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【SS】ネコミミ 巨乳 猫シッポ
[8] -25 -50 

1: :2011/6/20(月) 08:13:56 ID:gywVNbxdnY
┌──────────┐
1.拾った猫が女の子になった……。助けて……(45)

2.犬ミミとネコミミ、あなたはどっち!?(861)

3.父親が悪の組織のボスになっちゃったwwどうしよう(459)
└──────────┘
「ふぅ、やっぱ駄目か〜」
 PCでスレを建ててみたものの、猫が女の子になることが常識的に考えて、
「妄想乙ww」やら「糞スレだ」とか言われるのがオチなのに何をボケていたのだろうか……。


693: 680:2011/12/1(木) 14:19:23 ID:9CD5Lm6VSI
枕殿イラストお疲れ様ッス!!
っバンホーテンのホットココア
694: :2011/12/3(土) 17:05:33 ID:Was8jKXelc
>>693
さんくす
大体のイメージだから適当だし、風とファで力尽きたよ
綺麗な絵を見たいなら、絵スレさんに頼んでくだせぇ
695: 枕 ◆gTg4MOyrUY:2011/12/3(土) 17:13:31 ID:Was8jKXelc

「情報は正しかったのですよ、主人」
 認めたくないが、認めるしかない。
 第一に捕まっているからな、今。
「せっかくのデートが……。なんでよ……」
「多尾、何か言いましたか?」
 多尾に問いかけるが、何でもないと言われた。
「あー……人質になってもらってすまないね、諸君」
 シマウマ模様のスーツを着た男が前に出て話す。声的にはスピーカーの男か。
「我々が目的を果たすまで……まあ、大人しくしていてくれ……」
 男は面倒だと言って、俺たちの前から去っていった。
696:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/3(土) 17:21:17 ID:LR/ytgkbqg

 ヒーローショーでも行われるかのようなステージで敵組織の黒服たちは、観客席にいる俺たちを見張る。
「やっぱり他の一般人が邪魔ですね」とファは言う。
 確かに俺たち5人以外に一般人は30人程いる。その他の一般人は遊園地の外に出されたみたいだ。
「縄は大丈夫なのか? ウンともスンとも言わないんだが……」
「無問題よ、大地。少なくともアンタ以外は」
 那由多の言葉に他の3人が頷く。
「切り裂いたり、力ずくで裂いたりできるよ」と風。
 この超人どもめ。
697:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/3(土) 17:31:32 ID:Was8jKXelc

「羨ましい限りだね、少年君」
 密談していることに気づかれたらしく、シマウマスーツが俺の後ろに立っていた。
「何が目的ですか」
 俺の問いに男はこう答えた。
「正義の味方との戦争、かな? ま、俺たちは下っ端だからボスの意向は分からんがな」
 正義の味方? 何だよ、今頃の小学生でも信じなさそうな…………。
 隣にも悪の組織の構成員がいるから意外にいるかもな……。
「とんだバカですね、貴方の組織のボスは」
 ファが鋭い視線を飛ばす。
 何か、ヒーローとの戦争の前に悪の組織同士の戦争が始まりそうだな……。
698:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 16:19:40 ID:ek.5SuFRzg

「ま、俺も思うわ」
 あ、そこ同意するんだな……。
「大体、正義の味方ってガキの遊びかってぇの……。こんな時間だけ食う面倒事は嫌いなんだよ」
 この男、かなりの面倒臭がりだ。
「一般人には手は出さないよな」
「ま、そいつ等の動き次第だがな」
 それは不審な動きをすれば即座に始末する、というに聞こえた。
「今は従っておいた方が得策ね」
 那由多の言う通りだな。
699:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 16:33:12 ID:ek.5SuFRzg

 1時間くらい経っただろうか。一般人の方に動きが出始めた。
 中年の男がソワソワし始め、額に汗を浮かばせる。
「おい、オッサン。どうした?」
 黒服の1人が男に聞く。どうやら、トイレを我慢しているようだ。
「不味いよ、大地」
 風が耳元で囁いてくる。
「あの人、逃げようとすると思う」
「逃げるとしたら、縄を外された瞬間かな」
 那由多が話に加わってくる。
「逃げたら間違いなく殺られますね。そしたら……」
「パニック確定ね」
 ファの推測に先輩が付け加える。
 もし、そうなったらここにいる全員が始末されるだろうな。
700:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 16:38:02 ID:ek.5SuFRzg

