助手「今日は随分多いですねぇ」
係員「はい、並んで下さいね〜!」
司会「今日はどんな運命が決まるのかなぁ」wktk
助手「不謹慎極まりないですね」
196: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:06:37 ID:9tzrAGDv/E
霊「…オマエノセイデ…」
霊「コロシテヤル…ッ!」
司会「確保ぉっ!」バッ
助手「霊さん、辞めて下さい!」ガバッ
霊「ヤメロ…ッ! ハナセッ!」ジタバタ
助手「離しません!」グッ
霊「グッ…、ウッ…ううっ…」
助手「…どうにか落ち着いてくれた様ですね…」
霊「…何で止めるんですか…!?
私はこいつらにイジメられて…!」
助手「…とにかく、ここを出ましょう」スッ
司会「…(踊る大○査線風に言ったのに、
ツッコミがこない…)」
197: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:14:17 ID:9tzrAGDv/E
公園
司会「落ち着いた?」
助手「えぇ…。ですが、
何て声を掛けて良いものかと…」
司会「助手ちゃんはまだまだ甘いなぁ」スッ
司会「霊ちゃん」
霊「…司会さん」
司会「恨みたい? あの人を殺したい程?」
霊「…はい…。憎いです…」
司会「…じゃあさ、もう止めないよ」
助手「えっ」
霊「え…?」
司会「どうしたの? もう止めないよ?」
霊「…ッ…」
司会「…本当は、解ってるんでしょ?
あの人を恨んで殺しても、何も変わらない事」
霊「…はい…」
助手「司会さん…」
司会「でも、許したくないんだよね?」
霊「…はい……」
司会「じゃ、脅かす?」ニヤ
助手「えっ、台無し!?」
198: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:26:07 ID:9tzrAGDv/E
司会「イジメられたなら、お返ししようよ」
助手「た、焚き付けてどうするんですかっ!」
司会「えー…、だって悔しいじゃん」
助手「ですが、危害を加えたりしたら…」
司会「もっしもーし」
神様『おぉ、司会よ。順調かの?』
助手「まさかの神様に直談判…」
霊「かっ、神様っ!?」Σ
司会「あのね、イジメってどう思う?」
神様『何じゃいきなり。良い訳なかろう』
司会「じゃあ、仕返しして良いよね?」
神様『…憎しみは新たな憎しみしか生まぬ。
仕返しも許されぬ行為じゃ』
司会「…実は〜」かくかくしかじか
助手「…急に小声で聞こえなくなりましたね…」
霊「ど、どうしたんでしょうか…」
司会「って訳だから、良いでしょ?」
神様「しかしのぅ〜…」
司会「許可しなかったら……」ボソッ
神様『大いに仕返しアリじゃよ!』
助手「神公認!? 脅しましたっ!?」
199: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:30:19 ID:9tzrAGDv/E
司会「って事で、神様公認の仕返しでぇす♪」
神様『し、司会よ! 約束じゃぞっ!?
絶対に誰にもー』
ピッ
司会「……。」
助手「……。」
霊「……?」
司会「快くオーケーしてくれるなんて、
さすが神様だねっ♪」
助手「…(な、何のやり取りがあったのやら…)」
200: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:40:15 ID:9tzrAGDv/E
助手「それで、何をするんですか?」
司会「フフフ…、助手ちゃん。
夏の夜と言えば…?」
助手「……?」
霊「肝試し…?」
司会「霊ちゃん、正解!
って事で、死ぬ程怖い目に合わせますっ!」
助手「……。」
霊「わー…って、助手さん?」
助手「いえ、何でもありません」
助手「…(やってみたかっただけだろう、
なんて言えない…)」
助手「…(でも、それで少しでも霊さんの
怨念が晴れるなら、良いのかもしれませんね)」
助手「…(それが、本当の目的ですね)」
司会「フフフ、楽しくなってきた…♪」ボソ
助手「…(…そう思う事にしよう)」
201: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/20(月) 18:42:07 ID:9tzrAGDv/E
本日はここまでにしておきます〜。
有難う御座いました〜!
