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司会「転生ルーレットスタート!」
[8] -25 -50 

1: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 17:32:38 ID:ZxmG2IZLfE
助手「今日は随分多いですねぇ」

係員「はい、並んで下さいね〜!」

司会「今日はどんな運命が決まるのかなぁ」wktk

助手「不謹慎極まりないですね」


2: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 17:36:20 ID:ZxmG2IZLfE
男「お、お願いしま…す…?」

司会「良いですねぇ、新人ならではの初々しさ!」

助手「玄人は来ませんけど…」

男「あの、俺…死んだんですよね…?」

司会「鋭いっ!正解、あなたは死にました☆」

助手「陽気に死亡宣言って…」
3: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 17:41:27 ID:ZxmG2IZLfE
司会「…助手クン、看板娘らしくニコニコしながら黙ってなさい」

助手「嫌ですよ、顔が引き攣っちゃうじゃないですか」

司会「わお、驚きの仕事放棄ですか!?」
司会「さぁ、ゲストの男さん、ここで一言!」

男「えっ」
司会「え?」

男「…た、大変そうです…ね?」

司会「んんっ、無難ですねぇ」

助手「いつもながら可哀想な置いてけぼりっぷりね…」
4: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 17:48:52 ID:ZxmG2IZLfE
司会「さぁ!やってまいりました、ゲストの生前年表で〜す」

助手「よいしょ…っと」

男「え?っていうか何するんですか?」

司会「もおぉ、さっき説明したじゃないですかっ」プンスカ

助手「え?」
男「えっ?」
司会「えっ?」

司会「…助手ちゃん、編集よろしこ☆」

助手「リアルタイムの出来事ですから!」

司会「あぁ、生放送だっけ?」

助手「一応聞きますけど、放送したいんですか?」

男「…(うわぁ、何なのこれ)」
5: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 17:55:46 ID:ZxmG2IZLfE
司会「仕方ないなぁ、カメラの前の皆さんの為に、当番組の説明を助手ちゃんからどうぞ!」

助手「…あ、男さんの為にですね」

男「はい…」

助手「御存知の通り、ここは天国です」

男「御存知ねぇよ!?」

助手「…続けますよ?」イラァ

男「ごめんなさい」


6: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 18:13:33 ID:ZxmG2IZLfE
男「(なんなんだよ…、こいつら…)」

助手「大変言いにくいんですけど、アナタは死んでます…」

司会「死んでまぁす☆」

男「おいこら陽気な復唱」

司会「テヘペロ☆」

男「イラァ…」

助手「この見た目幼女のクサレ司会さんのルーレットによって…」

司会「痛いよ助手ちゃん言葉の暴力だよ」

助手「ちょっと黙って下さい、面倒臭いんで」

司会「面倒臭いって何!?」

男「…面倒臭いのは同意だなぁ」

司会「酷いねっ!?初対面で酷いよねっ!?」

助手・男「黙れ」

司会「…(※・з・)〜♪」
7: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 18:19:16 ID:ZxmG2IZLfE
助手「…はぁ。とりあえず、アナタの人生を振り返り、次の一生を決めるのです」

司会「助手ちゃん、笑顔が足りないよ!カメラに笑顔ちょうだいっ!」

助手「誰かのせいで笑えないと…」

司会「だよねぇ、男さん影薄いしぃ」

助手・男「おいこら」

司会「…?・x・」


8: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 18:29:08 ID:ZxmG2IZLfE
男「つまり、俺の次の人生が決まる、と?」

司会「うん」
助手「はい」

男「…そこのクサレ幼女が決めるのか?」

司会「聞き捨てならないよ、助手ちゃん!?」
助手「事実です」
司会「…( ;ω;)ぶわ」
助手「大丈夫です、可愛いので許されます」ナデナデ
司会「…えへへ」にへら〜

男「…どうか悪夢であります様に…」
9: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 18:31:50 ID:ZxmG2IZLfE
思い付きの書き出しですので、
ちょっとずつ書き足していくつもりです。

よろしくお願いします。
10: 名無しさん@読者の声:2012/1/31(火) 18:55:17 ID:TjN7yFH2Ro
C
11: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 19:44:04 ID:ZxmG2IZLfE
>>10さん

司会「おぉ、ぢゃ御礼に司会者権限でキミが来たら良い方向に…」

助手「司会さん…?」

司会「出来たら良いねぇ(´・з・)」

有難うございます(^-^)
12: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 19:52:25 ID:ZxmG2IZLfE
司会「さてさて、戯れはこんなもんかな?」

助手「ですね。そろそろいきましょう」

男「え?」

司会「ではでは、年表を御覧くださ〜い」

助手「こちらです」ピシッ

司会「ではまず、生まれとか当たり前な事紹介しても意味ないんで省いて、と」

助手「投げやりだなっ」

助手「司会さんに賛成です」

男「えっ?ここにきて裏切り!?」

司会「ぢゃ、男さんの最初の珍事はぁ〜…」

男「あぁ、なんか嫌な予感しかしない…」
13: 名無しさん@読者の声:2012/1/31(火) 19:59:56 ID:2BGOPg1qkI
・x・
14: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 20:01:20 ID:ZxmG2IZLfE
司会「んんっ、忘れてましたっ」

助手・男「?」

司会「一旦コマーシャルでぇす♪」(言ってみたかった)

助手「…司会さん、最初の珍事は5歳の所ですね」

司会「あ、うん。なになに〜?」

男「…(本当に言ってみたかっただけか…)」

司会「んっと、『幼稚園でキス事件!』」

助手「ババーン」

男「…助手さん、口で効果音…?」

助手「じょ…助手ですから…///」

男「…(眼鏡美人キャラの照れ隠し…良いっ!)」グッ

司会「ふむふむ、男さんはそういう方向萌えですかぁ」

助手「えぇ、かかりましたね」

男「…おのれ、謀ったな…っ!」
15: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 20:07:41 ID:ZxmG2IZLfE
司会「で、幼稚園で好きな子に嘘ついて、『挨拶なんだよ』と言い切って唇を奪った、と」

助手「悪魔の所業ですね」

男「ちょ、そんなの記憶にない…ー」

司会「ー初めてを奪ったのに、そんな言い方…っ!」

助手「な、なんて卑劣なっ!」

男「…死んでるけど、誰か殺してくれ…」
16: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 20:19:23 ID:ZxmG2IZLfE
司会「まっ、なんか子供らしくて良いよねぇ♪」

男「幼女に子供の頃の事をそう言われると、何故かイラつくな…」

司会「あれれれ?なんか酷い中傷だよね?」

助手「そうですね、悪魔の分際で。地獄に堕としましょう」

男「HAHAHA、天国で脅迫されるとは思わなかったZE☆」

司会「うざぁ…」
助手「中途半端な投げやりキャラですね」

男「ごめんなさい許して下さいサクッと進めてください」(泣)
17: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 20:30:23 ID:ZxmG2IZLfE
司会「次いこっかぁ」

助手「はい。次は7歳ですね」

男「な、何が出て来るんだ…」

司会「…ゴクリ」
助手「ざわ…ざわ…」

男「…いや、口で効果音とかいらないし、早くめくって、そのシール」

司会「…( *`ω´) 」

助手「あぁ、司会さんが御立腹です」

男「は?」

ヒソヒソ
コクコク


18: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 20:37:34 ID:ZxmG2IZLfE
助手「心から反省している、ごめんなさい。と言って下さい」

男「ヒソヒソ話しはそれか…。悪かったよ」

助手「違います。言い方が違います」

男「…心から反省している、ごめんなさい」(棒読み)

司会「嘘だッ!!」クワッ
…ほっこり

男「…それがやりたかっただけ、か…?」

コクコク♪

司会「最新のアニメをリスペクトしてますからっ」(得意げ)

男「…いや、それ結構前だよ…ひ◯らし」

司会「嘘だッ!!」クワッ

男「もう良いよ…」
19: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 21:02:39 ID:ZxmG2IZLfE
司会「ちょっと話し逸れるんだけど〜」

助手「いつもの事ですけど、どうしました?」

司会「男さんって、死因が事故ですよねぇ」

男「…(いつもの事に対してはツッコミ無しか)
そうだけど?」

助手「彼女さんとデートして送った後、居眠り運転でガードレールに衝突。漏れたガソリンに引火、ですね」

男「…解らないんだ。気が付いたらそのままここにいて…」

助手「…死に際の記憶は、忘れているべきです…」

男「…そうかもな…」

……

司会「…ぶっ」

助手・男「えっ?」

司会「もしかして、リア充だったよねっ!?」

男「…何でそんな言葉まで…。まぁ、そうだな」

司会「リア充爆発したっ!」

男「オーケー、一度厳しく躾けてやる」イラァ

司会「( *・x・) 」
20: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 21:05:31 ID:ZxmG2IZLfE


ちょっと休憩入ります。
また戻ったら書き出します(^-^)/
21: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 22:49:11 ID:ZxmG2IZLfE
司会「…んんっ!」

助手「どうされたんです?」

男「…?」

司会「え、いや、7歳の時に御両親亡くなってるんだねぇ」

男「ん、あぁ。叔父さんにお世話になってたんだけど、先立っちまったな…」

助手「苦労されていたんですね」

男「やめてくれ。柄じゃないよ」

司会「そんな男さんの為に、実は今日。ある方々に…ー」

男「ーっ!まさかー」

助手「司会さん、昨日のテレビの真似ですか?」

司会「あの人は今!なかなか感動的だったからぁ」

男「一瞬の期待と心の準備を返せよ、この野郎」
22: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 22:57:53 ID:ZxmG2IZLfE
司会「17歳の冬まで変化なし…。つまらない人生だね☆」

男「おいおい、人の人生随分な一言だな…」

助手「しかし、17歳の冬に大人の階段をのぼー」

男「ちょ、そんな恥ずかしい所を読み上げる気かっ!?」

助手「…あぁ、失礼しました」

司会「そうだよ、助手ちゃん。大人になってからの若い頃のふかし煙草とか、掘り下げても痛いだけだよっ」

男「えっ?」
司会・助手「えっ?」

助手「司会さん、あの動揺っぷり、ヤンキー時代を語るタイプみたいです」ヒソヒソ
司会「うわぁ、いるんだ。武勇伝好きな痛いヤツ」ヒソヒソ

男「勘違いした俺が全面的に悪かったですか?」
23: 名無しさん@読者の声:2012/2/1(水) 00:30:03 ID:8SMRX53Q5s
意外と毒舌な司会幼女かあいい(≧ε≦)
っC
24: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/1(水) 07:18:12 ID:8Novikcks2
司会「フタを開けてみたけど、
あんま面白味のない人生だったね( ・Д・`)」

助手「そうですね。まぁ短めの24年では酸いも甘いもこれからでしょうし」

司会「次回に御期待くださぁい☆」

男「赤裸々人生発表が落ち着いたかと思えば…」イラァ

司会「さて、ここまでのキミの人生で決まったポイントはぁ〜!?」

助手「ドォーン」(電光掲示板降下ボタン)

男「ちょ、無表情でボタン押してるけど何あれ!?」

司会「今の点数でルーレット内容の第一選考が発表されちゃいまぁす☆」

男「陽気な感じだけどサラッと怖い事言ってるよ!?」


25: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/1(水) 13:53:28 ID:8Novikcks2
>>23さん

司会「えへへ」にへら〜
助手「腹黒さが可愛いと言われてますが嬉しいのですか?」
司会「毒舌とは言われたけど腹黒さなのっ!?」

C有難うございます(^-^)
26: 名無しさん@読者の声:2012/2/1(水) 16:49:50 ID:yHp6xpyjuo
助手は俺の嫁
27: 名無しさん@読者の声:2012/2/1(水) 19:32:02 ID:p03NM465TM
面白いけど『ぢ』じゃなくて『じ』ってちゃんと書いて欲しいな
っC
28: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/1(水) 22:31:17 ID:8Novikcks2
>>26さん
助手「卑猥ですね」
男「いや、失礼だろ」
助手「これが私流の感謝です」
男「罵倒と感謝を混ぜるな、分かりにくい」


>>27さん
司会「自分で言うのもなんだけどさぁ」
助手「はい、何ですか?」
司会「作者も打ちにくくて辞めたがってたし、素晴らしいタイミングだよね☆」
1「おいこら、暴露すな」

C有難うございます(^-^)
今後は『じ』でいかせていただきます(^_^)
29: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/1(水) 22:39:09 ID:8Novikcks2
ー投下再開。

助手「今の男さんの人生ポイントは51点です」

男「何点満点で?」

司会「1000だよ〜」

男「…ミジンコ扱いだな」

助手「まぁ正確には100点満点ですが」

司会「テヘペロ☆」

男「一度地獄に堕ちれば良い」

助手「解りました、希望は地獄行きですねー」

男「ーさぁ、はりきっていきましょうか、皆さん」

司会「助手ちゃん、私の仕事取られたっ!」

助手「やはり地獄でー」

男「どうにでもなれぃ」
30: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/1(水) 22:53:18 ID:8Novikcks2
司会「……」グリッ

男「いってっ!」

司会「さぁ、気を取り直していきまっしょ〜☆」

男「おいこら、わざわざ近付いて脇腹つねってー」

助手「進行妨害は地獄行きですよ?」

男「…(あぁ、もうこいつら)」

司会「51点のルーレットはこちらでぇす☆」

助手「ババーン」

男「…おい」

司会「ん?」
助手「はい?」

男「…まぁ百歩譲ってそこのスズメやら蛙やらは解る」

司会「うんうん」

男「…ゴムって何だ?海賊王でも目指すのか?」

助手「伸びて縮んで飛ばして当てたり、引っ張り合って離したり、用途は様々です」


男「随分嫌がらせな方向ばかりに偏った説明だな」

助手「私ならそう使うので」

男「よし、性格に問題だらけだこの野郎」
31: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/1(水) 23:12:51 ID:8Novikcks2
司会「あ、でも王様あるよ?」

男「どれどれー」

助手「あぁ、果物の王様ですね」

男「なんとなく想像ついたけど、まさかそうくるとは」

司会「ガッカリ?ガッカリした?」wktk

男「え、あぁ、まぁ…」

司会「そんなキミに、人生ポイントゲットチャーンス☆」
…ほっこり

男「……」
32: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/1(水) 23:31:38 ID:8Novikcks2
助手「人生の善い行いでポイントを加算していきます」

司会「そゆ事☆」

男「善い行いかぁ…。人助けとか?」

司会「あ、そういうドラマチックなストーリーあるの?」

助手「ある筈がありません。悪魔ですよ」

男「悪魔設定まだ続くのかよ…」

助手「では何かあるのですか?」

男「…いや特には…」

助手「司会さん、遂に認めさせました」

司会「お手柄だよっ、助手ちゃんっ」

男「どうしたいんだよ、俺を」
33: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/2(木) 00:35:37 ID:8Novikcks2
司会「資料から見ると〜、道端の動物の死骸を埋めた」

助手「1点追加」

司会「前を歩いていた女性が落としたハンカチを拾ってあげた」

助手「紳士的で好感触ですね。幻滅ですが1点追加」

男「なかなかに攻撃的な褒め方だな…」

司会「道を聞いてきた女性に親切に案内」

助手「…1点追加」

司会「お婆さんの荷物運びを手伝った」

助手「…腹立たしいので3点マイナスです」

男「ちょ、何でだよ!」

助手「この変態めっ!」クワッ

男「えぇ〜…?」

34: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/2(木) 00:40:20 ID:8Novikcks2
助手「異議あり!裁判長!被告は女性ばかりを狙った犯行を繰り返しています!」

司会「異議を認めましょう!」

男「え…ちょ…」

司会「チラ」
助手「チラ」

男「い、異議あり!裁判長ー」

司会「異議を却下します・x・」

男「理不尽にも程がある…。せっかく期待に応えたのに…」

司会ドヤァ
35: 名無しさん@読者の声:2012/2/2(木) 19:29:26 ID:NCugtmft1A
お婆さんってどんだけ男カバー力高いんだかw
っC
36: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/3(金) 03:45:36 ID:8Novikcks2
>>35さん

助手「歳など関係ないのですよ」
男「ーってか、別に狙った訳じゃー」
助手「天然のタラシですか?二次元に帰りやがって下さい」
男「二次元とか言われてもー」
助手「ハーレムエンドは現実にあらず!」クワッ
男「…Cあざーっす」
37: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/3(金) 05:54:10 ID:XYl6aB14m2
司会「まぁどっちにしても、51点から動けないねwww」

男「草生やしてんじゃねぇよ」

助手「それでも50点を越えてればマシな方です」

男「そうなのか?」

助手「せいぜい地べたを這いつくばる虫程度の価値はありますから」

司会「まっ、無機物よりはマシかもね☆」

男「名誉毀損で訴えるぞオマエ」

38: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/3(金) 06:05:11 ID:XYl6aB14m2
司会「ノリも良いし、ポイントサービスしてあげるよ」

助手「さすがです。優しさに胸打たれました」

男「お、本当か!?」

司会「ノリの良さで10点進呈☆」

男「…現世での親切さよりも10倍高いってどうなんよ」

助手「アナタは感謝するべきですよ、虫」

男「もうアンタらにボロクソ言われる事に慣れてきたよ」

司会「えっ」
男「え?」

司会「じゃあ10点はナシで( ・Д・´)」

男「あまりの仕打ちに胸打たれるどころか撃ち抜かれた気分だぞコノヤロウ」

助手「うまい事言ったつもりですかっ!?」カッ

男「悔しそうに食い付くんじゃねぇよ…」

39: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/4(土) 18:47:21 ID:dsH/boNw4M
ちょっと忙しくてなかなか投下が滞ってます( ;´Д`)

軽く投下
40: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/4(土) 19:01:44 ID:dsH/boNw4M
司会「男さん、挽回チャンスいる?」

男「そんなのあるのかっ?」

助手「私が爆笑出来れば20点ボーナスします」

男「ハードル高いなコノヤロウ」

司会「自由に何でも良いよ〜☆」

男「よぉし…」ググッ

司会「あ、でもー」
バキッ

司会「ー助手ちゃんくすぐったりしようとすると危ないかも☆」

助手「そういう事です」

男「…手遅れだ…」ガクッ
41: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/4(土) 19:06:07 ID:dsH/boNw4M
助手「だいたい、虫に触れられたくないですから」

男「むしろ踏み潰したいぐらいって訳か…」

助手「踏み…くっ」わなわな

司会「えっ」
男「えっ?」

助手「キャハハハ!そ、それが一番かもしれ…ません…!」
ケタケタ

司会「おぉ、20ポイントゲットだ!」

男「…良いのか…?喜んで良いのか、その価値観に…」
42: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/11(土) 04:24:26 ID:XYl6aB14m2
司会「なんだかんだで70点超えたねぇ」

助手「遺憾です」

男「扱い悪いままだな」

司会「とりあえずおめでとうだよ〜☆」

助手「不運にも人間は確定しましたね」

男「不運なのか?」

助手「世間や社会にとっては、という意味ですよ」

男「…うん、もう慣れたな…。…うん…」
43: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/11(土) 04:30:57 ID:XYl6aB14m2
司会「転生ルーレットスタート!」

助手「せいっ!」ブン!