「もし、彼が逃げ出そうとした時に、黒服たちに動きがあれば……」
 那由多の言葉で4人がこっちを向く。
 ため息混じりに俺は言う。
「そうなったら、あいつ等をブッ飛ばしてやれ」
 各々が首を縦に振った。
701: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 16:42:21 ID:vwr6kDUtNM
更新キタ----(・∀・)----!!
702:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/4(日) 17:12:19 ID:yvEPXiu.Rw
>>701
テスト前だからあまり更新できなくてごめんさい

年内には終わらしたいと思うが、無理な気がする
703: 名無しさん@読者の声:2011/12/4(日) 17:18:29 ID:VDOy82iYU.
>>702
ゆっくりでいい、ゆっくりでいいぞぉ!!
704:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/5(月) 19:11:10 ID:piwV0qFrog

 男の縄が外れる。やはり男は逃げ出そうとした。
 だが、黒服たちの対応は早い。
 1人が男を組み伏せた。まるで、予想していたかのように。
 それと同時に怒号が耳を突く。
「てめぇら、動くなぁぁ!!!!」
 あのシマウマスーツの男がパニックを防ぐために放ったものだった。そして、その声はこっちの出鼻を挫くのにも一役を買っていた。
「やられたわね……」
 そう言って那由多が歯噛みした。
705:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/5(月) 19:23:21 ID:Ztizk4nQHk

「もう限界です。いつまで縛っておくのですか!」
 ファがシマウマスーツに対して吠える。
「そうは言っても正義の味方さんが来ないと、ねぇ」
 この問答は何回目になるだろうか。
 もう日は西に傾き、空が朱に染まり始めていた。
「居ないのを待っていても仕方がないでしょう!?」
 ファは何故かいつもと違って焦っている気がする。
「おい、ファ。何でそんなに焦って……」
 俺が全ての言葉を紡ぐ前に、空気が変わった。
706:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/5(月) 19:34:34 ID:Ztizk4nQHk

 全ての視線が後ろに集中する。俺もそれに習う。
 夕日をバックに誰かが立っていた。
「何者だ、貴様!!」
 黒服の1人が叫んだ。
「……貴様等に名乗る名などない」
 そう言ってそいつは消えた。
「ぐっ!?」
「がはっ!!」
「ごふっ!!」
 そして、ステージの方から呻き声が聞こえた。
 周りの黒服は地に伏していた。
 あの一瞬で?
 そいつは、シマウマスーツにこう言った。
「あえて言うなら…………、ヒーローだ」
707:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:35:32 ID:EcB1hKr8to

「おいおい……、マジで現れたよ」
 シマウマスーツの男が今までで一番面倒な顔をし、目を細める。
「こりゃあ、退くに限るな……」
 って、逃げるのかよ……。そのまま戦闘に突入かと思ったんだが。
「主人。一般人は皆、避難しました」
 ファが俺の縄をほどく。
「早く私たちも……」
「どうしたんだ、ファ。お前、いつも以上に焦ってるよな」
「彼は危険です。特に、私たち悪の組織にとっては」
 縄が解けた。
 俺はもう一度ステージの方を見る。
「………………」
 そこには正義の味方が1人、こっちを見て立っているだけだった。
708:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:44:38 ID:/t3u.bxZ6I

 今、ここに居るのは俺とファ、そしてヒーローだった。
 那由多たちは先に行っている。
 目の前が二つの影によって暗くなる。
「お前か、猫」
「覚えていらっしゃるとは、光栄で!!」
 ファの拳が空を切る。
「お前は俺が唯一仕留め損ねた敵だ」
 ヒーローは少し離れて着地する。
「今回はベラベラ喋るのですね。さっさと掛かってきたらどうですか?」
 ファは目を細めて、跳んだ。
709:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:52:28 ID:/t3u.bxZ6I

