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【SS】ネコミミ 巨乳 猫シッポ
[8] -25 -50 

1: :2011/6/20(月) 08:13:56 ID:gywVNbxdnY
┌──────────┐
1.拾った猫が女の子になった……。助けて……(45)

2.犬ミミとネコミミ、あなたはどっち!?(861)

3.父親が悪の組織のボスになっちゃったwwどうしよう(459)
└──────────┘
「ふぅ、やっぱ駄目か〜」
 PCでスレを建ててみたものの、猫が女の子になることが常識的に考えて、
「妄想乙ww」やら「糞スレだ」とか言われるのがオチなのに何をボケていたのだろうか……。


698: 枕 ◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 16:19:40 ID:ek.5SuFRzg

「ま、俺も思うわ」
 あ、そこ同意するんだな……。
「大体、正義の味方ってガキの遊びかってぇの……。こんな時間だけ食う面倒事は嫌いなんだよ」
 この男、かなりの面倒臭がりだ。
「一般人には手は出さないよな」
「ま、そいつ等の動き次第だがな」
 それは不審な動きをすれば即座に始末する、というに聞こえた。
「今は従っておいた方が得策ね」
 那由多の言う通りだな。
699:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 16:33:12 ID:ek.5SuFRzg

 1時間くらい経っただろうか。一般人の方に動きが出始めた。
 中年の男がソワソワし始め、額に汗を浮かばせる。
「おい、オッサン。どうした?」
 黒服の1人が男に聞く。どうやら、トイレを我慢しているようだ。
「不味いよ、大地」
 風が耳元で囁いてくる。
「あの人、逃げようとすると思う」
「逃げるとしたら、縄を外された瞬間かな」
 那由多が話に加わってくる。
「逃げたら間違いなく殺られますね。そしたら……」
「パニック確定ね」
 ファの推測に先輩が付け加える。
 もし、そうなったらここにいる全員が始末されるだろうな。
700:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 16:38:02 ID:ek.5SuFRzg

「もし、彼が逃げ出そうとした時に、黒服たちに動きがあれば……」
 那由多の言葉で4人がこっちを向く。
 ため息混じりに俺は言う。
「そうなったら、あいつ等をブッ飛ばしてやれ」
 各々が首を縦に振った。
701: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 16:42:21 ID:vwr6kDUtNM
更新キタ----(・∀・)----!!
702:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 17:12:19 ID:yvEPXiu.Rw
>>701
テスト前だからあまり更新できなくてごめんさい

年内には終わらしたいと思うが、無理な気がする
703: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 17:18:29 ID:VDOy82iYU.
>>702
ゆっくりでいい、ゆっくりでいいぞぉ!!
704:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/5(月) 19:11:10 ID:piwV0qFrog

 男の縄が外れる。やはり男は逃げ出そうとした。
 だが、黒服たちの対応は早い。
 1人が男を組み伏せた。まるで、予想していたかのように。
 それと同時に怒号が耳を突く。
「てめぇら、動くなぁぁ!!!!」
 あのシマウマスーツの男がパニックを防ぐために放ったものだった。そして、その声はこっちの出鼻を挫くのにも一役を買っていた。
「やられたわね……」
 そう言って那由多が歯噛みした。
705:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/5(月) 19:23:21 ID:Ztizk4nQHk

「もう限界です。いつまで縛っておくのですか!」
 ファがシマウマスーツに対して吠える。
「そうは言っても正義の味方さんが来ないと、ねぇ」
 この問答は何回目になるだろうか。
 もう日は西に傾き、空が朱に染まり始めていた。
「居ないのを待っていても仕方がないでしょう!?」
 ファは何故かいつもと違って焦っている気がする。
「おい、ファ。何でそんなに焦って……」
 俺が全ての言葉を紡ぐ前に、空気が変わった。
706:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/5(月) 19:34:34 ID:Ztizk4nQHk

 全ての視線が後ろに集中する。俺もそれに習う。
 夕日をバックに誰かが立っていた。
「何者だ、貴様!!」
 黒服の1人が叫んだ。
「……貴様等に名乗る名などない」
 そう言ってそいつは消えた。
「ぐっ!?」
「がはっ!!」
「ごふっ!!」
 そして、ステージの方から呻き声が聞こえた。
 周りの黒服は地に伏していた。
 あの一瞬で?
 そいつは、シマウマスーツにこう言った。
「あえて言うなら…………、ヒーローだ」
707:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:35:32 ID:EcB1hKr8to