次回も明日更新予定です〜。
202: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 04:04:50 ID:9tzrAGDv/E
司会「と、言う訳で、
早速枕元に立って見下ろすとか?」
助手「金縛り付きですか?」
司会「勿論。ゆ〜っくり近付いて、
うわああぁぁ!って叫んだ所で眠らせるっ」
助手「ですが、やはり精神的に追い込むなら
連日続けたい所ですね…」
司会「連日?」
助手「ホラー映画のミソは、やはり徐々に
エスカレートする緊迫感です。単発的では
あまりに質素ではありませんか?」
司会「な、成る程…」
助手「それに、私達は動かなくてはなりません。
霊さん一人でやるなら、毎晩報告してもらう
必要が…ー」ブツブツ
司会「…(意外とノリノリだなぁ…)」
助手「ー聞いてますか?」
司会「えっ、聞いてるよっ」ビクッ
203: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 11:57:11 ID:9tzrAGDv/E
司会「じゃあ後は、霊ちゃん頑張ってっ!」
助手「えっ、見なくて良いんですか?」
霊「は、はいっ」
司会「ほらほら、私達は仕事に戻るよ」グイグイ
助手「え、あ、司会さんに言われるのは
遺憾ですけど」
司会「私だって真面目にやるよー…」
霊「…行っちゃった…」
204: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:05:59 ID:9tzrAGDv/E
司会「……。」ピタッ
助手「…やはり気になりますね」
司会「助手ちゃん。もうあの子は、復讐から
気持ちのベクトルを仕返しに切り替えたよ」
助手「…仕返しに切り替えた?」
司会「道連れにしようとか、そういう危険な
行為を止める事が出来たって事」
助手「ですが、再びあの生者の元に戻ったら、
再び気持ちが膨れてしまうのでは…」
司会「大丈夫。もし危害を加えた後なら、
戻る事は出来なかったかもしれないけど、
今の霊ちゃんは大丈夫だよ」
助手「…司会さん…」
助手「……だからって、ウキウキ顔で
こそこそ隠れながらカメラを手に持って
見張るのはどうかと」
司会「楽しくなりそうじゃないっ」
助手「さっきの台詞が全て台無しです」
205: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:11:39 ID:9tzrAGDv/E
霊「…許せる訳ない…」グッ
霊「…でも、これ以上あんな奴のせいで、
私が苦しむなんて絶対に嫌…」
霊「…仕返し、かぁ」クス
霊「…ホラー映画苦手だったから、
あんまり解らないけど…」
霊「…やってみる価値、あるかもっ」グッ
206: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:19:58 ID:9tzrAGDv/E
ー再び少年宅ー
霊「……。」じーっ
少年「zzz」
霊「……。」じとーっ
少年「zzz」
霊「……。」じとーっ
少年「…う…ん…」
少年「あ…か…、身体…が…」
霊「…(金縛り成功…?)」
少年「……ッ」おそるおそる
霊「……。」
少年「う…あ…!」
霊「…(目が合った…)」スーッ
少年「やめろ…!来んな…!」
霊「…(…えっと、何か言えば良いのかな?)」
霊「…う〜ら〜め〜し〜や〜」
司会「古っ!」
霊「ーっ!」ビクッ
少年「……。」バタン
207: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:27:47 ID:9tzrAGDv/E
ー再び外ー
霊「の、覗いてたんですかっ!?」
司会「うん、面白そうで…ー」
助手「ー心配だったので」
霊「…怖がってました、よね?」
司会「だねぇ。ホラーっぽかった」
助手「ですが、まだ足りませんね…」
司会「えっ」
霊「えっ?」
助手「心から恐怖し、戦慄し、
後悔に染まりきるまで手を抜いてはいけません」
司会「こわっ! 助手ちゃんこわっ」
助手「明日から鏡に映ってみたり、
歩く気配を漂わせていきましょう」
霊「は、はい…」
司会「じゃあ今度こそ、私達は行くからね」
助手「そうですね」
霊「はい…!」
208: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:32:51 ID:9tzrAGDv/E
霊「…今度こそ行っちゃった…」
霊「でも、怖がらせるって難しい…」
??「手伝いましょうか?」
霊「だ、誰っ!?」
霊「…小さい女の子…?」
??「アナタと同じ、霊です」ニコ
霊「手伝うって、そんな事出来るんですか?」
??「えぇ」ニコ
霊「有難う御座いますっ!」
??「……。」ニヤ
209: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/21(火) 12:45:08 ID:9tzrAGDv/E
司会「ありゃ?」ゴソゴソ
助手「電話ですか?」
司会「うん」ピッ
司会「誰だっ!?」クワッ
閻魔『司会さん、私です』
司会「ワタシワタシ詐欺っ!?」
閻魔『助手さん、聞こえてますか?』
助手「あ、はい」
閻魔『急ぎの用件ですので、手短に。
その付近で逃亡を謀っている悪霊がいます』
助手「悪霊…ッ!?」
閻魔『既に鬼を向かわせていますが、
遭遇したら無闇に捕まえようとせず、すぐに
報告して下さい』
助手「わ、解りました!」
閻魔『容姿は小さな女の子の様ですが、
人の魂と彷徨う霊魂を喰らっています。
十分に注意して下さい』
司会「私とキャラ被るよっ!?」
助手「解りました…!」
閻魔『くれぐれも、気をつけて下さい』ピッ
助手「悪霊…。司会さん…ー」
司会「ー全部無視された…」
助手「えっ、すいません。
別に良いかなと思いました」
司会「追い討ちっ!?」
210: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 11:20:53 ID:9tzrAGDv/E
助手「司会さん、悪霊を探しましょう」
司会「……。」
助手「司会さん…?」
司会「…私達は従来の役割に徹するよ。
悪霊は鬼や閻魔ちゃんに任せる」
助手「悠長な事を言ってる場合ですか!?
悪霊は鬼の手を逃れています! 急がないと
次々犠牲者が増えてしまいます!」
司会「助手ちゃん、気持ちは解るよ。
でも、相手は既に完全な悪霊。
私達がどうにか出来る相手じゃないよ」
助手「…ッ!」
司会「見つけ次第、増援を呼ぶ事は可能。
でも、私達が自ら探す必要はないよ」
助手「…見損ないました、司会さん…!