 ファの全力はコンクリートをも砕く。今、目の前で証明されている。
 だが、当たらなければ意味がない。
「ちょこまか、と!!」
 蹴り出された足を奴は半身を逸らして避ける。
 無駄がない。
 ヒーローの動きはそう見えた。
 奴は逸らした半身を戻す。
「ぐふっ!」
 そして、拳を彼女に放っていた。
710:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/6(火) 17:59:11 ID:/t3u.bxZ6I

 ファはステージから弾き出される。
「ファ!!」
 彼女の元へ向かう。
 だが、奴は許さない。
「お前は、あの猫の……悪の仲間か、一般人?」
 足が固まる。いや、震える。奴が大きく見える。
「仲間か?」
 奴は俺に掌を見せた。
711:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/7(水) 07:27:51 ID:.AL642LWkg

 俺に触れようとしていたヒーローの姿が横にぶれる。
「……し、主人には触らせません」
 ファだ。何とか無事みたいだった。
 しかし、無傷ではない。左腕は明らかに違う方向へ曲がり、額から出た血が右目を塞いでいる。
「主人、に……逃げましょう」
 彼女の姿を見て分かる。逃げた方がいいと。
「ああ。だけど……」
 奴がブッ飛んだ方向を見れば、もう立ち上がってこっちを、いや、ファを睨んでいた。
712:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 07:13:06 ID:jwabo7NvG2

「主人、私が囮になりますから逃げてください」
「嫌だ」
「で、でも! 主人が居ても何も変わりません!!」
 地味に胸を突くことを言ってきたな、おい。
「話は終わったか?」
「ご丁寧にどうも。まあ、まだなんだがな」
「行くぞ」
 問答が面倒になったのか、奴がこっちに向かってきた。

713:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 07:30:53 ID:jwabo7NvG2

 ファは体を捻り、蹴る。
「どうした、重さが感じられないぞ?」
 ファの体が逆さになった。
「こんなものか……」
 奴が拳を振り抜こうとする。
──主人!!
 ファが口を開いたのかは知らない。だけど、聞こえた。
 俺は足を動かす。
 怖さなんて関係なかった。ファを助けたい一心でいる。
 俺はヒーローに向かって突き進んだ。
714:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 07:47:44 ID:1F5QczKvnc

 後先の考えない無様なタックルだ。俺はぶつかった後、盛大に地に体を擦り付ける。
 だが、奴の体勢を崩すには上出来だった。
 奴の手から離れたファがやや遠くで着地した。
「さっきの俺に対しての質問に答えようか。ファとはどんな関係だという質問によ」
 俺はヒーローに向かって言う。

「ファはな、俺の家族だ!!」
715: 名無しさん@読者の声:2011/12/8(木) 08:15:38 ID:ywmIqZSp2o
大地カッコいいな
716: 名無しさん@読者の声:2011/12/8(木) 13:41:33 ID:3EPWydNmto
なんつうカッコよさ。

同じ名前だし、すげぇwktkする。
CCCCC
717:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 23:36:11 ID:LuxIfDOYRs
>>715>>716
たまには主人公らしさも必要だね

ぶっちゃけると、>>714の最後の台詞を言わせたかっただけなんだ
支援さんくすだ(・ω・´)
718:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/8(木) 23:42:30 ID:ZuifM71Eps

「家族、だと?」
「ああ……」
 ヒーローが吠えた。
「ふざけるな……、悪に家族だと? ふざけるなぁぁぁぁぁぁあ!」
 俺の目の前には、奴の拳があった。
 ファは、……遠い。彼女の足では間に合わない。そして、俺には避ける術も防ぐ術もない。
 当たったら顔が吹っ飛ぶかな?
 俺は諦めて目を固く閉じた。
719:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/9(金) 07:11:03 ID:2/ksNIAli6

 おかしいな。痛みや衝撃を感じない。それに目を固く瞑っている感覚が残っている。
 俺は目を開け、見張る。
「よぉ、もやし……」
「身を張って女を守るたぁ、見直したぜ」
 そこに居たのは牛と馬。
「何で、お前らが……」
 いや、牛頭馬頭だった。
「勘違いすんじゃねぇぞ、俺はお嬢が悲しむのを見たくなかっただけだ」
 牛頭がぶっきらぼうに言う。
「牛頭はこんな言い方だけどな、俺たちはお前を認めることにした」
 馬頭は口を嬉しそうに曲げ、笑った。
「「行けよ、婿さんよ」」
720:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/9(金) 07:26:22 ID:2/ksNIAli6

