女「男!!好きだ!!愛してる!!結婚を前提に付き合ってくれ!!寧ろ結婚しよう!!」
男「・・・え、やだ」
女「な、何故だ!?」
男「だって、お前変態じゃん」
女「わ、私のどこが変態だというのだ!?」
男「お前、朝からの行動を思い返してみ?」
女「朝か?朝はまずお前にモーニングコールを10回して、おはようメールを5通送ったな」
男「同じ奴から何回も連絡を入れられる恐怖を考えろ」
女「その後、男の家に向かい、お前が登校したのを確認して後ろから背中を眺め回してハアハアしながら後をつけて…」
男「ストーカーも入っていたとはな」
女「そして男が教室に入る瞬間、偶然を装い一緒に入り今に至るというわけだ」
952: 1:2012/8/21(火) 21:44:14 ID:aNUtF.tCJI
旅館
主人「ありがとうございました、またお越しくださいませ」
男「主人さん」
主人「あら、男様。どうなされましたか?」
男「女を見ませんでしたか?」
主人「女様でございますか?今朝はまだ見かけてはおりませんが…」
男「そうですか…兄と弟は?」
主人「この時間にいないということは…多分あの場所にいるわね…裏山の秘密基地」
男「秘密基地?」
主人「ああ、ごめんなさい。あの二人が小さい頃に見つけて作った秘密基地でしてね、私に叱られたりとか、イタズラの算段をするときとかによく利用してたんですよ」
男「なんか、微笑ましいですね」
主人「裏山にあるという事はわかるんですけど、二人が頑なに口を開かないから詳しい場所はわからないんですよね…でも?何故それを?」
男「あ、いや…なんか気になって…」
主人「そうですか…」
953: 1:2012/8/21(火) 21:48:11 ID:H.sf1CG1AY
男「しかし秘密基地ね…なんだか兄の知らない一面を見た気がするな…」
男「ていうか、本当に女はどこ行ったんだよ…」
男「・・・そういや、昨日」
女『兄について、どう思う?』
男『へ?ああ、いい奴じゃないか?』
女『・・・そうか』
男『何か、あったのか?』
女『・・・まだな』
男『ふーん…ん?まだ?』
女『なんでもない。私のただの思い過ごしだろう』
男「・・・まさか、な」
男「行ってみるか、裏山」
954: 1:2012/8/21(火) 22:52:51 ID:URLHZqIv8Y
女「う…ん…」
兄「気がついた?」
女「・・・ここは?」
兄「俺と弟しか知らない秘密基地」
弟「・・・」
女「そうか…やはりお前もか…」
兄「よく落ち着いていられるね〜」
女「そうだな、流石に手を縛られるのは初めての経験だがな」
兄「やっぱり、女ちゃんは普通の女の子じゃないよね、俺はさ、そこに好きになっちゃったんだよね」
女「ふむ、好意的に想われるの悪くは無いが、私がお前の事を友人としては見れるけど、恋人としては見えないと言ったら?」
兄「んー?時間はまだあるし…ゆっくりたっぷり聞かせる」
女「それでも駄目だったら?」
兄「・・・今の状況わかってんのか?」
955: 1:2012/8/21(火) 22:57:31 ID:URLHZqIv8Y
女「薬を嗅がされ誘拐されて手を縛られて知らない場所に監禁…普通ならパニックだな」
兄「なんでそんな落ち着いていられるの?まさかとは思うけど、男が助けにくるって信じちゃってるの?」
女「そのまさかだ」
兄「ここは俺と弟しか知らないよ。来れるわけもない」
女「それでも私は信じる」
兄「無駄だっつってんだよ!!」
女「信じるのはいけないことなのか?」
兄「っ!!」
弟「兄ちゃん…やっぱりもう止めようよ…」
兄「黙ってろ!!」
兄「・・・本当に助けに来るって、信じてるの?」
女「勿論だ」
956: 1:2012/8/21(火) 23:00:41 ID:8rRrom8v5s
兄「考えを改める気は?」
女「無い」
兄「・・・そう」
弟「に、兄ちゃん…なにする気?」
兄「言葉で言ってもわかんないなら体で教えるしかないだろ」
女「・・・」
弟「だ、駄目だよ!!」
兄「うるせぇ!!お前も共犯だからな!!」
弟「う…」
女「犯すのは別に構わないが、水着を破くのだけは勘弁してくれ」
兄「あ?」
女「この水着は男が買ってくれた奴でな、私の宝物だ」
兄「・・・ふーん」
957: 1:2012/8/21(火) 23:07:06 ID:8rRrom8v5s
兄「まあ、女ちゃんのお願いなら仕方ないよね」
女「手間をかけるな」
兄「・・・処女?」
女「ああ、バリバリの処女だ」
兄「それじゃあ加減しないとな、初めては痛いって聞くし…」
女「経験豊富な奴がリードしてくれればありがたいな」
兄「っ!!だから!!なんでそんな落ち着いていられるんだよ!?なんでそんな冷静なんだよ!?怖がれよ!!泣けよ!!」
女「・・・すまない」
兄「怖くねーのかよ!!今からレイプされるかもしんねーんだぞ!?」
女「なるほど、それが一般の恐怖というものか…だが、生憎私は違うな…」
女「私にとって恐怖とは…私の目の前から男が消えてなくなる事だ」
女「私にとって、男は全てだからな…」
958: 1:2012/8/21(火) 23:13:48 ID:8rRrom8v5s
兄「男は、そう思ってないかもしんないんだぞ」
女「それでも構わない。たとえ嫌われようと、私は男の側にいられればそれでいいんだ」
バキッ!!
