんの場合、年中それニャ」
キリ「キツイ事言うなよ…」
ラッテ「にしても、やく考えついたニャ」
キリ「ああ」
ラッテ「寝る前に人くらいの大きさのクッションを力いっぱい抱き締めておいて、朝ナクルが来たらベッドに置かせてナクルに抱きつかせる」
キリ「朝で寝ぼけているのと、匂いでクッションを俺と間違える訳だ」
ラッテ「ナクル可哀想ニャ…」
キリ「毎朝ハプニングが起こるんだぞ?俺の苦労もわかって欲しいもんだ」
ラッテ「大抵の男ならナクルみたいな可愛い子が隣に寝てたら理性崩壊ニャ」
380: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 08:47:30 ID:.tgHhz2SVw
キリ「まあ、たまには爽やかな朝を迎えてもバチはあたらんだろ」
ラッテ「ナクルが隣にいたら爽やかじゃないのかニャ?」
キリ「・・・察しろ」
ラッテ「ニャー」
ガラガラガラガラ
ナルガ「・・・」
キリ「ま、こんな日は歌でも歌いながらのんびり過ごすか」
ラッテ「旦那さんの場合、年中それニャ…これも二回目ニャ…ん?」
ナルガ「・・・」
ラッテ「・・・!?」
キリ「なんだよ〜そんな採取途中にジンオウガに会ったみたいな顔して」
ラッテ「だ、だ、旦那さん?」
キリ「ん〜?」
ナルガ「すまないが、私も浸からせてもらっても構わないだろうか?」
キリ「おう、浸かれ浸かれ〜、朝はさっぱりするもんだ〜」
ナルガ「そうか、なら遠慮なく」
ザブン
キリ「・・・」
ナルガ「・・・」
ラッテ「ぼ、僕もうあがるニャ!!なんかのぼせたみたいニャ!!」
ガラガラガラガラ
381: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 08:53:27 ID:.tgHhz2SVw
キリ「あの〜…ナルガさん?」
ナルガ「なんだ?」
キリ「どうして、ここにいらっしゃるのでしょうか?」
ナルガ「朝風呂をしてはいけないか?」
キリ「いや、そうじゃなくて…俺が出てからでも…」
ナルガ「男だろ?そんなこと気にするな」
キリ「いや、一部分が気にすると言おうか…」
ナルガ「それに、私達はあまりこんな風にゆっくり湯に浸かるなんてのはできなかったからな…」
キリ「あ、そうなの?」
ナルガ「まあな、少しくらい堪能させろ」
キリ「へいへい」
382: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 09:51:25 ID:LE.xwYpsAM
ナルガ「ナクルはどうだ?」
キリ「毎朝寝起きドッキリ敢行されてますよ」
キリ「むしろ回を重ねる毎に積極的になってきますよ」
キリ「一昨日は上を脱がされてましたよ」
ナルガ「そうか」
キリ「止められないの?」
ナルガ「迷惑なら本人に言えばいいだろ」
キリ「いや…迷惑じゃないんだよ…ただね?わかる?」
ナルガ「大体の理由は察している」
キリ「さっすがナルガさん!!」
ナルガ「だが断る」
キリ「・・・」
ナルガ「お前の忍耐力に期待しているぞ?」
キリ「これ、なんて拷問?」
383: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 10:09:02 ID:Zo5PaMYYxM
ナルガ「正直、ナクルの事をどう思ってる?」
キリ「え、なんなのいきなり」
ナルガ「ナクルの気持ちを伝えられたのだろう?返事はしないのか?」
キリ「・・・よく、わからん」
ナルガ「は?」
キリ「最初はな、安っぽい正義感だったんだ」
キリ「俺のせいでナルガ達は不自由になってしまった…俺がなんとかしなきゃって…」
キリ「でも、お前らと過ごす内に楽しくなってきてさ…この生活が長く続けばいいのにって…」
キリ「だから…ナクル含め、お前達は大事な家族だからさ…一人の女の子としてみたことなんてなかった」
キリ「だから…わかんないんだ…」
ナルガ「・・・」
384: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 10:16:13 ID:Zo5PaMYYxM
ナルガ「私としても、急に決断を迫るわけではないからな…別に構わない」
キリ「一つ聞いていい?」
ナルガ「ん?」
キリ「さっきの質問、ナクルの姉として?それとも一人の女の子として?」
ナルガ「・・・姉としてでもあるが、一人の女としてではないといえば嘘になるな」
ナルガ「私もお前には少なからず好意を抱いているし、恩もある」
キリ「そっか…」
ナルガ「しかし…疾風殲滅殿もそういう事は気にするんだな」
キリ「!!」
385: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 12:25:09 ID:Zo5PaMYYxM
キリ「なん…で」
ナルガ「気づかないとでも思ったか?」
キリ「・・・」
ナルガ「まさか、こんな身近にいたとはな…」
ナルガ「探す手間が省けたし、感謝している」
キリ「俺を殺さないのか?」
ナルガ「・・・どうだろうな」
ナルガ「前の私ならこのブレードで貴様の首をなんの躊躇いもなくはねていた」
ナルガ「だが…今はナクルの為だと言い聞かせる自分と…殺してはいけないと叫ぶ自分がいる」
ナルガ「恨みがあるはずなのに…この刃をお前に向けれない…」
キリ「・・・」
ナルガ「ラッテから聞いた、全盛期は飽きるくらいに狩りに出ていたのに、最近はめんどくさがってるらしいな」
ナルガ「これは私の完璧な決めつけだが…モンスターを狩るのが嫌になったか?」
386: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 12:30:08 ID:LE.xwYpsAM
キリ「疾風殲滅か…久しぶりに呼ばれた気がする」
ナルガ「・・・」
キリ「そうだな、お前らからすれば昔の俺は脅威にしかならないもんな」
キリ「別にモンスターを狩るのが嫌になったわけじゃない」
キリ「ただ…疲れたんだ…俺は人間で、英雄なんかじゃない…」
キリ「村を守って…期待されて…古龍を倒して…その先は…なんなんだろうな」
ナルガ「・・・」
キリ「そう考えたら、終わりなんて無いことに気づいて…狩りも、緊急の奴以外は手をつけなくなった」
キリ「思い出すな…当時俺に向けられた羨望の眼差し…今は、同情しかない」
387: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 12:34:16 ID:LE.xwYpsAM
キリ「お前らから見れば、俺達人間はどう見える」
ナルガ「小さくて小賢しい存在、我が物顔で振る舞い自然に感謝せず、我らの命をいたずらに奪っていく存在」
キリ「そっか…そうだよな」
ナルガ「・・・前まではな」
キリ「?」
ナルガ「腹立たしいが、お前と過ごして人間に対する見方が変わった」
ナルガ「人間も、生きるために我らを殺す、そうして生き抜いていく」
ナルガ「自然に感謝していないといったが、それはあくまで一部…少なくともお前は違う」
キリ「・・・」
ナルガ「それに…人間は変われる生き物だ」
ナルガ「少なくともお前は変わった」
キリ「そうか…」
388: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 12:44:43 ID:Zo5PaMYYxM
ナルガ「結局は私達もお前たちも、自然の一部でしかないんだ」
ザバッ
ナルガ「それでも私達は生きるしかない…たとえそれが他の命を奪う事になったとしても…それが自然から与えられた私達に対する使命だから」
キリ「・・・」
ナルガ「後でな…キリ」
ガラガラガラガラ
キリ「使命…か」
389: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 13:02:20 ID:Zo5PaMYYxM
〜〜〜居間〜〜〜
ナクル「・・・」ジトー
キリ「クルガ、ソース取って」
クルガ「はいよ」
ナルガ「ふむ、いつもながら美味だな…」
キリ「誉めても何もでないぞ〜おかわりいるか?」
ナルガ「いただこう」
ナクル「・・・」
クルガ「ナクル、いい加減機嫌直したら?」
ナクル「・・・」
キリ「悪かったよ…ごめん、ナクル」
ナクル「今日、一緒に寝てくれる?」
キリ「ああ、はいはい」
ナルガ「相変わらず甘いな」
キリ「うるせ」
クルガ「なんかわかった?」
キリ「なんも、収穫無しだ」
クルガ「ふーん、ま、焦んなくてもいいよ、私はこの生活気に入ってるし」
390: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 13:19:49 ID:LE.xwYpsAM
コンコン
キリ「ん?」
ナルガ「客か?」
ナクル「・・・」スス
クルガ「なんであんたは隠れるの」
キリ「はい、ただいま」
ガチャ
「失礼する、キリさんの家はここですか?」
キリ「キリは俺ですが…何か?」
黒服「私の事は黒服とお呼びに急ぎなので簡潔に」
黒服「ギルドが、ラオシャンロン討伐を貴方に依頼しました」
キリ「!!」
黒服「是非、貴方のお力を!!」
ナクル「!?」
キリ「でも…ここからじゃ…」
黒服「移動費諸々は全てギルドが負担いたします!!お急ぎ下さい!!」
391: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 17:30:10 ID:qoYrPlWJYk
ナクル「キリ…いっちゃうの?」
キリ「いや…えーと…」
黒服「早く!!」
キリ「いや…その…」
ナルガ「そのラオシャンロン討伐だが…依頼対象はキリだけか?」
黒服「依頼をしたのはキリさんですが、同行人数は四人になっております」
ナルガ「なるほどな…」
キリ「・・・いや、俺一人でいく」
ナクル「キリ!?」
キリ「安心しろ、ナクル」
キリ「すぐ終わらせるから、帰ってきたらいっぱい遊ぼうな」
ナクル「・・・うん」
黒服「さあ、こちらへ」
キリ「ああ」
ナルガ「死ぬなよ」ボソッ
キリ「必ず帰る」
バタン
ナクル「・・・」
392: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 17:41:07 ID:qoYrPlWJYk
キリ「依頼内容は?」
黒服「ギルド保護管轄内の村がラオシャンロンの進行ルートにありまして…」
キリ「ふーん…その村の特産品とかは?ギルドが保護してるってことは余程大事な物抱えてるんだろ?」
黒服「それが…ギルドもあまり情報を公開していなくて…」
キリ「へ〜、じゃ、その村長に会うか…」
黒服「何いってんですか!?そんなのできませんよ!!」
キリ「残念だが、俺はギルドからの依頼であって、村長からの依頼はされてない…よってラオシャンロン討伐は村長からの依頼で達成」
黒服「無茶苦茶ですよそんなの!!」
キリ「無理が通れば道理は引っ込むもんだ」
キリ「俺はここで帰ってもいいんだぜ?村とかは知ったこっちゃないがな」
黒服「・・・わかりましたよ」
キリ「ん、すまんな」
393: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 17:56:45 ID:jIchHcs4.2
〜〜〜村〜〜〜
キリ「へー…ここがギルドが守りたいって程の村か…」
キリ「ん?お前入らねーの?」
黒服「私の任務はキリさんの依頼達成を見届ける事でありますから、これは任務違反です」
キリ「お堅いねぇ〜、ま、待っててくれや」
キリ「さて…、この村、妙に臭いな…まるで…」
「殺意を押し殺し、息を潜めて機会を伺う獣臭さ…ですか?」
キリ「っ!?」バッ
「あらあら、容易に背後は取らせていただけないのですね」
キリ「・・・この村の村長か?」
ルー「いかにも、ルーと申します」
キリ「ギルドからの依頼だ、ラオシャンロン討伐にきたキリだ」
ルー「よろしくお願いいたします」
キリ「単刀直入に言おう、何故ギルドの依頼を素直に受けた?」
ルー「ふふ、何をおっしゃってるのですか?」
キリ「とぼけるな、祖龍」
ルー「・・・」
394: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 18:06:12 ID:jIchHcs4.2
キリ「どんなに圧し殺してても内側から溢れ出る気配」
ルー「お見事ですわ、疾風殲滅キリ様」
ルー「私の正体にたどり着いたの貴方だけです」
キリ「質問に答えてもらおうか?」
ルー「その前に、知りたい事があるのでは?」
キリ「・・・この村の住人は皆古龍か飛竜…だろ?」
ルー「素晴らしいですわ…お世辞抜きで素晴らしいお方でございます」
キリ「さあ、質問に答えてもらおうか?」
ルー「では、簡単に言えば彼女の退屈しのぎです」
キリ「彼女?」
ルー「討伐対象であるラオシャンロン、彼女もこの村の住人でございます」
キリ「・・・」
ルー「といっても…彼女は今や恐ろしい程に強くなりまして…私でさえ押さえ込むのがやっとという状況です」
キリ「化け物には化け物をってことか」
ルー「お察しが早くて助かります」
キリ「退屈しのぎに遊ぶ…か、こりゃてこずりそうだ」
ルー「別に討伐してしまっても構いませんよ」
ルー「討伐できたら…の話ですが…」
キリ「30分で片付ける」
ルー「期待しております」
395: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 18:11:59 ID:jIchHcs4.2
黒服「あ、キリさん!!」
キリ「待たせたな」
黒服「遅かったですね」
キリ「ちょっとな…」
黒服「早く準備を、地響きがここまで届いてますよ!!」
キリ「焦るなって、すぐ終わらせるから」
黒服「焦りますよ!!」
黒服「何せ、今回の討伐目標であるラオシャンロンは、G級ハンターをことごとく屠ってきたんですよ!?」
キリ「それは面白い」
黒服「なっ!?」
キリ「久しぶりに全力になれそうだ」
黒服「・・・」
396: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 22:32:20 ID:w3tqU5eRTE
黒服「それじゃあ…本当にここでいいんですね?」
キリ「ああ、すまない」
黒服「それじゃ、討伐完了したら煙幕弾を打ち上げてくださいね?」
キリ「了解」
キリ「・・・さて、始めるか」
キリ「なあ?ラオシャンロン?」
シャン「グルルルル」
キリ「言葉分かるか?わかるならこのまま聞いてくれ」
キリ「俺はお前と遊ぶわけでも、ましてや退屈しのぎに来たわけでもない」
キリ「ギルドからの依頼は建前で、必ず帰ると約束した奴らがいる」
キリ「だから…俺はお前を倒して…帰る!!」
シャン「ガアアアア!!」
キリ「言葉は伝わってるみたいだな…じゃあ、いきますか!!」
キリ「うおおおお!!」
397: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 22:38:02 ID:qUxpGzk5YA
キリ「ちっ!!中々しぶといな…これでどうだ!!」
シャン「グガァァァ!!」
キリ「ぐおっ!!」
キリ「こんのぉ!!」
シャン「グギャアア!!」
キリ「これで…どうだ!!」
ドギャ!!
シャン「グアアア…」
ズシーン!!
キリ「はあ…はあ…」
シャン「グルルル…」
キリ「くそっ、まだ生きてるか…」
シャン「タイムタイム!!ウチの負けや!!」
キリ「!?」
シャン「・・・あ、この姿で喋ったらそりゃビックリするわな」
シャン「ちょっと待ってな、今変わるで」
シャン「ほいっと!!」
シャン「ふい〜久しぶりに本気出したわ〜」
398: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 22:43:45 ID:qUxpGzk5YA
キリ「ラオシャンロン…か?」
シャン「そや、ウチがラオシャンロンのシャンや」
キリ「・・・想像と違うな」
シャン「なんや、あんさんも老山龍やから年寄り扱いしてたクチか?」
シャン「ウチまだ生まれてから12年しか経っておらへん」
シャン「にしても、あんさん強いなぁ」
キリ「・・・まあな」
シャン「ウチ、これでも全力出したんやで?」
シャン「村長から、なめてかからん方がエエって言われたけど…正直ここまでやるとは思わなかったかわ〜」
シャン「ウチが今まで会ったのは、みーんな踏んだだけで動かなくなったりしたんに…」
キリ「(よく喋るな…)」
399: さぎし(投下終了) ◆kvG4ejFyq2:2012/4/22(日) 22:47:53 ID:w3tqU5eRTE
黒服「キリさーん、終わりましたか〜?」
シャン「なんや、連れがおったんかいな」
キリ「煙幕弾あげてないのにな…」
黒服「その少女は?」
キリ「あー…」
シャン「(ウチの事はあまり話さんといて)」
キリ「(わかってる)ラオシャンロン撃退後に保護した、恐らく村の住人だろう」
黒服「おお!!ということは、ラオシャンロン撃退!!」
キリ「なんとかな」
黒服「さすが疾風殲滅!!」
シャン「・・・」
キリ「すまないが、この少女を村に送りたい」
黒服「そうですね、この辺りはイーオスがたくさんいますし…途中までお送りいたします」
400: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 17:38:44 ID:4ZFONGLXyw
シャン「なんや、あんさん、疾風殲滅のキリやったんか」
キリ「意外か?」
シャン「いや?名前は聞いておるし、目があった時からなんかザワザワしとったからな…」
キリ「そういうもんか…」
シャン「村長がなめてかからん方がエエって意味、やっとわかったわ」
キリ「大した事はない」
シャン「それ、ウチの面目丸潰れや」
キリ「その話し方は?」
シャン「これか?オカンが話してたのを覚えただけや」
シャン「今は…もうおらんけどな…」
キリ「・・・」
401: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 17:42:18 ID:4ZFONGLXyw
シャン「でも、ウチ寂しくあらへんよ」
シャン「村の皆、ウチに優しくしてくれるさかい、大好きや」
キリ「そうか」ナデナデ
シャン「な、撫でるなや!!」
キリ「つい…な」
シャン「そういや、帰る約束した奴らって…竜か?」
キリ「なんで?」
シャン「いや、キリから濃い迅竜の匂いしたんに」
キリ「・・・まあな」
黒服「お二人とも、もうすぐお着きになりますよ」
キリ「ああ」
シャン「おおきに」
402: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 17:45:50 ID:RgmjxlMFlU
〜〜〜村〜〜〜
ルー「お帰りなさいませ、キリ様」
キリ「無事に依頼を達成した」
シャン「わり、負けた」
ルー「あらあら、その割りには清々しい顔をしてますね」
シャン「いや〜どうなるかとおもったわ」
キリ「色々邪魔したな」
ルー「いいえ、彼女の我が儘に付き合わせてしまい申し訳ありません」
シャン「ウチがいつ我が儘言った!?」
キリ「じゃあな、機会があればまた会おう」
ルー「お待ちくださいキリ様」
キリ「?」
ルー「一緒にお住みになられている迅竜について…お力になれるかもしれません」
キリ「!?」
403: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 18:24:19 ID:4ZFONGLXyw
キリ「なんでもお見通しって訳か…」
ルー「ふふふ、お見通しではありません…強いていうなら匂いでございます」
キリ「・・・」チラッ
シャン「ウチなんも言ってへん!!」
ルー「強い迅竜の匂いです。キリ様に大いに関係がございますようですね」
キリ「まあな」
ルー「よろしければ…私にお話いただいてもよろしいですか?」
キリ「・・・ああ」
404: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 18:33:15 ID:RgmjxlMFlU
〜〜〜キリの家〜〜〜
ナクル「・・・」
ソワソワウロウロ
クルガ「ナクル、落ち着きなって…」
ナクル「でも…」
ナルガ「キリが信用出来ないか?」
ナクル「そんなわけない!!」
ナルガ「じゃあ信じて待て、それが私達にできることだ」
ナクル「・・・うん」
ナルガ「(そう…待つだけでいい…)」
ナルガ「(それなのに…この胸に広がる焦燥感はなんだ?)」
ナルガ「(早く帰ってきてくれ…キリ)」
【迅竜と一緒 ナルガ編】
fin
405: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 18:39:33 ID:4ZFONGLXyw
皆さんこんばんは
いよいよ迅竜編も残すところ後一話となりました
キリはどういう決断をするのか、ナルガ達は元に戻れるのか?
待て!!次回!!
続けていくぞ!!
next story
【気楽友の誓い】
タイトルから既にネタばれですかねwww?
406: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 18:48:34 ID:4ZFONGLXyw
【気楽友の誓い】
友「そーれ」
気合いの無い掛け声と共に降り下ろされた鉄塊
それはヤオザミの殻を砕き甲殻を粉砕し身を潰す
友「・・・ザザミソ来ねーな」
俺は目的の物であるザザミソ探しに密林でヤオザミを狩っていた
友「村に帰る前に腹ごしらえしたかったんだが…いいか」
そのまま愛鎚を腰に掛けのんびりと村への帰路につく
友「何日ぶりかな…ポッケ村」
黒龍討伐の依頼を受けてから数十日村を空けていた為、新鮮に感じてしまうのも無理はない
友「女は相変わらず変態なのかね〜で、男がそれに肩をすくめると」
ありふれた日常を頭の中に思い浮かべつつ俺はやや浮かれた足取りで歩き始めた
407: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 19:18:44 ID:4ZFONGLXyw
〜〜〜ポッケ村〜〜〜
友「やれやれ、相変わらず変わってねーな」
雪に囲まれたポッケ村は気温が低いが、そんなのもう慣れっこだった
とりあえず日課を済ませる事にする
友「よう、村長、ネコートさん」
ネコート「む、友殿か、久しぶりだな」
村長「おや、友か」
友「久しぶりだな」
ネコート「その様子だと、見事ミラボレアス討伐を完了したようだニャ…こほん、ようだな」
友「ハンマーを振り回してたらいつの間にかボレアスさんをスパンキンしてました」
村長「ほっほっほ、お主らしい幕引きだの…」
友「もうちょい歯ごたえある奴が欲しい、面倒じゃないやつ」
ネコート「・・・依頼を探すこちらの身にもなれニャ」
村長「ま、しばらくはのんびりするのもよかろう…お主がいない間に結構変わっておるぞ?」
なんだ?妙にニヤニヤしてるが…
友「そうかい、じゃあ見物でもしてみるか」
408: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 19:51:58 ID:4ZFONGLXyw
しかし、見物といっても見知った村をどうやって見物しろというのか…
道具屋の前に行くとピッケルとにらめっこする見知った顔が
女「むー…」
友「何してんだ?」
女「男君にお買い物頼まれたんだけど…何買うか忘れちゃって…」
友「メモとか無いのか?」
女「あるけど…私が書いたから…わかんなくて…」
友「どれどれ…ピッケル…砥石…解毒…回復…虫あみ」
女「ピッケルは普通のを買えばよかったのか、グレートを買えばよかったのか、わかんなくなっちゃって…」
友「男の性格なら気まぐれ発動させるはずだから、安価なピッケルでいいんじゃないか?」
女「そうだよね…うん、そうする!!」
女「ありがとう!!って、友君!?」
友「気づくの遅すぎだろ」
409: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 21:12:40 ID:CIrFKeatMw
女「お帰り!!ミラボレアス討伐終わったの!?」
友「まあな」
女「お土産話とかある!?」
友「話すことはなんもなさそうだな…」
女「え〜」
浮かれてた子供から一転、ふて腐れたような表情になる女
これで村一番のツラとスタイルを持ってるんだから魅力は三倍増しだ
友「拗ねんなよ、狩りについてってやるから」
女「やたー!!」
男「女さん、遅いですよ」
女「あ、男君」
男「帰りが遅いから心配してみれば…」
男「友さん、お久しぶりです」
友「よう、男…相変わらず堅そうだな」
男「友さんこそ、お変わりないようで」
友「高々1ヶ月ちょいだからな」
男「立ち話もなんですし、僕の家にいきますか」
友「そりゃいいな」
410: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 21:18:39 ID:CIrFKeatMw
男に招かれ男の家に入る
中は綺麗すぎる程に整頓されていて、正直なところ居心地が悪かった
まあ、慣れたがな
男「どうぞ」
友「すまねぇ」
椅子に座ると男がお茶を用意し始める、こいつマジでいい主婦になれそうだ
女は向かいの席に座りしきりに男を気にしてる
いつもだから気にしない
・・・ん?なんであの一角だけ妙に散らかってんだ?
俺の視線に気づいた女が慌てて散らかっていた一角に突進して側にあった戸棚に乱暴に詰め込んだ
どうやらあの一角にあった物は女のらしいが大事なのはそこじゃない
何故、男の家に女の私物があるのか…これはつつけばいっぱいとれそうだ
411: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 21:24:13 ID:CIrFKeatMw
男「お待たせしました」
男が丁寧にお茶を人数分置いていく
そして女の隣に座ったところでいつもの挨拶
友「ところでお前らどこまでいった?」
これは二人に対する挨拶みたいな物である
これをすれば決まって
男「何もあるわけないでしょう、これだから友さんは…もう少し情報収集能力の向上をおすすめします」
と、嫌みったらしい事をいうが
男「・・・//」
女「・・・//」
え?え?なにその顔
友「お、お前ら…まさか…」
男「ち、違います!!別に寝てる女さんが可愛くてつい夜這いをしかけたとかしてませんからね!?」
女「//////」
女の顔が真っ赤に染まり、男も自分の失言に唇を噛んでいた
もちろん、赤かった
というより、俺がいない間に随分急展開になってんなオイ
412: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 21:29:30 ID:CIrFKeatMw
友「オーケー、それに至るまでの経緯を包み隠さずお兄さんに教えなさい」
男「誰がお兄さんですか」
友「いってごらん…女」
女「は…はひ…」
男「女さん!?」
友「男」
男「なんですか!!」
友「いさぎの悪い奴は嫌われるぜ?」
男「ぐ…」
友「さあ、いってごらん」
女「えっと…ね」
413: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/23(月) 21:36:53 ID:XHd64RmJic
友「・・・なるほど、つまり女の借金を肩代わりした男と女の同居が始まりある日一夜を過ごしてからなし崩し的に今の関係になったと」
女「初めての男君…とってもヘタレだったな…//」
男「あまり女性の体に触れる機会が…って、なに言わせるんですか!!」
友「いやいや、青春だねぇ」
俺は男を引き寄せそっと耳打ちをした
友「いいか男、女の変態性は村に知れ渡っている」
友「そんななかで、唯一お前だけが女を上手く扱えるんだ」
男「扱うって…物じゃないんですから…」
友「ああ、そうだな…物は物でも、宝物だからな」
男「・・・」
友「いいか?せっかく捕まえたんだ…絶対に離すなよ?」
男「・・・もちろんです」
友「それともう一つ」
男「?」
友「ヤる時は必ず主導権を…」
男「双剣乱舞!!」
414: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 17:41:07 ID:ihVx7QWlDA
女「ねえねえ!!せっかく三人集まったんだから狩りにいこうよ!!」
男「それは名案ですね」
友「面倒…女が懇願するっていうなら…」
男「友さん、女さんをあまり使わないで下さい」
友「・・・おっと、今は勝手が違ったな」
女「//」
友「ま、いいか」
友「なにいくんだ?」
女「ティガレックス!!」
友「ティガか…まあスパンキンしてれば勝てるな…」
男「そう安易に事が運べばいいんですが…」
友「お前は難しく考えすぎ」
415: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 18:05:34 ID:ihVx7QWlDA
友「そんなわけで雪山へとやってきた私達…今回は何がまってるんでしょーか?」
男「変なナレーションいれないで下さい」
怒られた
女「さ、寒いよぉ…」
男「ホットドリンク持ってこなかったんですか?」
女「いや…持ってきたんだけど…なんか量が少なくて…」
あ、犯人俺だ
男「仕方ないですね…新しいのあげますよ」
女「あ、私それがいい」
男「飲みかけですよ?」
女「男君のが…欲しいな…」
男「っ!!///」
うは、ニヤニヤが止まらん
416: 名無しさん@読者の声:2012/4/24(火) 22:36:30 ID:eir91q/poo
ニヤニヤが止まらんwwww
C
417: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 22:39:16 ID:Qcre6FTrEs
友「まあまあ、いいじゃねーか」
男「友さん…」
友「飲みかけくらいどうってことねーだろ?女、俺の飲むか?」
女「え!?えっと…」
男「だ、駄目です!!僕のをあげますから!!」
女「あ…うん…」
男「////」
やべぇ、笑いが止まらん
とまあ、ひとしきりコントを繰り返してた俺達の前に運がいいのか悪いのか
轟竜 ティガレックスが降り立った
女「ティガレックス!!」
女が緊張気味に武器を構える
男は女を庇うようにして武器を前に出しながら構える
俺?抜刀してないけど?
418: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 22:45:25 ID:ku7DdipXEw
男が目で合図をする
それを見て俺はティガレックスの左側に走り込み
友「こっちだ!!ウスノロ!!」
手を叩きながら挑発する
言葉はわかるはずないが、挑発してる事はわかったのか、猛烈に突進してきた
俺の役割、それは囮
出発の前に男から話があると連れ出された時に話された役割だ
男「本来であれば友さんに協力を仰ぐのも申し訳ないと思ったのですが、女さんがああ言った以上いくしかありません」
友「甘いな…」
男「とにかく!!肝心のティガレックスは僕達が討伐しますから」
友「ふーん、俺は?ぼっち?」
男「いえ、それだと女さんが怪しみますから…怪しまれないように上手く立ち回ってください」
友「?」
419: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 22:46:45 ID:ku7DdipXEw
>>416
ニヤニヤが止まらないwww
支援感謝です♪
久しぶりの支援にウルッときたのはここだけの話
420: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 22:52:27 ID:Qcre6FTrEs
男「友さんには囮をお願いしたいです」
友「囮?」
男「ええ、ただそんな本格的なものではなく、せいぜいエリア移動を繰り返したりといったかんじで」
友「なるほどな」
男「男さんが怪しんでも、既に言い訳は考えてありますから」
男「・・・ただ、危険な役割には代わりありません、くれぐれも無理はなさらないように」
友「ま、頑張って生肉の役割を果たしてみるか」
男「縁起でもないような事を言わないで下さい」
と、上のが出発前の会話である
回想をしてる間に随分ティガレックスとの距離が近づいていた
まあ、慌てずにギリギリまで引き付け横に跳ぶ
俺の後ろには岩壁があった
421: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 23:02:33 ID:ku7DdipXEw
ガゴンという音と共に岩壁に頭がめり込むティガ
女「さすが友君!!」
男「お見事です!!」
二人が称賛の言葉を言いながらティガに突進する
俺はその辺で拾った石ころをぶつけていた
武器を極力使わないこと
それも男が俺に依頼した事だった
まあ、武器を使わずともブーメランやら爆弾やらで攻撃は出来るし、以外に楽しい
女は鬼人化、男も鬼人化でティガの体力を徐々に削っていく
これなら出番はなさそうだな
ていうか双剣ペアかよ
ハンマー相性悪いじゃねーか
まあ、あって数日しか経ってないひよっこの言い訳に過ぎないがな
422: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 23:11:52 ID:Qcre6FTrEs
そんなこんなで岩壁から頭を抜いたティガが次に狙ったのは俺だった
石ころってすげーよな
だってティガが怒ってるんだもん
ティガが先程より速いスピードで突進する
だが、俺の視界が捉えたのは
女「きゃふ!!」
突進した際に、尻尾に吹き飛ばされたのか吹っ飛ぶ女だった
男「女さん!!」
男が急いで女に駆け寄る
遠目からではよくわからないが、腹を強く打ったらしく、蹲っている
男「貴様!!」
男が殺意を込めた目でティガを睨み付け
男「よくも女さんを!!」
双剣を構え突進した
俺はティガの突進を回避しその勢いで男を転ばした
423: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/24(火) 23:16:32 ID:ku7DdipXEw
男が勢いよく地面にダイブする
男「なにするんですか!?友さん!!」
友「馬鹿野郎!!お前が女から離れたら誰が女を守るんだ!!」
男「しかし…」
友「なんのための囮だ!?俺はお前らが危ないなら命を賭けてティガの気を引いてやる!!」
ティガがゆっくりとこちらを振り向く
友「お前は女を安全な場所に運べ」
男「ですが!!」
友「いいからいけ!!ここは任せろ!!」
男「・・・っ!!頼みました!!」
男が素早く女を抱き抱えエリア移動をする
ティガがそれを追おうとするのを石ころを投げて止める
友「こっちだ」
424: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/25(水) 07:03:58 ID:gXDCEH.i7Y
さて、男の手前あんな格好つけてはいたが
実際問題やる気が無い
女は親睦を深める為に誘ったんだろうが、俺達の仲でこれ以上何を深めようというのか…
だが、一生懸命な奴を見るのは悪くない
それにあいつらは俺の数少ない友人…いや、それ以上かな
友と呼べる者は少なくないが、利害無しで友と呼んでいるのはあいつらだけである
友「ま、あいつらは綺麗なままでいて欲しいしな」
自分はあまりにも汚れすぎた
あの二人より高々数年生きた程度だが
友「退屈しのぎには丁度いいかな?」
そんなことを呟きながら俺はゆっくりとハンマーを降り下ろした
425: 名無しさん@読者の声:2012/4/25(水) 07:22:17 ID:GLUMpjZhTI
す…すげぇ 朝から更新だ
身体壊さないで下さいね?
つ元気ドリンコ CCC
426: 名無しさん@読者の声:2012/4/25(水) 14:07:21 ID:GvlxYjyqhk
さぎしさんだぁ♪
さぎしさんのSS全部大好きです!
(≧∇≦)ノCCCCC
427: 名無しさん@読者の声:2012/4/25(水) 15:47:54 ID:Oq66myFNVg
まさかスロットのモンハンには
手を出してないですよね?
428: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/25(水) 17:26:16 ID:pA07Cck1l6
>>425
体は元々若干壊れてるから問題ありませんwww
支援感謝です♪
時間が…時間が無いよぅ
>>426
ありがとうございます
(*/□\*)
そういっていただけて凄く嬉しいです
支援感謝です♪
>>427
スロット?手は出してないと思いますが…
429: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/25(水) 19:21:39 ID:aIfcTDVcic
女「ん…ここ…は?」
男「気がつきましたか?」
女「男君…?」
男「ベースキャンプです、気絶した貴女をここまで運んできたんですよ」
女「あ…私…」
男「腹を強打したみたいですが、命に別状はありませんでしたよ」
女「そっか…」
女「友君は!?」
男「僕達を逃がすためにティガレックスの気を引き付けてます」
女「大変!!すぐいかな…あっ、くぅ…」
男「う、動いちゃ駄目です!!安静にしてなきゃ!!」
女「駄目…だよ」
男「?」
女「このクエストは…ティガレックス二頭の討伐なんだ…」
男「!?」
430: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/25(水) 19:29:25 ID:TaoAl8AEQQ
友「おいおい…マジかよ…」
そりゃあね、確かにやる気は無いと言いましたけどね
友「・・・どこで殺る気スイッチ押しちゃったかな」
片方は頭と爪が破壊されたティガレックス
片方はどこも破壊されてないティガレックス
二頭のティガレックスが俺を睨み付けていた
友「女の野郎…ひょっとしなくても緊急クエスト受けやがったな?」
冗談じゃないと嘆く
もちろん女に対して腹を立てたのではない
クエストを間違えるなんて俺でもあることなので女を責める気はない
というより、この状況で合流するとかどんだけタイミング悪いんだよ
友「ああ…こんな事なら家で畑耕しとけやよかった…」
もちろん家に耕す畑なんてないし、そんなのこっちから願い下げだ
言ってみただけである
431: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/25(水) 19:50:56 ID:TaoAl8AEQQ
友「まあ、男も見てないし、バコバコ殴ればいけ…」
突如、風切り音と共に放たれた矢
その矢は傷ついてるティガレックスの右目を潰した
男「こっちだ!!ティガレックス!!」
見ると男が弓を構え、ティガレックスを挑発していた
ところで、お前さっき双剣構えてたよな?なんで弓になってんの?
変形したの?トランスしちゃったの?
お前は某スト○タ軍少佐か
まあそのおかげでティガレックスの注意が男に向く
俺はその瞬間を狙いティガの元に跳んだ
ティガが慌てて俺に向き直るがもう遅い
俺は非情なる鉄塊をティガの頭に降り下ろした
432: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/25(水) 20:08:46 ID:TaoAl8AEQQ
ゴシャリという音と共に地に伏すティガ
二度三度痙攣してから動かなくなった
そんな死体に一瞥をくれてやりながら素早くもう一体に注意を向ける
ティガは俺を危険と判断したのか、俺に方向に向く
まあ、それはそれでありがたいんだが…
俺って人気者〜
男「来ますよ!!友さん!!」
弓を引き絞りながら男が注意を促す
やれやれ、もう少し心にゆとりを持ちたいね
433: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/25(水) 23:52:15 ID:pA07Cck1l6
二体目の頭をスパンキンし、ゆっくりとハンマーを背負い直す
男が弓をしまいながら
男「ご無事でよかったです、どうなるかと思いましたが…」
そこまで言った時、俺は男の胸ぐらを掴んだ
友「おい、お前どういうつもりだ?ああ!?」
男「・・・」
友「俺は女を任せたって言ったよな?お前は任せろって言ったよな?」
男「ええ、僕は女さんを確かにベースキャンプに連れてきましたよ」
友「そういう事を言ってんじゃねぇ!!」
友「今はお前しか女を見れねぇんだ!!お前が女から離れてどうする!?」
男「・・・いますよ」
友「?」
男「女さんは着いてきてますよ」
女「友くーん…」
434: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/26(木) 06:55:26 ID:VSvhXhJdv.
女「喧嘩は駄目だよぅ…」
友「・・・」
俺は男の胸ぐらを掴んだまま固まってしまった
まさに振り上げた拳の行き場を見失った状態である
男が胸ぐらを掴んでいる俺の手を離しながら
男「友さんには言いたい事があります」
男「確かにあの状況では友さんに任せて僕は女さんの回復を待つ方がベストでした」
男「それに僕は女さんを大切にしてますし、それは周りも承知の上です」
女「////」
誰もいないからってこんなところで惚気んなよ
ステンバーイすんぞ?
男「しかし、僕が女さんを大切にしているのと同じくらい友さんも大切にしています」
友「・・・」
男「あの状況では友さん一人でも良かったかもしれない…逆に僕は足手まといかもしれない…」
男「それでも…僕は大事な仲間を、友達を危険な場所に一人置いていくなんて出来ません」
435: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/26(木) 07:01:28 ID:VSvhXhJdv.
友「全く…抜かすようになりやがって…」
俺は男に背を向けティガを剥ぎ取りにかかる
友「・・・ま、気持ちだけ受け取っておくぜ」
男「全く…素直じゃありませんね」
友「うるせ…」
女「えへへ〜」
友「女、大丈夫か?」
女「うん、ちょっとふらつくけど大丈夫だよ」
友「そうか…てい」
女「いたっ!?」
女の頭にかるーいチョップを繰り出す
友「緊急クエスト受けるなら一言言え」
女「あう…ご、ごめんなさい…」
男「さあ、早く剥ぎ取りを済ませましょう」
436: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/26(木) 19:22:52 ID:BZdKP7d8ao
女「いっぱい素材が集まったね〜」
男「いらない素材は売却して生活費と貯金に当てましょう」
女「うえ!?まだ貯めるの!?」
男「当然です。お金はあって困らないという事はありませんですから」
女「うう…」
男の女の会話を少し後ろで聞いている
こういうのを聞いているとなんだか微笑ましくなり、顔が緩んでしまう
女「どうしたの?友君」
友「なにがだ?」
女「凄い幸せそうな顔をしてるよ?」
友「・・・ああ」
友「俺はいい友達を持ったな…って」
女「えへへ〜、なんか褒められてるみたいで嬉しいね」
褒められてるみたいじゃなくて褒めてるんだがな
437: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/26(木) 22:47:38 ID:ujvJwuFhrs
男「友さん、本日はご協力感謝します」
友「いいよ、俺も久しぶりに楽しめたし」
男「それに…」
友「?」
男「貴方の笑顔を随分久しぶりに見れた気がしますから…こちらも感謝です」
友「・・・」
女「何話してるのー?」
男「申し訳ありませんが、女さんは先に帰宅してくれますか?」
女「いいよ〜、けど…あんまり遅くならないでね?」
男「わかってます」
女「じゃあね〜友君」
友「おう、またな」
438: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/26(木) 23:01:36 ID:gsVAcVjlTM
友「俺、そんなに笑わないか?」
男「笑わない、というよりは愛想笑いが多いですね」
友「ふーん」
男「そんな笑顔が少ない貴方ですが、僕達の前では心のそこから笑ってくれます…これは僕達の誇りでもあります」
男「僕はその誇りを大切にしたい、だから女さんも、友さんも守ります」
男「それが…僕の誓いだから」
友「誓い…ね」
友「生憎だが、俺は誓いとかそういった人間じゃねーんだ」
友「だが…神がいるなら…ここで誓わせてくれ」
友「俺は一生お前たちの友でいたい…これからも」
友「もしも誓いなんてもんがあるなら…俺は誓う」
男「何を今更な事を言ってるんですか貴方は」
男「貴方が友じゃない状況なんて考えられませんよ」
友「・・・そうか」
439: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/26(木) 23:10:16 ID:ujvJwuFhrs
男「さあ、帰りましょうか」
友「そうだな」
全く、俺には勿体無いくらいの人間で、最高の友達だよ…こいつらは
なあ?神様、いるんだろ?
いたらでいいんだ、聞いてくれ
俺はこいつらと一緒にいたい、いつまでも変わらずに
もしもいるんなら、誓うよ
【気楽友の誓い】
fin
440: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/26(木) 23:13:34 ID:ujvJwuFhrs
皆様こんばんは
最近更新率が悪くて申し訳ありません
見てくださっている方々には申し訳ないと思います
今日の投下は終了となります
ここまでのご回覧乙狩れ様でした
441: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 06:40:47 ID:hf9q3Lf4C.
【将軍様の慕情】
「んぎゃあああああ!!」
火山に響く絶叫、その絶叫の主であるバレットはひたすらに逃げ回っていた
そのバレットを追いかける影が一つ
鎌蟹こと、ショウグンギザミである
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!!」
謝罪の言葉を口にしながらも足を止めないバレット
止めたら胴と首が泣き別れする未来が彼を意地でも走らせる
対してショウグンギザミは鎌をちらつかせ一定のリズムでバレットを追いかけ、鎌を振るっていた
「ひぃ!?」
自分に振られた鎌を紙一重で避けながらも走り続ける
ガミザミやらイーオスも一目散に逃走である
遅れた者から絶命していく様を目の当たりにしてバレットも速度をあげる
さて、何故彼がこのような状況になっているか
それを読者の皆様にご理解いただくには少しばかりの昔話が必要である
442: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 06:48:47 ID:OlYbvURtok
バレットはハンターだ
いや、見ればわかるという方もいらっしゃるので割愛するが
彼は元々一般的な家庭に産まれ、ある程度は自由な生活を送っていた
彼がハンターになったのも一番稼げそうだったからである
しかし、彼はハンターというにはあまりにも弱く優しく、そしてヘタレだった
逃げるケルビを可哀想だからと追いかけず
襲ってきたランポスに生肉をあげ逆になつかせる始末
挙げ句の果てに初めてのドスランポスとの戦いでは辛くも勝利というなんとも情けない経歴の持ち主だ
そんな彼が地味で地味な地味プロセスを重ね、ようやくゲリョス討伐までこぎ着けた
だが、人間は一度成功すると調子に乗るもの
自分もいっぱしになったかと自惚れ、友人が受けたショウグンギザミ討伐クエストに二つ返事で行ってしまったのである
443: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 17:50:06 ID:pK92tyH6AY
そして時は冒頭に戻る
「うぎゃああああ!!」
相変わらずけたたましい叫びを出しながら走りまくるバレット
既にスタミナは底をつきており何度も立ち止まりかけたが、立ち止まったら殺られる、間違いなく
ショウグンギザミはそんなことを知ってか知らずかバレットへの追撃を緩めない
それどころか更に勢いを増して追いかけた
それにしてもこのショウグンギザミ、ノリノリである
「グエップ!!」
遂にバレットはスタミナが尽き、情けない声を出しながらぶっ倒れてしまった
444: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 18:08:20 ID:w2y3YsPSZA
後ろに迫る死の気配
逃げようの無い恐怖に遂にバレットは壊れた
「なんだよ…なんで俺がこんな目にあわなくちゃいけないんだー!!」
遂に地面に拳を叩きつけ逆ギレを起こした
「どうせ死ぬなら…お前を道ずれにしてやるー!!」
ショウグンギザミを睨み付け、腰にある愛刀で一閃!!・・・したはずだが
「・・・」
将軍の前で華麗な土下座をしているような格好でつんのめってしまった
これには、バレットも真っ赤である
決めた筈がつんのめり、挙げ句の果てに土下座という格好が悪すぎる
その時、バレットは信じられない物をみた
なんと、あれだけ自分を追い回していたショウグンギザミが踵を返して立ち去っていくのである
「・・・俺、助かった?」
445: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 20:27:33 ID:PI3uWJCMQE
火山はすっかり落ち着きを取り戻し、あれだけ騒いでいたバレットも今や唖然
何故ショウグンギザミは立ち去ったのか
今となってはわからないがバレットは確かに助かったのである
「・・・帰ろう」
バレットは学んだ
満身は駄目であると
自らの力量を徐々にあげていこうと
「そうだ…今回のは教訓なんだ」
バレットは決意を胸に火山を降りる
きっと彼は一流のハンターになるだろう、自らの過ちを反省し正そうとするのだから
・・・と、ここで話が終われば良かったのだが
そうは問屋が降ろさなかったのか、運命の神は着々と作業を続けていたのだ
446: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 20:32:00 ID:PI3uWJCMQE
「ただいま〜っと」
バレットが扉を押し開き自宅へと帰還する
決して広くはないがキチンと整頓されている部屋
ベッドと本棚、それからアイテムボックスくらいしかなく必要最低限の物しか置いてない
「帰ったぞ〜って、誰もいないけどな…」
「お帰りなさい」
「おう、今日は大変だったよ…」
「何が大変だったんですか?」
「うん…ショウグンギザミに追い回されてさ…死ぬかと思った…」
「それは災難でしたね」
「でもさ、奇跡が起こってね…なんとか助かったんだ」
「奇跡じゃありませんよ、私の意思ですから」
「へ〜、自分の意思ね…って」
「君、誰?」
447: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 20:39:32 ID:hFtctXpPFc
バレットのベッドには先客がいた
淡い水色のショートカットがよく似合うその少女はベッドに腰かけてバレットに微笑んでいる
体はそこそこふくよかで、ナイトブルーのワンピースを着ている
利発そうな顔立ちの中に幼さを出しており真っ白を思わせる程に白い肌が一層魅力を引き立てていた
街を歩けば10人いれば10人振り向くらいの美貌でバレットのどストライクゾーン中心で正直バレットは理性を保てなかった
疲れきった体にご褒美と言わんばかりの美少女
しかし、バレットも一応は常識人
目の前の状況を整理しようとして再度質問を投げた
「えーと…君は…誰かな?」
「その前にお風呂に入ってきてはどうですか?汗や火山灰まみれでしょう?」
「あ…うん」
少女の言われるままに浴室へと歩くバレット
しかし心中は
「あの子…誰?」
448: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/27(金) 23:45:38 ID:/whiYQhjs.
風呂からでると少女は入る前と変わらずその場にいた
「えーと…」
「お掛けになってはいかがですか?」
「あ…はい」
少女に言われるままに向かいの地べたに胡座をかく
すると少女は怪訝そうな顔をして
「貴方はこの家の主でしょう?ご遠慮なんてなさらずに」
「いや…まあ、その…」
「では、お隣にいらしてください」
「はあ…」
少女に促されるまま少女の隣に座る
いい匂いが広がってバレットは居座りを正す
「えーと…君は?」
「今日、貴方を火山で殺そうとした者です」
バレットは大きく吹き出した
449: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/28(土) 00:07:42 ID:/whiYQhjs.
「へ!?あ…え!?」
「信じられませんか?では…」
少女は何かを思い出すかのように目を閉じて
「貴方は私を道ずれにしると言っておきながら盛大にこけましたね」
「なっ!?」
少女が紡ぐ言葉に思わず赤面して上ずった声をあげてしまう
あの場には自分しかいなかったはず、つまり、それを知っているという事は…
「はい、お察しの通り私はあの時火山にいたショウグンギザミです」
「なん・・・だと?」
450: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/28(土) 00:25:13 ID:pA07Cck1l6
はっきり言って、バレットはこの場から逃げ出したかった
しかし、目の前にいる少女とあのショウグンギザミが同一人物とは思えなかったのである
「あの時、私は貴方を殺す事は可能でした」
笑顔でとんでもなく物騒な事を言う少女
バレットの背中には嫌な汗が流れていた
「ですが、あの時の貴方は覚悟を決めた目でした」
「私はたくさんのハンターを殺してきました、貴方もそんなハンター達の一人だと思ってました」
「しかし、決して敵わないとわかっているのに挑む無謀さ、馬鹿さ」
「うぐ…」
「私はそれを知りたいと思い、あの場は一先ず引きました」
「しかし、私は貴方とは違う生き物…興味を持ってもあの姿で近づけば今度はマグマにダイブされるかもしれませんと思いました」
451: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/28(土) 00:30:25 ID:3eh8rSa52E
「そんなとき、ある噂を思い出したんです」
「・・・何を。」
「モドリ玉」
モドリ玉、その噂ならバレットも聞いた事があった
モドリ玉の煙をモンスターに嗅がせると人間になるとかならないとか
しかし、それはあくまで噂で周りも一笑していたためあまり深くは考えなかった
「流石に噂を信じるのもどうかと思いましたが、私はハンターのアイテムを集めるのも趣味でして、殺したハンターの持ち物にたまたまモドリ玉がありました」
なんということをしてくれたのでしょう
追い剥ギザミ、嫌な響きである
「早速私は一個を取り出して踏んづけてみました」
「結果は何も起こらず、ただ気持ち悪くなっただけでした」
「二個、三個と試してみましたが…失敗が続きもうだめかと思った八個目」
どれだけハンターから追い剥ぎをしたのだろうか
バレットはその疑問をグッと堪えた
452: っファンゴの頭:2012/4/28(土) 10:06:42 ID:EIJC8rxCvY
VVVVVVVV
VVVVVVVV
CCCCCCCC
CCC6:38CCC
CCCCCCCC
フハハwwwステンバーイ
453: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/28(土) 11:18:52 ID:iXMgj6fyeU
>>452
フハハになってる!?