男「いきなり始めやがって、しかも力技で回すのか、それ」

司会「あ、もう人間確定してるから、これは性別決めるんだよ☆」

男「おいおい、どう考えても枠数多いだろ」

助手「男性女性オカマオナベニューハーフなど、バリエーションを欠く訳にはいきません」キリッ

男「そんなバラエティに富んだ作り方しなくて良かった…」
44: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/11(土) 04:35:42 ID:XYl6aB14m2
司会「…なんだ、男性ストップかぁ…」

助手「まったく、あと一箇所前か後ろなら…」

男「オカマとニューハーフに挟まれるとは…。だが、これで俺の来世は決まったな!」アッハッハッ

司会「じゃあ残念運命ルーレット始める?」

助手「そうですね。こちらは期待出来そうですね」

男「終わらないの!? しかも名前からして既に残念って何!?」
45: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/11(土) 04:40:48 ID:XYl6aB14m2
司会「まぁこれは人生における汚点を決めるルーレットってトコだよ☆」

助手「良い例だと修学旅行のバスでの嘔吐や、好きな人に好きってバレたり、その事実を周囲に知られたりと、色々ありますね」

男「なんだ、その残念な学校生活イベント…」

司会「青春の1ページだよ☆」ドヤァ

男「おいこらクサレ幼女」

46: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/11(土) 10:58:50 ID:XYl6aB14m2
司会「もう男さん飽きたし、サクサクいかなきゃね☆」ポチ

助手「全くです。こんな虫、いつまでも眺めるモノではありませんね」

男「貶されながら残念な運命決められるとか、ここ地獄じゃね?」

助手「バカな!眼鏡知的美人Sキャラと!」クワッ
司会「超アイドル的可愛さを誇る幼女キャラ!」クワッ

司会・助手「私を目の前にしながら地獄だって!?」ドーン

男「両方自分で言っちゃいけないセリフだな…」
47: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/11(土) 11:04:37 ID:XYl6aB14m2
司会「すとぉぉぉーっぷ!」

助手「…決まりました」

司会「ゴクリ…」
助手「ざわ…ざわ…」

男「…い、いったい何が…!」

司会「…17歳、冬」

助手「…高校の文化祭で…!」

男「な、何が起きるって言うんだ…!?」

司会「一旦CMでぇす♪」

男「…えっ?」
48: 名無しさん@読者の声:2012/2/12(日) 01:55:48 ID:2InLNvisZA
えっ?(´・ω・`)

CC
49: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/13(月) 21:52:09 ID:DBG.cmM.xs
>>48さん

司会「お茶の間の皆さんもそうなっちゃいましたか☆」

男「まぁ唐突過ぎるからな」

助手「たまりませんね、そのしてやられた感溢れる顔は」

男「鬼畜だな…」

C有難うございます(^-^)
50: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/13(月) 21:56:45 ID:DBG.cmM.xs
司会「パチパチパチ」

助手「バチパチ」

男「……?」

司会「CM後は拍手で再開でしょっ!」クワッ

男「あ、CM入ってたの?」

司会「( ;´Д)

助手「地獄に堕ちれば良い…っ!」


51: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/13(月) 22:00:31 ID:DBG.cmM.xs
司会「パチパチパチ」

助手「バチパチ」

男「……?」

司会「CM後は拍手で再開でしょっ!」クワッ

男「あ、CM入ってたの?」

司会「(ぅД;`)」

助手「地獄に堕ちれば良い…っ!」

男「あぁぁ、悪かった、悪かったよ!」パチパチ

司会「フ、嘘泣きに騙されるとはウブなヤツめ…」ドヤァ

助手「経験値が低過ぎますね」

男「…で、俺の高校生活はどうなった…」
52: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/13(月) 22:02:30 ID:DBG.cmM.xs


>>50はミスでした…。

助手「ヘタレ作者め、地獄に堕ちろ」

作者「す、すいません…」
53: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/13(月) 22:12:42 ID:0bp16eNN1Q
司会「ん、あぁ、まだ言ってなかったっけ?」

男「一番大事なトコだろう!」

助手「文化祭で一発芸を自信満々に放ち、大火傷をしますね」

司会「うんうん、これは一生の汚点だね」

男「なんだ、てっきりもっと痛々しいヤツかと…」

助手「ドMには持って来いですね」

司会「残念にならないかも?」

男「ドMを肯定的に話すな、お前ら…」
54: 名無しさん@読者の声:2012/2/17(金) 00:37:23 ID:ITpyHk7dP2
大好きだから更新しておくれ

つC
55: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/22(水) 00:31:56 ID:XYl6aB14m2
>>54さん

司会「まったく、私のファンに酷い仕打ちだよっ」
プンスカ

…チラ
助手「え?私ですよ?」

…チラ

男「…お、俺だろ?」

司会「自惚れたぁ!」

助手「これだから出番の長めな脇役は!」

男「…目で訴えておきながらそんな仕打ちか…」

作者「有難うございます!」

司会・助手・男
「黙れ、クズ」

ぶわっ
56: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/22(水) 00:42:15 ID:XYl6aB14m2
ー再開。

司会「じゃ、そういう人生だから宜しくぅ」

助手「そうですね、もう顔め見たくないので、さっさと消えて下さい」

男「…え? これで終わり?」

司会「うん」

助手「えぇ、感動も何もなく、次の人生は平々凡々に終わりますよ」

男「え…、ちょ…」

司会「ぼちっ」

足元から落とし穴

男「え! うわあああぁぁ…」

助手「…願わくばそのまま地獄へどうぞ」

司会「はい、次の方ぁ☆」

新たな被害者…もとい、迷い人がここへ招かれる。

ギャル「…は? 何ここ?」

司会「ぽちっ」

ギャル「え…、落とし穴…きゃあああぁぁ…」

助手「さすが司会さん。見なかった事にするんですね」グッ

司会「えへへ☆」にへら〜

司会「次の方ぁ☆」

…今度こそ、新たな迷い人が…。続
57: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/22(水) 00:46:31 ID:XYl6aB14m2
司会「さぁ、やってきました!転生ルーレットのお時間ですっ☆」

助手「素敵な幼女の司会さんと、ちょっぴりキツめな私、助手でお送りしてます」

司会「さぁ、ゲストさん! ここで一言っ!?」

女「えっ、あっ…、頑張りますっっ!」

助手「…ざわ…」

司会「…て、天然系…!?」

強敵参上。
58: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/22(水) 00:52:03 ID:XYl6aB14m2
女「あ、あの!」

司会「何かにゃ?」

女「転生ルーレットって何ですかっ!?」

助手「それでは、適当に過去レス参照して下さい」

……。

女「ぶっ」

助手「!?」

司会「ファンが増えちゃうかも?」wktk

女「あははは! 男さんのツッコミがふっつぅぅ〜!」

司会・助手「そこ!?」

女「へ?」

第二幕スタートします。
59: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/22(水) 00:59:48 ID:XYl6aB14m2
女「つまり、点数で次の一生が決まるんですねっ?」

司会「うん」
助手「はい」

女「自慢じゃないけど、良い事したからねっ」

司会「おぉ? 例えば?」

女「片想いの女の子を好きな男子とさりげなく二人っきりにしてあげたりとか!」

助手「…残念ながらバレバレなシチュエーションしか想像出来ませんね」

女「え!?それはないよ〜」(笑)

司会「…助手ちゃん、この子ちょっと厄介かも…?」

助手「えぇ…。成立しないやり取りが見えてきますね…」

女「さぁ、じゃんじゃん行こう!☆」

司会「私の仕事取られたぁぁぁ( ぅД;`)」

助手「…強敵と、認めざるを得ない…だと!?」
60: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/2/22(水) 02:49:47 ID:XYl6aB14m2
司会「気を取り直して…」

女「はぁ、助手さん良いキャラ出してるね…」

助手「えっ?」

女「眼鏡美人のクールキャラは卑怯ですっ!」

助手「え、あの…」

司会「……」むっす〜

女「あぁぁ、幼女のむくれっぷりも…」wktk

司会「え?そう…そうだよねっ☆」

女「えぇのぅ、キャラ濃い可愛さえぇのぅ」じゅるっ

助手「…き、危険な匂いが…!」

ーーー。
61: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/19(月) 02:57:16 ID:cdpaQc1Plo
なんだか色々バタバタしていたので、
暫くひっそりsage進行でコッソリ更新。

読んでくれている方々には、御迷惑おかけしました。


62: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/19(月) 03:11:35 ID:cdpaQc1Plo
司会「とにかく進めまぁす!」

助手「そうですね…。では、これが年表です」ドン

女「うっは〜、これじゃ私の人生丸裸ですなぁ〜」

司会「フッフッフッ、私のリサーチ力の賜物だからねっ」ドヤァ

助手「……そうです。司会さんが頑張った努力の結晶です(笑)」

司会「…間が気になるんですけどっ」

女「しかも(笑)って」アハハ

助手「行間に上司に釘を刺すやり方は大事ですので」

司会「さすがだね、助手ちゃん…!」

女「行間っていうか、全面的に押し出されていた気が…
63: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/20(火) 06:22:42 ID:cdpaQc1Plo
司会「……。」

助手「……。」

女「……。」ソワソワ

司会「…なんかさっきの男さんより平坦だね」

助手「えぇ。残念ながら日常的に変人でして、晒しあげれる内容がなかったみたいですね」

女「あっれぇ?なんかリアクション薄い?」

司会「女ちゃん、先に聞くけど来世は何になりたいの?」

女「…『私は貝になりたい』…」ドヤァ

助手「珍しい希望ですね」

司会「倍率低いし決定で良いよね」

女「あれあれ?現代のイマドキを知られてない??」アワアワ

助手「…どっちかと言えばイマドキどころかオヤジギャグレベルですが」

女「知った上での狼藉!?」ガーン

司会「…(絡みにくい上に絡んで来るタイプ…)」

助手「…(空気を読もうともしないタイプ…)」


司会・助手「「…(嫌いなタイプだなぁ)」」
64: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/21(水) 04:18:45 ID:cdpaQc1Plo
司会「それにしても変わった人だねぇ」

助手「そういえば、死因は…」ペラッ
助手「…っ!」

司会「助手ちゃん、何て書いてあるの?」

助手「ーー…つ、ですね」

司会・女「「…??」」

助手「…つまり、何者かに殺された、という事です…」

司会「…えっ…」

女「…えっ? 誰が?」

司会「えっ」ジッ
助手「えっ?」ジッ

女「…私かっ!?」Σ
65: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/21(水) 04:24:29 ID:cdpaQc1Plo
女「ちょっ…私!? リアルにっ!?」

司会「記憶がないのかな…?」ヒソヒソ

助手「殺された瞬間の記憶ですから、無理もないですね…」ヒソヒソ

女「…私が…殺された…?」



66: 名無しさん@読者の声:2012/3/26(月) 23:55:19 ID:/6vUyK8eDw
帰って来てたのか!!
のんびりまったり書くといいよ( ^ω^)っ支援
67: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/28(水) 18:49:20 ID:cdpaQc1Plo
>>66さん

司会「さりげなく支援してくれてる…!」

助手「まったく、有難い事ですね…。
ここはサービスショットでも…」

司会「助手ちゃんが…!?」

助手「いえ、女さんが」

女「ちょっ、私かぃっ!」

支援ありがとうございます(^-^)
68: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/28(水) 19:00:14 ID:cdpaQc1Plo
女「…どう…して?」プルプル

司会「…女ちゃん…」

助手「今は下手に何も言わない方が…」

司会「で、でも…っ!」

女「…記憶…ないよ…」

助手「……。」

女「ねぇ…教えてよ…。私…ー」

司会「…うっ…」ウルウル
助手「…怨みをわざわざ胸に抱くのは…ー」

女「ードラマ楽しみにしてたのに…っ!」

司会・助手「「…は?」」

女「最終回観れなかったのっ!?
憶えてないだけなのっ!?」

助手「……。」チッ

女「舌打ちしたよね!?」Σ

司会「…・x・´#」

女「あれっ!?違った!?」
69: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/28(水) 19:08:43 ID:cdpaQc1Plo
司会「…あのさぁ、空気読めよ?コラ」( ´Д`)y━・スッパー

助手「…っ!!いけません…司会さんの本性が…!」ガクガク

女「あ、れぇ〜?…し、司会ちゃ〜ん…」オドオド

司会「誰に向かって“ちゃん付け”してんだ…、あ?」( ´Д`)y━・

助手「女さん、こうなってしまったら下手な事はー」

司会「ーおいおい助手ちゃぁぁん?」

助手「はっ、はいっ!」ビシッ

司会「さっきの流れのさぁ、模範解答って何よ?」

女「…(…あの助手さんでさえ緊張してる…っ!)」
70: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/28(水) 19:27:14 ID:cdpaQc1Plo
助手「空気を読むなら、何故殺されたのか、
誰の手によってそうなってしまったのかを調べて…」

司会「調べ…て?」

助手「そ、その原因や目的を知り…」

司会「からの〜?」

助手「さ、最終的には感動のラストがー」

司会「ーそうよ、それなのよ。…で?」

助手「…?」
女「…あっ、私かー」

司会「ーそうだろぅがよぉ!」バン

助手「チャララ〜チャララ〜♪」

女「…(…あぁ、何処からともなくヤクザな定番が
聴こえると思ったら、助手さんの地声…!?)」

司会「どう落とし前つけんじゃ、コラァ!」

女「…いや、さっきからそんな幼児ボイスで言われても…」

助手「…あ…」

女「…あっ…」

司会「…ぶわっ」(ぅω;`)

女「ちょっ、弱っ!」Σ

助手「…あのキレモードはマジ泣き寸前の合図です…」

女「え、ちょっ、ごめんって!」ナデナデ

司会「…ぁーんっ!」

女「うわ、ガチ泣き…」引

71: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/29(木) 00:33:52 ID:cdpaQc1Plo
ーー30分後。

司会「それにしても、自分の死因に興味ないの?」モグモグ

助手「…(…司会さんも相変わらずお菓子で
機嫌治りましたか…。)
助手「普通、何より気になる所ですが…」

女「そりゃあ、気にはなるけどね」

司会「調べる?」モグモグ

女「…え、っと…、やっぱ知りたくない、かな」

助手「…何故です?」

女「…私が殺されたって事は、さ…。
誰かに恨まれたりしてたから、でしょ?」

モグモグモグモグ


72: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/29(木) 00:34:40 ID:cdpaQc1Plo
女「…そりゃ、死んだ事は驚いたけど…、
私に非があったなら、
それを恨める立場なんかじゃない、よ」

モグモグ…ゴクン

助手「…女さん…」

カサカサカサ…バリッボリッ

女「…もし、だよ?
知っちゃったら、私きっと怨む…」

バリッボリベリッ…

助手「…知らない方が良い事もある、
そう言う事ですね…」

バリボリ…ゴクンッ

ズズッ〜

司会「…ぷはぁ」ほっこり

助手「…お菓子から煎餅に移り、
最期にお茶を飲んで満足そうですね」

司会「うんっ☆
女ちゃんが空気読まなかった事も、
お茶とお菓子と一緒に飲み込んであげたっ」
ドヤァ

女「…あっれぇ?私のシリアスな会話は?」

助手「効果音に司会さんの食べっぷりが。
まんまとシリアス感は皆無、です」

司会「ちゃんと聞いてたよ?」・x・?

女「…助手さん、やっぱり私、怨みたいかも」

助手「…調べてみましょう」
73: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/29(木) 18:55:04 ID:cdpaQc1Plo
行間、作者より。

ーーなんだかんだsage進行継続中。

支援くださった方までしっかりsageて頂いて、
有難うございます(笑)

スレが次ページにいくまでは、
このままsageてみようかと…。

かと言って、強制ではないので、
支援下さる方々のご自由で構いません( ̄^ ̄)ゞ

今夜もスキを見て更新予定です( ̄^ ̄)ゞ
74: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/30(金) 00:57:44 ID:cdpaQc1Plo
ーー。

助手「…どうやら、怨恨ですね」

司会「恨まれてた、って事?」

女「…やっぱり、そうだよね」

助手「…詳しく聞きますか?」

女「……。」

司会「女ちゃん、知るのが怖いの?」

女「…え?」

司会「本当に怖いのは、
恨まれていた現実を直視する事。
違う?」

女「…そう…かも…」

司会「怖がらないで。
しっかり受け止めて、来世へ行こう?」

女「…はいっ!」

助手「…(…自分が見たいからって、
随分綺麗にまとめましたね…)」

司会「……。」ニヤ
75: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/30(金) 01:08:46 ID:cdpaQc1Plo
助手「では、見に行きましょうか」ガチャガチャ

司会「随分久しぶりだねぇ、これ〜」

女「…このドア、何ですか?」

司会「ど〜こ〜で〜も〜ドー」
助手「ー現世とこの世界を繋ぐ境界です」

…・x・#ムカッ

女「で、でも!今現世に行っても…!」

助手「このドア…、いえ、扉を使えば、
可能な時間や場所を指定出来るのです」

司会「今ドアって言った!言ったよね!」

助手「黙ってて下さい」

…・x・#
76: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/30(金) 01:17:37 ID:cdpaQc1Plo
司会「…あれ? あがってる…」

助手「どうやら作者がsage忘れたみたいですね」

女「…(…な、何の話しだろ…)」

助手「とにかく、早速女さんが殺された日。
その犯人を特定し、調査に行きましょう」


77: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/30(金) 03:15:20 ID:cdpaQc1Plo

とりあえず今日はここでストップします。
sage進行もこれを機会に暫く辞めておきます。

助手「失敗しておきながら開き直るとは、
見下げた根性ですね、作者」

…すいません。
78: 名無しさん@読者の声:2012/3/30(金) 03:53:30 ID:YGdwWja6oE
ハッハー!sage進行とはやってくれるぜー!