「行ったな、馬頭」
「ああ、完璧だ」
 大地の気配が遠ざかるのを背に彼らは話す。
「お嬢の見込みに間違えはなかったな……」
「そうだな。もし、あいつ1人で逃げていたら、俺が全力で潰してたさ」
 2人は目の前のヒーローに狙いを定める。
「お前らは何者だ? 悪の仲間か?」
 2人は快活に笑う。
「がっはっはっ、正義の味方さんよ、」
「わっはっはっ、俺らは単なる、」
「「通りすがりの妖怪さ」」
 さて、久々に本気で戦えるぜ。
721:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/9(金) 07:37:49 ID:2/ksNIAli6

 表はマスコミとかで一杯になっているらしい。
 今、出ていっても揉まれるだけだから、裏から出る。
「おい、大丈夫か!?」
 那由多父がそこに居た。他の構成員たちも待機している。
「ヒーローが来たって聞いて飛んで来たんだが、問題はなかったみたいだな」
 那由多父の言葉にファが返す。
「この様が無事に見えますかね……」
「何、それだけ口が聞けたら問題ないさ」
 那由多父は優しくファの頭を撫でた。
「お疲れさん」
 なんか、良いとこを取られた気がする。
722: 名無しさん@読者の声:2011/12/11(日) 10:13:21 ID:X7SBxhlvQ.
うおおおおおおおおおおおおおおおッ!!

圧倒的私怨!!
723:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/11(日) 10:38:26 ID:lFnFCMUGKc
>>722
なんか、すっごく怨まれた気が!?
支援さんくす(・ω・´)

さあて、あと一話分を残すだけさ〜
724:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/11(日) 10:45:13 ID:OZ.akHp6kY

 遊園地騒動のせいで多尾先輩との件は、何時の日か埋め合わせをすることになった。
 俺たちの代わりに戦った牛頭馬頭は「正義の味方を再起不能にして帰ってきた」と聞いたから、心配することはないだろう。
 風や那由多たち、カフルス団は、今も平常運転らしい。
 そして、俺は病室にいた。勿論、前の件で俺を懸命に守ってくれた奴の。
725:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/11(日) 10:51:41 ID:lFnFCMUGKc

「あとは腕の完治を待つだけだな」
 医者はファの腕を見て言う。
「こんなもの、寝てなくても治ります! だから、早く退院を……」
 医者は無言で彼女の腕を叩いた。
 彼女は案の定、悶絶して転がる。
「妖怪の遺伝子でも、基本は人間の体なんだからな」
 お前の体のほとんどは把握している、と医者は言う。
 ここはカフルス団の病院であり、彼はファを作ったらしい。
「じゃあ、後は頼むね」
 そう言って彼は病室から出ていった。
726:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/11(日) 10:57:23 ID:lFnFCMUGKc

 茶番が終わったので、手に取ってあったリンゴを剥く。
「し、主人〜」
「何だ?」
「あれはヤブ医者です。だから、医者の交代を〜」
 リンゴを回しながら却下する。
「あれでも傷はちゃんと治してくれただろ」
「むー……」
 彼女は頬を膨らまし、左腕を擦る。
「ほい」
 剥き終わったリンゴをそのまま投げる。
 彼女は目を輝かせてそれを頬張った。
727:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/11(日) 11:02:36 ID:OZ.akHp6kY

 シャクシャクとリンゴを食べる彼女。その彼女に聞く。
「あのさ」
「ふぁんれふかー?」
 いや、口の中を全部食ってからにしろ。
「むぅ……」

728:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/11(日) 11:08:13 ID:OZ.akHp6kY

「食べ終わりましたよ。何ですか?」
 俺は気になったことを聞いた。
「カフルス団ってさ、仕事してるのか?」
 彼女は再び含んだリンゴを噴く。汚いから止めろ。
「な、何をいきなり……」
「いや、俺がカフルス団の存在を知ってから、悪の仕事っぽいことをしてない気が……」
 その問いに、彼女は考え込み、こう呟いた。
「あんまり……やってませんね……」
729: 名無しさん@読者の声:2011/12/11(日) 11:37:31 ID:o6D2/o4bEU
いいなぁ〜人外を
こんなに可愛く書けて