私は貴方が何と言おうと、悪霊を探します」ダッ
司会「……。」
211: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 11:36:20 ID:9tzrAGDv/E
司会「…助手ちゃんもアツいね〜。
助手ちゃんには悪いけど、危険過ぎる」
司会「アンタみたいのが相手じゃ、ね」クルッ
少女「…気付いてたの?」クスクス
司会「悪霊の気配にはちょっと敏感なの」
少女「…ただの霊でもない、人でもない…。
美味しそうなニオイがする…」ニタァ
司会「相手が悪いんじゃない?」スッ
少女「…私を止めるつもり?」
司会「私一人じゃ、多分無理だよねぇ。
でも、あの子に手を出させる訳にもいかないし、
やっぱり頑張ってみよっかな」
少女「…解った…」
司会「……。」
少女「美味しいニオイ、アナタじゃない。
もう一人の女…」ニタァ
司会「ーッ! 消えた…ッ!」キョロキョロ
司会「助手ちゃんが危ない…!」
212: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 11:56:54 ID:9tzrAGDv/E
司会「もしもし!?」
閻魔『見つけましたか?』
司会「監視班に今私が接触してた霊魂の
情報を急いで追跡させてっ!」
閻魔『既に手配済みです。貴方が通話状態に
してくれていたおかげで、特定出来そうです』
司会「それと、助手ちゃんの位置も教えて!
合流しないと、危険過ぎる!」
閻魔『解りました。すぐに監視班から連絡させます。
司会さんは暫くその場で待機を』
司会「あの子は私の助手! 私が守る!
閻魔ちゃん、私の性格解ってるでしょ?」
閻魔『…やれやれ、解ってますよ。
では、情報を送らせるので待っていて下さい』
ピッ
司会「…手汗…」
司会「あの悪霊の怨念、痛々しかった…。
助手ちゃんに追い付かれる前に、合流しなきゃ…」
213: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 12:07:36 ID:9tzrAGDv/E
助手「…霊さん、何処に…」キョロキョロ
助手「気配もないなんて…」
助手「…司会さんも、あんな事言うなんて…」
司会「助手ちゃん、探したよ〜」タッタッタッ
助手「司会さん…」
司会「良かった、まだ悪霊は来てないね」
助手「悪霊? いたんですか?」
司会「うん、さっき接触したけど逃げられて…。
助手ちゃんが心配だったから、探したよ〜」
助手「すいません…、司会さん。
私の身勝手な行動で、逸れてしまって」
司会「良いの良いの、そんな事」
助手「司会さん…」
司会「……。」
214: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 12:14:44 ID:9tzrAGDv/E
司会「それにしても、何でこんな所に?」
助手「悪霊の存在が近くにあるのなら、
霊さんが狙われる可能性もあるのではと
思ったのですが、霊さんが見当たらなくて」
司会「…そうだね。確かにいないね〜…」
助手「何もなければ良いんですが…」
司会「霊は人のいない静かで暗い場所を好む。
この辺りなら、あの裏山あたりかな」
助手「行ってみましょう」
司会「うん」
215: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 12:40:02 ID:r643zui1Us
つまんね
216: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:13:58 ID:9tzrAGDv/E
ー裏山ー
助手「確かに不気味な雰囲気が漂ってますね」
司会「……。」
助手「司会さん?」
司会「…ん?」
助手「随分周囲を気にしてる様ですけど、
どうかされたんですか?」
司会「悪霊が隠れてるかもしれないから、
注意しなくちゃなぁって思って」
助手「閻魔様は少女の霊と仰ってましたけど…」
司会「…閻魔…」ボソ
助手「どうしたんです?」
司会「…閻魔様が動いてるなら安心だね」
助手「…そう、ですね」
司会「どうしたの?」ニコ
助手「いえ、何でもありません」
217: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:23:53 ID:9tzrAGDv/E
助手「…司会さん。帰ったら司会さんの
お母様の手作りご飯が食べたいですね」
司会「うん。食べたいね〜」
助手「シチューが私は一番好きですけど、
司会さんは何が食べたいです?」
司会「ん〜、私もシチューかなぁ」
助手「そうですか…」クルッ
助手「あなたは誰ですか?」
司会「…え…、何言ってるの?」
助手「姿は誤魔化せても、ボロはすぐ出ます」
司会「……。」
助手「質問を変えましょう。
何故司会さんの姿を真似て、私をここまで
連れ出したんですか?」
司会「…やっぱりバレちゃうね」クスクス
218: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:27:00 ID:9tzrAGDv/E
昨日更新終了宣言忘れてしまってました…。
とりあえず本日はここまでにします〜。
読んで頂いた方々、有難う御座いますー!
また明日更新しまーす。
219: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 13:29:25 ID:9tzrAGDv/E
>>215さん
お目汚しになってしまった様で
申し訳ありません…。
精進出来る様、頑張ります〜。
220: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 14:26:19 ID:DhHi/SvmWo
俺個人の意見だけど面白いよ。
どうせろくに読んで無くて何処がつまんないのか書いてなくてただSSを見つけてはつまんないを連投してそうな野郎の事、何か気にする必要無いですよ。
以上暇人の戯れ言でした。
221: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 14:48:39 ID:uvoYi3UJbI
更新乙です〜。
こちらも楽しく読ませて頂いてますよ。
つまんないヒトコト野郎なんか気にせず、続けてくださいね。
222: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 17:49:00 ID:9tzrAGDv/E
>>220さん
>>221さん
温かい御言葉有難う御座います〜!