女「・・・」
弟「兄ちゃん!!」
兄「ムカつくんだよ…そんな綺麗事吐いてる奴見ると!!」
兄「いいか?これが最後だ!!男を諦めて俺と付き合え!!」
女「断る」
兄「じゃあ…体に教え込むしかないみたいだなぁ!!」
弟「兄ちゃん!!」
女「弟、今この場で兄を止められるのはお前しかいないぞ?」
弟「う…」
兄「お前は俺の言うこと聞いてりゃいいんだよ!!それでいつもおいしい思いしてんだろうが!!」
959: 1:2012/8/21(火) 23:19:22 ID:8rRrom8v5s
女「兄の間違いを正すのも、弟のお前にしか出来ない役目だぞ」
兄「さっきからごちゃごちゃうるせーんだよ!!」ガッ
女「ぐっ…」
弟「うう…」
兄「いいから早くお前も参加しろ!!」
弟「兄ちゃんは…俺の兄ちゃんはこんなことしない!!」
弟「止めろよ兄ちゃん!!」ガシッ
兄「離せ!!」ブン
弟「うわぁ!!」
女「弟に暴力を振るうのはあまり感心しないな」
兄「うるせぇ!!そんな生意気な口を叩けなくしてやるからな!!」
男「いや、軽口を叩けない女ってそれはそれで怖いぞ?」
兄「!?」
960: 1:2012/8/21(火) 23:22:21 ID:8rRrom8v5s
兄「な…んで…?」
男「主人さんに聞いた。裏山にお前らの秘密基地があるって」
男「大丈夫か?何回殴られた?」
女「二回だな。口の中が切れているみたいだ」
男「そうか」シュルシュル
男「さて…と」
兄「な、なんだよ…やるのか!?」
男「帰るぞ、女」
女「ああ」
男「またな、二人とも」
兄「・・・」
961: 1:2012/8/21(火) 23:26:22 ID:8rRrom8v5s
女「良かったのか?」
男「ん?」
女「腸、煮えくり返っているだろう?」
男「・・・まあな」
男「多分お前がいなかっら確実に殴ってた」
男「でも、兄を殴っても何も変わらないし、お前はそんなこと望んでないだろ」
女「まあな」
男「・・・ごめんな。情けなくて」
女「何を言う、お前のそんな所に惚れたんだ」
男「俺のこと、信じてくれてたんだよな」
女「ああ、お前なら必ず来てくれるって」
男「・・・ありがとう」
女「しかし、口の中が痛いな…男、旅館に戻ったら手当てしてくれ」
962: 1:2012/8/21(火) 23:30:22 ID:URLHZqIv8Y
旅館
兄「・・・」
弟「兄ちゃん…」
兄「さっきは、悪かった…」
弟「うん」
兄「かあさんに、叱られなきゃな…」
主人「あ、二人ともこんな所にいたのね?」
弟「かあさん…」
主人「ほら、早く手伝って。お客さんが待ってるんだから」
弟「え?」
兄「何も…聞いてないの?」
主人「何が?」
兄「いや…なんでもない」
主人「ほら、そんなことより早く手伝う!!お客さんは待ってくれないのよ!?」
弟「う、うん!!」
タタタタタッ
主人「・・・何も、言わないつもりなのね」
963: 1:2012/8/21(火) 23:36:00 ID:8rRrom8v5s
皆様こんばんは
1でございます
内容が内容だったので、一部sageにさせていただきました
実はこの話は一番書きたくなかったんですよね…寝取り未遂してるわけですし、暴力も振るってますしで色々と書いていて涙目でした
でも、話の都合上書かなきゃいけないから…ちくせう
今日の投下はこれで終了となります
見てくださった方々
ありがとうございました
964: 名無しさん@読者の声:2012/8/21(火) 23:49:33 ID:vZFZo1qu46
未遂で良かった…胸糞シナリオにならなくて良かったよ
(ノ_;)っC
965: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 00:47:25 ID:zHwuK7FO4E
ふっ…信じてたさ…!