というよりお久し振りです♪
やはり天井から来ましたな
支援爆弾感謝です♪
久しぶりの支援に涙してますよ
454: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/28(土) 11:25:28 ID:oQVmlSFGrE
「私はこの姿になることが出来ました」
「それで…どうやってここに?」
「いくら元ショウグンギザミといえどこの姿では流石に暑さで死ぬかと思いました」
「ですから、貴方の荷台にこっそり忍び込んだのです」
「その…大丈夫だったの?途中モンスターときいたりして…」
「ああ、一応元ショウグンギザミですから」
そういいながら少女は近くにある石を拾ってゴシャリと握り潰した
「返り討ちです」
少女は輝かんばかりの笑顔をバレットに向けた
455: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/28(土) 11:41:51 ID:iXMgj6fyeU
バレットはこの少女からすぐにでも距離を置きたかったが、最後の疑問がまだ残っていた
「で…ここにきた目的は?」
「もちろん、貴方を観察するためです」
少女は当たり前のように言い放ちバレットに顔を近づけ
「ですから…これからよろしくお願いします」
見た者を釘付けにするくらいの笑顔を見せた
「あの…ね」
バレットは緊急しながらもゆっくりと少女の肩を掴み
「えっと…そのね?いきなり大胆カミングアウトされてね?一緒に住むっていうのは、正直普通の人間は…」
「駄目…ですか?」
「よろしくお願いします」
上目遣いで頼まれ光の速さで首を縦に振った
駄目だこのヘタレ、はやくなんとかしないと
456: さぎし ◆kvG4ejFyq2:2012/4/28(土) 12:03:52 ID:oQVmlSFGrE
「そういえば」
少女は唐突に何かを考え込む素振りをして
「人間にはそれぞれを把握する名前というのがあると聞きました、失礼ですが貴方のお名前は?」
「ああ、バレットっていうんだけど…」
「バレットさん…」
少女は目を閉じてバレットの名を再度呟く
「ではバレットさん、私はまだ名前がありません。ですから名前をつけていただきますか?」
「ふえ!?」
「どうですか?」
「えーと…その…」
名前なんて産まれてから一度だってつけた事がない為、バレットは盛大にすっとんきょうな声をあげてしまった
457: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/28(土) 18:13:36 ID:LvVWz41AbE
「俺が?」
「はい」
「名前?」
「はい」
「君の?」
「はい」
端から見ればアホの会話だが、本人は真面目である
バレットは大きく深呼吸をして
「・・・アイリス」
「アイリス?一体どんな由来が?」
「なんとなく…かな」
「なんとなくですか…アイリス」
アイリスは目を閉じて自分の名を呟く
「アイリス…とてもいいお名前ですね」
「気に入ってくれて良かった」
バレットは何も考えず名をつけたのでは無かった
アイリスとは、バレットが昔、恋をして守れなかった少女の名である
458: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/28(土) 18:18:04 ID:pB4ehVw4to
「未練がましいな…俺も」
「?」
「なんでもない…」
あの時は非力で無力だった自分
そのせいで大切な人を守れなかったが、今は違う
ハンターである自分なら守れると、そう思うから
「アイリス、俺は君を守るから」
「結構です」
「・・・はい?」
「私、強いですから…ていうか逆にバレットさんを守ります」
花の笑顔をバレットに向ける
シリアスシーンが台無しである
459: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/28(土) 18:23:09 ID:LvVWz41AbE
ガックシと肩を落とすバレット
しかし事実は残酷で、アイリスは元ショウグンギザミなのだから守る必要が無いのは冷静に考えればわかる事だったのだ
「・・・でも」
アイリスは頬を朱に染めながら
「そういう事を、あまり言ってもらえなかったから…その、凄く嬉しいです」
「あ…うん…」
「バレットさん、私を守らなくてもいいです。私が貴方を守ります…だから、私と一緒にいてください…貴方のそばに、いさせてください」
「えーと…確かアイリスは俺を観察に来たんじゃ…」
「・・・鈍感な人は嫌われますよ?」
「へ?」
アイリスは顔を真っ赤にしながら
「・・・好きです、バレットさん」
「・・・はい!?」
460: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/28(土) 18:26:07 ID:pB4ehVw4to
アイリスが告白すると同時にバレットに抱きつく
バレットは突然の言葉に驚きを隠せず硬直していたが、体に感じる柔らかな感触に気付き急いでアイリスを剥がそうとする
「ちょ!?アイリス!!落ち着けって!!」
「嫌です」
更に密着してくるアイリス
「ま、まって!!これ以上は限界だから!!」
「何がですか」
「理性の!!」
「・・・」
渋々といった感じでバレットから離れるアイリス
その顔は明らかに不満に彩られていた
461: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/28(土) 18:31:51 ID:pB4ehVw4to
「あのな…アイリス」
「・・・」
アイリスはまだ不満そうにバレットを睨み付ける
「・・・」
困り果て頭をかくが、もう語りかける言葉は決まっていた
「俺なんかで…いいのか?」
「自分を信じますから」
やや冷たく返すアイリス。遂にそっぽまで向かれた
「・・・ごめん」
「!!」
アイリスを後ろから抱きしめ耳元で囁く
「混乱してたんだ…すまない」
「あう…」
耳まで赤くなって言葉を濁すアイリス
「こんな俺で良ければ…側に、いて欲しい」
「・・・はい」
ゆっくりと、しかし確かめるように頷くアイリス
二人はもう相手に夢中だった
お互いはお互いを狩る者。しかし、恋や愛にそんなのは壁にもならない
二人が幸せである事がその結果といえよう
462: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/28(土) 18:38:22 ID:LvVWz41AbE
「バレットさん」
「ん?」
「大好きですからね」
「・・・俺もだ」
元鎌蟹の慕情から始まった二人の物語
それは果てしなく険しい道だが、二人なら乗り越えられるだろう
〜〜〜おまけ〜〜〜
「そういえば」
「ん?」
「人間はお互いの将来を誓い合った時はしょやを迎えると聞きます」
「・・・」
「バレットさん、しょやって…」
「あー!!そういえばクエストにいかないとなー!!」
「あ!!ちょっと!?バレットさん!!」
【将軍様の慕情】
fin
463: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/28(土) 18:44:01 ID:LvVWz41AbE
皆様、おはこんばんちわ
さぎしです
もう少しでこれも500いきますが、これも皆様のご支援のお陰でございます。こんなSSに支援していただき感謝しかありません
ここで感謝の気持ちを込めて(?)皆様からのリクエストを受け付けてみたいと思います
○○が出てきてほのぼのした話とか、そういった事を言っていただければ、私なりに短編にして書いてみたいと思います
案外、別ゲームやアニメとMIXしてみるのもいいかと
まあ、リクエストがあれば遠慮なく言っていただければありがたいです
ご意見等もお待ちしております
464: 名無しさん@読者の声:2012/4/28(土) 20:50:42 ID:ZQSiNNBZqE
リクエストとあったので
ティガレックスとかどうでしょうか?
なんかMHP3やった時 ハンター捕食姿がなんか押し倒してるようにしか見え……
…俺がおかしいのか?
いや、だいたい捕食シーンのハンターってなすままで
カメラアングルもなんか嘗めるように動くからエロく見えてしまうのですよ
…誰かこの思考経路をどうにかしてください
465: 名無しさん@読者の声:2012/4/28(土) 23:55:45 ID:xUSfhXQKnE
リクエストはないけど支援
466: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 00:54:09 ID:Z2TgjF6mk.
>>464
・・・あれ?私いつ書き込みしましたっけ?
全然大丈夫です。問題ありません
リクエストありがとうございます♪
つまり、ティガ♂(原種)とハンター♀のカップリングでいいですかね?
一応ティガは♂で書きますが、♀の方がいいという場合はお手数ですが、再度レスしていただけると助かりますm(__)m
>>465
リクエストは無いということは今の書き方で問題無いという事ですかね?かなり自分勝手な解釈ですが
支援感謝です♪
狩りと麻雀してたらいつのまにかこんな時間に
○| ̄|_
少しだけ更新して投下を終了いたします
467:
削除されますた
468: 464:2012/4/29(日) 00:59:01 ID:UeQfYoAN2o
もちろんティガレックスは♂でお願いします
自分の使ってるハンターが女なので「間違って」捕食されたときは同人誌っぽい展開を妄想してしまう俺は終わってる
469: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 01:00:28 ID:y.GZtzTwH2
【恥ずかしがり屋の大名】
何かがおかしい
密林でのダイミョウザザミ討伐クエストを終えて自宅に戻ったアレスは違和感を感じていた
体はそこそこの疲労を訴えており、ベッドに横になれば眠りにつけるくらいだったが、彼をそうさせないのが違和感だった
「誰かに…見られてる?」
アレスが感じていた違和感それは視線だった
彼の自宅には現在彼しかおらず、雇っていたアイルーも今は出払っている
ベッドで泡提灯をだして寝ているプーギーは論外
となれば、この家にいるのは実質彼一人というわけである
470: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 01:03:54 ID:Z2TgjF6mk.
>>467
えーと?何をしたいのかわかりませんが?
>>468
安心しろください
俺が、俺達がガンダムだ!!
というのは冗談で、そんな妄想をする人は少なからずいます。というより確実にここに一人います
了解しました、エロは書けませんがティガ♂把握しました
471: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 01:10:41 ID:Z2TgjF6mk.
「・・・勘違いか?」
何回部屋を見回しても怪しい所はないし、ましてや自分以外の人がいるわけもない
きっと狩りの後で疲れてるんだろうか
そう解釈したアレスはベッドに横になった
起きたらアイルー達が帰ってきてる頃だし、少しばかりスタミナがつく奴を作ってもらおうと
「・・・」
ベッドに横になり数分
アレスは確かに何者かにバッチリ見られていた
アレスは上位ハンターになりたてでそこそこ腕の立つハンターである
だから自分の勘には絶対の自信がある
だから彼はわかっていた
この部屋に自分以外の誰かがいて自分を見ている
だが何回も部屋を見渡し、誰もいないことを確認したのでそれは無いと判断したが、もしもその判断が間違っていたら?
アレスはベッドに忍ばせていたナイフを静かに構えた
472: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 10:12:02 ID:RneutkhE8s
アレスは三つの仮説を立てた
一つ目は完全な自分の勘違いで、疲れからの違和感
アレス的にはこれであってほしかったが、長年の経験からそれは違うと判断した
二つ目はギルドからの暗殺者
自分は悪い事はしておらず、真っ当に生きてきたつもりだが、どこかでやらかしてしまったかもしれない
床下や屋根裏に潜まれてたら目視するのはほぼ不可能
今の所これが一番有力だと思うが、今横になっている自分を殺すには絶好のチャンスなのに、相手は動こうともしない
つまり、暗殺者ではない
三つ目は相手が生きていないということ
アレスはそういった物を何一つ信じなかったが、ここまで不気味だと、疑うしか術はなくなった
「どうすりゃいいんだ…」
473: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 10:21:14 ID:RneutkhE8s
勘違いならよし、暗殺者も不意を突かれても対応可能、生きていなかったら…
そこまで考えた時、プーギーが体をもぞもぞさせて起きた
「プギー」
可愛らしい声をあげベッドから飛び降りる
その光景につい微笑ましくなり顔が綻んでしまう
「・・・と、いけない」
アレスはプーギーのほのぼのした行動に少しの間みとれていたが、問題を思いだし、考え始める
「プギャー」
すると、部屋の隅でプーギーがしきりに箱をつついている
プーギーがつついていた箱は、友人から回復やら解毒やらをもらった時についでに貰った箱であった
「あれ…裏返しだったっけ?」
確か自分の記憶では口が上を向いていた筈だが
474: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 10:29:14 ID:J./Ghkr/nw
その箱に近づいてみる
自分の記憶が正しければ口を上に向けていた状態だが、今は底が上にあり口が下に向いている
そして何より気になるのは、箱の隙間から飛び出す二本の触覚みたいな髪
「なんだこりゃ?」
不思議に思いその髪に触れてみると
「ふひゃ!?」
箱が喋った
「・・・」
もう一度触ってみる、今度は撫でるように
「ひゃああああ…」
間違いない、箱の中に人がいる。しかも声からして女の子だ。しかもまだ若い
475: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 16:25:52 ID:m4clO5BUwQ
「もしもーし?」
箱をノックしながら聞いてみる、端から見れば変人なことこの上ない
「・・・」
中からの返事はなく、髪が左右にフリフリと動いてるだけである
「・・・なあ、ここさ、俺の家なんだけど」
「・・・ない」
「はい?」
中からブツブツ聞こえるので耳を近づけてみると
「大丈夫です…まだバレてませんです…さくせんはぞっこうです」
「・・・はあ?」
「バレてないです、バレてないです、バレてないです」
「・・・」
最早何かの呪文みたいにブツブツ呟く少女(仮)
このままではらちがあかないので髪を掴んでみた
「そりゃ」
「ひゃああ!!」
すると箱がガタンと大きく揺れた
476: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 16:36:21 ID:m4clO5BUwQ
ひょっとしなくてもこの少女(仮)は髪が弱いのだろうか?そう思いまた触っていく
「ひゃああああ…」
なんだかイケナイ気持ちになりそうなので中断して再度聞いてみる
「ねえ、君は誰?」
「・・・」
答えない、まるで防御をしたダイミョウザザミ並に硬い
「・・・」
頭の中にイラッという擬音と共に星が飛ぶのを覚えながら
「なあ、何も怖いことをするきはないんだよ、ただ君が誰なのかを知りたいだけなんだ」
「・・・」
「いい加減にしろやぁ!!」
「ひっ!!」
キレた、普段は自称温厚なアレスだが、遂に我慢の限界がきたのだ
「そっちがその気なら!!」
箱を掴み上に持ち上げた
「・・・へ?」
「・・・あ」
中には少女がいた、全裸で
477: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 16:41:23 ID:/PmM5LUj3A
髪は赤と白がコントラストを奏でており、肩まで伸ばしていた。先ほど触っていた髪は頭頂部からピョコンと出ており、そこだけ色が違っていた
体はそこそこ成長しているが幼さを残す体つきで妙な色気を醸し出していた
年齢は10中後半といったところで、顔立ちは文句なしの美少女に入る顔立ちだった
とまあ、ここまではなんとか混乱した頭に入ってきた情報だが
「うわああああ!?」
「きゃあああああ!?」
「のわああああ!?」
「いやああああ!?」
次の瞬間には絶叫に絶叫で返事するなんとも近所迷惑な大合唱が始まった
478: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 16:57:35 ID:m4clO5BUwQ
数分後、二人はなんとか落ち着きを取り戻した
アレスはベッドに腰掛け
少女は依然として箱を被ったままだ
「なあ…ごめん」
事故とはいえ、裸体を見てしまった事を謝罪する謝罪したときに思い出してしまい、赤面した
「さくせんは…しっぱいです…」
少女は箱の中で残念そうに呟く
「なあ、君は誰なんだ?どうして俺の家にいるんだ?俺に何か用なのか?さくせんってなんだ?」
矢継ぎ早に質問を重ねる、そうでもしないとまたあれを思い出してしまうからだ…
「さくせんとは…寝てる間に夜這いしてきせいじじつを作っちゃおーです」
「は?」
少女の口からとんでもない単語が紡がれ、思わず聞き返してしまう
「いったいなんのために?」
「それは…」
少女は箱からでてアレスの前に正座し
「あなたの…お嫁さんになりたいからです」
赤面しながら呟いた
479: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 19:02:59 ID:JLKlcntD3Q
「・・・」
時が止まったかと錯覚する位、アレスは驚いていた
目の前には全裸の美少女がいて、自分のお嫁さんになりたいと言った
自分は別にロリっ気があるわけではないが、それなりに成長している少女の体につい目がいってしまう
「えーと…なんで?」
「密林で貴方を見かけてから…ずっと好きでした…」
「密林?」
それはあり得ない
何故なら密林はモンスターがでる危険な地域の為クエスト中はギルドが人の出入りを禁止している
それにこんな美少女に会ったのは今日が初めてだ
「えーと…俺は君に会った事はあるの?」
「いえ、いつも私が地面の中から覗いてただけでした」
480: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 19:10:56 ID:zOFUY7O9qk
「???」
アレスの頭上に?が渦巻く
「えっと…初めて貴方を見たのは1ヶ月くらい前です」
どうやら少女は自分なりに説明しようとしてくれるみたいなので、アレスは黙って耳を傾けた
「貴方は…密林に来てドスランポスと戦ってましたよね?」
「・・・」
確かに、1ヶ月前は上位に入りドスランポスの討伐を受けたが…
「そのときは…貴方の事を恐い人だと思ってました」
「大きい物を振り回して、モンスターを斬っていく貴方が怖かったです」
確かに、その時は上位の手強さに必死に太刀を振り回していた
しかし、それが彼女の好きとどう関係があるのだろうか?
481: 名無しさん@読者の声:2012/4/29(日) 19:53:30 ID:Oq66myFNVg
最近のお話は、鼻血出そうに\(//∇//)\
[全裸]つCCCCC
482: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 23:32:48 ID:hEL1ryUmTQ
>>481
ふっふっふ、この程度で鼻血を出すとは…まだまだ甘いですねぇ
全裸なんて生ぬるい!!
喘ぎ声とか書いてみたい!!
・・・まあ、文才無いから土台無理なお話なんですけどね
支援感謝です♪
大量出血なさらないように
つティッシュ(スコッティ)
483: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/29(日) 23:37:46 ID:y3moFeW55g
「でも貴方は…私にだけは優しくしてくれました」
少女は赤面しながら続ける
「あの日いつものように海岸をお散歩してたら、貴方が来たんです」
「その時は逃げなきゃって、隠れなきゃ殺されるって思ってました」
「でも、私はうっかり潜る時に砂を飲んでしまいまして…咳き込んでしまったのです」
そこまで聞いた時、アレスはある出来事を思い出す
あの日、アレスは素材ツアーに赴き変なヤオザミと遭遇した
484: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 00:00:26 ID:hEL1ryUmTQ
時は1ヶ月前に遡る
その日は上位に成り立てだったので密林の素材ツアー辺りで稼ごうかと思ってたのだ
ピッケルやら虫あみやらを担ぎ、念のための回復薬を持っていき意気揚々とクエストを受注した
ベースキャンプに到着してこんがり肉を食べる
最早密林のマップは頭に入っており、地図等はいらなかった
そして海岸沿いのエリアに足を踏み入れた時、そのヤオザミはいた
485: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 00:52:56 ID:rGnXDJaNu2
海岸でボーッとしてるのはいつものこと、しかしそのヤオザミはアレスを見るなり急いで砂の中に潜り始めたのだ
しかし、急に体を痙攣させながらまた地面から出てきた
更によく見ると口から少量の砂を吐き出している
「・・・あれ、もしかしなくても砂を飲んだのか?」
いつもなら無視するか邪魔をしてくるので殺すのだが、流石に哀れだと感じ急いで水をかけてやった
ヤオザミはびっくりしたように鋏を上にあげ
またそのまま砂の中に潜っていった
「・・・変な奴」
アレスはそのまま次のエリアに移動したが、それを砂の中からずっと見てる視線には気が付かなかった
486: っファンゴの頭:2012/4/30(月) 11:47:13 ID:Be/EIPX/ow
さて、自分も全裸待機と…間違って皮脱いじゃった…
っCCCCCCCC
っCCC6:02CCC
っCCCCCCCC
ウェヒヒwwwステンバーイ
487: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 13:02:13 ID:Jme75K3El2
>>486
うぇっ!?ファンゴヘッドさんの皮が!?
・・・私の中のイメージではファンゴヘッドに褌一丁という格好なんで…
ネクタイと靴下は忘れないで下さいね?
支援爆弾感謝です♪
488: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 13:14:18 ID:4ue2I1GJ1.
「ランポスもやっぱり微妙に硬いな…」
ランポスの上鱗を剥ぎ取りながらアレスは呟く
「しかし、なんで牙が出るんだよ…鋭牙じゃ駄目なのか?」
「さて…ランポスシリーズを作るにはもう少し必要だな…ただその前に」
後ろから迫る乱暴な気配に太刀を握りしめながら
「本丸を落とさせてもらおうか!!」
振り向き様に太刀を横に薙いだ!!
「ギャアアア!!」
太刀は見事に前足を切り、戦いの火蓋が切って落とされた
489: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 13:39:57 ID:Jme75K3El2
戦いは今の所アレスが優勢だった
上位とはいえ、行動パターンを既に知り尽くしてる為、隙を見つけて切る。隙を見つけて切る。
言うなればずっとアレスのターン!!である
ただやはり上位は上位
当たったら洒落にはならず、かすっただけで痛みが走る
「あまり時間はかけられんな!!」
鬼人切りを使いながら徐々に体力を削る
踵を返してエリア移動しそうになったところを
「逃がさん!!」
足を切り、転ばせた
「ギャア!?」
最初は何が起こったかわからないドスランポスはただもがくだけ
「これで…終わりだ」
太刀を深々と突き刺し、ドスランポスは絶命した
490: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 16:35:10 ID:y.GZtzTwH2
「ふぅ…意外にてこずったな」
戦ってる時は時間が短く感じたが五分以上戦っていた
「いつつ…えぐれてら」
爪をガードした時に引っ掻けたのか、指が少しえぐれていた
「まあ…回復薬でなんとかなるか」
回復薬を飲み、残りを指にかける。その上から包帯を巻いて応急処置を終えた
「さて…ん?」
一匹のヤオザミが近づき、アレスの隣にチョコンと座った
表面が砂まみれなのを見ると恐らく先程のヤオザミだろうか
「・・・」
特に何もすることがないので殻を撫でてみた
ビクッとなりこちらを見たがすぐまたボーッとする
「よし…いくか」
立ち上がり、次のエリアにいこうとするとヤオザミはついてくる
「・・・」
ついてきても困ることはないが、このヤオザミにも群れはいるだろうし
人間と一緒にいるのを見られたら、こいつがどんな目にあうかわからないし…
悩んだアレスは生肉を放り投げた
ヤオザミは鋏を器用につかい食べやすい大きさに切り食べ始めた
それを見届けてからアレスはその場を立ち去った
491: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 16:50:36 ID:Z2TgjF6mk.
「まさかとは思うけど…君はその時のヤオザミ?」
記憶の海を泳ぎ、導きだした結論はそれだった
「・・・はい、そして今日貴方に捕まえられたダイミョウザザミです」
少女は俯きそう答えた
「はい?」
「貴方と別れた後、群れの中で次の長を決めようって話になって…私は戦うのが嫌だから地面に潜って、仲間もそれはもう知ってるから誰も触れないでくれて」
「それで…ついうっかり、地面の中で寝ちゃいました」
「普通死ぬだろ」
アレスが呆れながらも突っ込むが、話を聞く
「それで…皆どうしたかなぁ…って思って地面に出たら…なんか周りが小さく見えて」
「気がついたらダイミョウザザミになってた…って訳か」
「はい」
492: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 16:58:53 ID:y.GZtzTwH2
「それで散歩してたら人がいっぱいいて、私を見るなり皆叫んで、私もそれにびっくりしちゃって地面に潜って」
「ああ…商隊か」
ダイミョウザザミ討伐の依頼者は商隊だった
「それで大丈夫かな?って思って出てきたら貴方がいて…」
「それで捕獲されたってわけか」
「なるほどな」
ここまで聞いて、アレスは正直な所、この少女が元ダイミョウザザミだということを少なからず受け入れていた
ただ、問題はどうして家に忍び込み、なおかつさくせんなんて使ったのか
「じゃあなんで家に入って俺に言わず隠れてんだ?」
「そ、それは…」
少女が顔を真っ赤にしながら呟くが
「ていうかさ、その前に服着せるか」
「はえ?」
今まで話に夢中だったが、少女は未だに全裸だった
493: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 17:07:08 ID:y.GZtzTwH2
とりあえず少女に自分のシャツを着せたが、サイズが大きくブカブカで、なおかつ手が出ておらず、足が見えているという容易に想像出来そうな格好になり、アレスはまた見辛くなった
「えと…動きにくいです」
「動かんでええ、それで?さくせんの内容を教えてもらおうか?」
「あう…そのですね…」
「もしも…貴方に嫌がられたりしたら…どうしようって考えて…それで…」
「既成事実って言葉の意味はわかるよな?」
「はい…夜這いすることです」
「・・・」
少女は茹でたカニくらいに顔を真っ赤にしている。余程恥ずかしいのだろう
自分もそんな趣味は無いので早々に切り上げることにする
494: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 21:32:51 ID:ZUTw3yMk76
「ああ〜まあ、作戦云々はもういいとして」
「はい」
少女はホッとしたような表情でアレスに向き直る
「これからの事なんだけど」
「・・・」
瞬間、少女の顔が緊張で固くなる
「まず、俺としては未だに半信半疑だけど、一応君の話を信じる」
「でも、だからいきなりお嫁さんには出来ない」
少女が泣きそうな顔でうつむく
「正直言えば、俺は君の事を何一つとして知らないし、君がやろうとしてた事もあまり大手を振って良いことだとは言えないんだ」
「・・・」
「それにいきなり来ていきなりお嫁さんにしてもらいたいって言われても反応に困るし、心の準備が必要だよね?」
ここでアレスは一旦言葉を切り
「でも…君を家から追い出すと聞かれれば、答えはNOだ」
「!!」
少女は驚いたように顔をあげる
495: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 21:39:36 ID:4Ly5gJJWkc
「理由はどうあれ、俺を慕ってここまで来たみたいだし、何より帰る場所も無いよね?」
「あう…」
「ここで見捨てても目覚めが悪いし、君が本当にお嫁さんになりたいかの覚悟を見たい」
「覚悟…ですか?」
「うん、見たところ君はまだダイミョウザザミの時の感覚が抜けてないよね?」
「はい…なにかを被ってないと落ち着かなくて」
「俺のお嫁さんになるにはそれを含め人間の生活に慣れてもらわなきゃ困るんだ」
少女は目を伏せていたが、決心したようにアレスをしっかりと見ながら
「・・・頑張ります」
しっかりと言葉を紡いだ
496: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 22:12:20 ID:QCTlFvi9LI
「その言葉に偽りは無いね?」
「はい」
「・・・そう」
アレスは少女を静かに抱き締めた
「っ!?あ、あの…」
「アレス」
「ふえ?」
「俺の名前、アレスっていうの、君は?」
「あ…ミュウ」
「ミュウか」
アレスは笑いながらミュウを抱きしめ
「これからよろしく…ミュウ」
「あ、は、はい!!」
「わからないことは教えてあげるからね」
「はい!!アレスさん!!」
497: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 22:15:45 ID:QCTlFvi9LI
「まあ、要は慣れだからね」
「私、アレスさんのお嫁さんになれるように頑張ります!!」
「その意気だな」
二人はもう一度抱き合い、お互いを抱き締めた
今は同居人というスタートだが、二人が夫婦になるのはそう遠くない未来かもしれない…
【恥ずかしがり屋の大名】
fin
498: 名無しさん@読者の声:2012/4/30(月) 22:20:02 ID:x7tbOw7DrA
乙
CCCCCCCε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(  ̄◇ ̄)┘
499: 名無しさん@読者の声:2012/4/30(月) 22:20:51 ID:L6TXgKgnhg
ちょっとMHP3rdのアルバ狩ってきた
DLクエだったけど楽に狩れて本当に「裏ボスかっ」と一人でツッコミを入れてみる
というわけで
つ漆黒龍の翼膜 天をつらぬく角 C×6
500: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 22:22:15 ID:QCTlFvi9LI
皆さん、こんばんは
さぎしです
えーと、まず謝らなければいけないことが二つ
一つ目は、読みにくい文章申し訳ないのと、キャラの口調やら性格やらがコロコロ変わってしまう事
二つ目は、更新頻度の減少
すみませんでした
さて、次は>>464さんのリクエストでティガを書きます
もちろん捕食描写いれるんですけど、私はグロを書けない性格なので予め拙い表現をすることと、同人誌的展開になってしまう事をご了承下さい
後、微エロ(?)含みますのでsageで行きたいと思います
それではまた後程お会いしましょう
501: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/4/30(月) 22:27:53 ID:QCTlFvi9LI
>>498
支援感謝…って、待ってー!!逃げないでー!!
>>499
私は確かそのクエストは二乙だった気が…なんでもありません
翼膜+天角+支援感謝です♪
アルバ一式を作るのに何体狩った事やら…
後、>>500に追記で
リクエストやご意見もまだまだ募集中です
こんな話を読んでみたいとかを是非!!
502: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 00:01:08 ID:Y1bR1ZiTYY
【甘い轟竜】※下有
フラン「ティガレックスのクエストある?」
そういいながら受付カウンターに寄りかかる女性ハンター、整った顔立ちだがその表情からは凛とした雰囲気を漂せながらもどこか幼くも、物事を正しく見据えそうに感じられる
彼女の名はフラン
ユクモ村の現役ハンターの一人である
年は20とやや他のハンターに比べ若いが、その分パワーは有り余っており、他のハンターにヒケを取らなかった
「あら、フランさん。ベリオシリーズお作りになられたんですね?」
フラン「もっちろん!!」
フランは胸を張り誇らしげに見せつける全体的に露出の高いベリオ装備は出るとこは出て引っ込むとこは引っ込んでいるスタイル抜群のフランにはぴったりの装備だった
フラン「これを作る為に棘と牙を何回折ったか…」
ため息をつきながら苦労談を語るフラン
そこには誰もが通る素材集めの大変さがにじみ出ていた
フラン「それで?ティガある?」
「そうですねぇ…」
受付が受注書を漁りながら
「今ある依頼は砂原のティガレックス討伐ですね」
フラン「じゃあそれでいいわ」
「わかりました、クエストを受注しておきますね」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
フラン「うん、いってきまーす」
503: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 00:06:49 ID:Y1bR1ZiTYY
砂原に着き、ベースキャンプから支給品を取る
フラン「うーん…一応回復薬持ってきたけど…応急薬で足りるかな…」
支給品とにらめっこするフラン、どうやらアイテムを持っていくか困っているらしい
フラン「ん〜、まあいっか、臨時アイテムポーチあるし」
物事をあまり深く考えないフランは必要な物を全てアイテムポーチに入れた
フラン「さて、と…いきますか!!」
背にチェーンブレイド改を担ぎ、意気揚々と砂原に足を踏み入れた
504: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 00:16:18 ID:Y1bR1ZiTYY
フラン「うーん…やっぱりリノプロスがいるか…」
フランは草を食んでいる草食竜を見てため息をつく
基本、草食竜は温厚で襲っては来ないが、アプケロスやリノプロスといった砂漠や砂原を生息地域にしている草食竜は気性が荒い
フラン「ま、バレなきゃ問題な…あたっ!!」
リノプロスを無視しようとした瞬間、いつの間にか接近していたジャギイに腕を噛まれた
フラン「この、上等じゃない!!」
チェーンブレイド改を抜き放ち、瞬く間にジャギイの首をはねる
フラン「全く…不意討ちなんて卑怯な手を使うからよ」
装備の上からだったので大した事はないらしい
フランが太刀を背に背負い直し、辺りを伺うと
フラン「っ!!飛竜種の風切り音!!」
直後、自分からやや離れた所にティガレックスが降り立った
ティガレックスは降り立つと同時に、リノプロスを蹴散らし、その肉を咀嚼した
フラン「あれが…ティガレックス…」
フランは恐怖に駆られながらも、ペイントボール片手に静かにティガレックスに近づいた
505: 464:2012/5/1(火) 00:19:06 ID:9aRhvkH9Ok
リクエストした者です
ものすごく感謝です!
まさか自分がリクエストしたものを
しかもシチュエーションまで…
これからも支援し続けることをここに誓います!!
つC×999
506: 464:2012/5/1(火) 00:36:03 ID:l0eh7Yfw42
ご…ごめんなさい
上げちゃいました…
今度気をつけます…
507: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 06:29:35 ID:Dt3amyYGdw
>>505
別にあげても構いませんよ
下手なエロを見て不快になる方いるかもしれないのと、私が恥ずかしいだけですからwww
支援感謝です♪
私こそ、もったいないお言葉ありがとうございます!!
ただ、ご期待に応えられるような物には出来ないかもしれませんorz
508: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 06:35:50 ID:Dt3amyYGdw
フランはティガレックスの背後からゆっくりと近づき、ペイントボールを付着させた
ティガレックスは驚いて辺りを見回すが、フランを発見すると威嚇の咆哮をあげた
フラン「轟竜って言うくらいだし…バインドボイスも危ないよね…」
フランはティガレックスとは初めて戦う
書物で読んだりや、友人の武勇伝でしかティガレックスの概要を把握していないのだ
友人からは、怒ったら注意しろとだけ言われていた
つまり、怒らせなければそれなりに楽に戦える相手なのだろうとフランは思っていた
数分後、彼女は自分を殴りに行きたいと思うほど後悔するわけだが
509: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 06:45:01 ID:2r0Lp4KiZ6
フラン「何よこれぇぇぇ!?」
砂原にフランの大絶叫が響き渡る
その後ろを四本足でフランを追いかける轟竜
恐ろしいスピードで徐々にフランとの距離を詰めていき、遂には振り向いたらすぐ後ろにいるという感覚に襲われる程に近づいていた
フラン「友人…後でぶっ飛ばす!!」
フランは右に跳び、轟竜の突進を避ける。その後ろを轟竜が通り、フランは冷や汗をかくのを覚えた
フラン「何が、怒らせなきゃ大丈夫よ!!むちゃくちゃ恐いじゃない!!」
フランの怒声に反応したのか、ティガはまたこちらに向く
フラン「ひっ!!こ、こっちくんなぁ!!」
フランが駆け出すのとティガレックスが駆け出すのはほぼ同時であった
フランはティガにまだ数回しか切りつけてない
突進が止まった時や、飛びかかりの大きな隙を狙ってしか攻撃出来ないのだ
よく観察すれば突進の合間に僅かな隙があるのだが、フランはそれを見る余裕は無かった
510: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 17:51:31 ID:hN1ntevd4E
フラン「はあ…はあ…もう、スタミナが…」
フランはあれからずっと走り続けていてティガの攻撃をかわしているばかりだった
尻尾に数回切りつけたが、そんなことお構いなしにティガは突進を続けていて、いつしかフランのスタミナは底を尽きていた
フラン「きゃう!!」
派手な音を立てて転んでしまったフラン
起き上がろうにも足に力が入らず這いずるしかなかった
フラン「(はあ…一乙かぁ…)」
後ろからティガが迫ってくる気配を感じ、フランは目を瞑った
511: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 20:25:23 ID:0PDrDqKcNU
フラン「・・・?」
いつまで経っても衝撃が来ない事を不審に思いゆっくりと目を開ける
フラン「っ!?」
いつの間にか自分は仰向けにされてティガが自分に覆い被さっていた
金の瞳と視線がぶつかった時、ティガレックスの口が大きく開いた
フラン「や、やだやだやだやだ!!」
手足をばたつかせ必死の抵抗を試みるが、腕を押さえつけられてる為上手く動かせないのだ
フラン「い、いやあぁ…」
徐々に近づいてくる口
この後にフランに起こるであろう事態はフランにも容易に想像出来た
丸飲みか、頭からバリバリといかれるか
どちらにせよ、フランはなんとしても胃袋に入るわけにはいかなかった
512: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 20:36:01 ID:b4k9Q0aKi.
結果、フランが取った行動は至極単純だった
フラン「このぉ〜、離せ!!離せ!!このトカゲ!!」
ひたすらに暴れる事である
手足を動かせる範囲で動かし続けて、ティガの気を惹き付け、逃げるという算段である
・・・だが
フラン「ひゃあ!?」
ティガがフランの顔を舐めつける
肉厚の舌に舐められ気持ち悪さに鳥肌が立ち、力が入らない
フラン「や、止めて…」
フランを舐め続けるティガに懇願をするが、言葉が伝わらないどころか逆に行為を激しくさせている始末
いつしかフランは舐められ続けるのを我慢するしかできなかった
513: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 20:45:03 ID:b4k9Q0aKi.
フラン「ひゃあ!?な、何して…うく…」
ティガは顔を舐めるだけでなく、牙を上手く使いベリオ装備の上着部分を脱がしにかかっていた
それに気づいたフランが叫んだ瞬間、肉厚の舌を口の中に入れられた
フラン「んー!!んむ…くちゅ」
舌で口内を蹂躙され、空気が一気に逃げていく
舌を無理矢理絡ませられて涙が滲む
フラン「ぷはっ!!…はあ…はあ」
舌を離された時には肩で息をしていた
ティガの目にはトロンとした目付きのフランが写し出される
それと同時にティガが上着を脱がした
514: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 21:23:52 ID:0PDrDqKcNU
フラン「へっ!!あ!!いやっ!!」
形のよい胸が外気に晒され慌てて隠そうとしても手足が動かせない
そのままティガが何をするかと見ていたら
ちゅる…ぴちゃ
フラン「ちょ!?何して…ひん!!」
ティガが舌を器用に使いフランの胸を弄る
乳房を揉むように舌を押し付けたり、乳首をつついたりして見た目とは裏腹に繊細な動きで愛撫を続ける
フラン「や、やだぁ…気持ち悪いのに…気持ちいいよぅ…」
涙を流しながら愛撫を受け入れるフラン
いつしかティガから受ける愛撫に反応するようになっていた
515: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 21:41:52 ID:KQ3iuMSrxs
フラン「やん!!はあ…あふ、くっ、うん!!」
時に乱暴に、時に優しい舌使いで胸を責め立てられる
フランはそれに反応してしまうが
フラン「(駄目…こんなの…駄目)」
この快楽に溺れていたいという欲望と、この状況から抜け出したいという冷静な自分がせめぎあっていた
フラン「ひっく…ぐす…」
いつしかフランは幼子のように泣きじゃくっていた
どうしていいか分からない
自分が何をしたいのか分からない
そんな混乱がフランに泣きじゃくるという行動に走らせた
516: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 23:06:38 ID:46LENFHDTs
しかし、そんなフランの行動がティガになんらかの印象を与えたのか
胸への愛撫を中断して、こちらを覗き込んでいた
フラン「?」
フランは未だに混乱している頭をどうにか働かせながらティガを見つめる
「グルルルル」
ティガは優しく唸りながら、フランの涙を舐めとるように舐め始めた
その舐め方は不思議と悪い気はしなかった
フラン「・・・」
フランがゆっくり手に力を込めると、ティガは押さえていた足をどけた
暫し、両者が見つめあい
「グルル」
ティガはそのまま後ろを向き、どこかへと飛び去ってしまった
フラン「・・・」
残されたフランは落ち着きながらも乱れた衣服を整えて
フラン「クエストリタイアかな…」
そう呟いた
自分でも不思議に思っている。あんなことがあったにも関わらずあのティガレックスを恐いとは思わなかった
フランは身支度をして、クエストリタイアの狼煙をあげた
517: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 23:11:43 ID:46LENFHDTs
「フランさん!!ご無事だったんですね!?」
集会所に戻ったフランを出迎えたのは心配そうな顔をした受付だった
フラン「あ…うん」
「よかった…観測隊からフランさんが捕食されたって聞いた時はどうしようかと…」
やや涙目になりながら受付が安心したように呟く。やはり、依頼を斡旋した手前責任を感じているのだろう
フラン「大丈夫だよ、こうやって帰ってきたんだから」
「でも…どうやって抜け出したんですか?」
フラン「あー…それは…」
フランは出来ればあれは誰にも話したく無かったので濁すことにした
フラン「なんか、美味しそうなリノプロスの匂いでも感じたんじゃないかな?」
「?」
受付は訳がわからないといった表情をしていたが
「まあ…お疲れでしょうし…今日はゆっくりとお休みになられて下さいね?」
フラン「うん…そうする」
518: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 23:18:02 ID:10NGvcBn.Y
家に帰り装備の点検をする
意外な事に、ベリオ装備の上着はどこも切れてたり千切れてはおらず、綺麗な状態だった
フラン「手加減してたのかな…」
轟竜の力ならこんな装備は容易く引きちぎれる筈 そうしなかったのはやはりあの行為をしたかったから?
フランの頭は次第に混乱を増していった
あの轟竜はなんだったのか
何故捕食しなかったのか
何故自分を逃がしたのか
頭の中で、何故が何度も何度も渦巻く
そして導きだした結論は
フラン「ティガレックスのクエストを受けるのを止めよう」
純粋な拒絶だった
もちろん未だに恐怖は残っているが、なんとなくあのティガレックスを嫌とは思えなかった
ただ、混乱してる頭でもう一度あの轟竜に出会ったら何をしでかすか分からないからだ
落ち着いたらまた会いに行こう
そんな事を思いながらフランはベッドに横になった
519: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/1(火) 23:33:09 ID:tQBup9ucbE
翌日、フランは集会所に赴いていた
「おはようございます、フランさん」
フラン「おはよう」
「えっと…クエストにいかれるんですよね?」
フラン「うん…」
「えっと…その…」
昨日の事がまだ尾を引いているのか、やや躊躇いがちに受注書を漁る
フラン「心配しないで、受けるのはディアブロスだから」
途端、受付の顔が安心したように輝き
「はい!!ディアブロスですね!?」
フラン「あ…まあ、うん」
「お気をつけていってらっしゃいませ!!」
フラン「あ…、行ってきます」
520: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/2(水) 17:36:37 ID:5awkCpOTJc
フラン「うへ…暑い」
砂原につくや否やベースキャンプのベッドに寝転がるフラン
ショット「旦那さん、いかなくていいのかニャ?」
フラン「いいの、少し休む」
ショット「昨日あんなに寝たのにかニャ?」
フラン「うるさいわね〜、休ませなさいよ」
ショット「・・・旦那さん昨日から何か変ニャ」
フランとはかなり長い付き合いであるオトモのショットはフランの異変に気づいていた
しかしフランはいつも自分に相談して一緒に悩んでいたのに、今回は自分に相談はなく、話そうともしなかった
彼女が話したくないなら無理に聞きはないが、やはり彼女に力になりたいとショットは心から思っていた
521: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 00:35:37 ID:meKR5wKa2c
フラン「そろそろいこっか」
フランは立ち上がり身支度を整える
ショット「ようやくかニャ、待ちくたびれたニャ」
ショットは切れ味を確かめるようにニャン刀を振る
フラン「待たせちゃってごめんね」
フランは申し訳なさそうに謝る、しかしショットは
ショット「旦那さんがマイペースなのはわかりきってることニャ、今更きにしないニャ」
フラン「・・・ありがと」
フラン「さて、いきますか!!」
ショット「旦那さん」
フラン「ん?」
ショット「その…あまり無理はしないでほしいニャ」
ショット「旦那さんが頑張るのは見てて僕も嬉しいけど…旦那さんが無理する所は見たくないニャ」
フラン「・・・ショット」
フラン「わかった、無理はしないよ」
ショット「ニャー」
522: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 00:40:34 ID:9InhhhQ79Q
フラン「しかし…暑いね〜」
フランはクーラードリンクを飲み干し、砂原の真ん中を歩いていた
ショット「僕はあんまりきにニャらないけど…旦那さんは気になるかニャ?」
フラン「んー、クーラー飲まないと死んじゃうね」
ショット「洒落にならないニャ」
フラン「さて、ディアブロスはどこにいるのかな?」
ショット「旦那さんはディアブロスと戦った事はあるのかニャ?」
フラン「うん…皆に連れられて見学って形で」
ショット「じゃあまともに戦うのは初めてかニャ」
フラン「あの時はあんなの倒せないって思ってたけど…いつの間にかこれくらいのクエストは受けられるようになったんだな…」
ショット「そうニャ、旦那さんは日々成長してるニャ、自信を持つニャ」
523: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 00:47:13 ID:9InhhhQ79Q
フラン「ショットは私をいつも励ましてくれるね」
ショット「旦那さんが励まさせるような態度を取るからニャ」
フラン「あはは、ごめ…」
ドゴーン!!
フラン「っ!!」
ショット「ニャー!?」
突如としてフラン達の真後ろから突き出た角
そこから姿を表したのは紛れもない暴君 ディアブロスだった
フラン「ディアブロス!!」
フランは後ろに飛び退き距離を取る
それと同時にディアブロスは地中に潜った
ショット「ニャ、どこから来るかわからないニャ…旦那さん!!」
フラン「わかってる」
フラン武器を仕舞い、走り始めた
ディアブロスは下から狙ってくるため、走って居場所をわからなくし、撹乱するのだ
痺れを切らしたディアブロスが飛び出た所に太刀を降り下ろす
浅くではあるが、足に傷をつける事が出来た
524: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 00:53:02 ID:meKR5wKa2c
フラン「そこ!!」
切り下がりを利用して、足の間に潜り込み足を切りつける
ディアブロスは尻尾を回して応戦するが、足元にいるフランには当たらない
フラン「これでどう!?」
フランは練気を溜めて、ディアブロスに必殺の鬼人大回転斬りを繰り出した
刀身が白く輝き鮮血が走る
ディアブロスは思わず大きくよろめき、たまらず地中に逃げる
フラン「させない!!」
尻尾まで潜り込むのと同時にフランは音爆弾を投げつけた
不快な音が地中にいるディアブロスには効果絶大で地中からでてもがき苦しむ
フラン「はあああ!!」
そのまま怒濤の連続攻撃を叩き込み、練気を黄色にまで溜めた
525: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 00:58:52 ID:meKR5wKa2c
ディアブロスが地中から飛び出し、体制を整える
フランを睨み付け、口からは黒煙が吹き出ていた
フラン「怒ったみたいね…ショット!!」
ショット「了解ニャ!!」
フランは武器を仕舞い、いつでも逃げられるように走り出す
怒り状態にして暴れさせた後の疲労で一気に叩くというのが彼女の戦闘スタイルだった
しかし、フランは怒り状態のディアブロスのスピードを甘く見ていた
ディアブロスが突進を開始したの同時にディアブロスに向けて走り出す
ギリギリまで惹き付けてから横に飛び退く予定だっのだが
フラン「はやっ!?きゃあああ!!」
予想外のスピードに足がもつれてしまい、ディアブロスの突進を正面から受けてしまった
526: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 01:05:52 ID:meKR5wKa2c
ショット「旦那さん!!」
ショットが懐から回復笛を取りだし吹き始める
ショット「ギニャア!!」
だが、ディアブロスが尻尾を打ち付け、ショットを弾き飛ばした
フラン「ショ…ット」
フランは突進の衝撃がまだ残っており、ふらついていた
「グォォォォ!!」
ディアブロスは高らかに咆哮をあげる
フラン「しまった、バインドボイス!!」
なんの対応もしていないフランは耳を塞いで耐えてしまう
次に目に入ったのは目前まで迫るディアブロスの角
フラン「(私…死ぬのかな?)」
フランには数秒後にはあの角に串刺しにされている自分が写っており、どう足掻いても避けれない未来だということもわかっていた
フランは逃れられない死を前にして目を閉じた
527: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 02:31:52 ID:xPrX795wMM
フラン「・・・?」
何も起こらない
確かにフランは角竜の角に突き上げられる未来を辿るはずだったのだが…
ゆっくりと目を開けると、見覚えのある青と黄色のストライプ
まるでフランを守るように立ちはだかるその影は
フラン「ティガ…レックス」
轟竜 ティガレックスだった
528: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 02:37:55 ID:xPrX795wMM
轟竜はチラリとフランを見ると角竜に向き直り威嚇の咆哮をあげた
角竜は突然の乱入者に混乱してたようだが、自分の縄張りを侵す者は全て削除と言わんばかりに角を突き立てる
ディアブロスの行動は概ね正しい
会ったばかりの乱入者は実力がわからずまずは様子見というのが多い
ならばこちらから不意討ちをかけてやれば無様な醜態を晒せる、と
しかし、ディアブロスの最大の誤算は、相対している轟竜はただの轟竜ではなかった
轟竜は爪でディアブロスの目を潰す、ディアブロスは驚いて飛び退くが右目を潰されてしまった
轟竜は右目が潰れたのを確認すると、死角に入り込むように右側に移動し、豪腕で薙ぎ払った
たまらず転倒する角竜
それを押さえつけ、轟竜は自慢の牙で角をへし折った
529: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 02:43:31 ID:zENg4eWgjc
ショット「旦那さん!!何してるニャ!!こんなとこにいたら巻き込まれるニャ!!」
フラン「・・・」
突然の轟竜の出現
あんなにてこずっていた角竜を蹴散らした轟竜をフランはどうしても初めて会う気がしなかった
さらに轟竜をよく見ると身体中傷だらけである
つまり、あの轟竜はかなりの修羅場を潜り抜け、場数を踏んできた上位に相当するモンスターであると
しかし、これは下位のクエストで本来乱入はおろか、上位モンスターは出現はしない
ギルドでさえ予測しえない異常事態にフランはある答えを導きだしていた
あの轟竜は、先日あった轟竜と同じだと
530: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 02:50:59 ID:xPrX795wMM
そうこうしてる内に戦いは終わりに近づいていた
角竜を踏みつけ勝利の雄叫びをあげる轟竜
角竜はもう虫の息だった
角竜の瞳に光が失われる。それと同時に轟竜は踏みつけていた足をどけてフランにゆっくりと近づいた
フラン「・・・」
フランは動かない
動けないかもしれないが、フランは動かなかった
ショット「旦那さん!!何してるニャ!!早く逃げるニャ!!」
フランを庇うように前に立ちニャン刀を構える
ショット「だ、旦那さんに少しでも触れてみろニャ!!ボコボコのギッタンギッタンにしてやるニャ!!」
主人を逃がそうと轟竜の前に立つショット
しかし全身の毛は逆立ち、今にも逃げ出しそうな雰囲気だった
ショット「旦那さん?」
フランは何かに誘われるようにゆっくりと轟竜に近づく
轟竜はそれをただじっと待っているだけだった
531: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 02:58:29 ID:xPrX795wMM
フラン「・・・あの時の、ティガレックスだよね」
轟竜に触れながら疑問を口にするフラン
轟竜はそれに優し気な唸りで答えた
フラン「なんで?なんで私を助けるの?」
轟竜は答えない
フラン「・・・」
フランは太刀を抜き放ち、轟竜に突きつける
轟竜はただそれをじっと見続けているだけだった
フラン「・・・」
フランは理解している
自分が本気でこの轟竜と戦えば自分が負ける事を、圧倒的なまでの力の差を見せつけられてなお、彼女は太刀を降ろさない
何故なら、彼女は狩人だから
この轟竜には恩がある
しかし、相手はモンスターでこちらは狩人
相反する存在だからこそぶつかり合うしかないのだ
フラン「私達は…多分また出会う」
太刀を突きつけながらフランは言葉を紡ぐ
フラン「だから…次会うときは…遠慮はしない」
532: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 03:02:44 ID:xPrX795wMM
フランの強い決意
轟竜はそれを察したのかゆっくりと去る
フラン「待って!!」
フランの呼び止めに、轟竜は振り替えり唸る
フラン「おまじない…私に会うまで、絶対に誰にも狩られないように」
フランは轟竜に近づき、その口に唇を重ねた
轟竜は満足気に唸り、そのままどこかへと飛び去った
フラン「・・・」
フランはそれを静かに見送る
その瞳に強い決意を灯しながら
533: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 03:09:11 ID:zENg4eWgjc
数年後、集会所では腕利きのハンター達がある話し合いをしていた
「おい、あの噂は本当だったのか?」
「ああ、バカ強いティガレックスだとよ」
「知ってるぜ、俺会ったことあるからな」
「マジかよ!?どんなだった!?」
「どんな…って、ありゃ化物だよ…人間じゃ勝てねぇよ…」
「ちょっと!!クエスト受注しないなら溜まり場にしないで下さい!!」
受付の忠告にハンター達は頭を書きながら散っていく
「はあ…最近はティガレックスのせいで、めっきり依頼も減っちゃったしなぁ…」
「ねえ、クエスト受注していいかな?」
「はい…って、フランさん!!」
フラン「相変わらず暇そうね」
「暇っていうか、クエストを斡旋出来ないんですよ〜」
534: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 03:15:21 ID:xPrX795wMM
フラン「何?依頼不足なの?」
「不足っていうか…まあ、そんなところですよ」
フラン「まあいいわ、クエスト受けていい?」
「あ、はい!!何のですか?」
フラン「ティガレックス」
フランが轟竜の名を口にした瞬間、集会所の空気が凍りついた
「・・・え?」
受付も笑顔がひきつる
フラン「駄目?HRも問題ないと思うんだけど」
フランは微笑みながら受付に語りかける
「フランよぉ、無茶は言わんから、止めておけ」
「そ、そうだよ!!命を捨てる気か!?」
「確かに、ここ最近お前は伸びてきてるけどよ…」
「お前は期待の若手なんだからさ!!」
ハンター達は口々に考え直すようにフランを諭す
しかしフランは凛とした口調で
フラン「あのティガレックスには借りがあるから、私が狩らなくちゃいけないの」
そういいながら受付の受注書を手に取り
フラン「じゃあ、行ってきます」
残された者は皆唖然としていたが、ややあってフランの無事を祈願し始めた
535: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 03:23:04 ID:zENg4eWgjc
あれから数年
フランはハンターとして大きな成長をしていた
今ではフランが狩れないモンスターはいないとまで噂されている程に
しかし、彼女はティガレックスのクエストだけは絶対に受けなかった
彼女の過去を知る一部の者は理由を察し、深くは聞かなかった
ベリオSを身に付け、背には琥珀の刀、ライトニングワークスを背負う彼女は、ただ一点を見ていた
視線の先には轟竜 ティガレックスが待ち構えていた
フラン「おまじない、効いたんだね」
フランは柔らかく微笑み、しかし次の瞬間には狩人の顔になり、ライトニングワークスを抜き放った
フラン「じゃあ…いくよ」
フランが駆け出すの同時に、轟竜も地を蹴った
【甘い轟竜】
fin
536: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 03:26:00 ID:zENg4eWgjc
どうにも寝れなくて執筆した結果がこれだよ!!
皆様おはこんばんちわ
さぎしです
リクエストされたティガレックスを書きましたが…
誰か私にアルティメットファイナル土下座をする権利を下さい
折角リクエストしてくださったのにご期待に答えられなくてすみませんでしたぁ!!
537: っファンゴの頭:2012/5/3(木) 07:26:34 ID:cNuH.yi6uQ
∪∪∪∪∪∪∪∪
⊃CCCCCCCC⊂
⊃CCC5:43CCC⊂
⊃CCCCCCCC⊂
∩∩∩∩∩∩∩∩
ウェヒヒwwwステンバーイ
あ、焼き土下座なら言ってくれれば準備しますよ?
538: 名無しさん@読者の声:2012/5/3(木) 08:05:33 ID:3Zewjy5m3Q
おつー
俺の嫁月迅竜はまだかね…
539: 464:2012/5/3(木) 10:43:50 ID:l0eh7Yfw42
リクエストした者です
ど 土下座なんてしないでください!
とても面白くて、更新をwktkしながら待ってたし…
リクエストありがとうございました!
なんか偉そうですが、お腹いっぱいになる作品を書いていただいて俺は満足です!
つC×9999 轟竜の天鱗×2
540: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 13:03:50 ID:zomXB8ZOco
>>537
焼き土下座はお膝が熱くなるからヤなのです
・・・はい、すみません
支援爆弾感謝です♪
>>538
乙狩れ様です♪
月迅竜…ナルガたんの事かー!?
>>539
土下座が駄目なら切腹か!?
あんなので満足いただけていただけるとは、こちらこそありがとうございます!
リクエスト話は書いていて楽しかったです!!