何にしても、読んで楽しんで頂ければ、
書き手として嬉しく思っております。
これからもこまめに更新する予定ですので、
暇潰し程度に読んでやって頂ければ嬉しいです…w
223: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 18:28:26 ID:qbNEzc/Y0g
>>220-221
224: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 18:30:58 ID:XW1PCQ3Slw
>>220-221
典型的信者wwwwwwwwww
225: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 19:36:54 ID:9tzrAGDv/E
時間が出来たのでちょっと投下〜。
少女「あ〜ぁ、思ったより早く気付いたね」クスクス
助手「えぇ。おかしな所があったので、
幾つかカマをかけさせてもらいました」
少女「へぇ…。どんな?」
助手「まず第一に、ここが怪しいと匂わせ、
行きましょうと言った私の言葉に賛同した点」
助手「司会さんは私を連れて行く筈ありません。
さっきもそれで言い合いになりましたしね」
少女「……。」
助手「次に、司会さんにお母さんはいません。
シチューなんてただの私のでまかせです」
少女「…それが決め手だったのね」
助手「いえ、違います。
もっと決定的な違いがあるんです」
少女「決定的な…?」
助手「司会さんがボケずに普通に話せるのは、
長くても2レス続くか続かないか程度です!」ドーン
少女「…は?」
助手「つまり、貴方は真面目過ぎたんですよ。
司会さんと違って、ね!」ドドーン
少女「…むしろ心配になるわ、本人」
ーー
司会「っくしょーい!」
『随分豪快なくしゃみですね』
司会「助手ちゃんが呼んでる…ッ!」
226: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 19:43:03 ID:9tzrAGDv/E
司会「でも、助手ちゃんを狙った理由って、
何だと思う?」
『純粋に、司会さんより綺麗な魂だかー』
司会「ーあ、裏山発見!」
『……。…純粋にー』
司会「ー暗くて前が見えないよ〜」ガサガサ
『…助手さんは人間の霊魂でありながら天国に
いますからね…。何か違いがあるのでは?』
司会「成る程〜!」
『…(…コイツ、解ってて遮ってたな…)』イラァ
227: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:08:33 ID:9tzrAGDv/E
少女「フフ…」クスクス
助手「何が可笑しいんです?」
少女「バレちゃったのは残念だけど、
もうそんな事どうでも良いの…」
助手「そうでしょうね。
霊魂を喰らう貴方の目的は、騙す事ではない」
少女「そうよ。解っているのに、随分冷静ね」
助手「えぇ。私の目的は果たしました」
少女「目的?」
助手「立ち止まりさえすれば、司会さんは
私の細かい位置を特定出来ますから」クス
少女「…ッ!」
司会「みーつっけた〜」
少女「…お前…!」
228: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 21:17:01 ID:DhHi/SvmWo
>>223>>224
それでは、貴様等は貴様等にとって何か面白いアニメ、バラエティー、ニュース、その他諸々のTV番組を他人が「何あれチョーつまんないんですけど。」と言ったら貴様等はつまらないという意見を反論もせずに聞き入れるのだな?
好きな芸能人、好きなキャラが「何あれチョーキモイんだけど」とか言ってても、貴様等はキモイという意見を反論もせずに受け入れるのだな?
俺は、つまらないとだけしか書いてない奴に向かって、個人的な意見と何処がつまらないのか書いてみろと書き込んだだけだ。つまらない、という意見の感想と「俺は面白い」という意見を書いてるだけだ。SSで面白いと書いて何が悪い?
とまぁ以上が俺のマジレスだぜ!という事でマジレスと長文失礼しました。これ以上意見があるなら喧嘩スレに行ってください。
>>1さん、その他皆様大変申し訳ありませんでした。
229: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:17:41 ID:9tzrAGDv/E
少女「…まさか場所を調べられるなんて、
思いもしなかったわ…」クスクス
司会「…大人しく捕まりなよ。
出来れば手荒な真似はしたくないの」
少女「…ハッ、見た所たいした力もないのに、
随分強気な発言じゃないの?」
少女「良い事教えたげる。悪霊と呼ばれる私は、
霊魂を喰らう。霊魂を喰らって、力にするの」
助手「…喰らって力に…ッ!?」
少女「フフフ、そうよ。今の私は鬼よりも強い。
そして鬼と違ってそれを隠せる! 甘いわね!
追い詰められたのはアナタ達よッ!」クワッ
司会「…あ、終わった?」モグモグ
助手・少女「「えっ…」」
230: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:29:48 ID:9tzrAGDv/E
司会「じゃ、あとよろしく〜」ポチッ
「ーやれやれ、わざわざ私がですか…」モクモク
助手「え、閻魔様…っ!?」
少女「閻魔だと…?」ピクッ
閻魔「…低俗な悪霊風情が。
鬼よりも強く賢いんですって?」
少女「そ、そうだ! 閻魔が相手だからってー」
閻魔「ーすいませんが、仕事が残ってます。
御託は結構ですので、さっさと逃げるなり戦うなり、
降伏するなりしてもらえますか?」
少女「だ、だったら逃げー」
閻魔「ーれると、思ってるんですか?」ゴンッ
助手「…一発…」
司会「…あのトゲ付きの金棒、痛そう…」
閻魔「…やれやれ。コレは私が連れて帰ります」
司会「い、イタズラする気っ!?」
閻魔「殴りますよ?」
司会「ごめんなさい」
231: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/22(水) 21:49:07 ID:9tzrAGDv/E
今度こそ本日の更新ストップします〜。
読んで頂いた方々、有難う御座いました〜!