支援しようかROMるか悩んだけどやっぱCCCCC
966: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 08:59:08 ID:LEM32y.hMM
あれ思い出した
支援
967: 名無しさん@読者の声:2012/8/22(水) 12:35:35 ID:uvoYi3UJbI
更新乙です。
きっと二人の結び付きがより強まるはず…と思い読みました。
が、まさかこのまま、兄に何のお咎めもなしとか
ないですよね?
968: 1:2012/8/22(水) 13:58:35 ID:uG76tHGYho
>>964
当初は盛り込む予定だったんですが…まあ、自分に嘘はつけないよね!!
支援感謝です
>>965
ありがとうございます!!支援ありがとうございます!!ありがとうございます!!大事な事なので二回言いました!!
>>966
何を思い出されたのか私も気になります…支援感謝です
>>967
結び付きを強めようとして意味不明な話になるのはご愛嬌(´-ω-`)
兄は…まあ、お咎めは一応は
969: 1:2012/8/22(水) 14:04:46 ID:uG76tHGYho
男「これでよし…と」
女「ほう、手当てが上手くなったな」
男「そりゃあな」
母「でも、災難だったわね…女ちゃんが転んで口の中切っちゃうなんて…」
女「誰が見ても危険な転びかたをしましたからね…いや、お恥ずかしい」
母「うっかりなんて誰にでもあるから、恥ずかしがる事なんかないよ」
父「・・・男君、いい?」
男「んー?」
父「あの角度じゃ、転んで口は切れないよ」
男「・・・」
女「お父様!!」
父「誰かに殴られでもしない限り…ね」
ガラガラ
弟「あ、あの…」
男「弟?」
970: 1:2012/8/22(水) 14:10:29 ID:dWmEEQph1A
弟「えっと…薬を持ってきました…」
男「ああ、悪いな」
弟「それと…ごめんなさい」
女「お前が謝る必要はない」
弟「でも兄ちゃんが…酷い事を…」
女「それでもお前は兄が間違いを正そうとして止めようとしたじゃないか」
弟「でも、止められなかった…」
女「大事なのは出来る出来ないじゃない、やるかやらないかだ」
女「お前は、自分の行動に誇りを持っていいぞ」
弟「・・・」
971: 1:2012/8/22(水) 14:13:56 ID:dWmEEQph1A
男「兄は?」
弟「えっと…仕事が終わったら…どこかに」
男「了解」
母「男君!!」
男「・・・」
母「何も…話してくれないの?」
男「ごめん母さん。でもこれは俺がやらなきゃいけないんだ。他の誰にも出来ない…俺が」
ガラガラ
弟「・・・」
女「安心しろ。男は兄に暴力は振るわない」
女「信じていいぞ。私は信じてる」
972: 1:2012/8/22(水) 14:21:49 ID:uG76tHGYho
裏山頂上
兄「・・・」
男「こんな所にいたのか」
兄「・・・何しに来たんだ」
男「隣いいか?」
兄「・・・」
男「凄いなここ、景色が一望出来るじゃねーか」
兄「お前は楽しく俺とお話しにきたのか?」
男「まあそんな所だ」
兄「呆れた奴だ。普通におかしいだろお前の彼女をあんな目に会わせた張本人が目の前にいるんだぞ?憎くないのか?」
男「憎いよ。なんだったらお前をここから突き落としても構わない」
男「でも、やらないし。したくない」
兄「は?」
男「たとえ演技だったとしても、仲良くなれた奴を殴りたくはない」
男「復讐なんて、やっても意味がないんだよ」
兄「・・・じゃあなんできたんだよ」
男「言ったろ、世間話」
973: 1:2012/8/22(水) 14:27:18 ID:uG76tHGYho
男「海ってさ、凄いよな」
男「見てるとなんか落ち着いてさ、自分がちっぽけな存在に思えて、悩んでるのがバカらしくなってくるんだよな」
兄「・・・つまり、何が言いたいんだよ」
男「んー、そんな気にするなって事だ」
兄「・・・馬鹿じゃねーの?」