本日はバタバタしていて更新がやや遅くなりますが、必ず更新いたします
next story
【迅竜と一緒 決着編】
541: 名無しさん@読者の声:2012/5/3(木) 17:39:02 ID:H2aF8fMTEE
ナルガたんのSS見てからナルガたんを捕獲するしかナルガたんを狩猟する方法がなくなってしまってナルガたんナルガたんハアハアナルガたんハアハア
つC
542: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 23:14:54 ID:zN3hlLRSWU
>>541
なるほど、つまりナルガたんの捕獲数カンストをとうに越えたなおまだ捕獲し続けたと…え?違う?
支援感謝です♪
543: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 23:19:24 ID:zN3hlLRSWU
【迅竜と一緒 決着編】
〜〜〜ユクモ村〜〜〜
キリ「久しぶりだな、ユクモ村」
黒服「ええ、遠征や滞在を含め二週間は後にしてましたね」
キリ「なんだかんだで、お前にも世話になったな」
黒服「こちらこそ、依頼を受けていただき感謝しています」
キリ「ギルドからの依頼なら、しゃあないだろ」
黒服「キリさん、本当にありがとうございました。またお会いできたらお会いしましょう」
キリ「ああ、そうだな」
黒服「最後に、あの村に関しては他言無用でお願いします」
キリ「まかせろ」
黒服「では、私はこれで」
キリ「・・・」
544: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 23:24:58 ID:zN3hlLRSWU
〜〜〜キリの家〜〜〜
キリ「うおーい、帰ったぞー」
キリ「なんだ?誰もいないのか?」
ナクル「?」ヒョコ
キリ「お、ナクル」
ナクル「!!」
キリ「ただい…どあっふぅ!?」
ナクル「キリ!!キリ!!」
キリ「ちょ、抱きつくn」
ナクル「キリだよね!?本物だよね!?帰ってきたんだよね!?」
キリ「ちょ、ナクr」
ナクル「キリが帰ってきた!!キリが帰ってきた!!」
キリ「・・・ナクル」
ナクル「・・・」
キリ「ただいま」
ナクル「お帰りなさい」
545: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 23:29:19 ID:zN3hlLRSWU
ナルガ「なんだ、生きてたのか」
クルガ「やっほー」
キリ「二人とも、ただいま」
ナクル「♪〜♪」
クルガ「うわ…ナクルから幸せオーラが…」
ナルガ「ここ二週間は生気が感じられなかったからな」
キリ「まじか…悪いな、淋しかったろ?」
ナクル「大丈夫だよ…キリの事信じてたから」
キリ「・・・そうか」
ナルガ「長旅で疲れただろう?休むか?」
キリ「そうだな、そうさせてもらうよ」
キリ「考えも、まとめたいしな…」
ナルガ「・・・」
546: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 23:36:54 ID:zN3hlLRSWU
キリ「・・・」
キリ「・・・」
キリ「・・・ナクル」
ナクル「!!」ビクッ
キリ「隠れてないで、こっち来なさい」
ナクル「・・・」オズオズ
キリ「・・・」
ナクル「・・・」
キリ「・・・ラオシャンロン討伐に行った時な」
ナクル「うん」
キリ「ミラルーツに会ったよ」
ナクル「え!?」
キリ「すごい美人さんだった、でも年齢かなり年上だったんだぜ?」
ナクル「・・・」
キリ「睨むなよ、不可抗力だろ?」
キリ「それでさ、飛竜や古龍達が共存する村に行ったんだ」
キリ「そこの住人は、皆飛竜や古龍なんだ」
キリ「今のナクル達みたいに、人間になったらしい」
ナクル「・・・」
547: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/3(木) 23:43:20 ID:zN3hlLRSWU
ナクル「・・・お話」
キリ「ん?」
ナクル「どんな…お話したの?」
キリ「・・・色々かな」
キリ「ナクル達の事や、これからの事…そして」
キリ「ナクル達を、元に戻す方法」
ナクル「・・・」
ナルガ「・・・」
548: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 17:09:06 ID:zQpMfI/xLA
〜〜〜村〜〜〜
ルー「確認の為にお聞きしますが、キリ様のお屋敷には三体の迅竜がいらっしゃるのですね?」
キリ「まあな」
ルー「それで…彼女達を元に戻す方法でございますが」
キリ「あるのか?」
ルー「それを話す前に、私達の事を少しお話しなくてはなりません」
ルー「この村では、お察しの通り飛竜や古龍が共存をしていますが、皆この村の出身ではありません」
キリ「どういう事だ?」
ルー「近年、飛竜や古龍が突然人間に変異するという事例が増えてきているのです」
キリ「なんだと!?」
ルー「ご存じかと思いますが、長く生きた龍は人間に自由に変異出来る能力を取得出来る種が稀にいます」
ルー「ちなみに、私もその一匹です」
キリ「・・・何歳?」
ルー「詳しくは言えませんが、百は生きています」
キリ「・・・」
549: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 17:18:48 ID:mBl5jro7Zo
ルー「話を戻しましょう、そういう能力を取得した龍達はまず人間に興味を持ち、人間社会に溶け込もうとします」
キリ「なんだか不気味だな…」
ルー「知り合いの峯山龍がドンドルマで結婚したとか、様々な話が耳に伝わってますわ」
キリ「わお」
ルー「ですが、人間の思考や考えに共感出来ない種もいます」
キリ「だろうな」
ルー「そこで私はこの村を作り、そういった者達を束ねようと思い付いたのです」
ルー「束ねてどうこうする気はないのでご安心を」
キリ「それはありがたい」
キリ「(そんな事になったら各地のハンターが溶けるからな…)」
550: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 17:23:44 ID:zQpMfI/xLA
ルー「そういった人間に変異出来る能力を持った者は古龍や長く生きた飛竜に多いです…しかし」
ルー「あそこにいる子供達ですが、左から順番にランポス、ゲネポス、ギアノス、イーオスです」
キリ「なん…そう言われれば、特徴を捉えてるような…」
キリ「だが、長く生きた竜だろう?みたところドスにはなってないようだが?」
ルー「キリ様と一緒に居られる、迅竜達と同じなんですよ」
ルー「あの子達も、突然人間になって驚いたようですから」
キリ「・・・」
551: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 17:34:03 ID:mBl5jro7Zo
ルー「ですから、この村ではそういった者達を保護するという手段を取ってるのです」
ルー「何故なら…一度変異したら、二度と戻れませんから…」
キリ「・・・おかしくないか?さっきは戻す方法があるとか」
ルー「ご説明いたします。二度と戻れませんと言いましたが、それは人間にも竜にも戻れないということです」
キリ「?」
ルー「本来ならば強い意思があれば元に戻れます、しかし竜は好奇心が旺盛で少しだけこの状態を楽しもうと思ってしまう者もいるようです」
ルー「しかし、そう思ってしまうと二度と竜には戻れなくなります」
ルー「逆を言ってしまえば、強く竜に戻りたいと願えば竜に戻り、人間には戻れません」
キリ「なるほど、そいつらをこの村で保護して選ばせるというわけか」
ルー「概ねそうですわね」
キリ「つまり…ナルガ達はいつでも元に戻れたって事なのか…」
ルー「まあ、そうなりますわね」
552: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 21:49:11 ID:9R3RGirtBk
ルー「ですが、今まで人間の姿をしているということは…彼女達は何か元の姿に戻りたくない事情があるのではないですか?」
キリ「・・・」
ルー「その事情を解決しない限り、彼女達を元に戻すのは難しいと思いますよ」
キリ「わかった…」
ルー「方法はあるにはありますが…これは後程、またお会いするときにしましょう」
キリ「ああ…世話になった」
ルー「お気をつけて…上手く事が運ぶ事ををお祈りしております」
553: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 21:52:34 ID:EDWLR5I73E
キリ「ざっと、こんなところだ」
ナクル「・・・」
キリ「つまり、お前たちが人間になったのは偶然らしい…だから、いつでも戻れるからな」
ナクル「うん…」
キリ「・・・」
ナクル「お姉ちゃん達には、いつ話す?」
キリ「少なくとも今日中だな…」
ナクル「・・・そっか」
キリ「悪いナクル、暫く一人にしてくれ」
ナクル「うん」
554: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 21:58:26 ID:EDWLR5I73E
キリ「・・・どこまで聞いた?」
ナルガ「全部…かな」
キリ「そうか」
ナルガ「驚いたな、まさかお前が無関係だったとはな」
キリ「安心か?」
ナルガ「どうかな」
キリ「座ったらどうだ?」
ナルガ「そうさせてもらう」
キリ「・・・」
ナルガ「・・・元に戻りたい、という気持ちは人一倍あったはずなんだ」
ナルガ「だが、お前の世話になって、気がついたら1ヶ月も過ごしていた」
ナルガ「私は…どうしたいんだろうな…」
キリ「・・・」
ナルガ「段々わからなくなってくる…お前と共に過ごしたいのか…野生に戻りたいのか…」
キリ「・・・俺は」
555: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 22:03:09 ID:EDWLR5I73E
キリ「俺は…許されるならお前達と一緒にいたい」
キリ「お前達を人間にしてしまったという責任感からこの役割を買って出た」
キリ「だが、俺が無関係だとわかっても…お前達と一緒にいたいという気持ちが膨らむんだ」
キリ「この生活が心地よい、ずっとこの心地よさが続けばいい」
キリ「しかし、実際の選択はお前達が選ばなきゃいけない」
キリ「それでも…許されるなら、お前達と一緒にいたい」
ナルガ「・・・」
556: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 22:08:35 ID:EDWLR5I73E
ナルガ「全く…お前は本当にどうしようもないくらい鈍感だな」
キリ「・・・はい?」
ナルガ「ナクルの気持ちを考えろ、お前をあんなに好いているのに」
キリ「ちょっと待て、なんでナクルが出てくる」
ナルガ「甘いお前の事だ、どうせナクルを説得して元に戻すつもりだろう?」
キリ「・・・うぐ」
ナルガ「やっぱりな」
キリ「だ、だが…お前ら二人が…」
ナルガ「私達が元に戻りたくないと考えていると?」
クルガ「私は別にこのままでもいいかな〜」
キリ「!?」
ナルガ「!?」
557: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 22:15:04 ID:9R3RGirtBk
キリ「クルガ…お前いつの間に…」
クルガ「いえい!!扉開いてたから入っちゃったぜ!!」
ナルガ「相変わらずお前は侵入が上手いな」
クルガ「よせやい、褒めても何も出ないぜ〜?」
クルガ「でさ、キリはどうしたいの?」
キリ「俺は…」
ナルガ「もう一度あの恥ずかしいセリフを言わせるつもりか?」
クルガ「ふひひ〜わざと♪」
クルガ「ナルガ姉はどうしたいの?」
ナルガ「・・・」
クルガ「私は難しい事はよくわかんないけどさ、自分がしたいようにすればいいんじゃないかな?」
ナルガ「・・・」
558: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 22:20:29 ID:9R3RGirtBk
ナルガ「私はこのままでも構わないと思っている」
キリ「!!」
ナルガ「この生活は私も好きだし、何より妹達がいて、お前と戯れている」
ナルガ「その光景を見るだけの価値が、この姿にある」
ナルガ「私は…キリと一緒にいたい」
キリ「・・・え?」
ナルガ「っ!?と、とにかく!!私は元に戻らなくてもいいと言ったんだ!!」
クルガ「ナルガ姉照れてる〜」
ナルガ「・・・消すぞ?」
クルガ「ごめんなさい!!」
559: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 22:28:28 ID:EDWLR5I73E
キリ「そっか…よかった…」
クルガ「へへ〜」
キリ「ありがとう、クルガ」
クルガ「何が〜?」
キリ「いや、別に」
クルガ「ええ〜、気になるな〜」
ナルガ「・・・それはそうと二人とも」
クルガ「?」
キリ「?」
ナルガ「さっきからこちらを恨めしげに見てるナクルにはどうフォローをいれるんだ?」
ナクル「・・・」
キリ「・・・あ」
560: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/4(金) 22:36:24 ID:EDWLR5I73E
ナクル「キリ…さっき一人になりたいって言ったのに…お姉ちゃん達と楽しそうにおしゃべりしてる…」
キリ「ち、違うんだナクル!!」
クルガ「聞いてナクル〜!!キリったら、部屋に呼ぶなりいきなり私の事を押し倒したんだよ〜!!」
キリ「は!?」
ナルガ「私も愛の囁きを聞かされたな」
キリ「はい!?」
ナクル「・・・キリ」
キリ「はい!!」
ナクル「今夜は…寝かさないよ?」
キリ「・・・い、いぎゃああああ!!」
561: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 01:19:28 ID:5awkCpOTJc
〜〜〜翌日〜〜〜
キリ「酷い目にあった…」
クルガ「もちろん性t」
キリ「黙れ」
ナクル「だって…キリが悪いもん」
クルガ「でも最後の方はナクル責められてたよね〜」
ナクル「/////」
キリ「引き出しに強走薬を忍ばせておいてって、なに言わす」
ナルガ「これからどうするつもりなんだ?」
キリ「村を出ようと思う」
ナクル「どこにいくの?」
キリ「とある村、さ」
キリ「少し村長に挨拶してくる。荷物をまとめててくれ」
562: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 01:23:54 ID:5awkCpOTJc
村長「あら、キリ様」
キリ「どうも」
村長「急な話で驚いてますわ…なんとか残ってもらえないでしょうか?」
キリ「すいません、こっちも事情がありますから…」
村長「無理にはお引き留めはいたしませんが…残念です」
村長「貴方は、私が知る限り最高最強のハンターでした」
キリ「村長…」
村長「キリ様の無事をお祈りしております…」
キリ「はい…ここにくる後輩をよろしくお願いしますね」
村長「アレン・バートさんですね?かしこまりました」
キリ「では、俺はこれで」
村長「はい」
563: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 01:28:05 ID:kEP7DjZ5Qg
キリ「よし…行くか」
ナクル「うん…」
ナルガ「ああ」
クルガ「でも、どうやってその村までいくの?」
キリ「問題ない、それなら…」
黒服「キリさーん!!」
キリ「来たか」
黒服「びっくりしましたよ!!キリさんからあの村に滞在したいって聞いた時は」
キリ「ギルドは?」
黒服「一発オーケーです!!寧ろこれを予想してたくらいに早い対応でした」
キリ「そうか」
黒服「ギルドはキリさんを村専属のハンターとして滞在許可をだすらしいです」
キリ「ギルドには頭が上がらないな…」
黒服「さあ、馬車に乗ってください!!」
564: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 09:41:00 ID:4ygkb1lS6I
〜〜〜村〜〜〜
ルー「お待ちしておりました、キリ様」
キリ「ご無沙汰です。ルーさん」
ルー「後ろの方々ですか?」
キリ「はい」
ルー「随分と可愛らしい女性達ですこと」
キリ「それで…例の件は?」
ルー「こちらへ、全て整っております」
ナルガ「・・・」
クルガ「お姉ちゃん、そんなに威嚇しなくても…」
ナルガ「すまない、どうにも癖でな」
ナクル「キリ…」
キリ「大丈夫だ、安心しろ」
ルー「・・・」
565: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 09:44:08 ID:HzVj7jCUnE
ルー「ここです」
キリ「随分とでかい家だな」
ルー「キリ様達の移住スペースでございます」
キリ「こんなにいいのか?」
ルー「もちろん、これでは少し物足りないくらいですわ」
ルー「あ、それと」
キリ「?」
ルー「この村では一夫多妻でも構いませんからね」ヒソヒソ
キリ「っ!?///」
ルー「では、私はこれで」
キリ「・・・はぁ」
566: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 09:49:59 ID:HzVj7jCUnE
キリ「とりあえず、皆はこの村の感想はどうかな?」
ナクル「いいところだよ…空気もいいし」
クルガ「なんかこう…縄張り争いとかしなくてもいいから楽だね」
ナルガ「上手くやってはいけるな」
キリ「そうか…じゃあ、これを受け取ってくれ」
ナルガ「なんだこれ」
キリ「指輪さ」
ナクル「指輪?」
キリ「人間が一生を添い遂げると誓った時に指つける物だ」
クルガ「・・・あれ?でも人数分あるよ?」
キリ「そりゃあな、お前たちは今から俺の嫁だし」
ナクル「・・・え!?」
クルガ「・・・は!?」
ナルガ「つまりお前と番になれと言うことか?」
キリ「そういう事になるな」
567: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 09:53:20 ID:4ygkb1lS6I
ナクル「お嫁さん…//」
クルガ「ていうか、私も!?」
キリ「一緒にいたいしな」
ナルガ「一緒にいるだけなら別に番にならなくてもいいのではないか?」
キリ「繋がってるっていう感覚が欲しいんだ」
キリ「俺と結婚する気なら指輪をつけてくれ。嫌なら指輪を壊してくれ」
ナクル「私…キリのお嫁さんになる…」
クルガ「即答!?」
キリ「クルガは?」
クルガ「え?えーと…」
クルガ「・・・まあ、いいかな?」
キリ「疑問か」
クルガ「優しくしてね…//」
キリ「断る」
568: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 09:57:26 ID:HzVj7jCUnE
キリ「ナルガは?」
ナルガ「・・・」
キリ「・・・」
ナルガ「・・・」
キリ「・・・みないでくだしゃあ」
ナルガ「ふん、頼りなさげだが…番になってやる」
キリ「ありがとう」
ナルガ「私が選んだ道だ、突き進むさ」
ナクル「もちろん…私といっぱい遊んでくれるよね?」
クルガ「え?夫婦だから全員平等でしょ?」
ナルガ「なるほど、三人まとめて愛すると」
キリ「・・・無理難題、ていうか、俺マズイ?」
ナルガ「なんだ、今更か?」
569: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 10:04:07 ID:4ygkb1lS6I
キリ「とりあえず三人共、これからよろしく」
ナルガ「ああ」
クルガ「はいよ」
ナクル「うん♪」
キリ「(もしも俺があのクエストを受けてなかったら…どうなっていたのかな…)」
キリ「(でも…これでいいんだ)」
キリ「(あの出会いがあって、今があり、こいつらがいる)」
キリ「(今はそれで、十分じゃないか)」
キリ「ありがとう…本当に」
ナルガ「なにがだ?」
キリ「なんでもないよ」
【迅竜と一緒 決着編】
fin
570: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 10:09:40 ID:4ygkb1lS6I
皆様おはようございます
さぎしです
とりあえずシリーズ物を終わらせまして、当面の間急ぐ必要は無くなりました
それで、今後ですが
話の構想と執筆を両立していくので、やや更新が遅くなるかもしれません
毎度毎度の決まり文句で申し訳ないとは思いますが、申し訳ありません
今後どのようにするかを纏めました
@今まで通り通常運転
A新作ナルガSS(読み切り)
Bとあさぎ(需要があれば)
Cリクエスト
とりあえずは、↑のような感じで行きたいと思います
リクエストは要望等も承っておりますので、気軽(?)にお申し付け下さい
では、また後程お会いしましょう
571: 名無しさん@読者の声:2012/5/5(土) 16:02:52 ID:weu3RgHoP2
このシリーズ好きだったなー。
乙!&このあとも楽しみCCC
とあさぎ!
572: かきし:2012/5/5(土) 18:37:58 ID:uRpXVqxP2Q
アレン・バートという名が気になる気になる〜。
新作ナルガSSを希望!でもさぎしさんのお好きなように。
つCCCCCCCCCCCC
573: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 21:02:14 ID:RMq2R3ofAw
>>571
そういって頂けると書いてよかったと思います
本当にありがとうございました!!
支援感謝です♪とあさぎも頑張りますね
>>572
まあ、伏線って事でwww
(* ̄ー ̄)
もちろん新作ナルガSSは書きますよ!!
私の表記がわかりづらかったですね、すみません
@、A、B、Cは順番みたいな振り分けで全部書くつもりですから
支援感謝です♪
574: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 21:12:34 ID:KwNJi1Q7rA
【笑って!!ネコートさん!!】
「ふむ?ハンター殿、なにか用かね?」
「何?何か困ってる事はないかと?…ふむ」
「取り急ぎではないが、またアカムトルムが現れたらしい、今のところ被害は出ておらんが、災いの芽は早めに潰しておいた方がいいだろう」
「ハンター殿さえよければ、アカムトルム討伐にいってほしいのニャ…こほん、いってほしいのだ」
「何?ニャをつけた方が可愛い?…ハンター殿は私の正体を知っておるのだろう?そんな冗談はやめてほしい」
「何?本気で可愛いと思っている…よ、よしてくれないか…」
「とにかく、アカムトルム討伐をよろしく頼んだ」
「む?賭けをとな?」
「アカムトルムを八分で仕留めれたら、語尾にニャをつける!?」
「そ、そんなの認められるわけないニャ!!」
「こほん、ハンター殿の腕は買っているが、さすがに無謀だろう」
「・・・よろしい、そこまで言うなら仕方ない」
「ハンター殿が本当にアカムトルムを八分で討伐出来たら、お望み通りにしてやろう」
「そうか、頑張ってくれ。私も貴殿の無事と成功を祈っている」
575: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 21:22:07 ID:RMq2R3ofAw
「グオアアアアア!!」
決戦場に響く飛竜の苦痛の叫び
その足元では一人のハンターが双剣を振るっていた
覇龍は突然現れた小さな影に驚きながらも、踏み潰してやろうと構えた
しかし、その影は両手に龍殺しの爪を持ち、斬られる度に覇龍には激痛が走った
咆哮を浴びせても
怯むことなく斬りかかってくる
ならばと巨大な体を活かして潰そうとしても
避けられ側面から斬られる
最後と言わんばかりに口から自慢のブレスを吐き出すが、影にはかすりしもしなかった
そうしてずっと影に爪を振るわれ、覇龍は数分と経たず絶命してしまった
覇龍が絶命したのを確認して、兜を脱ぐハンター
兜から現れたその素顔はまだ幼さを残しているが整った顔立ちをした青年だった
青年は覇龍の死体から素材を剥ぎ取り一瞥したあと、不敵に微笑んだ
576: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 21:36:56 ID:7lZLVYUbNk
「ニャ…ニャんと…」
「あの覇龍を…八分どころか…五分も経たずに?」
「何?張り切り過ぎた?つまり今までは全力ではなかったということか?」
「今回は上手くいっただけで、いつも全力とな?ふ〜む、確かにふざけて狩りにいくような人ではあるまいし…」
「何?賭けを忘れるな?・・・わかっている、そう急かすな」
「・・・語尾にニャをつける、だったな」
「こ、これでいいか…ニャ…」
「は!?語尾にニャはいらない!?それよりも家に来てくれ!?」
「ハ、ハンター殿!!からかうのもいい加減にして欲しいニャ!!」
「うぐ…か、感情が昂るとつい出てしまうのだ…」
「見せたい物がある?ふむ…まあ、それくらいならいいだろう」
「では、参ろうか」
577: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 22:18:15 ID:S4NuwD7HBA
「ふむ、中々殺風景な部屋だな…」
「飲み物を出すから座っててくれ?ならば、お言葉に甘えよう」
「そうだハンター殿、私はあまり熱い物は…」
「わかってる、か…ならばおまかせって…貴殿に私が熱いのが苦手だと話した事があったかな?」
「なんとなくそんな気がした?案外おおざっぱなのだな、貴殿は」
「む…温いココアか…いただくとしよう」
「そういえば、何故あんな賭けをしようと言い出したのだ?あまり意味があるとは思えんのだが…」
「まさか…私にニャと言わせたかったからではないな?」
「何故目を逸らす!?」
「可愛い?話をすり替えるニャ!!」
「こほん、割と大事な話をしてるつもりなのだから、話を逸らさないでいただきたい」
「いつも突っ張っていて疲れないか?とな?」
「案ずるな、いつもの事だし下の者に示しがつかないのを考えれば苦にもならないからな」
578: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 22:35:59 ID:S4NuwD7HBA
「今は二人っきりだから突っ張らなくてもいい?」
「だから、私はこれが自然体であって…」
「ニャニャ!?ニャにをするハンター殿!!」
「嘘をついている?そんなのわかるわけ…って」
「抱きしめるのを止めるニャ!!」
「う…そんな傷ついた目をしても…私は…その…」
「・・・ま、まあ、嫌な気持ちはしなかったし、ちょっとだけならいいぞ」
「・・・気を許した途端がっつくとは、まるで獣だな」
「辛かったら離す?別に悪い気はしないから構わない」
「貴殿は温かいな…さっきまで決戦場にいたから?それは関係ないだろう」
「む?今笑った?…まあ、あまり笑わないからな…」
「笑ったらもっと可愛くなる?…だから冗談は…」
「冗談ではない…か、貴殿はからかうが冗談や嘘は言わない人だったな…」
「すまんな…私は笑えんのだよ…ギルドから密命を受けた時から…」
579: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/5(土) 22:43:15 ID:6DmvH7beDk
「だからな…すまない」
「そんな悲しそうな顔をしないでくれ…」
「どうすれば笑ってくれる?…無理だな」
「わかったから、そんなに力を込めないでくれ」
「貴殿の私に対する思いは理解したつもりだ…だから貴殿には私のような鉄仮面は似合わないのだよ」
「そんなことない…か、貴殿は優しいな」
「さあ、もう気は済んだろう?早く離してくれ」
「自分の事が嫌いか?・・・そんなわけないだろう」
「貴殿の腕は高く買っているし、ハンターとして尊敬もしているよ」
「なんだ、その不満そうな目は」
「・・・そうだな、少なからず、貴殿を目で追っている自分がいたりする」
「これは…なんなんだろうな」
「いつも自分はやっている?そんなことを堂々と言うな」
580: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 15:24:36 ID:HQSUZ2O2Kw
「ハンター殿、今日は久々に有意義な時を過ごせた、感謝する」
「何?もう少しだけこうさせてほしい?貴殿もわがままだな」
「わかったわかった、していいから」
「なあ、ハンター殿…一つだけ聞いてもよろしいか?」
「何故貴殿は、こんなにも私に構うのだ?貴殿程の人徳なら交友関係もあるだろうに」
「何?会いたいから?そんなこと言われても、毎日顔を会わせてるだろうに」
「本当に、おかしな人だ…貴殿は」
「先程、私は笑えないと言ったが…正確には笑い方を忘れてしまったのかもしれないな」
「何?アイルーみたいに笑えばいい?ふむ…」
「ニャ、ニャハハハ…」
「わ、私には無理かもしれん…って、ハンター殿!!腹を抱えるな!!」
581: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 15:38:48 ID:H2aF8fMTEE
「こほん、ではそろそろ私は職務に戻るとする」
「だから、私は忙しいのだよ、ハンター殿」
「そんなシュンとするな…会えないわけではないのだから」
「ではまたな、ハンター殿」
「・・・まあ、あれだ」
「機会があれば…またお邪魔するよ、ハンター殿」
「わ、笑ってニャい!!笑ってないからな!!」
「全く…貴殿といると調子が狂うな…」
「ではな、ハンター殿」
582: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 15:55:46 ID:H2aF8fMTEE
ネコートが去った部屋に一人残された青年
その表情からは寂しそうな感情が漂うが、ネコートの言葉をゆっくりと呟き繰り返す
そして幸せそうに微笑むと、クエストを受注しに外へと出掛けたのだった
【笑って!!ネコートさん!!】
fin
583: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 15:57:18 ID:H2aF8fMTEE
おはこんばんちわ
さぎしです
えーと、短編を一個おわらせましたが、もう一つ短編を書いてみます
1スレで読めるサクッとした奴なので多分大丈夫かと
それではまた後程
584: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 15:58:04 ID:H2aF8fMTEE
すいません
1スレじゃなくて1レスの間違いですm(__)m
585: 名無しさん@読者の声:2012/5/6(日) 16:23:36 ID:z.M2uewcVw
1スレ サクッと読めるの期待してます(笑)←
最近、インフルが流行ってるときいたので体に気をつけて下さい
つCCC インフル予防マニュアル
586: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 20:30:09 ID:UJ7MNtTd7.
>>585
意地悪しないで下さいよwww
インフルは今のところは大丈夫です♪
支援感謝です♪
587: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 20:44:13 ID:zN3hlLRSWU
【私の優しいご主人様】
私のご主人様のお話をします
朝 ご主人様がお目覚めになると、私を連れて顔を洗いにいきます
私はまだ寝ぼけているので、ついご主人様によりかかり寝息をたててしまいます。ご主人様は私を抱き上げて顔を洗ってくれます。ご主人様の力強い手で顔を拭かれると、ついフキュウって言っちゃいます。でもご主人様は気にする事なく私を洗ってくれます
昼 ご主人様からアオキノコを貰って食べます
食べてる私を眺めながらご主人様は背中を撫でてくれます。
それが嬉しくて気持ちよくて、私はもっととせがむように体を擦り付けます。ご主人様は屈んで私を揉むようにマッサージしてくれます。
午後 ご主人様は狩りに出掛けてしまうと、私は手持ちぶさたになりますが、優しいプーギー先輩が遊んでくれます。プーギー先輩はご主人様と長い付き合いで、ご主人様の色んなことを知っていて羨ましいと思いながらもいつも話を聞きます。私の知らないご主人様の顔を知りたいのです
夜 ご主人様が帰ってくると、すぐにご飯になります。ご主人様は私にアオキノコをくれますが、たまに味がついてたりして楽しみにしています。寝るときはいつもはプーギー先輩が横にいますが、今日は私をベッドに入れてくれました。私は嬉しくてご主人様に擦り寄るとご主人様も優しく頭を撫でてくれました
こんなモスの私でも優しくしてくれるご主人様が私は大好きです
【私の優しいご主人様】
fin
588: さぎし(続けていきます!!震天裂空ry) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 21:06:21 ID:F9gQxolRvs
【ナルガ「私が君を守る」】
男「えっと?」
ナルガ「言葉の通りです。今日から私が貴方を守ります、マスター」
男「いや…ちょっと…」
ナルガ「ご混乱お察ししますが、単刀直入に言います。貴方は命を狙われてます」
男「だから…」
ナルガ「ご安心下さい。私が貴方を命を賭けてお守りいたしますので」
男「だー!!人の話を聞け!!」
ナルガ「・・・」
男「読者がおいてけぼりだから、まずは状況確認の回想に入らせてくれ!!」
589: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 21:16:40 ID:JF0JMAHQ2M
〜〜〜数分前〜〜〜
母「男〜、早く下に降りてきなさーい」
男「わかってるって!!もうちょい、もうちょいで…」
男「おらあ!!レウスざまぁ!!」
男「天麟さえ来れば俺は何もいらないんだ…だから…頼む!!」
男「・・・無い」
男「くそがぁああ!?」
ボウン!!
男「なんだ!?この煙は!?」
ナルガ「・・・」
男「・・・what?」
ナルガ「初めまして、対暴走飛竜対策本部迅竜科部長のナルガクルガです。長いのでナルガと及び下さい」
男「えっと…」
ナルガ「いきなりで申し訳ありませんが、私が君を守る」
590: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 21:27:54 ID:JF0JMAHQ2M
男「それで今に至る…と」
ナルガ「マスター」
男「うーん…どうみてもナルガ装備だよなぁ…これ本物?」
ナルガ「マスター?」
男「発動スキルは?」
ナルガ「罠師、回避性能+2、回避距離UP」
男「うむ…あってる」
ナルガ「お分かりいただけましたか?」
男「え…正直頭が混乱してて…っていうか、なんで俺がマスター?」
ナルガ「命を狙われてるからです」
男「へー…って」
男「ヤバい!!こんな時間だ!!」
ナルガ「?」
男「学校に遅れるぅ!!」
ドタバタドタバタ!!
ナルガ「あ、待ってくださいマスター!!」
591: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 23:43:36 ID:2r0Lp4KiZ6
〜〜〜通学路〜〜〜
男「いやぁ…まさか好きだからって普通幻覚までは見ないよな…」
男「きっと疲れてるんだな…うん」
ナルガ「それはいけません。大至急自宅に戻り休養する事をオススメします」
男「なんでいるの!?」
ナルガ「貴方は私のマスターです、お側にいるのは当然です」
男「あのさ…遊びなら他でやってくれない?」
ナルガ「な!?」
男「正直さ、いい年でしょ?そんな格好してそんなこと言って恥ずかしくないの?」
ナルガ「私は本気です!!」
男「はっきり言えば、どうやって入ったの?住居不法侵入って知ってる?」
ナルガ「マスターはまだご理解いただけないのですか?」
男「ご理解も何も、最初から信じてない」
ナルガ「・・・っ」
男「(うぐ…ざ、罪悪感が…)」
592: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 23:48:41 ID:Dt3amyYGdw
男「と、とにかく!!俺は君のマスターじゃ…」
ナルガ「危ないマスター!!」
ドン!!
男「うおっ!?」ドサッ
ナルガ「ご無事ですか!?」
男「いや…あの…近い」
ナルガ「お怪我はありませんね!?」
男「あ…うん…」
男「って、一体何が…」
ブブブブブブ
男「・・・ランゴスタ?」
男「って、こっちに来る!?」
ナルガ「甲虫風情が…私のマスターに汚ならしい針を向けるな!!」
ザシュ!!ズバッ!!
男「っ!!双剣!?」
ナルガ「・・・」カシャ
593: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/6(日) 23:54:17 ID:Dt3amyYGdw
ナルガ「マスター、立てますか?」スッ
男「あ、ありがとう…」
男「ランゴスタ…」
ナルガ「はい、恐らくはマスターの命を狙ったのでしょう」
男「(あれが実際のランゴスタ…ゲームでは小さく見えてたけど…大きかった)」
男「(あんな太いのに刺されたら…無事じゃすまない…)」
ナルガ「マスター…」
男「なんだろう…色んな事が起こりすぎて…わけわかんねぇ…」
ナルガ「マスター、私が必ず貴方を守りますので」
男「・・・とりあえず、学校いくか」
ナルガ「お供します」
男「いいよ…家にいててくれ…」
ナルガ「しかし…」
男「じゃあ…」
ナルガ「・・・」
594: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 06:38:03 ID:UJ7MNtTd7.
〜〜〜学校〜〜〜
男「はあ…わけわかんねぇ…」
友「どうした男ー、珍しく溜め息なんかついてよ」
男「ん…いや、まあな」
友「んだよ…どーせレウスの天麟が来なかったとかそんなんだろ?」
男「・・・そうだな」
友「あはは、まあ、お前ならいつか取れるだろ」
男「いつかっていつだよ…」
友「おっと、そろそろホームルームが始まるな…じゃあなー」
男「・・・はあ」
ナルガ「マスター、今の方は?」
男「ああ、友だよ…話が合うし、いい奴だよって…」
男「なんでいる?」
ナルガ「マスターが危険な目にあったときにお側にいなければ迅速な対応ができませんから」
男「ちょ!!そんな格好だと絶対に目立って…」
男「・・・無い?」
ナルガ「私の姿はマスター以外の人間には見えないようになっているので」
男「なんだよ、その便利スキル…隠密か?隠密なのか?」
595: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 06:42:04 ID:UJ7MNtTd7.
男「とにかく…学校はあまり危険ではないと思うから…」
ナルガ「そういう油断が命取りになるんです。先程のランゴスタを思い出して下さい」
男「うぐ…」
ナルガ「お願いします。マスターを守る事が私の使命で、ここに存在する意味なんです」
男「・・・」
男「わかった、そこまで言うなら…警戒だけお願い」
ナルガ「ありがとうございます!!マスター!!」
男「ただし!!警戒だけだぞ!!無理に戦わずにまずは俺に知らせてくれ」
ナルガ「了解しました、マスター」
596: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 06:47:55 ID:zN3hlLRSWU
男「(はあ…なんやかんやでオーケーしてしちゃったな…)」
男「(別にナルガ装備がエロいだとか、ナルガ自体が美人さんハアハアとか、そんなので決めたわけじゃないからな?本当だからな?)」
男「(しかし…)」
ナルガ「?」
男「(あんまり注意して見なかったから気がつかなかったけど…かなりの美人だよな…)」
男「(あれ?そんな美人にマスターって呼ばせてる俺って…何?)」
男「(まあ、向こうが勝手に呼んでるんだし…いいか)」
ガラガラガラ
先生「ガキ共ー、ホームルーム始めっぞー」
生徒「起立」
男「(まあ、今はいいか…)」
597: 名無しさん@読者の声:2012/5/7(月) 07:21:47 ID:GVugBxIOzU
スニーキングいらずの隠密ワロタ
つC
598: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 16:37:40 ID:z0JJFYL9OM
>>597
ナルガ「段ボールを被らなくても欺けますから」
男「某伝説傭兵さんもそのスキルがあればもっと楽だったんだろうな…」
支援感謝です♪
599: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 16:41:16 ID:z0JJFYL9OM
〜〜〜放課後〜〜〜
ナルガ「さあマスター、素早く帰還しましょう」
男「そうは言ってもな…部活とかあるし…」
ナルガ「部活?」
男「まあ、趣味とかを鍛練する場所だ」
ナルガ「趣味!!」
ナルガ「マスターは何か武術をなさってるんですか!?」
男「特に何も…興味で弓道してるけど」
ナルガ「マスターは弓をお使いになられるのですか!?」
男「え…そうだけど…」
男「・・・ちょっとついてきて」
ナルガ「言われなくてもついていきます!!」
600: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 16:45:12 ID:z0JJFYL9OM
男「しかし…マジで皆見えてないんだな…」
ナルガ「その…言いにくいですが、私は影が薄い方なので…」
男「(そんな目立つ格好してたら影が薄いもないだろ…)」
ナルガ「どこに向かっているのですか?」
男「弓道場」
ナルガ「なるほど、弓の鍛練ですね!!」
男「あながち間違ってはいないけど…なんかなぁ」
ナルガ「っ!!」
男「ん?どうした?」
ナルガ「いえ…」
ナルガ「(なんだか嫌な予感がします…)」
601: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 16:56:36 ID:z0JJFYL9OM
〜〜〜弓道場〜〜〜
男「こんにちはー」
男「あれ、誰もいないのか?」
男「ふむ…弓でもいじってるか…」
ナルガ「マスター、あれはなんですか?」
男「ん?ああ…」
男「一射に礼儀あれば、その射穿てぬ的なし」
男「要するに、礼儀を忘れなければ、上手く出来ますよって意味だ」
ナルガ「なるほど…礼儀ですか」
男「ナルガもなんか礼儀とか重んじてる事とかあるのか?」
ナルガ「やはり、生に対しては礼儀を尽くしています」
ナルガ「ですが、マスターを狙うのはたとえなんであろうと、許しません」
男「そ、そうか…」
男「(時々迫力あるよなぁ…こいつ)」
602: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 17:03:15 ID:z0JJFYL9OM
男「誰もいないみたいだし、今のうちに聞ける事は聞いておこうかな」
ナルガ「はい」
男「目的は?」
ナルガ「マスターを守る為です」
男「なんで命を狙われてるの?」
ナルガ「希望だからです」
男「はい?」
ナルガ「私の所属する対暴走飛竜対策本部の希望だからです」
男「なんの希望なのかはわからないの?」
ナルガ「わかりません…ですが、貴方は私達にとっての希望だからです」
男「守るっていうのは?」
ナルガ「同じです」
男「対暴走飛竜対策本部って?」
ナルガ「普通の飛竜はそれぞれの思考がありますが、共通してるのは平穏です」
ナルガ「しかし、飛竜やモンスターの中にはその平穏が気にくわない種もいるみたいなのです」
ナルガ「本来であれば平穏を望む筈の思考が混乱を望んでいる…そういった輩を暴走飛竜と種類付けしました」
男「迅竜科って事は、他にもあるの?」
ナルガ「あります」
男「例えば?」
ナルガ「これ以上詳しくは言えません…すみません」
男「ああ、別にいいよ」
603: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 17:07:41 ID:z0JJFYL9OM
男「朝襲ってきたのはランゴスタだよな?確かあれは甲虫種じゃなかったか?」
ナルガ「恐らく、何者かの手下でしょう」
男「クイーンランゴスタか?質悪いな」
ナルガ「クイーンさんは大丈夫です。」
男「あ、そうなの…」
男「迅竜科部長って事は…それなりに偉いのか?」
ナルガ「まあ…部下はいますから」
男「俺を守るのはナルガだけなの?他に人は?」
ナルガ「えっと…ですね…」
ガタン!!
男「っ!?」
ナルガ「何者だ!!」
604: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 18:34:44 ID:PZhDcRNJ9Y
「キシャアア!!」
男「ランポスか?」
ナルガ「そのようですね、お下がり下さいマスター」
男「(…本当に一匹か?)」
ナルガ「鳥竜が、一匹で来たのは、誉めて…!?」
ビリッ!!ビリッ!!
ナルガ「あ…く…麻痺?」
「ギャアア!!」
ナルガ「ゲネ…ポス」
男「ナルガ!!」
ナルガ「マスター…お逃げくださ…い」
「キシャアア!!」
「ギャアア!!」
男「っ!!」
ナルガ「マス…ター」
ヒュン!!ドスッ!!
ナルガ「!!」
605: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 18:42:31 ID:QPfQ2DrQcg
男「・・・」カチャ
「ギャア!?ギャアア!!」
男「ったく、あんまり生き物狙った事…ていうか、一回もないけど…無いのに…」ギリギリ
ヒュン!!
「ギャアア!!」ヒョイ
ナルガ「マスター!!」ダッ
男「ふん!!」
グサッ!!
「ギャアア…」
ナルガ「あ…」
男「おー、やっぱりゲームと同じ動きなんだな…」
ナルガ「マスター!!ご無事ですか!?」
男「俺はな、ナルガは?」
ナルガ「私は大丈…っく!!」ビリ
男「麻痺を強引に直すからだ…少し大人しくしてろ」
ナルガ「そうはいきません…私は…マスター…を」
男「んなフラフラなのに守れるかよ…」
ナルガ「わ、私は…」
男「はー、じゃあ命令」
男「じっとしてろ、いいな?」
ナルガ「・・・はい」
606: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 18:46:14 ID:QPfQ2DrQcg
ガラガラガラ
主将「おー、男、早いな」
男「主将」
主将「ん?あの射はお前か?」
男「え…あ」
主将「ふむ…どこを狙ったかはわからんが…少し力を抜けばもうすこし良くなるな」
男「すいません」
主将「謝ることはない、お前の腕は俺も評価してるし…お前なら次の主将も任せられるな…」
男「そんなことないですよ」
主将「ははは、もうすこしで皆が来る、すまないが的引きを手伝ってくれないか?」
男「はい」
607: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 19:02:06 ID:QPfQ2DrQcg
タン!!タン!!
主将「次!!射用意!!」
部員「はい!!」
ナルガ「・・・」
男「気分はどうだ?」
ナルガ「大分体が楽になりました」
男「そうか」
ナルガ「不思議なものですね…隙だらけで、ちょっと触れば死にそうなのに…真剣で美しく、見惚れてしまう」
男「そういうもんだ」
男「弓道は礼儀を重んじてるからこそどの競技よりも美しいんだ」
男「俺はこの美しさに惹かれたのかもな…」
ナルガ「・・・」
608: かきし:2012/5/7(月) 20:48:27 ID:hY1DZcsWuI
弓道部だった自分が通りますよっと。
(´ω`)ミCポロン…
(´ω`) C
ピャッ!!!! C
609: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 21:50:54 ID:JF0JMAHQ2M
>>608
かきしさん、弓道部だったんですか!?
・・・私、弓道は本とかで読んだのを都合のいいようにアレンジしてるのを書いてるので、ひょっとしたらお見苦しい物をお見せしちゃってるかもしれません…
支援感謝です♪
いつもどこかにいっちゃうので、シビレ罠仕掛けておきますね
610: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 21:58:01 ID:F9gQxolRvs
主将「よし!!今日の射はこれで終了!!」
部員「ありがとうございましたー!!」
男「主将、少しいいですか?」
主将「どうした?」
男「あの…弓を一つお借りしたいのですが…」
主将「お前なら構わんが…」
男「ありがとうございます」
主将「待て、男」
男「?」
主将「お前が射った矢から、殺気が見えていた…」
男「・・・」
主将「いいか、殺気に呑まれるな、コントロールしろ」
男「主将…」
主将「使い方さえ間違えなければ、強力な武器になる…覚えておけ」
男「はい!!主将!!」
611: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 22:02:59 ID:F9gQxolRvs
ナルガ「マスター、あのお方は一体何者ですか?ただ者ではないようでしたが…」
男「弓道部の主将だよ、代々家が弓に関係する家計らしくて、お爺さんが達人らしい」
ナルガ「なるほど…」
男「主将の射は流石と言うべきか…見とれるね…美しさが違うっていうのかな?」
ナルガ「しかし、マスターの射も綺麗でした」
男「あれは偶々、行動がわかってるから、来る場所に弓を構えていればいい」
男「置き弓さ、本物はそんなんじゃない」
ナルガ「ですが、私にとっては、マスターが安全な場所から援護していただければ、私も安心して戦えますから」
男「・・・それについても、家で話す」
ナルガ「はい」
612: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 22:08:44 ID:F9gQxolRvs
〜〜〜家〜〜〜
母「お帰り、部活?」
男「ただいま、まあそんなところ」
母「あら?弓を持って帰ってきたの?」
男「ああ、点検も兼ねて」
母「そう…ご飯出来たら呼ぶわね」
男「頼む」
男「そういや、お前は何か食べたりしなくて平気なのか?」
ナルガ「睡眠さえいただければ、何もいりません」
男「大丈夫なのか?」
ナルガ「私はこの世界には存在していない、実体を持っていないので」
男「なんか…複雑だな…」
ナルガ「私の心配はなさらなくてもいいです。マスターは自分の身を優先して考えて下さい」
男「なんかなぁ…」
613: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 22:14:40 ID:JF0JMAHQ2M
男「さて…それじゃあ話の続きかな?」
ナルガ「はい」
男「まず、俺が希望だって言うなら、どうしてナルガ一人だけしか護衛につかないんだ?」
ナルガ「えっと…ですね…」
男「(なんで、目をそらすんだ?)」
ナルガ「その…他の科も暴走飛竜を食い止めるのに人員を割いていまして…別に迅竜科が暇してるわけではありませんよ!?」
男「誰も聞いてない」
ナルガ「ですが…比較的業務の少ない迅竜科がマスターの護衛を受け持ったのですが…したっぱに任せるわけにはいかないので…その、私が」
男「ナルガって確か部長だよな?仕事とかあるんじゃないか?」
ナルガ「そ、そそそそれはですね!!」
男「落ち着け」
ナルガ「わ、私が護衛にいくときに少しでも負担が軽くなるようにと…部下が…」
男「いい部下さんを持ったな…」
ナルガ「本当に…彼等は私にはもったいないくらいに良くできた人です」
614: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 22:22:13 ID:F9gQxolRvs
男「それで、これからだけど」
ナルガ「はい、マスターをお守りします」
男「いや、それはいいとして」
男「やっぱり、俺も武器を持ったし、俺も戦うよ」
ナルガ「ありがとうございます!!マスターが安全な場所から…」
男「いや?俺も前線にでるが?」
ナルガ「・・・は?」
男「は?って、ナルガ一人に戦わせられないだろ…」
ナルガ「何を言ってるんですか貴方は!?」
男「な、なんだよ…」
ナルガ「マスターはまるでわかっていません!!奴らがどんなに狂暴で、躊躇いがないのかを!!」
男「それは…俺もわかってるよ…」
ナルガ「わかってるならそんな事はいいません!!」
男「でも!!女の子を一人危険な目にあわせられるかよ!!」
ナルガ「なっ!?//」
615: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 22:28:06 ID:JF0JMAHQ2M
男「俺だって戦える!!少なくとも奴らの行動パターンを読める!!」
ナルガ「っ!!マスター!!考え直して下さい!!」
男「考え直すもなにも、これが最善だろう!?」
ナルガ「・・・本気で言ってるんですか?」
男「あ、ああ…」
ナルガ「この非力な腕で!?」グイッ
男「いてっ!!」
ナルガ「身を守る鎧も無しに?奴らと戦う?自惚れるのもいい加減にしてください!!」
男「っ!!自惚れてなんか!!」
ナルガ「鳥竜を倒したからって調子に乗らないで下さい、飛竜を同じように思ってたら…」
ナルガ「死にますよ?」
男「っ!?」ゾクッ
男「お、俺は!!」
母「男ー?なに一人で騒いでるのー?ご飯出来たわよー」
男「・・・今いく!!」
バタン!!
ナルガ「・・・」
616: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 22:36:45 ID:F9gQxolRvs
男「(くそっ!!なんなんだよ…あの目!!)」
男「(見てるだけで、凍りつきそうな位冷たい眼差しだった…)」
男「(・・・俺だって、戦える)」
男「・・・」
母「どうしたの?怖いかおして…さっきも一人で騒いでたし…」
男「なんでもないよ」
母「そう?」
TV「続いて、次のニュースです。今月に入ってまた新たな犠牲者が出ました」
母「あらやだ、またこの事件かしら…怖いわぁ…」
男「?」
母「連続猟奇殺人よ、しかも全部この近所なの」
TV「被害者は深夜に町を徘徊してるところを犯人に襲われたようです。全身が焦げるほどに焼かれていて、発見したときには既に死亡が確認されました。警察は犯人の行方を追っていますが、依然として、犯人の足取りさえ掴めていません」
男「・・・」
母「犯人の情報が何一つわかってないらしいのよ…警察は何をやってるのかしら」
男「警察じゃ…多分無理だ」
母「え?」
男「ごちそうさま」ガタッ
母「?」
617: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/7(月) 22:41:31 ID:JF0JMAHQ2M
ナルガ「・・・」
ナルガ「つい、マスターを脅しちゃいました…」
ナルガ「絶対に…嫌われましたよね…」
ナルガ「う…ひっく…」
ナルガ「せっかく…皆に無理を言って、私一人で護衛につかせてもらったのに…こんなんじゃ…」
ナルガ「マスター…怒ってますよね…絶対に」
ナルガ「うう…マスター…」
バン!!
男「ナルガ!!」
ナルガ「はひいぃぃぃぃぃ!?」
ナルガ「マ、マス、マスター!?」
男「話を聞いてくれ!!」
ナルガ「は、はい!!」
618: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 07:15:53 ID:J6mHixQoqI
男「・・・みたいな事があったんだが、どう思う?」
ナルガ「・・・それはあり得ません、と言いたいですが、人間には出来ない芸当ですね」
ナルガ「マスターの命を狙うならまだしも、無関係の人間を襲うのは混乱を望んでいるどころか、混沌ですね…」
男「お前たちの姿は俺にしか見えない…つまり、奴らがやってると仮定したら、見えない犯人ってことか…」
ナルガ「そうなりますね」
ナルガ「(・・・ん?私今マスターとお話出来てる?)」
ナルガ「あ、あの…マスター?」
男「ん?」
ナルガ「怒ってないんですか?…その…」
男「ナルガの言ってる事は事実だしな…でも」
男「俺だって、一人後ろから見るだけなんて嫌だ。たとえ足手まといだとしても、ナルガを一人で戦わせたくない」
ナルガ「/////」
ナルガ「マ、マスターが…いざとなったら安全な場所に逃げてくれるって約束していただければ…」
男「わかった、約束するよ」
ナルガ「…はい」
619: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 07:19:22 ID:OFeDqOyAiQ
男「とりあえず、もう遅い時間だからな…そろそろ寝よう」
ナルガ「はい」
男「あ…そいやナルガはどこで寝るんだ?」
ナルガ「私は眠りません。付近の警戒を行います」
男「え?でも睡眠は必要だって…」
ナルガ「私は元々夜行性なので、眠らなくても大丈夫ですから」
男「疲れないか?」
ナルガ「マスターを守れますから」
男「・・・一緒に寝るか?」
ナルガ「・・・はい?」
620: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 17:20:42 ID:mBl5jro7Zo
男「え?あ!?いや!!そんな変な意味じゃなくて!!」
ナルガ「・・・」
男「えーとだな…その…」
ナルガ「マスターさえ…良ければ…」
男「い、いいのか?」
ナルガ「//」コクン
男「えーと…じゃあ…」
男「おいで?」
ナルガ「はい…マスター」
男「(あ、なんか色んな意味で危ない)」
621: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 17:32:20 ID:zQpMfI/xLA
男「・・・」
ナルガ「・・・」
男「えっと…狭くない?」
ナルガ「大丈夫です…」
男「そ、そう…」
男「(ヤバい…これは予想以上にクルな…)」
ナルガ「マスター…暖かい…」モゾモゾ
男「っ!!」
男「ま、まだ体温は高いからな…」
ナルガ「マスターの、凄くドクドクしてます…」
男「ナ、ナルガ…少し離れた方が…」
ナルガ「マスター」ギュー
男「(ひぃぃぃぃ!?)」
ナルガ「少しだけ…こうさせてください」
男「(も、もたん…俺の心臓が…)」
622: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 17:37:07 ID:mBl5jro7Zo
男「ナ、ナルガ…」
ナルガ「なんですか?」
男「っ!?な、なんでもない!!」バッ
ナルガ「?」
男「(おいおいおいおい!?上目遣いでとろんとした目は反則だろ?)」
男「(ただでさえ柔らかくていい匂いするからおかしくなりそうなのに…)」
ナルガ「マスター…やっぱり、迷惑でしたか…?」
男「(ああああ!!申し訳なさそうな顔しないでぇぇぇ!!)」
男「ダイジョウダヨ、ゼンゼンダイジョウブ」
ナルガ「マスター?何故に片言?」
男「(あ…無理…可愛すぎる…)」
男「・・・」パタッ
ナルガ「マスター?・・・寝ちゃいましたか」
ナルガ「おやすみなさい…マスター」
623: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 20:42:14 ID:tQBup9ucbE
〜〜〜翌日〜〜〜
男「う…む…」
母「男、朝よ、起きなさい」
男「ん…あ?母さん?」
母「いつまで寝てるのよ、早く支度しなさい」
男「あれ…?」
母「寝ぼけてたら、ご飯抜きだからね〜」
バタン
男「・・・ナルガは?」
ナルガ「ここです、マスター」
男「のわあああ!?」
男「ど、どこから出て、ていうか、どっからぶら下がってんだ!?」
ナルガ「屋根からです」
男「いいから降りろ!!」
624: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 20:46:45 ID:fR9jKlMS3.