>>228さん
いえいえ、私についてはお気になさらず〜。
ただ、出来ればあまり気にせず、
ゴタゴタなく終わってくれれば幸いです…。
232: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 22:48:27 ID:GF21lHkHV.
>>228
自分のレスも読み返せない馬鹿は黙ってろwwwwwww
233: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 16:18:45 ID:9tzrAGDv/E
助手「あの、司会さん…」
司会「ほいほい?」
助手「喰われた霊魂は、どうなるんですか?」
司会「ん〜、どうにか出来るんじゃないかな?」
司会「閻魔ちゃん、そこんとこどうなの?」
閻魔「吐き出させるので心配無用です。
その方法も二種類ありますが…」
司会「二種類?」
閻魔「はい。通常、悪霊相手なので苛烈な
方法になりますので、好奇心で見る様なものでは
ないと思いますが」
司会「え、何それ見たい」
助手「気になりますね、閻魔様が濁すなんて」
閻魔「解りました」スッ
ードゴッ!
少女「う…おぇぇ…」オボロロロ
司会「腹パン…」
助手「…出て来ましたね…」
閻魔「もう一つは特殊な薬剤を飲ませて
激痛と共に下からー」
助手「ーもう結構です」
234: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 16:24:59 ID:9tzrAGDv/E
助手「し、司会さん! これ!」
司会「あ、霊ちゃんだ」
霊「う…う…ん?」
閻魔「喰われてたんですね」
霊「あ、あれ? 私助かったんですかっ!?」
司会「良かったね」
助手「無事で何よりです」
霊「こ、怖かったです〜ー」ダッ
司会「……。」スッ
助手「……。」スッ
霊「な、何で感動の再会で抱きつこうとしてるのに逃げるんですかっ!?」
司会「え?」
助手「そ、それは…その…」
閻魔「汚いからです」
霊「初対面で酷い人ですね!?」Σ
235: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 16:31:29 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「…で、自殺者の霊ですね」
霊「な、何故それを…」
司会「閻魔ちゃん、自殺者は地獄行き?」
霊「閻魔…? この方が?」
助手「はい、閻魔様です」
霊「……。」
閻魔「一概には言えませんが、事情などにもよりますね」
司会「おぉ! 違いの分かる男!」
助手「使い方がおかしいです」
司会「良かったね、霊ちゃん…って…」
霊「……。」
司会「口開けて固まってるよ?」ツンツン
助手「閻魔様に驚いたみたいですね」
236: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 17:54:10 ID:9tzrAGDv/E
霊「はっ! 思わず何処かへ旅立ってました…」
司会「あ、帰ってきた」
霊「イケメン閻魔様は何処にっ!?」
司会「イケ…」
助手「メン…?」
霊「あんな方がいるなら、こうしてはいられません…」スッ
司会「どうしたの?」
霊「天国に行きます!」
司会「え、仕返しはっ!?」
霊「過去の事より、今のイケメンです!」
237: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 17:55:24 ID:9tzrAGDv/E
助手「…司会さん、これはむしろ都合が良いのでは…?」ボソ
司会「…そうだね…」ボソボソ
司会「じゃ、私達はあと数日間はいなきゃだし、
霊ちゃん先に行っててもらおっか」ゴソゴソ
ガラガラガラガラ
助手「…何ですか、その大砲」
司会「天国まで一っ飛びする道具だよ〜」
助手「……。」ゴクリ
霊「あ、あの…、司会さん達と一緒でも、
全っ然構いませんけど!?」
司会「…乗れ」
霊「は、はいっ」Σ
司会「さぁて、初実践だなぁ〜♪」
助手「えっ」
霊「えっ、ちょ、やっぱり私ー」
司会「た〜まやー」ポチッ
ドォーン
霊「きゃああぁぁぁ…ー」キラーン
司会「……。」
助手「……。」
司会「…助手ちゃん、帰りなんだけどー」
助手「ー結構です」
238: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 18:04:04 ID:9tzrAGDv/E
司会「ーって事で、閻魔ちゃんを追わせたから、
そっち行ったらよろしく〜」
閻魔『…解りました』ハァ…
司会「溜息つく事ないでしょー!
霊ちゃんが放心してる間に帰っちゃったから、
止む無くアイテムを…」
閻魔『楽しかったですか?』
司会「うん♪」
司会「…今のナシで」
閻魔『…とりあえず解りました』
ピッ
司会「…さすが閻魔ちゃん…。
誘導尋問のプロフェッショナルだったよ…」ゴクリ
助手「……。」
239: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 18:39:30 ID:9tzrAGDv/E
ー数日後ー
司会「いや〜、人間界も楽しかったねぇ〜」
助手「あまり良い思い出はありませんけど…」
司会「悪霊の件とか?」
助手「それからの話しですっ!」
司会「…何かあったっけ?」
助手「…精霊馬を乗れるか乗れないかで
試すと言い張ってみたり…」
司会「茄子ならいけると思ったんだよね〜」
助手「大砲を使いたいが為に家族の元に戻った霊を
地縛霊扱いして送り返して閻魔様に怒られたり…」
司会「閻魔ちゃん怖かったぁ…」
助手「あまりに失敗続きで、ボーナスカット。
暫くは転生ルーレットに戻れと…」
司会「まぁ私達の仕事の本業だし?」
助手「本業そっちのけにし過ぎましたね」
司会「ま、お茶の間の皆さんも待ってるからね」
助手「随分懐かしい設定引っ張ってきましたね」
240: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/23(木) 18:57:17 ID:9tzrAGDv/E
本日の更新はこれにて終了です〜。
御盆編も終わり、予定ではこのまま終盤へ
突入する予定です。
読んで下さっている方々、有難う御座いますー。
241: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/24(金) 18:37:16 ID:9tzrAGDv/E
司会「ただいま〜」
助手「お帰りなさい。一体何だったんです?
