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司会「転生ルーレットスタート!」
[8] -25 -50 

1: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/1/31(火) 17:32:38 ID:ZxmG2IZLfE
助手「今日は随分多いですねぇ」

係員「はい、並んで下さいね〜!」

司会「今日はどんな運命が決まるのかなぁ」wktk

助手「不謹慎極まりないですね」


246: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 15:33:25 ID:9tzrAGDv/E
助手「…どうしたんでしょう? 今日は誰も来ませんね」

司会「…さ、始めよっか」

助手「……? ですが、まだ誰も…ー」

司会「ーもう、いるよ」

助手「…え…?」

司会「…助手ちゃん、そこの椅子に座って」

助手「ど、どういう事ですか? いくら暇とは言っても、この椅子は転生者の座る椅子ですよ?」

司会「……助手ちゃん、転生のシステムは解ってるよね?」

助手「し、司会さん…?」

司会「…生前の歴史を振り返ってー」

助手「ー司会さんっ!」

司会「…ッ! …助手ちゃん、座って…ッ」グッ
247: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:18:57 ID:9tzrAGDv/E
助手「…私が転生…するんですか…?」

司会「……。」コクリ

助手「…何でですか…っ!? まだ私は…ー」

神様「ワシが決めたんじゃよ」スッ

助手「神様…っ!?」

神様「お主を司会の下に預かる時、ワシは司会に魂の刻限の話しをした」

助手「魂の刻限…?」

司会「…転生しないままの魂は、天国に居続けれない」

司会「転生するか、消滅するかしか…選択肢はない…」

助手「で、でも! それなら司会さんもー」

司会「ー私は、もう人間に転生は出来ない。助手ちゃんとは違うの…」

助手「……ッ」

神様「そしてもう、お主に残された時間はない。転生をせねば、消え去るのみになってしもうた」
248: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:29:49 ID:9tzrAGDv/E
助手「…嫌です…。 転生するぐらいなら、消滅します…」

司会「…ダメだよ」

助手「忘れたんですかっ!? 私は生前、親に殺された! なのに、人間になんか…もう…!」

司会「…助手ちゃんはここに来て、色々な人を見て来たよね…」

助手「…え…」

司会「そういう人達を見ながら、助手ちゃんは何を感じた?」

助手「…ッ、それは…」

司会「…ここに来たばかりの頃と、今の助手ちゃんは違う…」

司会「今の助手ちゃんの魂なら、次の人生は絶対輝かしくなる。 だから私は、笑顔で見送るって決めた…!」

助手「…そんな事言いながら、もう泣いてるじゃないですか…ッ!」
249: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:35:28 ID:9tzrAGDv/E


短いですが、本日はここまでにします〜。

このまま終わりに向かう予定ですので、
地文書きを増やす形になりますので、ちょっと雰囲気変わるかもしれません。

読んで頂いた方々、有難う御座います〜。
250: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 02:47:14 ID:9tzrAGDv/E
助手「…少し、考えさせて下さい…ッ!」ダッ

司会「……うっ…ううぅぅ…」ボロボロ

神様「…(…司会、助手。奇縁によって出会った二人じゃと言うに、繋がりは深い…)」

司会「…うぅ…ッ、ひっく…ッ」

神様「…(…司会があそこまで泣く姿を、今日までに幾度見た事かのぅ…)」スッ

神様「…(…声をかけた所で、どうにかしてやれる術もなく、ただ傍に居る事しか出来ぬ…)」

神様「…(…無力なモンじゃ…ッ!)」ワナワナ

閻魔「追いなさい、司会さん」スッ

神様「…ッ、閻魔…」
251: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 03:00:25 ID:9tzrAGDv/E
司会「…閻魔ちゃん…」

閻魔「やれやれ、神様がいると言うにも関わらず、一切解決してないとは…」ハァ

神様「ワシのせいっ!?」Σ

閻魔「こうしてる間にも、時は流れ続けます」

司会「うるさい…ッ! 閻魔ちゃんは悲しくないからそんな事言えるんだよッ!」

司会「助手ちゃんを私が預かるって決めた時も…ッ!」

司会「あの子がいなくなって、清々するとでもー」

閻魔「ーいい加減になさい!」

司会「〜ッ!」ビクッ

閻魔「…貴方が私の心をどう推測しようと勝手です」

神様「…閻魔…!」

閻魔「貴方に嫌われようと、私は何も思いません。助手さんがいなくなろうと、私は寂しくありません」

司会「ーな…ッ」

閻魔「ですが、貴方の今のやり方は不愉快極まりない!」

司会「え…」
252: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:28:16 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「精一杯、自分の気持ちを伝えたと、そう言えますか!?」