男「で?なんで屋根にいたんだよ?」
ナルガ「えっと…それはですね…」
ナルガ「マスターと一緒に寝てるのをすっかり忘れてまして…朝起きたら、マスターの顔が凄く近くにあったんで、その…屋根に上がって気を落ち着かせてました…」
男「(俺の顔はどうやら屋根に逃げさせる程度の能力を持っているらしい)」
ナルガ「あ、でもマスターの顔が近くにあったからであって、決してマスターが嫌いなわけではないですからね!?びっくりしただけで…」
男「(そんなことはなかった)」
ナルガ「マスター、そろそろ学校では?」
男「おっと、そうだったな」
625: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 20:58:02 ID:tQBup9ucbE
男「おはよう、母さん」
母「ええ、ええ、はい」
男「母さん?」
母「あ、丁度いま起きてきました」
男「?」
母「はい、先生から」
男「先生から?」
男「もしもし、ただいま代わりました…」
先生「お、男か、おはよう」
男「おはようございます…え、どうしました?」
先生「朝の職員会議で決まったんだが、今日は自宅学習日になった」
男「は?」
先生「まあ、もう知ってると思うが、最近この近辺で起こってる事件あるだろ?その付近に警戒がだされたんだが、うちの高校も警戒区域に入っちまってな、今日は登校禁止だ」
男「・・・」
先生「外出も控えろだとよ、まあ大丈夫だとは思うがな…」
男「はい、わかりました」
先生「じゃあな、警戒解かれたら、学校で生きて会おうぜ」
男「・・・」
626: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 21:36:55 ID:GdvzJ8xncU
母「先生、なんて?」
男「例の事件で、学校が休みだってさ」
母「あら、嫌ね」
男「なるべく外出しないようにだって」
母「ふーん」
男「で、俺出掛けるから」
母「・・・まあ、いいわ」
男「大丈夫だよ、危ないところには行かないから」
母「もうあんたの心配なんかしてないわよ」
男「あはは、じゃあ、行ってくる」
627: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 21:46:33 ID:KQ3iuMSrxs
男「・・・マジで誰も歩いてないな」
ナルガ「やはり警戒が出たからでしょうか?」
男「だろうな…」カチャ
ナルガ「マスター?」
ヒュン!!
「ギャアアア!!」
ナルガ「っ!?」
男「ナルガ、下がってろ」
ナルガ「そうはいきません!!たかがジャギィくらい…」
男「そうじゃない」
ナルガ「?」
男「後ろが本命だ!!」
ナルガ「っ!!」バッ
男「っと!!」ヒョイ
「グギャアア!!」
628: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 22:15:54 ID:GdvzJ8xncU
ナルガ「ドスジャギィ!!」
男「・・・」
ナルガ「ふ、狗竜ごときが、我がマスターに立ちはだかろうなんて…」
男「・・・」
ナルガ「ねえ!!マスター!!」
男「・・・ナニアレ」
ナルガ「はい?」
男「いや…シルエット的にランポスかな…って思ってたけど…」
男「(どうしよう!?フロンティアと3rdやってないから行動パターンがまるでわからねぇ!!)」
ナルガ「マスター!?どうされたんですか!?顔が青ざめてますよ!?」
男「え、ええい!!男は度胸!!」
629: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 22:44:42 ID:6DmvH7beDk
「グアアア!!」ブン!!
男「ひぃぃぃぃ!!」
ナルガ「マスター!!危ない!!」
男「なんだよ!!でかいじゃん!!尻尾使ってきたよ!?飛びかからないの!?」
ナルガ「狗竜は巨躯故に尻尾主軸とした攻撃をします」
ナルガ「その他にも、全身を使ったタックルや、噛みつきにも注意が必要です!!」
男「くそっ!!戦いづらいな…」
男「・・・トン、トン」
ナルガ「マスター?」
男「トン、トン、トン」
男「見えた!!」ギリギリ
ヒュン!!
「グギャアア!!」
男「やっぱりな!!攻撃が当たるならこっちのもんだ!!」
ナルガ「マスター、油断は禁物です」
男「ナルガ!!取り巻きは任せた!!」
ナルガ「しかし…」
男「俺を信じろ!!」
ナルガ「・・・すぐ駆けつけます!!」
男「よし…」
630: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/8(火) 22:50:54 ID:S4NuwD7HBA
ナルガ「(早く、早くマスターに助太刀しなければ!!)」
「ギャア!!」
「キシャー!!」
ナルガ「そこをどけぇ!!」
男「・・・さて」
「グルルルル…」
男「さっきはナルガの手前大丈夫そうなふりしたけど…」
「キシャアアア!!」
男「怖いもんは怖いぃ!!」
ナルガ「っ!!マスター!?」
ナルガ「私には時間がないのに…数で勝てると思うな!!」
ナルガ「これで…おしまい!!」
ザシュ!!ズバッ!!
ナルガ「マスター、今参ります!!」
631: 名無しさん@読者の声:2012/5/8(火) 22:55:42 ID:Gzm26q00Yk
つC
632: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 06:34:28 ID:.RLQ.O1jTs
>>631
支援感謝です♪
633: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 06:42:50 ID:0RCWkysTNc
男「うーん、かれこれ10分くらい逃げ回ってるけど…」
「キシャアアア!!」
男「正直、行動パターンいまいち把握出来てない上に、なんの防具も装備してないし、武器も実戦用じゃない…」
男「加えて向こうはコンクリなら軽くぶち抜けるくらいの突進と遠心力を利用した尻尾…」
男「せめて武器がまともだったらな…ん?」
男「先端の尖ったパイプ…いけるか?」
男「あ、やべえ…意外に重い」
「キシャアアア!!」
男「わー!!ちょっとタンマ!!」
ガキン!!
ナルガ「ご無事ですか!?マスター!!」
男「ナルガ!!」
634: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 06:52:24 ID:.RLQ.O1jTs
ナルガ「私の後ろに、早く!!」
男「お前!!所々傷が!!」
ナルガ「掠り傷です!!早く!!」
男「・・・いや、そのまま気を引いててくれ!!」
ナルガ「マスター!?ぐっ!!」
「ガギャアア!!」ブン
ナルガ「ちっ!!」
男「よし、ここまでくれば…」
男「やーい!!エリマキトカゲ!!こっちまでおーいで!!」
「グアアア!!」ダッ
ナルガ「マスター!!」
男「そのまま…そのまま!!」
男「そこ!!」ヒュン
ズブッ!!
「グギャアア!!」
男「ナルガ!!そのパイプを力いっぱい押し込め!!」
ナルガ「わかりました!!」
ナルガ「はあああ!!」
ズン!!
「グギャアア…」
635: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 06:57:43 ID:.RLQ.O1jTs
男「・・・」
ナルガ「・・・」
男「終わったみたいだな」
ナルガ「そのようです…」
ナルガ「しかし、流石ですマスター!!」
男「へ?」
ナルガ「一撃で狗竜を屈服させるなんて…惚れ惚れします!!」
男「大したことじゃないよ…」
男「鳥竜の体構造が同じなら、ランポス達より、やや上か深くに心臓があるはずだからな…それを貫いた」
ナルガ「ですが、それを見極めるのにはかなりの集中力と判断力、そして知識が必要だと思います!!」
男「・・・まあ、な」
男「(フロンティアと3rd買おっかな…)」
636: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 18:27:56 ID:b4k9Q0aKi.
「なるほど…鳥竜じゃあ勝てないわけだ…」
ナルガ「誰だ!?」
男「ナルガ!!伏せろ!!」
ゴウッ!!
ナルガ「っ!!」
男「飛竜特有のブレス…リオレウスか!?」
「へえ?それでわかるのか」
男「え、どちらさん?」
ナルガ「リオレウス!!」
男「あれが!?」
レウス「ふん、わざわざ本部からご足労なこった」
男「おい、それよりお前本当にリオレウスなのか?どうみても…」
レウス「人間にしか見えない…か?」
男「・・・」
レウス「まあ、今は人間の姿をしてるからな…」
637: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 20:00:04 ID:25mHkO0HLg
ナルガ「それより、ここ最近の事件の犯人はお前なのか?」
レウス「事件?」
ナルガ「人を襲ってるのはお前かと聞いてるんだ」
レウス「ああ、そうだが?」
男「なんだと!?」
レウス「全てお前を誘きだす為だよ…本部の希望」
男「本部の…希望?」
レウス「ふん、本部は余程の間抜けの集まりだな…」
ナルガ「本部を愚弄する気か!?」
レウス「事実を言ったまでだが?」
男「俺が希望って、どういう意味だ?」
638: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 23:22:26 ID:Ccy8lOnfdg
レウス「そうだな…まずは、俺達に対する圧倒的なまでの知識の量」
レウス「加えて戦闘技術も高く、並の人間なら逃げ出すところも逃げ出さない精神力を持っている」
男「それが…なんの関係があるんだよ」
レウス「わからないか?お前と本部がまともに手を組んだら、俺達にとっては非常に都合の悪い状況になる」
レウス「災いの芽は早めに潰した方がいいからな」
男「わけわかんねーよ!!なんで命を狙われるんだよ!!」
レウス「あーもー、とにかくお前がやることは一つだけだ」
レウス「死ね」ビュン!!
男「っ!?」
ナルガ「マスター!!」
ドゴッ!!
639: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 23:27:36 ID:Ccy8lOnfdg
男「・・・」
ナルガ「・・・あ」
レウス「いって…」
レウス「(何が起きた?)」
ナルガ「マスター!!お怪我は!?」
男「問題ない!!構えろ!!」
レウス「・・・」
レウス「(確かに俺は男に向かって突進したはず…あいつの腹を抉れてたはずだ…)」
レウス「(なのに気づいたらあいつは俺の横にいて、俺は壁にぶつかっている…いや、ぶつけられたか?)」
レウス「(なんにせよ、奴が脅威なのは今のでよくわかった)」
レウス「やはり、全力を持ってお前を殺そう」
メキメキメキメキメキ
男「姿が…」
レウス「・・・」
男「それが本当の姿ってわけか…」
レウス「グギャアア!!」
640: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 23:32:17 ID:P5smZSPIm6
男「ナルガ!!一旦引くぞ!!」
ナルガ「え!?」
男「こんな狭い場所じゃ戦えない!!この先にある公園まで走れ!!」
ナルガ「わかりました!!」
男「俺が援護する!!行け!!」
ナルガ「マスター!?」
レウス「ガアアア!!」ボッ
男「うおっ!?」
男「三十六計逃げるに如かず、ってな!!」
レウス「ガアアア!!」
ドスドスドスドスドス
男「おら、こっちだよ!!」
ヒュン
レウス「グルルルル…」
男「ナルガはもう着いたみたいだな…よし!!」
男「(細い通路を使って、なんとか時間稼ぎを…)」
バサッバサッ
男「・・・忘れてたー!!」
641: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 23:36:50 ID:Ccy8lOnfdg
レウス「ガアアア!!」
ドガーン!!
男「ひぃぃぃぃ!!上空からのブレスとかマジ反則だろ!!」
ナルガ「マスター!!こっちです!!」
男「ナルガ!?」
ナルガ「早く!!」
男「くそっ!!だあああ!!」ダッ
ナルガ「っ!!」
ボスッ!!
ナルガ「大丈夫ですか!?」
男「俺は大丈夫だ!!(うおっ!?顔近っ!!)」
男「もうすぐだ、いくぞ!!」
ナルガ「はい!!」
男「その前に…もう離してもいいぞ?」
ナルガ「す、すみません!!つい!!」
642: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 23:40:45 ID:Ccy8lOnfdg
〜〜〜公園〜〜〜
ナルガ「ここですか?」
男「ああ、ここなら広いし、迎え撃てる」
バサッバサッ
男「っと、来たみたいだな」
ナルガ「・・・」カチャ
男「ナルガ、しばらくでいい、気を引いててくれ」
ナルガ「ご安心を、マスターには指一本触れさせません」
レウス「グルル…」
ナルガ「はあああ!!」ダッ
レウス「グガアアア!!」
男「よし…俺は今のうちに…」
643: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/9(水) 23:46:26 ID:Ccy8lOnfdg
ナルガ「やあっ!!はあっ!!」
レウス「ガアアア!!」
ナルガ「遅い!!」ヒョイ
ナルガ「絶対に…絶対にマスターは殺させない!!」
ナルガ「マスターは私が守る!!なんとしても!!」
ナルガ「やあああ!!」
レウス「ガア!!」ゴウッ!!
ナルガ「ブレス!?くあっ!!」
ナルガ「あ…ぐ…しまった…直撃を…」
レウス「グルル…」スゥッ
ナルガ「だ…め…」
男「シャイニングボール!!」
カッ!!
644: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 06:34:04 ID:r6YeVMkF1g
ナルガ「マス…ター?」
男「大丈夫か!?ナルガ!!」
ナルガ「今のは…」
男「即席の閃光玉だ、立てるか!?」
ナルガ「なん…とか…」
男「(足もふらついてるし、どうみても大丈夫じゃない…)」
男「ナルガ、こっちだ」
ナルガ「う…はい」
男「(俺一人で…戦うしかないな…)」
645: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 06:41:41 ID:yxe/ASy6KE
ナルガ「はあ…はあ…」
男「ナルガ、大丈夫か?」
ナルガ「大丈夫…です」
ナルガ「マスターこそ…お怪我は、ありませんか…?」
男「下がれって言ったのはお前だろ?怪我なんかするわけがない」
ナルガ「そう…ですか」
ナルガ「・・・」
男「あれで少しは時間を稼げるから、それまでここに隠れてよう」
ナルガ「マスター、ここに…いてください…」
男「大丈夫だ、俺はここにいる」
ナルガ「マスターは…私が…お守り…」
男「もう休め、ナルガ」
ナルガ「・・・」
男「・・・ごめん」スッ
646: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 06:49:31 ID:r6YeVMkF1g
レウス「グルル…」
男「・・・」
レウス「ガアアア!!」
男「おい」
レウス「!!」
男「これは俺のただの独り言だ、気にすんな」
男「俺ははっきり言って弱い人間だ」
男「希望とかってもてはやされてるけど、実際はなんも出来ない」
男「傷ついた人一人、助けてあげられない…」
レウス「・・・」
男「マンガとか、アニメとかじゃ、よくもナルガを!!って感じで怒るんだろうけど、今の俺が怒ったって、お前に勝てやしない」
男「ただな」ギリギリ
レウス「グルル…」
男「それでも…ほんの少しとはいえ…一緒にいたナルガをあんな風にしたお前を、俺は許さない」
男「こいよ、勝てるとは思ってない…が、せめて相討ちにまでは足掻させてもらうぜ?」
レウス「ガアアア!!」
男「・・・ふっ!!」
647: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 07:04:16 ID:HzVj7jCUnE
ナルガ「・・・ん」
ナルガ「気を失ってたのか…」
ナルガ「っ…まだ動けないか…」
ナルガ「マスター?マスターはどこに…」
ナルガ「ま、まさか…」
ナルガ「・・・いかなきゃ」
ナルガ「うぐ…はあ…」
ナルガ「動け…動いてくれ…私」
ナルガ「マスターを守らなきゃ…マスターは私が守るって…決めたのに…」
648: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 19:07:06 ID:25mHkO0HLg
男「あっははは!!おっかしいな〜!!」
レウス「ガアアア!!」
ドスドスドスドスドス
男「なんでパイプ刺さってんのに平気なの〜!!」
レウス「ガウッ!!」ゴウッ
男「わひゃーい!」
男「くそが!!これでも喰らえ!!」
ヒュン!!キン!!
男「弾かれた…だと?」
レウス「ガアアア!!」
男「タンマタンマタンマタンマ!?」
ドゴーン!!
男「のわっはあ!?」
649: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 19:25:45 ID:nChM6sH1w.
男「壁にぶつける事八回、遊具にぶつける事五回、壊された遊具の数八個、修理費プライスレス」
男「マジかよ…しまいにはパイプも刺したのに…意にも介さないとか…」
男「ゲームと違って…矢がもうないな…」
男「後は…目を潰すしか…」
男「とりあえずもう一度遊具にぶつけて…」
男「・・・残ってる遊具はあれか」
男「でもあれにはナルガが隠れてる…近づけさせない!!」
男「こっちだ!!トカゲ!!」
650: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 19:29:26 ID:nChM6sH1w.
ナルガ「う…く…」ヨロヨロ
ナルガ「マスター…」
ナルガ「私から…離れてる…」
ナルガ「リオレウスを…引き付けるおつもりですか…」
ナルガ「駄目…マスターが危険に…」
ナルガ「私が…守らなきゃ…」
ナルガ「マスターに笑ってて欲しいから、マスターが生きていて欲しいから」
ナルガ「守らなきゃ…守ら…なきゃ」
ナルガ「守らなきゃ、守らなきゃ、守らなきゃ、守らなきゃ!!」
ナルガ「うああああ!!」ダッ
651: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 19:34:49 ID:25mHkO0HLg
男「うおっと!!」ビタン!!
男「まっず!!」バッ
レウス「ガアアア!!」
男「あ…やべ、間に合わ…」
ナルガ「うああああ!!」
ドカッ!!
レウス「ガウウ!!」
男「ナルガ!?」
ナルガ「マスターに、手を出すなぁああ!!」
ザシュズバッザシュズバッザシュズバッ
男「すっげぇ…これが…乱舞」
レウス「ガア!!」ブン
バチン!!
ナルガ「ぐっ!!」
男「ナルガ!!」
レウス「・・・」ギロリ
男「っ!!てめぇの相手はこの俺だ!!」ギリギリ
652: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 20:21:36 ID:ErhP41.wkE
ナルガ「マスターに!!触るなぁ!!」
レウス「グギャル!!」
男「まずい!!怒りで我を忘れている!!」
男「ナルガ!!落ち着け!!」
ナルガ「うああああ!!」
男「っ!!ナルガ!!」ガシッ
ナルガ「はあ…はあ…」
男「ナルガ…落ちついt」
ナルガ「うああああ!!」
男「あーもー!!」ギュー
ナルガ「っ!?//」
653: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 20:33:48 ID:ErhP41.wkE
ナルガ「あ…う…マスター…//」
男「落ち着いたか?」
ナルガ「あ…はい…」
男「とにかく…怒りで我を忘れt…」
レウス「グオアアア!!」
男「だー!!最後まで言わせろやー!!」
ナルガ「来ます!!マスター!!」
男「ああ、決めるぞ!!」
654: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 23:51:40 ID:TOm4ABMLDw
ナルガ「はああ!!」
ザシュズバッ!!
男「・・・そこっ!!」
ヒュン!!ドスッ!!
レウス「ガアアア!!」
男「ふ、某赤い彗星は言った」
男「当たらなければどうということは…」
ナルガ「マスター危ない!!」
男「ヘイ!!」バッ
男「あ、危ね…」
ナルガ「よくもマスターを!!」
男「援護する!!」
レウス「グギャアア!」
655: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/10(木) 23:57:04 ID:TOm4ABMLDw
ナルガ「くっ…やはりブレスが厄介だ…」
ナルガ「せめて…せめて隙が一瞬でも出来れば…」
男「ん?隙を作ればいいのか?」
ナルガ「マスターが危ない目にあってしまいます!!」
男「どのみちどっちかが囮にならないと無理だろ」
ナルガ「では私が…」
男「いや、俺がいく」
ナルガ「しかし…」
男「マスター命令、反論は認めない」ダッ
ナルガ「マスター!!」
レウス「ガアアア!!」
男「(勝負は一瞬、外したら死ぬ)」
男「そこだ!!」ヒュン
ズブッ!!
レウス「ギャアアア!!」
656: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/11(金) 00:00:05 ID:TejP3npGf.
男「目が潰れた!!ナルガ、やれ!!」
ナルガ「はい!!マスター!!」
ナルガ「終わりだ!!」
ザクッ!!ズブッ!!ズシャ!!
レウス「ガ…アアア…」
ドシーン!!
男「殺った…のか?」
ナルガ「恐らく…」
男「・・・」
ナルガ「・・・」
657: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/11(金) 17:54:24 ID:QPfQ2DrQcg
ナルガ「マスター、ご無事…」
男「なんで出てきたんだ?」
ナルガ「・・・その」
男「死んでたかもしれないんだぞ?」
ナルガ「・・・マスターが死ぬのに比べれば」
男「アホ」コチン
ナルガ「いたっ」
男「命に比較は無いんだよ、俺もお前も同じだ」
ナルガ「マスター…」
男「さて、このレウスの死体をどうす…」
男「消えてる!?何故だ!?さっきまであったのに」
ナルガ「簡単な事です。彼も元々この世界には存在してませんから」
男「・・・もしも、ナルガが死んだら?」
ナルガ「彼と同じように消えて無くなりますね」
男「・・・」
658: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/11(金) 18:04:20 ID:PZhDcRNJ9Y
ナルガ「ご安心を、マスター」
ナルガ「私はマスターと守るという使命がありますので、死んでも一定時間で復活いたします…といっても、三回までですが…」
男「そうか…」
ナルガ「少なくとも、任務中に死にはしません。マスターを守りますから」
男「ん…?任務中?」
ナルガ「はい」
男「え…レウス倒したからこれでおしまいじゃないの?」
ナルガ「何を言ってるのですか、彼は暴走飛竜の一人に過ぎません」
ナルガ「混乱を願い、マスターの命を狙ってくる輩は大勢います」
ナルガ「それらからマスターをお守りするために私が来たんです」
男「ええ…」
ナルガ「それでは、ふつつかものですが、これからもよろしくお願いします」
男「使い方間違ってる気がするけど…まあ、いいか」
男「よろしく、ナルガ」
ナルガ「はい、マスター」
【ナルガ「私が君を守る」】
fin
659: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/11(金) 18:06:57 ID:PZhDcRNJ9Y
皆様おはこんばんちわ
さぎしです
タイトルを間違えた感が否めませんが、まあ笑ってスルーしてください
新作ナルガSSですが、これは読み切りなのでひょっして万が一の可能性で長編を書くかもしれません
設定やキャラ等をもうちょい考えます
次はいよいよ(?)とあさぎです
また後程お会いしましょう
660: 名無しさん@読者の声:2012/5/11(金) 19:58:12 ID:m5Xg2uy3wM
さぎしさんのSSは色んなナルガたんがいて妄想…もとい想像が尽きません
さっきナルガたんをお持ち帰りしたので
つ迅竜の天鱗 迅竜の剛刃翼 CCC
661: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/11(金) 23:49:29 ID:mkSLS1qNJI
>>660
わざとらしさがかなりしますが、言わせてください
ありがとうございます!!
2日ぶりの支援本当にありがとうございます!!
もう軽く涙目でしたよwww
とりあえず後はツンデレナルガたんと、ヤンデレナルガたんを出そうかと思います
支援+天鱗+剛刃=幸せをありがとうございます!!
662: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 00:03:54 ID:mkSLS1qNJI
【とあるさぎしの狩猟生活】
登場人物紹介(新規参入)
『イングラム』
通称グラさん
いつも頭にザリガニを被っており素顔は謎に包まれているがどうやらリーゼントらしい
別名 死神
「我が斬破刀に断てぬ物無し!!」
『VIP』
ボレイドの狩り友でかなりの実力者
名前に非常に何かを感じさせるが、VIPEERではない
「ねえ、怒らないから正直にいってごらん?今俺を攻撃したの誰?」
グ&ボ&リ「さぎし」
さぎし「!?」
663: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 00:24:15 ID:W5xZ6ujNA2
〜〜〜某日〜〜〜
さぎし「うーん…中々でないな…」
リョータ「何してんの?」
さぎし「鋭牙欲しさにドドブラさんを絶滅させようと」
リョータ「まだ雪月花じゃなかったんだ」
さぎし「うん」
リョータ「手伝う?」
さぎし「それはありがたいかな」
リョータ「どうする?ボレイド呼ぶ?」
さぎし「ああ〜ボレイドは今ね…」
グラ「だからね、やっぱりここはこの装甲をこう固めるわけだよ」
ボレイド「でもそうしたら足部分がかなり脆くなっちゃうんじゃないですかねぇwww?」
グラ「そこはおめー、あれだよ。段ボールを何枚も重ねて」
ボレイド「安心と信頼の段ボールであるwww」
グラ「冠水したら終わりだけどな」
さぎし「さっきからあんな感じ」
リョータ「なるほど、混ざってくる」
さぎし「!?」
664: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 00:54:35 ID:W5xZ6ujNA2
ボレイド「さぎしも参加しろよ」
さぎし「あんたらね…」
リョータ「そういいながらホイホイ着いてくるんだね」
グラ「全く、この淫○が」
さぎし「グラさん、一応まだ日は昇ってるからそういう発言は控えよう?」
グラ「ああん?おてんとさんも見てみぬふりしてくれるよ」
リョータ「さぎしがメイド服を着てお願いすればいいんじゃない?」
さぎし「文化祭で十分だよ」
ボレイド「文化祭の悪夢再来であるwww」
さぎし「着ないからね?フリじゃないからね?」
グラ「まあいいや、とりあえずこの話はお開きにしてっと」
リョータ「そういえばさぎしがドドブラさん絶滅とか言ってたよね?」
ボレイド「イジメカッコワルイ」
さぎし「何故に片言?」
665: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 11:44:36 ID:onkLw53/dQ
リョータ「そんなことよりラージャン行こうよ」
ボレイド「激昂、な」
さぎし「いやだから、その対ラージャンに雪月花を…って聞いてないね」
リョータ「どこいく?」
グラ「破壊と滅亡の申し子でいいだろ、じゃ俺受け…」
ボレイド「あ、双獅激天受けといたんでwww」
さ&リ&グ「え」
ボレイド「さあ!!いこうか!!」
さぎし「ええ…」
装備詳細
さぎし ナルガX 太刀
ボレイド リオソウル+剣聖のピアス ランス
リョータ グラビZ 太刀
グラ ザザミS Hボウガン
さぎし「グラさんまだザザミから切り替えないの?」
グラ「アメフトが気に入ってんだよ」
さぎし「どうして女の子のザザミは可愛いのに、男のザザミは醜いんだろうね…」
グラ「おめーよ、ザザミなめんなよ?」
さぎし「あ、はーい」
666: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 12:00:59 ID:INZV6wh0Po
さぎし「閃光玉とかどうする?」
ボレイド「上手く使わないと一瞬で壊滅するからな」
リョータ「ていうか、さぎしとグラさんは雷不味くない?」
さぎし「当たったら溶けるかな」
グラ「一発昇天は約束できるな」
ボレイド「先に倒す方にペイントつけるか?」
さぎし「そうだね、私が罠使って足止めするよ」
グラ「じゃああれだな、さぎしとリョータで麻痺らせんのか?」
リョータ「龍木の古太刀【神参】だからね」
さぎし「じゃあ足止めにはシビレ罠で、倒す方には落とし穴かな?」
グラ「それでいいだろ」
ボレイド「ていうかクエスト始まってるぞ」
さぎし「だからこその作戦会議じゃん」
グラ「まあ、当たって砕けろだな」
リョータ「それがグラさんの最後の言葉だった」
グラ「ったりめーよ」
さぎし「最後にすんなwww」
667: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 12:06:59 ID:INZV6wh0Po
さぎし「まあその作戦でいって、反省があったモドリ玉で戻って作戦かい…」
ボレイド「そーい」
さぎし「ちょ!?何してんの!?」
ボレイド「俺の前に立つな」
さぎし「立って無かったし!!…あ」
ボレイド「あ」
さぎし「やばい!!エリア移動してる!!」
グラ「おめ、抜け駆けすんなよ」
さぎし「貴方はどこをどうみてこれを抜け駆けだと認識したんですか!?」
さぎし「まずいまずいまずい!!バレてる!!ガン見されてる!!」
リョータ「さぎし!!とにかく戻ってこい」
さぎし「どうやって!?」
グラ「ネコタク使えば一発だろ」
ボレイド「金が減るからネコタク使わずに戻ってこい」
さぎし「無理難題!!」
さぎし「もういいよ!!モドリ玉つかうよ!!」
さぎし「あばよゴリ…げふぅ!?」
リョータ「あ」
さぎし「モドリ玉ー!!」
さぎしは力尽きた
668: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 12:12:05 ID:onkLw53/dQ
さぎし「・・・」
ボレイド「さぎしェ…」
さぎし「誰のせいかな?ん?」
グラ「もういいだろ、カッケーな、単騎で討死」
さぎし「・・・アー、テガスベッタ」
グラ「おま!?大タル置くなよ!!」
ボレイド「そーい」
グラ「ちょ!?起爆すんな!!」
リョータ「グラさん、エリア移動したね」
グラ「え、ちょ、タンマタンマタンマ!!」
イングラムは力尽きた
さぎし「・・・よし」
ボレイド「また一人犠牲者が…」
リョータ「彼は…好い人だった…」
グラ「泣くよ?そろそろ泣くよ?」
669: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 15:01:50 ID:VE16UGPrdo
さぎし「もうさ、リタイアしない?」
ボレイド「ばかやろー!!二乙からが勝負だってじっちゃんが言ってたようななかったような!!」
さぎし「どっちだよ、そしていったよ」
リョータ「じゃあ、ボレイドについてくー」
さぎし「あ、いっちゃった」
さぎし「どうする?グラさん」
グラ「んー、ここで指くわえて見てても仕方あるめぇ」
さぎし「いこっか」
グラ「おう」
ボレイド「あ、まず」
ボレイドは力尽きた
さぎし「・・・」
リョータ「・・・」
グラ「・・・」
ボレイド「(ゝω・´★)」
クエストに失敗しました
670: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 15:08:02 ID:VE16UGPrdo
さぎし「結局こうなるのか…」
リョータ「まあ、楽しめたしいいんじゃない?」
グラ「よく言うぜ、傍観決め込んでたくせによ」
リョータ「はっはっは」
ボレイド「い、今起こったことをありのまま話すぜ…クエストに失敗したと思ったらPSPの電源が切れてたんだ…何を言ってるか分からないと思うが俺もわからない…無意識とか、電池切れとかそんなチャチなもんじゃ断じてねぇ…もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
さぎし「電源切れたんじゃなくて、切ったの間違いでしょ?」
ボレイド「だってクエスト失敗をギルドカードに刻みたくないし」
グラ「男ってのは全部受け止めるもんなんだよ」
リョータ「まあ、なんにせよこれでお開きかな?」
さぎし「そうだね、じゃあまた後日」
グラ「ういーす」
ボレイド「それがさぎしの最後の言葉…」
さぎし「変なフラグ建てなくていいから」
671: 名無しさん@読者の声:2012/5/12(土) 21:37:13 ID:39xOSRFB0c
こっそり支援
っ
CCCCCCCC
CCC4:24CCC
CCCCCCCC
ウェヒヒwwwステンバーイ
672: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 21:51:15 ID:UsBOUMqe5c
>>671
あげてる時点で既にこっそりではないという罠
ありがとうございます!!
支援爆弾感謝です♪
673: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 21:59:26 ID:UsBOUMqe5c
〜〜〜後日〜〜〜
VIP「ねえボレイド」
ボレイド「ようVIP、どうした?」
VIP「ずっと気になってる事があるんだよね」
ボレイド「ん?」
VIP「あの変態どうにかしてくんない?」
さぎし「うああ!!ナルガたんかあいいよぅ!!クンカクンカスーハースーハー、モフモフの毛がかあいいよぅ!!全体的に丸っこいフォルムがキュートだよぅ!!細長い尻尾なのにビタンってなるときはあり得ないくらいに太くなってるのが堪らないよう!!刃翼も一見鋭く見えるけどスベスベしてて触り心地がいいよぅ!!お腹が凄く柔らかくて背中に乗ったらモフモフの毛に包み込まれて昇天してry」
ボレイド「・・・」
リョータ「ちょwwwさぎし落ち着けしwww」
さぎし「きゃあああ!!ナルガたーん!!」
ボレイド「・・・ボクハナニモミテナイヨ」
VIP「そっか」
グラ「ギャーギャーうっせぇ!!」
さぎし「あああ!!足引きずる姿も可愛らしいよ!!駆けつけておもいっきり抱き締めたいよ!!」
リョータ「そんなことした刃翼で切り裂かれそうだね」
674: 名無しさん@読者の声:2012/5/12(土) 22:01:56 ID:kCY6ZVy16c
支援だぜ
675: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 22:06:16 ID:UsBOUMqe5c
さぎし「・・・ふ〜、ナルガたん補給完了」
リョータ「お疲れ」
さぎし「聞いてよ、ナルガたんがね、飛びかかり攻撃しかしてこなかったの!!私としては尻尾ビタンも我々の業界ではご褒美だから嬉しいんだけど、やっぱり色んなナルガたん見て、余すことなくお触りしたいじゃん?飛びかかりだから真っ正面からナルガたんに抱きつかれて二回昇天したけどそれでもナルガたんは私に飛び付いてきて…」
ボレイド「やかましい」
さぎし「ひでぶ!!」
VIP「消え失せろ変態」
さぎし「酷い!!」
グラ「ターキー食いてぇ!!」
さぎし「全然関係ない!?」
リョータ「VIPがいるなら三人二人に別れる?」
グラ「んにゃ、俺は今日PSP忘れたから傍観決め込む」
さぎし「りょーかい」
676: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 22:12:25 ID:UsBOUMqe5c
VIP「で、なにいくの?」
ボレイド「双獅激…」
さぎし「却下」
リョータ「じゃあクシャルいかない?」
VIP「ヘタレダオラ?まあいいけど…」
さぎし「いこっか」
VIP「うわ…」
さぎし「ちょ!?今絶対に私を汚物を見るような目で見たよね!?」
VIP「ボレイド、頭破壊と風圧無効任せていい?」
ボレイド「あいよ、笛でいくか」
さぎし「無視しないでぇ!!」
リョータ「あれ?VIPって太刀だよね?」
VIP「まあね」
リョータ「じゃあ三人太刀か…かなり尻尾が早く切れそうだね」
VIP「え」
さぎし「まあ、なんとかなるよね♪」
VIP「・・・双剣に変えてくる」
さぎし「どんだけ私が嫌なの!?」
VIP「ナルガクルガに対する発狂ぶりを見てから」
ボレイド「至極真っ当であるwww」
677: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 22:13:49 ID:cnb6AZtNFc
>>674
支援感謝です♪
こんな奇妙な日常に支援してくださるなんて感激です♪
678: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/12(土) 22:22:17 ID:UsBOUMqe5c
さぎし「さて…クエストが始まったわけですが…」
さぎし「VIP、しきりに私をぶったぎるの止めてくんない?」
VIP「だが断る」
さぎし「いや…ねえ…うん」
ボレイド「おーい、何してんだ?」
さぎし「お、ボレイド合流」
VIP「遅かったね」
ボレイド「大雷光虫さんを追っかけてたでござる」
さぎし「後はリョータと合流して…」
リョータ「クシャルさんとガチでお見合いしてるけどなんか質問ある?」
ボレイド「クシャルさん美人?」
さぎし「聞くなよ」
リョータ「鋼の精神を持ってるね」
さぎし「答えるなよ」
VIP「NDK?NDK?」
さぎし「誰に対してだよ」
さぎし「茶番やるくらいなら早くリョータに合流するよ」
VIP「茶番まで発展させたのはどこの誰なのか…」
さぎし「そりゃあ悪うござんしたねぇ!!」
679: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 01:01:27 ID:nChM6sH1w.
さぎし「いた!!って、もう龍風圧無くなってる!?」
リョータ「いやぁ、調子に乗って頭を斬ってたらいつの間にかね」
VIP「さすがリョータ、どっかの犯罪者とは大違いだ」
さぎし「・・・それさ、私の事を指してない?」
VIP「へー、つまり犯罪者の自覚はあったと?」
さぎし「もうやだVIP嫌い!!!」
VIP「うそうそ、愛してるよさぎし」
さぎし「・・・じゃあ、許す」
VIP「ごめん、それも嘘」
さぎし「・・・」
ボレイド「ヒャッハー!!」
リョータ「ボレイドさんの攻撃でクシャルさんが目眩を起こす!!」
ボレイド「今回は笛だから斬られても痛くないぜー!!」
さぎし「尻尾行きます!!」
VIP「じゃあ羽いくわ」
リョータ「全身いこっと」
ボレイド「どうやってだよwww」
リョータ「気合だ!!」
680: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 01:08:32 ID:25mHkO0HLg
さぎし「そらそらそらそら!!」
VIP「乱舞したらスタミナ減る…けど、強走薬は飲みたくない」
さぎし「飲めよ」
VIP「さぎしの指図は受けない」
さぎし「・・・」
ボレイド「VIP、フルボッコするから飲んどけ」
VIP「了解!!」
さぎし「うわーん!!酷いよー!!」
ボレイド「神、そっちどうだ?」
リョータ「もうちょいで羽壊れるかな…いくよ!!」
リョータ「魔神煉獄殺!!」
さぎし「テイ○ズやめwww」
VIP「天翔蒼波斬!!」
ボレイド「ロストフォン・ドライブ!!」
さぎし「え…えと…」
さぎし「斬空陣無塵衝!!」
リョータ「うわあ…」
ボレイド「テ○ルズとか、無いわぁ…」
VIP「汚いなさぎし、流石さぎし汚い」
さぎし「あんたらいったい何がしたいんだよ!!」
681: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 12:51:39 ID:0mWQGoR64k
ボレイド「そんなこと言ってる間にクシャルさん瀕死なう」
さぎし「はやっ!?」
ボレイド「そして安定のスタン」
VIP「じゃあフルボッコ?」
リョータ「意義無し」
ボレイド「ねえねえクシャルさん今どんな気持ち?ねえねえ今どんな気持ち?」
リョータ「なぶり殺しだー!!」
VIP「消え去れさぎし!!」
さぎし「連携に見せかけた巧妙なバッシング!?」
目標を達成しました
682: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 18:30:15 ID:46LENFHDTs
リョータ「お疲れ〜」
ボレイド「乙」
さぎし「乙狩れ」
VIP「気づいてるか?」
ボレイド「?」
VIP「俺がこのクエスト中にさぎしを斬った回数、約200回」
さぎし「そんな斬ってたの!?」
リョータ「ていうか数えてたの!?」
ボレイド「知ってるか?ポッケ村に来てから俺がさぎしをホームランした回数、約500回」
VIP「負けた!!」
さぎし「なんの争いだよ!!」
リョータ「ていうか数えてたの!?」
ボレイド「はっはっは、いいだろ、太刀なんだから」
さぎし「ええ…」
683: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 18:40:12 ID:46LENFHDTs
グラ「よし、とりあえず全体を見てた俺から一言」
さぎし「?」
グラ「お前らチームワーク無さすぎ!!」
ボ&リ&V「だってさぎしががいるんだもん」
さぎし「・・・よし、お前らマジでトイレ来い」
リョータ「ト、トイレで何いかがわしい事を!?」
さぎし「しないよ!?」
ボレイド「うーん、まあ、いいかな…」
さぎし「何が!?」
VIP「触らないでくれる?」
さぎし「接触すらさせてくれない!?」
グラ「あー、もうわかったから、お前ら落ち着け」
さぎし「だってグラさん…」
グラ「五分針で倒せてんだから結果オーライだろ?本当にあいつらがお前を嫌ってんなら、お前の邪魔しかしねーよ」
さぎし「・・・うん、だよね」
VIP「八割方さぎしを妨害してたけどなんか質問ある?」
さぎし「・・・」
グラ「・・・まあ、例外もいる」
684: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 18:57:31 ID:10NGvcBn.Y
VIP「あ、部活だから俺抜けるわ」
VIP「じゃあねーさぎし以外」
ボレイド「おう、明日な」
リョータ「明日ー」
グラ「歯磨いて寝ろよー」
さぎし「さて、どうする?」
リョータ「いい時間だしね…」
ボレイド「お開きでいいだろ」
グラ「そうだな」
さぎし「じゃ、時間が合う日か、アドパでいいよね?」
ボレイド「やるときはメールしてくれ」
グラ「くそが、文明人め…PS3持ってねぇ…」
さぎし「グラさんは時間がある時ね」
リョータ「俺はほぼサインインしてるから」
さぎし「了解」
さぎし「それじゃ、今日は解散で」
ボレイド「おう」
リョータ「お疲れ」
グラ「さー、帰って昼寝!!」
さぎし「もう夕方だよ…グラさん…」
【とあるさぎしの狩猟生活】
fin
685: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 19:04:56 ID:46LENFHDTs
皆様こんばんは
とあさぎも終わらせて次から短編を書いていくという作業に戻りますが
引き続きリクエストやご意見等もお待ちしております
それでは、また後程お会いしましょう
686: 名無しさん@読者の声:2012/5/13(日) 19:22:06 ID:kCY6ZVy16c
いつもよんでるぜ
つC
687: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 21:17:44 ID:TOm4ABMLDw
>>686
ありがとうございます
そういっていただけると嬉しいです(*ノ▽ノ)
支援感謝です♪
688: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 21:26:46 ID:TOm4ABMLDw
【白銀に魅せられて】
ポッケ村
人口が少なく、周りの環境も決して良いとは言えないこの村。年中鼾をかいているオババや高飛車な猫、愛想がいいおばちゃんに食いしん坊な加工屋と、いいんだか悪いんだかわからないこの村。しかしこの村には他の村にはない暖かさがあるのを俺は知っている
ラント「いやぁ…平和だねぇ…」
申し遅れたが、俺はラント
このポッケ村な在住するハンターの一人だ
ネコート「ふむ?そんなに暇なのか?ハンター殿」
ラント「だってよ…もうほとんどクエスト受け尽くしたし、面倒な採取クエストも終わらしたし」
ネコート「ハンター殿、本来採取クエストというのは大型モンスターの目を掻い潜り、いかに迅速に目的の物を納品するかという目的がだな」
ラント「大型モンスターを狩れば安全に物が運べるでいいだろ」
ネコート「まあ…そうだがな…」
ネコートがやや不満気に鼻を鳴らす
自分の用意した難易度の高いクエストを次々とクリアされて悔しいのか、可愛い所もあるじゃないと見直したりもする
ネコート「そんなに暇なら、雑用でもやってくれ」
ラント「細かい作業は性に合わないんだよ」
ネコート「我が儘だな…」
689: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 21:37:02 ID:TOm4ABMLDw
ネコート「ふむ…ならば…」
ネコートが何やらコートをゴソゴソしている
毎回思うんだが、中は一体どうなってんだ?あれ
ネコート「あったあった、そんなに暇ならこれを受けるがいい、ハンター殿」
ネコートが差し出してきたのは一枚の依頼書
ラント「雪山のティガレックス討伐?なんだ、えらく報酬金が高いな」
ネコート「その分危険もついてくるというものだ、どうする?命が惜しければ無理にては言わんが」
ネコートは意地悪く俺を見つめる。俺の性格を知ってるから尚悪い
ラント「わかったよ…いってくる」
ネコート「貴殿には期待している」
これもただの文句
俺は一度家に帰り、装備を整えて出発した
690: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 21:48:48 ID:TejP3npGf.
ラント「うっは、寒ぃ…」
ホットドリンクを飲み干し、体の奥からじんわりと温かさが広がるが寒いもんは寒い
ラント「こりゃ、早く終わらせて鍋だな」
背中に背負ってる双剣に手をかけながら呟く
やっぱりというか年中だが、寒い日には鍋だよな。うん
何鍋にしようか涎をたらしながら歩くと
ラント「いた…?」
確かにティガレックスはいた。しかしそこには
ラント「キリン?何でいるんだ?」
通常サイズよりやや小さいキリンがティガと対峙していた。体からは血を流しているがそこまで重症ではないらしい
対するティガはやや鼻息を荒くしている所を見るとどうやら興奮しているらしい…しかし、怒りではないところを見ると
ラント「ははあ、さてはあのキリンに発情してんのか」
今は繁殖期で、大抵のモンスターは子孫を残そうと躍起になる
しかしあのティガは残念ながらと言おうか番が見つからず異種で済まそうとしているのだろう
つまり、キリンの傷は暴れた時に出来た物だろう
ラント「ったく、デカさを考えろっつの」
発情変態ティガにお灸を吸えるべく、俺は背後からゆっくりと近づいた
691: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 22:26:54 ID:TejP3npGf.
ティガの尻尾まで近づいた時にうっかりキリンと目があってしまった
だが、キリンは俺に助けを求めるかのような視線を送り一鳴きした
それはまるで気を引いてるかのように錯覚しるくらいだったが、ティガはゆっくりとキリンに近づき、それを俺が後ろからゆっくりと近づくって、なんで俺が悲しくてケツを追っかけなきゃいかんのか
不意に馬鹿馬鹿しくなり俺はに双剣を引き抜き一気にティガに襲いかかる
ティガは突然の不意討ちに混乱したようだが俺を発見するや否やいきなり顔を赤くして怒りの咆哮をあげた
ラント「やかましい!!」
聴覚保護スキルを発動してる俺に隙は無かった
素早く腹に潜り込み、しこたま切りつけて離脱
ティガはその場で回転をしたが、俺はとっくに離脱していて、回転の隙を付いて切り刻む
言うなればずっと俺のターン!!である
ティガはたまらず飛んで逃げようとするがそうはさせない
閃光玉を投げつけ落とした所にペイントを投げつけ場所確保を確実にする
後は切り刻めばティガの体力はゴリゴリと減るわけで
それにしても俺、ノリノリである
692: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/13(日) 22:38:55 ID:TejP3npGf.
散々ティガを切り刻み、某ヒロインが
「もう止めて!!ティガのライフはもう0よ!!」
なんて言いそうなくらいに痛め付けると、ティガは今度こそ逃げ出した
まあ、ペイントもついているので焦る事はないだろう。それに今はやるべき事と知りたい事があるからな
俺は武器を仕舞いゆっくりとキリンに近づく
キリンはこちらを真紅の瞳で見つめながらもそこを動かなかった
ラント「・・・」
手を触れてたてがみに触れてみる、フサフサながらもまだ雪がこびりついてないところを見ると、どうやらここにきてからまだ日は浅いらしい
キリン「クルルル…」
気持ち良さそうに目を細目ながら俺に頬擦りをするキリン。暴れたり危害を加えるようなら追い払おうかと思ったが、どうやらその心配はしなくてもいいみたいだ
しかし、俺にはまだやるべき事がある
ペイントが教えてくれるティガの位置はそんなに遠くはないみたいだ
俺はティガを楽にすべく、移動を開始した
693: 名無しさん@読者の声:2012/5/14(月) 01:13:30 ID:2ztT.NB/Uc
新作頑張って
(´・ω・`)つC
694: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 18:07:38 ID:YnjztEpXAs
>>693
イエッサー!!
また駄文をお送りさせていただきます!!
支援感謝です♪
695: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 18:47:57 ID:hN1ntevd4E
ラント「ほいほい、いましたっと」
ペイントが教えてくれた場所に行くと、傷だらけのティガ(俺作)がボーッとしていた
それはそれで何やら愛嬌があるが、こちらも依頼されてるので素早く始末する
ラント「恨むなら、自分を恨め」
俺は双剣を抜き放ち、ティガとの間合いを一気に詰めた
ティガは途中で気がついたものの俺は既に双剣を頭に降り下ろしていた
ラント「見とれるがいい」
そのまま手首を捻り回転させるように左の剣で薙ぎ払い、右の剣で顔を刺す
痛みにティガは大きくのけ反るが、こちらもあまり時間はかけたくない
左手と右手をそれぞれ半円を描くように交差させ、ティガを切り刻む
しばらくして、ティガは動かなくなった
696: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 18:56:17 ID:hN1ntevd4E
ラント「うーむ…素材は上位か…」
ティガから上鱗と堅殻を剥ぎ取りながら呟く
強さで言えば間違いなくGはあったが…
ラント「片角が折れたディアブロスもえらく強かったし、その辺と同じかもな」
一人で結論を出し納得する
いずれにせよ死体はギルドが引き取り解剖してくれるだろう
ラント「…さて」
剥ぎ取りが終わり、先程から感じていた視線にの方に目を向ける
そこには先程のキリンが立っていた
ラント「お前に襲いかかっていたのは俺が倒した。だからこの近くにある村は襲うなよ」
言葉がわかるとは思えないが、幻獣は知能が高いというのを聞いたことがある
上手くすれば無駄な殺生をしなくて済むだろう
ラント「?」
考えていた時間は僅かだったが、いつの間にかキリンが俺の目の前まで来ていた。真紅の瞳が俺を映す。それに吸い込まれるように見つめていると
バチィッ!!
ラント「ぐあっ!!」
体に走る電撃による苦痛。それが目の前のキリンから与えられたものだと理解したところで俺の意識は途絶えた
697: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 21:04:46 ID:10NGvcBn.Y
ラント「・・・っ」
目が覚めると、そこはベースキャンプだった
身なりは乱れてなく、電撃を与えられたにしては綺麗過ぎるくらいだった
そして一番気になるのは
「すー、すー」
雪のような白い肌に整った顔立ち。男なら十中八九見とれてしまう可愛さだったが
ラント「・・・誰、この子」
残念ながらと言おうか、俺はこの少女に見覚えはなく、更に言うならキリンに気絶させられてから今までの記憶がない
つまり誰かが俺をここまで運び、少女は俺の横で安らかな寝息を立てていると
それにしても可愛いなオイ
「ん〜…」
何やら夢でもみてるのか小さく唸る少女
正直たまらんです
これは襲っていいんだよな?いやいや、見ず知らずの、しかもひょっとしたらここまで運んでくれた恩人にそれはないだろう
698: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 21:36:45 ID:10NGvcBn.Y
ふと、本当にふと何気なしに布団をめくってみた
ラント「・・・」
全裸だった、目がチカチカするくらい白い肌で控えめながらも確かにその存在を主張している2つの山、そしつうっすらと茂る茂み…
理性崩壊余裕でした
俺は誘ってると判断して少女に覆い被さったが
「ん…」
ラント「!!」
少女が目を覚ました
ラント「あ、あの…えっと…ね?」
「・・・」
少女はこちらをじっと見つめる
ラント「・・・」
なんだ、これ
まるで俺がイケナイ人みたいではないか
699: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 21:55:45 ID:G1Jlv3UXOI
「・・・ふふ」
しかし少女は柔らかく微笑むと俺の首に手を回して
「・・・好き」
ただ一言呟き、唇を重ねた
ラント「・・・え」
「・・・」
少女は恥ずかしげもなく俺をしっかりと見つめ
「レイ」
ラント「へ?」
レイ「レイっていうの、貴方は?」
ラント「え…あ、ラント」
レイ「ラントね…」
そういいながらレイは俺を抱き締めるように背中に腕を回した
突然の事で頭が混乱しているが、どうしても聞かなきゃいけないことがあった
ラント「君は…誰?初めて会う俺になんで?」
レイ「轟竜から助けてくれた、私を撫でてくれた、私を攻撃しないでくれた」
ラント「・・・まさか」
レイ「そう…私はあの時あの場所にいたキリン」
なんてこったい…まさか、そんなことが
700: さぎし(700突破支援感謝) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 22:07:26 ID:PW1whv0bZI
さっきまでの襲おうとしてた姿勢はどこへやら
とりあえず少女に布団を被せて落ち着く
ラント「うん…まあ…ね?」
いやいや、ありえない
モンスターが人間に?