男「多分な。でも、こんくらい馬鹿じゃないと、女と一緒にいれないからさ」
兄「・・・なんか、俺が駄目でお前がいい理由、わかった気がする」
男「何わかったか知らんが、早く戻れよ。主人さん心配してるから…あ、そうそう」
男「帰ったら女に謝れよ?謝んなかったら殴るかんな?」
男「じゃあなー」スタスタ
兄「本当、変な奴…」
974: 1:2012/8/22(水) 14:31:10 ID:uG76tHGYho
旅館
主人「この度は息子達が本当にすみません!!」
父「主人さん、頭をあげてください」
主人「いいえ!!一歩間違えてたらとりかえしのつかない事になっていたかもしれません!!」
母「でも…何もなかったですし…」
主人「お願いします…謝らせて下さい!!」
主人「そうしないと…情けなくて…」
弟「かあさん…」
弟「本当に、すみませんでした!!」
女「弟…」
ガラガラ
兄「・・・」
975: 1:2012/8/22(水) 14:38:05 ID:dWmEEQph1A
弟「兄ちゃん!!」
主人「兄!!どこに行ってたの!?早く謝罪しなさい!!」
兄「・・・」スタスタ
主人「兄!!」
兄「・・・」ピタッ
女「・・・」
兄「本当、お前らってわけわかんねー」
主人「!?」
兄「考えてる事普通じゃねーし、言動も行動もおかしいし」
兄「普通だって思ってた男も、結局はお前と似たような事ばっか言うから、うるさくてたまんねー」
女「・・・」
兄「でもさ…なんでかな…」
兄「言ってる事無茶苦茶なのに、何故か心に残る」
兄「本当に…悪かった」
女「・・・わかればいい」
976: 1:2012/8/22(水) 14:42:35 ID:uG76tHGYho
兄「この度は、本当に申し訳ありませんでした」
父「1ついい?」
兄「はい」
父「男君にはもう謝った?」
兄「まだ…です」
父「じゃあ、謝る相手が違うよね?」ニッコリ
兄「・・・」
母「(父君カッコいい父君カッコいい父君カッコいい父君カッコいい)」
ガラガラ
男「ふいー、やっと着いた…変に迷うな、あそこ」
兄「あそこ、地元民じゃないと迷うぞ」
男「え!?なんでお前俺より早くいんの!?」
兄「地元民なめんな」
977: 1:2012/8/22(水) 14:48:45 ID:uG76tHGYho
男「女には謝ったか?」
兄「ああ」
女「うむ」
男「そっか、良かった」
兄「ありがとな、気づかせてくれて」
男「な、なんだよ…急に」
兄「またさ…仲良くしていいかな?」
男「当然だろ?女は?」
女「友人としてなら大歓迎だ」
兄「・・・ありがとう」
978: 1:2012/8/22(水) 14:52:35 ID:dWmEEQph1A
女「主人、そういうわけだから。謝罪はもういい」
主人「わかりました…ですが、この二人には個人的に話があります」
兄「げ」
主人「来なさい!!みっちり説教です!!」
兄「え!?ちょ、そこは迷惑をかけてはいけないで締めくくる美談じゃ…」
主人「そんなお涙頂戴は今時流行りません!!」
弟「兄ちゃん…説教を受けようよ…」
兄「うへ〜」
979: 1:2012/8/22(水) 15:51:37 ID:5RvltjAJ0I
女「・・・」
男「どうした?心ここにあらずって感じだな」
女「あ、ああ…」
男「やっと一安心か?」
女「そうだな…」
男「本当は怖かったんだろ」
女「・・・かもしれん」
男「それでいいんだよ。下手に強がるより、よっぽどマシだ」
男「そうだな…信じてるからこそ、弱さを見せてもいいんじゃないか?」
男「俺はお前を信じてる。上手く言えないけど、お前は俺の前からいなくならないって」
女「・・・そうだな」
女「信じよう。私達の未来を…」
980: 1:2012/8/22(水) 15:59:49 ID:5RvltjAJ0I
男「ふー、ようやく一息つけ…」
父「男君?女さん?ちょっと」
男「・・・オレハライタイ」
父「片言で話しても無駄だからね?」
男「・・・はい」
女「お、お父様、男は私の為に」
父「女さんは少し黙ろうか」