つC
79: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/31(土) 00:28:43 ID:cdpaQc1Plo
>>78さん
司会「ハッハー!してやったぜっ☆」

助手・女・作者
「コラコラコラ」

司会「…・x・?」

C有難うございます(^-^)/
80: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/31(土) 00:37:57 ID:cdpaQc1Plo
ーー再開。

ーー現世にて。

司会「う〜ん、久しぶりに見たなぁ、下界」

女「…ここ、私のいた会社だ…」キョロキョロ

助手「…この30分後に、女さんが亡くなります」

司会「家政婦は見ー」

女「ー会社で殺された、の…?」

司会「…チッ」

助手「司会さんは華麗にスルーして、
どうやらその様ですね。
ここまでの記憶はありますか?」

女「…うん、断片的に…」

司会「…あれー?」

助手「どうしました?」

司会「…普通の言葉は反応してくれるね」ニヤ

助手「司会さん、シリアスさについて、
一度深く学ぶべきかと…」

司会「…ん〜、私とは無縁かもねっ☆」

助手・女「軽っ」Σ
81: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/31(土) 00:45:05 ID:cdpaQc1Plo
助手「…成る程、現場は会議室です」パタン

司会「助手ちゃん、そのファイル見せて〜」

助手「どうぞ」ズイ

女「…(…え、お菓子…?)」

司会「わ〜い、うまい棒だー☆」ヒョイ

…カサカサ、モグモグ

助手・女「…(…まさかボケを受け止めた…?)」

…ゴクン

司会「…ふぅ。って、お菓子で誤魔化そうとしないでよねっ」プンスカ

女「た、食べ切ってからツッコミ…!」

助手「女さん、行きましょう」

女「あ、はい…」

司会「あれ?私のボケはっ!?」

助手「想定内です」

司会「なん…だと…」orz
82: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/31(土) 00:50:56 ID:cdpaQc1Plo
助手「ここが、現場です」

司会「夜に会社の残って何かしてたの?」

女「え〜っと…、憶えてないです…」

助手「記憶がないのなら仕方ありませんね」

女「…はっ!」

司会「思い出した?」

女「夜に会社で一人…。秘密のランデブー!?」

助手「ないでしょう」

司会「ないね、ないない」

女「…あれ?死んでも胸って痛むのかな☆」

司会「動悸?」

女「…何でもないですよぅ…」

助手「…来ましたね」

83: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/3/31(土) 00:54:02 ID:cdpaQc1Plo


短いですが今日はここまで…。

亀更新ですがマメに更新する予定です(^-^)/
読んで下さっている方々、有難うございます。

84: 名無しさん@読者の声:2012/3/31(土) 08:44:51 ID:uossAhQIJ.
いいよ〜面白いから、僕は許すのだ
85: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/1(日) 03:00:30 ID:mrAHxduyQM
>>84さん

司会「許されたのだぁ」(`・∀・)/

助手「出来るだけ更新するとの事ですが、
果たしてどうなる事やら」チラ

作者「…ん、何さ、その目」

助手「いえ、何でもありません」

有難うございます(^-^)
86: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 11:41:00 ID:8wW21dUmbI
ーーカツカツカツ

助手「…あれが亡くなる前の女さんです」

女「…自分がこれからどうなるか、
教える事も出来ない…よね」

司会「それをやってしまったら、
転生どころか、一発地獄行き。
ましてや普通の人に私達は見えないよ」

助手「えぇ。私達が出来るのは、
真実を確認して、それを受け止め、
来世へ導くまで…」

女「…ア…ハハ、嫌だなぁ。
そんなの、解ってる…。解ってるよ…」


87: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 11:48:17 ID:8wW21dUmbI
助手「…誰かが背後から近付いてますね」

司会「…あれが犯人…?
女ちゃん、知ってる人?」

女「…同期の、親友…」

ーーゴッ!

女「…っ!」

助手「…あれがそのまま致命傷に…」

司会「うわぁ、いたぁいいたぁい…」(・Д・`)

女「…親友…ちゃんが…」

助手「……。」

司会「……。」
88: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 12:10:47 ID:8wW21dUmbI
司会「…ん?」

助手「どうしました?」

司会「…ねぇ、様子がちょっとおかしいよ」

女「…え……?」

オドオド

助手「…なにやら動転している様ですね」

司会「…電話を取り出したみたい」

親友「あっ、あの!至急救急車を一台!
友達が…私…!」

女「…どういう事…?」

助手「何やらおかしな状態になりましたね。
事態が落ち着くまで、様子を見ましょう…」

司会「…あの殴った人、泣いてる…」

女「…何で…?何なのよ…っ!
殺しておいてそんなの、おかしいじゃない…っ!」

ボロボロ

助手「女さん、落ち着いて下さい!」

司会「助手ちゃん、ちょっと女ちゃん連れて
先に戻ってて」

助手「…司会さん、何を?」

司会「ちょっと真実を知ってくるよ」・x・ノ

助手「それなら私もー」

司会「ー私達の役目は、導く事。
今の助手ちゃんは、“あの事”を思い出して
躍起になってるだけ」

助手「ー!!そんな事ー!!」
司会「助手ちゃん、これは命令よ」

助手「…っ!
解りました…。…お気を付けて」

司会「はいよ〜☆」
89: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 12:14:53 ID:8wW21dUmbI


出先なので、とりあえずここまで…。
ちょっと繋がりが荒くなって
しまいました…。

次回更新時から気を付けます(−_−;)


90: 名無しさん@読者の声:2012/4/2(月) 13:13:47 ID:qfRHlFotq2
>>88
絵文字はアカンて
91: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 13:51:16 ID:8wW21dUmbI
>>90さん
読んで頂き有難うございます(^-^)/
絵文字禁止というのは顔文字も含まれるのですか…。
知らずにお目汚し申し訳ないです。

もう一度規約に目を通す様、
気を付けます。

ご指摘有難うございます。
92: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 14:10:35 ID:8wW21dUmbI


知人を通じて確認した所、
!絵文字表記になってしまっているそうで、
削除依頼させて頂きます。

スマホ(iPhone)では通常通り表記される様ですね(−_−;)

ご指摘有難うございました(^-^)/
93: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 23:40:01 ID:mrAHxduyQM
ーー再開。

助手「さぁ、着きましたよ…」

取り乱して疲れ果てたかの様に茫然自失とする女を見る。
とてもじゃないがそんな痛々しい姿、見ていられない。

助手「…まるで、かつての自分を見ている気分、ですね…」
心の中で助手は呟いた。

皮肉めいた感情を抱きながら、助手は女を見つめた。
自分が殺された現実。その犯人が、親友だったなんて、
笑い話には成り得ない。

痛い程に重苦しい沈黙が流れ、
いつもの様な馬鹿げたやり取りが生まれる筈もない。

かと言って、かける言葉が見つかる訳ではない…。


助手「…あの人の元で幾年もの時を過ごした…。
にも関わらず、私は何も変われていないのね…」

再び助手は心の中で呟いた。
茫然自失している女に気付かれぬ様に、
静かに苦々しい記憶と感情を噛み締めながら、
クイッと眼鏡の位置を調整した。


94: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/2(月) 23:59:39 ID:mrAHxduyQM

女「…親友…、何で泣いてたのかな…」

静寂を突き破る様に女が呟いた。
確かに、あれはどう見ても異様な光景だ。

助手「…偽装工作をする為、とも取れます」

女「…あ…はは、キツイな…。ちょっとは良い解釈したいのに…」

無粋にも助手は女に、あって欲しくない最悪な可能性を叩きつけた。
女の頬を枯れたと思わせた涙が再び伝う。

女「…涙が…妙に温かい…」

自らの頬を伝う涙を拭い、震える指先を女は見つめた。

女「…何で…何でこんな事に…。
知らないままなら良かったのかな…」

再び涙は流れ始める。
助手は深く深呼吸して、意を決した。

助手「…大丈夫。今は吐き出せば良い…」

女「…助手…さん…」

唐突に抱き締められ、戸惑う女。
しかし、助手の温もりがあまりに心を弱くする。
止められなくなった感情は、堰を切って溢れ出した。

女「…うっ…あ…あぁ…っ」

あの日の自分と似た女に、助手はあの日に自分がされた事をする。

いつも自分よりもずっと前を歩くあの人を思い浮かべた。

助手「…司会さん。これで、良いんでしょうか…」

泣き崩れる女を抱き締めながら、
助手は再び心の中で呟いた。
95: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/3(火) 00:27:01 ID:mrAHxduyQM

ーどれぐらいの時間が過ぎただろうか。
無理な姿勢のままだと解っていながら、
助手はずっと女を抱き締めていた。

既に女の感情は落ち着きを取り戻し、
今はただ静かに目を閉じている。

二人はただ待っていた。

助手は司会が帰って来る時を。

女は胸の痛みが消え去る時を…。

寄り添い祈る様に、何も語ろうとはしない。


そんな二人の前に、唐突に現れた人影。

助手は思わず小さく微笑んだ。
普通の大人とは違い、小さな人影だと言うのに、
何故こんなにも安堵してしまうのか。

「…わお、二人の間に愛を感じるよ…っ」

現れた人影の言葉に、再び助手は小さく微笑む。
女もまた、あまりに予想外な言葉に、
ほんの小さな笑みを浮かべた。

泣き崩れている自分が、思わずちっぽけに感じる。

助手「…お帰りなさい、司会さん」

助手はそう告げた。

司会「ただいまぁ〜☆」

全てを解っていて、尚こんなにも普通を演じる。

助手「…あぁ、この人には敵わないな…」

助手はこの時、皮肉もない真っ直ぐな感情で呟いた。

ーー。
96: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/3(火) 00:32:33 ID:mrAHxduyQM


本日は以上になります。

記号などに関する表示上の問題など、
そういった指摘を頂き、
今後は気を付けながら書かせてもらいます(^-^)

気付かず読みにくいままで、
読者の方々には御迷惑をおかけして、
申し訳ありませんでした。

作者より。
97: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/4(水) 13:54:21 ID:N3B9.ih5aY
司会「ん?じっとこっち見て、どしたの?」

助手「い、いえ、何でもありません」クイッ

司会「ふーん?久しぶりに離れ離れになって、
ちょっと寂しかったんじゃないの〜?」ニヤニヤ

助手「そ、そんな事言って…」

司会「まっ、女ちゃんには良いニュース持ってきたよ」

女「…え?」
98: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/4(水) 14:09:46 ID:N3B9.ih5aY
助手「良いニュースとは?」

司会「うん、女ちゃんの記憶の途絶がなければ、
こんなにも悲しい想いをしなくて良かったんだけどね」

女「…どういう…事?」

司会「まぁ聞いてよ。女ちゃんは、親友ちゃんが
過ちを犯そうとしている事に気付いていたの」

助手「ど、どういう事ですか?」

司会「ま、細かい説明してあげる前に…」ゴソゴソ

女「…?」

司会「これなーんだ?」ヒョイ

助手「それは、閻魔様が罪人の意識調査に
使われる宝具…?」

司会「閻魔ちゃんが記憶を見る為なら
協力してくれるって言うから借りた〜」

助手「宝具をそんなあっさり…。
あとで報告書出しておきます…」ハァ
99: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/4/6(金) 03:06:47 ID:mrAHxduyQM
司会「さすが助手ちゃん☆」

女「えっと…、つまりそれを使えば、
親友ちゃんが何で私を…。
解るんですよね?」

助手「そういう事ですね」

女「…知るべきでしょうか…?」

助手「…女さん…」

女「…知ってしまって、
それがもし辛い事実だったら、私…」

助手「…司会さん、とりあえず女さんが
落ち着くまでは…ー」

司会「え?何か言った?」起動中

女「あれ?このシリアスな場面だよ?
そこもいつも通り…?」

助手「…そういう事みたいです」
100: 名無しさん@読者の声:2012/4/18(水) 20:25:26 ID:8wTQb3IxN6
100げっと
101: 名無しさん@読者の声:2012/6/29(金) 21:18:05 ID:r5mfv85vFI
保守
102: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 01:54:36 ID:g3lccWQRo2
ま…まさか保守して頂いていたとは…(; ̄ェ ̄)

中途半端な状態のままだったので、
形にさせてもらえればと思いつつ、
気持ちを一新してsage進行で更新していきます…!

読んで頂けている方には御迷惑をおかけして、
申し訳ありませんでした…。
103: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 02:01:32 ID:g3lccWQRo2
ブゥゥン…

司会「あ、早送りして良い?」

助手「そんな機能ついてましたか?」

司会「知らないよ? でもここさっき見たし、
ここから長いんだよ〜…」

女「えっ、もう見てきたんですか?」

司会「うん。あのね、オチは〜…ー」

助手「ーそういうの、本気でウザいので辞めて下さい」

司会「…はい・x・」
104: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 02:07:52 ID:g3lccWQRo2
女「……。」じー

助手「……。」じーっ

司会「……♪」パリポリパリポリ

女「…助手さん…」

助手「皆まで言わなくても解ります」ヒョイ

司会「アァッ、ポップコーン取らないでっ」ジタバタ

女「…さっきまでのシリアスが…感傷が…っ」

助手「…微塵も残ってませんね…」

司会「わ〜た〜し〜の〜!」ジタバタ
105: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 02:16:25 ID:g3lccWQRo2
女「あっ、これ…って…」

助手「…親友さん、ですね…。
ですが、これは…ー」

司会「ーそういう事。
つまり、女ちゃんは親友ちゃんを止めようと
この現場に来たって訳」

女「…親友ちゃんを、止める為に…?」

司会「うん…、良い事をしようとしたんだよ…」
スッ

助手「…司会さん…」

司会「これを知らせたくて、
閻魔ちゃんにも無茶言ってきたんだからね」

女「…司会…さん…」

助手「…司会さん…」

助手「ードヤ顔しながらポップコーンに手を
伸ばしてても、丸見えです」

司会「えぇっ!? 何でバレたの!?」
106: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 20:24:30 ID:g3lccWQRo2
司会「まぁ、これで女ちゃんは、
恨まれて死んだっていう業を背負う必要が
なくなったって事だよね」パリボリパリ

助手「…そうですね…。
少なくとも、心が染まる事はなかった訳ですね」
パリポリ

女「心が…染まる?」

司会「たまに、この場所で死因を知って、
染まっちゃう人がいるの」パリポリ

助手「それを人は、こう呼びます」パリポリ

ーゴクン

司会・助手「「悪霊っ!」」クワッ!