司会「ーッ」ハッ

閻魔「…その様子では、それすらも出来ていない様ですね…」

閻魔「貴方はいつから、そんなに有能になったつもりですか? 頭で理解していれば、納得せずとも仕事に徹するとでも言うつもりですか?」

司会「〜ッ!」

閻魔「少なくとも、私が知る貴方はそんな小手先の利口さを扱う程、賢くないですね」

司会「……。」

閻魔「不器用で強情で、周りを巻き込んででも気持ちを優先してきた貴方らしくもない」

神様「閻魔、司会は…ー」

閻魔「
253: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:34:31 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「もう二度と会えないかもしれないんですよ…、司会さん」

司会「…行かなきゃ…」ダッ

閻魔「……。」

司会「閻魔ちゃん」ピタッ

閻魔「はい?」

司会「…なかなかクサかっー」

閻魔「ーさっさと行きやがれ、小娘」

司会「ひぃっ」ダッ

閻魔「…まったく…って」

神様「……。」ズーン

閻魔「…何をイジけ顔で落ち込んでるんですか…」

神様「…良い所持って行かれたわい…」

閻魔「……。」
254: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:59:25 ID:9tzrAGDv/E
司会「はぁ、はぁ…」

助手「…司会さん…」

司会「…離れるなんて…嫌だ…ッ!」

助手「ーッ!」

司会「でも…、今我慢すれば…! またここで会える筈だから…!」ぶわっ

司会「今の気持ちを我慢ずれば! まだ会えるがらっ!」ズビッ

助手「…司会さん…」ウルウル

司会「ひっく…スズッ」

助手「もう…、鼻ぐらいかんで下さい…」スッ

司会「うっ…うえぇ〜ん…」だきっ

助手「……。」ぽろぽろ
255: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 14:15:33 ID:9tzrAGDv/E
どれだけ泣いた?

確かめる様に司会と助手が互いの顔を見つめ、思わずプっと笑いを零す。

「司会さん、グシャグシャですよ、顔…」

「そういう助手ちゃんこそ…」

互いに表情はグシャグシャだ。涙で強張った頬も、腫れてしまいそうな目の周りも、そんな顔で涙も乾かない内に生まれた笑顔も。

「…私の次の人生は、どういう人生になるんでしょうか…」

不意に助手がそう告げた言葉を、司会は確かめる様に助手の顔を見つめた。

「…助手ちゃん…」

256: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 01:54:32 ID:9tzrAGDv/E
助手「私、転生します…」

司会「…うん」

助手「でも、人間かどうかは解らないんですよね」

神様「人間じゃ」

助手「か、神様…」

閻魔「ここでの仕事ぶりへの評価だけでも、得点基準は満たしますからね」

司会「二人共、追ってきてくれてたんだね」

助手「…はい…」

神様「…最期の挨拶をする時間じゃな…」

閻魔「…では、助手さん。お元気で」

神様「さらばじゃ、助手」

助手「…はい…! お世話になりました…!」
257: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:01:32 ID:9tzrAGDv/E
司会「…助手ちゃん、楽しかったよ」

助手「…私もです…」

司会「次会う時は、私もナイスバディに…」

助手「似合いませんよ」クス

司会「そうかなぁ?」

助手「…司会さん、有難う御座いました」

司会「ん?」

助手「司会さんと過ごした時間は、私を変えてくれましたから…」

司会「…私も、だよ」ボソ

助手「え?」

司会「…ううん、何でもない。何年後になるか解らないけど、また会えるまで待ってるよ」

助手「…はい…!」

司会「死亡待ちだね!」

助手「非常に聞こえが悪いですね」
258: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:16:25 ID:9tzrAGDv/E
「…時間だね」
司会が助手の身体を見つめる。金色に輝く光の粒がふわふわと助手の身体から舞い上がる。