女「・・・はい」
父「いいかい?二人が大人に近づくにつれて、行動に責任というものがのしかかるんだ。確かに男君の行動はけじめをつけるという点では良い行動かもしれない。でも周りに迷惑をかけるかけないの問題じゃなく、僕達は君達の一番の理解者なんだからね?今回は突発的に起こったから仕方のないことだろうけど、これからの二人の問題を二人だけで背負うんじゃなくて、もう少し、それこそ周りに相談しなさい」
男&女「・・・はい」
父「今日は色々あって、特に疲れてるだろうからこれくらいにしておくけど、二人は今日は外に出ちゃ駄目だからね?」
男「なん…」
父「何か、言った?」
女「な、なんでもありません!!」
父「さて母さん、お土産でも買いにいこうか…母さん?」
母「父君カッコいい父君カッコいい父君カッコいい」
父「・・・それじゃあ、行ってくるよ」
981: 1:2012/8/23(木) 00:38:54 ID:S8hgBGFHLQ
男「しかし、外出ちゃいかんのか…退屈だな」
女「まあお父様の仰有ることは一理あるからな」
女「それに、建前は外出禁止だが、裏を返せばゆっくり休めと言いたいのだろう…それに」
女「仲直りしてからの最初のスキンシップは重要だろう…なあ?」
ガラガラ
兄「・・・バレてた?」
女「気配でわかる」
男「うおっ、お前その顔どうした!?」
兄「ビンタされた」
女「随分と酷い顔だな…」
兄「大丈夫大丈夫、俺達がガキの頃はこんなんしょっちゅうだったから」
982: 1:2012/8/23(木) 02:58:08 ID:YnhHdkTLIo
兄「顔…ごめんな」
女「気にするな」
男「気にするなっていってんならあんま気にしなくていいぞ。てか、俺はお前の顔の方が気になるんだが」
兄「ほっとけ」
女「さて、聞かせてもらおうか?何故綺麗事を言う奴がムカつくんだ?」
兄「人間、皆汚れちまうからな…そんな風に綺麗に言われると…責められてる気がして…つい」
男「・・・」
女「なるほど、それは理解出来た」
女「確かに、綺麗に成長は出来ないだろう…だが、綺麗に成長しようと思うことが悪い事だとは私は思わない」
女「人の生き方など、千差万別だ。いちいち口を挟むだけ余計なお節介だよ」
兄「そんなもんかな…」
男「まああれだ…責められてると感じるって事は、少なからず自分の汚さを認めてるんだよ」
男「俺は凄いと思うな…俺だったら絶対に目を背けちまうから…」
女「安心しろ。私が無理矢理向かせてやる」
983: 1(投下終了):2012/8/23(木) 03:02:02 ID:YnhHdkTLIo
兄「なんか…お前らお似合いだよ。本当」
女「今更か?」
兄「全くだ」
男「まあ後1日だけの付き合いだけど、よろしく頼む」
兄「ああ…」
兄「じゃあな、仕事戻るわ」
ガラガラ
兄「・・・あいつらに会えて、変わったな、俺」
984: 1:2012/8/23(木) 23:21:26 ID:wA9RpEgro2
女「さて、ようやく二人っきりなわけだが」
男「だが断る」
女「まだ何も言ってないのだが」
男「お前の考えは大体わかるんだよ」
女「ほう?なら読んでみろ」
男「怪我人を逆手に取って好き放題俺を蹂躙」
女「・・・それもあったな」
男「なんか別の事を考えてたっぽい」
女「まあ折角提案してくれたのだ。やってみるか?」
男「おい」
女「なんだ?お前が言い出さなければ私は考えもつかなかったのだぞ?言い出しっぺはお前だ」
男「そこ言われたら何も反論出来ねぇ」
女「冗談だ。少しだけ横になる」
男「・・・おう」
985: 1:2012/8/23(木) 23:28:06 ID:Q2PfZzGuiU
母「ただいまー♪いっぱいお土産買ってきたよ〜」
男「お帰り」
母「あら、女ちゃん寝ちゃった?」
男「まあな」
母「それだったら静かにしなきゃだね…でも」
女「・・・」スースー
母「ああん!!もう!!なんで女ちゃんは天使の寝顔が出来るの!?可愛い!!食べちゃいたい!!」
男「母さん、そんな趣味があったの?」