女「…(息を呑む展開で、二人とも
ポップコーン飲み込んで力説されても…)」

司会「…ハッ!」

助手「どうしました…!?」ゴクリ

司会「ん、カレー味食べたい」・x・

女「…(このやり取り見てたら、
悪霊になる気もなくなる様な…)」
107: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 20:29:58 ID:g3lccWQRo2
女「…あの…、司会さん…」

司会「あげないよっ!?」ビクッ

女「え、いや…そうじゃなくて…」

助手「蜂蜜味は私のですよっ!?」クワッ

女「ちょ…」

司会「チョコ味は別腹なのっ」クワッ

女「え、ちが…」

助手「キャラメルポップコーンは私のですっ」クワッ

女「…ありがとうございます」

司会「えっ」

助手「…女さん…」
108: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 20:38:10 ID:g3lccWQRo2
女「…これは、私の問題だったはずなのに、
司会さんも助手さんも、私の為に色々な事を…」

助手「…なっ、何を言うんですか。
私達は仕事ですから、特別何をした訳じゃ…」

女「それでも、言わせて欲しいんです。
何も御礼なんて出来ないですし、せめて…」

司会「……。」

助手「し、司会さんも何か言って下さいっ」

司会「…女ちゃん…」

女「…はい」

司会「泣き落とし程度でポップコーンは
あげたりしませんからねっ!」クワッ

109: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 20:53:42 ID:cDa2i1EEiI
助手「司会さん、フザけてる場合じゃ…ー」

女「ーありがとう…ございます…」ボロボロ

助手「えっ…」

女「…司会さんがそんな調子だから、
私も今きっと、苦しくないんだと思います…」

司会「考え過ぎだよ〜」

女「…私、良かったです…。
これで、もう迷いはありません…」

司会「…うん、じゃあ、今度は
事故で死んだりしない様にね」

女「あ…はは、もうあんな事、
あるとは思いませんけど…ー」

司会「ーえ? やり直しだよ?」

助手「えっ?」
女「えっ」
司会「え?」

女「ええぇぇえっ!!?」
110: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/24(火) 21:50:20 ID:cDa2i1EEiI
女「どっ、どどどどーゆー事ですかっ!?」

司会「助手ちゃん、女ちゃんの死亡カルテ」

助手「えっ、あっ、どうぞ?」

司会「ほら、ここに仮って丸で囲ってあるでしょ?」

助手「こっ、こんな所にっ!?」

女「…えっ? 仮って…?」

司会「仮死状態の仮☆」

女「…え?」

111: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 09:00:49 ID:g3lccWQRo2
司会「って事で、女ちゃんの人生は
親友ちゃんに殴られちゃう前の日から
やり直しでーす」

助手「…っ! 司会さー」
司会「ー助手ちゃん、女ちゃんを現世に
案内してあげてね」

女「え、じゃあ…」

司会「うん、帰って良いよ〜。
次来る時はお土産お願いね〜」

女「え…あの…」

司会「お菓子ならだいたいイケるっ!」ビシッ

女「ーハイッ…!」

助手「行きましょうか」

司会「いってらばいばいー」フリフリ
112: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 09:21:33 ID:g3lccWQRo2
司会「さってと〜…」スタスタ

司会「あ、閻魔ちゃん」

閻魔「あぁ、終わりましたか?」

司会「うん、ありがと〜」スッ

閻魔「しかし解せませんね。
たかが一人の人間の為に、自らの昇進を
棒に振る様な事をするとは…」

司会「色々あるんだよ〜。
冷徹非情の無敵男には解んないかなぁ」

閻魔「…褒め言葉として受け取っておきましょう」

司会「え、ナルシスト…?」

閻魔「…イラァ」

司会「はい、何でもありませんっ」・x・
113: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 09:31:18 ID:g3lccWQRo2
閻魔「それにしても、
何故一人の人間の運命を変えたんですか?」

司会「え〜…、親心?」

閻魔「幼女が随分な上から目線ですね」

司会「冷たっΣ」

閻魔「司会さん。これは興味本位の質問ではなく、
尋問だという事を理解してますか?」

司会「あはは、解ってるよ〜」

閻魔「…助手さんの一件以来、
大人しくしているものかと思えば…」

司会「…らしくなかった、かもね」クスッ

閻魔「…はっきりと言いますが、
そういう大人びた雰囲気は似合いませんし
これっぽっちも出せてません」

司会「酷っ!Σ」
114: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 09:42:43 ID:g3lccWQRo2
閻魔「答えによっては罪人。
司会の立場を剥奪する事になります。
助手さんにも連帯責任を…ー」

司会「ーそれはさせないよ」キッ

閻魔「…私を睨んだ所で、
罪が赦される事はありませんよ…」ハァ…
115: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 11:03:30 ID:8FoOl2QpqQ
閻魔「解っているとは思いますが、
運命を変えるのは神のみが使える奇跡。
みだりに我々が行って良い事ではありません」

司会「…解ってるよ。
どんな罰でも受けるつもりだよ」

閻魔「…変わらないと思っていましたが、
なんだかんだで成長しているんですね」

司会「親心?Σ」

閻魔「まぁ、その様なものです」

司会「そーゆー感情解らないなぁ…」

閻魔「…さっき自分で言っていたでしょう」

司会「え?何を?」

閻魔「…何でもありません…」

116: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 12:56:09 ID:8FoOl2QpqQ
司会「…閻魔ちゃんはさ、
理不尽な死を迎える事に何も感じないの?」

閻魔「…仕事ですから」

司会「そんなの答えになってない。
仕事じゃなくて、感情の話しだよ」

閻魔「…何が言いたいんですか?」

司会「閻魔ちゃんだって、
理不尽な死を受け入れたくない筈だよっ!」

閻魔「…だから、私は…ー」

司会「自分を偽ったって仕方ないでしょ!
ペットの小鬼が死んだ時、泣いてたじゃん!」

閻魔「ーっ!!」ガーン
117: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 17:24:26 ID:g3lccWQRo2
閻魔「…それは…別の話しです。
それに、あの子は死んだのではありません。
転生の時を迎えたのですよ」

司会「そりゃここは天界だから
死ぬ事はないけど、いなくなるって
そういう事だよ…」ウルウル

閻魔「…そんな事…っ、解ってます…っ」ギリッ

??「相変わらずじゃのぅ。
意味の解らん事を言う癖に、やたらと
核心を突くわ…」ホッホッホッ

閻魔「ーっ! か、神さー」

司会「部外者立入禁止キーック!」

??「ぐほぅ…!」メリメリ

閻魔「司会さん、何て事を!
貴方が足蹴にした御老人は神様ですよ!」

司会「見え透いた嘘だねっ!」ゲシゲシ

閻魔「確かに嘘臭いまでの風貌で頭も
ハゲて、且つ髭が口周りで繋がって腹部まで
伸びて、まるで三流映画の神様みたいですがー」

司会「閻魔ちゃん、よくそんな王道の
エキストラなんて使おうと…!」ミシミシ

??「…足どけて…」(´Д` )
118: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/25(水) 17:39:32 ID:g3lccWQRo2
神様「…まったく、
ワシのさっきの感心をおまけ付きで
返してもらいたいわい」プンスカ

閻魔「神様、お怪我はありませんでしたか?」

神様「司会ちゃんの攻撃程度、
ワシの身体には何て事もないわい」グッ

閻魔「そうですか。
それは大変喜ばしい事ですね」チッ

神様「えっ?」

司会「ごめんね、お爺ちゃん…」

神様「ホッホッホ、可愛い孫のお茶目な
イタズラじゃからのぅ」

閻魔「え? 司会さんが?」

司会「やーい、引っ掛かったぁ」ψ(`∇´)ψ

神様「やーいやーい」( ̄▽ ̄)

閻魔「…チッ、怪我してれば良かったのに…」ボソ

神様「や…ー」

司会「あ、固まった」・x・
119: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/26(木) 09:40:19 ID:3xPI3Rbrac
神様「オホン、冗談はこれぐらいに
しておこうかの」

閻魔「そうですね。
存在が冗談みたいな物ですし、
いっそ存在を消して頂きたい所です」

神様「…司会、アイツ冷たい」(ぅω;`)
120: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/26(木) 09:46:08 ID:3xPI3Rbrac
司会「で、何しに来たの?」

閻魔「確かに」

神様「あれっ?いきなり方向転換?」

司会「どんな罰でも受けるよ」キリッ

閻魔「…然るべき処分を
受けるべきでしょうね、司会さん…」

神様「…(ワシのお茶目キャラが
今更出せない雰囲気にされてる…っ!)」
121: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/26(木) 09:58:56 ID:3xPI3Rbrac
神様「…よろしい。数百年ぶりに、
真面目な話しをしようかの…」

閻魔・司会「「(…ダメ神…)」」

神様「さて、司会よ。
人間の運命を勝手に変える事は
禁じてある事は知っておるな?」

司会「解ってるよ…」

神様「閻魔よ、司会の勤務態度等に
問題点はあるかの?」

閻魔「数年前の一件以来、
勤務態度や決断については特には」

神様「ふむ、数年前と言えば、
同じ様に運命を変えた娘がおったのぅ」

閻魔「はい。以来助手として
司会の元で働いています」
122: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 01:04:02 ID:cDa2i1EEiI
神様「…あの娘を自分の元で働かせると
聞いた時を思い出すのぅ」

閻魔「あ、神様。それ長くなります?」

神様「えっ、いや、回想シーンに…」

閻魔「解りました。長くなりそうなので
私は一度仕事に戻ります」

神様「え…、あの…」

司会「諦めないでっ」

神様「…?あぁ、ありがとう」

司会「…あれ?元ネタが解ってなさそう…」

123: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 01:11:43 ID:cDa2i1EEiI

ーー。

行間挨拶。

暫くバタバタした生活が続いてしまって、
なかなか続きも書けずに放置してしまって
いましたが、先日保守を頂いていると
報せを受け、久しぶりに復帰しました。

滞っていた部分から書いているのですが、
ある程度更新頻度のバランスが取れそうなので、
心機一転、書き上げに入らせて頂きます。

今までC頂いた方々、保守下さった方々には
大変御迷惑をおかけして申し訳ありません…。

今後は頻繁に進めますので、
ご挨拶までに一度あげさせて頂きます。

読んで下さる方々がいれば幸いです。


ーー。
124: 名無しさん@読者の声:2012/7/27(金) 03:46:33 ID:jzAkQ3LYKk
sageてたら分からないでしょーが!

つC
125: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 09:34:36 ID:3xPI3Rbrac
>>124さん

司会「フフフ…、それが狙いー」

閻魔「ー的を得てますね」

司会「閻魔ちゃん、被ってるよ…!」

閻魔「ワザとですからね」

司会「ひ…久々のCの御礼ぐらい、
言わせてくれても…ー」

神様「有難うございますじゃ」

司会・閻魔「「おいこら、ジジイ」」

Cありがとうございます〜!
126: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 10:24:36 ID:8FoOl2QpqQ
ーー回想。

司会「ーだから、あの子は転生させないっ」

閻魔「解らない人ですね。良いですか?
転生は私達一介の役人如きが阻止出来る様な
物ではありません。
それぐらい、解っている事でしょう?」

司会「させるべきじゃない時期もある。
私はそう判断してるの」

神様「ホッホッホッ、何やら騒がしー」

司会「浮浪者立入禁止キーック!」メリメリ

閻魔「司会さん、何て事をしてるんです!
その人は神様ですよ!」

司会「神様がこんな所に来る訳ないっ」ガスガス

ーー。

神様「…あれ?デシャヴ…?」

司会「気にしない気にしない☆」ポンポン

神様「そ、そうじゃの…」
127: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 10:28:53 ID:8FoOl2QpqQ
ーー再び回想。

神様「ゲフッ、な、何なのじゃ…」

司会「…ごめんなさい、神様だとは思わなくて」

閻魔「すいません、阻止する気すら
さらさらありませんでした」

神様「あれっ、閻魔? おかしいな!?」

閻魔「……冗談ですよ」

神様「間があるよ、間が!」

司会「…(威厳ないなぁ…)」
128: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 10:33:58 ID:8FoOl2QpqQ
神様「ー成る程のぅ。
司会、その女子の情報を見せておくれ」

司会「あ、ちょっと待ってね」キュッキュッ
司会「はい」

神様「…何で魂番号を線で消したんじゃ?」

司会「女の子を毒牙から守る為にっ」ブイッ

神様「…閻魔、ワシってそんな風に見える?」

閻魔「それは社交辞令として答えるべきですか?
それとも心から本心を告げるべきですか?」

神様「…何でもないわい…」グスン
129: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 10:58:46 ID:8FoOl2QpqQ
神様「…惨いのぅ。
信頼していた家族にお金の為に殺されるとは…」

司会「転生は人生を見つめ直し、
その過ちや苦しみを辿らぬ様に来世へと
繋ぐ為の儀式」

閻魔「輪廻転生の理ですからね」

司会「でも、あの子の魂は傷付いてる。
今は転生させるべきじゃない…!」

閻魔「ですから、それは覆せる問題では
ないと言っているんです。
私は地獄への案内。貴方は転生の案内。
それ以上の事などー」

神様「ーまぁまぁ。少しは落ち着いてー」

閻魔・司会「「うるさいっ」」

神様「…最高責任者なのに…。
神様なのに…」(ぅω;`)
130: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 11:06:56 ID:8FoOl2QpqQ
司会「とにかく、あの子は行かせない!」

閻魔「…神様、どうお考えですか?」

神様「えっ、ワシ?(出番キタァァ)」

司会「考えなんて聞く気ないよっ!
行かせないったら行かせないっ」

神様「……。」ズーン

閻魔「司会さん。問答無用で貴方を
地獄に送ってあげても良いんですよ?」

司会「断るっ!」

神様「……。」チラッ

閻魔「…(…ジジイめ、振り待ちを
目で訴えやがって…)」
閻魔「…神様、貴方の判断にお任せします。
司会さん、貴方がこれ以上抵抗するなら
容赦なく地獄に落としますよ」

神様「…ま、まったくしょうがないのぅ」パァァ
131: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 11:18:11 ID:8FoOl2QpqQ
神様「オッホン!
司会よ、その娘は今どうしておる?」

司会「セクハラ、ダメ、絶対」

神様「しないわい!」

司会「ムキになる所が怪しい…」ジトッ

神様「閻魔ぁ…」ぶわっ

閻魔「司会さん。からかうのが楽しいのは
解りますが、そろそろ進んで下さい。
泣き顔が醜過ぎます」

司会「そだね。ちょっと放送出来ないね」

神様「…もう勝手にすれば良いっ」ダッ

司会「…(…勝った)」

閻魔「…仕方ありません。
但し、責任を持って面倒を見て下さい。
あのジジイ…もとい、ジジイ…。
神様には伝えておきます」

司会「うん、ちゃんと私が見るよ」
132: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 11:37:40 ID:8FoOl2QpqQ
ーー現在。

神様「……。」ズーン

司会「元気出してっ☆」

神様「…うるさいわい…」グスン

司会「…今回の子をきっかけに、
助手ちゃんが変われるかもしれないの」

神様「…成る程のぅ」スッ

司会「あの子はまだ何処か怯えてる。
でも、女ちゃんが生きて行く姿を見れば、
魂についた傷もきっと修復出来る…!」ウルッ

神様「…司会…、そこまで…」ジーン

司会「…神様、お願いします。
私はどうなっても良いから、女ちゃんの事、
許して下さい」ウルウル…

神様「…くっ、仕方あるまい。
おぬしのその優しい心に免じて、
大目に見よう…」ジーン

司会「…ありがとうっ」抱きっ

司会…ニヤ
133: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 12:54:51 ID:8FoOl2QpqQ
司会「〜♪」

助手「お帰りなさい」

司会「たっだいま〜♪」

助手「随分上機嫌ですね」

司会「うん、ちょっとね。
女ちゃんは大丈夫だった?」

助手「はい。最後まで御礼を言ってました」

司会「良かったねぇ〜」

助手「…司会さん、始末書書くの、
手伝います」

司会「あ、閻魔ちゃんに出さなきゃね…」

助手「それと、勝手に運命を変えた事も、
ですよ」

司会「…あはっ、バレてた?」

助手「何年助手として、
司会さんの側にいると思ってるんです?」クス

司会「…鋭いねぇ、助手ちゃん」

助手「…ですが、始末書で済むのですか…?」

司会「うん、むしろ出さなくて良いぐらい☆」

助手「えっ?」
司会「えっ?」

助手「…何をしたんです?」

司会「べっつに〜♪」
134: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 14:00:53 ID:8FoOl2QpqQ
ーー数日後。

司会「夏だねぇ…」

助手「…そうですね…」

司会「夏と言えば?」

助手「水難や事故が多いですね」

司会「…魂見ながら季節実感するのも、
なかなか夏の風物詩だよ〜」

閻魔「随分呑気なものですね」

助手「え、閻魔様!?」

司会「どしたの〜?」

閻魔「毎年恒例の、日本行事の為に
貴方達二人の手を借りに来ました」

助手「日本行事…?」

司会「あ〜…、今年って私達?」

閻魔「はい」

助手「あの、司会さん。日本行事って…?」

司会「助手ちゃん、日本の夏の行事と言えば?」

助手「…お盆ですか?」

司会「正解っ☆」

閻魔「助手さんは今年が初めてですね。
細かい事は事務所で説明します」

司会「連れ込み現場を発見!」

神様「尾行じゃっ!」

閻魔「…何で貴方までいるんです?」

神様「……あ、ワシ?」

一同「「「はい」」」

神様「…冷たいのぅ…」グスン
135: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 14:13:03 ID:8FoOl2QpqQ
神様「暇なんじゃっ!」クワッ

閻魔「確かに、神様は象徴ですから、
仕事は出来ません…もとい、ありませんね」

司会「良いなぁ〜。何もしないで
マッタリ過ごしてるだけで崇められるなんて」

助手「し、司会さん!
そんな何処かのニートを羨む様な発言を
神様に向かって…!」

神様「…ニート…」

助手「いえっ、違いますっ!
決して神様のグダグダぶりを風の噂で耳に
していても、畏れ多くも神様をニートの様な
扱いなんて…!」

閻魔「…司会さん、助手さんは天然ですか?」

司会「テンパると天然って感じ?」

閻魔「ですね。みるみる神様の表情が
残念な顔になっていってますね」

助手「ちっ、違います!
神様はそれは偉大な功績を…」

閻魔「偉大な…」

司会「功績って?」

助手「いえ、それは私も知りませんが…」

閻魔「私も記憶にありませんね」

司会「…どんまい☆」ポンポン

神様「…帰るっ」ダッ
136: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 14:23:33 ID:8FoOl2QpqQ
閻魔「…さて、邪魔なのはいなくなりましたし、
そろそろ行きましょうか」

司会「は〜い♪」

助手「はい」

閻魔「…司会さん。
確か貴方は説明を受ける必要はない筈ですが」

司会「フフフ、完璧だからねっ」ブイッ

閻魔「いえ、寝るだけで聞かないので、
いちいち来て頂かなくて結構だと…」

司会「冷たっΣ
助手ちゃん、お土産よろしくね☆」

助手「え、寝る所は否定しないんですか?」

司会「…昔、誓ったんだ…。
ありのままの自分でいよう、ってね…」グッ

閻魔「行きましょう」
助手「そうですね」

司会「あれ?ツッコミ絶賛募集中だよっ!?」
137: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 14:37:06 ID:8FoOl2QpqQ
ーー行間。

とりあえず少しストップします。
構想が整理つき次第続投するので、
今夜〜明日には続投再開します〜。

作者より。
138: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 18:07:43 ID:8FoOl2QpqQ
ーーちょっとずつ投下。