>>1の文才に嫉妬

支援(*´д`*)
730: 名無しさん@読者の声:2011/12/11(日) 17:45:51 ID:UgNlKRPWhA
私怨
731: 名無しさん@読者の声:2011/12/11(日) 18:09:57 ID:h/ClQokcJU
試演
732: 名無しさん@読者の声:2011/12/11(日) 18:46:15 ID:35K7yLKyUg
肢艶
733: 名無しさん@読者の声:2011/12/11(日) 20:24:14 ID:PHb2NYku.U
(;´д`)ハァハァハァハァハァハァンッ(;´ж`)ウッキューン










(´・ω・)ショボーン…イッチャッタ
734: 名無しさん@読者の声:2011/12/11(日) 21:31:48 ID:uIvSn9q4NQ
  _, ,_  パーン
( ‘д‘)
 ⊂彡☆))Д´) >>733
735:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 07:08:23 ID:iW5aYs19Do
>>729
文才とかは置いといて、
取り合えず妄想。それを文字にして書き出す。
これを繰り返していけば、上手くなっていく、はず
>>730->>732
支援さんくす
>>733
おい、何処でぬいた
>>734
叩いてやるなww

何かいきなり、こんなにもレスが付いたから、怖くなってきた((゚Д゚;))
736:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 07:16:04 ID:ZaNjet47sY

「む、昔はやってはいたのですよ!? ただ、最近は偶然、何もできてないだけですよ!?」
 手をワタワタさせて弁明しようとするファ。そこに俺は追撃を加えた。
「例えばどんなことをしていたんだ?」
 ハゥッ!? と言葉を詰まらせ、彼女は考え込む。
「正義の味方への嫌がらせとか、他の組織との抗争とか、様々……」
「お前は何処かのマフィアかヤクザの構成員か?」
737:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 07:29:57 ID:ZaNjet47sY

「意地悪です、今日の主人は……」
 目を潤ませて言うファ。
 くっ、それは反則だろうに!?
「でも……」
 顔を伏せ、言葉を濁す彼女。俺は不審に思い、近づいた。
 すると、ファは頭をあげて言った。
「こうしていると、主人が私に構ってくださりますから、嬉しいです……」
 ふ、不意打ちだった。
 思いもしなかった言葉に俺は顔を背ける。そこに手がやってきて、顔を強引に彼女の方向に持っていかれる。
 そして、柔らかい感触が口元を覆った。
738:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 07:37:07 ID:iW5aYs19Do

 何が起こった?
 心臓が今までにない早鐘を打っている。
「大好きですよ、主人」
 俺は周りの物を退け、破竹の如く後退する。
「もしかして、初めてでしたか、主人?」
 ファが不敵に笑った。
 しかし、初めてではない。あの時のことを思いだしつつ、平静を取り戻す。
「い、いや、二回目かな」
 ファは、その言葉によって、ピシリと固まってしまった。
739:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 07:43:50 ID:ZaNjet47sY

「だ、だだだだだ誰に盗られたのですか!? しかも、いつの間に!?」
 ファの悲痛な叫びが木霊する。俺はあえて、そこに爆弾を投下した。
「えーと、6月の多尾先輩の家に行ったときの夜に、風に不意打ちで……」
 プツンと、何かが切れた音が聞こえた。
 そこから先は、俺が発狂した猫を取り押さえられるまで苦労したと言っておこう。
740:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 07:50:58 ID:ZaNjet47sY

「よし、腕は完治し、これで退院だな」
 そう言われた瞬間、ファは感情を隠さずにぴょんぴょんと跳ねていた。
 夏休み最終日、彼女の腕は完全に元通りになった。
「主人、なんとか間に合いましたね!?」
「ああ、まったくだ」
 俺たちは医者に一礼をし、白い建物から出ていった。
741:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 17:31:33 ID:RKZQZp1hME

「主人、ちょっと行きたい所があるのですが……、一緒にどうですか?」
 唐突だった。
「まあ、いいけど」
 そう言うと、彼女は目を輝かして俺を引っ張って行った。
742:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 17:40:05 ID:RKZQZp1hME