母「失礼な、女ちゃん限定ですー」
母「あ、でも前に来た書記ちゃんも中々…」
男「あれだな、気に入った物を側に置いておかないと気が済まないタイプ」
父「そんなの、長年連れ添ってるから承知だよ」
父「ただ…逸れてしまった視線を元に戻すのが僕の役目だよ?」
男「おおこわいこわい」
986: 1:2012/8/23(木) 23:30:13 ID:z0U8ZQhYEg
母「男君」
男「ん?」
母「覚えてるとは思うけど…」
男「ああ、宿題ね」
母「うん」
男「うすらほんのり答えは出てるよ」
母「そっか…」
母「私を納得させなかったら…わかってるよね?」
男「もちろんさ」
男「後1日、真剣に考えてみるよ」
女「・・・」
987: 1:2012/8/23(木) 23:34:37 ID:Q2PfZzGuiU
女「・・・」ムクリ
男「お、起きたか」
女「お父様とお母様は?」
男「鬼ごっこ」
女「ああ…なるほど」
女「答えは出たのか?」
男「なんの?」
女「宿題だ」
男「んー、ぼんやり」
女「そうか」
男「疑わないのか?」
女「お前が出した結論に私は異論はない」
男「そっか…」
女「後1日…か」
男「・・・」
988: 1:2012/8/23(木) 23:41:06 ID:z0U8ZQhYEg
翌日
父「三日間、お世話になりました」
主人「いえいえ、こちらこそご迷惑をお掛けして…」
父「もういいですよ」
主人「本当にすみません」
兄「三日間、色々あったけどまあ、楽しかったよ」
男「そいつは良かった」
兄「また来てくれるか?」
女「気が向いたらな」
兄「こりゃ手厳しい」
兄「男!!」
男「ん?」
兄「女ちゃんを大事にしろよ!!」
男「・・・おう!!」
父「それでは」
主人「ご利用、ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」
兄「またなー!!」
989: 1:2012/8/23(木) 23:48:01 ID:z0U8ZQhYEg
車内
父「色々あったけど、楽しかったね」
母「うん♪お土産もいっぱい買ったし、満足♪」
男「そいやお前って土産を家に買った?」
女「土産話で十分だ」
男「・・・お前な」
母「二人ともー、撮った写真を何枚か現像するんだけど、好きなの選んでー」
男「母さん結構撮ってたからな…どれどれ」
女「いい写真だらけですね。困ってしまいます」
男「おい、なんだこれ」
母「夜に撮ったのよ、一緒に寝てるなんて本当に仲良しなんだから」
男「確か、この日は別々の布団で寝たはずだが?」
女「気のせいだ」
男「何布団にもぐりこんでんだてめー!!」
990: 1:2012/8/23(木) 23:53:00 ID:Q2PfZzGuiU
家
父「皆、着いたよ」
母「んー!!三日ぶりの我が家!!」
男「んな、懐かしがる事か?」
母「女ちゃん。三日間お疲れ様」
女「いえ、私も楽しむ事が出来ましたし、同行できて本当に良かったです…それと、あの」
母「例の写真ね、大丈夫!!現像したら真っ先に渡すから!!」
男「おい、例の写真ってなんだ」
女「ありがとうございます」
男「おい、例の写真」
母「宝物になっちゃうかもね〜」
男「おい」
女「それでは、私はこれで失礼いたします」
母「大丈夫?男君を送らせようか?」
女「いえ、お気遣いなく」
991: 1:2012/8/23(木) 23:55:55 ID:z0U8ZQhYEg
男「あー、なんか…母さんの言ってた事がわかった気がする…」
母「でしょー!?部屋に入ったらいよいよ大きくなるんだから!!」
父「えーと、これと…これと…」
男「父さんなにしてんの?」
父「女さんのご家族へのお土産」
男「しっかり買ってたんだな」
父「まあね、僕は渡してくるから…男君」
男「ん?」
父「頑張るんだよ」
母「・・・」
男「・・・あー」
男「了解」
992: 1:2012/8/24(金) 00:04:05 ID:Q2PfZzGuiU
母「男君、この三日間で考えた事をお母さんに話してもらいます」