助手「あの、私達がやる事とは…?」スタスタ

閻魔「助手さん。日本出身ですよね?」スタスタ

助手「はい、そうですけど…」スタスタ

閻魔「お盆とは、霊が現世へと一時的に還り、
生きて遺してきた遺族に挨拶にいく日、とでも
言いましょうか」ピタッ

助手「地方や風習によって、
その有り様は変わった筈ですが」

閻魔「ふむ、博識な方ですね。
いかにも、それは正しい意見です」

助手「その手伝いと言うのは?」

閻魔「“釜蓋朔日”をご存知ですか?」

助手「地獄の釜が開く、と言う?」

閻魔「いかにも。その日に地獄から逃げ出し、
現世に棲みつこうという悪霊共がいます」

助手「盆の始まりから、騒々しい事ですね…」

閻魔「えぇ。勿論悪霊狩りは鬼の仕事。
貴方達が参加する必要はないのですが、
現世に未練を見出し、帰って来ない霊がいる
ケースもありましてね」

助手「…そんな霊を案内する、と?」

閻魔「その通りです。
辛い仕事ですが、出来ますか?」

助手「…それが、仕事ならやります」

閻魔「…そうですか。
では日程等の説明に入りましょう。
どうぞ、こちらへ」ガチャ
139: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 18:17:20 ID:8FoOl2QpqQ
閻魔「どうぞ」コト

助手「すみません。閻魔様にお茶を淹れて
頂いてしまうとは…」

閻魔「気にしないで下さい。
少なくとも、貴方の上司はそんな事を気に
したりしない人ですしね」

助手「…そう、ですね」クス

閻魔「…助手さん。何故この仕事が、
辛い仕事なのか解りますか?」

助手「え…?」

閻魔「多くの生者は私達の姿をまともに
見る事など出来ません。ですが、私達には
生者の姿を見る事が可能です」

助手「……。」

閻魔「目の前に大事な人がいる。
触れる事も、話す事も叶わない苦しみ。
それを眼前にした亡者の苦しみを想像出来ますか?」

助手「……。」
140: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 18:24:09 ID:8FoOl2QpqQ
助手「…私には、解りません…」

閻魔「…その方が良いのです」

助手「え…?」

閻魔「我々は“導き手”。
故に、迷いは許されません」

助手「…はい」

閻魔「…良いでしょう」

閻魔「では、スケジュールを説明しましょう」


141: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/27(金) 20:17:29 ID:8FoOl2QpqQ

少々用事が出来たのでとりあえず
今日はストップします。

読んで頂いてる皆様、
有難うございます〜!
142: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/28(土) 00:20:51 ID:cDa2i1EEiI
司会「あ、お帰り〜」

助手「ただいま戻りました」

司会「お盆の話し聞いた?」

助手「はい。思っていたよりもずっと
過酷なスケジュールになるかもしれませんね」

司会「…あ、お腹がー」

助手「ー空いたんですか?」

司会「…何でもない」(´・з・)
143: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/28(土) 00:55:47 ID:cDa2i1EEiI
司会「そろそろ行く?」

助手「…はい」

司会「緊張してるの?」

助手「してないと言えば、
嘘になるかもしれません…」

司会「…助手ちゃん。
今回の仕事は難しく考えなくて良いと思うよ」

助手「…え?」

司会「私達は、ただ導くだけ。
いつもとは少し違うけど、ね」

助手「…ハイッ」

司会「いざ、人間界へ!」


144: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/28(土) 11:20:38 ID:cDa2i1EEiI
--人間界。

助手「……司会さん」キョロキョロ

司会「ん?」

助手「……よりにもよって、
何で深夜のお墓を選んだんですか?」

司会「いとおかし」ドヤァ

助手「確かに風情はありますが、
どう考えても肝試しスポットですよね」

司会「助手ちゃん、知らないんだね…」

助手「えっ?何がです?」

司会「ゴホン…。
わたしの〜おはかの〜ま〜ー」

助手「知ってますけど、
それとこれ関係ないと思いますけど…」

司会「うん、関係ないよ♪」

助手「…(歌ってみたかっただけ…?)」

145: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/28(土) 11:25:56 ID:cDa2i1EEiI
司会「じゃあ、今日から
お盆本番になるまでに、ちょっとした
地縛霊や浮遊霊を先に案内しよっか」

助手「地縛霊や浮遊霊、ですか?」

司会「そう。放っておくと悪霊になるから、
なるべく案内する様に閻魔ちゃんに頼まれてるんだよね」

助手「珍しいですね、司会さん。
積極的にお仕事に励むんですか?」

司会「さりげなく酷いよね!?Σ」

助手「すいません。つい本音が…」

司会「追い打ちだよ!?
それフォローじゃないからね!?」
146: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/28(土) 11:32:15 ID:cDa2i1EEiI
司会「でもね、フザけてばかりもいられないよ」キリッ

助手「ーっ、解りました…。
今回ばかりはいつもとは違うー」

司会「ー今回の夏のボーナスは歩合だからねっ。
お盆はいわゆる土管の中のボーナスステージ…」

助手「…キノコでも食べて大きくなるんですか?」

司会「そんなキノコを信じる心は
遠い昔に捨てましたっ」クワッ

助手「…(…信じていたんですね…)」
147: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/28(土) 22:32:08 ID:HWYU.a6oME
ーースタスタ

司会「どうしよう、飛べない!」

助手「ここが人間界じゃなくても
そもそも飛ぶ事は出来ませんよ」

司会「読者を騙す為のふぇいんとフェイントだよっ」ブイッ

助手「司会さん、それはリスクが…」

司会「え?何で?」

助手「作者でさえ自分が書いた設定の
メモをなくしてしまっているせいで、
過去レスから苦し紛れに…ー」

司会「ー助手ちゃん、
生きている頃の記憶はまだ残ってる?」

助手「…(おのれ、司会さんを操って
私の言葉を遮りましたね…)」
助手「薄っすらと、ですが」

司会「…私はもう忘れたんだよね〜」

助手「…司会さん…」

司会「あ、気にしないでねっ!
そりゃちょっと寂しくもあるけどー」

助手「ーそもそも人間だったんですか?」

司会「そっちかな!?Σ
今気にする流れって違うよね!?」
148: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/28(土) 23:09:43 ID:cDa2i1EEiI
助手「司会さんの記憶は、
天国に行ってからの記憶だけなのですか?」

司会「うん、そうなんだよねぇ。
物心ついた時には天国にいたからね〜」

助手「そうなると、やはり天国の生まれに
なるのではないですか?」

司会「一概に言い切れないんだよ」

助手「…え?」

司会「天国に生まれる命は存在しないの。
私達はまず人間となって、人生を生きて、
そして天国に昇る」

助手「って事はまさか…」

司会「うん。私は生まれる事なく肉体を
失ったのかもしれない」

助手「それって…」

司会「堕ろされた、のかもね」

司会「そうじゃなければ、生まれてすぐ、
何かによって死んでしまった、かな?」

助手「……。」

司会「だから、神様はお祖父ちゃんで、
閻魔ちゃんはお兄ちゃんって感じかなぁ」

助手「そんな過去があったんですか…」


149: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/29(日) 01:02:11 ID:cDa2i1EEiI
司会「あ、浮遊霊発見!」

助手「いえ、あれは生者ですね。
ただ単に存在感が希薄なだけの様です」

司会「むぅ。
じゃ、あっちのは?
150: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/29(日) 01:10:50 ID:cDa2i1EEiI
助手「あれは…霊体ですね」

司会「小さい光の球…。水子だね」スッ

助手「司会さん、無闇な接触はー」

司会「ーこっちにおいで」

助手「…っ! 寄っていく…」

司会「寂しかったね。温かい所に帰ろ…」

フ…ッ

助手「…消えた…?」

司会「御霊送りって言うの。
悲しみや願いを受け止めて、私達は導くんだよ」

助手「…御霊送り…」

司会「…フフフ、改めて尊敬しちゃった!?」ドヤァ

助手「…台無しです」

司会「…(・ω・`)」
151: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/29(日) 01:13:36 ID:cDa2i1EEiI
ーー本日はここまでにします〜。

>>149はミスタップでした…。

またマッタリ更新していきますので、宜しくお願いします〜。

152: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/29(日) 13:20:32 ID:cDa2i1EEiI
助手「司会さん」

司会「時間差尊敬っ!?」ドキッ

助手「違います」

司会「えっ、なんだ…」ガックリ

助手「…家族とは、一体何なのでしょうか」

司会「助手ちゃん…?」

助手「私の死因を憶えていますか?」

司会「忘れる訳ないよ」

助手「…私は私利私欲の為に殺され、
司会さんは生まれてすぐに天国へ。
ならば、何故生まれて来たのでしょう?」

司会「……。」

助手「そんな家族の元で生きた私には、
司会さんの様に受け止めてあげる事など、
出来はしないかもれません…」

司会「…つまり、私を尊敬した、と…!?」

助手「えっ、そっちですか!?」ビクッ
153: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/29(日) 13:36:08 ID:cDa2i1EEiI
司会「助手ちゃんはさ、頑固だよね」クス

助手「え…?」

司会「私の偉大さを認めないんだから」ドヤァ

助手「えっー」

司会「ー…っていうのは冗談だけど、
視点を変えれないのは、頑固な証拠だよ」

助手「視点を、変える…?」

司会「助手ちゃんが家族に利用された事は、
確かに悲しい事。あってはいけない事だよ」

司会「でも、助手ちゃんが今こうして、
私の助手として動いてくれてる事は、
私にとっては凄く嬉しくて楽しい事なんだよ」

助手「…司会さん…」

司会「過去は変わらないし、苦しい時もある。
でも、その過去があるから、今が在って楽しくなる」

司会「苦しくも悲しくもない平坦な人生じゃ、
絶対に味わえない喜びを、助手ちゃんは味わえるよ」

司会「そういう未来を創る原動力が、
助手ちゃんの中にはいっぱい詰まってるんだよ」

助手「…なっ、いくら何でもクサ過ぎます…っ」ウル

司会「失礼なっ!こいてないよっ!」

助手「そんな事言ってませんっ!」

154: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/30(月) 03:25:05 ID:cDa2i1EEiI
ーー本日は構想ダウンで投下終了…。

見てくれてる方がいれば嬉しいですw

それではまた明日投下しま〜す。
155: 名無しさん@読者の声:2012/7/31(火) 00:06:53 ID:qaGutCDOPY
見てるよー
つCCCCC
156: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/7/31(火) 01:17:02 ID:cDa2i1EEiI
>>155さん

司会「おぉぉぉ、いたぁぁっ!」

助手「支援が動力源なのは、
やはり作者も同じですからね…」

作者「本当に有難うございます!」
157: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 16:41:47 ID:9tzrAGDv/E
司会「それにしてもさぁ」

助手「なっ、何ですか?」

司会「変だと思わない?」

助手「司会さんが変なのはいつもの事ですが、
それがどうかしましたか?」

司会「さりげなく人格否定!?」
158: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:06:54 ID:9tzrAGDv/E
助手「どういう事です?」

司会「…何が?」・x・

助手「え、いや、さっき言ってたじゃないですか」

司会「……。」

助手「………?」

司会「……あれ、私が?」

助手「あ、もう結構です」
159: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:11:15 ID:9tzrAGDv/E
司会「さてさて、やってきました」

助手「市街地ですね」

司会「ん〜」キョロキョロ
司会「なかなかいないねぇ」

助手「司会さん」

司会「ん?」

助手「…目の前にいるそれは、
敢えて無視をしているんですか?」

司会「うん」

霊「ちょっ!?」
160: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:15:06 ID:9tzrAGDv/E
司会「髪の毛で顔が見えなくて、
白い服を女の霊って、もう使い古された感が
あると思わない?」

助手「まぁ、リ○グなんかもそうですね」

司会「でもさ、実際目の前にいると、
やっぱり不気味かもね、これは」

助手「顔が見えないのは確かに不気味です…」

司会「そもそも失礼だよね、顔見せないの」

霊「え、なんかボロクソ…!?」

161: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:16:59 ID:9tzrAGDv/E
>>160

「白い服を着た」ですね…。

抜け字申し訳ないです…。
162: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:19:47 ID:9tzrAGDv/E
司会「…で?」

助手「……。」

霊「…え?」

司会「えっ?」
助手「えっ」

霊「あ、私…ですか?」

司会「…チッ」

霊「あわわわ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」ガクガク
163: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:25:33 ID:9tzrAGDv/E
司会「オロオロしてるねぇ…」

助手「どうしてでしょうか…」

霊「あ、あのっ」

司会「ん?」

霊「私、霊なんです…っ!」グッ

司会「うん」
助手「そうですね」

霊「あ…れ…?
こ、怖くないんですか…?」

司会「だって、私達もそうだし」

助手「表現は適切じゃないですけどね」

霊「……きゃー!」

司会「きゃー!」

助手「うるさいです、二人共」

司会・霊「「ごめんなさい」」
164: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:34:30 ID:9tzrAGDv/E
助手「司会さん、どうしますか?」

司会「え? 何が?」

霊「あ、あの…、私もう行っても…?」

助手「ダメです」

司会「って言うか、何してるの?」

霊「えっ…、霊だけに、彷徨ってます…」

司会「…助手ちゃん」

助手「はい?」

司会「…今の笑う所?」

助手「○○だけに、と言ったからって、
決してウケ狙いではないと思いますけど…」
165: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:40:22 ID:9tzrAGDv/E
司会「とりあえずさ、髪の毛を真ん中から、
手の甲で少し捲る様にかきあげて」

霊「こ、こうですか?」スッ

司会「で、『やってる?』って言って」

霊「や、やってる?」

司会「…よし、それでいこう。
後は帰り際に…」

助手「あばよ!とでも言わせるつもりですか?」

司会「…助手ちゃんのバカー!」ぶわっ
166: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/2(木) 17:48:44 ID:9tzrAGDv/E
司会「…ブツブツ」ジー

助手「恨めしそうに私を見ている司会さんは
放っておいて頂いて結構です」

霊「はい…」

助手「で、こんな所で何をしているんです?
怖がって欲しそうにしてましたけど」

霊「えっ…と、彷徨ってー」

助手「ーそれ以外の解答を」

霊「あ、ごめんなさいごめんなさい…」オロオロ

助手「……。」

霊「…や、やってー」スッ

助手「ーません」

司会「ナイスファイト!」グッ

霊「え…えへへ…」

助手「……。」イラァ

霊「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
167: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/3(金) 10:57:01 ID:i5rYxU9kHU


バタバタで更新ストップ言い忘れました…。

また今夜あたりにアップします〜。
168: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/3(金) 14:32:23 ID:Gy3EeG3TJQ
助手「…なるほど。自分が何故霊なのか、
そして何故ここにいるか解らない、と…」

霊「そう…なんです…」

助手「司会さん、こういった場合は
どう対処すれば良いのでしょうか…?」

司会「……。」じっ

霊「?」

助手「司会さん?」

司会「…天国には行けないね」

助手「どっ、どういう事ですか?」

霊「えっ…」

司会「…自殺、したんだよ」

助手「…ッ!」

霊「わ…たしが…?」
169: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/3(金) 14:40:39 ID:Gy3EeG3TJQ
司会「怨みや憎しみ、そういう負の感情に
蝕まれながら、死を選んで命を絶った…」

霊「……憶えて…ないです…」フルフル

司会「助手ちゃん、この霊ちゃんの死んだ
原因の特定と、悪霊化の防止にいくよ」

助手「え…っ、悪霊化…?」

司会「自殺者は怨みや妬みで生者を憎み、
悪霊化する場合があるの。そうなれば、
私達の管轄外になって、永遠に苦しむ事に
なる」
170: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/5(日) 15:08:17 ID:9tzrAGDv/E
助手「つまり、地獄行き…」

霊「…地獄…」

司会「そうならない為に、まずは色々な
原因や理由を調べなきゃだね」

助手「調べていけば、悪霊化は止まると
いう事ですか?」

司会「霊ちゃんが受け入れる事が出来れば、
悪霊にならずに天に昇れるよ」

助手「…解りました。霊さん」

………。

司会「逃げたっ!」Σ

助手「さ、探しましょう!」

司会「え〜…」

助手「……。」じーっ

司会「さぁ行こう!すぐ行こう!」
171: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/5(日) 15:45:18 ID:9tzrAGDv/E
司会「えっと〜…」ポチポチ

助手「それは?」

司会「えっ?携帯電話だよ?」

助手「…天国にそんなモノがあるとは
思いませんでした…」

司会「最先端のスマホ仕様だよ!」ドヤァ

助手「それはどうでも良いですけど、
何処にかけてるんです?」

司会「どうでも…って言ったね…」ボソッ

助手「あ、しまっ…ー」

司会「……。」グスン

助手「…(いじけた…)」
172: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/5(日) 18:51:28 ID:9tzrAGDv/E
『はい、こちら監視班』

司会「あ、ピザ2枚」

助手「えっ、司会さー」

『はい。司会さんが任務から戻り次第、
家に届けさせておきます』

司会「えっ、嘘っ!やめて!」

助手「…(…出来る…ッ)」

『それで、御用件は?』

司会「むぅ…。今から10分ぐらい前に
私達と接触してた霊の居場所を教えて」

『了解しました』カタカタカタカタ

助手「…司会さん、この男性の声は?」

司会「スピーカーモードだー」

助手「ー知ってます。
そうじゃなくて相手は一体…?」

司会「…最近皆冷たいなぁ…」遠い目
173: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/6(月) 14:08:35 ID:9tzrAGDv/E
助手「“総合異常現象監視班”?」

司会「うん。本来は悪霊なんかのせいで
生者の人生が狂わない様に活動してるの」

『お盆の時期の日本は特に警戒と援助を
申し出されるので、今回は僕が』

助手「
174: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/6(月) 14:17:55 ID:9tzrAGDv/E
ミスです…。

助手「成る程。とは言っても、
先程接触していたとは言え、特定は…」

『機密上細かく教えられませんが、
時間を遡って特定する事が可能ですので問題はありせん』

助手「しっかり理由説明してますね…」

『すいません。今のはただの独り言だと思って下さい』

司会「無茶苦茶だね」

『司会さんに言われる筋合いありません』

司会「…早く仕事してよっ」

助手「…司会さんから仕事の要求なんて…」

『遺憾です』

司会「……。」・x・#
175: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/6(月) 14:44:11 ID:9tzrAGDv/E
『いました。座標情報を送ります』

司会「お、早いね〜。どれどれ…」

助手「…ッ、これは…!」ゴクリ

『…前方三メートル程の十字路を曲がって
すぐ右ですね』

司会「…助手ちゃん」

助手「…はい」

司会「とりあえずひっぱたいてもー」

助手「ーダメです」
176: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/6(月) 14:50:04 ID:9tzrAGDv/E
司会「みーっつっけた☆」

霊「見つかっちゃったっ☆」テヘッ

助手「…監視班さん」

『はい』

助手「地獄行きの手配を」

『既に手配済みです』

霊「いやっ!?待ってっ!?」Σ

助手「……。」じーっ

司会「…怒らせちゃったね」ポンポン

霊「えっ!?確定ッ!?」
177: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/6(月) 14:57:37 ID:9tzrAGDv/E

助手「ふぅ」パンパン
助手「まだ確定はしてませんけど」

霊「…はい」

助手「何で逃げたんですか?」

霊「あ、あの…、すいません」

助手「理由の説明になってません」

霊「ひっ、ごめんなさいごめんなさい」ガクガク

『司会さん、さっきの鈍い音は…』

司会「ワタシ、イマ、ヘタナコトイエナイ」

『い、一体何があったんですか…?』
178: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/6(月) 14:58:56 ID:9tzrAGDv/E
本日はここまでにしておきます〜。

有り難うございました〜!
179: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 01:31:12 ID:9tzrAGDv/E
〜〜ご挨拶〜〜

暫く慌ただしい生活が続いておりましたが、
なんとか落ち着いたので、改めて更新を
再開させて頂きます!