急に神様から呼び出されるだなんて」
司会「…え、あぁっとね。
人間界での土産話を聞かせてくれって」
助手「暇潰しですか…」ハァ
司会「敬老の精神で何とか耐えるしかないねっ」
助手「それにしても、わざわざ呼び出すなんて。
いつもなら自分から足を運ぶ方ですのに…」
司会「……。」
助手「司会さん…?」
司会「……。」
242: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/24(金) 18:44:47 ID:9tzrAGDv/E
コンコン
閻魔「どうぞ」
助手「失礼します」ガチャ
閻魔「おや、助手さん。どうしたんですか?」
助手「閻魔様、司会さんがおかしいんです…」
閻魔「…おかしいのは前からだと思いますが…、
そういう意味ではなさそうですね…」
助手「何を聞いても上の空で、
何かをずっと考え込んでいる様なんです…」
閻魔「何かをずっと…?
ちなみに、それはいつからですか?」
助手「天国へと帰って来てすぐ、
神様に呼ばれて行った日から続いてます…」
閻魔「…成る程、どうやらあのジジイ…、
もとい、ジジイ…」
閻魔「神様が一枚噛んでいそうですね」
助手「…(あの言い間違え、絶対ワザとだ…)」
243: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 04:19:17 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「やれやれ…。では私の方で少し探りを入れてみましょうか」
助手「え…、協力して頂けるんですか?」
閻魔「えぇ。今からジジイ…に会いに行く用事もありますから」
助手「有難う御座います(…遂に訂正しなくなった…)」
閻魔「さて、何を企んでいるのやら…」
244: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 04:28:16 ID:9tzrAGDv/E
コンコン
閻魔「失礼します」ガチャ
神様「…閻魔か」
閻魔「どうしたんです? いつになく真剣な眼差しと面持ちですけど」
神様「…うむ。少々厳しい決断をした後でのぅ…」
閻魔「…厳しい決断、ですか?」
神様「…のう、閻魔」
閻魔「はい」
神様「…刻限が迫っておるのじゃ」
閻魔「…ッ! そうですか…」
閻魔「ご愁傷様です。安らかにー」
神様「ーワシの寿命じゃないわい! そもそもワシは死なん!」
閻魔「…えぇ、そうでしたね」チッ
245: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 04:37:45 ID:9tzrAGDv/E
神様「よもや本当に解っておらん訳ではなかろう」
閻魔「…早いものですね。今日ですか」
閻魔「あの前代未聞の騒動に、
漸く終止符を打つ形になる訳ですね」
神様「…そうじゃ。
恐らくもうすぐ、司会も動き出す頃かのう」
神様「…ワシは間違っておるのかの…」
閻魔「…神様。あの時、司会さんも今日と言う日が来る事は既に解っていた筈です」
神様「そうじゃな…」
246: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/25(土) 15:33:25 ID:9tzrAGDv/E
助手「…どうしたんでしょう? 今日は誰も来ませんね」
司会「…さ、始めよっか」
助手「……? ですが、まだ誰も…ー」
司会「ーもう、いるよ」
助手「…え…?」
司会「…助手ちゃん、そこの椅子に座って」
助手「ど、どういう事ですか? いくら暇とは言っても、この椅子は転生者の座る椅子ですよ?」
司会「……助手ちゃん、転生のシステムは解ってるよね?」
助手「し、司会さん…?」
司会「…生前の歴史を振り返ってー」
助手「ー司会さんっ!」
司会「…ッ! …助手ちゃん、座って…ッ」グッ
247: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:18:57 ID:9tzrAGDv/E
助手「…私が転生…するんですか…?」
司会「……。」コクリ
助手「…何でですか…っ!? まだ私は…ー」
神様「ワシが決めたんじゃよ」スッ
助手「神様…っ!?」
神様「お主を司会の下に預かる時、ワシは司会に魂の刻限の話しをした」
助手「魂の刻限…?」
司会「…転生しないままの魂は、天国に居続けれない」
司会「転生するか、消滅するかしか…選択肢はない…」
助手「で、でも! それなら司会さんもー」
司会「ー私は、もう人間に転生は出来ない。助手ちゃんとは違うの…」
助手「……ッ」
神様「そしてもう、お主に残された時間はない。転生をせねば、消え去るのみになってしもうた」
248: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:29:49 ID:9tzrAGDv/E
助手「…嫌です…。 転生するぐらいなら、消滅します…」
司会「…ダメだよ」