男「・・・」
母「二人にとって、成長とはなんなのか…答えて」
男「・・・俺達にとって、成長とは」
男「信じること」
母「お互いを?だとしたらお母さんはその答えに納得をすることは出来ないよ?」
男「もう信頼しきってるのに、これ以上何を信じろってんだよ」
男「俺が信じてるのは…同じ未来」
男「女と同じ時を刻んで、一緒に居続けたい」
男「最高じゃなくてもいい、最悪でも構わない」
男「二人一緒なら、乗り越えられる…きっとや多分じゃない…これは確信」
男「だから俺は信じる。同じ時、同じ未来を」
993: 1:2012/8/24(金) 00:08:17 ID:z0U8ZQhYEg
母「・・・そう」
男「女が拐われた時も、あまり心配はしてなかった」
男「ただ…あいつは俺が来ることを信じてる…そう思ったから…そしてそう思ってる事を信じてたから…」
母「・・・」
男「これが俺の出した結論」
母「・・・この先、想像を絶するような困難が二人を襲うかもしれない」
母「それでも男君は…二人で乗り越えられる?」
男「・・・」
男「余裕」
母「・・・そう」
母「じゃあ、早く女ちゃんに伝えてきなさい」
男「わかった!!」ダッ
母「もう…立派な男の子になっちゃって…」
994: 1:2012/8/24(金) 00:14:43 ID:z0U8ZQhYEg
公園
男「・・・」
女「来たか」
男「なんでいるんだよ」
女「別に、少し寄り道をしたかっただけだ。お前は?」
男「ここに来れば、お前に会えるような気がしたから」
女「ふ…私もだ」
男「下手な求愛も、芝居がかった言葉も、必要ない」
男「俺と、一緒にいてください」
女「・・・その言葉に、偽りはないな?」
男「もちろんだ」
女「そうか…なら、私も答えよう」
女「私でよければ、生涯を共に歩もう」
男「・・・ああ」
変態女と苦悩男と天然幼と真面目友
NEXT STAGE
995: 1:2012/8/24(金) 00:17:44 ID:z0U8ZQhYEg
えー、皆様
変態女と苦悩男と天然幼と真面目友
これにて第一部がめでたく終了になります
見てくださった方々
応援して下さった方々
支援して下さった方々
本当にありがとうございました!!本当にお疲れ様でした!!
語りたい事などは色々ありますが、それは第二部に回したいと思います
それでは、本当に長い間ありがとうございました!!
次スレでお会いしましょう!!
996: 名無しさん@読者の声:2012/8/24(金) 01:08:12 ID:Y5qdXqzM1Q
第一部ホントにお疲れさまでした!!
二部も楽しみに待ってますね
997: 名無しさん@読者の声:2012/8/24(金) 08:13:32 ID:aRB0251Tkw
+ ∧_∧ +
(0゚・∀・) ドキドキ
oノ∧つ⊂) + 。
( (0゚・∀・) ワクワク +
oノ∧つ⊂) + 。
( (0゚・∀・) テカテカ +
∪( ∪ ∪ 。
。 と__)__) +
998: 名無しさん@読者の声:2012/8/24(金) 10:52:36 ID:gYb/l1VPKE
ありきたりだが楽しませて貰いました。
二部も待ってます。
999: 名無しさん@読者の声:2012/8/24(金) 11:28:41 ID:xbdIvW/6Fg
第二部楽しみにしてます!
つCCC
1000: 名無しさん@読者の声:2012/8/24(金) 12:32:55 ID:Qv/P2DRY6w
つまんね
1001: 1001:Over 1000 Thread
| ̄| ∧∧
ニニニ(゚Д゚∩コ
|_|⊂ ノ
/ 0
し´
えっ…と、
1001はここかな…と
∧∧ ∧∧
∩゚Д゚≡゚Д゚)| ̄|
`ヽ /)ニニニコ
|_=` |_|
∪ ∪
∧∧ ミ ドスッ
( ) _n_
/ つ 終了|
〜′ /´  ̄|| ̄
∪∪ ||_ε3
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