度重なる更新遅れ申し訳ありませんでした…。

今後ともひっそりとお願い致します〜。



読んで頂けていらっしゃる方がいる事を祈りつつ、
御盆編再開します〜。


180: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 01:45:29 ID:9tzrAGDv/E
霊「怖いんです…」

司会「…うん、解るよ…」

助手「…確かに、自分が自殺したとなれば、
その苦しみを思い出す事にー」

司会「ー助手ちゃんのツッコミは、
確かに鋭く突き刺さる恐怖があるもんね…」

霊「えっ?」

司会「えっ」
助手「えっ」

霊「ち、違うんです!」オロオロ

助手「司会さん、さりげない私へのクレームで
話しの腰を折らないでもらえますか」

司会「え?違ったの?」Σ

助手・霊「「…(本気で勘違いしてる…)」」
181: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 01:53:13 ID:9tzrAGDv/E
司会「自殺した理由を知るのが、ね」

霊「はい…。気が付いたら彷徨ってましたけど、
いざ自殺したとなると…」

助手「地獄行きの可能性が必然的に高くなりますね」

霊「…それは、自分が招いた事なので良いんです」

司会「…って言うと、何が怖いの?」

霊「さっきお話しに出た様に、恨みに駆られて
悪霊になってしまう様な理由があった時、
私自身が踏み止まれる自信がないんです…」

助手「…ッ! それは…ー」

司会「ー考え過ぎじゃない?」

霊「一蹴されたっ!?」Σ
182: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 02:00:27 ID:9tzrAGDv/E
司会「って言う事で、この子のデータちょーだい」

助手「データ?」

『成る程。通話を切らずにスルーしてるかと
思えば、それが狙いでしたか』カタカタカタ

助手「一体何を?」

司会「フッフッフッ、天国も既に情報社会!
しっかりと霊魂から情報を割り出せるのよっ」ドヤァ

『その言う割りにはパソコン使えませんよね』

司会「…時代は既にー」

助手「強引に仕切り直そうとしても、
無理があるかと思いますが…」

司会「……チッ」
183: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 02:06:32 ID:9tzrAGDv/E
『出ました。まだ高校生だった様ですね。
司会さんの端末に送信します』

司会「覚えてろよ〜!」ポチ

助手「何故そんな捨てゼリフ…」

司会「いつか嫌がらせしてやろうって言う、
私の渾身の心の声だよ」スッキリ

助手「…なんとなく二人の関係が見て取れますね」

司会「生き別れた兄と妹!」

霊「そ、そうだったんですか!?」

助手「くだらない嘘は結構なので、
送られたデータを話しやがってもらえますか」

司会「け、敬語じゃなくなってる…」オロオロ

霊「だ、騙された…」オロオロ

助手「…(…面倒な二人…)」
184: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 02:07:36 ID:9tzrAGDv/E


短いですが、今日はここまでにします〜。

また明日更新します!
有難う御座いました〜!


185: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 14:57:01 ID:9tzrAGDv/E
助手「やはりこの近くの高校に通っていた様ですね」

司会「行ってみよ〜」

霊「あ…でも…」

司会「霊ちゃん」

霊「…?」

司会「そんなに怖がらないで良いんだよ」

霊「…そう言われても…」

司会「悪霊にならない為に、天国に昇る為に、
私達は協力するんだから…。ね?」

霊「し、司会さん…」

司会「ほら、助手ちゃんも何か言ってあげて」

助手「尺を巻けとの指示ですので、
納得するかしないかは聞いてません」

霊「誰かの陰謀っ!?」

助手「ちなみに、逃げたら地獄行き。
行かなくても地獄行きです」

霊「お、脅し!?」Σ

助手「選択肢はありません」

司会「助手ちゃん、オブラートに…」

助手「司会さんの笑顔が胡散臭過ぎて
耐えられませんでした」

司会「私のせいっ!?」
186: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 15:04:58 ID:9tzrAGDv/E
ー高校。

司会「真っ暗だねぇ」

助手「まぁ丑三つ時ですし」

ガタッ

霊「ひっ…!?」

司会「ででで、出た…!?」

助手「…出る側ですよ、私達」

司会「…はぁ、解ってないなぁ。
怖がる姿に萌える人もいるんだよ、助手ちゃん」

助手「そんなポイントを狙ってたんですか?」

司会「大事だよっ」グッ

霊「そ、そうですよねっ」グッ

助手「…お好きにどうぞ」スタスタ

司会「冷たいよっ!?」
187: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 15:11:37 ID:9tzrAGDv/E
司会「どう? 見憶えある?」

霊「なんとなく、です。
ただ、胸騒ぎがしていて、落ち着きません…」

司会「胸騒ぎ…。助手ちゃん、これって…」

助手「何かを思い出そうとしているのかもー」

司会「ー恋だねっ!?」ドヤァ

霊「…ッ! 恋…!?」

助手「……。」じーっ

司会「…霊ちゃん、くだらない事言ってると、
助手ちゃんが怒るよ?」ポン

霊「責任転嫁っ!?」
188: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 15:23:39 ID:9tzrAGDv/E
司会「監視班から送られてきた情報だと、
霊ちゃんが亡くなったのは先月の中旬だね」

助手「約一ヶ月、ですか」

霊「そ、そんなに経ってるんですか?」

司会「霊魂になると時間の感覚が変わるから、
実感沸かないのかもね〜」

助手「つまり、一ヶ月近く道路で見える人を
怖がらせ、その姿を見ていた、と?」

霊「そうなりますね…」

司会「…人の趣味にとやかく言いたくないけど、
もうちょっと良い趣味探そうね?」ポン

霊「そんな憐れむ瞳で優しく語りかけないでっ」ぶわっ

助手「司会さん、死後の記憶障害という例が
多い様ですが、これは全ての死者に共通しているのですか?」

司会「うん、そうだね」

助手「…そう、ですか…」

司会「どしたの?」

助手「いえ、ちょっと気になりまして」

司会「……?」
189: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 16:32:44 ID:9tzrAGDv/E
司会「さんねぇぇ〜ん、B組!」

助手「言うと思いました」

司会「〜♪」ほっこり

霊「…ここ…」キョロキョロ

司会「……?」

霊「私、このクラスで、この席でした…」スッ

助手「…ッ!」

司会「…机に落書き…」

助手「悪質なイジメ…ですね」

霊「…うっ…」ガクッ

司会「〜ッ! まずい!」

助手「えっ…?」

霊「う…ああぁぁあぁ!」

ガタガタガタ

司会「ポルターガイスト…!」

助手「霊さん、落ち着いて下さい!」

霊「…ツラヲ……ス」

フッ

助手「消えた…!」

司会「追うよ、助手ちゃん!」
190: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 18:04:15 ID:9tzrAGDv/E
『まったく。何の為に下界に降りているんですか』

司会「お小言は後にして、早く割り出して!
一人でも危害を加えたら、もう救えない!」

『やれやれ、やってますよ…っと。
見つけました。そこからおよそ2キロ程先にある
民家に反応がありますね』

助手「今回も曲がり角を期待してましたが、
そうはいかない様ですね」

『これから地図情報とルートを送ります』

司会「うん、よろしく!」

助手「司会さん。霊さんは一体…?」

司会「憎しみを思い出して、悪霊化の一歩手前。
もしも生者に何か手を出したら、
その瞬間に私達の管轄を離れる…」

助手「…間違いなく地獄…」

司会「情報きた!行くよ!」

助手「はいっ」
191: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/19(日) 18:05:26 ID:9tzrAGDv/E


本日はここまでにします〜。

また明日更新しまーす!
192: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 04:29:59 ID:9tzrAGDv/E
〜〜御礼のご挨拶〜〜

作者の怜司です。
この度、当SSが私の予想を大きく裏切り、
ランキング9位に入ったと昨夜知りました。

更新をストップしたりと、
再三に渡り御支援頂いた方々にも御迷惑を
おかけしてしまったので、どうにか書き上げようと
戻って来たのですが、いやはや嬉しい限りです。

御支援・投票頂けた方のみならず、
読んで下さった方々に感謝です!

今後も暇潰し程度に読んで頂ければ
書き手として嬉しい限りです。

ちょっとしたネタを混ぜつつ、
御礼の言葉としてご挨拶とかえさせて頂きます。

↓↓外伝ネタ↓↓(1レス編成)
193: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 12:11:11 ID:9tzrAGDv/E
〜〜外伝〜〜

司会「みんなありがと〜!」

助手「まるでコンサートの挨拶ですね…。
しかし、昨夜気付いたと言ってますが、
開票は一昨日の筈では…」

司会「あぁ、作者がランキングの見方とか
知らなかったらしいよ〜」

助手「えっ」

司会「だから、他スレに貼ってもらった結果を
チラッと見たら書いてあって、それで知ったみたい」

助手「…呆れますね」

司会「まぁ残念な作者は放っておいて、
助手ちゃんもホラ」

助手「えっ、あ、あありがとう…ございます」

司会「デレたっ!」

助手「そっそんな事…ッ!」

司会「まぁまぁ。サービス大事っ」グッ

助手「…サービス…?」

司会「うん、まだツンデレの需要はある!
デレてこそなんだよっ!」

助手「そう言われても…」

司会「さぁ、ずいっとデレながら御礼を…」

助手「え、あ…ー」

神様「ありがとうござー」

司会「ー空気読め!」ゲシ

神様「」

ありがとうございます〜!
194: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 17:54:38 ID:9tzrAGDv/E
本編再開


助手「でも、何で民家に?」

司会「復讐か、自分の家か…だね」

『後者であれば幸いでしたが、どうやら
前者の可能性が高い様ですね』

助手「どういう事です?」

『彼女の家は反対方向です。
別れを告げるだけとは思えません』

司会「あの表情はまずかったよ…。
恨みで霊魂が染まった表情だったからね」

助手「そんなの解るんですか?」

司会「だってホラーだった!」

助手「……。」

『……。』

司会「……じょ、冗談だよ〜…あはは…」

助手「…(…信じた私が馬鹿だった)」
195: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:00:03 ID:9tzrAGDv/E
助手「ここですね…」

司会「…うん、醜悪な臭い…。
これも呪う意思が反してるのかもー」

助手「ー司会さん、ゴミ捨て場の目の前で
何をブツブツと?」

司会「…早く行くよっ!」

助手「は、はい」


ー室内ー


司会「…おはようございます〜」ヒソヒソ

司会「今日は、高校生の男子に寝起きドッキリを
仕掛けます〜」ヒソヒソ

助手「それも言ってみたかっただけですね」ヒソヒソ

司会「〜♪」コクコク

助手「…ッ! 司会さん、あの少年の前!」

司会「いたっ!」
196: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:06:37 ID:9tzrAGDv/E
霊「…オマエノセイデ…」

霊「コロシテヤル…ッ!」

司会「確保ぉっ!」バッ

助手「霊さん、辞めて下さい!」ガバッ

霊「ヤメロ…ッ! ハナセッ!」ジタバタ

助手「離しません!」グッ

霊「グッ…、ウッ…ううっ…」

助手「…どうにか落ち着いてくれた様ですね…」

霊「…何で止めるんですか…!?
私はこいつらにイジメられて…!」

助手「…とにかく、ここを出ましょう」スッ

司会「…(踊る大○査線風に言ったのに、
ツッコミがこない…)」
197: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:14:17 ID:9tzrAGDv/E
公園

司会「落ち着いた?」

助手「えぇ…。ですが、
何て声を掛けて良いものかと…」

司会「助手ちゃんはまだまだ甘いなぁ」スッ

司会「霊ちゃん」

霊「…司会さん」

司会「恨みたい? あの人を殺したい程?」

霊「…はい…。憎いです…」

司会「…じゃあさ、もう止めないよ」

助手「えっ」
霊「え…?」

司会「どうしたの? もう止めないよ?」

霊「…ッ…」

司会「…本当は、解ってるんでしょ?
あの人を恨んで殺しても、何も変わらない事」

霊「…はい…」

助手「司会さん…」

司会「でも、許したくないんだよね?」

霊「…はい……」

司会「じゃ、脅かす?」ニヤ

助手「えっ、台無し!?」
198: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:26:07 ID:9tzrAGDv/E
司会「イジメられたなら、お返ししようよ」

助手「た、焚き付けてどうするんですかっ!」

司会「えー…、だって悔しいじゃん」

助手「ですが、危害を加えたりしたら…」

司会「もっしもーし」

神様『おぉ、司会よ。順調かの?』

助手「まさかの神様に直談判…」

霊「かっ、神様っ!?」Σ

司会「あのね、イジメってどう思う?」

神様『何じゃいきなり。良い訳なかろう』

司会「じゃあ、仕返しして良いよね?」

神様『…憎しみは新たな憎しみしか生まぬ。
仕返しも許されぬ行為じゃ』

司会「…実は〜」かくかくしかじか

助手「…急に小声で聞こえなくなりましたね…」

霊「ど、どうしたんでしょうか…」

司会「って訳だから、良いでしょ?」

神様「しかしのぅ〜…」

司会「許可しなかったら……」ボソッ

神様『大いに仕返しアリじゃよ!』

助手「神公認!? 脅しましたっ!?」
199: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:30:19 ID:9tzrAGDv/E
司会「って事で、神様公認の仕返しでぇす♪」

神様『し、司会よ! 約束じゃぞっ!?
絶対に誰にもー』

ピッ

司会「……。」

助手「……。」

霊「……?」

司会「快くオーケーしてくれるなんて、
さすが神様だねっ♪」

助手「…(な、何のやり取りがあったのやら…)」

200: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:40:15 ID:9tzrAGDv/E
助手「それで、何をするんですか?」

司会「フフフ…、助手ちゃん。
夏の夜と言えば…?」

助手「……?」

霊「肝試し…?」

司会「霊ちゃん、正解!
って事で、死ぬ程怖い目に合わせますっ!」

助手「……。」

霊「わー…って、助手さん?」

助手「いえ、何でもありません」

助手「…(やってみたかっただけだろう、
なんて言えない…)」

助手「…(でも、それで少しでも霊さんの
怨念が晴れるなら、良いのかもしれませんね)」

助手「…(それが、本当の目的ですね)」

司会「フフフ、楽しくなってきた…♪」ボソ

助手「…(…そう思う事にしよう)」
201: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:42:07 ID:9tzrAGDv/E

本日はここまでにしておきます〜。

有難う御座いました〜!