そんな馬鹿な
しかしあの場には自分とティガとキリンしかおらず、あの状況を知っているのは俺とキリンだけであって、この少女の主張=真実である
レイ「・・・」
レイは何も言わずに俺を見つめるだけ
ラント「えっとね…俺が好きだってのは?」
レイ「一目惚れ」
ラント「あ…そう…」
レイ「・・・迷惑だった?」
ラント「いやいやいやいやいやいや!!そんなことはない!!」
はっきり言えばこんな可愛い少女、しかも俺の好みにどストライクなのである
ラント「・・・いくところとか、あるの?」
レイ「雪山」
ラント「あ…そうなの…」
レイ「・・・」
701: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 22:13:30 ID:PW1whv0bZI
ラント「家…来る?」
レイ「いいの?」
ラント「うーん、まあここで会ったのも何かの縁だし…」
レイ「ありがとう…」
ラント「まあ…よろしく」
正直、好意を抱いてる少女を無下に扱う事は出来ないし、自分自身もこの少女に少なからず惹かれているのは事実だ
ラント「・・・帰ろうか」
レイ「うん」
手を繋いで帰路につく
奇妙な出会いをした二人だが、その想いは強く、優しかった
ちなみに、ラントが裸のレイを連れて帰る時に頭を悩ませたが、それは別のお話
【白銀に魅せられて】
fin
702: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/14(月) 22:16:55 ID:PW1whv0bZI
皆様、こんばんは
さぎしです
ついにというか、このSSも700を越えて、残り300となりました
ここまでくると、ネタ不足に加えレスを調節するというめんどくさい作業が待っています
正直皆様からのご支援はレス的な意味でも精神的、モチベーションの面ではとてもありがたいです
それでは、今日の投下はこれで終了となります
見てくださった方々
ありがとうございましたここまでのご回覧
乙狩れ様でした
703: 名無しさん@読者の声:2012/5/14(月) 23:57:16 ID:9OqbxIwl4.
乙狩れ
つC
704: さぎし(支援感謝) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 06:31:58 ID:zN3hlLRSWU
【ハンターハンター】
「うぎゃあああ!!」
森丘に男の絶叫が響く
その場面には、男に一撃を喰らわせたであろうアズール装備の少女と、その後ろに隠れるように立っているザザミ装備の少女がいた
キル「全く…いいとしこいてレイプしようとするなんて…恥ずかしくないんですか?」
アズール装備の少女が淡々と男にいい放つ
男は腹を押さえながら
「く…くそ…非力そうだったから3P余裕かと思ったのに…」
キル「お生憎様でしたね」
「ま、まさか…男の娘だった…なんて…がく」
男はそういいながら気を失った
男の言葉からもうお察しの方はいると思うが、キルと呼ばれるアズール装備の少女は実は男である
何故女装してるのかは後々説明するとして
キル「もう大丈夫ですよ、ザザミさん」
「ありがとー!!キル君!!」
キル「いえいえ、こいつどうします?」
「リオレウスの餌に…あ、お腹壊しちゃうか…」
キル「じゃあ、ギルドにつきだしますか」
「はーい♪」
無邪気な笑顔とは裏腹に、言ってることは恐ろしく残酷である
705: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 06:37:49 ID:zN3hlLRSWU
「お疲れ様キル君」
キル「ただいま戻りました、受付さん」
キル「すいません、折角借りたアズールを少し汚しちゃいました…」
「いいのいいの、キル君の仕事上しょうがないし、何よりキル君のお陰で助かってるんだから」
キル「ありがとうございます」
「キル君も自信もっていいのよ?」
キル「はい」
受付にアズールを手渡しながら、グラビトXに着替えるキル。しかし、ゴツい鎧は中を隠すカモフラージュである
キルは男と言うにはあまりにも華奢で中性的な顔立ちだった
本人もそれに関してかなりのコンプレックスを抱いていたのだが、現在の受付から今の仕事を受けてからは段々自信をつけていくようになった
キルの仕事…それは
女性ハンターを狙って集団で襲いかかり溜まった性欲を晴らす為だけにハンターをレイプするハンターをハントする仕事
いわば、モンスターハンターハンターである
706: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 06:46:44 ID:zN3hlLRSWU
キルがこの仕事をしてるにはいくつか理由がある
まずは、自分の顔立ち
周りから女っぽいだの可愛らしいだの、セクハラされたりなどを受けて少々人間不信になりかけていたキルだったが、この仕事は自分にしか出来ない仕事だということを実感してからは、積極的に取り組むようになった
次に、価値観
キルはとにかくレイプだの、強姦だの、所謂無理矢理というのが嫌いだった
自分の感性が幼いだけかもしれないが、やはり双方同意の上でそういった行為をしてほしいが最近は女性ハンターを狙って満足したら放置という輩がいる
しかもそれは徐々に増えていき女性ハンターのソロは格好の餌食であった
キルはそれがどうしても許せなかった
自分も同じ男だが、理解が出来ない。そういった思いだった
707: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 06:55:38 ID:zN3hlLRSWU
キルの仕事内容は平たく言えば警備と狩りだった
集会所内を歩き、ソロで挑む女性ハンターを探す。そうして見つけたら受付からアズールを借りて一緒に狩らないかと誘う
女装したキルを見破るのは一瞬ではほぼ不可能
それは何度もの経験で実証済みだし、キルもそれはわかっていた
そしてその工程が終わると誰かが来る前に素早く自分の役割説明
説明が終わる頃には性欲が溜まり目をぎらつかせた男ハンターが集まり
キル、女、男×2
といったメンバーになっている
後は狩り場で本性を表した男ハンターをキルが返り討ちにするという算段である
キルはG級ハンターで体術にも自信があった
それを差し引いても性欲(以下ry)に負ける気がしなかった
708: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 20:13:38 ID:YnjztEpXAs
今日も集会所をキルは巡回する
キルの活躍により不貞を働く輩は少なくなったが、まだ油断は出来ない
一人でも多くのハンターを助けたいという使命感と正義感からキルを動かしていた
キル「・・・」
キルが目に止めたのは一人の女性ハンター
G-ルナZに身を包んでいる所からかなりの腕前なのだろう
だが、キルが目をつけた理由は他にあった
それは彼女が単独で狩りに行くことと、思わず見つめてしまうくらいの美貌だった
キル「(あんな人が一人なんて…襲ってくれって言ってるみたいなもんじゃないか!!)」
キルは素早くアズールに着替えて、彼女に近づいた
709: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 20:20:55 ID:YnjztEpXAs
キル「こんにちは〜」
「・・・」ペコリ
なるべく怪しまれないように笑顔で挨拶をする
彼女は会釈を返してくれた
キル「あの〜、よろしければ、一緒に狩りにいきませんか?」
「・・・私とか?」
キル「あ、はい!!」
「・・・」
キル「・・・」
「構わない、よろしく」
レオナ「レオナだ」
キル「あ、キルっていいます!!」
レオナ「キル…か」
キル「それでですね、レオナさ…」
「女性二人で狩りなんて危険です!!我らがお供いたします!!」
キル「ちょ!?」
「危ない時は我らを盾に!!」
レオナ「・・・そうだな、頼む」
「「ありがたき幸せ!!」」
キル「え〜…」
710: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 20:27:24 ID:YnjztEpXAs
そのままなし崩し的にクエストに行ってしまったキル達、キルはこの時自分の失敗を責めていた
キル「(まずい…レオナさんに僕の役目を話してない…)」
あらかじめギルドの関係者だということを前提に仕事をしているわけで、万が一レオナに女装趣味の変態ハンターとして報告されたら色々と都合が悪い事になる
キル「(なんとか…レオナさんと二人にならないと…)」
しかし、ついてきた男達はレオナにデレデレで、レオナの体をなめ回すように見ていた
キル「(あれは…黒だな、間違いなく)」
あれほど分かりやすい奴も珍しい
とにかく、なんとか二人になるように警戒を怠らないキルであった
711: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 20:50:31 ID:YnjztEpXAs
そうこうしてる内にギルドの監視が届かない森の奥深くまできていた
「なあ、何を狩りにいくんだ?」
レオナ「オオナヅチだ」
「さっすが〜」
レオナ「一人でも十分だったが…四人いるなら早く終わりそうだしな」
「ねえねえ、君もそんな後ろにいないでこっちに来なよ!!」
グイッと腕を引かれて男の元に半ば無理矢理引き寄せられるキル
引き寄せられた際に尻を触られた
キル「(くっ…こいつら…)」
キルがもがこうとした瞬間
「危ない!!」
もう一人がレオナの直ぐ近くの気に弾丸を撃ち込んだ
次の瞬間
レオナ「くあっ!?」
爆発と共にレオナが吹っ飛ぶ、ボウガンを構えていた男は厭らしい笑みで
「クックック、すまないなぁ…オオナヅチがいたような感じがしたんだがなぁ…」
そういながらゆっくりとレオナに近づいていく男
レオナはその男を睨み付ける
レオナ「なんの真似だ」
「決まってんだろう?この娘と一緒にお前を犯すのよ」
キルを掴んでいる男が笑いながら言う
「ちなみに、拒否権はねーぜ?」
ボウガンをレオナに構えながら男が宣告をする
712: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/15(火) 21:10:35 ID:YnjztEpXAs
レオナが立ち上がろうとするが
レオナ「っ!?」ズルッ
足に力が入らないのか、思うように立てない
「ククク、教えてやるよ…さっきの拡散弾は特別せいでな、爆発に巻き込まれた対象を一時的に動けなくする麻痺効果つきなんだ…」
厭らしい手付きでレオナの鎧を脱がせにかかる
「さあて…この鎧の中はどうなってるかな…」
「あがああああ!!」
「!?」
驚いて振り替えると、男が掴んでいたはずのアズールが男に鳩尾を喰らわせていた
「なっ!?」
驚いて硬直したのが最後、次の瞬間には手刀一閃で気絶させられていた
713: 名無しさん@読者の声:2012/5/15(火) 23:10:05 ID:cNuH.yi6uQ
新作支援
714: っファンゴの頭:2012/5/16(水) 01:04:22 ID:fvriYnKPWY
下げることだけがこっそり支援ではない。素性を隠すのもその一つ
っ
CCCCCCCC
CCC3:13CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
715: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 06:54:48 ID:FpxfcRP2WQ
>>713
支援感謝です♪
>>714
sageても、名無しでも、ファンゴヘッドさんは支援爆弾でわかっちゃいますよねwww
でも、その支援爆弾が私は嬉しいわけで…
支援爆弾感謝です♪
716: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 07:06:55 ID:1eoQ4EPUQA
キル「ふぅ…やけにタフだったな…」
キルは殴った男達の様子を見る
防具越しとはいえ全力で殴ったので骨を折ってないか心配だった
まあ、骨を折ってたとしてもキルの職権で正当防衛として片付けられるのだが
キルはまだ痺れが残っているレオナに近づき特製の解毒薬を飲ませる
ハンターの中には麻痺や媚薬といった薬を使うのも多いので、それらを中和するために作られた
レオナは嫌な顔せずに解毒薬を飲み干す
キル「すいません、拘束を解くのに少々かかりました」
キル「お怪我は…ありませんか?」
レオナ「大丈夫だ、この程度問題ない」
キル「打ち身してるかもしれません…応急措置はしておきますね」
レオナ「・・・」
717: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 07:17:32 ID:1eoQ4EPUQA
さて、ここでキルはどうしても動きを止める事になる
打ち身の処置をしなければいけないのだが、みた限りレオナは背中を打っているようだが応急措置をするには鎧を脱がさなければならない
しかしそれではあの男達と同じではないのか?
キル「あ…うう…」
キルが躊躇っているのを面白そうに見つめながら
レオナ「どうした?早くしてくれ、打ったところが痛むのだが…」
キル「あ…は、はい…」
キルは覚悟を決めてレオナの鎧を脱がせ始めた
キル「うわぁ…」
はっきり言って、レオナの体は綺麗の一言だった
程よく発達した筋肉に女性らしい曲線を描いた柔らかな肌
男の目を引くには十分だった
キル「えっと…じゃあ…塗りますよ?」
レオナ「ああ…頼む」
718: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 17:43:25 ID:zomXB8ZOco
レオナの後ろに回り込もうとしたが、レオナがキルの手を掴んだ
キル「はえ?」
レオナ「すまないが、後ろに回られるのが苦手でな、やりにくいとは思うが前から塗ってくれないか?」
キル「は、はあ…」
やや申し訳なさそうに頼むレオナ
キルはそれに曖昧な返事を返しつつも、しっかりと指示に従っていた
キル「(うう…胸が…)」
前から薬を塗ろうとすると、どうしても後ろに手を回す状態になる。つまりそれは密着しなくては出来ないわけで
キル「(で、でも…ひょっとしたら一刻を争うかもしれないし…やってやる!!)」
キルは覚悟を決めて薬を塗り始めた
719: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 17:52:40 ID:zomXB8ZOco
キル「終わり…ました」
レオナ「ありがとう」
レオナは鎧を着こんで礼を返す。キルは顔を赤くして俯いていた
キル「(何回…触っちゃったかな…)」
薬を塗ってる最中に何度も緊張しててが滑ってしまい、レオナの胸に飛び込んでしまうような体勢になってしまった
レオナ「ありがとう、キル。本当に助かった」
キル「いや…僕は大した事は…」
レオナ「お前がいたから私は助かったんだ、誇りに思え」
キル「はい・・・ん?」
キルはここにきて会話の違和感に気づく
キル「あ、あの…ひょっとして…僕が…」
レオナ「男ということか?知ってるが?」
キル「!!」
720: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 17:57:38 ID:9oTqpP9QDE
キル「い、いつから!?」
レオナ「お前が私に話しかけてきた時から」
キル「そんな最初から!?」
やってしまった
キルは激しく後悔した
これでレオナには女装趣味の変態ハンターのレッテルを確実に貼られてしまったかもしれない
レオナ「見たときは内心笑った物だ、上手く化けているなと」
キル「はあ…」
最早キルは上の空でレオナの話を聞くことしか出来ない
レオナ「だが…さっきの一件でお前に対する見方が変わった」
キル「ふえ?」
レオナから紡がれた言葉に驚いて顔を向けたキル
キル「・・・んむぅ!?」
レオナ「・・・ん」
721: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 18:12:05 ID:9oTqpP9QDE
キルがキスされていると自覚するまでに、二度三度唇が重なった。柔らかく湿り気のある暖かな感触が伝わった時、キルは激しく後ろに下がっていた
キル「な、ななななな!?何を!?」
レオナ「何って、キスだが?」
あっけらかんといい放つレオナ、その目にはなんの迷いも無かった
キル「だ、だからって!!」
レオナ「いいんだ、前からこうしたかった」
キル「へ?」
722: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 21:27:03 ID:mwZxxO9Wqk
信じられない言葉をレオナから聞き思わず変な声を出してしまう
レオナ「最近、アズール装備で女装したハンターが女ハンターの為に頑張っていると聞く、お前がそうだと知った時は胸の高鳴りが収まらなかったよ」
キル「そ、それが…なんの関係が…」
レオナ「まだわからないのか」
レオナがやや口を尖らせる
その顔も愛嬌があり可愛いと思ってしまった
レオナ「噂を聞いている内にお前に惹かれ始めたんだよ」
キル「つまり?」
レオナ「・・・お前、鈍感か?」
レオナがやや顔を朱に染めながら
レオナ「お前の事が…好きだ」
723: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 21:36:28 ID:mwZxxO9Wqk
キル「・・・え」
レオナ「///」
キル「え」
レオナ「な、なんだ…」
キル「ええええええ!?」
キル「な、な、なんで僕なんかに!?」
レオナ「見ず知らずの他人の為に自分を危険に晒してまでも助けようとする姿勢に惚れた」
キル「いや…その…」
友人的な意味での好きなら何回も聞いたが、告白されたのはこれが初めてだった
自分の顔と体つきから、可愛いとは言われるが、男として見るとなると首を捻られるため、もう諦めていたものだが
キル「・・・」
改めてレオナを見る
綺麗な顔立ちに、引き締まったプロポーション
そして女性には珍しく長身だったが、彼女の雰囲気と合っていて、凛々しい雰囲気を出していた
キル「あの…」
対する自分は、とてもではないが、男と呼べる体つきをしておらず、身長もレオナより低かった
キル「僕じゃ…合いませんよ」
俯きながら、自分の想いを告げる
本当はこの人と一緒にいたいと思ったが、相手を不幸にしてしまうと思い、言葉を紡いだ
キル「僕は…男らしくないですから」
724: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 22:45:40 ID:.rxv.DNkog
レオナ「・・・何を言い出すかと思えば、そんな些細なことを気にしてたのか」
キル「なん!?」
レオナ「合う合わないはこちらが決める、お前はただ首を縦に振ればいい」
キル「そんな理不尽な物言い…」
口では反抗してるものの、レオナの力強くも優しい言葉に惹かれるキル
レオナ「どうだ?」
キル「一度、ギルドに戻りましょう」
キル「僕の家でお話します」
レオナ「それがいい」
キル「あ…でもクエストは」
レオナ「リタイアしかないだろう」
キル「そうですね…なんかすみません」
レオナ「お前の為だ、構わない」
レオナにそういわれて顔を赤くしながらも、二人はギルドに帰るため歩き始めた
725: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 22:54:50 ID:.rxv.DNkog
ギルドに着き、受付にアズールを返しながらクエストリタイアの旨を告げる
受付は笑顔で了承すると、素早く書類に判子を押し業務に戻った
まるで引きずられるように歩いていくキルをニヤニヤしながら見てなければの話だが
家についたキルは、まずレオナを手頃な椅子に座らせる
キル「紅茶飲みますか?」
レオナ「紅茶とはいい趣味をしている、いただこう」
キル「わかりました」
レオナ「・・・」
キルがお茶の準備をしている間、レオナはキルの家を見回していた
キル「どうしました?」
キルが紅茶を起きながら訊ねる
レオナ「いや…君は綺麗好きなのだな、整頓されていて落ち着けるいい家だ」
キル「ありがとうございます」
自分の家を誉められて悪い気はしないので、素直に喜ぶ
726: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 22:59:59 ID:.rxv.DNkog
レオナ「それで、先程の話だが」
キル「はい」
レオナ「私は君が好きだ、君は私をどう思う」
キル「凛々しくて、美しいです」
レオナ「ありがとう」
キル「正直、僕はこんな体つきだし、こんな顔だから女性とはお付き合い出来ないものと割りきってました」
キル「でも…レオナさんが、力強く言ってくれたので…決心がつきました」
キル「僕も…レオナさんが好きです」
レオナ「・・・ありがとう」
キル「・・・///」
レオナ「ふふ、君は本当に可愛いな」
キル「からかってるんですか?」
レオナ「いや?そこが好きだ」
キル「・・・はい」
727: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 23:05:23 ID:16PCV3j30k
レオナ「さて、私達はこれで恋人同士になったわけだが」
キル「急ですね」
レオナ「とりあえず、君は今の仕事をやるときは必ず私に声をかけろ、心配だからな」
キル「はあ…」
レオナ「それと、夜寝るときは私に抱かせろ」
キル「はい!?」
レオナ「いい抱き枕になりそうだからな、それとご飯は私が作るから狩りの時は一緒だ」
キル「ちょ、ちょ、」
レオナ「いいな?」ニッコリ
キル「・・・はい」
【ハンターハンター】
fin
728: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/16(水) 23:07:26 ID:16PCV3j30k
皆様こんばんは
さぎしです
えーとですね…はい…
喋る事が無いんですよもう
リクエストや要望をお待ちしてますからね?
・・・はい、とにかく
今日の投下はこれだ終了となります
ここまでのご回覧乙狩れ様でした
729: 名無しさん@読者の声:2012/5/17(木) 20:03:11 ID:bv8WBNfgc.
何故クシャルたんを出してくれない……!
CCCCCCCCHCCCCCCCHCCCCCCCCHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH
730: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/17(木) 20:47:13 ID:9RW9JdlwJ.
>>729
オーケー!!我が命に替えても!!
支援感謝です♪
Hなのは否定しませんがwww
731: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/17(木) 20:59:04 ID:.PwMxuOZj.
【風翔龍の恋路】
好きな人が出来ました
その人にあったのは少し前です
脱皮をしたばっかりの柔らかい鱗にブランゴの野郎が傷をつけてくれやがったのです
普段温厚な私でもさすがにイラッと来ました
ブランゴにブレスを喰らわせてオーバーキルも逃げ出すくらいの破壊力でした
しかし…脱皮したばかりの鱗は中々直りません
雪山の寒さに傷が響いて涙を流してしまいます
「っ!?クシャルダオラ!?」
声のした方向に首を向けると人間がいました
人間は驚いてましたが、武器(確か片手剣とか言いましたね、私は天才なんです)を構えて私と対峙しました
困りました。普通ならこんな人間一捻りですが、足の痛みでふらついているし、争いは苦手です
私は翼をはためかせ飛び立とうとしましたが
「ギャウ!!」
足の傷が響き、地面に堕ちてしまいました
732: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/17(木) 22:03:11 ID:JUEr0QVW5w
全く今日は厄日なのか
集会所の依頼を受けまくって、気がついたらHRが7になって、すっかり玄人と呼ばれるくらいに成長していた俺、マークスは久しぶりに村長の依頼を聞いていた
そしたらあのババア、仮にもG級ハンターに雪山草の納品を依頼してきやがった
何かニヤニヤしながらだったけど、所詮村長クエストだから大丈夫だろうと思い、俺はクエストを受けた
ホットドリンクを飲んで、雪山草を引っこ抜き、ドスギアノスを成敗して雪山をえっちらおっちらと走ってるわけですが
何やら山頂の方でへんな気配がしたんだよ
気になって行ってみたら、なんとまあクシャルさんがいらっしゃるじゃありませんか
マークス「っ!?クシャルダオラ!?」
咄嗟に片手剣を抜き放ち対峙するが、冷静に考えたらこれは村長クシャで貰える素材も安い
だったら倒さずに追っ払おうとでも思った瞬間、クシャルダオラが空に飛び立とうとしたのだが
「ギャウ!!」
何故か地面に堕ちて苦しげな声を出す
おいおい、どうなってんだよ
733: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/17(木) 22:14:44 ID:gADlxz5yT2
ジタジタともがくクシャルを哀れに思い武器をしまって近づいてみる
攻撃されたら痛いけど、この防具なら大丈夫だろうと思ったからだ
クシャルは俺を警戒しながら唸る
チラッと見えたが、足の鱗が剥がれていた
爪痕から察するにブランゴだかだろう
鋼鉄のようなクシャルの体に傷をつけられるブランゴは村長クエストには出てこない、つまり脱皮した直後あたりに教われたんだろうな
どうしようか迷ったが、持ってきた応急薬をぶっかけ、薬草、アオキノコ、ハチミツを調合して回復薬グレートを作り飲ませてぶっかける。とどめに活力剤(何故持ってたかは不明)をぶっかける
なんかぶっかけが好きだな俺、誤解されそうだ
734: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/18(金) 17:32:01 ID:/dgyjvt8y2
なんなんですかこの人間
武器をしまったかと思えば私に近づいてきましたよ
でも私は攻撃されると思ったから一生懸命威嚇しました
さっきはわからなかったけど、この人間…かなりできますね
まともに戦ったら負けちゃうかもしれません
人間に傷を見られる前に逃げようかと思いましたが、傷を見られてしまいました
どうしよう、この傷につけいれられたら…
人間が私に近づいてきます。そのまま傷に近づいきて
傷口に緑色の液体をぶっかけられました
少し滲みましたが、痛みが引いていくのを感じて、毒ではないことがわかりました
そのまま人間は薬草とアオキノコをすりつぶしたものにハチミツを練り込んだ物を飲ませて、ぶっかけました
ハチミツのお陰で甘くて美味しくて、傷口の痛みもなくて体に力が戻るのを感じました
そのあと人間は黄色い液体もぶっかけてきました
全く、助けてくれたようですが、私はうら若き乙女なんですよ?
735: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/18(金) 17:51:42 ID:NxUR5AvHDE
さて、この人間をどうしましょうか
助けてくれたみたいですす、私としても恩人をてにかけたくはありませんが、私を狩る気なら私も自分の身を守るために戦わなくてはいけません
しかし、人間は私が元気になったのを確認するとそのまま去ろうとしました
逃がしませんよ!!
背中を見せた人間に最大の手加減を込めて突進をかましました
「どあっふぅ!?」
人間は前に軽く吹っ飛び雪に顔を埋める形になりました
私はその上からのし掛かりました
人間は驚いて背中の剣に手を伸ばしましたが、体勢が悪く中々手が届きません
私は素早く剣の柄をくわえてその辺に放り投げました
人間が抵抗を止めたのでようやく満足しましたが
これからどうしましょう
736: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/18(金) 22:20:01 ID:meKR5wKa2c
どうやらクシャルは元気になったらしい
ひとしきり薬をぶっかけてしばらく待ったが
流石は古龍と呼ぶべきか、驚く速さの自然治癒力だった
マークス「こりゃ…活力剤いらんかったな…」
呟いてクシャルを観察する。体には力が戻っていて、いまにでも飛び立つ勢いだった
どうやら大丈夫そうだな
クシャルの無事を確認した俺はそのまま帰ろうとしたが
マークス「どあっふぅ!?」
後ろから謎の衝撃を受けて前につんのめってしまう。頭から雪を被るような感覚に陥ったと思ったら今度は何かにのし掛かられた感覚
驚いて振り返ると、クシャルが俺にのし掛かっていた
俺は咄嗟に剣を抜こうとしたが、体勢が悪く中々抜けなかった
もう少しというところでクシャルに剣を奪われてしまった
あれ?これまずくね?
737: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/18(金) 22:37:00 ID:Z8MwHeOJjs
いくら村長クエストとはいえ、この状況は非常によろしくない、寧ろまずい
こんな至近距離からブレスなんて喰らったらまず助からないし、ネコタクが間に合うかすらわからない
クシャルが人を捕食したというのは聞いたことがないが、こいつは脱皮した直後だから腹が減っててもおかしくない
マークス「閃光玉が無ければ毒投げナイフも無い、石ころ然り、ペイント然りか」
だがクシャルは俺を押さえつけているだけで特に何もしてこない
時折首を傾げるような動作をするだけだ
捕食対象ではない?
というよりは襲う気はない?
どちらにせよ、クシャルの意図を理解するまでしばらくこの状態が続きそうだ
738: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/19(土) 00:52:02 ID:mkSLS1qNJI
困りました、私は今、非常に困っています
人間を(無理矢理)引き留めたまでは良かったですが、肝心のそのあとを何一つとして考えていませんでした
彼にのし掛かった時に、彼の匂いを嗅いで、彼が雄だということがわかりました
これが同種なら感謝も込めて交尾に入りますが、異種族でしかも人間
体格の差は歴然です
更に私の行動が彼に不信感を与えてしまっているようで、先程から鋭い目付きで私を見ます
恐らく彼は、退いて欲しいのでしょうが、私が退いたら彼がどこかに行ってしまうのではないかという不安から退けませんでした
しかしこのままの状況なら間違いなく彼は凍死してしまいます
そもそも私は彼をどうしたいのでしょうか
助けてくれた恩を返したいだけで、別に彼をどうこうする気はありませんが、彼から離れたくないと思っています
私は悩んだ末、彼をくわえて巣に運ぶ事にしました
739: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/19(土) 01:47:03 ID:W5xZ6ujNA2
うん…どうやら俺は食料として確保されるらしい
しばしの思案があった後、俺はくわえられて洞穴らしき所に連れ去られた
洞穴に降ろされた俺は辺りを見回す
雪山をくり貫いて作ったような作りで、恐らくクシャルが風で作ったんだろう
問題は何故俺をここに連れてきたか、だが
クシャルが満足そうな瞳でこちらを見てくる
言っておくが、俺は大分不健康な生活を送っている。どうでもいいがな
「キュルルル」
妙に可愛い声を出しながら俺に擦り寄るクシャル
え?食べるんじゃないの?
740: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/19(土) 14:23:19 ID:46LENFHDTs
恐る恐るクシャルの頭を撫でてみる、アーム越しからも固い感触が伝わってくるが
「クルルルル」
気持ちよさそうに唸るクシャル、あれ、可愛い
ひょっとしたら、食料にする気はなく、ただ単にここに連れてこられただけかもしれない。自分の寝床に招待されたということは、俺は信用されているのか
古龍に信用されているという事実が、俺を誇らしくさせたと同時に新たな疑問が生まれた
結局、一体何がしたいのか
寝床に招待されたはいいが、俺はなんも出来ないし、こいつはいるだけでいいらしいし、しかしクエスト時間というものがあってだな…
ともかく、このままではらちがあかないのでクシャルに話しかけみる
上手くいけば、話が通じるかもしれない
741: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/19(土) 14:34:32 ID:10NGvcBn.Y
巣に連れてきてから彼はしきりに辺りを見回してます
そんなに珍しいんですかね?人間の思考はよくわかりません
彼はひとしきり辺りを見回した後、手を伸ばして私を撫でてきました
正直、固くて撫でられてるかわかりませんでしたが、彼に撫でられてるという事実が嬉しかったです
彼は撫で終わると、何かを考え込むような仕草をしました
「あー、言っておかなきゃいけない事があってだな…」
彼がばつが悪そうに切り出しました
「うーんと、まあ、あれだ…寝床に招待してくれたのは、非常にありがたいんだがな…俺も帰らなきゃいけないんだよ…わかるか?」
彼が私を見ながら問いかけます
彼の言葉の意味はわかりますので、私は泣きそうになりました
「キュゥゥン」
「そんな泣きそうな顔するなよ…」
彼が手を伸ばして私をまた撫でてくれました
742: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/19(土) 14:39:26 ID:46LENFHDTs
でも…私はそんな固いのじゃなくて暖かいのが欲しいです
私は彼が伸ばした手を甘噛みしてアームの部分を外しました
「おっと」
彼が手を引っ込めましたが、私の意図を理解してくれたのか、そのまま頭を撫でてくれました
暖かい
彼の柔らかな手が私の頭を撫でる度に私は言い様のないゾクゾクを感じました
「ごめんな…」
彼が私の頭を抱き抱えるように腕を伸ばしてきます
もう、それだけで十分でした
私は彼をくわえて、ついでに彼が外したアームも掴んで空へと飛び立ちました
743: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/19(土) 19:11:11 ID:k89jKz1WtU
どうやら俺の言葉は通じたらしい
クシャルの頭を撫でた後、俺はベースキャンプ近くの湖に運ばれた
クシャルが名残惜しそうに俺を見ていたが、また雪山へと飛び去っていった
残された俺はややぼんやりしながらも、今まで起こった事を整理していた
マークス「・・・帰るか」
疲れた頭では何もいい答えが出そうにないので、家に帰り、考えをまとめる事にした
しかし、自分の中で一つだけわかっている事がある
マークス「また会いに行くか」
またあのクシャルに会いに行く事である
744: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 00:49:41 ID:H2aF8fMTEE
これが数日前の話である
え?今はどうなんだって?
まあ、自由に楽しくやってるよ…本当に
シャルナ「マークスさーん!!急がないと置いていっちゃいますよー!!」
マークス「今いくー」
ん?あの少女は誰だって?
それは本人から話してもらった方が早いんじゃあないかなぁ
と、いうわけだシャルナ
後はよろしくな!!
745: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 00:57:35 ID:H2aF8fMTEE
マークスさん…本当に自由すぎる人です…
まあ、そこが好きなんですけどね
マークスさんと出会ってから数日はマークスは毎日雪山に来てくださいました。私はマークスさんが来ると柄にもなくはしゃぎました
次第にマークスさんを一匹の雄として見始めるようになりましたが…私はマークスさんと一緒にはなれません…
そこで、友達のオオナヅチさんに相談してみました
「人間を好きになった?あんたも物好きね〜」
「人間になる方法?まあ、あるにはあるけど…」
「その方法はなんだって?モドリ玉でしょ」
「確か煙を吸うんだったかどうだったか…まあモドリ玉を使うのは確かね」
「え?ハンターからよく盗んでるって?仕方ないじゃない、大事そうに抱えてんだから」
「この前もいにしえの秘薬盗んだわね〜、鬼のような形相だったけど」
「ま、頑張んなさいよ、じゃあね〜」
746: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 01:00:55 ID:H2aF8fMTEE
そして私はオオナヅチさんに言われた事を実行して、人間になったというわけです
人間になるにはやはり躊躇いがありました
マークスさんは私だとわかってくれるだろうか
マークスさんは私を受け入れてくれるだろうか
もしもマークスさんに受け入れて貰えなかったらどうしようか
色んな不安で押し潰されそうでしたが、マークスが私を抱き締めてくれた時に、つい、泣いてしまいました
え?その時を詳しくですか?
・・・えーと、恥ずかしいのでセリフだけで
747: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 01:03:32 ID:H2aF8fMTEE
マークス「さて…もう帰るかな」
マークス「シャルナ、すまんが頼むよ」
シャルナ「・・・」
マークス「シャルナ?」
シャルナ「・・・」
マークス「・・・今日は機嫌が悪いのか?仕方ないな、モドリ玉使うか」
シャルナ「!!」
マークス「ほいっと」
シャルナ「キュル!!」
マークス「うわ!!」
モクモクモクモク
マークス「っ…シャルナ、なにすん…」
シャルナ「・・・あ」
マークス「・・・へ?」
748: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 01:09:29 ID:HQSUZ2O2Kw
シャルナ「人間に…なれた」
マークス「え?え!?」
マークス「き、君は?どこから?ていうかいつから?ていうかなんで裸!?」
シャルナ「っ!!マークスさん!!」ギュー
マークス「!?」
シャルナ「ずっと…ずっとこうしたかった…」
マークス「あの…だから君は?」
シャルナ「元の姿だと…マークスさんを押し潰しちゃうから…出来なかった…」
マークス「・・・まさか」
マークス「君は…シャルナ?」
シャルナ「・・・はい」
マークス「え?え…」
シャルナ「やっぱり…信じてもらえませんよね…」
マークス「と、とにかく!!ベースキャンプにいこう!!その格好だと(色んな意味で)危ないし」
シャルナ「・・・」
749: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 01:24:48 ID:H2aF8fMTEE
マークス「・・・」
シャルナ「・・・」
マークス「つまり…今までの話を聞いて…君はシャルナ?」
シャルナ「はい」
マークス「・・・」
シャルナ「マークスさん…」
マークス「はい?」
シャルナ「好きです」
マークス「!!」
シャルナ「ずっと…ずっと伝えたかった…」
マークス「・・・」
シャルナ「迷惑ですよね…わかってます…いきなり何を言い出すんだって…」
マークス「いや…信じるよ…シャルナ」
シャルナ「!!」
マークス「理由があるんだろうけど…人間になってまで俺に会いに来てくれて…」
シャルナ「マークス…さん」
マークス「おいで…俺はシャルナと一緒にいたいから…」
シャルナ「…はい」
750: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 01:29:57 ID:H2aF8fMTEE
いや〜、あの時は顔が真っ赤でしたね…思い出すだけでも恥ずかしいです
今はマークスさんと一緒に住んでいて、結婚というのをやりました
マークスさん曰く、人間の男女が一生側にいて添い遂げる事を誓う儀式だそうです
私はそんなことしなくても側にいるつもりですけどね
とにかく、私は今はとても幸せに過ごしています
マークスさんと二人なら、なんだたって出来るような気がしますから…
【風翔龍の恋路】
fin
751: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 01:35:02 ID:H2aF8fMTEE
皆様こんばんは
さぎしです
えーとですね、リクエストがあったのでクシャルダオラやってみました
妄想が足りなくて申し訳ない
それで古龍種が少ないなって気づいたので、古龍を中心にやっていこうかなって思ってます
リクエストや要望もお待ちしておりますので
後、かなり個人的報告ですが、クエスト『モンスターハンター』をついさっきクリアいたしましてかなりテンションがあがっている状態です
ちなみにここ最近のsage更新は少ない更新なのであげるのを控えておりました
・・・決して構ってほしかったわけじゃありませんよ?
今日の投下はこれで終了となります
ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
752: 名無しさん@読者の声:2012/5/20(日) 02:43:53 ID:K2w5UMkvhI
乙狩れ様っC
オ、オオナズチの話を…
753: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 12:09:38 ID:JQP77dc6hc
>>752
支援ありがとうございます!!
オオナヅチの話は一応二つありますが、とりあえず片方を書いてみます
もう片方はギャグしかないんでwww
あ、エロ入ります
754: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 12:19:47 ID:JQP77dc6hc
【霞龍の夜襲来】※下有
最近、誰かに見られてます
狩りから帰った後や買い物途中、集会所の談笑から信じ難いが家の中でもだ
その視線に気づいたのはつい最近、狩り疲れでベッドに死んだように眠りこけた時である
夜中に誰かの気配を感じて起きてみたが誰もいない
眠ろうとする度に気配を感じて起きてを繰り返して寝不足になったこともある
今はすっかり慣れてはいるが、やはり視線を感じるのはきついものがある
一体誰が見てるのか、またどんな目的なのか
悪い事をした覚えはないが、ギルドからの暗殺者という線もある、しかし数日前から見られていてなんも起こらないということは、暗殺者ではないのか…しかし、それはそれで気味が悪い
755: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 12:24:32 ID:TTfHK6/7zk
そして遂に昨日、とんでもない事が起こりました
なんと、俺のベッドが少し乱れていました
狩りから帰った後、いつものようにベッドに倒れ込んだ時に、シワが少し多い事に気づく
見ると、自分よりやや小さい人間が寝たようなシワができていた
基本的に俺の家にわざわざ入るような物好きはいない。つまり村の人は犯人ではないらしい
それじゃあ…一体誰が?
そこまで考えた時、自分を見てる視線を思い出す
間違いない、奴だ
756: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 12:33:17 ID:JQP77dc6hc
そして今日、狩りから帰ってきたわけですが
・・・見てます、ガッツリ見られてます
しかし、ここまでされて俺もノープランなわけではない
今日こそは謎の視線及び人物を捕獲するつもりだった
こちとらいつまでもやられっぱなしは性に合わないしな
いつものように装備を外し、シャツをきてベッドに寝転がる
いつもならそこで寝息をたてるのだが、今日は寝息をたてるふりをした
その視線は俺が寝てる時にベッドの中に潜り込む事もあるのでそこを狙う
名付けて、飛んで火に入る夏の視線作戦だ
ネーミングセンスは聞かないでくれ
心の中でツッコミをしていると
ギシッギシッ
・・・来た
ゆっくりと気配が近づいてくる。手に忍ばせたナイフを強く握りしめる
ギシッギシッ
大丈夫だ、俺は対人戦もこなした事がある、大丈夫だ
ギシッギシッ
暗殺者だったとしても不意を突けば負けないし
ギシッギシッ
じゃあなんで、こんなに緊張してるんだ!?
ギシッギシッ
…モシ、ソレガイキテイナイソンザイダッタラ?
757: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 12:39:31 ID:TTfHK6/7zk
『ソレ』が手を伸ばしてくる
俺は素早く振り向きその手を掴み引き倒すようにベッドにおしつけようとしたが
「きゃう!?」
「へ?」
予想してなかった可愛らしい声に驚いてそれと一緒にベッドに倒れ込んでしまう
なんとかマウンドポジションをとりナイフを突きつけた…しかし
「・・・え」
俺の手は空を掴んでいた
確かに腕を掴んでいる感触がある、しかしどうみても空を掴んでいるようにしか見えなかった
ああ…どうやら俺は透明人間を捕まえたらしい
と、ここまできてあることに気づく
確かについ最近にこんな風に姿が見えないモンスターと戦ったような…
758: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 18:49:05 ID:nfSX2K5BGY
「オオナヅチ!!」
まさかとは思ったが、半ば確信はあった
「あは、捕まっちゃいました…」
鈴のような声がして徐々に姿が浮かび上がるアイスシルバーのような髪色に紫の瞳、そして紫のワイシャツ
そういやオオナヅチも紫色だったな、そこからきてるのか
「あ、あのぉ…」
「ん」
怯えた表情で涙目になっている
「ナイフと…手をどけてくれませんか?」
「前半は賛成だが、後半は許さん」
「ふえ!?」
ナイフを手が届く場所に置き、尋問を開始する
「君は何者だ?」
「えっと…オオナヅチ…です」
やや俯きながら答える
「なんで俺を尾行てた?」
「えっと…」
「俺を殺すつもりだったのか?」
「ち、違います!!」
どうやら本気で違うみたいで安心した
「じゃあ…なんで」
「・・・です」
「は?」
彼女が何やらボソボソ呟いているがよく聞き取れない
759: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 19:10:34 ID:yxe/ASy6KE
顔を近づけて聞き取ろうとしたとき
「ふえっきし!!」
あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!!くしゃみをかけられたと思ったら体に力が入らなくなって彼女に覆い被さりようなry
「疲労…か」
「はい…少しだけこうしたいんです」
彼女は覆い被さる俺を包み込むように背中に手を回し抱き締める
俺は力が入らずされるがままだ
そのまま彼女は横に転がり向き合う形となる
「好き…です」
彼女が真っ直ぐ見据えながら思いを告げる
俺はそれをただ黙って見てるしか出来なかった
760: っファンゴの頭:2012/5/20(日) 19:17:46 ID:ZBizRuxE.c
今日は友達と勉強会と言う名の狩猟祭だったのでハイテンションです
っ
CCCCCCCC
CDC3:19CDC
CCCCCCCC
ステンバーイwwwステンバーイwww
761: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 20:43:53 ID:ebXHho4MHU
>>760
私も今日はアドパで大暴れしましたwww
支援爆弾感謝です♪
762: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 20:50:18 ID:J.k7Up8gYU
そのまま彼女の顔がゆっくりと近づき
「…んむ」
唇と唇が触れるだけの軽いキス
それから彼女はゆっくりと服を脱ぎ出した
俺は顔を背けたが、彼女が顔を向けさせてまたキスをした
「んむ…む…くちゅ…はぁ…」
舌が絡み合い淫魔な音を奏でる。口を離された時はすでに全裸になっていた
「・・・変ですか?」
月明かりに浮かんでいる彼女の体は神々しさすら感じさせていたが、俺は素直に感じれなかった
「なんで…こんなこと…」
「貴方が…好きだからです」
そのまま彼女はポツリポツリと話し出した
763: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 20:57:59 ID:J.k7Up8gYU
数日前に俺と戦った事
その時は傷を負わされて悔しかった事
二回目にあったときには殺してやると思った事
でも一生懸命な姿に心打たれた事
そして三回目に、俺に殺された事
「・・・でも、私、貴方になら殺されてもいいって思ったんです」
「は?」
「一生懸命戦う貴方を見たときに、胸が熱くなる思いでした…だから三回目には貴方を動けなくして一緒にいようとしました…でも」
「貴方は、私の攻撃を上手く避けて…私に近づいた」
「それで…俺が殺した」
殺す、今まで当たり前のように行っていた行為が、こんなにも重いものだったなんて
「だから…死んでから記憶が曖昧なんですけど…気がついたらこうなっていて…」
「ずっと貴方を見てました」
764: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 21:05:10 ID:ebXHho4MHU
「でも…」
彼女がやや恥じらいながら続ける
「どうしても我慢出来なくなって…つい…夜這いを…」
「へ!?」
「しかも…何回か…」
彼女が潤んだ瞳で見つめてくる、これは所謂発情というもので…
そこまで考えた時、彼女の指が下着を脱がしていた
キスで既に大きくなっている愚息を彼女が優しく撫でる
それがもたらす快感に腰をよじる
それを楽しそうにみていた彼女が、不意に手を離して口を近づけた
「っ!?や、やめ!!」
制止空しく、彼女が愚息を根元まで頬張る
「あ、くぅ!!」
暖かい口内と、滑らかに動く舌に上下運動が加わり射精感を促される
「だ、駄目だ!!出る!!」
そのまま頭が真っ白になり、彼女の口に欲望を吐き出した
765: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 21:12:41 ID:J.k7Up8gYU
「ん…」
「はあ…はあ…」
彼女は口に溜まった物を目を細めて喉を鳴らしながら飲み込んだ
「はあ…おいし…」
正直、理性崩壊を止められなかった
俺は残る力を全て使い、彼女を押し倒そうとしたが、奮戦空しく手は空を泳ぐ
彼女はそんな光景を見て
「焦らないで下さい」
耳元で囁き、俺に跨がる
愚息の上にはすっかり濡れて、怪しい輝きを放つ秘所が
「んっ!!ああああ!!」
そのまま腰を一気に落とし根元まで埋め込む
「うっ!!くっ!!」
柔らかい肉壁と、確かに感じる暖かさが愚息に大きな快感を与える
「あっ、はぁ…」
彼女は腰を落とした衝撃で達したらしく、恍惚の表情を浮かべている
その表情にまた我が愚息は大きくなってしまうわけで
766: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 21:16:25 ID:J.k7Up8gYU
「あ…中で…大きくなってます!!」
彼女が嬉しそうに呟き腰を動かす
「あっ!ふあっ!!あん!!」
次第に早くなる動きに夢中になっているのか、上の空で腰をふり続ける
しかし、その動きは徐々に激しさを失っていた
俺は体が動くのを感じてしたから突き上げてみる
「ひゃあん!?」
彼女が一際高い声を出して、俺に何かを期待するような目を向ける
「して…下さい」
その言葉がスイッチで、俺は獣になった
767: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 21:19:13 ID:ebXHho4MHU
彼女に腰を激しく打ち付けてる内にまた限界が訪れていた
「あ…ぐ、もう」
「出して!!出してください!!貴方の全てを、私の中に!!」
彼女の最奥に打ち付け欲望を吐き出した
「あああああああっ!!」
絶頂と同時に彼女がきつく締めてくる快感で、俺は意識を失った
768: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 21:23:30 ID:J.k7Up8gYU
目が覚めると、俺はベッドに寝ていた
隣には俺の腕枕で寝ている彼女がいる
「・・・起きました?」
彼女が微笑みながら聞いてくる
「・・・ごめん」
「なんで謝るんですか?」
「いや…中に…」
半分くらい逆レイプされたようなものだから謝るのはどうかと思ったが、後半は俺も動いてたし
「大丈夫です。というより、貴方のだから…私は幸せです」
「なあ…なんで、一生懸命になってる俺が好きになったんだ?」
体を起こし彼女に聞いてみる
彼女は布団で顔を半分隠して恥じらうような上目遣いで
「わかりません…でも、多分一目惚れです」
「そうか…」
769: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 21:26:50 ID:ebXHho4MHU
これからどうするか、そんなのはもう決まっていた事だが
「なあ…もしよかったらさ」
「一緒に…暮らさないか?」
「!!」
「お、俺も一目惚れだ!!」
取り繕うように言ってみるが、顔はおそらく真っ赤だろう
「…はい!!」
彼女も同じように顔を真っ赤にしながら、花のような笑顔で返事をしてくれた
【霞龍の夜襲来】
fin
770: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/20(日) 21:29:26 ID:ebXHho4MHU
皆様こんばんは
さぎしです
まずは一つだけ
ああああああ!!マジもんのエロかいたったー!!恥ずかしいぃぃぃ!!
ガッツリヤってるよこれ!!
駄目だこれ、削除しよう
削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除
・・・すいません取り乱しました
今日の投下はこれで終了となります。見てくださった方々ありがとうございました
ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
771: かきし:2012/5/20(日) 23:27:55 ID:kU6XCmtChg
乙狩れ支援CCCCCCCCCCCCCCC
リクエストじゃないけど話の種に、
自分の装備はシルバーソル(頭は増弾のピアス)で
武器は煌銃槍イシュタルです。ちなみに女性(´ω`)
772: 名無しさん@読者の声:2012/5/21(月) 00:34:30 ID:7dQWNfM4rs
リクエスト 古龍ってことでアマツマガツチをお願いしたいです
アマツってさぎしさん作品の【MH学園】にでてきた天女みたいな美人さんのイメージがあるのは俺だけかな?
そして何故ゲームに アマツの萌えシーン(捕食モーション)が無いんだ……っ!
さぎしさん 官能まで書けるんですね…
その言葉選びとセンスに脱帽です
では長々と失礼しました
つCCCC
773: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 06:30:51 ID:YaOxkYWCiI
>>771
なるほど、いい話の種になりそうだφ(・・
シルソルなら私も作り途中ですよwww・・・天鱗がね・・・
支援感謝です♪
>>772
官能書けないですwww
あんなの官能なんて言ったら官能書いている人たちにフルボッコにされちゃいますwww
アマツマガツチ把握しました
ちなみになぜアマツが捕食が無いかと言うと
アマツの主食は主に水と空気と塵と微生物ですね
アマツの浮力は一定の水圧を出し続ける事によりペットボトルのロケットのように空を飛び続けてるんです。
雨を降らしたりするのはその影響で、塵とアマツの放出する水が雨雲を作り出すんですね
浮かぶのに大量の水分を必要としますが、放出→吸引→放出を同時に行っているのでまず尽きる事はありません
肉を食べたら体が重くなり浮けないのと、体の成分の九割は水なので捕食はできないかと思います
ちなみに怒った時に空が黒くなりますが、あれは実はアマツは関係ありません
雲の中にある塵が大量の水に晒されて劣化しただけなんですよねwww
・・・あれ、このSSこんな話だったっけ?
長々と失礼しました!!
午後には更新出来ると思います!!
774: 名無しさん@読者の声:2012/5/21(月) 13:48:24 ID:weu3RgHoP2
さぎしよ
やっと書いたか
ハンターランクが上がったな
一皮剥けた!いろんな意味で!
(//∇//)つCCCCC
775: 名無しさん@読者の声:2012/5/21(月) 18:08:58 ID:u2OZYcSQCg
古龍は好きなジャンルだからマジおれ歓喜
ふぅおおおおおぉぉぉ
つC
776: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 19:48:48 ID:xptx4k0IqI
>>774
書いちゃいました
こんなんでHRが上がるなんて…
言いたい事はありますが、とりあえずは
お巡りさんこいつです
支援感謝です♪
>>775
私はその期待を裏切る天才ですから、どうなってもしりませんよ?
支援感謝です♪
777: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 19:53:55 ID:xptx4k0IqI
【嵐の中の死闘】
「ククク…ようやくだ…ようやく念願が叶う…」
「ユクモ村にきて早三年、伝説の古龍、アマツマガツチに会おうとたくさんのモンスターを狩り」
「気がついたらスレイヤーだのスマッシャーだののよくわからん称号までついていたが…」
「そんなことはノープログレム!!遂に、遂にアマツマガツチとご対面だぁ!!」
「やかましいです」
ベシン!!
「フビライハン!!」
778: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 19:59:31 ID:xptx4k0IqI
「お、お前!!人がカッコよくモノローグ決めてる時に不意討ちとか!?」
「うるさいです。いきなり人の所にきて大声でギャアギャアやかましいです。」
「ぐぬぬ…ドスマイタケの分際でぇ…」
「大体、なんで私の言葉通じるんですか。なんで貴方の言葉がわかっちゃうんですか。」
「それは俺達が戦う事を宿命付けられたから…」
「・・・気持ち悪い」
ベシン!!
「アッガイ!!」
「そもそも叩かれた時の声も不愉快です。」
ベシン!!
「ヒンドゥースクワット!!」
「そのくせ無駄に固いんですよ、なんなんですか貴方は」
バシン!!
「ウグイス!!」
779: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 20:31:37 ID:rXDBzM/Uu6
「く…流石は古の龍…一撃が重いぜ…」
「私は貴方をぶっ殺す気でぶん殴ってるんですがね」
「だが…お前の攻撃では…俺は倒せない!!」
「喰らえ!!龍殺しの剣!!」
ヒョイ
「・・・」
「・・・」
「避けんなよ!?」
「嫌ですよ。当たったら死んじゃうじゃないですか」
「当たったら死ねよ!!」
「無茶を言わないで下さい」
「・・・いいだろう、本気を出してやる」
「こっからが本気だ!!喰らえ!!」
「モドリ玉!!」
モクモクモクモク
「消えた!?」
780: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 20:41:57 ID:rXDBzM/Uu6
〜〜〜数分後〜〜〜
「ただいま」
「お帰りなさい」
「ちょっとバリスタの弾を取りに行ってた」
「なんで取っておかないんですか。」
「モノローグやりたさに急いで来たから」
「まあいいです。早く帰ってください」
「そうはいかない、こっちもユクモ村がかかってるんだ」
「ユクモ村?ああ、通り道にあるあの村ですね」
「お前はただ通るだけかもしれないが、こっちは避難勧告も出てるんだ」
「よかったじゃないですか。早く逃げればいいのに」
「そうはいかない、村を守るため、そして英雄になるために、負けられないんだ!!」
「なら私を力づくで止めればいいじゃないですか。まあ、私はしばらくここにいるつもりですが」
「そうさせてもらう」
781: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 21:06:35 ID:YNmFaXp4aY
「くそっ!!この!!」
スカッスカッ
「・・・本気で当てに来てるんですか?」
「当たり前だろ!!お前が動くからいけないんだ!!」
「やれやれ」
「お前さえいいんなら、進路を変えてくれるだけでいいんだ」
「嫌です。私はこの道が通りたいんです」
「ぐぬぬ…強情め…」
「私は気分屋なんです」
782: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 23:54:05 ID:EgRDbbTPsE
「負けられない、負けられないんだ!!うおおおお!!」
「うるさいですね、終わりにしましょう」
バシュ!!
「ぐああああ!!」
「ふう…これでしばらくは静かに…」
「何をまだまだ!!」
「・・・え」
「俺 TEH 根性」
「じゃあもういっかい当てればいいですね」
バシュ!!