「おいおい……、マジで現れたよ」
 シマウマスーツの男が今までで一番面倒な顔をし、目を細める。
「こりゃあ、退くに限るな……」
 って、逃げるのかよ……。そのまま戦闘に突入かと思ったんだが。
「主人。一般人は皆、避難しました」
 ファが俺の縄をほどく。
「早く私たちも……」
「どうしたんだ、ファ。お前、いつも以上に焦ってるよな」
「彼は危険です。特に、私たち悪の組織にとっては」
 縄が解けた。
 俺はもう一度ステージの方を見る。
「………………」
 そこには正義の味方が1人、こっちを見て立っているだけだった。
708:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:44:38 ID:/t3u.bxZ6I

 今、ここに居るのは俺とファ、そしてヒーローだった。
 那由多たちは先に行っている。
 目の前が二つの影によって暗くなる。
「お前か、猫」
「覚えていらっしゃるとは、光栄で!!」
 ファの拳が空を切る。
「お前は俺が唯一仕留め損ねた敵だ」
 ヒーローは少し離れて着地する。
「今回はベラベラ喋るのですね。さっさと掛かってきたらどうですか?」
 ファは目を細めて、跳んだ。
709:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:52:28 ID:/t3u.bxZ6I

 ファの全力はコンクリートをも砕く。今、目の前で証明されている。
 だが、当たらなければ意味がない。
「ちょこまか、と!!」
 蹴り出された足を奴は半身を逸らして避ける。
 無駄がない。
 ヒーローの動きはそう見えた。
 奴は逸らした半身を戻す。
「ぐふっ!」
 そして、拳を彼女に放っていた。
710:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:59:11 ID:/t3u.bxZ6I

 ファはステージから弾き出される。
「ファ!!」
 彼女の元へ向かう。
 だが、奴は許さない。
「お前は、あの猫の……悪の仲間か、一般人?」
 足が固まる。いや、震える。奴が大きく見える。
「仲間か?」
 奴は俺に掌を見せた。
711:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/7(水) 07:27:51 ID:.AL642LWkg

 俺に触れようとしていたヒーローの姿が横にぶれる。
「……し、主人には触らせません」
 ファだ。何とか無事みたいだった。
 しかし、無傷ではない。左腕は明らかに違う方向へ曲がり、額から出た血が右目を塞いでいる。
「主人、に……逃げましょう」
 彼女の姿を見て分かる。逃げた方がいいと。
「ああ。だけど……」
 奴がブッ飛んだ方向を見れば、もう立ち上がってこっちを、いや、ファを睨んでいた。
712:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 07:13:06 ID:jwabo7NvG2

「主人、私が囮になりますから逃げてください」
「嫌だ」
「で、でも! 主人が居ても何も変わりません!!」
 地味に胸を突くことを言ってきたな、おい。
「話は終わったか?」
「ご丁寧にどうも。まあ、まだなんだがな」
「行くぞ」
 問答が面倒になったのか、奴がこっちに向かってきた。

713:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 07:30:53 ID:jwabo7NvG2

 ファは体を捻り、蹴る。
「どうした、重さが感じられないぞ?」
 ファの体が逆さになった。
「こんなものか……」
 奴が拳を振り抜こうとする。
──主人!!
 ファが口を開いたのかは知らない。だけど、聞こえた。
 俺は足を動かす。
 怖さなんて関係なかった。ファを助けたい一心でいる。
 俺はヒーローに向かって突き進んだ。
714:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 07:47:44 ID:1F5QczKvnc

 後先の考えない無様なタックルだ。俺はぶつかった後、盛大に地に体を擦り付ける。
 だが、奴の体勢を崩すには上出来だった。
 奴の手から離れたファがやや遠くで着地した。
「さっきの俺に対しての質問に答えようか。ファとはどんな関係だという質問によ」
 俺はヒーローに向かって言う。

「ファはな、俺の家族だ!!」
715: 名無しさん@読者の声:2011/12/8(木) 08:15:38 ID:ywmIqZSp2o
大地カッコいいな
716: 名無しさん@読者の声:2011/12/8(木) 13:41:33 ID:3EPWydNmto
なんつうカッコよさ。

同じ名前だし、すげぇwktkする。
CCCCC
717:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 23:36:11 ID:LuxIfDOYRs
>>715>>716
たまには主人公らしさも必要だね

ぶっちゃけると、>>714の最後の台詞を言わせたかっただけなんだ
支援さんくすだ(・ω・´)
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