次回も明日更新予定です〜。
202: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 04:04:50 ID:9tzrAGDv/E
司会「と、言う訳で、
早速枕元に立って見下ろすとか?」

助手「金縛り付きですか?」

司会「勿論。ゆ〜っくり近付いて、
うわああぁぁ!って叫んだ所で眠らせるっ」

助手「ですが、やはり精神的に追い込むなら
連日続けたい所ですね…」

司会「連日?」

助手「ホラー映画のミソは、やはり徐々に
エスカレートする緊迫感です。単発的では
あまりに質素ではありませんか?」

司会「な、成る程…」

助手「それに、私達は動かなくてはなりません。
霊さん一人でやるなら、毎晩報告してもらう
必要が…ー」ブツブツ

司会「…(意外とノリノリだなぁ…)」

助手「ー聞いてますか?」

司会「えっ、聞いてるよっ」ビクッ
203: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 11:57:11 ID:9tzrAGDv/E
司会「じゃあ後は、霊ちゃん頑張ってっ!」

助手「えっ、見なくて良いんですか?」

霊「は、はいっ」

司会「ほらほら、私達は仕事に戻るよ」グイグイ

助手「え、あ、司会さんに言われるのは
遺憾ですけど」

司会「私だって真面目にやるよー…」

霊「…行っちゃった…」
204: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:05:59 ID:9tzrAGDv/E
司会「……。」ピタッ

助手「…やはり気になりますね」

司会「助手ちゃん。もうあの子は、復讐から
気持ちのベクトルを仕返しに切り替えたよ」

助手「…仕返しに切り替えた?」

司会「道連れにしようとか、そういう危険な
行為を止める事が出来たって事」

助手「ですが、再びあの生者の元に戻ったら、
再び気持ちが膨れてしまうのでは…」

司会「大丈夫。もし危害を加えた後なら、
戻る事は出来なかったかもしれないけど、
今の霊ちゃんは大丈夫だよ」

助手「…司会さん…」

助手「……だからって、ウキウキ顔で
こそこそ隠れながらカメラを手に持って
見張るのはどうかと」

司会「楽しくなりそうじゃないっ」

助手「さっきの台詞が全て台無しです」
205: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:11:39 ID:9tzrAGDv/E
霊「…許せる訳ない…」グッ

霊「…でも、これ以上あんな奴のせいで、
私が苦しむなんて絶対に嫌…」

霊「…仕返し、かぁ」クス

霊「…ホラー映画苦手だったから、
あんまり解らないけど…」

霊「…やってみる価値、あるかもっ」グッ
206: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:19:58 ID:9tzrAGDv/E
ー再び少年宅ー

霊「……。」じーっ

少年「zzz」

霊「……。」じとーっ

少年「zzz」

霊「……。」じとーっ

少年「…う…ん…」

少年「あ…か…、身体…が…」

霊「…(金縛り成功…?)」

少年「……ッ」おそるおそる

霊「……。」

少年「う…あ…!」

霊「…(目が合った…)」スーッ

少年「やめろ…!来んな…!」

霊「…(…えっと、何か言えば良いのかな?)」

霊「…う〜ら〜め〜し〜や〜」

司会「古っ!」

霊「ーっ!」ビクッ

少年「……。」バタン
207: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:27:47 ID:9tzrAGDv/E
ー再び外ー

霊「の、覗いてたんですかっ!?」

司会「うん、面白そうで…ー」

助手「ー心配だったので」

霊「…怖がってました、よね?」

司会「だねぇ。ホラーっぽかった」

助手「ですが、まだ足りませんね…」

司会「えっ」
霊「えっ?」

助手「心から恐怖し、戦慄し、
後悔に染まりきるまで手を抜いてはいけません」

司会「こわっ! 助手ちゃんこわっ」

助手「明日から鏡に映ってみたり、
歩く気配を漂わせていきましょう」

霊「は、はい…」

司会「じゃあ今度こそ、私達は行くからね」

助手「そうですね」

霊「はい…!」
208: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:32:51 ID:9tzrAGDv/E
霊「…今度こそ行っちゃった…」

霊「でも、怖がらせるって難しい…」

??「手伝いましょうか?」

霊「だ、誰っ!?」

霊「…小さい女の子…?」

??「アナタと同じ、霊です」ニコ

霊「手伝うって、そんな事出来るんですか?」

??「えぇ」ニコ

霊「有難う御座いますっ!」

??「……。」ニヤ
209: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:45:08 ID:9tzrAGDv/E
司会「ありゃ?」ゴソゴソ

助手「電話ですか?」

司会「うん」ピッ
司会「誰だっ!?」クワッ

閻魔『司会さん、私です』

司会「ワタシワタシ詐欺っ!?」

閻魔『助手さん、聞こえてますか?』

助手「あ、はい」

閻魔『急ぎの用件ですので、手短に。
その付近で逃亡を謀っている悪霊がいます』

助手「悪霊…ッ!?」

閻魔『既に鬼を向かわせていますが、
遭遇したら無闇に捕まえようとせず、すぐに
報告して下さい』

助手「わ、解りました!」

閻魔『容姿は小さな女の子の様ですが、
人の魂と彷徨う霊魂を喰らっています。
十分に注意して下さい』

司会「私とキャラ被るよっ!?」

助手「解りました…!」

閻魔『くれぐれも、気をつけて下さい』ピッ

助手「悪霊…。司会さん…ー」

司会「ー全部無視された…」

助手「えっ、すいません。
別に良いかなと思いました」

司会「追い討ちっ!?」
210: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 11:20:53 ID:9tzrAGDv/E
助手「司会さん、悪霊を探しましょう」

司会「……。」

助手「司会さん…?」

司会「…私達は従来の役割に徹するよ。
悪霊は鬼や閻魔ちゃんに任せる」

助手「悠長な事を言ってる場合ですか!?
悪霊は鬼の手を逃れています! 急がないと
次々犠牲者が増えてしまいます!」

司会「助手ちゃん、気持ちは解るよ。
でも、相手は既に完全な悪霊。
私達がどうにか出来る相手じゃないよ」

助手「…ッ!」

司会「見つけ次第、増援を呼ぶ事は可能。
でも、私達が自ら探す必要はないよ」

助手「…見損ないました、司会さん…!
私は貴方が何と言おうと、悪霊を探します」ダッ

司会「……。」

211: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 11:36:20 ID:9tzrAGDv/E
司会「…助手ちゃんもアツいね〜。
助手ちゃんには悪いけど、危険過ぎる」

司会「アンタみたいのが相手じゃ、ね」クルッ

少女「…気付いてたの?」クスクス

司会「悪霊の気配にはちょっと敏感なの」

少女「…ただの霊でもない、人でもない…。
美味しそうなニオイがする…」ニタァ

司会「相手が悪いんじゃない?」スッ

少女「…私を止めるつもり?」

司会「私一人じゃ、多分無理だよねぇ。
でも、あの子に手を出させる訳にもいかないし、
やっぱり頑張ってみよっかな」

少女「…解った…」

司会「……。」

少女「美味しいニオイ、アナタじゃない。
もう一人の女…」ニタァ

司会「ーッ! 消えた…ッ!」キョロキョロ

司会「助手ちゃんが危ない…!」
212: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 11:56:54 ID:9tzrAGDv/E
司会「もしもし!?」

閻魔『見つけましたか?』

司会「監視班に今私が接触してた霊魂の
情報を急いで追跡させてっ!」

閻魔『既に手配済みです。貴方が通話状態に
してくれていたおかげで、特定出来そうです』

司会「それと、助手ちゃんの位置も教えて!
合流しないと、危険過ぎる!」

閻魔『解りました。すぐに監視班から連絡させます。
司会さんは暫くその場で待機を』

司会「あの子は私の助手! 私が守る!
閻魔ちゃん、私の性格解ってるでしょ?」

閻魔『…やれやれ、解ってますよ。
では、情報を送らせるので待っていて下さい』

ピッ

司会「…手汗…」

司会「あの悪霊の怨念、痛々しかった…。
助手ちゃんに追い付かれる前に、合流しなきゃ…」
213: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 12:07:36 ID:9tzrAGDv/E
助手「…霊さん、何処に…」キョロキョロ

助手「気配もないなんて…」

助手「…司会さんも、あんな事言うなんて…」

司会「助手ちゃん、探したよ〜」タッタッタッ

助手「司会さん…」

司会「良かった、まだ悪霊は来てないね」

助手「悪霊? いたんですか?」

司会「うん、さっき接触したけど逃げられて…。
助手ちゃんが心配だったから、探したよ〜」

助手「すいません…、司会さん。
私の身勝手な行動で、逸れてしまって」

司会「良いの良いの、そんな事」

助手「司会さん…」

司会「……。」
214: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 12:14:44 ID:9tzrAGDv/E
司会「それにしても、何でこんな所に?」

助手「悪霊の存在が近くにあるのなら、
霊さんが狙われる可能性もあるのではと
思ったのですが、霊さんが見当たらなくて」

司会「…そうだね。確かにいないね〜…」

助手「何もなければ良いんですが…」

司会「霊は人のいない静かで暗い場所を好む。
この辺りなら、あの裏山あたりかな」

助手「行ってみましょう」

司会「うん」
215: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 12:40:02 ID:r643zui1Us
つまんね
216: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:13:58 ID:9tzrAGDv/E
ー裏山ー

助手「確かに不気味な雰囲気が漂ってますね」

司会「……。」

助手「司会さん?」

司会「…ん?」

助手「随分周囲を気にしてる様ですけど、
どうかされたんですか?」

司会「悪霊が隠れてるかもしれないから、
注意しなくちゃなぁって思って」

助手「閻魔様は少女の霊と仰ってましたけど…」

司会「…閻魔…」ボソ

助手「どうしたんです?」

司会「…閻魔様が動いてるなら安心だね」

助手「…そう、ですね」

司会「どうしたの?」ニコ

助手「いえ、何でもありません」
217: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:23:53 ID:9tzrAGDv/E
助手「…司会さん。帰ったら司会さんの
お母様の手作りご飯が食べたいですね」

司会「うん。食べたいね〜」

助手「シチューが私は一番好きですけど、
司会さんは何が食べたいです?」

司会「ん〜、私もシチューかなぁ」

助手「そうですか…」クルッ

助手「あなたは誰ですか?」

司会「…え…、何言ってるの?」

助手「姿は誤魔化せても、ボロはすぐ出ます」

司会「……。」

助手「質問を変えましょう。
何故司会さんの姿を真似て、私をここまで
連れ出したんですか?」

司会「…やっぱりバレちゃうね」クスクス
218: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:27:00 ID:9tzrAGDv/E

昨日更新終了宣言忘れてしまってました…。

とりあえず本日はここまでにします〜。
読んで頂いた方々、有難う御座いますー!

また明日更新しまーす。
219: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:29:25 ID:9tzrAGDv/E
>>215さん

お目汚しになってしまった様で
申し訳ありません…。

精進出来る様、頑張ります〜。
220: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 14:26:19 ID:DhHi/SvmWo
俺個人の意見だけど面白いよ。
どうせろくに読んで無くて何処がつまんないのか書いてなくてただSSを見つけてはつまんないを連投してそうな野郎の事、何か気にする必要無いですよ。
以上暇人の戯れ言でした。
221: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 14:48:39 ID:uvoYi3UJbI
更新乙です〜。
こちらも楽しく読ませて頂いてますよ。
つまんないヒトコト野郎なんか気にせず、続けてくださいね。
222: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 17:49:00 ID:9tzrAGDv/E
>>220さん
>>221さん

温かい御言葉有難う御座います〜!

何にしても、読んで楽しんで頂ければ、
書き手として嬉しく思っております。

これからもこまめに更新する予定ですので、
暇潰し程度に読んでやって頂ければ嬉しいです…w
223: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 18:28:26 ID:qbNEzc/Y0g
>>220-221
224: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 18:30:58 ID:XW1PCQ3Slw
>>220-221
典型的信者wwwwwwwwww
225: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 19:36:54 ID:9tzrAGDv/E
時間が出来たのでちょっと投下〜。


少女「あ〜ぁ、思ったより早く気付いたね」クスクス

助手「えぇ。おかしな所があったので、
幾つかカマをかけさせてもらいました」

少女「へぇ…。どんな?」

助手「まず第一に、ここが怪しいと匂わせ、
行きましょうと言った私の言葉に賛同した点」

助手「司会さんは私を連れて行く筈ありません。
さっきもそれで言い合いになりましたしね」

少女「……。」

助手「次に、司会さんにお母さんはいません。
シチューなんてただの私のでまかせです」

少女「…それが決め手だったのね」

助手「いえ、違います。
もっと決定的な違いがあるんです」

少女「決定的な…?」

助手「司会さんがボケずに普通に話せるのは、
長くても2レス続くか続かないか程度です!」ドーン

少女「…は?」

助手「つまり、貴方は真面目過ぎたんですよ。
司会さんと違って、ね!」ドドーン

少女「…むしろ心配になるわ、本人」

ーー

司会「っくしょーい!」

『随分豪快なくしゃみですね』

司会「助手ちゃんが呼んでる…ッ!」
226: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 19:43:03 ID:9tzrAGDv/E
司会「でも、助手ちゃんを狙った理由って、
何だと思う?」

『純粋に、司会さんより綺麗な魂だかー』

司会「ーあ、裏山発見!」

『……。…純粋にー』

司会「ー暗くて前が見えないよ〜」ガサガサ

『…助手さんは人間の霊魂でありながら天国に
いますからね…。何か違いがあるのでは?』

司会「成る程〜!」

『…(…コイツ、解ってて遮ってたな…)』イラァ
227: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:08:33 ID:9tzrAGDv/E
少女「フフ…」クスクス

助手「何が可笑しいんです?」

少女「バレちゃったのは残念だけど、
もうそんな事どうでも良いの…」

助手「そうでしょうね。
霊魂を喰らう貴方の目的は、騙す事ではない」

少女「そうよ。解っているのに、随分冷静ね」

助手「えぇ。私の目的は果たしました」

少女「目的?」

助手「立ち止まりさえすれば、司会さんは
私の細かい位置を特定出来ますから」クス

少女「…ッ!」

司会「みーつっけた〜」

少女「…お前…!」

228: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 21:17:01 ID:DhHi/SvmWo
>>223>>224
それでは、貴様等は貴様等にとって何か面白いアニメ、バラエティー、ニュース、その他諸々のTV番組を他人が「何あれチョーつまんないんですけど。」と言ったら貴様等はつまらないという意見を反論もせずに聞き入れるのだな?
好きな芸能人、好きなキャラが「何あれチョーキモイんだけど」とか言ってても、貴様等はキモイという意見を反論もせずに受け入れるのだな?
俺は、つまらないとだけしか書いてない奴に向かって、個人的な意見と何処がつまらないのか書いてみろと書き込んだだけだ。つまらない、という意見の感想と「俺は面白い」という意見を書いてるだけだ。SSで面白いと書いて何が悪い?
とまぁ以上が俺のマジレスだぜ!という事でマジレスと長文失礼しました。これ以上意見があるなら喧嘩スレに行ってください。
>>1さん、その他皆様大変申し訳ありませんでした。
229: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:17:41 ID:9tzrAGDv/E
少女「…まさか場所を調べられるなんて、
思いもしなかったわ…」クスクス

司会「…大人しく捕まりなよ。
出来れば手荒な真似はしたくないの」

少女「…ハッ、見た所たいした力もないのに、
随分強気な発言じゃないの?」

少女「良い事教えたげる。悪霊と呼ばれる私は、
霊魂を喰らう。霊魂を喰らって、力にするの」

助手「…喰らって力に…ッ!?」

少女「フフフ、そうよ。今の私は鬼よりも強い。
そして鬼と違ってそれを隠せる! 甘いわね!
追い詰められたのはアナタ達よッ!」クワッ

司会「…あ、終わった?」モグモグ

助手・少女「「えっ…」」
230: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:29:48 ID:9tzrAGDv/E
司会「じゃ、あとよろしく〜」ポチッ

「ーやれやれ、わざわざ私がですか…」モクモク

助手「え、閻魔様…っ!?」

少女「閻魔だと…?」ピクッ

閻魔「…低俗な悪霊風情が。
鬼よりも強く賢いんですって?」

少女「そ、そうだ! 閻魔が相手だからってー」

閻魔「ーすいませんが、仕事が残ってます。
御託は結構ですので、さっさと逃げるなり戦うなり、
降伏するなりしてもらえますか?」

少女「だ、だったら逃げー」

閻魔「ーれると、思ってるんですか?」ゴンッ

助手「…一発…」

司会「…あのトゲ付きの金棒、痛そう…」

閻魔「…やれやれ。コレは私が連れて帰ります」

司会「い、イタズラする気っ!?」

閻魔「殴りますよ?」

司会「ごめんなさい」


231: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:49:07 ID:9tzrAGDv/E


今度こそ本日の更新ストップします〜。
読んで頂いた方々、有難う御座いました〜!


>>228さん
いえいえ、私についてはお気になさらず〜。
ただ、出来ればあまり気にせず、
ゴタゴタなく終わってくれれば幸いです…。
232: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 22:48:27 ID:GF21lHkHV.
>>228
自分のレスも読み返せない馬鹿は黙ってろwwwwwww
233: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 16:18:45 ID:9tzrAGDv/E
助手「あの、司会さん…」

司会「ほいほい?」

助手「喰われた霊魂は、どうなるんですか?」

司会「ん〜、どうにか出来るんじゃないかな?」

司会「閻魔ちゃん、そこんとこどうなの?」

閻魔「吐き出させるので心配無用です。
その方法も二種類ありますが…」

司会「二種類?」

閻魔「はい。通常、悪霊相手なので苛烈な
方法になりますので、好奇心で見る様なものでは
ないと思いますが」

司会「え、何それ見たい」

助手「気になりますね、閻魔様が濁すなんて」

閻魔「解りました」スッ

ードゴッ!