「ここって……」
 見覚えのある町並みだった。
「そうですよ。主人の前に住んでいた町ですから」
 俺たちは歩みを進める。
 あの公園でよく遊んでいたな。遊んでいた友達、まあ1人だが、そいつは今もこの町に居るのだろうか?
「こっちですよ、主人」
 ファの足が速くなる。俺は彼女を追い抜かしそうな程のスピードで進んでいた。
743:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 17:54:13 ID:RKZQZp1hME

 次に来たのは空き地だった。
「猫の声が聞こえるな」
「はい。猫の集会場ですよ、ここは」
 俺の疑問にファが答えた。
 頭に引っ掛かったことが1つ。
「ここで……猫を拾ったけな」
 どんな色の猫か忘れたけど、小さい猫だった。
 連れて帰ったら、母さんに戻してこいって言われたっけ。でも、父さんが仕事の時は1人寂しいだろうって言って飼うことになったんだ。
「前に住んでた家に行っていいか?」
「はい、大丈夫ですよ」
 彼女は頬を緩めて言ってくれた。
744:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 18:43:41 ID:Xh00wEirNs

「懐かしいな……」
 俺は目の前の一軒家を見て呟く。
 標識には『空藤』とあり、別の住人がいることを示している。

745:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 18:51:14 ID:1h4sU4ikJI

 猫を雪の降る庭に無理矢理連れ出したり、一緒の布団で寝ていたら猫を体の下敷きにしてたり、色々あったな……。
「それだけを聞いてると、猫が可哀想ですよね」
 感傷に浸っている最中にファが茶々を入れる。
「う、うるさいぞ!」
 俺は顔を真っ赤にして叫んでいた。
 そこを中学生に見られ、脱兎の如く逃げる俺だった。
746: 名無しさん@読者の声:2011/12/12(月) 19:00:32 ID:vQn24bs7N.


リアタイやで( ̄^ ̄)ドヤ←


つC
747:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 22:58:56 ID:1h4sU4ikJI
>>746
?(・ω・`)
支援さんくす(・ω・´)

今日か明日には終わらせれるかな?
748: 名無しさん@読者の声:2011/12/12(月) 23:00:52 ID:qcDttONIGI
リアルタイムだと思って
書いたが更新なかった(;´д⊂)
749:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 23:05:45 ID:Xh00wEirNs

 恥ずかしさのあまり、逃げ出してきた俺たちは人気の多い交差点に出ていた。
 俺の目の前をトラックが通りすぎる。
「あ……」
 幻覚が見えた。黒猫がトラックで轢かれる瞬間が。
「……っ!?」
 青になった瞬間、俺は、また走り出した。
750: :2011/12/12(月) 23:08:21 ID:1h4sU4ikJI
>>748
すまないね……
今、更新してるから
751:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 23:15:44 ID:1h4sU4ikJI

「し、主人!? 何処に!?」
 ファの焦りを他所に、俺はある場所へと走った。
 そこに墓があるはずだ。
 俺は迷いながらも、ある場所に辿り着いた。
 そこは今も河原が残っていた。一時期はよく通っていた川だ。
「ここ辺りにあるはず。…………あった!」
752:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 23:23:38 ID:1h4sU4ikJI

 それは小さな墓で、墓標もアイスの棒を使った、簡素にも程がある墓だった。
 棒は、腐っていないし、新しい。まるで誰かが取り替えてるような感じがした。
 そこに書いてあったのは、
『僕の大好きな猫、ファのお墓』
 俺は背後にいる猫に言う。
「ファは、何時死んだんだ? そして、お前になった?」
753:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 23:33:45 ID:Xh00wEirNs

「飼い猫が死んだのは5年前、私として生まれたのは3年前です」
 振り返ったそこには、黒猫がいた。
「何で言わなかったんだ」
「言って信じられましたか?」
 無理だな。少なくとも、今も疑っているぐらいだ。
「なら、鈴と写真はどうですか?」
 黒猫は俺の胸に飛び込んでくる。そして、鳴らない鈴を鳴らした。
754:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 23:40:45 ID:1h4sU4ikJI