助手「忘れたんですかっ!? 私は生前、親に殺された! なのに、人間になんか…もう…!」
司会「…助手ちゃんはここに来て、色々な人を見て来たよね…」
助手「…え…」
司会「そういう人達を見ながら、助手ちゃんは何を感じた?」
助手「…ッ、それは…」
司会「…ここに来たばかりの頃と、今の助手ちゃんは違う…」
司会「今の助手ちゃんの魂なら、次の人生は絶対輝かしくなる。 だから私は、笑顔で見送るって決めた…!」
助手「…そんな事言いながら、もう泣いてるじゃないですか…ッ!」
249: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/26(日) 01:35:28 ID:9tzrAGDv/E
短いですが、本日はここまでにします〜。
このまま終わりに向かう予定ですので、
地文書きを増やす形になりますので、ちょっと雰囲気変わるかもしれません。
読んで頂いた方々、有難う御座います〜。
250: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 02:47:14 ID:9tzrAGDv/E
助手「…少し、考えさせて下さい…ッ!」ダッ
司会「……うっ…ううぅぅ…」ボロボロ
神様「…(…司会、助手。奇縁によって出会った二人じゃと言うに、繋がりは深い…)」
司会「…うぅ…ッ、ひっく…ッ」
神様「…(…司会があそこまで泣く姿を、今日までに幾度見た事かのぅ…)」スッ
神様「…(…声をかけた所で、どうにかしてやれる術もなく、ただ傍に居る事しか出来ぬ…)」
神様「…(…無力なモンじゃ…ッ!)」ワナワナ
閻魔「追いなさい、司会さん」スッ
神様「…ッ、閻魔…」
251: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 03:00:25 ID:9tzrAGDv/E
司会「…閻魔ちゃん…」
閻魔「やれやれ、神様がいると言うにも関わらず、一切解決してないとは…」ハァ
神様「ワシのせいっ!?」Σ
閻魔「こうしてる間にも、時は流れ続けます」
司会「うるさい…ッ! 閻魔ちゃんは悲しくないからそんな事言えるんだよッ!」
司会「助手ちゃんを私が預かるって決めた時も…ッ!」
司会「あの子がいなくなって、清々するとでもー」
閻魔「ーいい加減になさい!」
司会「〜ッ!」ビクッ
閻魔「…貴方が私の心をどう推測しようと勝手です」
神様「…閻魔…!」
閻魔「貴方に嫌われようと、私は何も思いません。助手さんがいなくなろうと、私は寂しくありません」
司会「ーな…ッ」
閻魔「ですが、貴方の今のやり方は不愉快極まりない!」
司会「え…」
252: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:28:16 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「精一杯、自分の気持ちを伝えたと、そう言えますか!?」
司会「ーッ」ハッ
閻魔「…その様子では、それすらも出来ていない様ですね…」
閻魔「貴方はいつから、そんなに有能になったつもりですか? 頭で理解していれば、納得せずとも仕事に徹するとでも言うつもりですか?」
司会「〜ッ!」
閻魔「少なくとも、私が知る貴方はそんな小手先の利口さを扱う程、賢くないですね」
司会「……。」
閻魔「不器用で強情で、周りを巻き込んででも気持ちを優先してきた貴方らしくもない」
神様「閻魔、司会は…ー」
閻魔「
253: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:34:31 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「もう二度と会えないかもしれないんですよ…、司会さん」
司会「…行かなきゃ…」ダッ
閻魔「……。」
司会「閻魔ちゃん」ピタッ
閻魔「はい?」
司会「…なかなかクサかっー」
閻魔「ーさっさと行きやがれ、小娘」
司会「ひぃっ」ダッ
閻魔「…まったく…って」
神様「……。」ズーン
閻魔「…何をイジけ顔で落ち込んでるんですか…」
神様「…良い所持って行かれたわい…」
閻魔「……。」
254: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 11:59:25 ID:9tzrAGDv/E
司会「はぁ、はぁ…」
助手「…司会さん…」
司会「…離れるなんて…嫌だ…ッ!」
助手「ーッ!」
司会「でも…、今我慢すれば…! またここで会える筈だから…!」ぶわっ
司会「今の気持ちを我慢ずれば! まだ会えるがらっ!」ズビッ
助手「…司会さん…」ウルウル
司会「ひっく…スズッ」
助手「もう…、鼻ぐらいかんで下さい…」スッ
司会「うっ…うえぇ〜ん…」だきっ
助手「……。」ぽろぽろ
255: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/29(水) 14:15:33 ID:9tzrAGDv/E
どれだけ泣いた?