「が…は…」ドサッ
783: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/21(月) 23:57:55 ID:EgRDbbTPsE
「ようやく落ち着け…」
「そこだぁ!!」
「!!」
「な、なんでいるんですか!?」
「まだだ!!まだ終わらんよ!!」
「じゃあ終わってください」
バシュ!!
「ぐふ…何のこれしき!!」
「微妙に鬱陶しい能力ですね腹立たしい」
「俺は、お前を、倒す」
「お疲れ様です」
バシュ!!
「負けられないのに…ぐふ」
「さすがにもうこな…」
「アマツよ!!私は帰ってきた!!」
「二度ある事は三度ある」
バシュ!!
「さ、三乙…しちまっ…た」
784: 名無しさん@読者の声:2012/5/22(火) 16:46:26 ID:weu3RgHoP2
二度通報された私は三度…
自重しるd(^_^o)
785: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 18:33:10 ID:U7Yq4Agxrg
>>784
おまわ…
(´・ω・`)
遂に自重という単語が出てしまった…
786: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 18:49:32 ID:U7Yq4Agxrg
〜〜〜翌日〜〜〜
「でてこいアマツ!!隠れるとは卑怯者め!!」
「誰が卑怯者ですか。私はずっと貴方の真上にいましたよ。ていうかなんでいるんですか。帰ったんじゃなかったんですか。」
「残念だったな、俺は何度でも甦るさ!!」
「ゾンビか何かですか」
「ちなみに闇雲に俺も挑みにきたわけじゃない」
「!!」
「昨日、ありとあらゆる情報や書物を読み漁り、友人や狩り友からの話、そしてギルドからも情報を得て、ついにお前の弱点を見つけたぜ!!」
「ほう?面白い事をおっしゃいますね…何を根拠に…」
「火」
「!!」
「お前は火に弱い」
「し、しかし…当たらなければ…」
ジャコン!!
「っ!!そ、それは!?」
「ライトボウガン、これされあれば怖くないぜ!!」
「くっ!!」
「喰らいやがれ!!」
カチッカチッ!!
「・・・」
「・・・」
「弾忘れた」
787: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 18:55:42 ID:wpHIDCIL4I
「馬鹿なんですね?馬鹿なんでしょ?貴方馬鹿ですよね?」
「う、うるさいな!!馬鹿馬鹿連呼すんな!!」
「うるさい!!馬鹿!!」
「ひ、ひどい!!」
「私がその妙な筒に一体どれだけ恐怖したと思ってるんですか!!恥を知りなさい!!」
「流石の古龍も恐怖はあると見える」
「当たり前です。恐怖を感じない生き物なんていませんもの」
「まずったな…弾を持ってないならボウガンの意味が…!!」
「知ってるか?ボウガンって殴れ…ふべら!!」
「おや?今度は手応えがありますね」
「が、ガンナーの防御力は少ないんだぞ!!恥を知れ!!」
「そんなん知ったこっちゃありません。散りなさい」
バシュ!!
「ぎゃああああ!!」
788: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 19:02:45 ID:wpHIDCIL4I
「まだだ!!まだバリスタがある!!」
「また来ましたよ」
「いいか、発射台までいくまで絶対に攻撃するなよ?いいか、絶対だぞ!?」
「・・・」
バシン!!
「にぎゃああああ!!」
「お、おま!!攻撃するなって…」
「攻撃しろっていう振りかと」
「振りかと、じゃねーよ!!死にかけたわ!!」
「じゃあお死になさい」
「んぎゃああああ!!」
「・・・確か、二回甦りましたね」
「アマツよ!!私は帰って…」
「聞きあきました」
バシュ!!
「ぐ…は…」
789: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 21:43:20 ID:TOm4ABMLDw
〜〜〜ユクモ村〜〜〜
「くっそー、アマツの奴!!」
「人が攻撃すんなって言ってるのに、なんで攻撃するんだよ!!」
「ぐぁー!!イライラするぅ!!」
「・・・でも、あいつの言ってる事も一理あるんだよな」
「当たらなければ意味がないんだ…俺はまだライトボウガンをまだ使いこなせてないし…このライトボウガンもあんま強くないし…」
「・・・強く、なりたいな」
「ハンター様」
「あ、村長さん」
「いつもご苦労様です」
「いえ、大した事はしてませんよ」
「貴方様お一人にアマツマガツチの討伐を依頼してしまって…本当に申し訳なく思っています」
「いや…村の為なら俺は喜んで古龍の一匹や二匹」
「ハンター様のお言葉は本当に心強いですわ」
「いや…そんなんじゃないですよ」
「ハンター様、私達に何か協力出来る事があったらお申し付け下さいね?」
「はい、ありがとうございます。村長さん」
「では…私はこれで」
「・・・」
790: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 21:51:42 ID:TOm4ABMLDw
〜〜〜翌日〜〜〜
「おいアマツ」
「おや、また来ましたか。懲りないですね貴方も」
「・・・約束しろ」
「なんですかいきなり」
「俺は…強くなってみせる」
「私の討伐を命じられる位なら強いんじゃないんですか?アホ丸出しですけど」
「俺は、村の皆の期待を背負ってるんだ。だからお前を倒さなきゃいけない」
「・・・」
「でも、俺はまだまだ弱い!!だから強くならなきゃいけない!!」
「だから…強くなって必ず戻るから…それまでここを動かないでいてくれ」
「嫌ですよ。大体私がここを動かないのは一重に貴方が原因でもあるんですよ?わざわざ貴重な時間を割いて待ってあげてるんですから逆に感謝してほしいくらいです」
「頼む!!」
「・・・貴方は、自分と戦う事がわかっている相手が力を付けるのをわざわざ待つんですか?」
「お前は他の奴とは違う」
「・・・」
791: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 21:57:01 ID:TOm4ABMLDw
「そんなはっきり言いますか普通」
「普通なんて、とっくにゲシュタルト崩壊したさ」
「俺は自分を信じてる。自分の決断を疑った事はない」
「だから、俺の決断がお前はここを動かないって言ってるから、お前を信じる」
「・・・」
「私は気分屋ですから、動かないなんて保証はどこにもありません」
「ですが、龍の誇りにかけて、約束は守りましょう」
「・・・ありがとう」
「必ず戻るからな!!」
「・・・はあ、私もヤケが回りましたかね」
「あんな人間の約束に乗るなんて…」
「・・・帰ってこなかったら、許しませんからね」
792: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 22:01:16 ID:TejP3npGf.
〜〜〜1ヶ月後〜〜〜
「・・・遅い」
「あの人間、一体いつまで私を待たせるつもりなんですか」
「人間の分際で、帰ったらお尻百叩きじゃ済ましませんよ」
「最近は何をやってもあの人間しか考えられなくなってしまいますし…」
「まさか!?あの人間、去り際に私に暗示をかけたんじゃないでしょうね!?」
「・・・いやいや、私は龍ですよ?人間ごときの暗示なんぞにかかるわけがありません」
「それに1ヶ月なんて、龍の私からすればそれこそ瞬きしたら過ぎていくくらい短いですからね!!」
「どうってこと…ありませんし」
「・・・」
「人間、どうしてるでしょうか…」
793: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 22:07:50 ID:TOm4ABMLDw
〜〜〜3ヶ月後〜〜〜
「・・・遅いです」
「一体何をしてるんですか!!あの人間は!?」
「どうして私の前に姿を表さないんですか!?」
「なんで帰ってこないんですか!?」
「どうして私を一人ぼっちにするんですか!?」
「一人じゃ寂しいです!!いつもみたいにうるさい声を聞かせてください!!いつもみたい馬鹿やってください!!いつもみたいに会いに来てください!!」
「・・・なんで、いないんですか?」
「いつもはいなくていいときにいるくせに!!なんでいてほしいときにいないんですか貴方は!!」
「・・・そうだ、会いに行けばいいんです」
「人間は言いました。動かないでくれと」
「しかし、私のような優秀な古龍は人間に変身する事も出来ちゃうんです」
「ユクモ村にいって、人間の様子でも見ましょう」
「あのアホ丸出しの顔をおもいっきり叩いてやります」
794: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 22:18:38 ID:TejP3npGf.
〜〜〜ユクモ村〜〜〜
「ほう、意外に賑わってますね」
「ここが人間の育った土地ですか、なるほど、アホ丸出しです」
「この村がこんなだから人間がアホ丸出しなんです」
「こんな平和ボケしそうな村なんかに…いるから」
「おっと、いけません。早く人間を探さねば」
「調査の基本は聞き込みです。手当たり次第にそこらへんの人間に聞きましょう」
「すいません、そこの人間」
「なんだい、嬢ちゃん」
「嬢ちゃんではありません。これより貴方たちより何倍も生きてます」
「ははは、面白い嬢ちゃんだ。それで?何か用かい?」
「人間を探してます」
「へ?」
「間違えました。人を探してます。この村に住んでいるのは間違いないですから」
「なら早く見つかるな。みての通りこの村は小さいから全員が家族ぐるみの付き合いと同じようなもんさ」
「それは助かります。この村のハンターをやっていて、背中には龍殺しの剣を…」
「・・・」
795: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/22(火) 22:24:53 ID:TejP3npGf.
「どうしました?怪訝な顔をなさって」
「嬢ちゃん…あのハンターさんの知り合いかい?」
「ハンターさん?ああ、人間の事ですね」
「知り合いも何も毎日のように押し掛けられて、挙げ句の果てに動くなと命令されて、必ず戻ってくるという約束をすっぽかされましたから、一言どころか、一時間くらい説教をしたいです」
「そうか…嬢ちゃんはまだ知らないのか」
「?」
「来なよ、村長に聞いた方がいい」
「・・・はあ」
「・・・こんな小さいのに」
「だから、小さいは余計です!!」
「なあ、嬢ちゃんから見て、ハンターさんはどんな人だった?」
「はっきりいって馬鹿です。うるさいです。やかましいです。考えなしです。無鉄砲です。」
「ずいぶんとはっきり言うねぇ」
「当然です。毎日のように付きまとわれましたから」
「そっか…」
「でも…今は寂しいです。」
「・・・」
「毎日のように来ていたくせに、約束までしたくせに、いきなり来なくなったんですから…」
「嬢ちゃん…ごめん」
「なんで貴方が謝るんですか?」
「なんでだろう…ハンターさんの代わりに、かな」
「?」
796: 名無しさん@読者の声:2012/5/22(火) 23:23:50 ID:19tKNDRngk
はよ続き
797: せくはら:2012/5/23(水) 01:21:11 ID:weu3RgHoP2
だって捕まりたくないもの(T_T)
798: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 17:09:55 ID:25mHkO0HLg
>>796
りょーかい!!がんばってこうしんさせていただきます!!
平仮名読みづらいですねすみません
>>797
あ、やっぱりお巡りさんを呼ぶべきだった
799: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 17:39:28 ID:nChM6sH1w.
「村長…」
「どうなされました?その娘さんは?」
「この嬢ちゃん…ハンターさんの知り合いみたいで…」
「!!」
「この嬢ちゃんに…話してあげて下さい」
「・・・わかりました」
「お嬢さん、初めまして。私はこの村の村長をしております」
「構いません。それで?人間はどこですか?」
「・・・ハンター様は、ハンター様は」
「亡くなりました」
「・・・へ?」
「ディアブロス討伐の遠征中に…鳥竜の群れに襲われたみたいで…商隊を守りながら、勇敢に戦い抜かれたそうです」
「避難した商隊達が戻ってきた時には…ハンター様はおらず…血溜まりの中に…これが…」
「・・・」
800: っファンゴの頭:2012/5/23(水) 18:24:02 ID:nyFB5BpZOU
800getなるか?
っ
CCCCCCCC
CCC2:00CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
801: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 19:39:34 ID:3U78BNLlI.
>>800
おめでとうございます
800ですね♪
この調子で900もとられちゃうかもwww
諸事情で結構更新がマチマチなのをお許し下さい
802: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 19:47:28 ID:3U78BNLlI.
「・・・で?なんですかこれ?」
「へ?」
「こんな薄汚れた手甲なんて探してません。私が探してるのは人間です。」
「ですから…」
「人間はどこですか?人間を出しなさい。隠しているのはわかって…」
「もうハンター様はいないんです!!」
「・・・」
「貴方も薄々わかってらっしゃるのでしょう!?ハンター様はお亡くなりになったんです!!もういないんです!!帰ってこないんです!!」
「それがなんですか?」
「っ!?」
「人間は私と約束しました。必ず戻ってくると。それまで私に待っていろと」
「約束は必ず守らせます。ですが、私も我慢の限界ですし、何より早く動きたいんです」
「今から三日後にこの村を沈ませます」
「!!」
「それまでに人間を私の元に向かわせなさい」
「あ、貴方は一体…」
「わかりませんか?」
ビュゴォォォォォォ!!
「貴方達が恐れて止まない、嵐龍 アマツマガツチです」
「っ!!」
「それでは」スタスタ
「・・・」
803: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 20:16:31 ID:fAg2gpGkjA
「ふう…思いっきり啖呵を切ってしまいましたが…まあ、大丈夫でしょう」
「人間が…死ぬはずありません」
「何せ私の攻撃を受けても立ってたんですからね!!」
「だから…大丈夫…です…」
「っ!!なんで!?なんで悲しいんですか!?」
「人間がいないからですか!?人間に会えないからですか!?」
「・・・許しません、絶対に許しませんからね!!」
「人間!!首どころか全身洗って待ってなさい!!」
「早く…会いたいです…」
「悲しいです。つらいです。苦しいです。寂しいです。」
「数日前には沸き上がらない感情が、ここ数日で一気に溢れてます」
「人間…人間…人間!!」
「約束は…ちゃんと守らせますからね…」
804: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:13:27 ID:uEWEaWo166
〜〜〜三日後〜〜〜
「遂に…来ませんでしたね…」
「まあ、所詮人間の口約束ですし…最初から信用したわけではありませんからね…」
「さて…そろそろいきますか」
「・・・本当はわかってますよ。あの村を滅ぼしても、貴方は帰ってこない」
「貴方が存在しないことも、もういない事も、もう会えない事も…全部、わかってます」
「だから…貴方との思い出を全て水に流すのは…我が儘ですか?人間…」
「・・・いきましょう。全てを終わらせるために」
805: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:19:17 ID:RHfnboBR8.
〜〜〜ユクモ村〜〜〜
「村長!!なにしてるんですか!?早く逃げないと!!」
「・・・私は、ここに残ります」
「村長!?」
「この村は私の村です。この村が沈む時は…私も共に…」
「何を言ってるんですか!?貴女がいれば村を作り直せます!!俺達には貴女が必要なんです!!」
「しかし…」
「お取り込み中失礼しますよっと」
「なんだあんた!!今は立て込んでて…」
「酷いな…折角避難勧告を出した元をこれから討伐しに行くっていうのに…」
「・・・っ!?あんた!!まさか!?」
「ハンター…様?」
「そ、まだ依頼あるよね?」
「で、でもアマツマガツチは近くに…」
「関係ない。あいつは俺と約束したからな」
「動かないでいてくれるってな」
「で?村長さん。依頼するの?しないの?」
「・・・ハンター様」
「お願いします。アマツマガツチを、彼女を、助けてあげて下さい」
「・・・了解」ダッ
「本当に…大丈夫なんでしょうか」
「信じましょう、我らの村のハンター様を」
806: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:25:21 ID:RHfnboBR8.
「・・・来ましたか」
「よう、久しぶりだな。アマツ」
「もう遅いです。私は村を沈めます」
「なら、俺はそれを止めなくちゃな」
「貴方にですか?冗談も休み休み…」
ヒュン!!
「・・・」
「俺は、迷ってたのかもしれない」
「お前を倒して英雄になりたい反面、言葉を交わしてお前を知って、お前を討伐したくないという気持ちもある」
「だが、俺はそれを武器のせいと決めつけて、お前から逃げただけだったんだ」
「お前と正面から向き合わず、安っぽい正義感振りかざして酔ってただけだったんだ」
「・・・だが、今は違う」
「村の為に、そして、お前の為に、俺は全力でお前を止める」
807: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:31:01 ID:uEWEaWo166
「私の…為?」
「ああ、大方お前は村を沈めて全てを忘れようとしてるんだろうが…それは間違ってる」
「お前が、全てを忘れたら…何か、取り返しのつかない事になりそうな気がする」
「だから、俺はお前を助ける。」
「助ける…ね、大きく出ましたけど、結局はその剣も当てなきゃ意味がな…」
ザシュ!!
「っ!!」
「当てるさ」
「お前が、止めてくれるまで、何度だって当ててやる!!」
「っ!!人間の分際で!!生意気なんですよ!!」
バシュ!!
「当たらない!!」ヒョイ
ザシュ!!
「くっ!!」
「俺は倒れない!!お前が諦めるまで!!」
「言わせておけば!!このぉー!!」
「無駄だ!!」
「アマツマガツチ!!俺はお前を必ず助ける!!」
「うるさいんですよ!!人間のくせに!!」
「うおおおお!!」
「はあああああ!!」
808: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:35:59 ID:uEWEaWo166
「・・・」
「・・・」
「う…ぐ…」
「諦めなさい、貴方はよくやりました」
「まだだ…まだ終わっていない…」
「そんなに死にたいんですか?」
「死なないさ…俺は死なない」
「お前を止めるまで…俺は絶対に死なない」
「そんな足がフラフラで、剣さえ握る力がないのに…よく言えますね」
「お前だって…同じだろ」
「・・・」
「俺は…必ずお前を助ける」
「私は…必ず全てを終わらせる」
「どっちも譲れないんだ…だったら、へし折ってでも貫かなきゃならねーんだよ…」
「全くその通りです」
「へ…へへへ」
「ふふ…なに笑ってるんですか」
「お前こそ…」
「ふふふ」
「・・・いくぜ」
「いつでも」
809: 名無しさん@読者の声:2012/5/23(水) 22:40:00 ID:XxI.bwlICM
生きてたのか?
810: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:43:34 ID:RHfnboBR8.
〜〜〜1ヶ月後〜〜〜
「朝です。起きなさい。人間」
「んー、あと30分」
「さっきからかれこれ一時間はそういってます」
「寝かせてくれよ…」
「・・・水ブレス、当てますよ?」
「はい起きました」
「よろしい」ニッコリ
「ご飯はもうできてますから、早く顔を洗ってください」
「そうする」
「早く来てくださいね」
バタン
「・・・これで、よかったんだな」
「何かいいましたか?」
「うおっ!?いきなりなんだよ」
「何か呟きましたから気になって」
「なんでもねーよ」
「むー、気になります」
「なんでもないったら、なんでもない」
「不完全です。説明を要求します」
811: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:48:13 ID:RHfnboBR8.
「えー、言わなきゃ駄目?」
「当然です。私に隠し事なんて100年早いです」
「はあ…わかったよ」
「お前に出会えて、本当に良かったよ」
「なっ、何を今更!!」
「プププ、照れてやんの」
「て、照れてません!!」
「照れんなよ」
「もう怒りました!!人間のご飯は抜きです!!」
「ちょ!!おま!!」
「いーやーでーす、もう決めましたー!!」
「子供か!!」
「子供じゃありません!!」
「・・・アマツ」
「・・・」
「ごめん、愛してる」
「・・・まあ、私は寛大なので・・・許してあげます」
「飯、食おうぜ」
「・・・はい」
【嵐の中の死闘】
fin
812: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/23(水) 22:52:38 ID:uEWEaWo166
>>809
生きてましたwww
皆さんこんばんは
さぎしです
なんというか、気がついたら800に到達しましたね…ええ、はい
数日前は700でてんやわんやしてたのに…時間って早いですね…
私もいつかここでSSを書かなくなる日がくるんですかね…
まあ、それはまだまだ先の話なので置いといて
リクエストのアマツマガツチやってみましたが
正直やっちまった感が否めませんね、はい
思いつきでやるなってことか…
とにもかくにも、今日の投下はこれで終了となります
見てくださった方々
ありがとうございました
ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
813: 名無しさん@読者の声:2012/5/23(水) 23:24:35 ID:7dQWNfM4rs
リクエストした者です
アマツのリクエストありがとうございます
最初ギャグかな?ってみてたら急にシリアスになって ストーリー展開が読めないドキドキ感がありました
できればハンターが何故生きてたかの経緯が知りたいです
あと200ぐらいで終わってしまうのがとても惜しいですが 最後まで支援していきます
CCCC
814: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 06:33:48 ID:6DmvH7beDk
>>813
リクエスト感謝です
そんなもったいないお言葉までいただいてもうなんと言っていいやら
あー、やっぱりそこ突っ込まれちゃいますか
経緯を書くのは簡単ですが、文にしてみると味気ない気がしますから
・・・うーん、とりあえず番外編という形で話を考えてみまふ
支援感謝です
815: 名無しさん@読者の声:2012/5/24(木) 13:18:58 ID:sBpS6x.lLU
一回これでもかってくらい切ないやつかいてほしい
ハッピーエンドじゃなくて
最後まで悲しくて切ないの!wwwwwwwwww
816: 名無しさん@読者の声:2012/5/24(木) 16:21:21 ID:ddyyP9wyno
さぎしさん、いつも素敵なお話をありがとうございます、楽しく読ませてもらってます(*´ω`)ホクホク
リクっていうか、できたら古龍(♂)が出てくるのも読みたいなぁ・・・なんて思ったり。
いつだって支援してるんだからねっ///CCCCC
817: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 18:51:37 ID:8mQgxNtvcQ
>>815
え、それは悲しい話や切ない話を読むのも書くのも出来ない私への無理難題ですか?
まあ、善処してみます
>>816
こちらこそ。いつもご回覧になっていただきありがとうございます
古龍(♂)ですね、わかりました
ただ、ギャグに走っちゃいますがwww
ツンデレ可愛いなぁ…
いつだって感謝してるんだからねっ!!////
818: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 18:56:06 ID:8mQgxNtvcQ
【嵐の中の回想】
「人間、人間」
「ん?どうした?」
「人間は私に隠し事をさていますね」
「いきなりなんだよ」
「とぼけるとはいい度胸ですね、水ブレ…」
「いやいやいやいや、マジでわからんって」
「村長から貴方は死んだと聞かされましたが、貴方はこうして生きていて、私の側にいる」
「村長は私をだましたんですか?」
「あー、村長は悪くないよ。ていうか、あんなん見せられたら誰も死んでるって思うよ」
「では、教えてください。貴方はどうやってここにたどり着いたのですか?空白の1ヶ月はどうしたんですか?」
「んー、まあ、お前なら信じてくれるかもな」
「?」
819: さぎし(次スレに入ったらどないしよ…):2012/5/24(木) 19:06:50 ID:8mQgxNtvcQ
〜〜〜2ヶ月前〜〜〜
「うひ〜、砂漠はあちいな〜」
「ハンター様、ここらへんで一休みなされますか?」
「いいよ、いけるところまでいこうぜ」
「しかし、ハンター様がいらっしゃるだけで心強いですな。あの角竜も、ハンター様の前では赤子の手を捻るより簡単でしょう」
「まあ…油断は禁物だけどな」
「この辺りは角竜の縄張りですから、なるべく早くいきましょう」
「そうだな…っ!!」
「あれは…ジャギィ!?」
「くそったれ!!」
ザシュ!!ズバッ!!
「ハンター様!!」
「こいつらは俺が引き付ける!!その間に安全な場所に…」
ドゴーン!!
「グォォォォォォ!!」
「ディアブロス!?このジャギィの群れはこいつに追いたてられてたのか!!」
「も、もう駄目だー!!」
「しっかりしろ!!我々にはハンター様がついている!!」
「くそっ!これでどうだ!!」
820: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 19:10:56 ID:A820SfhLgY
「閃光玉である程度足止め出来る!!その間に早く!!」
「ハンター様は!?」
「こいつらを片付ける!!」
「わかりました!!ご無事で!!」
ドドドドドドドド!!
「・・・さて」
「グルルルルル…」
「こいよ!!ここでお前を倒…」
「グガアアアア!!」
「ええええ!?」
ドゴーン!!
「ぐはっ!!」ドサッ!!
「な…もう…一匹…だと?」
「ちっ!!前にはディアブロス。後ろにもディアブロス。そして周りにはジャギィか」
「いいぜ!!やってやらぁ!!」
821: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 19:15:34 ID:A820SfhLgY
「よし…そのまま…そのまま!!」
「ガアアアア!?」
「かかった!!シビレ…うおっ!!」
「グガアアアア!!」
「ちょ!!おま、空気読め…」
「キシャアア!!」ガブリ
「ぐっ!!離せこの!!」
ザシュ!!
「キシャア…」
「はあ…はあ、くそ!!」
「ディアブロスもさることながら、ジャギィ達も絶妙なタイミングで邪魔してきやがる…」
「音爆弾を使おうにも、こうも囲まれてたら…」
ドゴーン!!
「うわっと!?」
「グガアアアア!!」
「危なっ!!」
「キシャアア!!」
「うひゃあ!」
「ぐ…このお!!」
822: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 19:19:25 ID:8mQgxNtvcQ
「はあ…これで、終わりだ!!」
ザシュ!!
「ガアアアア…」
「よし!!まずは一体!!」
「グガアアアア!!」
「当たるかよ!!」
「キシャアア!!」
「そんな攻撃、効かんわ!!」
「ついでにお前らも!!」
ザンザンザン!!
「鬼人大回転斬り!!」
「ふっ、決まっ…」
「グガアアアア!!」
「え、ちょ、武器納刀して…」
ズブッ!!
「が…はっ!!」
823: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 19:48:55 ID:EgRDbbTPsE
「く…そ…」
「グルルルルル…」
「ふざけんな…俺は、俺は!!約束があるんだ!!こんなところで死んでたまるかよ!!」
「うおおおお!!」
ザシュ!!
「ガアアアア!!」
「お前は、この場から、動くことすら許さない!!」
ザシュザンズバッズシュ!!
「砕け散れ!!」
ザン!!
「グガアアアア…」
「はあ…はあ…、うぐっ!!」
「この手甲は…もう使えないな…」
「早く…商隊に…合流…」
「うわ…これ、俺の血か?」
「すげー量…死ぬのかな?」
「へへ、目の前が霞んできやがった…」
「アマツとの…約束…守らなきゃ…」
「・・・」
824: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 19:57:44 ID:EgRDbbTPsE
「・・・っは!?」ガバッ
「ここは…?」
「確か…ディアブロスを倒して…それで気を失って…うぐ!!」
「気がついたか?」
「っ!?あんたは?」
「なに、通りがかったところを血塗れのお前が倒れてたんでな、助けたまでだ」
「そうか…ありがとう」
「・・・すまん、嘘をついていた」
「へ?」
「お前と角竜の戦いを一部始終見ていた」
「な!?」
「人間にしてはよくやったとしか言いようがない、あの角竜達には我も悩まされていたのでな。感謝する」
「あんたは…いったい?」
「気にするな、死にかけの人間を助けた変人だと思ってくれて構わない」
「傷の手当てはあんたが?」
「ああ、見よう見真似だがな」
「いや、完璧だ。ありがとう」
「別に、お前に宿命の匂いを感じたのと、ここで死なすには惜しい人間だから助けただけだ」
825: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 20:04:06 ID:EgRDbbTPsE
「ふむ…実に面白い」
「なにがだよ」
「いや、中々面白い宿命を背負っているなと」
「?」
「嵐龍か、久しくその名を聞いていなかったな」
「何故それを!?あんたはいったい!?」
「気にするな、ただの物好きな古龍だ」
「古龍!?」
「だから面白い宿命と言ったのだ、お前は古龍と戦う宿命を背負っていると」
「古龍と…戦う宿命?」
「今は休め人間、考えるのはその後でもよかろう…」
「・・・そうさせてもらう」
826: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 22:12:05 ID:/dgyjvt8y2
「・・・」
「おはよう、ずいぶん寝てたな」
「どれくらい?」
「そうだな、軽く10時間は寝てたな」
「そうか」
「体の調子はどうだ?」
「少しふらつくが、なんとかなる」
「それは良かった」
「なあ、あんたはいったいなんの古龍なんだ?」
「ふむ…人間からは風翔龍と呼ばれてるな」
「クシャルダオラか?」
「そうとも呼ばれてるな」
「でも…なんで俺を…」
「さっきも言っただろう。お前の宿命を面白いと感じたからだ」
「古龍と戦う宿命と言ったな、あれは?」
「そのままの意味だ」
「てことは、あんたとも?」
「そういう事になるな」
「・・・」
「安心しろ。我はお前と戦う気はない」
「そうか」
827: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/24(木) 22:40:20 ID:cnb6AZtNFc
「よし…話してたら大分楽になった」
「もうか?早すぎないか?」
「元来、治癒能力が高いんだ」
「モンスターみたいだな」
「なんか、お前に言われると複雑だな」
「で?どうする?」
「決まってる。村に帰って、約束を果たさなければ」
「嵐龍と決着か?」
「まあな」
「やめておけ、今のお前では倒せない」
「なんだと!?」
「そんな剣で戦う気か?実に愚かだな」
「そんなの、やってみなくちゃわからないだろ!!」
「やらなくてもわかるから言ってるんだ」
「くっ!!」
「剣を取れ」
「何をする気だ?」
「我と戦え、そして勝ったら認めてやる」
「ふざけるな!!命の恩人に、武器を振るえるか!!」
「そうやって、逃げるのだな」
「!!」
828: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 16:22:23 ID:xptx4k0IqI
「お前の言ってる事はただの言い訳に過ぎない」
「命の恩人?武器が悪い?ふざけるな。お前が戦わない、勝てないのはお前が弱いからだ」
「お前はただ逃げてるだけだ、何もかもから」
「そんなこと…」
「ないか?本当か?ならば何故嵐龍との決着がついていない?」
「・・・」
「単純な話だ、お前は何かと理由をつけてやり過ごしているだけだからな」
「・・・」カチャ
「そうだ、それでいい」
「こい」
「うおおおお!!」
829: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 16:30:01 ID:vkD4qXYqRo
「くそっ!!これで!!」
ガキン!!
「ふむ、剣筋は悪くない…動きも中々…しかし」
「どうした?手加減をしているのか?」
「人に…剣を向けた事がない」
「なるほど…それで攻めに欠ける訳か…」
「甘えは捨てろ、情けをかけるな」
「俺だって!!わかんないんだよ!!本気でやってるのに、気がついたら手加減しちまうんだ!!」
「・・・お前は戦う時、何を考えている?」
「!?」
「我は色々考えている…自分の事、相手の事、これからの事、この戦いで何を得るか」
「お前は何を思って戦う?」
「・・・」
「答えられないか…富や名誉、それから名声といったところか」
「ならば、そんなのは捨てろ」
「相手は、少なくとも我は本気の果たし合いを望んでる。」
「相手の望んでる事をしてやるのが、お前がやるべき事だ」
「相手の…望んでる事」
「なにも考えずに戦いを挑む輩はいない。特に我はお前との戦いで得る物があると思っている…もちろん、嵐龍も」
「アマツも…?」
830: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 16:34:01 ID:vkD4qXYqRo
「そうだ、そしてお前がいなくなったら、嵐龍はいったい何をするか…」
「それは…」
「我々古龍というのは記憶や思い出を大事にする」
「嵐龍も、お前との出会いをそんな小さくは思ってないはずだ」
「だが…お前はこうしてここで油を売っている…」
「戻ってこないなら…いっそのこと…」
「!!」
「わかったか?お前がやるべき事が」
「・・・ああ、はっきりとわかった」
「俺はこんな所にいられない!!アマツを止める!!」
「ふっ、その目だ」
「うおおおお!!」
「久しいな!!こんなに血が騒ぐのは!!」
831: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 16:38:38 ID:xptx4k0IqI
「・・・」
「・・・」
「やれやれ、久しぶりに骨のありそうな人間を見つけたと思ったら…」
「想像…以上…だった…とはな…」
「クシャル…」
「何を迷う必要がある。早くいけ」
「すまない!!」
「ああ、そうだ」
「?」
「餞別だ、持ってけ」
「この剣は?」
「嵐龍を止めるには、その龍殺しが役に立つだろう…」
「ありがとう…クシャル」
「ふっ…我は、少し休ませてもら…う」
「・・・」
「・・・いこう」
832: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 16:43:48 ID:vkD4qXYqRo
〜〜〜現在〜〜〜
「とまあ、こんな感じかな」
「結局その風翔龍はどうなったのですか?」
「さあな、どこかを飛び回ってるんじゃないのか?」
「会ったらお礼が言いたいですね。愚かな人間を助けて、諭した礼をしなければ」
「おいおい」
「わかってますね?人間」
「わかってるよ、今度いなくなったら…」
「「水ブレス」」
「よろしい、では私は寝ます」
「え、早…って、もう寝てるよ…」
「・・・お休み、アマツ」
【嵐の中の回想】
fin
833: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 16:46:48 ID:xptx4k0IqI
皆様、おはこんばんちわ
さぎしです
とりあえずハンターが生きてた経緯的な物を投下させて頂きましたが
ますますワケわかんなくなった
で、ですね、リクエストの悲しい話(切ない話)ですが、まだ考え中です
それで先に古龍(♂)を投下しますが、ギャグエロでいきます
・・・だって、他にネタがないんだもん
それでは、また後程お会いしましょう
834: さぎし(しめしめ、いい感じにsage):2012/5/25(金) 20:03:06 ID:JF0JMAHQ2M
【炎龍と竜姦娘】
どーも、俺ッス
テオッス
実はこのまえとんでもない体験をしちゃったんスよね
嘘のようで本当の話だから、信じてもらいたいをスけど、まあ信じなくても構わないッス
あれは数日前に火山に散歩に行ってた時の事ッス
皆さんご存知の通り、俺達古龍ってのは存在が少ないから種の繁栄とかに結構マメッス
まあ、長生きだからそんなに焦らなくてもいいんスけどね
話を戻しますけど、火山にいったときに珍しく雌の匂い、つまりナナ・テスカトリの匂いがしたんスよ
珍しいな〜って思いながら匂いのする方向に行ってみたら
雌の匂いさせたハンマー持った娘さんが、ギザミさんを(ハンマーで叩き潰す的な意味で)ズッコンバッコンしてるところに居合わせちゃったッス
835: さぎし(忘れてた、下有) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 20:13:52 ID:F9gQxolRvs
もう、何が驚いたかって言うと、雌の匂いさせた娘さんがズッコンバッコンしてるところッスよ
しかも潰されたギザミさんはここの火山ではそれなりに顔が広いお人(?)でかなりの実力者だったんスよ
まずいッス、これは非常にまずいッス
俺自身、そんなに腕っぷしが強いわけじゃないし、ましてやあんなの見せられたら戦おうという気すらなくなりまスよ
というわけで、逃げの一手、さら〜ば〜
ペキッ
娘「っ!?」バッ
俺の馬鹿ー!!なんで石を踏んづけてあまつさえ砕いちゃうんスかー!!
娘さん物凄い勢いでこちらに振り向きましたよ? ついでに目もバッチリ合っちゃいましたよ?
目と目が合う〜瞬間好きだと気づける訳がない
娘「テオ!?なんでこんなところに!?」
お、どうやら娘さんは若干パニックになってるみたいッス
今度こそ逃げれ…
娘「・・・あ、でも最小金冠っぽい」
生まれつきッス!!これから大きくなる予定ッス!! だからハンマー構えてこっちこないでくだしゃあ!!
娘「えへへ〜、金冠金冠」
\(^o^)/
836: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 20:34:40 ID:GuN/y2E5dg
どうしようッス
飛んで逃げるのは簡単なんスけど、背中を見せたくないッス
だからって戦うのはもっと嫌ッス!!
・・・そうだ!!周りに炎の鎧を出して防御みたいにし・・・
ゴガン!!
そこまで考えたとき、頭に凄い衝撃と痛みが襲いかかってきたッス
テオ「ギャオン!!」
娘「ごめんね〜、炎の纏われると面倒だからさ〜ね?」
娘さんが俺を覗きこむように近づいてきたッス
娘さんが近づいてきたら当然雌の匂いがするわけで、生物は生命に危機が迫ると生物本能的に子孫を残そうとするわけで、つまり何が言いたいかと言うと…
娘さんに発情して、俺のナニが勃っちゃったッス
837: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 21:31:43 ID:AOSDPUAqDU
娘「あれれ〜?君、おち○ぽ勃ってるよ?いけない子だねぇ〜」
んなこと言われても、頭の上で星が回ってるし、雌の匂いはするわで体が動かせないんスよ
娘「うふふ…やっぱり少しは楽しみたいよね〜」
娘さんがそう言うや否や、俺の息子を掴んで上下にしごきはじめましたよ!?
テオ「キュ…キュオン…」
頭がクラクラするし、なにやら気持ちいいしで、情けない声を出してしまうッス
娘「ねえ、気持ちいい?」
耳元で囁かれて体が大きく跳ね上がる…そして
娘「きゃっ!?」
おもいっきり射精してしまったッス、恥ずかしいッス
娘「うわ〜、いっぱい出たね〜」
感心したように呟く娘さん。正直これも溜まらんス
838: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 21:39:24 ID:AOSDPUAqDU
娘「ん…すっごく濃い…君、さては童貞かな?」
手についた精液をいやらしく舐めながら聞いてくる娘さん。そうっスよ、童貞ッスよ、悪いんスか?
娘「そんな怖い顔しないでよ〜」
ケラケラと笑う娘さん
こういうのは年相応なんスけどね…
娘「でも…君ばっかり気持ちよくなるのは…ずるいよね?」
何やら意味深な言葉を言いながら下着を脱ぎ出す娘さん。ま、まさか…
娘「・・・しよっか?」
テオ「キュオン…」
あ、もちろん否定の意味を込めましたよ?なのにこの娘さん
娘「そんな欲しそうな声出さなくても大丈夫だよ」
ゆっくりと俺の息子に股がる娘さん
人の話聞いてNEEEEEEEE!!
839: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 21:46:05 ID:ibPuq58f7E
つぷ…くちゅり…
娘「ん…おっきぃ…はぁ…」
満足そうな顔をしながらゆっくりと腰を落とす娘さん。まあ、気持ちよくないと言えば嘘になるッスけど
娘「はあ…君のおち○ぽ…とってもいいよ…ね、気持ちいい?」
腰を上下に動かしながら聞いてくる娘さん
正直気持ちよさが半端ないッス
娘「あん…おっきく…なってきたよぅ…」
娘さんからもたらされる快感に更に俺の息子は大きく硬くなりまス
それがお気に入りなようで娘さんは腰を振るスピードをあげました
娘「あん!!あん!!あはっ!!すっごいいいよ!!君の!!やん!!」
テオ「キュオン!!キュアン!!」
一心不乱に腰を振り続ける娘さんに合わせるように腰が動いてしまうッス
動かしてるんじゃないッス。動いちゃうんス
840: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 21:53:40 ID:ibPuq58f7E
不意に俺は考えて見てみたッス
俺はただ火山に散歩に来ただけなのに、なんで頭を殴られて童貞奪われて、逆レイプみたいなことをされなきゃならないんスか?
そう考えたら段々腹がたってきて、頭の星が無くなってるから自由に動けるのに気づいたから、娘さんを頭からバリバリといこうと思ったら…
娘「いいよぉ!!あん!!こんな気持ちいいの初めてだよぉ!!」
なんていうか、惚れました
顔が惚けていて俺の息子でこんなによがってくれる娘さん見てたらなんだからムカつきも収まってきて…もっとこの娘さんのよがる姿を見てみたいとか思ったりして…
娘「え!?な、何!!」
自由に動けるならこの体制の方がヤりやすいんスよね
俺は娘さんわ後ろから犯すような格好をしたッス
そしたら娘さん、何かを期待するような眼差しで
娘「・・・して?」
はい、理性崩壊したッス
841: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/25(金) 23:58:28 ID:xptx4k0IqI
いや〜、そのあとはあんまよく覚えてないッスね
娘さんがもっとなんてせがむもんだから何回も中に出しちゃって、凄い気持ちよくて
で、いつの間にか気絶してたんスよ
起きた時は洗われた体にほんのり染み付いた雌の…いや、娘さんの匂いで安心したんスけど、やっぱり彼女は人間で、俺は古龍でって…単なる気まぐれだったッスよね…
俺が途方にくれてたら
娘「あ、起きたんだ」
聞きなれた声がして、そっちに目を向けると、娘さんが装備を着こんで立ってたッス
娘「気絶するくらい気持ち良かったの?」
ニヤニヤしながら聞いてくる娘さん。でも、俺はそんなの関係なく
娘「きゃっ!?」
娘さんを押し倒して、とにかく舐めまくった
娘「・・・もう、甘えん坊だなぁ」
娘さんは嫌な顔せずに、舌を絡めてくれました
小さな舌が一生懸命絡んでくるのにムラムラしたッス
娘「・・・夢中になったんだから、責任取ってよね?」
そのまま結構な時間抱き合ってたッス
842: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 00:01:57 ID:vkD4qXYqRo
これが、数日前の話ッスね
え?今はどうかって?
そりゃもちろん…
娘「テオー、早くー」
あ、娘さん呼んでるんで俺はいくッス
俺のつまんない話聞いてくれてありがとうッス
また会えたらいいッスね
【炎龍と竜姦娘】
fin
843: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 00:05:23 ID:xptx4k0IqI
こんばんは
さぎしです
こんな感じのサクッとしたのを書いてみたかったんスよ(うつった)
で、悲しい話なんですけど、
まだ…考え途中です。
本当にすみません
頑張って書いて見ますのでよろしければお着き合うくださいm(__)m
投下はこれで終了となります。
見てくださった方々
ご回覧乙狩れ様でした♪
おやすみなさいm(__)m
844: 名無しさん@読者の声:2012/5/26(土) 00:55:43 ID:C2680d.sl6
乙狩れ!
ホントにね
クライミングで落ちそうになったら
子孫残そうLevel急上昇だったよ
845: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 07:09:31 ID:QPfQ2DrQcg
おはようございます
>>844
ちょ!!軽く九死に一生レベル!!
生物の本能って本当に凄いですよね…
846: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 10:58:21 ID:YNmFaXp4aY
【繋いだ絆の果て】
浦島太郎って知ってるか?
亀を助けて、竜宮城に招待されて、玉手箱を貰って、その玉手箱を開けたら一気に年老いたって話だ
なんで今そんな話をするかって?
そうさなぁ…話せば長くなるかな
今から、100年前の話だな。もちろん体験談だぜ?
あれは今でも覚えてる
だって忘れられないからな
847: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 11:06:36 ID:YNmFaXp4aY
俺はトム、見ての通りハンターだ
ちょいと俺は特殊な能力を持っていてね、生まれつきじゃないぞ?
可愛い嫁さんもいたぜ
子供いた。大切な物もあった
言うなれば、幸せだったって言うのかな?
ある日、ギルドから依頼がきてな…なんだと思う?
黒龍 ミラボレアスの単身討伐だってよ
もちろんそんな簡単に承諾言えないし、ましてや嫁に相談したらすがり付いて、行かないでって言うに決まってる
でも、ギルドの方もそんなにのんびりはしてられないらしい
だから俺は、嫁にちゃんと話して、依頼を受ける事にした
嫁はやっぱり泣いてたけど、次の日にはお守りを作ってくれてた
無事に帰ってきますように…だってさ
なんだかもう、どうしようもなくなって、嫁をおもいっきり抱き締めキスしてやった
嫁も俺もボロボロ泣いてやんの
848: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 11:14:31 ID:YNmFaXp4aY
黒龍と戦ってる時は、そりゃもう怖かったよ
当たったら死ぬし、下手したら死ぬ。結局はずっと死と隣り合わせだった
でも、嫁のお守りを握りしめながら戦うと、不思議と勇気が沸いてきてな
なんとか数日かけて黒龍を倒して、ギルドに報告にいったんだ
ギルドに戻ったら、嫁が顔をぐしゃぐしゃにしながら泣いてた
だからおもいっきり抱き締めてやろうと手を広げたら、何故かギルドナイトに囲まれた
いやぁ、びっくりだね
いかつい顔の奴らに囲まれるのって、怖いよ
嫁が、彼から離れて!!とかいいながらギルドナイトをどかそうとしたんだけど、これまた屈強な男に抑えられてた
おい!!その汚ねぇ手をどけやがれ!!っていいながらその男に掴みかかろうとしたら、ギルドマスターが凄いデカイ声で
やめんか!!
あまりの大きさに、俺も嫁も呆然
そのままギルマスが、重々しい口調で、話があるとか言って俺と嫁をある部屋に通した
849: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 11:22:19 ID:ibPuq58f7E
部屋に通された俺達にギルマスが放った言葉は信じられない事だった
呪いをかけられてしまった
大丈夫か?このじいさんなんて思ってたりしたら、俺の目の前に鋼のプレートが置かれた
それをおもいっきり殴ってみろ
ギルマスが言うから仕方なく殴ったんだ
でも、鋼だぜ?普通は手が砕けるくらいなのに
砕けたのは、プレートだった
嫁が手で口元を覆う
俺だって訳がわからないこんなに力が強かったわけじゃないし、ましてや鋼を砕くなんて無理だ
そしてギルマスが紡いだ呪いの内容
力が常人を遥かに越えるようになり、不老不死になって、周りの人間に災いをもたらす
冗談も大概にしてほしかったが、目がマジだったし…何より砕けたプレートが全てを物語っていた
850: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 11:32:41 ID:AOSDPUAqDU
そしてギルドが出した答えは、村からの追放
俺を村から追い出すらしい
嫁が抗議をしたが、一人の命と村の危機、どっちが大切だと言われて押し黙ってしまった
嫁はどうなるのかを聞いたら、関係上は離婚になるらしいが、ついていくなら止めはしないだそうだ
嫁は俺についていくと言い張ったが、子供をどうする気だと尋ねたら黙ってしまった
ギルドは一方的に俺に追放命令をだし、僅かな金を持たされて今すぐでてけと迫ってきた
村を出るのは寂しかったが、世話になった村長や、村の皆
何より嫁や子供が死ぬことが一番嫌だったからだ
俺は黙って部屋を後にしようとしたら、嫁が抱きついてきた
何人かが止めようと動いたが、ギルマスの目配せで、その場に留まった
嫁は泣きじゃくって行かないでと呟いてたが、俺はそれを聞こえないふりをした
嫁が口を近づけてキスをしようとした、流石にこれはまずいかと思ったが、ひょっとしたらこれが最後になるかもしれないキスを俺達はした
851: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 15:05:44 ID:Kwmhvd311A
「それが今から100年前くらいの話」
目の前にいる青年は思い出すように呟いた
「ここら一帯には村があったんだ、といっても、もうかなり昔だがな」
「だから俺はここにいるんだ、ここが帰るべき場所だったからな…」
「ここには沢山の人が眠ってるんだ…俺の嫁も」
青年の下には瓦礫があり、それを愛しそうに撫でる
「気になるか?こんなへんぴなところに来てるしな…お前だけ特別な」
青年は笑いながら、瓦礫を退ける。その下からは綺麗に保たれた白骨死体が出てきた
「嫁…綺麗だろ?自慢なんだぜ」
「ずっと…一緒にいような…」
852: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 15:11:02 ID:Kwmhvd311A
「ん?もういくのか?」
青年がやや残念そうに問いかけてくる。その問いに首を縦に振った
「そっか…久しぶりに話をしたような気がするな…」
青年は満足そうに笑いながら
「ありがとよ、付き合ってくれて」
そのまま青年は白骨死体を撫でる作業に没頭する
踵を返してその場を立ち去る。振り返ってみてみたが、青年は未だに死体を撫で続けていた
853: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 15:16:22 ID:/I5oWx37l.
歩きながら考える
あの青年はいったいどれほどの時をあの場所で過ごしてきたのか
そしてこれからいったいどれだけの年月をあの場所で過ごすのか
死ねない体で、永遠にあの場所に固執する
愛する者と一緒にいれる青年は幸せなのか
それとも逃れられない思い出とひたすら向き合うことしかできない虚無感か
どちらにせよ、青年が繋いだ絆の果ては未だに見れてないらしい
青年が永遠に別れを告げない限り
【繋いだ絆の果て】
fin
854: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 15:19:52 ID:Kwmhvd311A
皆様おはこんばんちわ
さぎしです
悲しい話が書けないから救えない話を書いてみました
いやね、悲しい話を考えてる内に、悲しいがゲシュタルト崩壊しましてね
リクエストしてくださった方
本当にすみません
下手にリクエストを受けたら内容に沿えない物が出来上がってしまいますので、申し訳ありませんが、リクエストは中止とさせていただきます
皆様、本当に申し訳ありません
855: 名無しさん@読者の声:2012/5/26(土) 16:28:52 ID:/QgbkBeTM.
おぉ…
俺のせいで…
すまん…
856: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 21:32:15 ID:4Dy.gBLeVQ
>>855
そんなに気になさらないでください
ひとえに私の力不足と文才が無いのと、妄想力が足りないからです
リクエストしてくださってありがとうございました
857: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 21:41:34 ID:4Dy.gBLeVQ
【無神論者】
俺は神を信じない
何故ならそいつは俺の大事な親友を奪っていったからだ
仮にいたとしても俺はそいつを神と呼ばず、こう呼ぶだろう
盗人
素振りをしすぎてすっかりすり減ってしまったバスターソードを立て掛ける
いつからだろう…バスターソードくらいなら片手で振り回せるようになったのは
少なくとも最近なのは確かだな
バスターソードを立て掛けた場所のすぐ近くに可愛らしい花柄の風呂敷に包まれた箱がある
その中身は言うまでもなく弁当で、誰が作ったなんて見なくてもわかる
風呂敷をほどいて中にあるおにぎりを掴み口にいれる
ギル「あいつ、また上手くなってやがる」
おにぎり一つでこんなに旨いんだ、全力をだしたら店を開けるくらいなんじゃないのか?