 尻尾の鈴を丁寧に取る。
「この鈴は私の機嫌がいい時などに鳴るようになっています」
 本当か確かめるために振る。が、音は出ない。
「私から離れているので鳴らないですよ」
「う、うるさいぞ! 写真は?」
 猫の手を借りて、俺は鈴の上半分を取り外す。
「寂しい時にはよく見てましたね、写真は」
 そこには、幼い俺とやや小さめの黒猫が確かにいた。
755:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/12(月) 23:51:21 ID:Xh00wEirNs

 猫から元の状態に戻ったファと河原に寝転がる。
「何で忘れてしまわれたのですか?」
「多分、引っ越した後の忙しさのせいかな?」
 ファの問いに俺はそう答えた。
 その回答に彼女は不服らしく、頬を膨らます。
「私は引っ越しごときで忘れ去られる存在だったのですかー!!」
 昔はそうだった。でも、今は違うと思う。
「病院の時のお返しだ」
 そう言って彼女の騒ぐ口を塞いだ。
 顔全体がトマトのように染まった彼女に言った。

「俺はファが大好きだ」
756: 名無しさん@読者の声:2011/12/12(月) 23:53:21 ID:9CD5Lm6VSI
まさかとは思うがもうすぐ終わりじゃないだろうな…('A`)
757:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/13(火) 00:08:31 ID:Xh00wEirNs

「流石、若いの。熱いねー。ひゅーひゅー」
 いきなりの声に俺たちは電流が流れたように離れた。
「ふ、風!? 貴女、なんでここに!?」
 不敵に微笑む彼女は全て見てましたと言わんばかりの笑みだ。
「あんた達を見てると、僕の方が恥ずかしくなるわ」
 那由多までいた。風がいたから予想はできたが。
「いつも英雄さんは色を好むから仕方ないかな。なら、二番目にでも……」
 そう呟く多尾。
 日本では一夫多妻制はないですよー。
「悪に法はない」と風。
「いっその事、うちに来る?」とカフルス団に勧誘してくる那由多。
「それなら私も入ったら、大地君を……」と危険な発言をする多尾。
 思わず笑いが漏れる。隣のファも一緒だった。
「主人なしの生活は、私たちには考えられないみたいですね」
 俺も今がないのは考えられないでいる。
 多分、これからもそうだろう……。

      ─fin─
758:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/13(火) 00:11:02 ID:1h4sU4ikJI
>>756
残念、終わりなのだ


ってことで終了ー!
ご愛読してくれた方には最大級のさんくすをー!!

759: 756:2011/12/13(火) 00:12:22 ID:FToABoPm86
oh…まさか終わるとは…だが言わせてもらうか。>>1乙!!そして風はもらっていく!!
760: 名無しさん@読者の声:2011/12/13(火) 00:22:34 ID:0wEUMZPqbc
那由多って一人称僕だっけ?
>>1
761: 760:2011/12/13(火) 00:30:26 ID:0wEUMZPqbc
一人称僕だったわ
すまん
何か違和感がある…
762: 756:2011/12/13(火) 00:32:03 ID:ywmIqZSp2o
>>761
ボクっ娘良いじゃないか
763:
◆gTg4MOyrUY:2011/12/13(火) 07:09:18 ID:1h4sU4ikJI
>>758
渡さんよ、風たちは渡さんよ!!
>>761
千奈さんは違和感出そうぜ! みたいなキャラにしたかったからww
764: お姉様 ◆RO2jhvAC9Y:2011/12/13(火) 13:47:04 ID:jUhRgLP6IQ
ひっそり覗かせてもらってました。
やっぱり文才ありまくりw

とにかく、本当に乙です!

つ旦~
765: 名無しさん@読者の声:2011/12/13(火) 14:44:20 ID:zTNCLrUT72
今やっと>>1の3つ目の「父親が悪の…」ってスレが那由多のものなんじゃないか?と思った
乙!

そして>>763安価ミスだ
766: 名無しさん@読者の声:2011/12/13(火) 15:11:30 ID:L42.WERUbA
(うД;`)ファが…俺のファが〜いなくなる〜…ウグッウゲッオェッ
767: 真・スレッドストッパー:停止
停止しますた。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
250.73 KBytes

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