確かめる様に司会と助手が互いの顔を見つめ、思わずプっと笑いを零す。
「司会さん、グシャグシャですよ、顔…」
「そういう助手ちゃんこそ…」
互いに表情はグシャグシャだ。涙で強張った頬も、腫れてしまいそうな目の周りも、そんな顔で涙も乾かない内に生まれた笑顔も。
「…私の次の人生は、どういう人生になるんでしょうか…」
不意に助手がそう告げた言葉を、司会は確かめる様に助手の顔を見つめた。
「…助手ちゃん…」
256: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 01:54:32 ID:9tzrAGDv/E
助手「私、転生します…」
司会「…うん」
助手「でも、人間かどうかは解らないんですよね」
神様「人間じゃ」
助手「か、神様…」
閻魔「ここでの仕事ぶりへの評価だけでも、得点基準は満たしますからね」
司会「二人共、追ってきてくれてたんだね」
助手「…はい…」
神様「…最期の挨拶をする時間じゃな…」
閻魔「…では、助手さん。お元気で」
神様「さらばじゃ、助手」
助手「…はい…! お世話になりました…!」
257: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:01:32 ID:9tzrAGDv/E
司会「…助手ちゃん、楽しかったよ」
助手「…私もです…」
司会「次会う時は、私もナイスバディに…」
助手「似合いませんよ」クス
司会「そうかなぁ?」
助手「…司会さん、有難う御座いました」
司会「ん?」
助手「司会さんと過ごした時間は、私を変えてくれましたから…」
司会「…私も、だよ」ボソ
助手「え?」
司会「…ううん、何でもない。何年後になるか解らないけど、また会えるまで待ってるよ」
助手「…はい…!」
司会「死亡待ちだね!」
助手「非常に聞こえが悪いですね」
258: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:16:25 ID:9tzrAGDv/E
「…時間だね」
司会が助手の身体を見つめる。金色に輝く光の粒がふわふわと助手の身体から舞い上がる。
「…最期に1つだけ、聞かせて下さい」
「ん?」
「次ここで会える時、私の今の記憶はあるんでしょうか?」
「…解らない…。前例がないから…」
司会が俯きながら答える姿を見て、助手は司会の手を取り、ギュッと握った。
「絶対、忘れません…! もし忘れてたら、思い出してみせます…!」
「…うん…!」
泣くだけ泣いた後なのに、二人の頬をまた涙が伝う。
「じゃあ、またね」
「はい…。また…」
助手が小さく返事をすると、身体から舞い上がる金色の粒が弾ける様に一斉に宙へと舞い、助手の姿は消え去った。
「……。」
司会はついさっきまで助手に握り締められた手を、再び自分の胸の前で強く握って目を閉じた。
まるで祈る様な姿でそのまま膝をつき、司会は暫くその場から動こうとしなかった…ー。
259: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:22:59 ID:9tzrAGDv/E
----時は流れ----。
司会「ふわぁー…っ」
閻魔「退屈そうですね」
司会「あれ、閻魔ちゃん。どしたの?」
閻魔「ちょっとジジイに呼ばれまして、ついでに寄ってみただけですよ」
司会「労務に勤しむ私の姿を見に来たの?」
閻魔「あくびをして大口開いてる姿しか見れませんでしたが」
司会「そこに萌えた、と!?」クワッ
閻魔「いえ、それはないですね」
司会「ですよねー」
260: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:26:40 ID:9tzrAGDv/E
閻魔「では、仕事に戻ります」
司会「ありゃ、本当に寄っただけ?」
閻魔「えぇ。ちょうど来客の様ですしね」
司会「あ、本当だ」
司会「そこの台に立って下さい〜」
「はい」
261: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:31:36 ID:9tzrAGDv/E
司会「さぁ、お茶の間の皆様お待たせしましたっ!」
「え…、お茶の間って…」
司会「あはは、良いから良いから♪」
司会「転生ルーレットのお時間ですっ」
「……フフ」
司会「おぉ、思わず私のファンに…ー」
「ーまだその設定を引っ張ってるんですか?」クス
司会「古き良き文化だよっ!」
司会「って…ー」
「変わってないですね…」
司会「…え…?」
262: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:41:34 ID:9tzrAGDv/E
神様「ホッホッホッ、鈍いの、司会ー」
司会「ー唐突な登場禁止キーック!」ゲシッ
神様「ぐほぉぅ…ッ」
司会「あ、神様」
神様「……。」ピクピク
司会「どしたの?今仕事中なんだけど」
神様「悪気はないのかっ!? むしろ蹴りを入れた事すらなかったかの様に流す気かっ!?」
司会「ゴメンナサイデス」
神様「棒読みっ!」Σ
神様「…まったく…。サプライズするつもりがワシの扱いにサプライズさせられるわぃ…」パチン
もくもくもく…
司会「あ、女の子が煙に…」
「…鈍いですね、司会さん」
司会「…ッ!」
「お久しぶりです」
司会「……ッ」ウルウル
司会「…おかえり…!」
263: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:42:57 ID:9tzrAGDv/E
---FIN---
264: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 02:53:12 ID:9tzrAGDv/E
〜〜後書き〜〜
読んで下さった方々、有難う御座いました。1こと、怜司と申します。
何度かリアル事情によって更新を中断するなど、最期まで書き上がらずに消えていると思われていた当SSでしたが、保守して頂いていた為、こうして書き上げて終了を迎える事が出来ました。
支援頂いた方々や、密かに投票して頂けた方々のおかげで、ランク入りまでしてしまい(?)、嬉しい限りでした…。
今後もジャンル問わず色々と書いていくつもりですので、また見つけたら暇潰し程度に見てやって下さい!
改めて、読んで下さった皆様、
本当に有難う御座いました!
265: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 07:27:33 ID:38UXx9JzpU
乙カレー
面白かったよ
266: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 08:54:47 ID:DhHi/SvmWo
お疲れでした
ところで保管庫なの?
267: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 12:25:21 ID:9tzrAGDv/E
>>265さん
有難う御座います〜!
>>266さん
有難う御座います〜。
保管庫申請出す予定です〜。
268: 名無しさん@読者の声:2012/8/30(木) 21:25:12 ID:xGC0bxUzqs
完結お疲れ様でした
いやぁー、最後思わずうるっときてしまいました
ところで、今更なのですが、
|・∀・)oO(描いてもいいですか?)
269: 怜司 ◆13QAQ5TO..:2012/8/30(木) 22:09:07 ID:9tzrAGDv/E
>>268さん
読んで下さって有難う御座います〜!
いや、もう書いて頂けるなら、是非是非お願いします〜。
大歓迎です!
270: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
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