858: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 21:46:52 ID:0mWQGoR64k
弁当をぶら下げ、バスターソードとハイジークムントを背負いながらいつもの場所に向かう
そこはある意味行き付けのカフェみたいな場所だ
一件の家の前で立ち止まる
外装は綺麗で毎日住人が掃除してるのが伺える
もっとも、二年前の話だが
ならば何故綺麗かと言うと、住人と関係ある住人が掃除してるということになる
俺は戸を開けて中に入った
ギィィィィィィィ
レオン「ニャ、ギルさん。いらっしゃいニャ」
ギル「邪魔するぜ、レオン」
レオン「どうぞどうぞニャ、お茶を注ぐニャ。今日はお客さんが大量ニャ」
ギル「?」
859: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 21:54:17 ID:0mWQGoR64k
中を覗いて見ると、目に飛び込んできたのは青色の毛皮だった
ギル「なんだ、アシラか」
アシラ「ガゥ」
青熊獣 アオアシラ
何故狂暴なモンスターがここにいるのか
そして何故器用にも湯飲みからお茶を飲み、くつろいでいるのか
ギル「大丈夫かよ、村の奴らに見つかったらどうするんだ?」
「それは大丈夫みたいですよ。ギル先輩」
台所からの声に振り向く
ワイシャツにハーフパンツを履いただけのラフな格好の女性がお茶を運びながら出てきた
ノルン「村の補修作業をアシラが手伝ってくれたみたいです。そのお礼にって村長が滞在を許したそうですよ」
ギル「まあ、大人しいし、これ以上はない働き手だしな」
アシラ「・・・」ズズ
アシラは自分の事だとわからないのか、茶をすすっているだけである
860: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 22:00:30 ID:0mWQGoR64k
ギル「そうだノルン、弁当旨かったぜ」
ノルン「ありがとうございます」
ギル「こっちこそ感謝せにゃならん」
ノルン「なんか、ギル先輩を使って実験してるみたいで申し訳なくって」
ギル「あんな旨いの毎日食えるんなら、俺は喜んで実験台になるな」
ノルン「もう…」
アシラ「ガゥ」
ギル「ん?どうした?アシラ」
アシラ「ガゥガゥ」
ギル「悪いな…アイツがいないから、お前の言葉わかんねーんだよ」
アシラは理解したのか、お腹を押さえるジェスチャーをした
ギル「ははーん、さてはお前、腹が減ってきたんだろ?」
アシラ「・・・」
図星なのか、アシラは顔を両手で隠してしまった
ノルン「じゃあ、私が何か作りますよ。ギル先輩は?」
ギル「軽くつまめる物を頼む」
ノルン「わかりました。レオン、台所また借りるね」
レオン「了解ニャ」
861: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 22:06:18 ID:0mWQGoR64k
ギル「しかし、お前も大変だな、レオン」
レオン「ニャ?なにがニャ?」
ギル「こんな広い家を、お前一匹で管理してんだからな」
レオン「旦那さんがいた時にすでにこの家の構造は知りつくしたニャ。後は食料や生活費の計算すればいきていけるニャ」
ギル「お前…金をまだもらってないのか?村長から打診があったんだろ?」
レオン「僕は他の人からお金は絶対に受け取らないニャ」
レオンはそこで言葉を切って、胸を張り
レオン「何故ニャら、僕の旦那さんはアレン・バートだけであって、お給料もその人からしかもらわないからニャ」
ギル「・・・強いな、お前は」
レオン「ニャハハ、腕っぷしだけが強さじゃないニャ」
862: かきし:2012/5/26(土) 22:12:12 ID:XKGitv8yhU
ついにきたか…
863: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 22:12:25 ID:4Dy.gBLeVQ
ノルン「お待たせしましたー何話してたんですか?」
ギル「なんでもねぇよ、旨そうだな」
ノルン「冷蔵庫にあった黄金芋酒に幻獣チーズ、それからシモフリトマトにギガントミートを使って…」
アシラ「ガゥー!!」
ガツガツムシャムシャ
ノルン「こらっ!!アシラ!!お行儀悪いでしょ!!」
アシラ「キュウゥン」
ギル「見逃してやれよ、なあ?アシラ」
アシラ「ガゥ!!」
ノルン「もー!!ギル先輩もアシラに甘いです!!」
ギル「いいじゃねーか、でっかい子供みたいなもんなんだから」
ノルン「むー…」
ギル「それに、お前の料理の前だったら、誰だって行儀を忘れちまうよ」
ノルン「それ、褒めてるんですか?」
ギル「ああ、これ以上ない誉め言葉だな」
864: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 23:15:41 ID:ljup5E8yws
ノルン「あ、そういえば…ギルドの方から私とギル先輩に依頼が入ってましたよ」
ギル「で?」
ノルン「ティガレックスとベリオロス亜種の同時狩猟ですって、旅芸人の一団が砂原を横断できないみたいです」
ギル「へいへい」
ギル「二人でやれってか?」
ノルン「あえてなんでしょうね」
ギル「まあ…今さら駄々をこねる気はないが…」
ノルン「気が進みませんか?」
ギル「いや、面倒」
ノルン「ギル先輩らしいですね」
ギル「いいや、装備を整えて集会所に集合ね」
ノルン「わかりました。では、お先に失礼しますね」
バタン
ギル「・・・」
865: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 23:20:51 ID:ljup5E8yws
過去を振り返るのは悪いことなのか、昔を懐かしむのは悪いことなのか
少なくともノルンは今を見ているらしい…
俺は、どうなんだろうな
できればもう一度あいつらに会いたいと思ってる。願わくは、昔みたいな日々を過ごしたいと思っている
これは過去を振り返っているのか、昔に執着しているのか
出来事を無かった事にするのは簡単だ。だが、忘れる事は難しい
ギル「レオン、まだ手紙はあるか?」
レオン「ここにちゃーんとあるニャ」
ギル「そうか」
2ヶ月前に届いた手紙
差出人は、アレン・バート
近況を伝える内容だったが、どうやら上手くやってるらしい
しかし、手紙じゃなく、直に会いたいと思うのは、我が儘なんだろうか…
866: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 23:23:37 ID:ljup5E8yws
ギル「色々大変だな…」
レオン「?」
ギル「なんでもない」
席を立ち出口に向かう
ギル「そうだレオン、アシラをちゃんと送ってってやれよ」
レオン「アシラは勝手に帰るから心配いらないニャ」
ギル「そりゃ良くできてるこって」
バタン
867: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 23:30:05 ID:jAmXVCMHjw
集会所の戸を開くと、中はかなり賑わっていた
酒をたしなむ者
狩り仲間を募る者
武勇伝を披露する者
眠ってる者
様々なハンターが集会所内にいた。その中の何人かの顔見知りは俺に気づいて手を振ってくれた
それに手を振り返しながらノルンを探すが…
「ヘイ、彼女。もしよかったら俺と狩りいかなーい?」
ノルン「ありがとうございます。ですが、先に約束があるので」
「イエー、だったら俺がエスコートするよ」
ノルン「それは頼もしいですが、私、自分より弱い人と組みたくないので」
「なっ!?」
凄い笑顔でなんていう毒を吐きやがるあいつ
外面いいからしょうがないのか
868: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/26(土) 23:37:00 ID:jAmXVCMHjw
絡んでいたハンターがしどろもどろで
「お、俺、こう見えてもガチなんだぜ!?」
おいおい、格好をどうにかしてから言えよ
ノルン「そうなんですか」
「ほ、本当だぜ!?このギルドで実力トップの覇王神ギルデロイ・ジーフォスとバディを組んでるし…」
ギル「ほう、俺はいつの間にかバディを組まれていたらしい」
「!?」
本当は傍観したかったが、名前を出されたらいかざるをえないだろう
ギル「そうかそうか、そいつは悪かったな…バディを組んだ奴の名前も顔も忘れるなんて」
「いや…その…」
ギル「よし、お前がどんな奴だったか知りたいから今からイビルジョーにでもいくか!!」
「いや…だから…」
後ろでノルンが笑いを堪えている。よほどおかしいのだろうが、その姿は年相応で可愛いと思った
869: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 13:36:56 ID:pjTSrC.EnM
「ま、まあな!!ギルデロイ・ジーフォスとバディを組んでるし…なんてたってあのアレン・バートの剣を教えたのはこの俺…」
ノルン「・・・で?」
「ひっ!!」
恐ろしい程に冷たい目で正確にハンターの首にライトボウガンを突きつけたノルン
まあ、かくいう俺も後一秒遅かったらこいつの体を大剣で殴ってたところだ
ノルン「ホラを吹くのは構いませんが…先輩の侮辱だけはしないでください」
「い、いや…だから…」
ギル「その辺にしてやれ、ノルン」
ノルン「ギル先輩…」
ギル「よう兄ちゃん、嫌がってる女の子を無理矢理誘うのはよくないぜ、物事には順序って物がある」
「・・・」
ギル「残念ながら俺が先約でな、まあ、このクエストが終わったら好きなだけ口説きな…ただ」
ハンターの耳に顔を近づけて
ギル「次、アレンの名前を出してみろ…首と胴体が泣き別れしてもしらんからな」
ボソッと囁いた
870: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 14:16:48 ID:LgNOuYcsqM
「ひ、ヒィィィィィ!!」
情けない声を出しながら集会所の戸まで走り勢いよく飛び出したハンター
やれやれ、少し脅しすぎたか?
しかし、そんな心配を他所に周りからは拍手喝采。受付でさえ笑顔で拍手をしているくらいだ
「流石!!ギル!!」
「覇王神の名は伊達じゃねーな!!」
「あいつ、三日くらいは震えてるぜ!!」
周りからの称賛の嵐
どうやらあのハンターはあまり人気ではなかったらしい
受付「あの人は集会所に来た女性ハンターを次から次へと口説き回ってたんですよ」
受付が営業スマイルをしながら説明してくれる
受付「ただ、かなり強引でさっきみたいに無理矢理だてか、嘘をついたりとかで、周りも迷惑してたんです」
ギル「なるほどな…」
それよりも、俺が疑問を口に出す前に何故受付は答えたのか
エスパーか?エスパーなのか?
871: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 14:24:17 ID:LgNOuYcsqM
「しっかし、さっきのノルンの目、すごかったな…」
「ああ、リオレウスの突進くらいかな」
「馬鹿野郎、気絶中のアグビームだろうが」
ギル「・・・ノルンはモンスターか何かか?」
ノルン「失礼ですね」
口を尖らせながら拗ねたように呟くノルン
ギル「皆お前が好きなんだ、察してやれ」
ノルン「でもよかったです。ギル先輩が止めてくれて」
ギル「?」
ノルン「あの人が次何か言ったら、引き金引いてました」
「「・・・」」
集会所の空気が凍りつく
ギル「あー、ちなみに何装填してた?」
ノルン「貫通弾LV3です」
爽やかな笑顔でいい放つノルン。女って怖い
ギル「じゃ、じゃあ…俺達いくから…」
「お、おう…頑張れよ…」
872: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 14:37:58 ID:LgNOuYcsqM
砂原を付近を警戒しながら歩き続ける
駆け出しの頃は砂原の暑さにクーラードリンクを飲んでも泣き言をいっていた
今では大分慣れたが、あの頃はいい思い出だ
ノルン「先にどっちを殺りますか?」
ボウガンのスコープを覗きながらノルンが聞いてくる
ギル「ベリオロス亜種の方が弱いし、大剣には微妙にやりにくい相手だからな、先にベリオロスを殺る」
ノルン「わかりました」
ギル「ん?ノルン、止まれ」
ノルン「どうしました?」
自分の足下に血痕を発見してノルンに止まるように命令する
砂がこびりついて、ややごわごわしてるが、紛れもなく飛竜の血だった
ノルン「ベリオロスのでしょうか?」
ギル「さあな」
手についた血を払い
ギル「なんにせよ、ベリオロスに挑むような奴はいないはずだから…恐らくハンターだろう」
ノルン「流れですかね?」
ギル「依頼が被ったというのも考えられるな」
グォォォォォォ!!
二人「!!」
ノルン「今のは!?」
ギル「近いな、行くぞ!!」
ノルン「はい!!」
873: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 21:19:03 ID:2QGQhzuQC2
ギル「いたぞ!!あそこだ!!」
声の方向に駆けつけると、ベリオロス亜種が何かと戦っていた
遠目から見える小さな影はハンターだろう
ノルン「ハンター二名、武器は双剣に太刀です!!」
ノルンがスコープを覗きながら詳細を教えてくれる
ギル「わかった、あの二人の救援にいく!!援護は任せた!!」
ノルン「わかりました!!」
背中で装填する音を聞きながら走り出す
距離があるので気づかれずに接近することが可能だ
近づくにつれて詳しい情報がわかってきた
ハンターはお互いをフォローするような立ち回りをしていて、かなりの使い手であることと、ナルガS一式でヘルムを被ってない事
ナルガSを見るたびにあの二人を思い出す
ギル「全く、過去に囚われすぎだな!!」
ザンッ!!
そんな思いを消すかのように油断しきったベリオロスの尻尾に剣を叩きつける
「グギャアアアア!!」
太刀使いを襲おうとしていた動きを無理矢理中断させる
ギル「おい!!大丈夫か!?」
ベリオロスと対峙しながら太刀使いの無事を確認する
だが、返ってきたのは
「・・・ギル?」
聞き慣れた声だった
874: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 21:27:10 ID:J.k7Up8gYU
ギル「っ!?」
その声に驚いて振り返る
そこには二年前に別れて以来、一度も会わず、会いたいと願っていた顔があった
ギル「アレン?どうしてここに…」
「グォォォォォォ!!」
二人「!!」
見るとベリオロスが怒りの咆哮をあげて突進してきていた
ギル「くそっ!!」
咄嗟に剣を盾のように構え防ぐ
鈍い音と共に体に走る衝撃が体をやや後ろに下げた
アレン「細かい話は後で!!まずはこいつを片付けるよ!!」
ギル「わかった!!」
アレンが左翼に展開し、ベリオロスの注意を引き付ける
ベリオロスがアレンに目を向けたのを確認して切りかかろうとした時
ザシュザシュ!!
俺の右を黒い何かが横切りベリオロスの足を数回切りつけて離脱した
ギル「ナルガ!?」
ナルガ「ボサッとするな、まだ狩りは終わってないぞ」
アレン「ナルガたんハアハア」
ナルガ「・・・うざい」
ギル「いまそのコントはいいから」
875: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 21:32:49 ID:J.k7Up8gYU
ドゴーン!!
ベリオロスの頭に何かが着弾して爆発が起きる
アレン「うわっ!!びっくりした!?」
ナルガ「ノルンも来てるのか?」
ギル「ああ」
アレン「あの距離から頭を撃ち抜くなんて、やっぱりノルンは凄いね」
ギル「人間じゃないお前に言われたくない」
アレン「まだ人間だよ!?」
ナルガ「お前ら、いい加減にしろ」
ノルン「先輩ー!!こっちですー!!」
見ると、ノルンの足下にシビレ罠が設置してあった
ギル「わかった、行くぞ!!アレン!!」
アレン「了解!!いくよナルガたん!!…って、あれ?」
アレン「ナルガたん!?」
ナルガ「遅いぞお前ら!!早くしろ!!」
アレン「はやっ!?」
ギル「いつの間にあんな場所に…」
アレン「逃げ足が早いナルガたんハアハア」
ギル「結局お前、どんなナルガでもいいんだろ」
アレン「うん」
876: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 21:42:22 ID:ebXHho4MHU
ノルンの元へひたすらに走る
後ろにはベリオロスが全速力で追っかけてきていた
途中、隣を走っていたアレンが見えなくなったので振り向く
ギル「アレン!?」
アレン「待って…ぜぇ、僕…鈍足…ぐへ」
肩で息をしているアレンの後ろにはベリオロスが迫ってきていた
シビレ罠までは後少しだというのに
ギル「ちっ!!アレン!!歯食いしばれ!!」
アレン「え!?何!?のわぁ!?」
アレンの元まで走り、勢いよく切り上げを当てる
アレンは放射線状に後ろに飛んでノルンの元へ飛んでいく
ナルガ「ったく、世話の焼ける!!」
ナルガが跳躍し、アレンを空中で受け止める
ノルン「ギル先輩!!早く!!」
ナルガ「急げ!!ギル!!」
ギル「わかってる!!」
武器をしまい、ノルンの元へ走り出す
ベリオロスはすぐ後ろに迫ってきていた
ギル「うおおおお!!」
助走をつけて勢いよく前にダイビングする
俺を追うのに夢中になっていたベリオロスは気づかずに、罠を踏んだ
ノルン「今です!!」
ベリオロスの体から二つの白い煙があがる
その煙を吸い込んで、ベリオロスはスピスピと寝息をたてはじめた
877: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 21:52:07 ID:ebXHho4MHU
ギル「ふ〜、あっぶね〜」
アレン「全くだね」
ギル「元はと言えばてめぇが鈍足なのがわるいんだろうが!!あれほど装飾品でスキル打ち消せと!!」
アレン「だって…面倒」
ナルガ「アレン」
アレン「何!!ナルガたん!!」
ナルガ「スキル打ち消してくれないなら…私…」
アレン「クエストから帰ったらすぐ消そうか!!」
ナルガ「よろしい」
ギル「相変わらずだな」
ノルン「ですね」
アレン「ありがとノルン、いい援護だったよ」
ノルン「そ、そんなことないですよ!!」
ナルガ「あれができるのは、ノルンくらいしか私は知らないな」
ノルン「な、ナルガさんまで…」
ギル「それで?なんでここにいるんだ?」
アレン「うん、僕達がお世話になってるギルドからベリオロス亜種の討伐依頼が来てね」
ナルガ「それで二人で来たわけだ」
ギル「ベリオロスだけか?」
アレン「うん?そうだよ?」
ノルン「えーと、ティガレックスとかは聞いてないんですか?」
アレン「え!?」
ナルガ「それは初耳だな」
878: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/27(日) 21:58:52 ID:J.k7Up8gYU
ギル「ああ〜、つまりだな」
〜〜〜説明中〜〜〜
ギル「というわけだ」
アレン「なるほどな〜、依頼が被ったのか」
ナルガ「しかも討伐目標が片方だけだったから、ギルドもあまり細かくは見れなかった訳か」
ノルン「そういう事になりますね、お二人はもういっちゃうんですよね?」
アレン「うーん、依頼は達成したしね…」
ノルン「・・・」
ギル「ノルン、駄々を捏ねるな」
ノルン「わかって…ます」
ナルガ「ふむ…久しぶりに会った仲間とこれでお別れはかなり素っ気ないな…」
ナルガ「よし、私達も参加しよう」
アレン「はい!?」
ギル「おいナルガ、それは少し…」
ナルガ「無理ではないさ、ティガレックスを私達のクエストの乱入モンスターと報告すればいい」
アレン「・・・あ」
ナルガ「もともと狩猟環境が不安定だと聞かされていたんだ。詳しくは詮索しないだろう」
879: 名無しさん@読者の声:2012/5/28(月) 05:55:45 ID:m5Xg2uy3wM
アレンって名前見たことあるなーと「絶対狩猟領域」を読み返してみたら あの人たちだっんですね…
台詞といい、ナルガたんSSを思い出さざる得ない
つCCCCC
880: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 17:20:16 ID:0PDrDqKcNU
>>879
ええ、さぎしの原点でもあり、黒歴史でもあるあのキャラたちですよ
かれこれ一年前くらいになりますかねwww?
支援感謝です♪
881: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 17:27:01 ID:b4k9Q0aKi.
ギル「お前って、そんな無茶を言うような奴だったか?」
ナルガ「人間は変わっていく生き物だからな」
ギル「その通りなんだが、なんかお前に言われると腑に落ちねぇ」
ナルガ「ふふ、まあいいじゃないか」
ギル「全く、こちとら二年間何のために…」
ナルガ「ん?二年間がどうした?」
ギル「別に」
ナルガ「気になるな、言え」
ギル「強制かよ!?」
ナルガ「言わなきゃ絞めるぞ?」
ギル「ええ〜…わかったよ、お前らを二年間ずって想ってた、これで満足か?」
ナルガ「二年間?手紙を出しただろう?届かなかったか?」
ギル「届いたよ…でも」
ギル「文だけの無事じゃなくて、会って無事を確かめたかった」
ナルガ「!!」
882: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 17:31:22 ID:b4k9Q0aKi.
ギル「気持ち悪いかよ、笑いたきゃ笑えよ」
ナルガ「・・・がとう」
ギル「あ?」
ナルガ「あり…がと…」
ギル「・・・ひょっとして、照れてんのか?」
ナルガ「う、うるさい!!早くティガレックスを探すぞ!!」
ギル「なんだよ〜、恥ずかしがん…」
ヒュン!!
ギル「・・・」
アレン「ナルガたんの恥ずかしがりを見たな?僕でさえあまり見たことがないのにぃ!!」
ギル「そっち!?」
アレン「おのれギル!!今日こそ決着をつけてやるわ!!」
ギル「なんの決着だよ!?」
ノルン「二人共!!ティガレックスを探さなな…」
グギャアアアア!!
四人「!?」
883: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 17:44:50 ID:0PDrDqKcNU
まず視界に飛び込んできたのは青と黄色のタイガー模様
色を確認したと同時に俺は剣を盾にして構える
刹那、衝撃が体を駆けめぐり、凶悪な牙が剣に食い込んでいた
ギル「ぐっ!!」
ベリオロスの攻撃を防いでからそんな時間が経っていないため、体と剣が悲鳴をあげる
アレン「ギル!!そのまま!!」
アレンが後ろから猛然と近づき、ティガレックスの額に深々と太刀を突き刺した
「グギャアアアオ!!」
たまらず大きくのけぞった所に通常弾LV3の嵐
そしてナルガが背中に飛び乗り背中を数回切りつける
アレンは太刀を引き抜き縦に降り下ろす
俺はアレンの動きよりやや遅く大剣を横に薙ぎ払う
目を裂かれ、痛みに口を開けた所に重量のある大剣の一撃には流石のティガも悶絶をするしかなかった
ナルガ「っ!!」
ナルガが何かを察したのか、素早く背中から退避する
次の瞬間、ティガは大きく後ろに下がった
腕や、顔に紅い線が入った事から激怒した事を表していた
アレン「ずいぶん早いお怒りで、短気なのかな?」
ギル「知らん、つーか、どうでもいい」
ギル「どうせここで死ぬんだからな」
不敵に笑いながら、剣を構え直す
アレン「・・・ああ」
その様子をポカンと見ていたアレンも太刀を構え、後ろの方で装填音と双剣を引き抜く音
ギル「誰にも負ける気がしねぇ」
アレン「全くだね」
久しぶりに感じる感覚に、体が高揚しているのを感じた
884: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 18:16:22 ID:b4k9Q0aKi.
ギル「ぬぅぅぅん!!」
アレン「はあああ!!」
重量を活かした一撃と
目にも止まらぬ斬撃
二つが入り交じりティガレックスは明らかに動きについていけていなかった
斬撃の嵐が止んだと思えば、刺すような痛みが足を襲い、身体中を何かに斬られる
そしてまた斬撃の嵐
今までにこんなに一方的な狩りをしたことがあっただろうか
ノルンと一緒の時は、彼女の射撃能力を信頼し、危険を省みずに突っ込む
やや危ない場面もあったが、狩りは成功していた
しかし、久しぶりに会った親友達と四人の狩り
足を引っ張らないかと不安だったが、そんなものは杞憂だった
自分が入れない時にアレンが颯爽と入り込み、アレンが引いたのを見計らって一撃をお見舞いする
二人が入れない時はナルガとノルンが素早くティガの気を引いてくれるため、躊躇なく踏み込める
ギル「全く!!こんなに楽ならもっと早くお前らと合流してればよかったな!!」
アレン「それはこっちのセリフ!!」
アレン「二人だと、ナルガたんを守りながら戦わなきゃいけなかったけど…四人なら安心して攻撃出来る」
ナルガ「ほう?つまり私を守らないと?」
アレン「そんなことないよナルガたん!!」
ギル「夫婦漫才は後にしろ!!」
885: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 22:52:06 ID:Y4PdlmH2g.
ノルン「二人共!!下がって!!」
二人「っ!!」バッ
ノルンからの指示で素早く後ろに下がる、だが
ナルガ「くっ!!」
ギル「ナルガ!?」
アレン「ナルガたん!?」
ノルン「ナルガさん!!」
一瞬動きが鈍ったナルガにティガレックスの尻尾が襲いかかる
ナルガ「くそっ!!」
間一髪、回避性能を発揮して逃げるのに成功したみたいだが
ギル「無事か!?ナルガ!!」
ナルガ「問題ない!!かすっただけだ」
ギル「ちょ、おま」
ナルガ「え?あ…」
アレン「・・・」
886: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 23:04:51 ID:Y4PdlmH2g.
俺としては問題ないだけでよかったのだが…
ナルガ「わ、私は大丈夫だからな!?アレン!?」
あわてて取り繕うが腕についた擦り傷を俺とアレンは見逃さなかった
アレン「…くも」
ユラリと動くアレン
その動きには流石のティガレックスも足を止めるみたいだ
アレン「よくも…よくもナルガたんを!!」
キッてティガレックスを睨み付け踏み出し跳躍
そのままティガレックスの頭上に勢いよく踵落としを食らわせた
「グギャアアアア!!」
突然の謎の行動に驚きを隠せないティガレックス。恐らくいまの驚愕からなんだろうな…まあ痛みに変わるんだが
アレン「このトカゲ野郎がああああ!!」
右ストレートを食らわしてからのフック、そして蹴り上げからのムーンサルト、極めつけはラリアットだ
全く、いつからここはプロレス会場になったんだ?おい
ナルガ「・・・迂闊だったな」
ギル「本当にな、ナルガバーサクのアレンはもうとまんねーよ」
ナルガ「変な名前をつけるな!!」
ギル「それよりいいのか?ティガレックス可哀想な事になってんぞ?」
ナルガ「・・・討伐対象だしな」
アレン「ぶるあああああ!!」
「ガアアアアア!!」
887: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 23:10:35 ID:J.xjHwkkIE
五分後
そこにはピクリとも動かなくなったティガレックスがいた
アレンはようやく落ち着いたみたいで
アレン「大丈夫!?ナルガたん!?」
ナルガ「あ、ああ…問題な…」
アレン「ごめんね!!僕が庇っていれば…」
ナルガ「何を言ってる!?そうしたらお前が直撃していただろうに!!」
アレン「僕は構わないよ!!」
ナルガ「馬鹿か!?」
アレン「酷い!?」
ナルガ「お前が私を大切に思ってるのと同じくらいに、私はお前を想ってるんだ!!」
アレン「ナルガたん…」
ナルガ「だから…自分の事をどうでもいいような風に言うのは…止めてくれ」
アレン「・・・ごめん」
ギル「なあ、これいつまで続くんだ?」
ノルン「ま、まあ…もうしばらくお二人のお好きにさせてあげましょうよ」
888: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 23:19:12 ID:Y4PdlmH2g.
ギル「おい、そこのバカップル」
ノルン「(割り込んだ!?)」
アレン「失敬な!!カップルじゃない!!お嫁さんと言え!!」
ナルガ「アレン…//」
ギル「夫婦漫才を繰り広げるのは勝手だがな、俺達はクエスト達成報告をせにゃならん」
アレン「・・・あ」
ナルガ「そうか…」
ノルン「お別れ…ですね」
ギル「そういうことだ」
アレン「寂しく…なるね」
ギル「心配すんな、生きてりゃその内会える」
ナルガ「お前達がこちらに来れないのか?」
ギル「残念ながら、ギルドで覇王神を名乗ってるからな…そっちは?」
アレン「無理…かな」
アレン「この手…義手なんだけど、その工面をしてくれた恩人がギルドマスターでね…」
ギル「そうか…」
ナルガ「お互い譲れない想いがある…ということか」
ノルン「そうですね…」
889: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 23:38:28 ID:J.xjHwkkIE
ナルガ「しかし、ここで出会えたのも何かの縁、神の導きというやつだろう」
ギル「・・・神、ね」
アレン「どうしたの?」
ギル「お前らは神を恨んだ事はあるか?憎んだ事があるか?」
ノルン「ギル先輩…」
ギル「俺は、神が憎い。お前達を俺から奪っていった神が」
アレン「ギル…」
ナルガ「・・・私も、神を恨んだ事がある」
ナルガ「迅竜だった時にな、アレンと一緒にいたい。でもこの体では一緒にはいられない…何故神は私を迅竜として生んだのか…そう思った事もある」
ナルガ「だが、お前達に会わせてくれた、優しさを知った、強さを知った、温もりを知った、守る事を知った」
ギル「・・・」
ナルガ「迅竜の時には決して知ることのできない事を神は教えてくれた。だから、今は感謝している」
ナルガ「お前達と引き合わせてくれた神に」
890: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 23:44:07 ID:Y4PdlmH2g.
アレン「神なんて、結局は人間が作り出した幻…いわばすがり付きたい、救われたいから作ったまやかし、妄想だよ」
アレン「でも、どんなに妄想と呼ばれようと、想いはあるんだ」
アレン「人の想い、絆、それらがあるから人間は神を信じるんじゃないかな」
アレン「ギルが神を憎むというのなら、それでも構わない。別に悪いことだとは思わない」
アレン「ただ、一つだけ覚えて欲しい…僕達の出会いは偶然じゃなくて、神様が作り出した出会いなんだって…」
ギル「・・・」
アレン「僕はそう思いたい…だって、そう思った方が、なんかいいじゃん」
ギル「アレン…」
ナルガ「随分とアバウトだな」
アレン「えへへ…」
ナルガ「では、私達はそろそろいこう…じゃあな、ノルン、ギル。機会があればまた会おう」
アレン「じゃあね、親友」
ノルン「はい、二人共、お体にお気をつけて」
ギル「じゃあな…」
891: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 23:49:09 ID:J.xjHwkkIE
ギル「・・・帰るか」
ノルン「・・・はい」
ギル「・・・」
ノルン「・・・」
ギル「なあ、ノルン」
ギル「俺達が今日会ったのは、全部神が仕組んだ事なのかな」
ノルン「・・・」
ギル「もしそうだとしたら、二人には悪いがやっぱり俺は神を信じれない」
ノルン「ギル先輩…」
ギル「だが…今日だけは、あの二人に免じて信じてやる事にする」
ノルン「・・・ふふっ」
ギル「なんだよ?」
ノルン「いえ、素直じゃないなぁって」
ギル「はあ?」
ノルン「さあ、早く帰りましょう?」
ギル「ああ」
たまには、こんな日があってもいいだろう
だって俺は
【無神論者】
fin
892: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/28(月) 23:52:27 ID:Y4PdlmH2g.
皆様 こんばんは
さぎしです
もうちょいで900に到達、ていうかもうなりますね、はい
えーと、ここからはレス調整とかでひょっとしたら長編が続くとか、短編モリモリとかあると思います。まあ、駄文を投下することだけはお約束いたします
今日の投下はこれで終了となります
見てくださった方々
ありがとうございました
ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
893: 名無しさん@読者の声:2012/5/29(火) 04:27:44 ID:BFsoYl0Ksc
ナルガたんSSで思い出したけどあれ二期なかったっけ?
読んでた記憶ある気がするんだけどいつの間にか無くなってて
勘違いかな?
それと つC
894: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 06:58:05 ID:TC2SkBnZG.
>>893
現行に無く保管庫に無く未完庫にも無い事から察していただけるとありがたいです
支援感謝です♪
895: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 16:42:30 ID:Ccy8lOnfdg
【飛竜の主】
森丘を飛び回る二つの影
紅い甲殻に蒼の瞳
空の王者リオレウスである
その近くをまるで寄り添うように飛び回るのが番の雌飛竜リオレイアである
レウス「レイア、この辺りは大丈夫そうだから、もう戻ろうぜ」
レイア「そうですわね、トキが待ってますし」
人間には唸りにしか聞こえない音を発しながら意思を疎通する二匹
レウス「怪しいのはいなさそうだし、ハンターもいない。ついでに外敵もいないしな」
レイア「よかっです…ハンターがいたら私達は…」
レウス「俺達もだが、一番はトキだろう」
レイア「そうですね」
レウス「ま、早く帰って報告してやらんとな」
レイア「ええ」
そのまま二匹はグルリと旋回し、巣へと飛んでいった
896: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 16:58:44 ID:Ccy8lOnfdg
レウス「おーい、帰ったぞー」
「お帰りなさい!!」
「ピピー!!」
出迎えてきたのは火竜の雛と少年である
レウス「おーよしよし、元気にしてたか?トキに迷惑かけなかったか?」
「ピー、ピーピー!!」
レウス「そうかそうか、大丈夫だったか?トキ」
トキ「うん、ランポスが入ってきたけど、撃退したよ」
レウス「そうか、悪いな」
トキ「いいよ、レウス達にはお世話になってるんだから」
トキと呼ばれた少年は笑顔で返す
それに優しげに目を細めリオレウスは唸った
897: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 17:11:30 ID:P5smZSPIm6
何故、少年が飛竜となかむつまじくしているのか、少年は何故飛竜達の言葉を理解できているのか
それを話すにはあまりにも長いが一つだけ確かな事がある
少年、トキは呪いを受けていた
トキは小さな頃に、村が飛竜に襲われた
その時に両親を含む周りの人間はすべて殺された
トキは小さいながら、自分の置かれた境遇を理解し、宛もない旅に出た
トキは泣かなかった
いや、泣けなかった
トキは感情表現が極端に乏しく、先程の笑顔も1ヶ月に一回見れるかどうかである
そして流れでこの地にたどり着き、友好的なリオ夫妻に拾われたのだ
トキが受けた呪いは、トキが関わる人間全てが死ぬ事である
逆に竜語を理解出来て、なつかれるという効果もある
トキ自身既に感覚が麻痺していたため、人間や竜等の区別はもはや無いに等しかった
ただ、自分の目の前に自分に優しくしてくれる竜達がいる
それだけで、トキは幸せだった
898: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 17:23:03 ID:P5smZSPIm6
今では、リオ夫妻の帰りを待つ間にリオ夫妻の子供と戯れて、リオ夫妻が取ってきた肉等を食べながら生活している
しかし、リオ夫妻もトキの事を最初は怪しんだものの、今ではすっかり我が子のように甘やかしている。自分達の息子がなついているのだから、信頼するに値する人間だと理解したのだ
レウス「でも、ランポス撃退って、いったいどうしたんだ?」
トキ「えっとね、その辺りの骨とかを投げてたら逃げたんだ」
レウス「・・・」
骨で撃退するトキが凄いのか
骨で撃退されるランポスが弱いのか
レウスは深くまで追及できなかった
レイア「沢山遊んだのね、この子、もう寝てるわよ」
レイアの足元で寝こける雛
その顔からは愛嬌が漂い、とても狂暴な飛竜の雛には見えなかった
レイア「トキ、悪いんだけどこの子をベッドまで運んでくれる?」
トキ「いいよ」
トキは快く快諾すると、雛を抱き上げて奥へと走っていった
899: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 18:42:23 ID:zQpMfI/xLA
レイア「あの子が来てから、どれくらいになりますかね」
レウス「知らね、1ヶ月くらいじゃねーか?」
レイア「ふふ、知らないと言う割には結構細かいですね」
レウス「るせー」
レウス「そりゃあ、俺達の言葉を理解して、襲ってこない人間なんか初めてだからな」
レイア「ですね」
レイア「・・・あの子もいつか、私達の元を巣立っていくんでしょうか」
レウス「巣立ちっていう表現はおかしいと思うが、俺は考えられねーな。トキがいない光景なんて」
レイア「・・・ええ」
レウス「ちょっくら食料調達してくる。留守は任せたぜ」
レイア「はい。お気をつけて」
900: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 18:48:03 ID:mBl5jro7Zo
レウス「んーと、確かこの辺にアプトノスが…」
レウス「ありゃあ…人間か?しかもハンター臭いな」
レウス「うーん、とりあえず別の場所いくか…」
「お、おい!!あれ!!」
「リオレウスか?ほっとけ」
「その通り、拙者達はここにいるであろうある少年の保護に来たのでござる」
「でもよぉ…」
「リオレウスなんていくらでも狩れるだろ?今回の依頼は訳が違うんだ」
「うむ、少量の契約金で多額の報酬金…これは何かあるでござるな」
「呪いをかけられた小僧の発見及び保護だろ?」
「その呪いを研究対象にしたいという研究者がいるんだろ、全く、自分でいけっつの」
「狂暴なモンスターが徘徊すり地にただの科学者が入れないから拙者達が請け負ったのだろう?」
「わかってるよ」
901: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 18:55:30 ID:zQpMfI/xLA
レウス「よーし、この辺のアプトノスを一頭か二頭ちょいかな」
レウス「おらおら!!いいから俺に捕まりやがれ!!」
レウス「・・・よし、とりあえずはこんなもんか」
レウス「後は巣に持ち帰るだけだな」
トキ「レウスー!!」
レウス「トキ!?お前なんでここに!?」
トキ「僕にも…何か手伝える事ない?」
レウス「あるわけねーだろ、大体この付近にはハンターがいるんだ」
トキ「レウスなら大丈夫だよ」
レウス「あたりめーよ」
トキ「レウス、頭下げて」
レウス「ん?こうか?」
トキ「そうそう」
レウス「って、俺はガキじゃねーんだよ!!撫でられても嬉しくねーっつの!!」
トキ「でも気持ち良さそうだったよ?」
レウス「うっせー!!」
902: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 19:01:07 ID:mBl5jro7Zo
「っ!?伏せろ!!」
「うわっと!?なんだよ?」
「あれ!!あれ!!」
「・・・あれは!!リオレウス!?」
「多分さっきお前が見た奴だな…で、近くにいるあの少年は?」
「あいつが例の小僧なんじゃねーの!?」
「お前、頭大丈夫?」
「・・・いや、一理あるでござる」
「は?」
「拙者の家にある古来より伝わりし書物に呪いの事が書かれてあった」
「呪いには様々な種類があり、肉体を強くしたり、精神を強化したり、不老不死になったりと色々でござる」
「しかし…その中に飛竜と会話出来るようになるというのもありもうした」
「マジで!?」
「てことは…あの小僧本人か…」
「拙者がリオレウスを引き付けるでござる。お二方はその隙に少年を」
「わ、わかった」
「しくじんなよ?」
「無論!!」
903: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 19:08:44 ID:zQpMfI/xLA
リオレウスが茂みにある気配を感じたのとそれはほぼ同時に現れた
レウス「っ!!」
「拙者!!東方より伝わりし刀を携え、今!!貴殿に決闘を申し込む!!」
奇妙な出で立ちをした人間が武器を構え、リオレウスに何事かを言ってるのだ
レウス「なんだあいつ」
トキ「レウスと決闘したいんだって」
お互いの言葉がわかるトキが通訳をする
レウス「へっ!!上等!!」
トキ「上等だって!!」
「ぬ!!やはりそなた飛竜の言語が理解出来る者でござったか!!」
トキ「?」
「ならば!!お互い名乗りを上げたところで、いざ尋常に勝負!!」
レウス「下がってろ!!トキ!!」
トキ「う、うん!!」
「唸れ!!鬼斬破!!」
レウス「アブね!!」
人間が放った一閃を間一髪でかわしたレウス
レウス「あれ…ただの武器じゃねーな…」
904: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 19:12:48 ID:zQpMfI/xLA
「おうおう、リオレウス相手に真っ正面から突撃とか、馬鹿と言おうか、命知らずと言おうか」
「お、俺達ばれてないよな?これ」
「あいつがあんな馬鹿デカイ声で気を引いてんだ。本人そのつもりなくても、嫌でも気を引いちまってるんだよ」
「に、匂いとか大丈夫かな?」
「あほ、あんな戦い繰り広げて匂いを気にするかよ」
「わかってるな?気づかれないとは限らないんだから…チャンスは一度だぞ?」
「わ、わかってるよ」
「・・・今だ!!」
905: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 22:45:06 ID:yxe/ASy6KE
茂みが揺れ、二つの影が飛び出す
トキ「っ!?」
レウス「トキ!?」
「ようやく見つけたぜぇ、迷子君よぉ」
トキ「あ、あなた達は?」
「君を保護しに来た、君の味方だよ」
トキ「は、離して下さい…」
「君に飛竜と話す力があるのは知っている。君はあの火竜に騙されてるんだ」
トキ「騙されてる…?」
レウス「てめぇ!!トキから離れやがれ!!」
「ふん!!仲間の元へはいかせん!!」
レウス「どけぇ!!」
「おい、そのレウス止めとけよ?ていうか、加勢するか?」
「問題なし!!」
トキ「僕が…レウスに騙されている…」
「そうだ。本来火竜はとても残忍で狡猾で、悪知恵が働く生き物なんだ」
「君の能力を利用して、他の種の繁栄を邪魔するつもりなんだ、それは自然界の理からかけ離れている」
「わかってくれ、君は騙されてるんだ!!」
トキ「僕が…レウスに…」
「君の村を思い出せ、君の村はあいつら飛竜にやられたんだぞ?」
906: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 22:54:11 ID:r6YeVMkF1g
レウス「ぶるあああああ!!いい加減にしやがれぇぇぇ!!」
「ぬ!!この火竜、いきなり力が強く…ぬわっ!!」
「おいおい、何してんだよ」
レウス「トキから離れやがれ!!そいつは!!俺の息子だ!!」
トキ「!!」
「ったく、ギャアギャア、吠えるしか能が無いのか?」
ハンターがポケットに手を伸ばし、拳大の玉を取り出す
トキはそれを直感で危険な物と判断した
「こいつでも追っかけ…」
トキ「駄目!!」
トキは咄嗟に体ごとハンターにぶつかりよろけさす
「ってぇ、何しやがる!!」
ガン!!
トキ「うぐ!!」
「よせ!!この子は保護対象なんだぞ!?」
「うるせえ!!火竜に味方すんならぶっ殺さなきゃいけねーだろ!!」
「依頼を忘れたのか!?」
「いいんだよ!!とっととこのリオレウス殺って…」
バチン!!
「が…は…」
907: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 22:59:28 ID:yxe/ASy6KE
緑色の何かが横切った瞬間、ハンターの体が大きく吹き飛ぶ
レイア「全く、帰りは遅いわ、やたら怒鳴り声が聞こえるかと思えば…」
トキ「レイア!!」
「リオレイア…番だったのか…」
レウス「さーて…残るはこいつ一人だぜ…」
「くっ!!」
倒れた仲間を庇うようにして武器を構えるハンター
トキ「待って!!レウス!!」
レウス「あん?」
トキはハンターに近づき
トキ「ごめんなさい…僕は貴方達と一緒にはいけない…」
「・・・」
トキ「騙されてるかもしれない…利用されてるかもしれない…でも」
トキ「僕は、あの二匹の子供で、主だから」
「・・・逃がしてくれるのか?」
トキ「うん…でも、もう来ないでね?殺しちゃうから…」
「・・・ありがとう」
ハンターは武器をしまうと、倒れた仲間を担ぎ、その場を立ち去った
908: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 23:04:49 ID:yxe/ASy6KE
「・・・」
「・・・おい」
「何?」
「・・・悪かったな、勝手に暴走しちまって」
「いいよ、別に」
「しかし…あの子供が言った言葉…」
「今は伝えられていない伝承でござる」
「気がついたのか?」
「うむ、お見苦しい所を見られてしまった」
「なんだよ、その伝承って」
「飛竜と会話する呪い受けし者は、飛竜から敬い、讃えられるような存在と同意義らしい」
「なるほどな…どうりであんなに必死だったわけだ」
「違うよ」
「あ?」
「敬いとか讃えであんなに必死だったんじゃない」
「一匹の親として、子供を守ろうとした、愛だよ」
「・・・わけわかんねー」
「くくく、相変わらず浪漫ですな」
「う、うるさいな!!」
909: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 23:10:05 ID:r6YeVMkF1g
レウス「なんとか追っ払ったな」
トキ「うん」
レイア「レウス!!傷だらけじゃないですか!!」
レウス「こんなもん、寝れば治る!!」
トキ「レウス」
レウス「あん?」
トキ「さっきの…」
レウス「あー…あれな」
レウス「まあ、あれだ。俺達飛竜はどうやらお前に服従の態度をとっちまうみたいだ」
レウス「でも、俺とレイアがお前を守るのはそんな薄っぺらい忠義心からじゃねぇ」
レウス「お前が…俺達の子供だから、だからお前を守るんだ」
トキ「・・・ありがとう、レウス」
レウス「だー!!だから撫でんなや!!」
レイア「ふふふ、帰りましょうか」
レウス「そうだな」
トキ「うん」
【飛竜の主】
fin
910: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/29(火) 23:12:44 ID:yxe/ASy6KE
皆様、こんばんは
さぎしです
ついに900に入りまして、より緻密なレス計算をしなくてはならなくなりました
ちなみにこの終わりの挨拶も当然レス稼ぎの為ですwww
あ、宣言しときますと、次スレにはなるべくもつれ込みたくありません
・・・振りじゃないですからね?
今日の投下はこれで終了となります
見てくださった方々ありがとうございました
ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
911: っファンゴの頭:2012/5/30(水) 09:36:02 ID:RWq7OzMevg
あれ?褌どこやったかな…
っ
CCCCCCCC
CCC0:51CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
912: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/30(水) 20:05:18 ID:Y1bR1ZiTYY
>>911
ふ、褌が…?//
と、とりあえず何か穿いてください(/-\*)
支援爆弾感謝です♪
913: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/30(水) 20:10:23 ID:3hwj5dI8uU
【森のアシラさん】
ある日〜森の中〜
アシラさんに〜出会った〜
キノコ生える森の中〜
アシラさんに出会った
アシラさんの…
「ちょっとまてー!!」
なんなんですか、せっかく歌ってるのに
「せっかくじゃねーよ!!完璧にパクりじゃねーか!?訴えられるぞ!!」
ち、違いますよ…ここから変えるんですよ
「本当か?」
ほ、本当です
「そっか…じゃあ続き頼む」
わ、わかりましたよ…
914: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/30(水) 20:16:09 ID:Y1bR1ZiTYY
アシラさんの、言うことクマー
「クマー!?」
お嬢さん、ハチミツ寄越せ
「強奪!?」
とことっことことこと〜
とことっことことこと〜
「なんで逃げるの!?」
ところが、後から
アシラさんが、ついていくる
とことっry
「略すなよ!?」
お嬢さん、お待ちなさい
ちょっと、ハチミツ寄越せ
「またかよ!?」
とことっry
「いい加減にしろよ!?」
あら、アシラさん
ありがとう
お礼に、殺りましょう
「誰を!?」
ザクブシャドゴグシャア
ザクブシャドゴグシャア
「子供泣くわ!!」
915: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/30(水) 20:20:02 ID:Y1bR1ZiTYY
「さっきから黙って聞いてれば!!なんだよこれ!?」
童謡『森のアシラさん』
「誰もんなこと聞いてねーしそもそも童謡じゃねーし中身残酷過ぎるし俺の突っ込みも長すぎるしー!!」
うわあ…パクりとか…
「お前に言われたかないわ!!」
わかりましたよ。じゃあ、残酷な部分を消せばいいんですね?
「まあ…な」
ふふふ、いいでしょう。ならば私の本気を見せてあげましょう
「嫌な予感しかしない」
916: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/30(水) 20:27:56 ID:Y1bR1ZiTYY
アシラさんの言うことクマー
「・・・」
お嬢さん、ところでこいつをどう思う?
「!?」
凄く…大きいです…
「いやいやいやいやいや!!」
とことっことことこと〜
とことっことことこと〜
ところが、後から
アシラさんがついてくる
お嬢さん、お待ちなさい
俺はノンケだって構わないで食っちまうクマなんだ…
「アウトーーー!!」
917: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/30(水) 23:35:29 ID:HQSUZ2O2Kw
「お前馬鹿だろ!?ていうか馬鹿だろ!?」
人の事を馬鹿呼ばわりとは何様ですか?
「うるせーよ!!大体なんだよ!?ノンケだって構わないで食っちまうクマって!!」
言葉の意味通りです
「アホか!?お嬢さんって言ってるのになんでノンケが出てくるんだよ!!」
凛々しい顔立ちをしてたんじゃないですか?
「知らねーよ!!」
むぅ、何かと文句をつけて
「文句をつけたくなるような出来なんだよ!!わかってくれよ!!」
分かりました。では明日から本気出します
「今だせ!!すぐだせ!!早くだせ!!」
耳元で騒がないで下さい。やかましい
「誰が騒がせてんじゃー!!」
918: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/30(水) 23:40:36 ID:HQSUZ2O2Kw
じゃあ貴方は一体どういうので満足できるんですか?
「そもそもなんでそんな歌を作る気になったんだよ…」
それはですね、ハンターがいつまで経っても来ないから暇をもて余しているからです
「そうかよ」
貴方こそ、何故こんな場所にいるのですか?
「・・・お前とおんなじだよ」
では、私達は似た者同士ですね
「へいへい」
『ドスバギィさん。ウルククスさん。ご指名が入りましたので速やかに配置についてください』
「お、噂をすれば」
お互い頑張りましょう
「ま、適度に頑張るわ」
【森のアシラさん】
fin
919: 名無しさん@読者の声:2012/5/31(木) 00:16:38 ID:.JlhpFDl62
アシラ関係ねぇ!!
試演
920: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 14:20:56 ID:QPfQ2DrQcg
>>919
いつから私がタイトルと内容を同じにしていたと錯覚していた?
支援感謝です♪
残り70!!
921: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 14:32:08 ID:PZhDcRNJ9Y
【水竜の出会い】
ピチャピチャと海岸で跳ねている小さな影
ランポス程の大きさのそれは…水竜と呼ばれているガノトトスである
このガノトトス。他の水竜に比べ成長が極端に遅く、成竜なのだが、体はランポスと同じくらいだった
しかし、彼は他の水竜に比べ知能が高く、生き残る術を知っていた
自分が何者なのか、生きるにはどうすればいいのか、ハンターと呼ばれる人間が自分達にとってどれほど脅威なのか、人間が使う武器や罠
とにかく、彼は知能においては、他の追随を許さなかった
そして、そんな賢い彼が何故海岸で跳ねているかというと
純粋に暇だったのだ
922: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 14:40:25 ID:PZhDcRNJ9Y
そして何より、自分の体は魚に間違われやすく、他の魚が寄ってくる。
油断した魚を丸飲みすることで空腹を凌いでいた
しかし、その日は違っていた
波打ち際で跳ねる感覚が面白くて、つい夢中になっていた彼は接近するハンターに気がつかなかったのだ
ピチャピチャと跳ねている彼に伸びる二本の手
彼が捕まったと思った時には、既に彼の目には自分を捕まえた人間が写っていた
金色の髪を腰まで伸ばし、凛々しい顔つきながらも美人と呼ぶに相応しい顔。そして似合わないようにみえながら所々露出した手や足が彼女の魅力を更に引き立てていた
彼は半ば諦めていた
自分はこの人間に殺されるだろうと
しかし、人間は彼に手をかけるどころか首をかしげながら尋ねてきたのだ
「君は…こんなところで何をしてるんだ?随分と無防備だな」
その顔には笑みは浮かんでいるが、彼に対する殺意はなかった
彼はこの時に、この人間は他の人間とは違うと直感で気づいていた
923: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 15:20:18 ID:Y8eeYz.X6k
「はい♪確かにリオレウスの討伐を確認しました♪お疲れ様です」
「・・・」
営業スマイルで返す受付に手を振り集会所を後にする
手強い飛竜だったが、なんとか討伐できた
「・・・はあ」
彼女はため息をつくしか出来なかった
飛竜を討伐した事によりまた彼女の名前が広がり名声を獲得してしまう
彼女は、ハンターとして異質な存在だった
生き物を愛でるのが好きで戯れるのが趣味なのである
そんな彼女が何故ハンターをしているのか
それは村にドスランポスが侵入したときに、初めて手に取った剣でドスランポスを撃退した時から周りから期待されて、気がついたらハンターになっていたのだ
ハンターになってからたくさんの生き物に触れる機会が増えたが、やはりハンターという職業柄、手にかけるのはあまり気が進まなかった
危害を加えるモンスターと割りきっていても、ここ最近は討伐や狩猟の依頼しかこなしていない彼女は疲れていた
「大きな依頼をこなした後は、あれに限るな…」
彼女は呟き、素材ツアーの依頼を受けた
924: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 15:34:32 ID:INZV6wh0Po
口笛を吹きそうなくらいに明るい顔をしながら彼女が向かったのは密林の素材ツアーだった
彼女は密林の素材ツアーの常連で、ケルビやアプトノス。モスといった草食竜には顔をすっかり覚えられて、彼女を見つけると寄ってくる程だ
「さて…いつも通りに戯れるとするかな…ふふ」
凛々しい顔が無邪気に微笑み彼女は海岸へと歩き出した
「・・・あれは?」
海岸で彼女が見つけたのは、ランポス程の小さな何かが海岸でピチャピチャと跳ねていた
双眼鏡で確認すると、水竜と呼ばれるガノトトスだった。しかし、そのガノトトスは同種に比べ、体がかなり小さくランポスと同じくらいだった
彼女は不思議に思いながらも、好奇心からあのガノトトスに触れてみたいという欲求を押さえられなかった
ガノトトスに静かに近づき手を伸ばしてガノトトスを抱き上げる
ガノトトスは驚いて彼女の方を向いた
感情の無い白い目に綺麗な鱗とヒレ。そして普段なら凶悪に見える牙も体躯のせいか可愛らしく見えていた
「君は…こんなところで何をしてるんだ?随分と無防備だな」
彼女は呆れも殺意もなく、ただ好奇心からガノトトスに問いかけた
言葉を理解出来るとは思わなかったが、ガノトトスが暴れなくなったので彼女はガノトトスを降ろしてあげた
925: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 15:39:29 ID:INZV6wh0Po
降ろされたガノトトスは不思議そうに彼女を見つめる
感情が無さそうに見えて、意外にわかることに彼女は驚いていた
「すまない、水浴びの最中だったかな。だとしたら邪魔をして申し訳ない」
彼女は謝りながら、ポーチに入れていた釣りカエルをガノトトスに差し出した
ガノトトスは警戒しているようだったが、彼女の手からカエルを食べると「キュルル」と可愛い声を出した
その様子を微笑みながら見ていた彼女は
「信用に値すると思ってくれたのかな?どちらにせよ私はもういくよ。」
ガノトトスの頭を撫でて奥へと歩き出した
その彼女の後ろ姿をガノトトスはじっと見ていた
926: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 17:49:16 ID:g6cQNYHWPU
「少し、眠っててくれ!!」
飛びかかってきたランポスを盾で抑え、剣の柄で首を殴る。そして怯んだ隙に頭を盾で殴り気絶させた
「すまない、本当はこんなことしたくはなかったんだが…」
気絶させたランポスに回復薬を塗りながら彼女は謝罪する。襲いかかってきたランポスに対しても彼女は優しいのだ
「さて…早めに済ますか」
ランポスが気絶してるうちに素早く採取を済ませようと立ち上がった瞬間
「っ!?くあ…」
鋭い痛みが体を駆け巡り、全身が麻痺に侵される。見上げるとランゴスタが彼女に針を突き立てていた
「しまっ…た…」
更に運悪く、気絶さすたランポスが起き上がり、彼女に牙を向ける
このままではほぼ間違いなくあの牙に貫かれる
彼女は体を動かそうとしたが、麻痺のせいで思うように体が動かなかった
万事休す
ランポスが飛びかかってきたを見て、彼女は静かに目を閉じた
927: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 17:57:42 ID:n6K3hnx3UM
「・・・?」
いつまで経っても痛みが来ないのを不審に思い目を開けると
「っ!?き、君は!?」
ランポスが先程のガノトトスの水ブレスに貫かれてる所だった
ガノトトスはランポスだけでなく、近くのランゴスタにも水ブレスを発射し、ランゴスタを砕いた
「キュルル」
心配そうに彼女に寄り添い無事を確かめる
「あ、ああ…大丈夫だ、もう動く」
彼女は起き上がり改めてガノトトスを見る
「助けてくれたのか?」
「キュルル」
ガノトトスは彼女の手を舐めたり甘咬みしたりしている
「そうか…カエルのお礼か」
彼女はガノトトスがカエルを探してると思いガノトトスの前にカエルを差し出した。だが
「キュルル」
ガノトトスはカエルに全く興味をもたず、彼女手を舐めている
「わ、私はあまり美味しくはないぞ?」
竜は獲物を食べる時に舐めて綺麗にしてから食べるというのを聞いた事がある。彼女は慌てて手を払ってガノトトスから離れた
「キュルル…」
しかし、ガノトトスは寂しげな声をあげて俯いてしまった
928: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 18:04:54 ID:n6K3hnx3UM
可愛い…
そう思ってしまうほどにガノトトスの仕草は愛嬌に溢れていた
「す、少しだけだからな?」
何が少しだけなのか、彼女は自問自答しながらもガノトトスに近づき頭を撫でる
「キュルル!!」
尻尾とヒレをパタパタ振りながら彼女の手を舐める
彼女は純粋な好奇心から、半開きの口の中に手を入れてみた
ガノトトスの口の中に彼女の手はすっぽりと収まり、ガノトトスは彼女の手を味わうように舐め始めた
「ん…くすぐったいな」
ガノトトスの舌使いにくすぐったさを覚えながらもガノトトスにされるがままになる
恩人、いや恩竜のガノトトスに好きにさせてやってると満足したのか、ガノトトスは彼女をまた見つめ始めた
「なんだ?残念だが君が喜ぶような物はカエルくらいしか持って…」
そこまで言った時、彼女はガノトトスに押し倒されていた
929: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 23:07:29 ID:d.ZxV8inwY
「っ!?な、何を!?」
生き物と触れあうのが好きな彼女だったが、押し倒されるのは初めての経験だったので戸惑っていた
そんなことはお構い無しにガノトトスは彼女を舐め始めた
「くっ!!き、君は見かけによらず甘えん坊なのだな…!!」
彼女はまだ、ガノトトスがじゃれついてると思っているのか軽口を叩く余裕があるのだが
「ん!!んむ!?」
ガノトトスは彼女の口な舌を挿し込み唇を奪う
ここにきてようやく彼女はガノトトスがただじゃれついているわけではないことに気づく
しかし、何故ガノトトスがこんなことを知っていて、あまつさえ実行したのだろうか
これにはガノトトスである彼の知能の高さが答えとなっていた
つまり、彼は彼女を異種族とはいえ雌と認識したのだ
930: さぎし(残り60) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 23:17:16 ID:a0Ed0xp8rg
「んむ!ぷはっ!!」
長いディープキスから解放されて、彼女は大きく息を吐き出す
「はあっ、はあっ…君は…一体?」
酸欠からか、彼女の目は少し虚ろになっていた
それをガノトトスはどう思ったのか、さらに彼女に密着する
「くっ!!止めないか!!」
どけようと手を伸ばしてみるが、重くて中々どかせなかった
「キュルル」
ガノトトスはそのまま彼女の胸の辺りを舐め始めたが、鎧の上からではなんの意味も成さない
ガノトトスは焦れったさを覚えたのか、爪を鎧の留め具に引っ掻け、綺麗に外した
「あっ!!」
突然の事に驚きを隠せない彼女
そうこうしてる内にインナー越しに豊かな胸を舐められる
「や、止めてくれ…」
彼女は懇願するが、ガノトトスは聞く耳を持たない
そのまま熱心に胸を舐め続ける
931: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 23:24:37 ID:d.ZxV8inwY
彼女はされるがままにされながら呆けていた
何故、自分はこんなことをされているのだろうか
自分の行動は間違っていたのか
この水竜は自分をどうする気なのか
そう考えたら、知らず知らずの内に彼女は涙を流していた
「ひっく…ぐす…」
自分でも止める術がわからない涙。しかし、誰かに拭われてる感触がして目を開ける
「キュルル…」
なんと、ガノトトスが涙を舐め取っていた
「うっく…君は、優しいんだな」
微笑みながらガノトトスを撫でる
ガノトトスに対しての恐怖は無かったが、まだ体が震えていた
「・・・もう、時間だ」
鎧をつけ直し、誰ともなく呟く
「・・・」
ガノトトスはそれを理解したのか、静かに彼女に背を向けた
「待ってくれ」
彼女はガノトトスにかけより、抱き締めていた
932: さぎし(投下終了) ◆CmqzxPj4w6:2012/5/31(木) 23:30:59 ID:d.ZxV8inwY
「必ずまた会いに来る…そしたら、また私と一緒にいてくれるか?」
通じるわけがないが、それでも彼女はこのガノトトスと約束を交わしたかった
「・・・キュルル」
ガノトトスは一声鳴くと、彼女と唇を重ねた
そしてそのまま海へと潜っていった
「・・・必ず、会いに来る」
そう呟いて、彼女はベースキャンプへと歩きだした
この不思議な出会いが後に彼女が一流ハンターとなり、今まで以上の活躍をする引き金となったのだが
それはまた別のお話
【水竜の出会い】
fin
933: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 22:21:28 ID:016FgWqR/.