「…最期に1つだけ、聞かせて下さい」

「ん?」

「次ここで会える時、私の今の記憶はあるんでしょうか?」

「…解らない…。前例がないから…」
司会が俯きながら答える姿を見て、助手は司会の手を取り、ギュッと握った。

「絶対、忘れません…! もし忘れてたら、思い出してみせます…!」

「…うん…!」

泣くだけ泣いた後なのに、二人の頬をまた涙が伝う。

「じゃあ、またね」

「はい…。また…」

助手が小さく返事をすると、身体から舞い上がる金色の粒が弾ける様に一斉に宙へと舞い、助手の姿は消え去った。

「……。」

司会はついさっきまで助手に握り締められた手を、再び自分の胸の前で強く握って目を閉じた。

まるで祈る様な姿でそのまま膝をつき、司会は暫くその場から動こうとしなかった…ー。
259: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:22:59 ID:9tzrAGDv/E

----時は流れ----。

司会「ふわぁー…っ」

閻魔「退屈そうですね」

司会「あれ、閻魔ちゃん。どしたの?」

閻魔「ちょっとジジイに呼ばれまして、ついでに寄ってみただけですよ」

司会「労務に勤しむ私の姿を見に来たの?」

閻魔「あくびをして大口開いてる姿しか見れませんでしたが」

司会「そこに萌えた、と!?」クワッ

閻魔「いえ、それはないですね」

司会「ですよねー」
260: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:26:40 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「では、仕事に戻ります」

司会「ありゃ、本当に寄っただけ?」

閻魔「えぇ。ちょうど来客の様ですしね」

司会「あ、本当だ」

司会「そこの台に立って下さい〜」

「はい」
261: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:31:36 ID:9tzrAGDv/E
司会「さぁ、お茶の間の皆様お待たせしましたっ!」

「え…、お茶の間って…」

司会「あはは、良いから良いから♪」

司会「転生ルーレットのお時間ですっ」

「……フフ」

司会「おぉ、思わず私のファンに…ー」

「ーまだその設定を引っ張ってるんですか?」クス

司会「古き良き文化だよっ!」

司会「って…ー」

「変わってないですね…」

司会「…え…?」
262: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:41:34 ID:9tzrAGDv/E
神様「ホッホッホッ、鈍いの、司会ー」

司会「ー唐突な登場禁止キーック!」ゲシッ

神様「ぐほぉぅ…ッ」

司会「あ、神様」

神様「……。」ピクピク

司会「どしたの?今仕事中なんだけど」

神様「悪気はないのかっ!? むしろ蹴りを入れた事すらなかったかの様に流す気かっ!?」

司会「ゴメンナサイデス」

神様「棒読みっ!」Σ

神様「…まったく…。サプライズするつもりがワシの扱いにサプライズさせられるわぃ…」パチン

もくもくもく…

司会「あ、女の子が煙に…」

「…鈍いですね、司会さん」

司会「…ッ!」

「お久しぶりです」

司会「……ッ」ウルウル

司会「…おかえり…!」
263: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:42:57 ID:9tzrAGDv/E



---FIN---



264: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:53:12 ID:9tzrAGDv/E

〜〜後書き〜〜

読んで下さった方々、有難う御座いました。1こと、怜司と申します。

何度かリアル事情によって更新を中断するなど、最期まで書き上がらずに消えていると思われていた当SSでしたが、保守して頂いていた為、こうして書き上げて終了を迎える事が出来ました。

支援頂いた方々や、密かに投票して頂けた方々のおかげで、ランク入りまでしてしまい(?)、嬉しい限りでした…。

今後もジャンル問わず色々と書いていくつもりですので、また見つけたら暇潰し程度に見てやって下さい!

改めて、読んで下さった皆様、
本当に有難う御座いました!


265: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 07:27:33 ID:38UXx9JzpU
乙カレー

面白かったよ
266: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 08:54:47 ID:DhHi/SvmWo
お疲れでした
ところで保管庫なの?
267: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 12:25:21 ID:9tzrAGDv/E
>>265さん

有難う御座います〜!


>>266さん

有難う御座います〜。
保管庫申請出す予定です〜。

268: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 21:25:12 ID:xGC0bxUzqs
完結お疲れ様でした
いやぁー、最後思わずうるっときてしまいました
ところで、今更なのですが、
|・∀・)oO(描いてもいいですか?)
269: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 22:09:07 ID:9tzrAGDv/E
>>268さん

読んで下さって有難う御座います〜!
いや、もう書いて頂けるなら、是非是非お願いします〜。
大歓迎です!

270: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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sage:


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