少女「う…おぇぇ…」オボロロロ

司会「腹パン…」

助手「…出て来ましたね…」

閻魔「もう一つは特殊な薬剤を飲ませて
激痛と共に下からー」

助手「ーもう結構です」
234: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 16:24:59 ID:9tzrAGDv/E
助手「し、司会さん! これ!」

司会「あ、霊ちゃんだ」

霊「う…う…ん?」

閻魔「喰われてたんですね」

霊「あ、あれ? 私助かったんですかっ!?」

司会「良かったね」

助手「無事で何よりです」

霊「こ、怖かったです〜ー」ダッ

司会「……。」スッ
助手「……。」スッ

霊「な、何で感動の再会で抱きつこうとしてるのに逃げるんですかっ!?」

司会「え?」

助手「そ、それは…その…」

閻魔「汚いからです」

霊「初対面で酷い人ですね!?」Σ
235: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 16:31:29 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「…で、自殺者の霊ですね」

霊「な、何故それを…」

司会「閻魔ちゃん、自殺者は地獄行き?」

霊「閻魔…? この方が?」

助手「はい、閻魔様です」

霊「……。」

閻魔「一概には言えませんが、事情などにもよりますね」

司会「おぉ! 違いの分かる男!」

助手「使い方がおかしいです」

司会「良かったね、霊ちゃん…って…」

霊「……。」

司会「口開けて固まってるよ?」ツンツン

助手「閻魔様に驚いたみたいですね」
236: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 17:54:10 ID:9tzrAGDv/E
霊「はっ! 思わず何処かへ旅立ってました…」

司会「あ、帰ってきた」

霊「イケメン閻魔様は何処にっ!?」

司会「イケ…」
助手「メン…?」

霊「あんな方がいるなら、こうしてはいられません…」スッ

司会「どうしたの?」

霊「天国に行きます!」

司会「え、仕返しはっ!?」

霊「過去の事より、今のイケメンです!」


237: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 17:55:24 ID:9tzrAGDv/E
助手「…司会さん、これはむしろ都合が良いのでは…?」ボソ

司会「…そうだね…」ボソボソ

司会「じゃ、私達はあと数日間はいなきゃだし、
霊ちゃん先に行っててもらおっか」ゴソゴソ

ガラガラガラガラ

助手「…何ですか、その大砲」

司会「天国まで一っ飛びする道具だよ〜」

助手「……。」ゴクリ

霊「あ、あの…、司会さん達と一緒でも、
全っ然構いませんけど!?」

司会「…乗れ」

霊「は、はいっ」Σ

司会「さぁて、初実践だなぁ〜♪」

助手「えっ」

霊「えっ、ちょ、やっぱり私ー」

司会「た〜まやー」ポチッ

ドォーン

霊「きゃああぁぁぁ…ー」キラーン

司会「……。」

助手「……。」

司会「…助手ちゃん、帰りなんだけどー」

助手「ー結構です」
238: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 18:04:04 ID:9tzrAGDv/E
司会「ーって事で、閻魔ちゃんを追わせたから、
そっち行ったらよろしく〜」

閻魔『…解りました』ハァ…

司会「溜息つく事ないでしょー!
霊ちゃんが放心してる間に帰っちゃったから、
止む無くアイテムを…」

閻魔『楽しかったですか?』

司会「うん♪」

司会「…今のナシで」

閻魔『…とりあえず解りました』

ピッ

司会「…さすが閻魔ちゃん…。
誘導尋問のプロフェッショナルだったよ…」ゴクリ

助手「……。」
239: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 18:39:30 ID:9tzrAGDv/E
ー数日後ー

司会「いや〜、人間界も楽しかったねぇ〜」

助手「あまり良い思い出はありませんけど…」

司会「悪霊の件とか?」

助手「それからの話しですっ!」

司会「…何かあったっけ?」

助手「…精霊馬を乗れるか乗れないかで
試すと言い張ってみたり…」

司会「茄子ならいけると思ったんだよね〜」

助手「大砲を使いたいが為に家族の元に戻った霊を
地縛霊扱いして送り返して閻魔様に怒られたり…」

司会「閻魔ちゃん怖かったぁ…」

助手「あまりに失敗続きで、ボーナスカット。
暫くは転生ルーレットに戻れと…」

司会「まぁ私達の仕事の本業だし?」

助手「本業そっちのけにし過ぎましたね」

司会「ま、お茶の間の皆さんも待ってるからね」

助手「随分懐かしい設定引っ張ってきましたね」
240: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 18:57:17 ID:9tzrAGDv/E


本日の更新はこれにて終了です〜。
御盆編も終わり、予定ではこのまま終盤へ
突入する予定です。

読んで下さっている方々、有難う御座いますー。

241: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/24(金) 18:37:16 ID:9tzrAGDv/E
司会「ただいま〜」

助手「お帰りなさい。一体何だったんです?
急に神様から呼び出されるだなんて」

司会「…え、あぁっとね。
人間界での土産話を聞かせてくれって」

助手「暇潰しですか…」ハァ

司会「敬老の精神で何とか耐えるしかないねっ」

助手「それにしても、わざわざ呼び出すなんて。
いつもなら自分から足を運ぶ方ですのに…」

司会「……。」

助手「司会さん…?」

司会「……。」
242: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/24(金) 18:44:47 ID:9tzrAGDv/E
コンコン

閻魔「どうぞ」

助手「失礼します」ガチャ

閻魔「おや、助手さん。どうしたんですか?」

助手「閻魔様、司会さんがおかしいんです…」

閻魔「…おかしいのは前からだと思いますが…、
そういう意味ではなさそうですね…」

助手「何を聞いても上の空で、
何かをずっと考え込んでいる様なんです…」

閻魔「何かをずっと…?
ちなみに、それはいつからですか?」

助手「天国へと帰って来てすぐ、
神様に呼ばれて行った日から続いてます…」

閻魔「…成る程、どうやらあのジジイ…、
もとい、ジジイ…」

閻魔「神様が一枚噛んでいそうですね」

助手「…(あの言い間違え、絶対ワザとだ…)」
243: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 04:19:17 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「やれやれ…。では私の方で少し探りを入れてみましょうか」

助手「え…、協力して頂けるんですか?」

閻魔「えぇ。今からジジイ…に会いに行く用事もありますから」

助手「有難う御座います(…遂に訂正しなくなった…)」

閻魔「さて、何を企んでいるのやら…」

244: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 04:28:16 ID:9tzrAGDv/E
コンコン

閻魔「失礼します」ガチャ

神様「…閻魔か」

閻魔「どうしたんです? いつになく真剣な眼差しと面持ちですけど」

神様「…うむ。少々厳しい決断をした後でのぅ…」

閻魔「…厳しい決断、ですか?」

神様「…のう、閻魔」

閻魔「はい」

神様「…刻限が迫っておるのじゃ」

閻魔「…ッ! そうですか…」

閻魔「ご愁傷様です。安らかにー」

神様「ーワシの寿命じゃないわい! そもそもワシは死なん!」

閻魔「…えぇ、そうでしたね」チッ
245: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 04:37:45 ID:9tzrAGDv/E
神様「よもや本当に解っておらん訳ではなかろう」

閻魔「…早いものですね。今日ですか」

閻魔「あの前代未聞の騒動に、
漸く終止符を打つ形になる訳ですね」

神様「…そうじゃ。
恐らくもうすぐ、司会も動き出す頃かのう」

神様「…ワシは間違っておるのかの…」

閻魔「…神様。あの時、司会さんも今日と言う日が来る事は既に解っていた筈です」

神様「そうじゃな…」

246: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 15:33:25 ID:9tzrAGDv/E
助手「…どうしたんでしょう? 今日は誰も来ませんね」

司会「…さ、始めよっか」

助手「……? ですが、まだ誰も…ー」

司会「ーもう、いるよ」

助手「…え…?」

司会「…助手ちゃん、そこの椅子に座って」

助手「ど、どういう事ですか? いくら暇とは言っても、この椅子は転生者の座る椅子ですよ?」

司会「……助手ちゃん、転生のシステムは解ってるよね?」

助手「し、司会さん…?」

司会「…生前の歴史を振り返ってー」

助手「ー司会さんっ!」

司会「…ッ! …助手ちゃん、座って…ッ」グッ
247: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:18:57 ID:9tzrAGDv/E
助手「…私が転生…するんですか…?」

司会「……。」コクリ

助手「…何でですか…っ!? まだ私は…ー」

神様「ワシが決めたんじゃよ」スッ

助手「神様…っ!?」

神様「お主を司会の下に預かる時、ワシは司会に魂の刻限の話しをした」

助手「魂の刻限…?」

司会「…転生しないままの魂は、天国に居続けれない」

司会「転生するか、消滅するかしか…選択肢はない…」

助手「で、でも! それなら司会さんもー」

司会「ー私は、もう人間に転生は出来ない。助手ちゃんとは違うの…」

助手「……ッ」

神様「そしてもう、お主に残された時間はない。転生をせねば、消え去るのみになってしもうた」
248: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:29:49 ID:9tzrAGDv/E
助手「…嫌です…。 転生するぐらいなら、消滅します…」

司会「…ダメだよ」

助手「忘れたんですかっ!? 私は生前、親に殺された! なのに、人間になんか…もう…!」

司会「…助手ちゃんはここに来て、色々な人を見て来たよね…」

助手「…え…」

司会「そういう人達を見ながら、助手ちゃんは何を感じた?」

助手「…ッ、それは…」

司会「…ここに来たばかりの頃と、今の助手ちゃんは違う…」

司会「今の助手ちゃんの魂なら、次の人生は絶対輝かしくなる。 だから私は、笑顔で見送るって決めた…!」

助手「…そんな事言いながら、もう泣いてるじゃないですか…ッ!」
249: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:35:28 ID:9tzrAGDv/E


短いですが、本日はここまでにします〜。

このまま終わりに向かう予定ですので、
地文書きを増やす形になりますので、ちょっと雰囲気変わるかもしれません。

読んで頂いた方々、有難う御座います〜。
250: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 02:47:14 ID:9tzrAGDv/E
助手「…少し、考えさせて下さい…ッ!」ダッ

司会「……うっ…ううぅぅ…」ボロボロ

神様「…(…司会、助手。奇縁によって出会った二人じゃと言うに、繋がりは深い…)」

司会「…うぅ…ッ、ひっく…ッ」

神様「…(…司会があそこまで泣く姿を、今日までに幾度見た事かのぅ…)」スッ

神様「…(…声をかけた所で、どうにかしてやれる術もなく、ただ傍に居る事しか出来ぬ…)」

神様「…(…無力なモンじゃ…ッ!)」ワナワナ

閻魔「追いなさい、司会さん」スッ

神様「…ッ、閻魔…」
251: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 03:00:25 ID:9tzrAGDv/E
司会「…閻魔ちゃん…」

閻魔「やれやれ、神様がいると言うにも関わらず、一切解決してないとは…」ハァ

神様「ワシのせいっ!?」Σ

閻魔「こうしてる間にも、時は流れ続けます」

司会「うるさい…ッ! 閻魔ちゃんは悲しくないからそんな事言えるんだよッ!」

司会「助手ちゃんを私が預かるって決めた時も…ッ!」

司会「あの子がいなくなって、清々するとでもー」

閻魔「ーいい加減になさい!」

司会「〜ッ!」ビクッ

閻魔「…貴方が私の心をどう推測しようと勝手です」

神様「…閻魔…!」

閻魔「貴方に嫌われようと、私は何も思いません。助手さんがいなくなろうと、私は寂しくありません」

司会「ーな…ッ」

閻魔「ですが、貴方の今のやり方は不愉快極まりない!」

司会「え…」
252: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:28:16 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「精一杯、自分の気持ちを伝えたと、そう言えますか!?」

司会「ーッ」ハッ

閻魔「…その様子では、それすらも出来ていない様ですね…」

閻魔「貴方はいつから、そんなに有能になったつもりですか? 頭で理解していれば、納得せずとも仕事に徹するとでも言うつもりですか?」

司会「〜ッ!」

閻魔「少なくとも、私が知る貴方はそんな小手先の利口さを扱う程、賢くないですね」

司会「……。」

閻魔「不器用で強情で、周りを巻き込んででも気持ちを優先してきた貴方らしくもない」

神様「閻魔、司会は…ー」

閻魔「
253: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:34:31 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「もう二度と会えないかもしれないんですよ…、司会さん」

司会「…行かなきゃ…」ダッ

閻魔「……。」

司会「閻魔ちゃん」ピタッ

閻魔「はい?」

司会「…なかなかクサかっー」

閻魔「ーさっさと行きやがれ、小娘」

司会「ひぃっ」ダッ

閻魔「…まったく…って」

神様「……。」ズーン

閻魔「…何をイジけ顔で落ち込んでるんですか…」

神様「…良い所持って行かれたわい…」

閻魔「……。」
254: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:59:25 ID:9tzrAGDv/E
司会「はぁ、はぁ…」

助手「…司会さん…」

司会「…離れるなんて…嫌だ…ッ!」

助手「ーッ!」

司会「でも…、今我慢すれば…! またここで会える筈だから…!」ぶわっ

司会「今の気持ちを我慢ずれば! まだ会えるがらっ!」ズビッ

助手「…司会さん…」ウルウル

司会「ひっく…スズッ」

助手「もう…、鼻ぐらいかんで下さい…」スッ

司会「うっ…うえぇ〜ん…」だきっ

助手「……。」ぽろぽろ
255: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 14:15:33 ID:9tzrAGDv/E
どれだけ泣いた?

確かめる様に司会と助手が互いの顔を見つめ、思わずプっと笑いを零す。

「司会さん、グシャグシャですよ、顔…」

「そういう助手ちゃんこそ…」

互いに表情はグシャグシャだ。涙で強張った頬も、腫れてしまいそうな目の周りも、そんな顔で涙も乾かない内に生まれた笑顔も。

「…私の次の人生は、どういう人生になるんでしょうか…」

不意に助手がそう告げた言葉を、司会は確かめる様に助手の顔を見つめた。

「…助手ちゃん…」

256: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 01:54:32 ID:9tzrAGDv/E
助手「私、転生します…」

司会「…うん」

助手「でも、人間かどうかは解らないんですよね」

神様「人間じゃ」

助手「か、神様…」

閻魔「ここでの仕事ぶりへの評価だけでも、得点基準は満たしますからね」

司会「二人共、追ってきてくれてたんだね」

助手「…はい…」

神様「…最期の挨拶をする時間じゃな…」

閻魔「…では、助手さん。お元気で」

神様「さらばじゃ、助手」

助手「…はい…! お世話になりました…!」
257: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:01:32 ID:9tzrAGDv/E
司会「…助手ちゃん、楽しかったよ」

助手「…私もです…」

司会「次会う時は、私もナイスバディに…」

助手「似合いませんよ」クス

司会「そうかなぁ?」

助手「…司会さん、有難う御座いました」

司会「ん?」

助手「司会さんと過ごした時間は、私を変えてくれましたから…」

司会「…私も、だよ」ボソ

助手「え?」

司会「…ううん、何でもない。何年後になるか解らないけど、また会えるまで待ってるよ」

助手「…はい…!」

司会「死亡待ちだね!」

助手「非常に聞こえが悪いですね」
258: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:16:25 ID:9tzrAGDv/E
「…時間だね」
司会が助手の身体を見つめる。金色に輝く光の粒がふわふわと助手の身体から舞い上がる。

「…最期に1つだけ、聞かせて下さい」

「ん?」

「次ここで会える時、私の今の記憶はあるんでしょうか?」

「…解らない…。前例がないから…」
司会が俯きながら答える姿を見て、助手は司会の手を取り、ギュッと握った。

「絶対、忘れません…! もし忘れてたら、思い出してみせます…!」

「…うん…!」

泣くだけ泣いた後なのに、二人の頬をまた涙が伝う。

「じゃあ、またね」

「はい…。また…」

助手が小さく返事をすると、身体から舞い上がる金色の粒が弾ける様に一斉に宙へと舞い、助手の姿は消え去った。

「……。」

司会はついさっきまで助手に握り締められた手を、再び自分の胸の前で強く握って目を閉じた。

まるで祈る様な姿でそのまま膝をつき、司会は暫くその場から動こうとしなかった…ー。
259: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:22:59 ID:9tzrAGDv/E

----時は流れ----。

司会「ふわぁー…っ」

閻魔「退屈そうですね」

司会「あれ、閻魔ちゃん。どしたの?」

閻魔「ちょっとジジイに呼ばれまして、ついでに寄ってみただけですよ」

司会「労務に勤しむ私の姿を見に来たの?」

閻魔「あくびをして大口開いてる姿しか見れませんでしたが」

司会「そこに萌えた、と!?」クワッ

閻魔「いえ、それはないですね」

司会「ですよねー」
260: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:26:40 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「では、仕事に戻ります」

司会「ありゃ、本当に寄っただけ?」

閻魔「えぇ。ちょうど来客の様ですしね」

司会「あ、本当だ」

司会「そこの台に立って下さい〜」

「はい」
261: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:31:36 ID:9tzrAGDv/E
司会「さぁ、お茶の間の皆様お待たせしましたっ!」

「え…、お茶の間って…」

司会「あはは、良いから良いから♪」

司会「転生ルーレットのお時間ですっ」

「……フフ」

司会「おぉ、思わず私のファンに…ー」

「ーまだその設定を引っ張ってるんですか?」クス

司会「古き良き文化だよっ!」

司会「って…ー」

「変わってないですね…」

司会「…え…?」
262: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:41:34 ID:9tzrAGDv/E
神様「ホッホッホッ、鈍いの、司会ー」

司会「ー唐突な登場禁止キーック!」ゲシッ

神様「ぐほぉぅ…ッ」

司会「あ、神様」

神様「……。」ピクピク

司会「どしたの?今仕事中なんだけど」

神様「悪気はないのかっ!? むしろ蹴りを入れた事すらなかったかの様に流す気かっ!?」

司会「ゴメンナサイデス」

神様「棒読みっ!」Σ

神様「…まったく…。サプライズするつもりがワシの扱いにサプライズさせられるわぃ…」パチン

もくもくもく…

司会「あ、女の子が煙に…」

「…鈍いですね、司会さん」

司会「…ッ!」

「お久しぶりです」

司会「……ッ」ウルウル

司会「…おかえり…!」
263: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:42:57 ID:9tzrAGDv/E



---FIN---



264: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:53:12 ID:9tzrAGDv/E

〜〜後書き〜〜

読んで下さった方々、有難う御座いました。1こと、怜司と申します。

何度かリアル事情によって更新を中断するなど、最期まで書き上がらずに消えていると思われていた当SSでしたが、保守して頂いていた為、こうして書き上げて終了を迎える事が出来ました。

支援頂いた方々や、密かに投票して頂けた方々のおかげで、ランク入りまでしてしまい(?)、嬉しい限りでした…。

今後もジャンル問わず色々と書いていくつもりですので、また見つけたら暇潰し程度に見てやって下さい!

改めて、読んで下さった皆様、
本当に有難う御座いました!


265: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 07:27:33 ID:38UXx9JzpU
乙カレー

面白かったよ
266: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 08:54:47 ID:DhHi/SvmWo
お疲れでした
ところで保管庫なの?
267: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 12:25:21 ID:9tzrAGDv/E
>>265さん

有難う御座います〜!


>>266さん

有難う御座います〜。
保管庫申請出す予定です〜。

268: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 21:25:12 ID:xGC0bxUzqs
完結お疲れ様でした
いやぁー、最後思わずうるっときてしまいました
ところで、今更なのですが、
|・∀・)oO(描いてもいいですか?)
269: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 22:09:07 ID:9tzrAGDv/E
>>268さん

読んで下さって有難う御座います〜!
いや、もう書いて頂けるなら、是非是非お願いします〜。
大歓迎です!

270: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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sage:


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うpろだ
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