【寂しがり屋な黒龍】
〜〜シュレイド城〜〜
ミラ「あーあ、暇だなー」
ミラ「最近全然ハンター見てないし…ていうか最後に来たのが1ヶ月前で、そんときにその場のノリでひたすら空から爆撃してたのがいけなかったのかなぁ…」
ミラ「最後に来たハンター達、私を鬼を見るような目で見てきたしな…」
ミラ「あー!!もう!!暇!!暇ったら暇ー!!」
ミラ「こんな辺境の地に仲間なんているわけ無いから恋愛なんて出来ないし…」
ミラ「はー、なんかいないかな…ていうか…退屈で死にそうだよ…」
ミラ「って、私死なないし!!」
ミラ「・・・何やってんだろ」
934: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 22:26:31 ID:016FgWqR/.
〜〜〜ギルド〜〜〜
リック「黒龍の討伐?」
ギルマス「うむ、1ヶ月前にハンターを送り込んだのだが…見事に返り討ちにされたのだよ」
リック「なんで俺が?しかも一人で」
ギルマス「ほっほっほ、そんなカタイ事を言わんでくれ」
ギルマス「あの崩龍、ウカムルバスを単身で討伐したお主ならやれると思ったからじゃよ」
リック「・・・ミラボレアスね」
ギルマス「報酬は弾むからの」
リック「んー、まあ、退屈凌ぎにはいいかな」
ギルマス「古龍相手に退屈凌ぎとは…やはりお主はどこか変わってるの…」
リック「るせー、いいから契約するぞ」
ギルマス「ま、無事を祈っとるよ」
リック「へいへい」
935: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 22:36:33 ID:wz6xtL30n6
〜〜シュレイド城〜〜
ミラ「・・・!!」
ミラ「人間の匂いだ!!」
ミラ「やったー!!1ヶ月ぶりに遊べる!!」
ミラ「あ、でも手加減しないと殺っちゃうよね…」
ミラ「よーし!!尻尾でペシンペシンしよう!!」
リック「しかし、相変わらず禍々しいな…」
リック「さて…ミラボレアスは…」
ミラ「そこ!!」ヒュン!!
リック「っ!!」ヒョイ
ミラ「あり?避けた!!」
リック「おいおい、不意討ちとか…どこの暗殺者だよ」
ミラ「へー…この人間強いんだ…」
リック「古龍クラスの奴が不意討ちって事は、かなり頭が切れるんだな」
ミラ&リック「こいつ…強い!!」
ミラ「てやー!!先手必勝!!」
リック「ちっ!!」ヒョイ
936: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 22:42:43 ID:016FgWqR/.
ミラ「(凄い凄い!!この人、さっきから私の攻撃が当たらない!!)」
リック「(なんて奴だ…避けるのに精一杯で、攻撃がまるで出来ない!!)」
ミラ「(こんなに強い人なら、一緒にいたら退屈しないんだろうな…えへへ)」
リック「(こんな奴がいままで息を潜めてたなんて…)」
ミラ「(絶対にお持ち帰り!!)」
リック「(ここで倒さなきゃ、村が危ない!!)」
リック「そうと決まれば!!」
ミラ「!!」
リック「はっ!!たあっ!!」
ミラ「うわ!?危な!?」
リック「ちっ!!避けられたか…」
ミラ「(攻撃してきた…私の攻撃を掻い潜って…攻撃してきた…)」
リック「(やはりこいつ、俺の攻撃を読んでやがる…なら、フェイントをかければ!!)」
937: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 22:48:52 ID:016FgWqR/.
ミラ「えへ…えへへ…えへへ…」
リック「雰囲気が変わった?」
ミラ「もう、古龍の威厳とか、異種族とか、どうでもいいや…」
リック「(な、なんだ!?酷くヤバい気がする!!)」
ミラ「お持ち帰りぃ…」
ジリジリ
リック「くっ!!動きが読めない!!」
ミラ「えへ…えへへ…」
リック「くそぉ!!」ブン
ザシュ!!
リック「っ!?よ、避けない!?」
ミラ「えへへ…」ガシ
リック「しまった!!捕まれた!!」
リック「は、離せ!!」
ミラ「ずっと…一緒にいようね…」ギュー
リック「ぐああああ!!」
リック「あ…こんな…ところ…で…」ガクッ
ミラ「んふふ〜、気絶したみたいだね〜」
ミラ「じゃあ…誰にも邪魔されない所にいこっか…」
938: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:01:12 ID:wz6xtL30n6
〜〜〜???〜〜〜
リック「う…ぐ…」
リック「ここ…は…」
リック「確か…ミラボレアスに捕まって、気絶して…」
リック「っ!!」
ミラ「zzzz」スピースピー
リック「寝てる…のか」
リック「ここは…こいつの巣か?」
リック「なんで連れてきたんだ?俺をどうするつもりなんだ?」
リック「とにかく、ここから逃げなきゃ…」スッ
パキッ
リック「っ!!」
ミラ「!!」ガバッ
リック「しま…」
ミラ「あ、起きたんだ」
リック「ま、まずい…武器もないし…逃げられない…」
ミラ「おはよう」スリスリ
リック「は?」
ミラ「?」
リック「え、なんで?」
ミラ「んー、久し振りの雄の匂い…」クンクン
リック「お、襲わないのか…?」
ミラ「言ってる事がよくわかんないな…ちょっと待っててね」
バサッバサッ
リック「わっぷ!!」
リック「・・・いっちまった」
939: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:06:35 ID:wz6xtL30n6
〜〜〜10分後〜〜〜
バサッバサッ
リック「戻ってきたか…」
ミラ「お待たせー」
リック「何かくわえてる?」
ミラ「ちょっと待っててね」
リック「何してるんだ?」
ミラ「んしょ、これでいいかな?」モグモグ
リック「何かを、食べてる?」
ミラ「あー、あー」
リック「っ!?」
ミラ「えと…言葉、わかる?」
リック「な、なんで言葉を!?」
ミラ「あ、その様子だとうまくいったみたい」
リック「お、おい!!質問に答えろよ!!」
ミラ「えっとね、さっき食べたのは、言葉が理解出来るようになる木の実なの」
リック「言葉が理解出来るようになる?」
ミラ「うん。古龍の間でしか伝わってないし、実力を認められて選ばれた古龍しか教えられないんだ」
リック「つまり…」
ミラ「とっても名誉なことなんだよ」
リック「(そんな名誉な龍に選ばれるなんて…本当に強いんだな…)」
940: さぎし(残り50) ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:15:46 ID:wz6xtL30n6
リック「で?言葉を理解出来るようになって、一体何がしたいんだ?」
ミラ「そう!!それ!!」
リック「・・・」
ミラ「単刀直入に言うよ?」
リック「・・・ああ」
ミラ「彼氏になってください!!」
リック「・・・は?」
リック「はああああ!?」
ミラ「あう…耳が…」
リック「いやいやいや!?無理だろ!!冷静に考えろよ!!」
リック「俺は人間で、お前は龍なんだぞ!?」
ミラ「そんなことわかってるけど…でも、同種の雄がいないし…」
リック「う…それはまあ…でもなんで俺なんだよ?」
ミラ「強いから」
リック「はい?」
ミラ「あんなに長い時間、私の攻撃を避け続けたのは君…貴方が初めてなね…そして、それを掻い潜って攻撃してきたのも」
リック「・・・」
ミラ「貴方の攻撃は痛かったけど、貴方が攻撃してきた時、私はゾクゾクした」
ミラ「こんなに強い人と一緒なら楽しいんだろうな…って」
リック「・・・」
ミラ「だから、邪魔されない場所に運んで、言葉も理解するようにして…」
ミラ「我が儘だって事はわかってるけど…止められなくて…」
941: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:21:53 ID:wz6xtL30n6
リック「(こいつは、攻撃を避け続けた俺の実力を買ってくれている)」
リック「(つまり…俺は古龍に認められたって事か)」
リック「(さらに、言葉を理解出来るようになる木の実の存在を教えてくれたり…彼氏、番になってくれと言ってくれている…)」
リック「なあ…気持ちは凄く嬉しいんだけどさ…」
ミラ「・・・」
リック「なんとなく、お前の想いは伝わってきたし、高く買われてるのは分かる」
リック「お前は話せば分かってくれるし、村とかを滅ぼそうとしたりはしないだろうし…」
リック「でも…やっぱり俺は人間で、お前は龍で」
リック「どんなに想ってても、越えられない壁があるんじゃないかって…」
ミラ「・・・貴方は、私の告白、どう思った?」
リック「嬉しかった、認められた気がして…」
ミラ「そっか…」
リック「・・・」
942: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:27:35 ID:016FgWqR/.
ミラ「ねえ」
リック「ん?」
ミラ「名前、教えて?」
リック「あ、ああ…」
リック「リックだ」
ミラ「リック…私は、ミラっていうの」
リック「ミラか…」
ミラ「ねえリック、キスしていい?」
リック「いいけど、ミラがきつくないか?」
ミラ「私なら大丈夫」
リック「そっか…」
ミラ「リック…大好き、愛してる」スッ
リック「・・・俺もだ」
カカカッ!!
リック「うわっ!?」
ミラ「きゃっ!?」
943: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:31:20 ID:wz6xtL30n6
リック「なんだ?今の光は…ミラ、大丈夫か?」
ミラ「う…うん…」
リック「よかっ…」
ミラ「?」
リック「え」
ミラ「どうしたの?リック」
リック「ミラ…だよな?」
ミラ「うん」
リック「人間に…なってるぞ?」
ミラ「へ!?あ!!」
リック「な、なんで?」
ミラ「・・・ルーツお姉さまだ」
リック「へ?」
ミラ「なんでもないよ。それよりリック!!」
リック「はい!!」
ミラ「私、人間になったよ?」
リック「あ、ああ…そうだな」
ミラ「龍じゃなくなったよ!!」
リック「えっと…!!」
ミラ「・・・だから、ね?」
リック「・・・ああ、そうだな」
944: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:36:00 ID:wz6xtL30n6
〜〜〜一週間後〜〜〜
リック「はあああ!!」
ザン!!
ミラ「てやー!!」
ドゴン!!
リック「ナイスだ!!ミラ!!」
ミラ「うん!!」
リック「続けていくぞ!!」
ミラ「連携だね!!任せて」
ミラ&リック「はああ!!」
ミラ「ふー、大分狩りに慣れてきたよ」
リック「ああ、ミラは物覚えが早いから、教える方も楽だよ」
ミラ「本当!?私、役に立ってる!?」
リック「ああ、かなりな」
ミラ「えへへ…嬉しいな」
ミラ「ねえリック、私、今とっても幸せだよ」
リック「そうか…」
ミラ「愛してるよ、リック…」
リック「俺もだ、ミラ」
【寂しがり屋な黒龍】
fin
945: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/1(金) 23:39:55 ID:wz6xtL30n6
皆様こんばんは
さぎしです
お気づきの方もいらっしゃるかと思われますが
1日10レス程度で小話を投下していっています
このまま上手く行けば、後三話くらいは投下できます
つまり、裏を返せば、後三話でこのSSは終了となります
ここまでこれたのは皆様の暖かい応援やご支援のお陰様です
本当にありがとうございました
感謝の言葉は最後に残して置くとして
今日の投下はこれで終了となります
見てくださった方々ありがとうございました
ここまでのご回覧
乙狩れ様でした♪
946: っファンゴの頭:2012/6/2(土) 08:04:18 ID:rzz.GnT2IU
褌は締めるもんだ、巻くものじゃない!!
っ
CCCCCCCC
CCC0:30CCC
CCCCCCCC
アーーーッ!!
947: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 11:42:49 ID:t8aNSXkeh6
>>946
支援爆弾感謝です♪
支援、もとい支援爆弾を置いてくださるのも、いまではファンゴヘッドさんしかいなくなってしまいましたね…
あとほんの僅かですが、最後までお付き合いいただけるとありがたいです
948: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 11:55:15 ID:ldWGV.t3wA
【今日のユクモ村は大変賑やかですこと】
「おーい!!そっち!!柱は出来たのかよ!!」
「あほ!!木材が足りないんじゃー!!」
「おーい!!大きな骨ないかー!!」
「堅牢な骨ならー!!」
アレン「いや〜大盛況だね〜」
ギル「・・・おい」
アレン「ん?どうしたの?」
ギル「どうしたの?じゃねーよ、なんだこれは」
アレン「ユクモ村のお祭りだよ、見てわかんない?」
ギル「そうじゃねーよ!!なんで俺がここにいて当たり前のようにお前が隣に立ってるんだよ!!」
アレン「どうせ隣に立つなら、ギルじゃなくてナルガたんがよかっ…」
ギル「死ね」バキッ!!
アレン「ひでぶ!!」
ギル「それで?きっちり説明してもらえるんだろうな?」
アレン「はーい」
アレン「これは2日前の話だ」
ギル「誰に話してんだよ」
949: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 12:03:29 ID:t8aNSXkeh6
〜〜〜2日前〜〜〜
村長「ハンター様、ジンオウガの討伐お疲れ様です」
アレン「いや、そんなことないですよwww」
ナルガ「確かにな、最初から最後までぶん殴ってたし」
アレン「ちょ!!ナルガたん!!」
村長「それでですね、ささやかですが…お祭りを開こうかと思いまして」
アレン「祭り?」
村長「ええ、ハンター様のご勇姿を讃えるのと、この村の繁栄を願いまして」
アレン「わかりました。村の繁栄なら喜んで手を尽くします」
アレン「ね!!ナルガた…あれ?」
アレン「どこに…手紙?」
ナルガ「働きたくないから、しばらくギルとノルンの所に行ってる」
アレン「・・・」
アレン「嘘ーーーーー!?」
950: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 12:10:22 ID:t8aNSXkeh6
アレン「と、いうような事が2日前にあった訳だ」
ギル「そして素材ツアーに来てたら偶然お前と鉢合わせして、ハーレムにはさせんぞー!!とか、叫ばれて気がついたらここにいると」
アレン「細かい事は気にすんなよ!!」
ギル「気にするわ!!」
ギル「しかし…大丈夫か?ナルガの奴…」
アレン「ギルに心配されなくてもナルガたんは強い娘だもーん」
ギル「いや、ナルガとノルンの組み合わせは少々まずい気がする…」
アレン「なんで?」
ギル「ストッパーがいねーんだよ」
アレン「・・・さらば、二人に声をかけた奴。僕は君の事を忘れる」
ギル「勝手に殺すなよ、そして忘れるのかよ」
アレン「いいじゃーん、お祭りを楽しもうよ」
ギル「はあ…ガキか?」
アレン「なんか、ギルに言われたく…」
ドン
「おっと」
アレン「あ、すみませ…」
「いいんだ、こちらこそすまない…」
951: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 12:19:20 ID:ldWGV.t3wA
ギル「ナルガ!?」
アレン「ナルガたん!?」
ナルガ「?」
アレン「・・・じゃない、ナルガたんは背が少し低いし、声はもうちょい高い」
ナルガ「すまないが、私に会った事があるのか?君達のことは知らんのだが…」
「おーい、ナルガ姉」
ナルガ「クルガか」
クルガ「なにしてんの?」
ナルガ「いや、この二人が私の名前を呼んだから…」
ギル「おい、どうなってんだ!?ナルガが二人いるぞ!?」
アレン「お、おお落ち着け!!後から来た方は背は大体あってるけど、あんな話し方じゃないし、何より二人もいるわけない!!」
クルガ「なにしてんの?そこのお二人さん」
ギル「あ…いや…その、な?」
「お姉ちゃん…何してるの?」
クルガ「あ、ナクル〜、こっちこっち〜!!」
952: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 12:30:18 ID:ldWGV.t3wA
ナクル「・・・誰?」
ギル「さ、三人…」
アレン「背は低いけど…声的には一番近い…」
クルガ「なんかね、ナルガ姉の名前知ってたんだって」
ナルガ「君達は何者なんだ?かなりの使い手だということはわかるのだが…」
アレン「こちらからも、一つだけいいですか?」
ナルガ「なんだ?」
アレン「貴女達は…元モンスター、ですよね?」
三人「!?」
ギル「なるほどな、そう言われれば耳もついてるし、ナルガにそっくりだな」
ナルガ「君達は、本当に何者なんだ?何故私達の存在を…」
「おーい、お前ら。あんまり離れんなよ!!」
ナクル「キリ!!」タッ
キリ「ったく、いくら昔住んでたとはいえ、かなり変わって…」
ナルガ「聞いてくれキリ、この二人が私達の正体を…」
キリ「アレン?」
アレン「師匠?」
四人「え!?」
953: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 12:37:27 ID:ldWGV.t3wA
キリ「え、いや、なんでお前ここにいるの?」
アレン「それはこちらのセリフですよ!!パタッと手紙が来なくなってから何年経ってると思ってるんですか!?」
キリ「う…す、すまん」
ギル「お前の師匠?」
ナルガ「キリの弟子?」
キリ「えーと、弟子がお世話になってます?」
アレン「なんでさ!?」
ギル「あ、ギルデロイ・ジーフォスっていいます。ギルって呼んで下さい」
キリ「ギルデロイ…ひょっとして、覇王神?」
ギル「ええ、そう呼ばれてますけど…」
キリ「わあ!!有名人じゃん!!」
ギル「いや…そんなことは…」
アレン「師匠だって、有名人のくせに」
キリ「それは昔の話で…」
ギル「あの…先程キリと呼ばれてましたけど…もしかして、疾風殲滅の?」
キリ「んーと、まあそう呼ばれてたね」
ギル「・・・お前、凄い人を師匠にしてんな」
アレン「そう?」
954: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 12:44:30 ID:ldWGV.t3wA
キリ「うーん、やっぱりお互い話したい事とかあるし、俺の家に行かない?」
アレン「そうですね、ところで師匠」
キリ「?」
アレン「そこのナルガた…ナルガさん達はどういった関係で?」
キリ「嫁、ほら、さっさといくぞ」
ナクル「////」
クルガ「えへへ〜」
ナルガ「全く、相変わらず話す事だけは大胆だ」
ギル「なんか、お前の師匠って気がしたわ」
アレン「奇遇だね、僕もだよ」
955: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 13:34:46 ID:ee5LtLCx4o
〜〜〜キリの家〜〜〜
キリ「え!?お前もナルガクルガ人間にしちゃったの!?」
アレン「はい」
キリ「なるほど…それでナルガをそのナルガと間違えた訳か」
クルガ「流石キリの弟子!!」
ナルガ「いや、弟子は関係ないと思うぞ?」
キリ「じゃあ、その腕はどうしたんだ?」
アレン「ナルガたん庇ってドドブラに噛み千切られました」
キリ「お前な…ドドブラくらい軽くいなせよ…」
アレン「無茶言わんといて下さい」
キリ「でもそっか…お前も、かなり大変な道を歩いてきたんだな…」
アレン「・・・まあ」
キリ「今はどうだ?」
アレン「今は…守りたい、大事にしたい人がいるから…」
アレン「その人と、一緒に歩んでいきたいです」
キリ「・・・しばらく見ない内に、大人になりやがって…」
ナルガ「全くだな、私達はそんな事をいってもらった事もない」
キリ「・・・」
クルガ「そいやそだね〜」
ナクル「・・・キリ?」
キリ「お前らは本当に鈍感だな…言葉に出さずとも、俺達は繋がってるだろ?」
ナクル「うん…//」
ナルガ「ナクル、陥落が早すぎだ」
ギル「なんかどこか変だな、お前の師匠」
アレン「僕もそう思うよ」
956: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 16:18:58 ID:/EAYt.Qw9g
キリ「よし!!アレン!!久し振りに手合わせでもするか!?」
アレン「いいですね、師匠を倒すいい機会ですし」
キリ「ほう?言ったな?」
アレン「言いましたとも」
キリ「泣かす!!」
ナルガ「ところで気になったんだが」
ギル「ん?」
ナルガ「武器同士だと当たったら不味いんじゃないか?」
ギル「多分大丈夫だ」
キリ「どうりゃあああ!!」
アレン「はあああ!!」
バキィ!!
クルガ「わお、見事な殴りあい」
ギル「アレンの師匠なら、当然拳も師匠なんだろうなって」
ナルガ「よくわからんが、あれなら大丈夫そうだな」
ナクル「キリ、楽しそう…」
957: 名無しさん@読者の声:2012/6/2(土) 18:20:53 ID:UCoTqbxxfw
お祭り騒ぎだヽ(・ω・)ノ
つジョッキ一杯元気ドリンコ
つ―CCC―
958: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 21:28:53 ID:BTd.uaGSA2
>>957
祭りだー!!
飲めー!!歌えー!!
支援団子感謝です♪
959: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 21:38:07 ID:BTd.uaGSA2
キリ「はっ!!ちょっと見ない内に、拳が重くなったな!!」
アレン「師匠こそ!!相変わらず目で追えない速さで!!」
ドカカカカカ
ナルガ「なあ、あれいいのか?」
クルガ「本人楽しそうだからいいんじゃない?」
ギル「ていうか、祭りでつかうっぽい櫓があるんだが、大丈夫…」
ドガッシャーン!!
キリ「あ」
アレン「あ」
四人「あ」
村長「ハンター様、申し訳ありませんがこの辺りにある櫓を…何してるんです?」
アレン「ち、違うんです!!村長さん!!これは師匠が!!」
キリ「お、俺は悪くないぞ!!避けるアレンが…」
村長「ハンター様…」
二人「はい!!」
村長「櫓修理…よろしくお願いしますね?」
二人「・・・はい」
960: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 21:47:14 ID:hE8sAe8/ls
ナルガ「結局こうなるわけか」
ギル「まあ、当然の帰結だな」
クルガ「うぷぷ…」
ナクル「お、お姉ちゃん、笑っちゃ駄目だよ」
アレン「なんで僕まで…」
キリ「お前が避けるからだ」
アレン「当たったら痛いじゃないですか!!」
キリ「ばか野郎!!怒った村長の方がよっぽど怖いわ!!」
アレン「う…」
ギル「はー、しゃあねーなー」ヒョイ
アレン「ギル!?」
キリ「ギル君!!」
ギル「手伝ってやるよ、ただし、ジョッキでハコビール奢りな?」
アレン「・・・ありがとう」
キリ「いいなー、いい友達持ってるなー」チラッ
ナルガ「何故私達がやらなければならないのだ?」
クルガ「おなじく〜♪」
ナクル「えっと…駄目らしいの…ごめんね?」
アレン「嫁…か」
キリ「やかましい」
ギル「ん?誰か来たみたいだ」
961: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 21:58:10 ID:LElTr3Vu4M
ノルン「先輩〜♪はかどってますか〜?」
ナルガ(ア)「何もしないのは流石に可哀想だからな、差し入れを持ってきてやったぞ?」
ナルガ「・・・」
クルガ「ありゃ」
ナクル「うそ…」
ノルン「へ!?ナルガさんが三人!?」
ギル「おい、またややこしくなってきたぞ」
ナルガ(ア)「お前達は…いったい?」
ナルガ「それはこちらのセリフだ」
キリ「ほー、あれがアレンの嫁ナルガか…いい体してんな、おい」
アレン「ナルガたん!!来てくれたんだね!?」
ナルガ(ア)「まあな、ところで、誰だ?」
アレン「えーと、話せば長いです」
ナルガ(ア)「そうか、なら質問を変えよう」
ナルガ(ア)「何をしてるんだ?」
アレン「櫓の修理」
ナルガ(ア)「なんで」
アレン「師匠が壊したのを僕がとばっちり」
キリ「おい」
ナルガ(ア)「ふむ」
アレン「手伝ってくれない?」
ナルガ(ア)「断る」
キリ「嫁…」
アレン「黙りやがってください」
962: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/2(土) 22:02:57 ID:eXVt7PA9SM
ナルガ(ア)「と、言いたい所だが」
アレン「ん?」
ナルガ(ア)「ま、まあ…私も逃げた負い目もあるし…少しだけなら手伝ってやる…」
アレン「ナルガたん!!」
キリ「ツンデレ嫁か…中々ハイブリッドだな」
ナルガ「なんか無性に体を動かしたくなったな」
クルガ「ナル姉、気が合うね」
ナクル「何か、手伝う事無い?」
キリ「お前ら…」
ギル「なあ、凄いシュールなんだけど」
ノルン「と、とりあえず皆さんで協力して早く終わらせちゃいましょうよ」
963: っファンゴの頭:2012/6/3(日) 07:43:23 ID:CJUuJT0igo
休日のこの時間はかなり眠いんだ…
っ採酒
っ
CCCCCCCC
CCC0:??CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
964: 名無しさん@読者の声:2012/6/3(日) 08:45:34 ID:KBrn1pkYH2
以前、古龍(♂)をリクした者ですが、これまた素敵なお話をありがとうございましたー!(*´ω`人)
ニヨニヨしながら読んできましたw
色々あって、今日まで見に来る余裕がなかったので、お礼が遅くなって申し訳ないですorz
ここのSSの登場人物(人以外も含む)も、さぎしさんも、読者も、みんなみんな幸せになっちゃえ!///
つこんがり肉
つCCCCC
965: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 09:37:03 ID:Ex3svdnjcY
寝落ちしますた…
>>963
休日の朝は確かに辛いですよね…
私も惰眠を貪ってますwww
支援爆弾感謝です♪
>>964
あんな拙い話でそこまで言っていただけるなんて、ありがとうございます!!
ただやはりふざけすぎた感がありまふるwww
肉支援感謝です♪
966: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 09:45:32 ID:Ex3svdnjcY
キリ「ふぅ、これで終わりか?」
アレン「そうみたいです」
キリ「しかし、やっぱ人数いるとはかどるな」
アレン「作業分担楽ですしね」
キリ「しかし…」チラッ
ナルガ(ア)「ふむ、お前たちも渓流で育ったのか」
ナルガ「まあな」
クルガ「色々変わっててビックリしたよねぇ」
ナクル「うん…ひたすら蜂蜜食べてて、人なつっこいアオアシラとかがいた」
ナルガ(ア)「それは私の友人だ、そうか…最近見かけないと思ったらここに来てたのか…」
キリ「お前的にはどうよあれ」
アレン「ナルガたんが可愛いから問題ないです。ついでにナルガさんたちがふつくしいから問題ないです」
ギル「いや、カオスとかあるだろ」
ノルン「み、見慣れない光景ですからね…」
ギル「ノルン、フォローはもういいから」
967: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 10:05:20 ID:irp0kFX1OI
キリ「しかし…ギル君にノルンちゃんだっけ?ありがとうね、手伝わせて」
ノルン「い、いえ!!私が好きでやった事ですし!!」
キリ「あー…ノルンちゃんひょっとして…」
ノルン「っ!!」
キリ「全く、アレンも罪な奴だ、こんなに可愛くていい娘がすぐ近くにいるのに…」
ノルン「・・・先輩は、ナルガさんとお似合いですよ」
キリ「・・・」
ノルン「というより、ナルガさんは強いです…私なんかよりも、ずっと」
キリ「なるほどね、訳がありそうだね」
ギル「まあ、色々と」
キリ「でも、駄目だよ?そんなに弱気じゃ」
ノルン「え?」
キリ「横からアレンをかっさらうくらいの気でいかないと!!」
ノルン「だ、駄目ですよ!!」
キリ「ノルンちゃん、最終的にはやるかやらないか、だよ」
ノルン「やるかやらないか…」
968: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 10:10:26 ID:irp0kFX1OI
キリ「ま、年寄りの戯れ言程度に聞いといてよ」
ノルン「そんなことないですよ」
ノルン「ありがたくお聞きいたします」
キリ「君は素直だね、少なくとも俺が会った中で一番」
ノルン「/////」
ギル「あれ、ところでアレンは?」
アレン「ナルガたんハアハアハアハアハアハアハア」
三人「・・・」
キリ「俺、あんなやつの師匠やってたんだな…」
ギル「俺は友達してました」
ノルン「私は先輩でした」
アレン「ナルガたーん!!」
ナルガ(ア)「やかましい」
アレン「・・・はい」
969: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 14:30:59 ID:1k0jp6IeZk
キリ「ともかく、村長によると後数時間で祭りの準備は整うらしい…そこでだ」
キリ「アレン、お前らから二人代表を出せ」
アレン「?」
キリ「ナルガ、来てくれるか?」
ナルガ「了解した」
アレン「師匠?何を」
キリ「ただ待つだけじゃ暇だろう。というわけで狩りにいくか」
アレン「急ですね」
キリ「善は急げってな」
アレン「うーん…じゃあ…」
アレン「ノルン、来て」
ノルン「わ、私ですか!?」
アレン「うん、パーティーバランス的にちょうどいいし」
ノルン「は、はい!!頑張ります!!」
ギル「ところで、何を狩るおつもりで?」
キリ「ドボルベルクでいいだろう、さあいくか」
ギル「暇潰しの為だけに狩られるドボルの気持ちになってやれよ…」
ナルガ(ア)「ドボルベルクか、アレンが暴走しなければいいが…」
ギル「・・・あ」
970: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 14:37:25 ID:kXPawxb5SU
〜〜〜渓流〜〜〜
キリ「む…見事に分断されたな…」
キリ「近くに誰か…」
ノルン「キリさん!!こちらでしたか!!」
キリ「ノルンちゃん、アレンは?」
ノルン「あ、えっと先輩は別の場所みたいです」
キリ「了解、じゃあ先にドボルを探そうか」
ノルン「合流しないんですか?」
キリ「俺のエスコートは不安?」
ノルン「いえ…四人の方が安全なのでは…?」
キリ「うーん、まあそうかもね、でも俺はいままでずっとソロだったからさ」
ノルン「あ…そうなんですか…」
キリ「安心して…チームプレーはできるはずだから」
ノルン「はあ…」
「グオオオオオオ!!」
ノルン「今のは!?」
キリ「ありゃ、先越されたか…いくぞ!!」
ノルン「はい!!」
971: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 14:41:49 ID:Ttc/iBXMT2
アレン「よっと、それ!!」
ザン!!
ナルガ「中々の動きだな!!キリの弟子!!」
ザシュザシュ!!
アレン「どうも!!」
ズン!!
ナルガ「どうやら双剣と組んで戦い慣れてるみたいだな」
アレン「まあね」
ナルガ「あのナルガか?」
アレン「そういうこと」
ナルガ「全く、ほんとに薄気味悪いよ!!」
アレン「ナルガたんを薄気味悪いって言わないで下さい!!」
ザン!!
ナルガ「言葉のあやだ、気にさわったのなら訂正しよう」
アレン「今はドボルに集中…危ない!!」
ナルガ「っ!!くあっ!!」
972: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 14:48:46 ID:Ttc/iBXMT2
キリ「ナルガ!!」ブン
ドゴン!!
ドボル「グガアア!!」
ナルガ「くそっ、不覚を取った…」
キリ「喋るな!!アレン、カバーを頼む!!」
アレン「・・・」
キリ「アレン?」
アレン「こんの尻尾ブンブン丸がぁ!!ナルガたんになにさらしとくれとんじゃわれぇ!!」ダッ
キリ「あ、おい!!アレン!!」
ノルン「先輩!!援護します!!」ジャコン
キリ「ノルンちゃん!?」
アレン「砕け散れ!!」
バキィ!!
ドボル「グガアア!?」
ナルガ「な…角を折っただと!?しかも素手で!?」
キリ「ちっ!!無茶しやがって!!」
ナルガ「キリ、私はいい!!アレンのカバーを」
キリ「わかった!!」
ノルン「私が手当てします!!キリさんは先輩を!!」
キリ「ノルンちゃん…ありがとう!!」ダッ
キリ「おい!!アレン!!」
アレン「師匠!!止めないで下さい!!こいつは、こいつはぁ!!」
キリ「俺も混ぜろー!!」
ゲシッ!!
アレン「!?」
ドボル「ガアアアア!!」
973: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 14:57:41 ID:Ttc/iBXMT2
キリ「よくも人の嫁にぶちかましてくれたな?ええおい?」
ドボル「ガ、ガア…」ガタガタ
アレン「師匠、お手伝いしますよ」スッ
キリ「ふっ、いくぞアレン!!」
アレン「はい師匠!!」
キリ「壱に打撃!!弐に打撃!!」
アレン「参四があって!!」
キリ&アレン「五に打撃!!」
バキィ!!
ドボル「グガアア!!」
ナルガ「おい、あいつらドボルベルクに殴りかかってるぞ」
ノルン「効いてるみたいですし…いいんじゃないですか?」
974: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 15:03:15 ID:Ttc/iBXMT2
キリ「アレン!!」
アレン「はい!!」
アレン「舞い散れ!!」
キリ「木枯破蹴!!」
アレン「師匠!!今です!!」
キリ「ふん!!」ドゴ!!
アレン「鷹爪裂蹴撃!!」
ナルガ「なあ、あれいいのか?」
ノルン「まあ、いいんじゃないですか…?」
ナルガ「疑問点だな」
アレン「フィニッシュ!!」
キリ「その場から動くことすら許さない!!」
ナルガ「まあ…いいんだろうな」
975: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 15:07:58 ID:Ttc/iBXMT2
〜〜〜五分後〜〜〜
ドボル「ガアア…」
ドシーン!!
キリ&アレン「しゃあ!!」
ナルガ「おい、殴り殺したぞ」
ノルン「・・・」
ナルガ「悲しいが、これが現実なんだな」
キリ「ふう、久しぶりに本気になったな」
アレン「久しぶりに殴りかかったな」
ナルガ「お疲れ様…と言いたいが、お前ら、角以外の部位破壊は?」
二人「・・・あ」
ナルガ「帰ったら説教だな」
二人「すみません」
ノルン「と、とにかく戻りましょうか!!」
ナルガ「それがいいだろう」
976: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 15:27:52 ID:so/o72v86A
〜〜〜ユクモ村〜〜〜
ギル「おお、お帰…なんで暗いんだ?」
ナクル「キリ…お姉ちゃんに怒られたの?」
キリ「はは…まあね」
ナルガ(ア)「で?なんでお前まで怒られてるんだ?」
アレン「・・・」フイ
ナルガ(ア)「目を逸らすな」
アレン「だって!!僕はただ殴ってただけだもん!!」
ギル「わかった、わかったから落ち着け」
アレン「う〜」
ギル「キリさん達が狩りに言ってる間に大方の準備は終わったみたいです。後は暗くなるのを待って開催らしいです」
キリ「わかった…といっても陽が傾き始めてるから、広場で待とうか」
ギル「そうですね」
クルガ「ねえナル姉」
ナルガ「?」
クルガ「お祭りってなんなの?」
ナクル「あ…私も」
ナルガ「今さらだな、いいか?お祭りというのは…」
ナルガ「・・・なんなんだ?キリ」
キリ「羽目を外して大騒ぎ出来る事です」
ギル「あってるか?」
アレン「大体」
977: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 17:49:29 ID:D9cTMenXvU
ナルガ「なるほどな、つまり無礼講というわけか」
キリ「そゆこと、無礼講っていっても、やって良いことと悪いことがあるからな?」
ナルガ「常識の範疇内での無礼講だな、理解した」
キリ「さて、祭りが始まったら何をする?」
アレン「騒ぐんですよね?」
キリ「うーん、一応お前主体の祭りだからな…」
アレン「そういえばそうだった」
キリ「ま、存分に楽しんでこいよ。こっちは大人の楽しみがあるからな」
アレン「僕、もう成人してますよ?」
キリ「はっはっは、青二才のアレン君が何を言う」
キリ「じゃあな」
アレン「師匠、どちらへ?」
キリ「ブラブラしてくる。ナルガ達の事を頼んだ」
ナルガ(ア)「・・・」
978: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 17:58:24 ID:GJW1QRx/UQ
キリ「・・・」
ナルガ(ア)「・・・」
キリ「アレンの所にいなくていいのか?」
ナルガ(ア)「毎日うんざりするほど一緒にいるからな」
キリ「うんざり…か」
キリ「なあ、あいつの腕が無くなった時、お前は側にいたか?」
ナルガ(ア)「・・・ああ」
ナルガ(ア)「私のせいで、アレンは右腕を失った」
キリ「そうか…愛する女守るために右腕賭けたんなら男としては本望だな」
ナルガ(ア)「お前は?」
キリ「ん?」
ナルガ(ア)「あのナルガクルガ達と向き合うのに、何を捨てた?」
キリ「・・・」
ナルガ(ア)「私は、色んな物を捨ててきた」
ナルガ(ア)「迅竜から人間になる時、アレンを見捨てて逃げた時、アレンを探す旅に出た時」
キリ「・・・」
ナルガ(ア)「過去に捨ててきた物が今でも時々顔を出して、私を悲しそうな目で見てくるんだ」
ナルガ(ア)「だが…得たものもあるのも事実」
ナルガ(ア)「一度捨てた物に対しての、謝罪なんておこがましいが、てにいれた物を大事にするのが私が捨てた物に対する謝罪かもしれない」
ナルガ(ア)「お前はどうだ?」
キリ「・・・そんなの、とっくの昔に決めてた事だ」
キリ「ナルガ達と一緒になるときに捨てた物…なんだろうな」
979: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:04:13 ID:D9cTMenXvU
キリ「最近思うんだ」
キリ「この時が、どれだけ続くのだろうと」
キリ「悠久ではない、あまりにも短く、刹那の時間」
キリ「そんな一瞬を、俺達は生きている」
キリ「その後は、何があるんだろうな」
キリ「死、と言ってしまえば味気ない簡単な物になってしまう。でも、無、と言ってしまえば…」
ナルガ(ア)「・・・」
キリ「おかしな話だ、ずいぶん昔に決心したはずなのに、未来を考えたら不安になる」
キリ「変わらない、幸せを歩むはずの未来が、酷く霞んで見える」
ナルガ(ア)「人間は酷く高慢で、愚かで、儚い生き物だ」
ナルガ(ア)「竜だった頃はお前らをまるで理解出来なかった」
ナルガ(ア)「でも、今ならわかる…刹那で、一瞬で、儚い命」
ナルガ(ア)「その一瞬に全てを賭けるのが、人間の美しく気高い所だ」
980: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:08:55 ID:GJW1QRx/UQ
ナルガ(ア)「未来を不安に思わない奴なんていない。皆、心のどこかで不安を抱えてるんだ」
ナルガ(ア)「明日死ぬかもしれない、もしかしたらこの後死ぬかもしれない」
ナルガ(ア)「それでも人間は輝ける。何故なら、信じる心があるからだ」
ナルガ(ア)「好きなだけ不安に駆られればいい、それが当たり前なんだ」
キリ「・・・まさか、迅竜に説教喰らうとはな」
ナルガ(ア)「一回死んだからな」
キリ「・・・アレン達の所に戻るか、そろそろ祭りが始まってる頃だ」
ナルガ(ア)「そうだな」
キリ「・・・ありがとう」
ナルガ(ア)「別に、半分は自分に言い聞かせてたような物だからな」
981: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:14:00 ID:D9cTMenXvU
アレン「あ、ナルガたん!!こっちこっちー!!」
アレン「って、なんで師匠までいるんですか?まさか!?浮…」
ナルガ(ア)「なわけないだろ」
キリ「おう、悪いな。心配かけて」
ナルガ(ア)「それじゃあ、お先に」
アレン「あ、うん」
キリ「おう」
キリ「アレン、いい嫁さん持ったな」
アレン「ふっ、今更ですか?」
キリ「守れよ、必ず」
アレン「・・・僕は、過去に二回ナルガたんから逃げました」
アレン「だから誓ったんです。もう逃げないって」
アレン「逃げるのは簡単です。守るとか、幸せにするというのも簡単です」
アレン「でも、逃げないというのは中々難しいものですから」
アレン「僕は、もうナルガたんから逃げずに、向き合います」
キリ「・・・そうか」
キリ「よし、今日は無礼講だ、奢ってやる!!飲め!!」
アレン「言いましたね師匠!!」
982: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:21:46 ID:D9cTMenXvU
「おーい!!酒だ!!酒持ってこい!!」
「へい!!こんがり肉一丁あがり!!」
ギル「うぷ…駄目だ、もう飲めねぇ…」
ノルン「駄目ですよ♪ギル先輩は今日は飲みまくるって言いましたからね」
ギル「いや、もう樽一個…」
ノルン「聞こえませーん」
ギル「おぶっ!!」
ナクル「綺麗…」
クルガ「虹水晶の反射が作り出す光だね」
ナルガ「中々綺麗だな、店主。四ついただこう」
クルガ「わあー!!ナル姉!!ついでにあれも買ってー!!」
ナルガ「我が儘言うな」
キリ「アレンくーん、も、もうそこまでにしたら…」
アレン「おや?奢ると言ったのは師匠だと記憶してますけど?」
キリ「いや、そうだけどさ…」
ナルガ(ア)「・・・」ゴクゴク
キリ「あのね、二人がかりだと財布の中身が一気に飛んで…」
アレン「あ、おかわりお願いしまーす」
ナルガ(ア)「私もいただこう」
キリ「は!?」
ナルガ「私達もいただこう、三人だ」
キリ「はい!?」
ナルガ「私達に飲ます酒は無いというのか?ん?」
キリ「・・・なんでもありません」
983: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:26:06 ID:D9cTMenXvU
ノルン「あ、ついでにこっちもお願いしまーす♪」
ギル「まだ飲ませる気!?」
キリ「まだ払わせる気!?」
ナルガ「なんだ、心が狭い奴だな」
クルガ「キリ、狭いね」
ナクル「太っ腹なキリ、大好きだよ?」
キリ「あー!!畜生!!貯金卸してやるよ!!」
キリ「アレン!!お前半分払えよ!?」
アレン「なんでさ!?」
ナルガ(ア)「確かに、この人数を一人ではきついな」
アレン「ナルガたん!?」
ナルガ(ア)「アレン…お願い…」
アレン「・・・」
アレン「おけ、任せて!!」
キリ「店主!!俺にも酒!!」
アレン「あ、僕も!!」
984: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:30:19 ID:D9cTMenXvU
〜〜〜翌日〜〜〜
キリ「う…頭いてぇ…」
ナルガ「あんなに飲むからだ、ほら、水」
キリ「すまない…」
キリ「アレン達は?」
ナルガ「もう起きてるよ、私達もすぐに出発しなければ」
キリ「おう」
ガチャ
アレン「師匠、起きましたか?」
キリ「頭に激痛走ってるけどな」
アレン「ノルンとナルガたんが朝ご飯作ってくれましたから、どうです?」
キリ「んじゃ、貰うわ」
985: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:34:44 ID:GJW1QRx/UQ
キリ「・・・朝から豪勢だな、おい」
ノルン「人数いますし…昨日は晩御飯食べてないから皆さんお腹空いてるかと思って…」
ナルガ(ア)「ほぼ全部ノルンが作ったからな、私の出番は無かったし」
ノルン「そ、そんなことありませんよ!!」
ギル「どうでもいいから早く食わねぇ?腹減って死にそうなんだよね」
アレン「ギルはせっかちだなぁ」
ギル「ご馳走前にしてお預けは勘弁してくれ」
アレン「はいはい、それじゃあ」
アレン「いただきます」
986: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:39:34 ID:D9cTMenXvU
キリ「それじゃあな、体に気を付けろよ」
アレン「はい。師匠こそお気をつけて」
ナルガ「短い間だったが、世話になった」
クルガ「また会えたら遊ぼうね〜」
ナクル「ありがとう…バイバイ」
スタスタスタスタスタ
ギル「いったな」
アレン「うん」
ギル「さて、じゃあ俺とノルンも一度村に帰るわ」
アレン「了解…え?」
ノルン「あれ?言ってませんでしたか?」
ギル「こんどから、ユクモ村でお世話になるから」
アレン「マジで?」
ギル「マジだな」
ノルン「多分、明日くらいにここにつくと思います」
ギル「じゃあな〜」
アレン「あ、うん…バイバイ」
987: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:46:19 ID:D9cTMenXvU
アレン「・・・急に、静かになったね」
ナルガ(ア)「余程、騒がしかったんだな」
アレン「うん…でも、嫌いじゃない」
ナルガ(ア)「そうだな…」
アレン「ねえナルガたん」
ナルガ(ア)「ん?」
アレン「僕さ、ナルガたんから絶対に逃げないからね」
ナルガ(ア)「・・・」
アレン「だからさ、僕の事を見ててね、ナルガたん」
ナルガ(ア)「・・・そうだな」
ナルガ(ア)「他の奴が目に入らないくらいに、お前の事を見続けてやる」
アレン「・・・ありがとう」
【今日のユクモ村は大変賑やかですこと】
fin
988: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 18:51:21 ID:D9cTMenXvU
皆様こんばんは
さぎしです
タイトル詐欺?知らん!!
退かぬ!!媚びぬ!!省みぬ!!
さぎしに躊躇の二文字は無いのだぁ!!
・・・はい、すいません調子に乗りました
えっとですね、予想外に話が長引いてしまいましたので【モンハン】狩人見聞録【SS】はこのお話でめでたく全話終了となります!!
支援してくださった方々。応援してくださった方々。ありがとうございました!!
ここまでのご回覧
本当に乙狩れ様でした♪
989: 名無しさん@読者の声:2012/6/3(日) 21:57:56 ID:PPE.3TjKRM
お疲れ様―!
990: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/3(日) 22:41:58 ID:R1/9kjJeRI
>>989
ありがとうございました♪
乙狩れ様でした♪
991: 名無しさん@読者の声:2012/6/3(日) 23:01:05 ID:V.b0rZwF0Y
毎日楽しく見させて頂きました!!とっても面白かったです(^o^)/
992: 名無しさん@読者の声:2012/6/4(月) 00:00:57 ID:/hCr2eOPrI
お疲れさまでした。
また次の話期待して待っています。
993: 名無しさん@読者の声:2012/6/4(月) 00:07:49 ID:W0CVRqYvKI
乙です)^o^(
次回作に期待大
994: 名無しさん@読者の声:2012/6/4(月) 04:07:09 ID:3sTuj/WdwU
そして次スレを申請するさぎしたんなのであった まる
995: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/4(月) 06:21:43 ID:.WAjjEH6hA
>>991
ありがとうございました♪
乙狩れ様でした♪
>>992
まあ気長にお待ちください
乙狩れ様でした♪
>>993
次回作はオリジナルを予定してますがねwww
乙狩れ様でした♪
>>994
とりあえずこのSSが保管庫に送られてからスレ立てしようかと思ってます
いつでも立てられるとだけは言っておきます
996: かきし:2012/6/4(月) 07:23:15 ID:uvpHxkndKI
うおおおお!乙狩れさまー!!
今回は描けなかったけどまたいつか描かせてね!
997: っファンゴの頭:2012/6/4(月) 12:00:41 ID:mKkr8c04TI
何時の間にか終わっとるがな…
まあいいや、次も期待しとく!!
っ褌
っ
CCCCCCCC
CCC0:01CCC
CCCCCCCC
ステンバーイ、ステンバーイ
998: さぎし ◆CmqzxPj4w6:2012/6/4(月) 16:10:22 ID:IetHbD2Bso
>>996
はい!!私もかきしさんのイラストを楽しみにしてます!!
完結記念に何か書いてほしかったり←←
乙狩れ様でした♪
>>997
早く次回作が書きたいから終わらせちゃいましたwww
支援爆弾ありがとうございました♪
乙狩れ様でした♪
999: 名無しさん@読者の声:2012/6/4(月) 17:43:31 ID:P/lEzfnzuk
うめ
1000: 名無しさん@読者の声:2012/6/4(月) 17:44:06 ID:P/lEzfnzuk
せんげとー!
1001: 1001:Over 1000 Thread
| ̄| ∧∧
ニニニ(゚Д゚∩コ
|_|⊂ ノ
/ 0
し´
えっ…と、
1001はここかな…と
∧∧ ∧∧
∩゚Д゚≡゚Д゚)| ̄|
`ヽ /)ニニニコ
|_=` |_|
∪ ∪
∧∧ ミ ドスッ
( ) _n_
/ つ 終了|
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